JP7372798B2 - 車両の車室構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の車室構造に関する。
一般的に、自動車などの車両のドア部等では、板金製の側壁パネルが設けられる。この側壁パネルでは、車両の外側にアウタパネル、車両の内側にインナパネルを有している。さらに、インナパネルの車室内側には、樹脂製のインナトリムが設けられる。また、インナパネルとインナトリムの間に衝撃吸収体を配設し、乗員の腰部や胸部に対応して側面衝突時に衝撃がかかるのを抑制したものも知られている。なお、アウタパネルとインナパネルの間の空間には、ドアガラスを昇降可能に支持するガイドレールが配設されている。
また、正面衝突時やオフセット衝突時にドアの形状を保持してドア部分がクラッシュして乗員が車内に閉じ込められたり、挟まれたりするのを防止するために、ドアのアウタパネルの内側に前後方向に沿ってインパクトビームを配設したものが知られている。この自動車のドア構造では、インパクトビームを配設したことにより、障害物が車体に側面衝突した場合、アウタパネル、インパクトビームが衝突エネルギーを吸収しながら変形し、インパクトビームがガイドレールに当たり、さらに、インナパネルに当たり、衝撃吸収体が圧縮変形して衝突エネルギーが吸収された後、ドアトリムが乗員の腰部に当たることにより、乗員の受ける衝撃が緩和されるようになっている。
さらに、上記のような自動車のドア構造において、側面衝突時にドア上部が先行して車室内側に侵入して乗員の胸部への衝撃を抑制するため、ガイドレールの側面視でインパクトビームと交差する位置に脆弱部を形成したものが提案されている。この自動車のドア構造では、側面衝突時にガイドレールに衝撃荷重が負荷されると、ガイドレールが脆弱部で容易に折り曲げられ、ドアの上部が先行して車室内側に侵入するのを防止している(特許文献1参照)。
また、座席シートの下部に押圧パッドを設け、側面衝突により車両内方に侵入する車両用ドアと、乗員との接触を防止し、乗員の受傷を軽減させるものが提案されている。このものは、車両用ドアと座席シートとの間に車両の外方から内方に沿って上方に傾斜する傾斜面を形成し、座席シートの車両用ドア側の端部に車両用ドア側からの押圧により傾斜面に沿って移動される押圧パッドを備えている。この構成により、側面衝突によって車両内方に侵入した車両用ドアが、押圧パッドを車両内方に移動させるとともに傾斜面に沿って斜め上方に移動されることにより、乗員を上方に持ち上げつつ車両内方に移動させ、侵入してくる車両用ドアとの接触を防ぎ、側面衝突による乗員の受傷を軽減させている(特許文献2参照)。
特開2000-127880号公報 特開2013-023157号公報
しかしながら、側面衝突(以下、側突という)による衝撃の強度や角度により、アウタパネルやインナパネルから伝わったエネルギーにより、インナトリムが思わぬ箇所で変形してしまうと、乗員に対して不適切な位置で衝撃が加わってしまう虞があった。
また、押圧パッドを設けるものでは、座席シートの下部に大きな押圧パッドを設けなければならないばかりでなく、車両の床面(アンダーフロア)そのものに傾斜面を設ける必要があり、構造の変更が大規模なものとなってしまう。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、簡易な構造の改良を加えるだけで、乗員を非衝突側へ安定して適切に移動させることができ、乗員の保護機能を高めることができる車両の車室構造を提供することを課題とする。
本発明に係る車両の車室構造は、車室の側壁部を構成する側壁パネルと、前記側壁パネルと係合される内装部材であるインナトリムと、移動可能な座部を有する乗員が着座する座席シートと、を備え、前記インナトリムは、前記側壁パネルへの衝撃入力により、車両の内側および上方に移動し、前記座席シートは、前記インナトリムが前記座部の側部に接触した際に、当該側部に、上方が車両の内側へ傾斜する傾斜部を形成する、ことを特徴とする。
また、前記側壁パネルと前記インナトリムとを係合する係合部と、を備え、前記座席シートは、前記係合部を中心とし、前記係合部と前記インナトリムの下端部を結ぶ線を半径とする円弧と交差する位置に、前記座部の前記側部を有する、ようにしてもよい。
さらに、前記座部の前記側部は、前記インナトリムの下部との接触点より下方に、屈曲部を有する、ようにしてもよい。
さらに、前記座席シートは、前記座部の前記側部に前記傾斜部が予め形成されている、ようにしてもよい。
本発明によれば、簡易な構造の改良を加えるだけで、乗員を非衝突側へ安定して適切に移動させることができ、乗員の保護機能を高めることができる車両の車室構造を提供することができる。
本発明の実施の形態における車室構造を備えた車両の一例を示す側面図である。 本発明の実施の形態における車室構造を備えた車両の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態における側突時の車室構造の変化の一例を示す模式図である。 第2の実施の形態における車室構造を備えた車両の一例を示す概略断面図である。 その他の実施の形態における車室構造を備えた車両の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、本実施の形態においては、上および下の定義を、車両の上下方向を基準としたものとする。例えば、車両の上下方向で上方を、単に上方、車両の上下方向で下方を、単に下方という。また、上部、下部、上端、下端等も同様である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における車室構造を備えた車両の一例を示す側面図である。また、図2は、本発明の実施の形態における車室構造を備えた車両の一例を示す断面図である。また、図3は、本発明の実施の形態における側突時の車室構造の変化の一例を示す模式図である。
(車両1の構成)
図1、図2に示すように、車両1の車体サイドには、フロントドア10およびリアドア20が設けられている。また、車両1の下部にはアンダーフロア3が設けられ、上部にはルーフ4が設けられている。そして、アンダーフロア3、ルーフ4、フロントドア10、リアドア20等で車室が形成される。
また、アンダーフロア3には、座席シート30が配備されている。
なお、本発明の車両の車室構造における特徴的な構造は、フロントドア10およびリアドア20、並びに、左右で同様のものなので、以下の説明では、車両1の右側のフロントドア10および右側フロントの座席シート30について、説明する。
(座席シート30)
座席シート30は、車両1に乗車した乗員Pが着座するものである。また、座席シート30は、乗員Pの臀部から大腿部を支えるシートクッション31(座部)と、リクライニング可能に設けられたシートバック32(背もたれ部)と、乗員Pの頭部を支えるヘッドレスト33(ヘッド部)と、シート台座部34と、を備えている。
(シート台座部34)
シート台座部34は、アンダーフロア3に設置され、上部にシートクッション31を、後部上方にシートバック32が設けられている。
詳しくは、シート台座部34は、アンダーフロア3に固定された図示しないシートスライド装置に固定されており、シートスライド装置により車両1の前後方向に移動可能に設置されている。なお、シート台座部34は、シートスライド装置によって通常時は所定の位置に固定されており、シートスライド装置の解除レバーの操作により車両1の前後方向に移動可能となっている。
また、シート台座部34は、上部にシートクッション31を保持している。そして、シートクッション31は、上方に移動可能に保持されている。例えば、シートクッション31の右側下方から上方への力を受けると、シートクッション31の左側を中心に上方に回転されるようになっている。すなわち、シートクッション31は、車両1の中央側の中心に回転可能となっている。
また、シート台座部34は、後方にシートバック32が取り付けられている。シートバック32は、図示しないリクライニング装置によって角度調整が可能に、シート台座部34に取り付けられている。
さらに、シート台座部34は、車両1の外側方向の側部34a、すなわち、右側の座席シート30においては右側の側部34aの下方に屈曲部34bが設けられている。そして、シート台座部34は、側部34aの屈曲部34bよりも上方に傾斜部34cが設けられており、傾斜部34cが、車両1の車内側に押圧されると、屈曲部34bから上方の傾斜部34cが、屈曲部34bを中心に車内側に傾斜するようになっている。すなわち、座席シート30は、シート台座部34の側部34aに、上方が車両1の内側へ傾斜する傾斜部34cが形成されている。
(フロントドア10)
フロントドア10は、アウタパネル11と、インナパネル12と、インナトリム13と、を備えている。また、インナパネル12とインナトリム13とは、係合部14により係合されている。
また、アウタパネル11およびインナパネル12は、車室の側壁部を構成する側壁パネルを形成する。また、アウタパネル11とインナパネル12との間には、ウインドガラス15を昇降可能に収納する空間が設けられるとともに、ウインドガラス15の昇降機構(図示せず)等が配設されている。
また、インナパネル12とインナトリム13との間には、衝撃吸収体(図示せず)が配設されている。
(アウタパネル11)
アウタパネル11は、車両1の外側に設けられ、外壁を成すものである。また、アウタパネル11は、外部からの衝撃を直接受け、吸収するようになっている。
(インナパネル12)
インナパネル12は、アウタパネル11に対して、車両1の内側に設けられ、内壁を成すものである。
また、インナパネル12に、衝撃入力により当該インナパネル12の変形を誘発するパネル屈曲部を設けてもよい。このパネル屈曲部は、一般的な車高の車両に設けられるバンパの上部の高さ(例えば、180mm)よりも低い位置に設ける。また、パネル屈曲部12aは、上記バンパの下部の高さ(例えば、100mm)よりも高い位置に設ける。
(インナトリム13)
インナトリム13は、インナパネル12と係合される内装部材であり、インナパネル12よりも車室内側に設けられ、内部に衝撃吸収体が設けられている。
また、インナトリム13に、衝撃入力により当該インナトリム13の変形を誘発するトリム屈曲部を設けてもよい。このトリム屈曲部は、一般的な車高の車両に設けられるバンパの上部の高さよりも高い位置に設ける。したがって、インナパネル12にパネル屈曲部を設け、インナトリム13にトリム屈曲部を設けた場合には、インナトリム13のトリム屈曲部は、インナパネル12のパネル屈曲部よりも高い位置に設けられる。
また、インナトリム13の上端部と下端部は、インナパネル12に簡易接続されている。特に、インナトリム13の下端部の接続は、インナトリム13の剛性よりも弱く、側突などの衝撃では容易に外れやすくなっている。
(係合部14)
係合部14は、インナパネル12と、インナトリム13と、を係合するものである。また、係合部14は、一般的な車高の車両に設けられるバンパの上部の高さ(例えば、180mm)よりも高い位置に設けられる。
さらに、係合部14は、インナトリム13の最下端から係合部14までの距離が、係合部14からシート台座部34の側部34aまでの距離よりも長くなっている。具体的には、係合部14を中心に、インナトリム13の係合部14の位置とインナトリム13の下端部を結ぶ線を半径とする円弧を描いた際に、この円弧が、シート台座部34の車外側の側部34aと交差するようになっている。なお、以下では、インナトリム13の係合部14の位置よりも下方側を、インナトリム13の下方部という。
すなわち、インナトリム13の下方部が、係合部14の位置を中心に車室内側に回転すると、シート台座部34の車外側の側部34aに当接することとなる。ここで、側部34aの屈曲部34bは、インナトリム13の下部との接触点より下方に設けられている。また、傾斜部34cは、屈曲部34bよりも上方に位置し、屈曲部34bを中心に車内側に傾斜するようになっている。このため、インナトリム13の下方部が、シート台座部34の側部34aに当接すると、傾斜部34cが車内側に傾斜する。したがって、後述するように、インナトリム13の下方部がシート台座部34の側部34aに接触しても回転が許容され、そのまま回転し、シートクッション31を上方に押し上げ、シートクッション31が車室内側に回転させられることとなる。
以下、他車両が車両1に対して側突した場合について、説明する。
図3は、他車両60が車両1に側突した場合の車両1の車室構造の変化を示す模式図である。
図3に示すように、他車両60が車両1の右のフロントドア10に衝突する場合、まず、他車両60のバンパが、アウタパネル11に当接し、アウタパネル11を車両1の内側に変形させる。そして、アウタパネル11の変形により、インナパネル12を変形させる。すなわち、アウタパネル11およびインナパネル12は、他車両60のバンパの当接点を中心に、車両1の内側に折れ曲がる。
さらに、インナパネル12に伝わった衝撃は、インナトリム13に伝達し、インナトリム13も変形する。このとき、インナパネル12とインナトリム13は、係合部14で係合されており、インナトリム13の下部は、インナトリム13の剛性よりも弱く接続されているので、インナトリム13は、係合部14に係合されている箇所で折れ曲がる。すなわち、インナトリム13の係合部14との係合箇所よりも下方部が車両内側に移動され、係合部14との係合箇所を中心にインナトリム13の下方部が上方に回転することとなる。
より詳しくは、係合部14は、他車両60のバンパの最高点よりも高い位置に設けられている。このため、他車両60のバンパに押圧されたアウタパネル11およびインナパネル12が、インナトリム13の係合部14との係合箇所よりも下の部分(インナトリム13の下方部)を、車両1の内側に押し込むこととなる。
このとき、インナトリム13の係合部14との係合箇所は、係合部14によって、インナパネル12とインナトリム13とが係合されている。したがって、インナトリム13の係合部14との係合箇所よりも上方部分は、インナパネル12と略平行に変形する。一方、インナトリム13の下端部のインナパネル12との接続は、インナトリム13の剛性よりも弱くなっている。そのため、インナパネル12の係合部14との係合箇所よりも下方部に、インナトリム13の下方部が車両1の内側に押し込まれると、インナトリム13は、インナトリム13の下端部がインナパネル12から外れ、インナトリム13の係合部14との係合箇所で内側に谷折りとなるように、折れ曲がる。そして、折れ曲がったインナトリム13の下方部が、係合部14との係合箇所を中心に内側上方に回転することとなる。
そして、係合部14との係合箇所を中心に回転したインナトリム13の下方部は、シート台座部34の車外側の側部34aに当接する。そして、インナトリム13の下方部が、シート台座部34の側部34aに当接すると、シート台座部34の傾斜部34cが車内側に傾斜する。
インナトリム13の下方部は、シート台座部34の側部34aが傾斜することにより、さらに回転が可能となり、シートクッション31の下部にまで達し、シートクッション31を上方に押し上げる。このとき、シートクッション31は、車外側の側方の下部が押し上げられるため、車両1の内側上方に回転させられることとなる。
これにより、座席シート30のシートクッション31に着座していた乗員Pは、車両1の内側に移動され、他車両60の直接的な衝撃から回避、または、衝撃が緩和される。
以上のように、本実施の形態における車両の車室構造は、座席シート30において、シート台座部34の側部34aに、インナトリム13の接触の際に傾斜する傾斜部34cが形成されているので、側突の際にインナトリム13が座席シート30に接触後、インナトリム13の回転が停止されずに許容され、インナトリム13が傾斜部34cに沿って回転し、シートクッション31を押し上げて、シートクッション31を車両1の内側上方に回転させるため、乗員Pを、車両1の内側に移動させ、他車両60の直接的な衝撃から回避、または、衝撃を緩和させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、シート台座部34の側部34aに、予め傾斜が設けられている場合の車両の車室構造について、説明する。
図4(A)は、第2の実施の形態における車室構造を備えた車両の一例を示す概略断面図である。
本実施の形態において、シート台座部34以外の構造については、第1の実施の形態の車室構造と同様であるので、説明を省略する。
(シート台座部34)
シート台座部34は、第1の実施の形態と同様に、アンダーフロア3に設置され、上部にシートクッション31を、後部上方にシートバック32が設けられている。
また、シート台座部34は、車両1の外側方向の側部34aには、内側上方に向かって傾斜する傾斜部34dが設けられている。すなわち、シート台座部34は、正面視で三角形状に上部が切り抜かれた形状となっており、シートクッション31の下部から側部34aに向かって直線状に傾斜面となる、傾斜部34dが設けられている。
また、傾斜部34dは、インナトリム13の下方部が、インナトリム13の係合部14との係合箇所を中心とした円弧状の位置よりも離れた位置となるように傾斜面が形成されている。
なお、図4(B)に示すように、シート台座部34の傾斜部34dは、円弧状に設けられていてもよい。
以下、本実施の形態において、他車両60が車両1に対して側突した場合について、説明する。
第1の実施の形態と同様に、他車両60が車両1の右のフロントドア10に衝突すると、他車両60のバンパが、アウタパネル11およびインナパネル12を変形させる。そして、インナパネル12の変形は、インナパネル12と係合部14で係合されたインナトリム13を変形させ、インナトリム13の下方部が、インナトリム13の係合部14との係合箇所を中心として、円弧状に上方に回転される。
そして、インナトリム13の下方部は、シート台座部34の車外側の側部34aの近くまで回転する。ここで、シート台座部34は、傾斜部34dが設けられており、車両1の内側に傾斜しているので、インナトリム13の下方部がシート台座部34の側部34aに接触することなく、さらに、内側まで回転する。
そして、インナトリム13の下方部は、シート台座部34や傾斜部34dに接触することなく、シートクッション31の下部にまで達し、シートクッション31を上方に押し上げる。このとき、シートクッション31は、車外側の側方の下部が押し上げられるため、車両1の内側上方に回転させられることとなる。
これにより、座席シート30のシートクッション31に着座していた乗員Pは、車両1の内側に移動され、他車両60の直接的な衝撃から回避、または、衝撃が緩和される。
以上のように、本実施の形態における車両の車室構造は、座席シート30において、シート台座部34に、予め傾斜部34dが形成されているので、側突の際にインナトリム13の下方部が、シート台座部34の側部34aに接触せず、傾斜部34dに沿って回転し、シートクッション31を押し上げて、シートクッション31を車両1の内側上方に回転させるため、乗員Pを、車両1の内側に移動させ、他車両60の直接的な衝撃から回避、または、衝撃を緩和させることができる。
(その他の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、シート台座部34の側部34aの下方に屈曲部34bを設けて、屈曲部34bの上方が傾斜する傾斜部34cとなるように構成したが、他の構成であってもよい。
すなわち、座席シート30において、シート台座部34の側部34aに上方が車両1の内側へ傾斜する傾斜部34cを形成するようにしたが、シート台座部34の側部34aが変形し、インナトリム13をシートクッション31の下部まで到達させる、ようにするものであればよい。
例えば、図5(A)に示すように、シート台座部34の側部34aの上方を屈曲部34bとして、屈曲部34bの下方に傾斜部34cを設けてもよい。この場合、シート台座部34の側部34aが、インナトリム13に押圧されると、側部34aの上方の屈曲部34bを中心として、屈曲部34bの下方の傾斜部34cが、車両1の内側上方に回転し、インナトリム13の回転を許容する。
側突時には、インナトリム13は、シート台座部34の側部34aに到達すると、そのまま回転し、座席シート30のシートクッション31の下部に達し、シートクッション31を上方に押し上げる。これにより、シートクッション31は、車外側の側方の下部が押し上げられるため、車両1の内側上方に回転させられることとなり、座席シート30のシートクッション31に着座していた乗員Pは、車両1の内側に移動され、他車両60の直接的な衝撃から回避、または、衝撃が緩和される。
また、図5(B)に示すように、シート台座部34の側部34aの下方および上方に屈曲部34bを設け、屈曲部34bの上方および下方のそれぞれに傾斜部34cを設けてもよい。この場合、シート台座部34の側部34aが、インナトリム13に押圧されると、上下双方の傾斜部34cが、観音開き状に、上下双方の屈曲部34bを中心として回転し、インナトリム13の回転を許容する。
側突時には、上記と同様に、インナトリム13は、シート台座部34の側部34aに到達すると、そのまま回転し、座席シート30のシートクッション31の下部に達し、シートクッション31を上方に押し上げる。これにより、シートクッション31は、車外側の側方の下部が押し上げられるため、車両1の内側上方に回転させられることとなり、座席シート30のシートクッション31に着座していた乗員Pは、車両1の内側に移動され、他車両60の直接的な衝撃から回避、または、衝撃が緩和される。
なお、本実施の形態において、シートクッション31およびシート台座部34は、本願の座部を構成する。
1 車両、3 アンダーフロア、4 ルーフ、10 フロントドア、11 アウタパネル、12 インナパネル、13 インナトリム、14 係合部、15 ウインドガラス、20 リアドア、30 座席シート、31 シートクッション、32 シートバック、33 ヘッドレスト、34 シート台座部、34a 側部、34b 屈曲部、34c、34d 傾斜部、60 他車両

Claims (5)

  1. 車両の車室構造において、
    車室の側壁部を構成する側壁パネルと、
    前記側壁パネルと係合される内装部材であるインナトリムと、
    シート台座部と移動可能な座部を有する乗員が着座する座席シートと、
    を備え、
    前記インナトリムは、前記側壁パネルへの衝撃入力により、車両の内側および上方に移動し、
    前記シート台座部は、前記インナトリムが部に接触した際に、当該側部に、上方が車両の内側へ傾斜する傾斜部を形成する、
    ことを特徴とする車両の車室構造。
  2. 前記側壁パネルと前記インナトリムとを係合する係合部と、
    を備え、
    前記シート台座部は、前記係合部を中心とし、前記係合部と前記インナトリムの下端部を結ぶ線を半径とする円弧と交差する位置に、前記座部の前記側部を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の車室構造。
  3. 前記シート台座部の前記側部は、前記インナトリムの下部との接触点より下方に、屈曲部を有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両の車室構造。
  4. 前記シート台座部は、前記座部の前記側部に前記傾斜部が予め形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の車室構造。
  5. 車両の車室構造において、
    車室の側壁部を構成する側壁パネルと、
    前記側壁パネルと係合される内装部材であるインナトリムと、
    移動可能な座部を有する乗員が着座する座席シートと、
    前記側壁パネルと前記インナトリムとを係合する係合部と、
    を備え、
    前記インナトリムは、前記側壁パネルへの衝撃入力により、車両の内側および上方に移動し、
    前記座席シートは、前記係合部を中心とし、前記係合部と前記インナトリムの下端部を結ぶ線を半径とする円弧と交差する位置に、前記座部の側方を有し、
    前記座席シートは、前記インナトリムが前記座部の側部に接触した際に、当該側部に、上方が車両の内側へ傾斜する傾斜部を形成する、
    ことを特徴とする車両の車室構造
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