JP7374865B2 - 吊り治具 - Google Patents

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本発明は、吊り治具に関するものである。
従来から、柱の施工等において、先組した鉄筋ユニットをクレーン等で吊って建て込み位置に移動させて建て込む、といったことが行われている(例えば、特許文献1参照。)。このような工法では、吊りワイヤと鉄筋ユニットとの接続に介在する吊り治具が使用される。すなわち、吊り治具を鉄筋ユニットに取り付け、この吊り治具の吊りピースに吊りワイヤを掛けることで、鉄筋ユニットを吊り治具と一緒に吊ることが可能になる。
特開2015-007317号公報
このような吊り治具を使用した場合において、鉄筋ユニットを所定の建て込み位置に吊り降ろすときに、建て込み位置近傍に存在する設備等に吊り治具が干渉することを避ける必要がある。このため吊り治具は鉄筋ユニットの平面視形状に近いコンパクトなものにすることが好ましい。しかしながら、吊り治具の吊りピースが鉄筋ユニットから水平方向に張出して設けられる場合があり、設備等に干渉し易い場合もある。このような課題に鑑みて、本発明は、鉄筋ユニットの建て込み位置の設備等に干渉し難い吊り治具を提供することを目的とする。
本発明の吊り治具は、円柱面に沿う形状に先組された鉄筋ユニットを吊りワイヤで吊るための吊り治具であって、円柱面に沿って延在する湾曲形状をなし鉄筋ユニットの円柱面の軸方向の端部に取り付けられる治具本体部と、治具本体部に設けられ吊りワイヤを掛けるための複数の吊りピースと、を備え、吊りピースのうち、湾曲形状の内側に向けて延び出した内側吊りピースは、治具本体部から軸方向にずれた位置において湾曲形状の内側に向けて延び出している。
治具本体部は、円柱面の周方向に延在し中空部を有する中空管状をなしており、鉄筋ユニットに含まれる軸方向の各鉄筋を挿通させ保持するための鉄筋挿通部を備えており、鉄筋挿通部は、中空部を挟んで軸方向に対向する一対の管壁をそれぞれ貫通する一対の貫通孔と、中空部を通過して一対の貫通孔の開口縁同士に架け渡される接続板と、を有する、こととしてもよい。
本発明の吊り治具は、吊りピースとは別に治具本体部の湾曲形状の内側の外表面に設けられ、鉄筋ユニットに取り付けられる前の治具本体部を吊るためのアイボルトを備え、アイボルトは、外表面に直交する軸周りの回転と外表面に平行な軸周りの回動とが可能な可動リングを有する、こととしてもよい。
治具本体部は、鉄筋ユニットに含まれる軸方向の各鉄筋を挿通させ保持するための鉄筋挿通部を備えており、鉄筋挿通部は鉄筋の挿通方向に直交する方向に延びる長孔形状をなしており、挿通方向の視線で見て、鉄筋挿通部は円柱面の周方向に交差する方向に延びている、こととしてもよい。
本発明によれば、鉄筋ユニットの建て込み位置の設備等に干渉し難い吊り治具を提供することができる。
本実施形態の吊り治具の主たる使用状態を示す斜視図である。。 治具本体部の一部を拡大して示す一部破断斜視図である。 鉄筋挿通部の断面図である。 (a),(b)は、鉄筋挿通部の各変形例を示す断面図である。 軸方向の視線で見た治具本体部の左端部近傍を模式的に示す平面図である。 図1におけるXI-XI断面図である。 (a)は、図1におけるVII-VII断面図であり、(b)は、その近傍の平面図である。(c)は、図1におけるVIIc-VIIc断面図である。 (a)~(c)は、鉄筋ユニットの建て込み工程を順次示す図である。 (a)は、建て込み工程において吊り治具及び鉄筋ユニットが移動してきた建て込み位置の平面図であり、図9(b)はその平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る吊り治具の実施形態について詳細に説明する。図1は、吊り治具1の主たる使用状態を示す斜視図である。吊り治具1は、鉛直な立坑の円柱壁の一部を構築するための先組の鉄筋ユニット3に取り付けられ、当該鉄筋ユニット3をクレーン(図示せず)で吊るために使用される。鉄筋ユニット3は、円柱壁内で鉛直方向に延びる鉛直鉄筋3aと円弧状に湾曲して水平に延びる水平鉄筋3bとが番線等を用いて格子状に組立てられて形成され、円柱面に沿って湾曲する形状をなす。鉛直鉄筋3a及び水平鉄筋3bとしては、例えばネジ鉄筋が採用される。以下の説明において、単に「軸方向」、「径方向」、「周方向」と言うときには、鉄筋ユニット3がなす円柱面の円柱軸方向、円柱径方向、円柱周方向を意味するものとする。
吊り治具1は、鉄筋ユニット3とほぼ同じ曲率半径の円弧状をなし周方向に延びる治具本体部5と、治具本体部5に設けられた3つの吊りピース7と、を備えている。治具本体部5が鉄筋ユニット3の軸方向の一端部に取り付けられ、各吊りピース7に吊りワイヤ9が取り付けられることで、図1に示されるように、吊り治具1及び鉄筋ユニット3が三点吊りされる。この吊り治具1によれば、軸方向を鉛直方向に向ける姿勢で、鉄筋ユニット3を吊ることができる。
治具本体部5の構成について説明する。図2は、治具本体部5の一部を拡大して示す一部破断斜視図であり、図3はその断面図である。図に示されるように、治具本体部5は周方向に延びる中空の角管状をなし、管体11と中空部13とを備えている。治具本体部5の断面形状は、角が丸められ軸方向を長辺とする長方形である。治具本体部5は、鉄筋ユニット3の鉛直鉄筋3aの先端部を挿通させ保持するための鉄筋挿通部15を備えている。鉄筋挿通部15は、周方向に配列され鉛直鉄筋3aとほぼ同数存在している。鉄筋挿通部15は、鉛直鉄筋3aの挿通方向に直交する方向に延びる長孔形状をなしている。
鉄筋挿通部15は、軸方向の視線で見て同位置かつ同形状に形成された2つの長孔形状の貫通孔17a,17bと、平板状の鋼板からなるガイド板19(接続板)と、を備えている。具体的には、管体11においては、中空部13を挟んで軸方向に対向する管壁11aと管壁11bとにそれぞれ貫通孔17a,17bが形成されており、この貫通孔17a,17bの開口縁同士に短冊状のガイド板19が架け渡されている。ガイド板19は、例えば、貫通孔17a,17bの開口縁に溶接されて治具本体部5に固定されている。なお、ガイド板19の治具本体部5に対する固定の方法としては、溶接に限られず、接着剤で接着されてもよく、ボルト等で固定されてもよく、磁力で固定されてもよい。
この鉄筋挿通部15に対して、鉄筋ユニット3の鉛直鉄筋3aが、治具本体部5の下面5b側から挿通され、貫通孔17a,17bを貫通し、治具本体部5の上面5a側から突出する。そして、上面5aから突出した鉛直鉄筋3aの先端にプレートナット21が螺着される。このプレートナット21が貫通孔17aの縁部に引っ掛かることで、鉛直鉄筋3aが治具本体部5の上面5aで固定され、鉄筋挿通部15で保持される。プレートナット21としては、例えば図に示されるようなフランジナットが採用されてもよい。
このように鉄筋ユニット3に含まれる各鉛直鉄筋3aがそれぞれ対応する各鉄筋挿通部15に挿通され保持されるようにして、治具本体部5が鉄筋ユニット3の一端部に取り付けられた状態となる。以下では、治具本体部5の下面5bを「鉄筋挿入面5b」と呼び上面5aを「鉄筋固定面5a」と呼ぶ場合がある。なお、鉛直鉄筋3aのすべての先端部にプレートナット21が取り付けられる必要はなく、鉄筋ユニット3の重量を勘案して、例えば、鉛直鉄筋3aの2本に1本ずつ交互にプレートナット21が取り付けられるといったようにしてもよい。
ガイド板19は、中空部13を通過し、貫通孔17a,17bの長手方向に平行な開口縁同士に架け渡され当該2つの開口縁に溶接されている。ガイド板19の貫通孔17b側の端部は、屈曲端部19bとして形成されており、屈曲端部19bは、貫通孔17bから突出し貫通孔17bの開口縁の位置を折り目として貫通孔17bの外側に向けて約30°の角度で屈曲されている。
上記のようなガイド板19が存在することにより、鉛直鉄筋3aを円滑に鉄筋挿通部15に挿通させることができる。すなわち、貫通孔17bから挿入された鉛直鉄筋3aの先端は、中空部13内でガイド板19に案内されて貫通孔17aに向かうので、貫通孔17aの縁部に引っ掛かって貫通孔17aを通過し難いといったことが発生し難い。また、屈曲端部19bが存在することにより、鉛直鉄筋3aの先端が屈曲端部19bに案内されて貫通孔17bに円滑に挿入され易い。特に鉛直鉄筋3aとしてネジ鉄筋が採用される場合、仮にガイド板19が無ければ、鉛直鉄筋3aのネジ山が貫通孔17a,17bの開口縁に引っ掛かり易いので、ガイド板19を設けることが特に有効である。
なお、この作用効果がより効果的に奏されるためには、例えば図4(a)に示されるように、更にガイド板19が追加され、2枚のガイド板19が鉛直鉄筋3aを挟んで長孔の短手方向に対面するように配置されてもよい。なお、例えば図4(b)に示されるように、2枚のガイド板19のうちの少なくとも一方において、屈曲端部19bが省略されてもよい。
図5は、軸方向の視線で見た治具本体部5の左端部近傍を模式的に示す平面図であり、図中では下方が治具本体部5の湾曲形状の内側である。図5に示されるように、軸方向の視線で見た鉄筋挿通部15は前述のとおり長孔形状をなすが、この鉄筋挿通部15は周方向に交差する方向に延びている。具体的には、軸方向の視線で見た場合に、鉄筋挿通部15の長手方向軸線を符号Rで示し、治具本体部5の中心軸線をなす円弧を符号Sで示せば、長手方向軸線Rは、円弧Sの接線方向と平行ではなく、所定の角度で円弧Sに交差している。なお、図5は上記の特徴を誇張して描写するものであるので、長手方向軸線Rが円弧Sに交差する実際の角度は図5に示されるものとは異なる場合がある。軸方向の視線で見て、長手方向軸線Rは、治具本体部5の周方向端部(図5の左端)に近づくに従って円弧Sから径方向外側に離れ、治具本体部5の周方向中央に近づくに従って円弧Sから径方向内側に離れる。
このような鉄筋挿通部15の構成によれば、鉄筋ユニット3の曲率半径が僅かに異なる場合においても、各鉄筋挿通部15内での各鉛直鉄筋3aの挿入位置を長手方向軸線R方向に変えることにより、鉄筋ユニット3の曲率半径の相違を吸収することができる。例えば、治具本体部5よりも曲率半径がやや大きい鉄筋ユニット3に治具本体部5を取り付ける場合を考える。この場合の各鉄筋挿通部15においては、治具本体部5の周方向端部に近づくに従って、鉄筋挿通部15内での鉛直鉄筋3aの挿入位置を周方向端部側(図5の例では左側)に寄せるようにすればよい。このように、吊り治具1が適用可能な鉄筋ユニット3の曲率半径の範囲を広げることができる。例えば、立坑の円柱壁では、複数層の鉄筋ユニット3が壁厚方向に重ねて配置される場合があり、各層ごとに鉄筋ユニット3の曲率半径が僅かに異なる。このような場合においても、上記構成の1つの吊り治具1で、曲率半径が異なる各層の鉄筋ユニット3に対応することができる。
続いて、吊りピース7について説明する。図1に示されるように、3つの吊りピース7のうちの1つは、治具本体部5の周方向中央に配置され治具本体部5から径方向内側(湾曲形状の内側)に延び出している。他の2つの吊りピース7は上記の中央の吊りピース7を挟んで対称の位置に配置され治具本体部5から径方向外側(湾曲形状の外側)に延び出している。このような配置の3つの吊りピース7により、治具本体部5を水平にする姿勢で吊り治具1及び鉄筋ユニット3を三点吊りすることができる。以下では、吊りピース7のうち治具本体部5の周方向中央で治具本体部5の湾曲形状内側に延び出したものを「内側吊りピース25」と呼び、内側吊りピース25を中心として対称の位置で湾曲形状外側に延び出した2つを「外側吊りピース27」と呼ぶ。
図6は、図1におけるVI-VI断面図であり、内側吊りピース25近傍を示す図である。次の内側吊りピース25の説明において、「上方/下方」、「上部/下部」等の語は、図1に示されるような吊り治具1の使用状態における上下に対応させる。
図1及び図6に示されるように、内側吊りピース25は、周方向を厚み方向とする平板状の鋼板からなる。内側吊りピース25の下部31は治具本体部5を厚み方向に貫通させるようにして治具本体部5の外周面の全周に溶接されており、下部31は当該外周面から鍔状に僅かに張出している。内側吊りピース25の上部33は、治具本体部5から径方向内側(湾曲形状の内側)に向けて延び出した略三角形をなす張出ピース部35を含んでいる。張出ピース部35は、治具本体部5の鉄筋固定面5aよりも上方の位置において、径方向内側に向けて大きく延び出している。張出ピース部35の先端部には、当該張出ピース部35を板厚方向に貫通する吊り穴37が形成されている。吊り穴37には、例えばフックやシャックル等を介して吊りワイヤ9(図1)が掛けられる。
このような内側吊りピース25の構造により、内側吊りピース25は、治具本体部5から軸方向に上方にずれた上部33の位置において、治具本体部5の上端よりも上方で、径方向内側に向けて治具本体部5から延び出している。図6中に破線で示されるように、治具本体部5と同じ高さで且つ吊り穴37の下方の領域Aにおいては、内側吊りピース25は、治具本体部5から径方向内側に張り出す部位を有していない。このような構成の内側吊りピース25による作用効果については後述する。
図7(a)は、図1におけるVII-VII断面図であり、図7(b)は、その近傍の平面図である。外側吊りピース27は、フックやシャックル等を介して吊りワイヤ9が掛けられるアイボルト41と、アイボルト41が取り付けられる矩形の取付板43と、取付板43を補強する2枚の補強板45と、を備えている。
取付板43は、治具本体部5の鉄筋固定面5a上に設置され、鉄筋固定面5aに平行な平板状をなし、治具本体部5から径方向外側に張り出している。アイボルト41は、取付板43の径方向外側の端部上面にボルト止めされている。補強板45は周方向を厚み方向とする平板状部材であり、取付板43を挟むように2枚配置されている。補強板45は、治具本体部5を貫通させるようにして治具本体部5の外周面の全周に溶接されるとともに、治具本体部5から径方向外側に向けて延びている。そして、取付板43の周方向の両縁部が補強板45に溶接等で接合されている。なお、外側吊りピース27は上述のような構造には限定されず、例えば、内側吊りピース25のように、1枚の平板状の鋼板と当該鋼板の先端に設けられた吊り穴とを備える構造であってもよい。
図7(c)は、図1におけるVIIc-VIIc断面図である。図1及び図7(c)に示されるように、吊り治具1は、吊りピース7とは別に、治具本体部5の湾曲形状の内側(径方向内側)の面5cに設けられた2つのアイボルト51を備えている。これらの2つのアイボルト51は、内側吊りピース25の位置を中心として周方向に対称の位置に配置されている。アイボルト51は、「自在型アイボルト」とも呼ばれるタイプの市販のものである。すなわち、アイボルト51のリング51a(可動リング)は、取付面5cに直交する軸周りの360度の回転が可能であり、かつ、取付面5cに平行な軸周りの約180度の回動が可能である。なお、上記の取付面5cに平行な軸は、取付面5cの直近に位置している。
このアイボルト51は、鉄筋ユニット3に取付けられる前の治具本体部5を吊るために使用される。アイボルト51には、上記のような自在型アイボルトが採用されているので、治具本体部5を吊ったときに、リング51a等に作用する曲げ力が低減される。具体的なアイボルト51の使用方法については後述する。また、アイボルト51を使用しないときには、リング51aを取付面5cに沿わせるように倒すことにより、他の作業の邪魔になりにくいという効果もある。なお、前述の外側吊りピース27のアイボルト41(図7(a))にも、同様の自在型アイボルトが採用されてもよい。
続いて、吊り治具1を用いた鉄筋建て込み工程について説明する。この建て込み工程では、予め先組された鉄筋ユニット3が、吊り治具1を用いて吊り上げられ、クレーンで移動され、所定の建て込み位置Pに建て込まれる。建て込み位置Pとは、例えば、建造される立坑の円柱壁の一部位として、鉄筋ユニット3が配置される位置である。
図8(a)に示されるように、鉄筋ユニット3は仮組架台103上で組立てられる。仮組架台103上では、所定の鉄筋設置ガイドに沿ってセットされた多数の鉛直鉄筋3aと多数の水平鉄筋3bとが、番線等を用いて格子状に組み合わされる。これにより、仮組架台103上の鉄筋ユニット3は、吊り下げ時の姿勢(図1参照)から90°倒した姿勢で完成する。仮組架台103上で完成した鉄筋ユニット3においては、鉛直鉄筋3aが水平方向に延び、水平鉄筋3bが下に凸の湾曲形状をなす。
その一方、仮組架台103に隣接する位置で、吊り治具1の2つのアイボルト51にフックやシャックル等を介してそれぞれ吊りワイヤ105が取り付けられ、吊り治具1がクレーン(図示せず)で二点吊りされた状態とされる。このときの吊り治具1の姿勢は、取付面5cを上に向け下に凸の湾曲形状をなし、鉄筋挿入面5bを鉄筋ユニット3側に向けた姿勢である。
次に、図8(b)に示されるように、吊り治具1を移動させて仮組架台103上の鉄筋ユニット3の軸方向端部に吊り治具1が取り付けられる。具体的には、吊られた吊り治具1が作業者に誘導され位置調整されながら移動されて、仮組架台103上の鉄筋ユニット3の各鉛直鉄筋3aの先端が各鉄筋挿通部15に挿通するようにされ、鉄筋固定面5a側に突出した各鉛直鉄筋3aの先端にプレートナット21(図2参照)が装着される。その後、吊りワイヤ105は取り外されてもよい。
次に、図8(c)に示されるように、吊り治具1の3つの吊りピース7にそれぞれ吊りワイヤ9が取り付けられ、クレーン(図示せず)で吊り治具1が引き上げられる。これにより、仮組架台103から鉄筋ユニット3が立て起こされ、図1に示される状態で吊り治具1及び鉄筋ユニット3が吊られる。その後、吊り治具1及び鉄筋ユニット3は、クレーンによって建て込み位置Pに移動される。なお、吊り治具1及び鉄筋ユニット3は、図8(c)に図示されているように2台のクレーンを用いて吊り上げられてもよいし、吊りワイヤ9を介して1台のクレーンを用いて吊り上げられてもよい。
図9(a)は、吊り治具1及び鉄筋ユニット3が移動してきた建て込み位置Pの平面図であり、図9(b)はその断面図である。吊り治具1及び鉄筋ユニット3が建て込み位置Pで吊られた状態で、鉄筋ユニット3の下端部等が所定の継手構造で既設の鉄筋に連結され、鉄筋ユニット3は建て込み位置Pに固定される。その後、前述のプレートナット21が各鉛直鉄筋3aから取り外され、クレーンによって吊り治具1が持ち去られる。
続いて、上記吊り治具1による作用効果について説明する。
建て込み位置Pの近傍には立坑の建造のための設備が存在する場合が多い。図9の例では、建て込み位置Pの直ぐ径方向内側の位置に足場架台107が設置されている。この足場架台107は、建て込み位置Pのやや内周側で周方向に延在している。吊り治具1及び鉄筋ユニット3を建て込み位置Pに吊り降ろす際に、この足場架台107との干渉を避ける必要がある。
ここで、足場架台107は、建て込み位置Pにおける吊り治具1及び鉄筋ユニット3に対する所定の処置(例えば前述のようなプレートナット21の除去作業)を行うために、建て込み位置Pにおける吊り治具1の治具本体部5の位置と同等の高さが少なくとも必要である。そうすると、吊り治具1及び鉄筋ユニット3が建て込み位置Pに配置されたときに、足場架台107の上端は、吊り治具1の治具本体部5と同等の高さにある。この位置関係を前提として、仮に、吊り治具1の内側吊りピース25が治具本体部5の高さで当該治具本体部5から延び出していれば、内側吊りピース25と足場架台107とが干渉するので、吊り治具1及び鉄筋ユニット3を建て込み位置Pまで吊り降ろすことが困難である。
これに対し、吊り治具1の内側吊りピース25は、図6に示されるように、治具本体部5から軸方向に上方にずれた上部33の位置において、治具本体部5の上端よりも上方で、径方向内側に向けて治具本体部5から延び出している。また、治具本体部5と同じ高さ位置で吊り穴37の下方の位置(例えば、図6の領域A)においては、内側吊りピース25は径方向内側に大きく張り出す部位を有していない。この構成により、吊り治具1及び鉄筋ユニット3を建て込み位置Pに吊り降ろすときに、吊り治具1の内側吊りピース25が足場架台107に干渉し難い。従って、鉄筋ユニット3の建て込み作業を効率良く実行することができる。
本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
1…吊り治具、3…鉄筋ユニット、5…治具本体部、5c…取付面(外表面)、7…吊りピース、9…吊りワイヤ、11a,11b…管壁、13…中空部、15…鉄筋挿通部、17a,17b…貫通孔、19…ガイド板(接続板)、25…内側吊りピース、51…アイボルト、51a…リング(可動リング)。

Claims (4)

  1. 円柱面に沿う形状に先組された鉄筋ユニットを吊りワイヤで吊るための吊り治具であって、
    前記円柱面に沿って延在する湾曲形状をなし前記鉄筋ユニットの前記円柱面の軸方向の端部に取り付けられる治具本体部と、
    前記治具本体部に設けられ前記吊りワイヤを掛けるための複数の吊りピースと、を備え、
    複数の前記吊りピースには、
    前記円柱面の周方向における前記治具本体部の中央に設けられた内側吊りピースと、
    前記周方向において前記内側吊りピースを挟んで対称の位置に設けられ前記治具本体部から前記湾曲形状の外側に向けて延び出した一対の他の吊りピースと、が含まれており、
    前記内側吊りピースは、
    前記治具本体部から前記軸方向にずれた位置において前記湾曲形状の内側に向けて延び出している、吊り治具。
  2. 前記治具本体部は、
    前記円柱面の周方向に延在し中空部を有する中空管状をなしており、
    前記鉄筋ユニットに含まれる前記軸方向の各鉄筋を挿通させ保持するための鉄筋挿通部を備えており、
    前記鉄筋挿通部は、
    前記中空部を挟んで前記軸方向に対向する一対の管壁をそれぞれ貫通する一対の貫通孔と、
    前記中空部を通過して一対の前記貫通孔の開口縁同士に架け渡される接続板と、を有する、請求項1に記載の吊り治具。
  3. 円柱面に沿う形状に先組された鉄筋ユニットを吊りワイヤで吊るための吊り治具であって、
    前記円柱面に沿って延在する湾曲形状をなし前記鉄筋ユニットの前記円柱面の軸方向の端部に取り付けられる治具本体部と、
    前記治具本体部に設けられ前記吊りワイヤを掛けるための複数の吊りピースと、を備え、
    前記吊りピースのうち、前記湾曲形状の内側に向けて延び出した内側吊りピースは、
    前記治具本体部から前記軸方向にずれた位置において前記湾曲形状の内側に向けて延び出しており、
    前記吊りピースとは別に前記治具本体部の湾曲形状の内側の外表面に設けられ、前記鉄筋ユニットに取り付けられる前の前記治具本体部を吊るためのアイボルトを備え、
    前記アイボルトは、前記外表面に直交する軸周りの回転と前記外表面に平行な軸周りの回動とが可能な可動リングを有する、吊り治具。
  4. 円柱面に沿う形状に先組された鉄筋ユニットを吊りワイヤで吊るための吊り治具であって、
    前記円柱面に沿って延在する湾曲形状をなし前記鉄筋ユニットの前記円柱面の軸方向の端部に取り付けられる治具本体部と、
    前記治具本体部に設けられ前記吊りワイヤを掛けるための複数の吊りピースと、を備え、
    前記吊りピースのうち、前記湾曲形状の内側に向けて延び出した内側吊りピースは、
    前記治具本体部から前記軸方向にずれた位置において前記湾曲形状の内側に向けて延び出しており、
    前記治具本体部は、
    前記鉄筋ユニットに含まれる前記軸方向の各鉄筋を挿通させ保持するための鉄筋挿通部を備えており、
    前記鉄筋挿通部は前記鉄筋の挿通方向に直交する方向に延びる長孔形状をなしており、
    前記挿通方向の視線で見て、前記鉄筋挿通部は前記円柱面の周方向に交差する方向に延びている、吊り治具。
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