JP7375376B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

この発明は、画像形成装置に関し、特に、トナーを用いて画像を形成する画像形成装置に関する。

ＭＦＰ（Ｍｕｌｔｉ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）で代表される画像形成装置は、消耗品などの交換が必要な部品が内蔵されている。このため、ＭＦＰは、本体ケースにカバー部材が設けられている。ユーザーは、カバー部材を開くことにより、本体ケースに内蔵された部品を交換できる。部品を本体ケースから着脱するためのスペースを確保するために、カバー部材の作動空間を確保する必要がある。

一方、ＭＦＰの外観形状の制限から、カバー部材が閉じた状態でカバー部材が目立たなくなるように、本体ケースとの隙間および段差をできるだけ少なくすることが望まれる。このため、カバー部材の作動空間を確保しつつ他の部品との干渉を避けるためには、カバー部材が本体ケースから遠ざかるように移動しつつ開くようにする必要がある。

例えば、特開２０１５－１８１２２号公報には、複写機本体の第１ヒンジ回動支点Ａ１を中心に回動可能に支持され、開閉カバーの第１カバー回動支点Ｂ１を中心に開閉カバーが当該第１ヒンジ部材に対して回転可能なように開閉カバーを支持する第１ヒンジ部材と、複写機本体の第２ヒンジ回動支点Ａ２を中心に回動可能に支持され、開閉カバーの第２カバー回動支点Ｂ２を中心に開閉カバーが当該第２ヒンジ部材に対して回転可能なように開閉カバーを支持する第２ヒンジ部材とを有し、開閉カバーを閉状態から開状態へ切り替える動作に連動してカバー回動支点Ｂ１，Ｂ２間の相対位置関係が変化し、カバー回動支点Ｂ１，Ｂ２を複写機本体から離間させる方向に各ヒンジ部材が回動するように構成されているカバー開閉機構が記載されている。

しかしながら、特開２０１５－１８１２２号公報に記載のカバー開閉機構においては、カバー回動支点Ｂ１，Ｂ２を複写機本体から離間させる方向に各ヒンジ部材が回動するので、開閉カバーと複写機本体との間に隙間が発生する。

特開２０１５－１８１２２号公報

ＭＦＰに内蔵される消耗品には、トナーを収納するトナーボトルがある。トナーボトルを交換する作業において、トナーボトルのトナー排出口等にトナーが付着している場合があり、交換時にトナーボトルが振動等することによってトナーが落下する場合がある。この際に、カバー部材がトナーボトルの下方に位置すれば、カバー部材によってトナーが受け止められるので、トナーで床が汚れることがない。しかしながら、本体ケースとカバー部材との間に隙間があると、トナーがその隙間を通り抜けて床に落下する場合があるといった問題がある。

この発明の目的の１つは、カバー部材が開いた状態で本体フレームとの隙間をなくした画像形成装置を提供することである。

この発明のある局面によれば、画像形成装置は、トナーを収納するトナーボトルが格納されるトナー格納部を有する本体フレームと、
トナー格納部の一部を覆うカバー部材と、本体フレームに設けられた水平方向に延びる第１軸に一端が回転可能に支持され、カバー部材に設けられた水平方向に延びる第２軸に他端が回転可能に支持される第１回転支持部材と、本体フレームの第１軸より下方に設けられた水平方向に延びる第３軸に一端が回転可能に支持され、他端がカバー部材に設けられた水平方向に延びる第４軸に回転可能に支持される第２回転支持部材と、を備え、カバー部材がトナー格納部を覆った閉状態において第４軸が第３軸よりも下方に位置し、カバー部材が全開状態において第４軸が第３軸よりも上方に位置した状態でカバー部材がトナー格納部よりも下方に位置するとともにカバー部材の下端が本体フレームの下面に当接する。

この局面に従えば、カバー部材が閉状態から第４軸が第３軸と同じ高さになるまで開くに従ってカバー部材が本体フレームから遠ざかる方向に移動し、第４軸が第３軸と同じ高さから全開状態になるまでカバー部材が本体フレームに近づく方向に移動する。カバー部材が全開状態において第４軸が第３軸よりも上方に位置した状態でカバー部材がトナー格納部よりも下方に位置するとともにカバー部材の下端が本体フレームの下面に当接する。このため、カバー部材が開いた状態で本体フレームとの隙間をなくした画像形成装置を提供することができる。

また、カバー部材と本体フレームとの間の隙間がなくなるので、トナーが床に落下するのを防止することができる。

好ましくは、トナーボトルは水平方向の移動によりトナー格納部に着脱され、カバー部材は、トナーボトルの着脱をガイドするガイド部材を有する。

この局面に従えば、カバー部材が有するガイド部材が、トナーボトルを移動させる方向がユーザーに示されるので、トナーボトルを着脱する作業が容易となる。
好ましくは、第３軸は、トナー格納部よりも下方に設けられる。
この局面に従えば、カバー部材が全開状態において、カバー部材がトナー格納部よりも下方に位置するようにできる。

好ましくは、第１軸と第２軸との間の距離は、第３軸と第４軸との間の距離と第４軸と第２軸の間の距離の和よりも長く、カバー部材が閉状態で第２軸が第４軸よりも上方になる位置に第２軸および第４軸がカバー部材に設けられる。

この局面に従えば、第４軸が第３軸よりも下および上に移動することが可能となる。このため、カバー部材が第２軸を中心に９０度以上回転させることができる。また、カバー部材が閉状態で第２軸が第４軸よりも上方に位置するので、全開状態において、第２軸を第４軸よりも上に位置させることができる。さらに、第３軸がトナー格納部よりも下方に設けられるので、全開状態においてトナー格納部よりも下方にカバー部材を位置させることができ、カバー部材が水平方向に移動するトナーボトルと干渉しないようにできる。

好ましくは、第１軸と第２軸との間の距離は、第３軸と第４軸との間の距離と第４軸と第２軸の間の距離の和よりも長い。

この局面に従えば、第４軸が第３軸よりも下および上に移動することが可能となる。このため、カバー部材が第２軸を中心に９０度以上回転させることができる。

好ましくは、第１軸と第２軸との間の距離は、第１軸と第３軸との間の垂直方向の距離より長い。

この局面に従えば、全開状態においてカバー部材がトナー格納部よりも下方に位置させることができる。このため、トナー格納部に格納されたトナーボトルを水平方向に移動させる空間を確保することができる。

本発明の実施の形態の１つにおけるＭＦＰの外観を示す第１の斜視図である。 ＭＦＰの内部構成の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の１つにおけるＭＦＰの外観を示す第２の斜視図である。 ＭＦＰにおいてトナーボトルを交換する様子を示す図である。 ＭＦＰの正面図である。 カバー部材を裏面側から見た斜視図である。 ＭＦＰの一部を図５のＱ－Ｑ線で切断した第１の断面図である。 ＭＦＰの一部を図５のＱ－Ｑ線で切断した第２の断面図である。 ＭＦＰの一部を図５のＱ－Ｑ線で切断した第３の断面図である。 ＭＦＰの一部を図５のＰ－Ｐ線で切断した第１の断面図である。 ＭＦＰの一部を図５のＰ－Ｐ線で切断した第２の断面図である。

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。

図１は、本発明の実施の形態の１つにおけるＭＦＰの外観を示す第１の斜視図である。図２は、ＭＦＰの内部構成の一例を模式的に示す断面図である。以下、説明のため、図２の左右の方向を左右方向といい、表裏の方向を奥行方向という。左右方向で左から右に向かう方向を右側面方向といい、右から左に向かう方向を左側面方向という。奥行方向の表から裏に向かう方向を正面方向といい、裏から表に向かう方向を背面方向という。図１および図２を参照して、ＭＦＰ（Ｍｕｌｔｉ Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）１００は、画像形成装置の一例であり、原稿を読み取る原稿読取部１３０と、画像データに基づいて用紙に画像を形成する画像形成部１４０と、画像形成部１４０に用紙を供給する給紙部１５０と、を含む。

原稿読取部１３０は、原稿ガラス１１上にセットされた原稿の画像を、その下方を移動するスライダー１２に取付けられた露光ランプ１３で露光する。原稿からの反射光は、ミラー１４と２枚の反射ミラー１５，１５Ａによりレンズ１６に導かれ、ＣＣＤ（Ｃｈａｒｇｅ Ｃｏｕｐｌｅｄ Ｄｅｖｉｃｅｓ）センサー１８に結像する。

ＣＣＤセンサー１８に結像した反射光は、ＣＣＤセンサー１８内で電気信号としての画像データに変換される。画像データは、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）、ブラック（Ｋ）の印字用データに変換されて、画像形成部１４０に出力される。

画像形成部１４０は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋを備える。ここで、“Ｙ”、“Ｍ”、“Ｃ”および“Ｋ”は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックを表す。画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋの少なくとも１つが駆動されることにより、画像が形成される。画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋのすべてが駆動されると、フルカラーの画像を形成する。画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット２０Ｙについて説明する。

画像形成ユニット２０Ｙは、イエローの印字用データが入力される露光装置２１Ｙと、像担持体である感光体ドラム２３Ｙと、感光体ドラム２３Ｙの表面を一様に帯電するための帯電ローラー２２Ｙと、現像器２４Ｙと、感光体ドラム２３Ｙ上に形成されたトナー像を電界力の作用で像担持体である中間転写ベルト３０上に転写するための１次転写ローラー２５Ｙと、感光体ドラム２３Ｙ上の転写残トナーを除去するためドラム清掃ブレード２７Ｙと、トナーボトル４１Ｙと、トナーホッパー４２Ｙと、を備える。

トナーボトル４１Ｙは、イエローのトナーを収容する。トナーボトル４１Ｙは、トナーボトルモーターを駆動源として回転し、トナーを外部に排出する。トナーボトル４１Ｙから排出されたトナーは、トナーホッパー４２Ｙに供給される。トナーホッパー４２Ｙは、現像器２４Ｙに収容されたトナーの残量が予め定められた下限値以下になることに応じて現像器２４Ｙにトナーを供給する。

感光体ドラム２３Ｙの周辺に、帯電ローラー２２Ｙ、露光装置２１Ｙ、現像器２４Ｙ、１次転写ローラー２５Ｙ、ドラム清掃ブレード２７Ｙが、感光体ドラム２３Ｙの回転方向に沿って順に配置される。

感光体ドラム２３Ｙは、帯電ローラー２２Ｙによって帯電された後、露光装置２１Ｙが発光するレーザー光が照射される。露光装置２１Ｙは、感光体ドラム２３Ｙの表面の画像対応部を露光して静電潜像を形成する。これにより、感光体ドラム２３Ｙに静電潜像が形成される。続いて、現像器２４Ｙが、感光体ドラム２３Ｙに形成された静電潜像を帯電したトナーで現像する。具体的には、感光体ドラム２３Ｙに形成された静電潜像上に電界力の作用でトナーが載せられることにより、トナー像が感光体ドラム２３Ｙに形成される。感光体ドラム２３Ｙ上に形成されたトナー像は、像担持体である中間転写ベルト３０上に１次転写ローラー２５Ｙにより電界力の作用で転写される。感光体ドラム２３Ｙ上で転写されずに残ったトナーは、ドラム清掃ブレード２７Ｙにより感光体ドラム２３Ｙから除去される。

一方、中間転写ベルト３０は、駆動ローラー３３と従動ローラー３４とにより弛まないように懸架されている。駆動ローラー３３が図２中で反時計回りに回転すると、中間転写ベルト３０が所定の速度で図中反時計回りに回転する。中間転写ベルト３０の回転に伴って、従動ローラー３４が、反時計回りに回転する。

これにより、画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋが、順に中間転写ベルト３０上にトナー像を転写する。画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋそれぞれが、中間転写ベルト３０上にトナー像を転写するタイミングは、中間転写ベルト３０に付された基準マークを検出することにより、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト３０上に重畳される。

中間転写ベルト３０に形成されたトナー像は、転写部材である２次転写ローラー２６によって電界力の作用で用紙に転写される。タイミングローラー３１により搬送される用紙は、中間転写ベルト３０と２次転写ローラー２６とが接するニップ部に搬送される。トナー像が転写された用紙は、定着ローラー３２に搬送され、定着ローラー３２により加熱および加圧される。これにより、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、用紙は排紙トレイ３９に排出される。

中間転写ベルト３０の画像形成ユニット２０Ｙの上流に、ベルト清掃ブレード２８が設けられている。ベルト清掃ブレード２８は、中間転写ベルト３０上で用紙に転写されずに残ったトナーを除去する。

給紙カセット３５，３５Ａには、それぞれサイズの異なる用紙がセットされている。給紙カセット３５，３５Ａそれぞれに収容された用紙は、給紙カセット３５，３５Ａにそれぞれ取付けられている取出ローラー３６，３６Ａにより、搬送経路へ供給され、給紙ローラー３７によりタイミングローラー３１へ送られる。

ＭＦＰ１００は、フルカラーの画像を形成する場合、画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋのすべてを駆動するが、モノクロの画像を形成する場合、画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋのいずれか１つを駆動する。また、画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋの２以上を組み合わせて画像を形成することもできる。なお、ここでは、ＭＦＰ１００は、用紙に４色のトナーそれぞれを形成する画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋを備えたタンデム方式を採用する例について説明するが、１つの感光体ドラムで４色のトナーを順に用紙に転写する４サイクル方式を採用してもよい。

本実施の形態におけるＭＦＰ１００は、トナーボトル４１Ｙ、４１Ｍ，４１Ｃ，４１Ｋそれぞれは、トナー格納部４１に格納される。

図３は、本発明の実施の形態の１つにおけるＭＦＰの外観を示す第２の斜視図である。図３を参照して、ＭＦＰ１００は、本体ケースの一部を構成し、本体内部を露出するカバー部材５０を備える。図３においては、カバー部材５０を開いた全開状態におけるＭＦＰ１００を示している。カバー部材５０は、全開状態において、画像形成部１４０のトナー格納部４１を外部に露出させる。カバー部材５０は、画像形成ユニット２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋを外部に露出させない。このため、カバー部材５０が全開状態において、画像形成部１４０は、画像形成動作を実行するように設定されている。このため、画像形成部１４０が像形成動作中に、カバー部材５０が閉状態から全開状態になっても、画像形成部１４０が画像形成動作を中断することなく継続する。また、カバー部材５０が全開状態において、トナー格納部４１が露出するので、ユーザーは、トナーボトル４１Ｙ、４１Ｍ，４１Ｃ，４１Ｋの少なくとも１つを交換することができる。

図４は、ＭＦＰにおいてトナーボトルを交換する様子を示す図である。図４を参照して、トナーボトル４１Ｙは、ＭＦＰ１００のトナー格納部４１から背面方向に引き出されることにより、ＭＦＰ１００から離脱される。その後、新たなトナーボトル４１ＹがＭＦＰ１００のトナー格納部４１に正面方向に押し込まれることにより、ＭＦＰ１００に装着される。背面方向は、背面から正面に向かう水平な方向である。正面方向は、正面から背面に向かう水平な方向である。

図５は、ＭＦＰの正面図である。図６は、カバー部材を裏面側から見た斜視図である。図５においては、カバー部材５０を開いた状態を示している。図５および図６を参照して、カバー部材５０は、その左側端部近傍で、第１回転支持部材５１Ａおよび第２回転支持部材５２Ａにより本体フレーム１０と結合される。また、カバー部材５０は、その右側端部近傍で第１回転支持部材５１Ｂおよび第２回転支持部材５２Ｂにより本体フレーム１０と結合される。カバー部材５０が開いた状態においては、トナー格納部４１が露出する。

カバー部材５０は、裏面に４つのガイド部材５５Ｙ，５５Ｍ，５５Ｃ，５５Ｋを有する。４つのガイド部材５５Ｙ，５５Ｍ，５５Ｃ，５５Ｋそれぞれは、カバー部材５０の裏面から垂直に伸びる板材であり、両端がカバー部材５０の裏面から垂直に伸びる補強部材５６により支持されている。カバー部材５０は、裏面から水平方向に延びる第２軸６２Ａ、６２Ｂおよび、裏面から水平方向に延びる第４軸６４Ａ，６４Ｂを有する。第２軸６２Ａには第１回転支持部材５１Ａの一端が回転可能に取り付けられ、第２軸６２Ｂには第１回転支持部材５１Ｂの一端が回転可能に取り付けられる。第４軸６４Ａには第２回転支持部材５２Ａの一端が回転可能に取り付けられ、第４軸６４Ｂには第２回転支持部材５２Ｂの一端が回転可能に取り付けられる。第１回転支持部材５１Ａ，５１Ｂの他端は、本体フレーム１０から水平方向に延びる第１軸６１Ａ，６１Ｂにそれぞれ回転可能に取り付けられる。第２回転支持部材５２Ａ，５２Ｂの他端は、本体フレーム１０から水平方向に延びる第３軸６３Ａ，６３Ｂにそれぞれ回転可能に取り付けられる。

第１回転支持部材５１Ａおよび第２回転支持部材５２Ａと、本体フレーム１０およびカバー部材５０との位置関係は、第１回転支持部材５１Ｂおよび第２回転支持部材５２Ｂと、本体フレーム１０およびカバー部材５０との位置関係と、左右対称となる。以下、第１回転支持部材５１Ａおよび第２回転支持部材５２Ａと、本体フレーム１０およびカバー部材５０との位置関係を例に説明する。

図７～図９は、ＭＦＰの一部を図５のＱ－Ｑ線で切断した断面図である。図７は、カバー部材５０が閉状態におけるＭＦＰ１００を示している。図８は、カバー部材５０が閉状態と全開状態との間の中間状態におけるＭＦＰ１００を示している。図９は、カバー部材５０が全開状態におけるＭＦＰ１００を示している。

図７～図９を参照して、本体フレーム１０に第１軸６１Ａおよび第３軸６３Ａが設けられる。第１軸６１Ａおよび第３軸６３Ａは、本体フレーム１０から水平方向に延びる。第１軸６１Ａは、第３軸６３Ａよりも上方に位置するように配置される。第３軸６３Ａは、トナー格納部４１よりも下方に位置するように配置される。

カバー部材５０の裏面に、水平方向に延びる第２軸６２Ａおよび第４軸６４Ａが設けられる。具体的には、カバー部材５０は、その裏面から垂直に伸びる支持壁を有し、第２軸６２Ａおよび第４軸６４Ａは支持壁から水平方向に延びる。

第１回転支持部材５１Ａは、一端が第１軸６１Ａに回転可能に取り付けられ、他端が第２軸６２Ａに回転可能に取り付けられる。第２回転支持部材５２Ａは、一端が第２軸６２Ａに回転可能に取り付けられ、他端が第４軸６４Ａに回転可能に取り付けられる。

第１軸６１Ａと第２軸６２Ａとの間の距離Ｌ１は、第２軸６２Ａと第４軸６４Ａとの間の距離Ｌ２と第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の距離Ｌ３との和よりも長い。このため、図７示すように、閉状態において第４軸６４Ａは、第２軸６２Ａと第３軸６３Ａとを結んだ直線よりも下側に位置するが、全開状態において図９に示すように第４軸６４Ａは、第２軸６２Ａと第３軸６３Ａとを結んだ直線よりも上側に移動することが可能となる。本実施の形態においては、図７示すように、閉状態において第４軸６４Ａは、第２軸６２Ａよりも下側に位置し、全開状態において図９に示すように第４軸６４Ａは、第２軸６２Ａよりも上側に位置する。このため、カバー部材５０は、閉状態から全開状態に状態が変化する間に、第２軸６２Ａを中心に９０度を超えて回転する。

また、カバー部材５０が閉状態で第２軸６２Ａが第４軸６４Ａよりも上方に位置するので、全開状態において、第２軸６２Ａを第４軸６４Ａよりも下方に位置させることができる。さらに、第３軸６３Ａがトナー格納部４１よりも下方に設けられるので、カバー部材５０が全開状態においてトナー格納部４１よりも下方にカバー部材５０を位置させることができる。このため、カバー部材５０が水平方向に移動するトナーボトル４１Ｙ、４１Ｍ，４１Ｃ，４１Ｋと干渉しないようにできる。

以下、カバー部材の状態について詳細に説明する。図７に示すように、カバー部材５０が閉状態において、第４軸６４Ａが第２軸６２Ａよりも下方に位置するように、第４軸６４Ａおよび第２軸６２Ａがカバー部材５０に設けられる。第２軸６２Ａは、第１軸６１Ａよりも正面側（図７中の左側）に配置される。第４軸６４Ａは、第３軸６３Ａよりも正面側に配置される。

また、カバー部材５０が閉状態において、第４軸６４Ａは第３軸６３Ａよりも下方に位置する。このため、カバー部材５０が本体フレーム１０に当接するまでカバー部材５０を本体フレーム１０に近づけることができるので、閉状態においてカバー部材５０と本体フレーム１０との間に隙間が発生しないようにできる。

なお、閉状態におけるカバー部材５０の重心が第２軸６２Ａよりも背面側（図７中の右側）に位置するように、カバー部材５０の重心が定められるのが好ましい。これにより、閉状態においてカバー部材５０が閉状態を維持することができる。

また、第２軸６２Ａが第１軸６１Ａよりも正面側に配置されるので、カバー部材５０が閉状態において第１回転支持部材５１Ａは第２軸６２Ａが正面側に移動可能である。同様に、第４軸６４Ａが第３軸６３Ａよりも正面側に配置されるので、カバー部材５０が閉状態において第２回転支持部材５２Ａは第４軸６４Ａが正面側に移動可能である。換言すれば、第１回転支持部材５１Ａは第１軸６１Ａを中心に図中で時計回りに回転可能であり、第２回転支持部材５２Ａは第３軸６３Ａを中心に図中で時計回りに回転可能である。

図８は、第４軸６４Ａが第３軸６３Ａと同じ高さ、換言すれば、第２回転支持部材５２Ａが水平になった状態におけるＭＦＰ１００を示している。中間状態のうち第２回転支持部材５２Ａが水平になった状態を最大離間状態という。図７に示す閉状態から図８に示す最大離間状態までの間は、第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の水平方向の距離は増加する。閉状態から最大離間状態までの間は、第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の水平方向の距離は増加するので、本体フレーム１０とカバー部材５０との間にカバー部材５０が回動するための空間が発生する。このため、カバー部材５０が本体フレーム１０と干渉することなく、カバー部材５０が回動することが可能となる。なお、カバー部材５０が閉状態から最大離間状態に変化する前に、本体フレーム１０とカバー部材５０との間にカバー部材５０が回動するための空間が発生する場合には、その段階でカバー部材５０が回動可能となる。

図８に示す最大離間状態から図９に示す全開状態までの間は、第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の水平方向の距離は減少する。このため、第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の水平方向の距離について、カバー部材５０が全開状態における距離をカバー部材５０が閉状態における距離と同じかより短くすることができる。

また、図９に示すようにカバー部材５０が全開状態において第２軸６２Ａが第４軸６４Ａよりも下方に位置する。このため、カバー部材５０が全開状態において、カバー部材５０が第２軸６２Ａを中心に９０度を超えて回転した状態になる。換言すれば、カバー部材５０が全開状態において、水平方向よりもさらに回転した状態になる。

また、全開状態においてトナーボトル４１Ｙから水平方向の空間にカバー部材５０が位置しないようにする。このため、本実施の形態においては、第１軸６１Ａと第２軸６２Ａとの間の距離Ｌ１は、全開状態において第２軸６２Ａがトナー格納部４１よりも下方に位置するように定められる。これにより、トナーボトル４１Ｙから水平方向の空間にカバー部材５０が位置しないようにして、トナー格納部５１に格納されたトナーボトル４１Ｙを水平方向に移動させる空間が確保される。

本実施の形態においては、全開状態において第２軸６２Ａがトナー格納部４１よりも下方に位置するように、第１軸６１Ａと第２軸６２Ａとの間の距離Ｌ１を、第１軸６１Ａと第３軸６３Ａとの垂直方向の距離より長くしている。なお、全開状態においてカバー部材５０がトナー格納部５１よりも下方に位置すれば、全開状態において第２軸６２Ａがトナー格納部４１よりも下方に位置する必要はない。

図１０は、ＭＦＰの一部を図５のＰ－Ｐ線で切断した第１の断面図である。図１０は、カバー部材５０が全開状態におけるＭＦＰ１００を示している。図１０を参照して、第４軸６４Ａは、第３軸６３Ａよりも上方に位置する。このため、カバー部材５０は、第４軸６４を中心に９０度を超えて回転した状態となる。カバー部材５０が全開状態において、カバー部材５０の端部５３が、本体フレーム１０の下方に当接する。カバー部材５０の端部５３が本体フレーム１０に当接するので、カバー部材５０の回動が規制される。また、本体フレーム１０の下にカバー部材５０の一部が重なるので、本体フレーム１０とカバー部材５０との間に隙間が発生しない。このため、トナーボトル４１Ｙから脱落したトナーがカバー部材５０よりも下方に落下しないようにできる。

図１１は、ＭＦＰの一部を図５のＰ－Ｐ線で切断した第２の断面図である。図１１は、図１０の断面図にトナーボトル４１Ｙを装着する途中の状態を示している。カバー部材５０の端部５３が本体フレーム１０の下方に当接しているので、カバー部材５０上にトナーボトル４１Ｙが置かれた状態において、カバー部材５０が回転しないようにして、カバー部材５０の位置を定めることができる。また、カバー部材５０は、端部５３が本体フレーム１０に支持されるとともに、第１回転支持部材５１Ａを介して第２軸６２Ａが本体フレーム１０に支持される。したがって、端部５３と第２軸６２Ａとの間に所定の距離が設けられる。カバー部材５０には端部５３と第２軸６２Ａとに外力が加わるが、端部５３と第２軸６２Ａとにカバー部材５０に加わる外力を分散することができる。

ガイド部材５５Ｙの上端がトナー格納部４１の下端より低い高さとなるように、カバー部材５０の全開状態における位置が定められている。トナーボトル４１Ｙが、ガイド部材５５Ｙと本体フレーム１０との２カ所で位置決めされる。このため、トナーボトル４１Ｙが位置決めされると、トナーボトル４１Ｙを本体フレーム１０に挿入する方向、または、トナーボトル４１Ｙを本体フレーム１０から引き抜く方法が定められる。このため、ユーザーは、トナーボトル４１Ｙを本体フレーム１０に装着または脱着する作業を容易にすることができる。

ガイド部材５５Ｙには、トナーボトル４１Ｙから重力方向の力が加わる。この力は、カバー部材５０の端部５３と第２軸６２Ａとに分散される。この場合、第２軸６２Ａが支点、ガイド部材５５Ｙが力点、端部５３が作用点となる。したがって、第２軸６２Ａに加わる力を少なくするために、左側面方向から見て、ガイド部材５５Ｙと第２軸６２Ａとの間の距離に対する第２軸６２Ａと端部５３との間の距離の比をできるだけ小さくするのが好ましい。換言すれば、左側面方向から見て、第２軸６２Ａはできるだけガイド部材５５Ｙよりに位置するのが好ましい。

中間状態におけるカバー部材５０と本体フレーム１０との間の距離を大きくするためには、第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の距離Ｌ３を長くすればよい。また、第２回転支持部材５２Ａの第３軸６３Ａ周りに回転可能な角度は、第１軸６１Ａと第２軸６２Ａとの間の距離Ｌ１と、第２軸６２Ａと第４軸６４との間の距離Ｌ２と、第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の距離Ｌ３と、第１軸６１Ａと第３軸６３Ａとの間の距離Ｌ４によって定まる。このため、第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の距離Ｌ３は、第４軸６４Ａが第３軸６３Ａの上側および下側に移動可能となる回転角度を維持できるように定められる。第３軸６３Ａと第４軸６４Ａとの間の距離Ｌ３は、第２軸６２Ａと第４軸６４との間の距離Ｌ２以上であってもよいし、第２軸６２Ａと第４軸６４との間の距離Ｌ２より短くてもよい。

なお、本実施の形態においては、画像形成装置の一例としてＭＦＰ１００を例に説明したが、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等であってもよい。

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

１００ ＭＦＰ、２０Ｙ，２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｋ ローラー画像形成ユニット、２１Ｙ，２１Ｍ，２１Ｃ，２１Ｋ 露光装置、２２Ｙ，２２Ｍ，２２Ｃ，２２Ｋ 帯電ローラー、２３Ｙ，２３Ｍ，２３Ｃ，２３Ｋ 感光体ドラム、２４Ｙ，２４Ｍ，２４Ｃ，２４Ｋ 現像器、２５Ｙ，２５Ｍ，２５Ｃ，２５Ｋ １次転写ローラー、２６ ２次転写ローラー、２７Ｙ，２７Ｍ，２７Ｃ，２７Ｋ ドラム清掃ブレード、２８ ベルト清掃ブレード、３０ 中間転写ベルト、３１ タイミングローラー、３２ 定着ローラー、３２Ａ 定着従動ローラー、３３ 駆動ローラー、３４ 従動ローラー、３５，３５Ａ 給紙カセット、３６，３６Ａ 取出ローラー、３７ 給紙ローラー、３９ 排紙トレイ、４１Ｙ，４１Ｍ，４１Ｃ，４１Ｋ トナーボトル、４２Ｙ、４２Ｍ，４２Ｃ，４２Ｋ トナーホッパー、１０ 本体フレーム、５０ カバー部材、５１Ａ，５１Ｂ 第１回転支持部材、５２Ａ，５２Ｂ 第２回転支持部材、５５Ｙ，５５Ｍ，５５Ｃ，５５Ｋ ガイド部材、５６ 補強部材、６１Ａ，６１Ｂ 第１軸、６２Ａ，６２Ｂ 第２軸、６３Ａ，６３Ｂ 第３軸、６４Ａ，６４Ｂ 第４軸、１３０ 原稿読取部、１４０ 画像形成部、１５０ 給紙部。

Claims (6)

1. トナーを収納するトナーボトルが格納されるトナー格納部を有する本体フレームと、
   前記トナー格納部の一部を覆うカバー部材と、
   前記本体フレームに設けられた水平方向に延びる第１軸に一端が回転可能に支持され、前記カバー部材に設けられた水平方向に延びる第２軸に他端が回転可能に支持される第１回転支持部材と、
   前記本体フレームの前記第１軸より下方に設けられた水平方向に延びる第３軸に一端が回転可能に支持され、他端が前記カバー部材に設けられた水平方向に延びる第４軸に回転可能に支持される第２回転支持部材と、を備え、
   前記カバー部材が前記トナー格納部を覆った閉状態において前記第４軸が前記第３軸よりも下方に位置し、前記カバー部材が全開状態において前記第４軸が前記第３軸よりも上方に位置した状態で前記カバー部材が前記トナー格納部よりも下方に位置するとともに前記カバー部材の下端が前記本体フレームの下面に当接する、画像形成装置。
2. 前記トナーボトルは水平方向の移動により前記トナー格納部に着脱され、
   前記カバー部材は、前記トナーボトルの着脱をガイドするガイド部材を有する、請求項１に記載の画像形成装置。
3. 前記第３軸は、前記トナー格納部よりも下方に設けられる、請求項１または２に記載の画像形成装置。
4. 前記第１軸と前記第２軸との間の距離は、前記第３軸と前記第４軸との間の距離と前記第４軸と前記第２軸の間の距離の和よりも長く、
   前記カバー部材が前記閉状態で前記第２軸が前記第４軸よりも上方になる位置に前記第２軸および前記第４軸が前記カバー部材に設けられる、請求項３に記載の画像形成装置。
5. 前記第１軸と前記第２軸との間の距離は、前記第３軸と前記第４軸との間の距離と前記第４軸と前記第２軸の間の距離の和よりも長い、請求項３に記載の画像形成装置。
6. 前記第１軸と前記第２軸との間の距離は、前記第１軸と前記第３軸との間の垂直方向の距離より長い、請求項１～５のいずれか１項に記載の画像形成装置。
   

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