JP7372850B2 - 注出用スパウト、注出用スパウト付き容器 - Google Patents
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Description
詰め替え容器は、樹脂フィルムによって形成された袋部に袋部内の内容物を注出するためのスパウトを取り付けた構成が広く採用されている。
詰め替え容器は、袋部からその外側に突出するスパウトの先端部を包装容器のスパウトに差し込み、包装容器のスパウト上に倒立状態(スパウトが最下部、スパウト上に袋部が位置する状態)に配置して包装容器への内容物の充填に用いる。
また、詰め替え容器のスパウトとしては、先端が閉鎖され且つ周壁に先端開口部が開口された有天筒状の注出筒と、注出筒に外挿されたリング状の可動部材とを備え、可動部材の注出筒軸線方向のスライド移動によって注出筒の先端開口部が開閉される構成のもの(例えば特許文献2)が提案されている。なお、注出筒の先端開口部は、注出筒内側空間を含み詰め替え容器の袋体内側と連通する注出流路の一部である。
このスパウトは、可動部材の先端開口部閉鎖部によって先端開口部を閉鎖し、内容物の先端開口部からの漏れを防止した状態で、ボトル容器の口首部にその上方から可動部材の押し当て部を押し当て、注出筒を可動部材に対して下方へ移動し可動部材から下方へ突出させることで先端開口部を開放させることができる。先端開口部が開放されれば、詰め替え容器内の内容物を注出筒を通じてボトル容器に充填できる。
第1の態様は、内容物が収容される容器に取り付けられる容器取付部及び前記容器取付部から突出された注出筒部を含むスパウト本体と、前記注出筒部の円筒状の筒壁部にその軸線方向に移動可能且つ前記筒壁部の周方向に回転可能に外挿された外側スリーブを含む外側可動部材とを有し、前記注出筒部は、前記筒壁部と、前記筒壁部の先端に設けられ前記注出筒部の先端面を形成する先端壁部と、前記筒壁部の側面から突出され前記外側スリーブに延在形成されたガイド孔に挿入されたストッパ突起とを有し、前記スパウト本体には、前記注出筒部の内側領域及び前記注出筒部の前記先端壁部を貫通して前記注出筒部の前記先端面に開口する先端壁部貫通孔を含み前記容器取付部を貫通して前記容器取付部の前記注出筒部とは逆の基端側に開口する本体流路が形成され、前記外側可動部材の前記外側スリーブは、前記注出筒部の前記筒壁部に外挿された円筒状の主筒部と、前記主筒部の先端部の内周全周に突出形成され前記注出筒部の先端側に配置された環状の内周突壁と、前記内周突壁から前記主筒部とは逆の先端側へ突出形成された先端筒部とを有し、前記先端筒部あるいは前記内周突壁には、前記注出筒部の前記先端面に当接されることで前記本体流路の前記先端壁部貫通孔と前記先端筒部の先端内側との間を仕切って前記先端壁部貫通孔から前記先端筒部の先端への前記内容物の流出を規制する当接仕切部が確保され、前記外側可動部材は、前記外側スリーブと、前記外側スリーブと前記容器取付部との間に前記容器取付部に当接可能に配置された基端側当接部材と、前記外側スリーブからその側方へ張り出すアーチ状に形成され前記外側スリーブと前記基端側当接部材との間を連結するアーチ状操作片とを有し、前記基端側当接部材は前記注出筒部または前記容器取付部から突出された押さえ突部と前記容器取付部との間に前記注出筒部の前記筒壁部の周方向に回転可能に保持され、前記ガイド孔は前記主筒部の軸線方向に沿って延在する縦孔部と、前記縦孔部の前記主筒部の先端側の端部から前記主筒部の周方向に沿って延在された横孔部とを有して前記主筒部に形成され、その全長にわたって延在方向へ前記ストッパ突起が移動可能であり、前記アーチ状操作片は前記ストッパ突起が前記縦孔部における前記主筒部の基端側の端部である基端側端部以外に位置する状態で延在方向中央部の頂部が前記注出筒部に向かって押動されることで延在方向両端間の離間距離を増大するように弾性変形可能であり、前記外側スリーブは前記ストッパ突起が前記ガイド孔の前記横孔部に位置する状態にて前記注出筒部の前記先端面に対する前記当接仕切部の当接を維持可能、前記ストッパ突起が前記縦孔部に位置する状態で前記アーチ状操作片の前記頂部を前記注出筒部に向かって押動する押圧力の加除を切り換えることで前記注出筒部の先端面と前記当接仕切部との間の開放と閉止とを切り換え可能とされている注出用スパウトである。
前記注出筒部は前記先端壁部から前記注出筒部の先端側へ突出された突栓部を有し、前記突栓部の外面はその全体が前記注出筒部の前記先端面の一部であり、前記先端壁部貫通孔は前記注出筒部の前記先端面におけるその中央部を形成する前記突栓部以外に開口形成され、前記外側スリーブの前記先端筒部及び前記内周突壁の少なくとも前記内周突壁は前記突栓部を挿脱可能に形成され、前記当接仕切部は前記内周突壁の内周面あるいは前記先端筒部の内周面でありその内側に挿入された前記突栓部の円筒面状の側面に対して周接状態を保ったまま前記突栓部の側面の軸線方向及び周方向に摺動可能に形成されていても良い。
前記スパウト本体は、前記外側スリーブの前記注出筒部の筒壁部に対するその周方向への回転によって前記外側可動部材に形成された回転規制係合部に係脱可能に係合して前記注出筒部の前記ストッパ突起が前記外側スリーブの前記横孔部の前記縦孔部とは逆側の端部に位置する状態を保つ回転規制係止部を有していても良い。
上述の注出用スパウトにおいて、前記回転規制係合部が前記外側可動部材の前記アーチ状操作片の前記基端側当接部材側の端部、前記回転規制係止部が前記スパウト本体の前記容器取付部から前記注出筒部の先端側へ向かって突出された係止突片であっても良い。
上述の注出用スパウトにおいて、前記基端側当接部材は前記注出筒部にその軸線方向に移動可能且つ前記注出筒部の前記筒壁部の周方向に回転可能に外挿された環状の部材であり、前記外側可動部材は前記外側スリーブのその軸線に垂直の断面方向両側に前記アーチ状操作片を有し、前記外側可動部材の全てのアーチ状操作片の片端が前記基端側当接部材に一体形成されているかあるいは連結されていても良い。
第2の態様は、上述の注出用スパウトの前記スパウト本体の前記容器取付部が前記容器に取り付けられ、前記スパウト本体の前記本体流路が前記容器の内側領域と連通されている注出用スパウト付き容器である。
注出流路開状態の注出用スパウトは、アーチ状操作片の頂部を注出筒部に向かって押動する力(押動力)の付与を解除するだけで、アーチ状操作片の弾性復元力によって外側スリーブが注出筒部の先端とは逆の基端側へ引き戻され、注出筒部の先端面に当接仕切部が当接されて本体流路の先端壁部貫通孔から外側スリーブの先端筒部先端への内容物の流出が規制された状態(注出規制状態)に復帰する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図4は、図1の注出用スパウト10の分解斜視図である。
また、注出用スパウト10及びスパウト本体20について、スパウト本体20の筒状の注出筒部22(具体的には注出筒部22の筒壁部22a(後述))の軸線方向を、軸線方向、として扱う。
但し、スパウト本体20、外側可動部材30は、それぞれ、複数の部材によって組み立てられた組み立て品であっても良い。
スパウト本体20の注出筒部22は、円筒状の筒壁部22aと、筒壁部22aの先端部内側に筒壁部22aの軸線方向に垂直に延在形成された先端壁部22bと、先端壁部22bの面方向(延在方向)中央部から筒壁部22aの内側領域とは逆の側(先端側)に突出された突栓部22cとを有する。
注出筒部筒壁部22aの先端面と、先端壁部22bの筒壁部22aの突栓部22cの周囲に位置する外面と、突栓部22cの外面とは、注出筒部22の先端面を構成する。
注出筒部22の先端主面22dは注出筒部22先端面の外周部を形成している。
詰め替え容器110の容器部111内に収容される内容物は、液体、粉体等の有体物からなる流体を採用できる。内容物は液体に限定されない。粉体の内容物には、塩、砂糖、胡椒、顆粒状調味料、粉末洗剤などを挙げることができる。
本体流路23は、容器取付部21の注出筒部22側(先端側)とは逆の基端側の面21a(基端面)に開口する開口部である基端開口部23aを含む。
本体流路23は、その一端である基端開口部23aから他端である本体先端開口部23bまでスパウト本体20に延在形成されている。
本体流路23は、詰め替え容器110の容器部111内の内容物を注出用突部26先端部の本体先端開口部23bに導いて本体先端開口部23bから注出させるための流体流路である。詰め替え容器110は、容器部111内の内容物を本体流路23を介して開放状態の本体先端開口部23bから注出できる。
図2、図3に示す容器取付部21は具体的には、基端面21aとは逆側の面である可動部材受け面21cを形成する天壁部21dと、天壁部21dの外周全周から天壁部21dの片面の可動部材受け面21cとは逆側に突出形成された側壁部21eと、板状の天壁部21dの面方向中央部から可動部材受け面21cとは逆側に突出形成された内側突筒21fとを有する。
内側突筒21fは、側壁部21eに取り囲まれた内側に位置する。
図2、図3に示す容器取付部21において、内側突筒21fの天壁部21dとは逆側の端面(突端面)は、側壁部21eの突端面に面一に形成され、側壁部21eの突端面とともに容器取付部21の基端面21aを構成している。
但し、容器取付部21は、内側突筒21fの突端面が側壁部21eの突端面と面一ではなく、注出筒部22軸線方向において側壁部21eの突端面からずれた所に位置する構成も採用可能である。
スパウト本体20の容器取付部21は、左右方向寸法が前後方向寸法に比べて大きい細長形状に形成されている。
図1等に示すスパウト本体20の容器取付部21には、詰め替え容器110の容器部111を構成するフィルム112が両側から貼り合わされている。
図1、図2に示すように、詰め替え容器110の容器部111を構成するフィルム112は、容器部111内面を形成する側の面がスパウト本体20の容器取付部21の前後両側の側面にシール(密着固定。具体的にはヒートシールによる密着固定)されて容器取付部21に取り付けられている。
容器部111は、容器取付部21を介して左右方向両側にフィルム112同士が互いに貼り合わされたシール部を有する。
詰め替え容器110のフィルム112製の容器部111は、例えば、スパウト本体20の容器取付部21の前後両側の側面に固定された一対の側面フィルムと、一対の側面フィルムの注出用スパウト10とは逆側の底部を塞ぐ底フィルムとを含むスタンディングパウチ等を好適に採用できる。容器部111がスタンディングパウチの場合、詰め替え容器110は、容器部111の底部を載置面上に載置するだけで、注出用スパウト10先端が最上部となる上向き状態を安定に保つことができる。
外側可動部材30について、外側スリーブ31の軸線を介して両側のアーチ状操作片33の間隔方向を左右方向とも言う。
先端筒部31cは主筒部31aに比べて内径及び外径が径小の円筒状に形成されている。
外側スリーブ31の内周突壁31b及び先端筒部31cは主筒部31aと同軸に形成されている。
なお、外側スリーブ31の軸線は主筒部31aの軸線を指す。
外側スリーブ31は、内周突壁31b及び先端筒部31cが注出筒部22の先端壁部22bよりも注出筒部22先端側に位置する向きで注出筒部22に外挿されている。
栓受け筒部31eには、外側スリーブ31を注出筒部筒壁部22aに対して注出筒部22軸線方向に移動させることで、注出筒部22先端部の突栓部22cを挿脱させることができる。
栓受け筒部31eの内周面31fは、外側スリーブ31の注出筒部22に対する注出筒部22軸線方向への移動によって、突栓部22c側面に対して周接状態を保ったまま摺動可能である。また、栓受け筒部31eの内周面31fは、外側スリーブ31の注出筒部22に対する注出筒部筒壁部22a周方向への回転によって、突栓部22c側面に対して周接状態を保ったまま摺動可能である。
図3に示すように、注出用スパウト10は、図2に示す状態に比べて外側スリーブ31を注出筒部22に対して注出筒部22先端側へ移動させることで、突栓部22cを栓受け筒部31eから抜き出して、栓受け筒部31eの内周面31fと突栓部22c外面との間を開放できる。栓受け筒部31eと突栓部22c外面との間が開放されれば、栓受け筒部31eと突栓部22c外面との間の隙間を介して本体流路23の先端壁部貫通孔22eから外側スリーブ31の先端筒部31c内側への内容物流入、先端筒部31cからの内容物注出が可能となる。
注出用スパウト10は、栓受け筒部31eへの突栓部22cの挿脱によって、栓受け筒部31eの内周面31fと突栓部22c外面との間の開閉を切り換えることができる。
栓受け筒部31eの内周面31fがその内側に挿入された突栓部22c側面に周接され栓受け筒部31eの内周面31fと突栓部22c外面との間が閉じられた状態を、以下、注出流路閉状態、とも言う。
図1、図4に示すように、ガイド孔31gは主筒部31aの軸線方向に沿って延在形成された縦孔部31hと、縦孔部31hにおける主筒部31先端側の端部である先端側端部31jから主筒部31aの周方向に延在形成された横孔部31iとを有している。
横孔部31iは、縦孔部31hの先端側端部31jから主筒部31a周方向片側のみに延在形成されている。
ガイド孔31gは、横孔部31iにおける縦孔部31hと連通されている側とは逆側の端(延在先端)から縦孔部31hの主筒部31a基端側の端まで延在形成されている。
図4に示すように、ストッパ突起22fは、注出筒部筒壁部22aの径方向に延在する軸線を中心とする円柱状に形成されている。
ガイド孔31gの横孔部31iの幅寸法(主筒部31a軸線方向の寸法)及び縦孔部31hの幅寸法(主筒部31a周方向の寸法)はストッパ突起22f外径と同等かあるいはストッパ突起22f外径に比べて僅かに大きく確保される。
ストッパ突起22fはひとつのガイド孔31gにひとつのみ挿入されている。ストッパ突起22fはガイド孔31gにその全長にわたって移動可能となっている。
ストッパ突起22fは円筒状であっても良い。
また、ストッパ突起22fは、注出筒部筒壁部22a周方向の寸法がガイド孔31gの縦孔部31hの幅寸法と同等以下、且つ注出筒部筒壁部22a軸線方向の寸法がガイド孔31gの横孔部31iの幅寸法と同等以下、のものを採用可能である。ストッパ突起22fの注出筒部筒壁部22a径方向に垂直の断面外形は円形に限定されず、矩形、三角形、六角形等の多角形、楕円形等も採用可能である。
ガイド孔31gは、横孔部31iの幅寸法と縦孔部31hの幅寸法とが互いに異なっている構成も採用可能である。
注出筒部22のストッパ突起22fは、注出筒部筒壁部22aの径方向両側に突出形成され、それぞれ外側スリーブ31のガイド孔31gに挿入されている。
図2は、注出筒部22のストッパ突起22fが外側スリーブ31のガイド孔31gにおける横孔部31iの延在先端部31mに位置する状態を示す。
横孔部31iの幅寸法がストッパ突起22f外径よりも僅かに大きく確保された外側スリーブ31は、ストッパ突起22fがガイド孔31gの横孔部31i内に位置するとき、横孔部31iの主筒部31a基端側の内壁面がストッパ突起22fに当接する位置から注出筒部22に対する注出筒部22軸線方向への移動が規制される。
なお、外側スリーブ31は、注出筒部22のストッパ突起22fがガイド孔31gの横孔部31i内のストッパ突起22fに横孔部31iの主筒部31a先端側の内壁面がストッパ突起22fに当接されたときに、栓受け筒部31eの突端が注出筒部22の先端主面22dに注出筒部22先端側に離間した位置に配置される(但し、注出流路閉状態を保つ)構成も採用可能である。
但し、図2等に例示したように、注出筒部22を介して両側にストッパ突起22fとガイド孔31gとの組が存在する構成は、ストッパ突起22fとガイド孔31gとの組を1組のみ有する構成に比べて、外側スリーブ31の注出筒部22に対する傾動抑制に有利であり、外側スリーブ31の注出筒部22に対するその軸線方向への移動の円滑化に有効に寄与する。
基端側当接部材32は外側可動部材30のアーチ状操作片33によって外側スリーブ31の基端側に外側スリーブ31の軸線に垂直の面(仮想面)に沿う向きで支持されている。基端側当接部材32は外側スリーブ31の軸線を取り囲むように設けられている。
基端側当接部材32は、具体的には、容器取付部21の可動部材受け面21cに当接可能である。
当接突片32bは、当接部材本体32のその周方向に概ね均等の複数箇所に形成されている。
押さえ突部25は、注出筒部22の基端部において容器取付部21(具体的には可動部材受け面21c)から注出筒部22先端側にずれた位置に形成されている。
注出筒部22は押さえ突部25を含む。
基端側当接部材32は、当接突片32bを押さえ突部25及び容器取付部21に摺動させながら注出筒部22周方向に回転する。
この構成の場合、押さえ突部25は、基端側当接部材32(具体的には当接突片32b)を容器取付部21との間に若干の遊動を許容するクリアランスを確保して注出筒部22周方向に回転自在に保持する。
基端側当接部材32は、当接突片32bを省略し、押さえ突部25と容器取付部21との間に注出筒部22周方向に回転自在に保持された環状本体32aのみによって構成された構成も採用可能である。
アーチ状操作片33は、その延在方向中央部の頂部33aと、頂部33aの両側に頂部33aから離間するにしたがって注出筒部22に接近するように形成された傾斜片部33bとを有する。
図1、図2等に示す外側可動部材30のアーチ状操作片33の頂部33aは注出筒部22の軸線に沿って延在形成されている。
図1、図2等に示すアーチ状操作片33の傾斜片部33bは、頂部33aの延在方向片端から離間するにしたがって注出筒部22軸線に対する傾斜角度を増大しつつ注出筒部22に接近する湾曲形状に形成されている。
アーチ状操作片33は、外側スリーブ31がガイド孔31g(図1参照)の縦孔部31hにおける基端側端部31k以外に注出筒部22のストッパ突起22fを収容した状態にて、頂部33aを注出筒部22に接近させるように押動(図2参照)することで、延在方向両端間の離間距離を増大させるように弾性変形される。
外側スリーブ31は、ガイド孔31gの縦孔部31hの基端側内端面がストッパ突起22fに注出筒部22基端側から当接されることで、注出筒部22に対するその先端側へのそれ以上の移動が規制される(注出筒部22先端側への移動限界位置となる)。
図2に示すように、初期状態の注出用スパウト10においては、外側スリーブ31の栓受け筒部内周面31fその内側に挿入状態の突栓部22cの側面に周接された注出流路閉状態を保つ。
このため、初期状態の注出用スパウト10の外側スリーブ31は、アーチ状操作片33によって基端側当接部材32へ向かって弾性付勢されている。注出筒部22のストッパ突起22fには、外側スリーブ31のガイド孔31gの横孔部31iの外側スリーブ31先端側内壁面がアーチ状操作片33の弾性付勢力によって注出筒部22先端側から押し付けられている。
注出用スパウト10は、ストッパ突起22fが縦孔部31hに位置する状態で外側可動部材30のその左右方向両側のアーチ状操作片33の頂部33aを互いに接近させるように押動しアーチ状操作片33を弾性変形させることで、外側スリーブ31を注出筒部22に対してその先端側へ移動させることができる。その結果、図3に示すように、注出用スパウト10は、外側スリーブ31の栓受け筒部31eを突栓部22cから抜き出して注出流路開状態とすることができる。
なお、外側スリーブ31の横孔部31iにストッパ突起22fを収容した注出用スパウト10は、外側可動部材30のその左右方向両側のアーチ状操作片33の頂部33aを互いに接近させるように押動しても横孔部31iの主筒部31a基端側の内壁面がストッパ突起22fに当接して外側スリーブ31の注出筒部22先端側への移動が規制される結果、注出流路開状態とならない。
注出用スパウト10は、アーチ状操作片33の頂部33aを注出筒部22に向かって押動する押圧力の加除を切り換えるだけで、注出流路閉状態と注出流路開状態とを切り換えることができる。
係止突片24は、手指で弾性変形させて係止爪24cのアーチ状操作片33に対する係脱を切り換え可能である。係止突片24の係止爪24cのアーチ状操作片33に対する係合を解除すれば、外側可動部材30は、係止突片24によって、注出筒部22に対するその周方向への回転が可能となる。
Claims (6)
- 内容物が収容される容器に取り付けられる容器取付部及び前記容器取付部から突出された注出筒部を含むスパウト本体と、前記注出筒部の円筒状の筒壁部にその軸線方向に移動可能且つ前記筒壁部の周方向に回転可能に外挿された外側スリーブを含む外側可動部材とを有し、
前記注出筒部は、前記筒壁部と、前記筒壁部の先端に設けられ前記注出筒部の先端面を形成する先端壁部と、前記筒壁部の側面から突出され前記外側スリーブに延在形成されたガイド孔に挿入されたストッパ突起とを有し、
前記スパウト本体には、前記注出筒部の内側領域及び前記注出筒部の前記先端壁部を貫通して前記注出筒部の前記先端面に開口する先端壁部貫通孔を含み前記容器取付部を貫通して前記容器取付部の前記注出筒部とは逆の基端側に開口する本体流路が形成され、
前記外側可動部材の前記外側スリーブは、前記注出筒部の前記筒壁部に外挿された円筒状の主筒部と、前記主筒部の先端部の内周全周に突出形成され前記注出筒部の先端側に配置された環状の内周突壁と、前記内周突壁から前記主筒部とは逆の先端側へ突出形成された先端筒部とを有し、前記先端筒部あるいは前記内周突壁には、前記注出筒部の前記先端面に当接されることで前記本体流路の前記先端壁部貫通孔と前記先端筒部の先端内側との間を仕切って前記先端壁部貫通孔から前記先端筒部の先端への前記内容物の流出を規制する当接仕切部が確保され、
前記外側可動部材は、前記外側スリーブと、前記外側スリーブと前記容器取付部との間に前記容器取付部に当接可能に配置された基端側当接部材と、前記外側スリーブからその側方へ張り出すアーチ状に形成され前記外側スリーブと前記基端側当接部材との間を連結するアーチ状操作片とを有し、前記基端側当接部材は前記注出筒部または前記容器取付部から突出された押さえ突部と前記容器取付部との間に前記注出筒部の前記筒壁部の周方向に回転可能に保持され、
前記ガイド孔は前記主筒部の軸線方向に沿って延在する縦孔部と、前記縦孔部の前記主筒部の先端側の端部から前記主筒部の周方向に沿って延在された横孔部とを有して前記主筒部に形成され、その全長にわたって延在方向へ前記ストッパ突起が移動可能であり、
前記アーチ状操作片は前記ストッパ突起が前記縦孔部における前記主筒部の基端側の端部である基端側端部以外に位置する状態で延在方向中央部の頂部が前記注出筒部に向かって押動されることで延在方向両端間の離間距離を増大するように弾性変形可能であり、
前記外側スリーブは前記ストッパ突起が前記ガイド孔の前記横孔部に位置する状態にて前記注出筒部の前記先端面に対する前記当接仕切部の当接を維持可能、前記ストッパ突起が前記縦孔部に位置する状態で前記アーチ状操作片の前記頂部を前記注出筒部に向かって押動する押圧力の加除を切り換えることで前記注出筒部の先端面と前記当接仕切部との間の開放と閉止とを切り換え可能とされている注出用スパウト。 - 前記注出筒部は前記先端壁部から前記注出筒部の先端側へ突出された突栓部を有し、前記突栓部の外面はその全体が前記注出筒部の前記先端面の一部であり、前記先端壁部貫通孔は前記注出筒部の前記先端面におけるその中央部を形成する前記突栓部以外に開口形成され、
前記外側スリーブの前記先端筒部及び前記内周突壁の少なくとも前記内周突壁は前記突栓部を挿脱可能に形成され、前記当接仕切部は前記内周突壁の内周面あるいは前記先端筒部の内周面でありその内側に挿入された前記突栓部の円筒面状の側面に対して周接状態を保ったまま前記突栓部の側面の軸線方向及び周方向に摺動可能に形成されている請求項1に記載の注出用スパウト。 - 前記スパウト本体は、前記外側スリーブの前記注出筒部の筒壁部に対するその周方向への回転によって前記外側可動部材に形成された回転規制係合部に係脱可能に係合して前記注出筒部の前記ストッパ突起が前記外側スリーブの前記横孔部の前記縦孔部とは逆側の端部に位置する状態を保つ回転規制係止部を有する請求項1または2に記載の注出用スパウト。
- 前記回転規制係合部が前記外側可動部材の前記アーチ状操作片の前記基端側当接部材側の端部、前記回転規制係止部が前記スパウト本体の前記容器取付部から前記注出筒部の先端側へ向かって突出された係止突片である請求項3に記載の注出用スパウト。
- 前記基端側当接部材は前記注出筒部にその軸線方向に移動可能且つ前記注出筒部の前記筒壁部の周方向に回転可能に外挿された環状の部材であり、
前記外側可動部材は前記外側スリーブのその軸線に垂直の断面方向両側に前記アーチ状操作片を有し、前記外側可動部材の全てのアーチ状操作片の片端が前記基端側当接部材に一体形成されているかあるいは連結されている請求項1~4のいずれか1項に記載の注出用スパウト。 - 請求項1~5のいずれか1項に記載の注出用スパウトの前記スパウト本体の前記容器取付部が前記容器に取り付けられ、前記スパウト本体の前記本体流路が前記容器の内側領域と連通されている注出用スパウト付き容器。
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