JP7371745B1 - エレクトロクロミックシート、眼鏡用レンズおよび眼鏡 - Google Patents

エレクトロクロミックシート、眼鏡用レンズおよび眼鏡 Download PDF

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Abstract

Figure 0007371745000001
【課題】発色および消色を遅滞なく行うことができ、かつ発色および消色の偏りを抑えることができるエレクトロクロミックシートを提供する。
【解決手段】エレクトロクロミックシート150は、第1基板と、第2基板と、着色領域70を形成するエレクトロクロミック素子60と、封止部と、第1補助電極15と、第2補助電極16と、を備える。第1補助電極15は第1対向電極部15Aを有する。第2補助電極16は第2対向電極部16Aを有する。第2対向電極部16Aは、第1対向電極部15Aと向かい合う。第1対向電極部15Aは、第1延出部1と第3延出部3とを有する。第2対向電極部16Aは、第2延出部2と第4延出部4とを有する。第1延出部1と第3延出部3との先端どうしの間隔L1は、0mmを越え、20mm以下である。第2延出部2と第4延出部4との先端どうしの間隔L2は、0mmを越え、20mm以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、エレクトロクロミックシート、眼鏡用レンズおよび眼鏡に関する。
エレクトロクロミズムは、電圧を印加することで酸化還元反応が起こり、可逆的に色が変化する現象である。エレクトロクロミック素子は、エレクトロクロミズムを示すエレクトロクロミック材料を用いた素子である(例えば、特許文献1参照)。
エレクトロクロミック素子は、例えば、エレクトロクロミック層と、透明電極と、補助電極とを備える。エレクトロクロミック層は、電圧に応じて発色および消色する。透明電極は、エレクトロクロミック層に電気的に接続されている。補助電極は、金属などで形成される。補助電極は、透明電極より電気抵抗が低い不透明電極である。
エレクトロクロミック素子を備えるエレクトロクロミックシートは、例えば、サングラスなどのアイウエアに適用できる。
特開2017-167317号公報
補助電極は、エレクトロクロミック素子における発色および消色を遅滞なく行うために必要である。
エレクトロクロミックシートでは、エレクトロクロミック素子の発色および消色に偏り(不均一)が生じることがあった。
本発明の一態様は、発色および消色を遅滞なく行うことができ、かつ発色および消色の偏りを抑えることができるエレクトロクロミックシート、眼鏡用レンズおよび眼鏡を提供することを目的とする。
[1]第1基板と、前記第1基板と対向して配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、電圧の印加により色が変化する着色領域を形成するエレクトロクロミック素子と、前記着色領域を区画する絶縁性の封止部と、前記エレクトロクロミック素子に電気的に接続された第1補助電極と、前記エレクトロクロミック素子に電気的に接続された第2補助電極と、を備え、前記エレクトロクロミック素子は、前記第1補助電極に電気的に接続された第1透明電極と、前記第2補助電極に電気的に接続された第2透明電極と、酸化反応と還元反応の少なくとも一方によって色が変化する1または複数のエレクトロクロミック層と、を有し、前記第1補助電極は、前記第1透明電極に比べて低電気抵抗であって、前記着色領域の外周縁の一部に沿って延在する第1対向電極部を有し、前記第2補助電極は、前記第2透明電極に比べて低電気抵抗であって、前記着色領域の外周縁の他の一部に沿って延在する第2対向電極部を有し、前記第2対向電極部は、前記着色領域に対して前記第1対向電極部と反対側にあって前記第1対向電極部と向かい合い、前記第1対向電極部は、前記着色領域の外周縁に沿って一方側に延びる第1延出部と、前記着色領域の外周縁に沿って他方側に延びる第2延出部とを有し、前記第2対向電極部は、前記着色領域の外周縁に沿って一方側に延びる第3延出部と、前記着色領域の外周縁に沿って他方側に延びる第4延出部とを有し、前記第1延出部と前記第3延出部とは互いに近づく方向に延び、先端どうしの間隔は、平面視において0mmを越え、20mm以下であり、前記第2延出部と前記第4延出部とは互いに近づく方向に延び、先端どうしの間隔は、平面視において0mmを越え、20mm以下である、エレクトロクロミックシート。
[2]複数の前記エレクトロクロミック層は、前記第1透明電極に電気的に接続された第1エレクトロクロミック層と、前記第2透明電極に電気的に接続された第2エレクトロクロミック層と、を含み、前記エレクトロクロミック素子は、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に充填された電解質層をさらに有し、前記第1エレクトロクロミック層は、酸化反応によって色が変化する材料を含有し、前記第2エレクトロクロミック層は、還元反応によって色が変化する材料を含有する、[1]に記載のエレクトロクロミックシート。
[3]平面視において、前記第1対向電極部および前記第2対向電極部と、前記着色領域の外周縁との距離は、0.25mm以上である、[1]または[2]に記載のエレクトロクロミックシート。
[4] [1]~[3]のうちいずれか1つに記載のエレクトロクロミックシートを備える、眼鏡用レンズ。
[5] [4]に記載の眼鏡用レンズを備える、眼鏡。
本発明の一態様によれば、発色および消色を遅滞なく行うことができ、かつ発色および消色の偏りを抑えることができるエレクトロクロミックシート、眼鏡用レンズおよび眼鏡を提供することができる。
実施形態のエレクトロクロミックシートを用いたサングラスを示す斜視図である。 実施形態のエレクトロクロミックシートを用いたレンズの製造方法を説明する図である。 エレクトロクロミックシートを示す平面図である。 図3に示すA-A断面を示す模式図である。 エレクトロクロミック素子の断面を示す模式図である。 エレクトロクロミックシートを示す分解斜視図である。 エレクトロクロミックシートの一部の平面図である。 エレクトロクロミックシートの一部の平面図である。
以下、実施形態のエレクトロクロミックシート、眼鏡用レンズおよび眼鏡について詳細に説明する。
<サングラス>
図1は、実施形態のエレクトロクロミックシートを用いたサングラスを示す斜視図である。サングラスを使用者の頭部に装着した際に、レンズの外側の面は表側の面である。レンズの表側の面と反対の面は裏側の面である。サングラスは眼鏡の一例である。
図1に示すように、サングラス100は、フレーム20と、一対のレンズ30(眼鏡用レンズ)とを備えている。なお、本明細書において、「レンズ(眼鏡用レンズ)」は、集光機能を有するものと、集光機能を有していないものとの双方を含む。レンズ30は、透光体ともいう。
フレーム20は、一対のリム部21と、ブリッジ部22と、一対のテンプル部23と、一対のノーズパッド部24とを備える。フレーム20は、使用者の頭部に装着される。フレーム20は、レンズ30を使用者の目の前方に配置する。
リム部21は、リング状に形成されている。一対のリム部21は、使用者の右目および左目にそれぞれ対応する。
ブリッジ部22は、一対のリム部21を互いに連結する。ブリッジ部22は、使用者の頭部に装着された際に、使用者の鼻の上部の前方に位置する。
テンプル部23は、リム部21の、ブリッジ部22が連結されている位置とは反対側の位置に連結されている。テンプル部23は、使用者の頭部に装着する際に、使用者の耳に掛けられる。
テンプル部23は、スイッチ25と、電池26とを有している。スイッチ25は、テンプル部23の外表面に露出している。スイッチ25は、配線を介して、レンズ30が備える接続端子に電気的に接続されている。スイッチ25は、エレクトロクロミック素子60に対して、例えば、プラス電圧の印加、マイナス電圧の印加、および電圧の非印加の切り替えを行うことができる。電池26は、テンプル部23に内蔵されている。電池26は、配線を介して、レンズ30が備える接続端子に電気的に接続されている。
ノーズパッド部24は、各リム部21における使用者の鼻に対応する位置に形成される。ノーズパッド部24は、使用者の鼻に当接する。ノーズパッド部24は、サングラス100の装着状態を安定させる。
フレーム20の構成材料としては、例えば、金属材料、樹脂材料等を用いることができる。なお、フレーム20の形状は、使用者の頭部に装着し得る形状であれば、図示の例に限定されない。
レンズ30(眼鏡用レンズ)は、各リム部21に、それぞれ装着されている。レンズ30は、光透過性を有する。レンズ30は、外側に向って突出する湾曲凸状をなす板状とされる。レンズ30は、リム部21の内側に装着される。使用者は、レンズ30を介して、外部の情報を視認することができる。レンズ30は、エレクトロクロミック素子60(図4参照)への電圧の印加の切り替えにより、発色および消色を可逆的に行うことができる。
レンズ30は、湾曲シート120と、樹脂層35と、を備える(図2(D)参照)。レンズ30は、一対の接続端子を備える。一対の接続端子は、リム部21にブリッジ部22およびテンプル部23が連結される連結部に対応する位置に、それぞれ設けられている。
樹脂層35は、光透過性を有する。樹脂層35は、湾曲シート120に対してレンズ30の裏側に位置する。樹脂層35は、集光機能を有していてもよい。集光機能を有する樹脂層35は、レンズ30に集光機能を与える。
樹脂層35の構成材料は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの硬化性樹脂等が挙げられる。樹脂層35の構成材料としては、これらのうち1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂層35を構成する樹脂材料は、湾曲シート120の表面材料(例えば、第1基板11の材料)と同種もしくは同一であると、樹脂層35と湾曲シート120との密着性を高めることができる。
樹脂層35の材料と湾曲シート120の表面材料とが同種もしくは同一であると、樹脂層35と湾曲シート120とのあいだの屈折率差を低く設定することができる。そのため、レンズ30の光透過率を高めることができる。樹脂層35と湾曲シート120との間の屈折率差は、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましい。
樹脂層35の厚さは、例えば、1.5mm以上、20mm以下が好ましい。樹脂層35の厚さを前記範囲とすることにより、レンズ30の高い強度と軽量化との両立を図ることができる。
湾曲シート120は、湾曲形状とされたエレクトロクロミックシート150である。湾曲シート120は、樹脂層35の外側の面(湾曲凸面)に接合されている。湾曲シート120は、樹脂層35の外側の面(湾曲凸面)に沿う湾曲形状を有する。
サングラス100は、湾曲シート120を備えるため、エレクトロクロミック素子60(図4参照)への電圧の印加の切り替えにより、任意のタイミングにおける発色と消色とを、可逆的に行うことができる。
サングラス100は、フレーム20を有するが、フレームの形状は特に限定されない。例えば、リム部がないフレームを使用してもよい。眼鏡は、ファッション性、軽量性等の観点から、フレームがない構成であってもよい。
本実施形態では、レンズ30をサングラス100に適用するが、レンズの適用先はこれに限定されない。レンズの適用先は、例えば、ゴーグル等であってもよい。
<レンズの製造方法>
図2(A)~図2(D)は、実施形態のエレクトロクロミックシートを用いたレンズの製造方法を説明する図である。
[1]図2(A)に示すように、素子封止連結シート110(エレクトロクロミックシート150)を用意する。素子封止連結シート110は、第1基板11と第2基板12と封止部55とエレクトロクロミック素子60とを有する(図4参照)。素子封止連結シート110の両面に保護フィルム50(またはマスキングフィルム)を貼付することで、連結シート積層体210を得る。
[2]図2(B)に示すように、連結シート積層体210を厚さ方向に打ち抜くことで、円形状に個片化された素子積層体250を得る。
[3]図2(C)に示すように、個片化された素子積層体250に加熱下で曲げ加工を施すことで、素子積層体250を、湾曲形状をなす素子積層体220とする。素子積層体220は、湾曲シート120(エレクトロクロミックシート150)と、その両面に貼付された保護フィルム50とを備える。
[4]湾曲シート120から保護フィルム50を剥離させる。図2(D)に示すように、金型40を用いたインサート射出成形法等により、湾曲シート120の湾曲凹面に樹脂層35(成形層)を形成する。これにより、湾曲シート120と、樹脂層35とを備えるレンズ30(眼鏡用レンズ)を得る。レンズ30は、トリミング加工、切削加工等によって、リム部21に対応した形状とする(図1参照)。レンズ30は、リム部21に装着される。
<エレクトロクロミックシート>
図3は、エレクトロクロミックシート150を示す平面図である。図4は、図3に示すA-A断面を示す模式図である。図5は、エレクトロクロミック素子60の断面を示す模式図である。
図4に示すように、エレクトロクロミックシート150は、第1基板11と、第2基板12と、封止部55と、エレクトロクロミック素子60と、第1導電部17と、第2導電部18と、第1補助電極15と、第2補助電極16と、を備えている。
第1基板11および第2基板12は、エレクトロクロミックシート150の最外層である。第2基板12は、第1基板11と対向して配置されている。第1基板11および第2基板12は、エレクトロクロミック素子60等を保護する保護層としての機能を有している。第1基板11および第2基板12は、透明性を有する。第1基板11および第2基板12は、例えば、熱可塑性を有する透明樹脂(ベース樹脂)を主材料として含有する。
第1基板11および第2基板12を構成する透明樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等が挙げられる。透明樹脂としては、これらのうち1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。透明樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂またはポリアミド系樹脂が好ましい。
ポリカーボネート系樹脂は、透明性(透光性)、機械的強度(剛性等)、および耐熱性が高いため、第1基板11および第2基板12の透明性、耐衝撃性、および耐熱性を向上させることができる。ポリカーボネート系樹脂としては、芳香族系ポリカーボネート系樹脂が好ましい。芳香族系ポリカーボネート系樹脂は、その主鎖に芳香族環を備えている。芳香族系ポリカーボネート系樹脂を使用することにより、優れた強度を有する第1基板11および第2基板12を得ることができる。
芳香族系ポリカーボネート系樹脂は、例えば、ビスフェノールとホスゲンとの界面重縮合反応、ビスフェノールとジフェニルカーボネートとのエステル交換反応等により合成される。ビスフェノールとしては、例えば、式(1A)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノール(変性ビスフェノール)、ビスフェノールA等が挙げられる。
Figure 0007371745000002
(式(1A)中、Xは、炭素数1~18のアルキル基、芳香族基または環状脂肪族基である。RaおよびRbは、それぞれ独立して、炭素数1~12のアルキル基である。mおよびnは、それぞれ0~4の整数である。pは、繰り返し単位の数である。)
なお、式(1A)に示すポリカーボネートの繰り返し単位の起源となるビスフェノールとしては、例えば4,4’-(ペンタン-2,2-ジイル)ジフェノール、4,4’-(ペンタン-3,3-ジイル)ジフェノール、4,4’-(ブタン-2,2-ジイル)ジフェノール、1,1’-(シクロヘキサンジイル)ジフェノール、2-シクロヘキシル-1,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,3-ビスシクロヘキシル-1,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1’-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2’-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン等が挙げられる。ビスフェノールとしては、これらのうち1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリカーボネート系樹脂は、ビスフェノールに由来する骨格を有するビスフェノール型ポリカーボネート系樹脂を主成分とするのが好ましい。ビスフェノール型ポリカーボネート系樹脂を用いることにより、第1基板11および第2基板12は、優れた強度を発揮する。
第1基板11および第2基板12は無色であってもよいし、有色であってもよい。第1基板11および第2基板12の色は特に限定されず、赤色、青色、黄色等であってもよい。
第1基板11および第2基板12の色の選択は、第1基板11および第2基板12に染料または顔料を含有させることにより可能になる。染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、および塩基性染料等が挙げられる。染料としては、これらのうち1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
第1基板11および第2基板12は、必要に応じて、酸化防止剤、フィラー、可塑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、熱線吸収剤、難燃剤等の添加剤を含んでいてもよい。第1基板11および第2基板12は、延伸されていてもよいし、非延伸であってもよい。
第1基板11および第2基板12の波長589nmでの屈折率は、1.3以上1.8以下が好ましく、1.4以上1.65以下がより好ましい。第1基板11および第2基板12の屈折率をこの範囲とすることにより、エレクトロクロミック素子60の機能を高めることができる。
第1基板11および第2基板12の平均厚さは、例えば、0.05mm以上10.0mm以下、好ましくは0.3mm以上5.0mm以下とされる。
エレクトロクロミック素子60は、スイッチ25(図1参照)のON/OFFの切り替えにより、発色(着色)と消色とを、任意のタイミングで切り替えることができる発光素子である。エレクトロクロミック素子60(詳しくは主部61)は、封止部55により区画された着色領域70を形成する。エレクトロクロミック素子60は、第1基板11と第2基板12との間に設けられている。
図5に示すように、エレクトロクロミック素子60は、第1透明電極13と、第1エレクトロクロミック層63と、電解質層65と、第2エレクトロクロミック層64と、第2透明電極14と、を備えている。
第1エレクトロクロミック層63と、電解質層65と、第2エレクトロクロミック層64とは、主部61を構成する。主部61は、着色領域70を形成する。着色領域70は、電圧の印加により色が変化する。
第1透明電極13は、第1基板11の内面に積層されている。第2透明電極14は、第2基板12の内面に積層されている。
第1透明電極13および第2透明電極14は、それぞれ、スイッチ25(図1参照)の切り替えにより、エレクトロクロミック素子60にプラス電圧またはマイナス電圧を印加した際に、電子を供給するか、または電子を受け取る電極である。
第1透明電極13および第2透明電極14は、透明性を有する。第1透明電極13および第2透明電極14の構成材料は導電材料である。第1透明電極13および第2透明電極14の構成材料は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、FTO(F-doped Tin Oxide)、ATO(Antimony Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物等が挙げられる。第1透明電極13および第2透明電極14の構成材料としては、これらのうち1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
第1透明電極13および第2透明電極14の厚さは、エレクトロクロミック層63、64の酸化還元反応に必要な電気抵抗値が得られるように定められる。第1透明電極13および第2透明電極14の構成材料としてITOを用いた場合、第1透明電極13および第2透明電極14の平均厚さは、例えば、それぞれ独立して、50nm以上200nm以下、好ましくは50nm以上150nm以下、より好ましくは60nm以上130nm以下とされる。
第1エレクトロクロミック層63(エレクトロクロミック層)は、色が変化する層である。第1エレクトロクロミック層63は、酸化反応によって着色する材料を主材料として含有する。酸化反応によって着色する材料としては、例えば、トリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物の重合物、ビスアクリダン化合物、トリフェニルアミン、ベンジジン、プルシアンブルー型錯体、および酸化ニッケルが挙げられる。酸化反応によって着色する材料としては、これらのうちの1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
トリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物の重合物としては、例えば、特開2016-45464号公報、特開2020-138925号公報等に記載のものが挙げられる。
プルシアンブルー型錯体としては、例えば、Fe(III)[Fe(II)(CN)が挙げられる。
これらの中でも、トリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物の重合物が好ましい。この重合物を用いることによって、定電圧で動作可能であり、繰返し耐久性に優れ、高コントラストなエレクトロクロミック素子が得られる。
なお、トリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物の重合物は、トリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物とは異なる他のラジカル重合性化合物を含んでいてもよい。トリアリールアミン構造を有するラジカル重合性化合物と他のラジカル重合性化合物とは架橋されていてもよい。
第1エレクトロクロミック層63の平均厚さは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、0.4μm以上10μm以下がより好ましい。
第2エレクトロクロミック層64(エレクトロクロミック層)は、色が変化する層である。第2エレクトロクロミック層64は、還元反応によって着色する材料を主材料として含有する。還元反応によって着色する材料としては、第1エレクトロクロミック層63と同じ色調の材料を用いることが好ましい。これにより、最大発色濃度を高めることができるため、コントラストを良くすることできる。還元反応によって着色する材料としては、第1エレクトロクロミック層63と異なる色調の材料を用いてもよい。この場合には、混色が可能となる。
2つのエレクトロクロミック層63,64の両方を着色させることによって、エレクトロクロミック層63,64の酸化還元色素を同時に発色させることができる。そのため、発色スピードを向上させることができる。エレクトロクロミック層63,64の両方を着色させることによって、エレクトロクロミック素子60の駆動電圧を抑えることができる。そのため、エレクトロクロミック素子60の繰返し耐久性を向上させることができる。
還元反応によって着色する材料としては、例えば、無機エレクトロクロミック化合物、有機エレクトロクロミック化合物、導電性ポリマー等が挙げられる。還元反応によって着色する材料としては、これらのうちの1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
無機エレクトロクロミック化合物としては、例えば、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化イリジウム、酸化チタンなどが挙げられる。中でも、酸化タングステンが好ましい。酸化タングステンは、還元電位が低いため発消色電位が低い。酸化タングステンは、無機材料であるため耐久性に優れる。
有機エレクトロクロミック化合物としては、例えば、アゾベンゼン系、アントラキノン系、ジアリールエテン系、ジヒドロプレン系、ジピリジン系、スチリル系、スチリルスピロピラン系、スピロオキサジン系、スピロチオピラン系、チオインジゴ系、テトラチアフルバレン系、テレフタル酸系、トリフェニルメタン系、トリフェニルアミン系、ナフトピラン系、ビオロゲン系、ピラゾリン系、フェナジン系、フェニレンジアミン系、フェノキサジン系、フェノチアジン系、フタロシアニン系、フルオラン系、フルギド系、ベンゾピラン系、メタロセン系等の低分子系有機エレクトロクロミック化合物などが挙げられる。中でも、ビオロゲン系化合物およびジピリジン系化合物が好ましい。ビオロゲン系化合物およびジピリジン系化合物は、発消色電位が低く、良好な色値を示す。
ビオロゲン系化合物としては、例えば、特許第3955641号公報、特開2007-171781号公報等に記載された化合物が挙げられる。ジピリジン系化合物としては、例えば、特開2007-171781号公報、特開2008-116718号公報等に記載された化合物が挙げられる。
導電性ポリマーとしては、例えば、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、これらの誘導体等が挙げられる。
第2エレクトロクロミック層64の平均厚さは、0.2μm以上5.0μm以下が好ましく、1.0μm以上4.0μm以下がより好ましい。第2エレクトロクロミック層64の平均厚さは、0.2μm以上であると、発色濃度を高めることができる。第2エレクトロクロミック層64の平均厚さは、5.0μm以下であると、製造コストを抑えることができる。第2エレクトロクロミック層64の平均厚さは、5.0μm以下であると、着色による視認性の低下が起こりにくい。
電解質層65は、第1エレクトロクロミック層63と第2エレクトロクロミック層64との間に充填されている。電解質層65は、イオン伝導性を有する電解質を含有する。
電解質としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩;4級アンモニウム塩、酸類、アルカリ類等の支持塩などが挙げられる。電解質の対イオン(陰イオン)は、ハロゲン、チオシアン酸イオン(SCN)、塩素酸イオン(ClO )、過塩素酸イオン(ClO )、テトラフルオロホウ酸イオン(BF )、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF )、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CFSO )、トリフルオロ酢酸イオン(CFCOO)、ビスフルオロスルフォニウムイミド(N(SOF) )を挙げることができる。
このような電解質として、具体的には、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF、LiCFSO、LiCFCOO、KCl、NaClO、NaCl、NaBF、NaSCN、KBF、Mg(ClO、Mg(BF等が挙げられる。電解質としては、これらのうちの1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
電解質の材料としては、イオン性液体を用いることもできる。イオン性液体の中でも、有機のイオン性液体は、室温を含む幅広い温度領域で液体を示す分子構造を有しているため、取り扱いが容易である。
有機のイオン性液体のカチオン成分としては、例えば、N,N-ジメチルイミダゾール塩、N,N-メチルエチルイミダゾール塩、N,N-メチルプロピルイミダゾール塩等のイミダゾール誘導体;N,N-ジメチルピリジニウム塩、N,N-メチルプロピルピリジニウム塩等のピリジニウム誘導体;トリメチルプロピルアンモニウム塩、トリメチルヘキシルアンモニウム塩、トリエチルヘキシルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム系等が挙げられる。アニオン成分としては、大気中での安定性を考慮して、フッ素を含む化合物を用いることが好ましい。アニオン成分としては、例えば、BF 、CFSO 、PF 、(CFSO等が挙げられる。
電解質の材料としては、カチオン成分とアニオン成分とを組み合わせたイオン性液体であることが好ましい。
イオン性液体は、光重合性モノマー、オリゴマー、および液晶材料のいずれかに直接、溶解させてもよい。なお、これらの材料に対するイオン性液体の溶解性が低い場合には、予めイオン性液体を少量の溶媒に溶解させた溶液を、光重合性モノマー、オリゴマー、および液晶材料のいずれかと混合することができる。
溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ-ブチロラクトン、エチレンカーボネート、スルホラン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,2-ジメトキシエタン、1,2-エトキシメトキシエタン、ポリエチレングリコール、アルコール類、これらの混合溶媒等が挙げられる。
電解質は、低粘性の液体であってよい。電解質は、例えば、ゲル状、高分子架橋型、液晶分散型等の様々な形態であってもよい。電解質は、ゲル状または固体状に形成することが好ましい。これにより、エレクトロクロミック素子60の素子強度向上や、信頼性向上等を図ることができる。
電解質層65を固体状とする方法としては、例えば、電解質と溶媒とを含む液体を樹脂中に保持する方法が好ましい。これにより、電解質層65の高いイオン伝導度と固体強度との双方を得ることができる。樹脂としては、例えば、光硬化性樹脂が好ましい。これにより、熱重合または溶媒気化により固体状の電解質層65を得る場合と比較して、低温かつ短時間で、固体状の電解質層65を得ることができる。
電解質層65の平均厚さは、20μm以上100μm以下が好ましく、30μm以上80μm以下がより好ましく、30μm以上70μm以下がさらに好ましい。
なお、第1透明電極13と第2透明電極14との間における各層の間には、例えば、絶縁性多孔質層、保護層等の中間層が設けられていてもよい。
図4に示すように、封止部55は、第1基板11と第2基板12との間に配置され、着色領域70を区画する。封止部55は、絶縁性を有する。封止部55は、平面視において着色領域70を包囲する。
封止部55の構成材料は、透明性を有する絶縁性材料であれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂材料;シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミ酸化物(Al)等の無機酸化物等が挙げられる。
封止部55の厚さは、エレクトロクロミック素子60の厚さに応じて定められる。封止部55の平均厚さは、20μm以上100μm以下が好ましく、30μm以上80μm以下がより好ましく、40μm以上60μm以下がより好ましい。
第1導電部17は、封止部55に、第1基板11側から第2基板12に向かって形成されている。第1導電部17は、第1補助電極15の第1取出部15B(図6参照)に重なる位置にあって、封止部55を厚さ方向に貫通する。第1導電部17は、第1補助電極15を介して第1透明電極13と電気的に接続されている。第1導電部17は、例えば、ブリッジ部22側とテンプル部23側のうち一方の位置で第1透明電極13と電気的に接続されている。
第2導電部18は、封止部55に、第2基板12側から第1基板11に向かって形成されている。第2導電部18は、着色領域70に対して第1導電部17とは反対側に設けられている。第2導電部18は、第2補助電極16の第2取出部16B(図6参照)に重なる位置にあって、封止部55を厚さ方向に貫通する。第2導電部18は、第2補助電極16を介して第2透明電極14と電気的に接続されている。第2導電部18は、例えば、ブリッジ部22側とテンプル部23側のうち他方の位置で第2透明電極14と電気的に接続されている。
このように、第1導電部17は、ブリッジ部22側とテンプル部23側のうち一方の位置で、第1透明電極13に電気的に接続されている。第2導電部18は、ブリッジ部22側とテンプル部23側のうち他方の位置で、第2透明電極14に電気的に接続されている。そのため、第1導電部17と第2導電部18とを介して、第1透明電極13と第2透明電極14との間に電圧を印加することができる。第1導電部17と第2導電部18とは、第1透明電極13と第2透明電極14との間に電圧を印加する際の接続端子として機能する。第1透明電極13と第2透明電極14との間に電圧が印加されることによって、着色領域70は発色または消色する。
工程[3]の後、または工程[4]の後に、第1導電部17と第2導電部18とを介して、第1透明電極13と第2透明電極14との間に電圧を印加することにより、エレクトロクロミック素子60の検査を容易に実施することができる。
第1導電部17および第2導電部18の構成材料としては、例えば、銀ペーストなどの導電性ペーストが挙げられる。第1導電部17および第2導電部18の構成材料は、金、銅、それらの合金等の金属を含む材料であってもよい。
第1導電部17および第2導電部18の平均厚さは、それぞれ独立して、20μm以上100μm以下が好ましく、40μm以上80μm以下がより好ましい。
図6は、エレクトロクロミックシート150を示す分解斜視図である。図7は、エレクトロクロミックシート150の一部の平面図である。図7は、図3における領域R1の拡大図である。図8は、エレクトロクロミックシート150の一部の平面図である。図8は、図3における領域R2の拡大図である。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を採用する。図6に示すように、X方向は、第1基板11の表面に沿う面内において第1取出部15Bと第2取出部16Bとを結ぶ方向である。Y方向は、第1基板11の表面に沿う面内においてX方向と直交する。Z方向はX方向およびY方向の両方と直交する。平面視とは、Z方向と平行に見ることをいう。X方向のうち一方の方向を「+X方向」という。+X方向と反対の方向を「-X方向」という。Y方向のうち一方の方向を「+Y方向」という。+Y方向と反対の方向を「-Y方向」という。
図6では、第1透明電極13および第2透明電極14は、レンズ30における形状として表示する。
第1透明電極13は、例えば、第1本体部13Aと、第1突出部13Bとを備える。第1本体部13Aは、例えば、平面視において、レンズ30(図1参照)に応じた形状とされる。第1本体部13Aは、平面視において、例えば、円形状、楕円形状などであってよい。第1突出部13Bは、第1本体部13Aの外周縁のうち-X方向側の部分から-X方向(着色領域70から離れる方向)に突出する。第1突出部13Bは、連結部(リム部21にブリッジ部22またはテンプル部23が連結される部位)に対応する位置に形成される。
第2透明電極14は、例えば、第2本体部14Aと、第2突出部14Bとを備える。第2本体部14Aは、例えば、平面視において、レンズ30(図1参照)に応じた形状とされる。第2本体部14Aは、平面視において、例えば、円形状、楕円形状などであってよい。第2突出部14Bは、第2本体部14Aの外周縁のうち+X方向側の部分から+X方向(着色領域70から離れる方向)に突出する。第2突出部14Bは、連結部(リム部21にブリッジ部22またはテンプル部23が連結される部位)に対応する位置に形成される。
第1補助電極15は、第1対向電極部15Aと、第1取出部15Bとを備える。第1対向電極部15Aは、着色領域70の外周縁70aの一部に沿って延在する。詳しくは、第1対向電極部15Aは、着色領域70の外周縁70aのうち-X方向側の部分に沿って延在する。第1対向電極部15Aは、着色領域70の外周縁70aから離れて形成されている。
第1補助電極15は、第1透明電極13に積層して設けられている。第1補助電極15は、第1透明電極13に電気的に接続されている。そのため、第1補助電極15は、エレクトロクロミック素子60に電気的に接続されている。第1補助電極15は、第1導電部17に電気的に接続されている。第1補助電極15は、第1透明電極13と第1導電部17とを電気的に接続する(図4参照)。
第1補助電極15の電気抵抗値は、第1透明電極13の電気抵抗値よりも低い。すなわち、第1補助電極15は、第1透明電極13に比べて低電気抵抗である。そのため、第1透明電極13と第1補助電極15との積層体に、高い電気導電性を付与することができる。第1透明電極13と第1補助電極15との積層体は、エレクトロクロミック素子60に電気的に接続された、低電気抵抗の配線として機能する(図4参照)。
図3に示すように、第1対向電極部15Aは、第1延出部1と、第2延出部2と、を備える。
第1延出部1は、第1対向電極部15Aの長さ方向の中間位置(第1取出部15Bが形成された位置)(第1基部)を起点として、着色領域70の外周縁70aに沿って一方側(図3の右周り方向)に延びる線状部分である。第1延出部1は、+Y方向(図3における上方)に移行しつつ第2対向電極部16A(詳しくは、第3延出部3)に近づく。第1延出部1は、先端に向かって傾斜角度(X方向に対する傾斜角度)が徐々に小さくなるように湾曲している。
第1延出部1の長さは、例えば、5mm以上、20mm以下とすることができる。第1延出部1の長さがこの範囲であると、着色領域70の広い範囲に偏りなく電圧を印加することができる。
図7に示すように、平面視において、第1延出部1の少なくとも先端1a(一端)を含む部分1A(先端部分1A)の幅W1は、例えば、0.1mm以上、1.0mm以下であってよい。先端部分1Aは、幅W1が0.1mm以上であるため、電気抵抗を低くできる。そのため、着色領域70における発色および消色を遅滞なく行うことができる。先端部分1Aは、幅W1が1.0mm以下であるため、外部から視認しにくい。そのため、第1延出部1は目立ちにくい。よって、サングラス100の美観を高めることができる。幅W1は、0.3mm以上、1.0mm以下であってもよい。幅W1は、0.3mm以上、0.7mm以下が好ましい。
本実施形態では、第1延出部1の先端部分1Aは、一定幅(幅W1)を有する長さ部分である。
第1延出部1の先端部分は、一定幅を有する形状に限らず、先端に向けて徐々に幅が狭くなる形状であってもよい。その場合、先端部分の幅は、所定の長さ範囲(例えば、先端から5mmの長さ範囲)の平均幅であってもよい。先端部分の幅は、先端における幅であってもよい。
平面視において、第1対向電極部15A(例えば、第1延出部1および第2延出部2)と、着色領域70の外周縁70aとの距離W2は、0.25mm以上であることが好ましい。距離W2が0.25mm以上であると、第1対向電極部15Aは着色領域70から十分に離れて位置する。そのため、着色領域70からの影響を抑え、第1対向電極部15Aの劣化を抑制できる。距離W2が0.25mm以上であると、着色領域70に対する外部からの影響を小さくできる。よって、着色領域70の特性を高めることができる。距離W2は、0.5mm以上が好ましい。距離W2は、例えば、2mm以下であってよい。
図3に示すように、第2延出部2は、第1対向電極部15Aの長さ方向の中間位置(第1取出部15Bが形成された位置)(第1基部)を起点として、着色領域70の外周縁70aに沿って他方側(図3の左周り方向)に延びる線状部分である。第2延出部2は、第2対向電極部16A(詳しくは、第4延出部4)に近づきつつ-Y方向(図3における下方)に延びる。第2延出部2は、先端に向かって傾斜角度(X方向に対する傾斜角度)が徐々に小さくなるように湾曲している。
平面視において、第2延出部2の少なくとも先端(一端)を含む部分(先端部分)の幅は、例えば、0.1mm以上、1.0mm以下であってよい。先端部分の幅が0.1mm以上であるため、電気抵抗を低くできる。そのため、着色領域70における発色および消色を遅滞なく行うことができる。先端部分の幅は、1.0mm以下であるため、外部から視認しにくい。そのため、第2延出部2は目立ちにくい。よって、サングラス100の美観を高めることができる。先端部分の幅は、0.3mm以上、1.0mm以下であってもよい。
本実施形態では、第2延出部2の先端部分は、一定幅を有する長さ部分である。
第2延出部2の先端部分は、一定幅を有する形状に限らず、先端に向けて徐々に幅が狭くなる形状であってもよい。その場合、先端部分の幅は、所定の長さ範囲(例えば、先端から5mmの長さ範囲)の平均幅であってもよい。先端部分の幅は、先端における幅であってもよい。
第2延出部2は、第1延出部1より長くてもよいし、第1延出部1と同じ長さでもよい。第2延出部2のY方向の寸法は、第1延出部1のY方向の寸法より大であってもよい。
第1対向電極部15Aは、第1延出部1と第2延出部2とを備えるため、着色領域70の広い範囲に偏りなく電圧を印加することができる。そのため、着色領域70の広い範囲で十分な発色(着色)および消色を実現できる。
図6に示すように、第1取出部15Bは、第1対向電極部15Aの外周縁の一部から-X方向(着色領域70から離れる方向)に突出する。第1取出部15Bは、例えば、第1透明電極13の第1突出部13Bに重なる位置に形成される。第1取出部15Bは、連結部(リム部21にブリッジ部22またはテンプル部23が連結される部位)に対応する位置に形成される。
第2補助電極16は、第2対向電極部16Aと、第2取出部16Bとを備える。第2対向電極部16Aは、着色領域70の外周縁70aの他の一部(着色領域70の外周縁70aのうち、第1対向電極部15Aが形成された部分とは異なる部分)に沿って延在する。詳しくは、第2対向電極部16Aは、着色領域70の外周縁70aのうち+X方向側の部分に沿って延在する。第2対向電極部16Aは、着色領域70の外周縁70aから離れて形成されている。
第2対向電極部16Aは、着色領域70に対して第1対向電極部15Aとは反対側にある。第2対向電極部16Aは、第1対向電極部15Aと、X方向に向かい合う位置にある。
第2補助電極16は、第2透明電極14に積層して設けられている。第2補助電極16は、第2透明電極14に電気的に接続されている。そのため、第2補助電極16は、エレクトロクロミック素子60に電気的に接続されている。第2補助電極16は、第2導電部18に電気的に接続されている。第2補助電極16は、第2透明電極14と第2導電部18とを電気的に接続する(図4参照)。
第2補助電極16の電気抵抗値は、第2透明電極14の電気抵抗値よりも低い。すなわち、第2補助電極16は、第2透明電極14に比べて低電気抵抗である。そのため、第2透明電極14と第2補助電極16との積層体に、高い電気導電性を付与することができる。第2透明電極14と第2補助電極16との積層体は、エレクトロクロミック素子60に電気的に接続された、低電気抵抗の配線として機能する(図4参照)。
図3に示すように、第2対向電極部16Aは、第3延出部3と、第4延出部4と、を備える。
第3延出部3は、第2対向電極部16Aの長さ方向の中間位置(第2取出部16Bが形成された位置)(第2基部)を起点として、着色領域70の外周縁70aに沿って一方側(図3の左周り方向)に延びる線状部分である。第3延出部3は、+Y方向(図3における上方)に移行しつつ第1対向電極部15A(詳しくは、第1延出部1)に近づく。第3延出部3は、先端に向かって傾斜角度(X方向に対する傾斜角度)が徐々に小さくなるように湾曲している。
第3延出部3の長さは、例えば、5mm以上、20mm以下とすることができる。第3延出部3の長さがこの範囲であると、着色領域70の広い範囲に偏りなく電圧を印加することができる。
図8に示すように、平面視において、第3延出部3の少なくとも先端3a(一端)を含む部分3A(先端部分3A)の幅W3は、例えば、0.1mm以上、1.0mm以下であってよい。先端部分3Aは、幅W3が0.1mm以上であるため、電気抵抗を低くできる。そのため、着色領域70における発色および消色を遅滞なく行うことができる。先端部分3Aは、幅W3が1.0mm以下であるため、外部から視認しにくい。そのため、第3延出部3は目立ちにくい。よって、サングラス100の美観を高めることができる。幅W3は、0.3mm以上、1.0mm以下であってもよい。幅W3は、0.3mm以上、0.7mm以下が好ましい。
本実施形態では、第3延出部3の先端部分3Aは、一定幅(幅W3)を有する長さ部分である。
第3延出部3の先端部分は、一定幅を有する形状に限らず、先端に向けて徐々に幅が狭くなる形状であってもよい。その場合、先端部分の幅は、所定の長さ範囲(例えば、先端から5mmの長さ範囲)の平均幅であってもよい。先端部分の幅は、先端における幅であってもよい。
平面視において、第2対向電極部16A(例えば、第3延出部3および第4延出部4)と、着色領域70の外周縁70aとの距離W4は、0.25mm以上であることが好ましい。距離W4が0.25mm以上であると、第2対向電極部16Aは着色領域70から十分に離れて位置する。そのため、着色領域70からの影響を抑え、第2対向電極部16Aの劣化を抑制できる。距離W4が0.25mm以上であると、着色領域70に対する外部からの影響を小さくできる。よって、着色領域70の特性を高めることができる。距離W4は、0.5mm以上が好ましい。距離W4は、例えば、2mm以下であってよい。
図3に示すように、第4延出部4は、第2対向電極部16Aの長さ方向の中間位置(第2取出部16Bが形成された位置)(第2基部)を起点として、着色領域70の外周縁70aに沿って他方側(図3の右周り方向)に延びる線状部分である。第4延出部4は、第1対向電極部15A(詳しくは、第2延出部2)に近づきつつ-Y方向(図3における下方)に延びる。第4延出部4は、先端に向かって傾斜角度(X方向に対する傾斜角度)が徐々に小さくなるように湾曲している。
平面視において、第4延出部4の少なくとも先端(一端)を含む部分(先端部分)の幅は、例えば、0.1mm以上、1.0mm以下であってよい。先端部分の幅が0.1mm以上であるため、電気抵抗を低くできる。そのため、着色領域70における発色および消色を遅滞なく行うことができる。先端部分の幅は、1.0mm以下であるため、外部から視認しにくい。そのため、第4延出部4は目立ちにくい。よって、サングラス100の美観を高めることができる。先端部分の幅は、0.3mm以上、1.0mm以下であってもよい。
本実施形態では、第4延出部4の先端部分は、一定幅を有する長さ部分である。
第4延出部4の先端部分は、一定幅を有する形状に限らず、先端に向けて徐々に幅が狭くなる形状であってもよい。その場合、先端部分の幅は、所定の長さ範囲(例えば、先端から5mmの長さ範囲)の平均幅であってもよい。先端部分の幅は、先端における幅であってもよい。
第4延出部4は、第3延出部3より長くてもよいし、第3延出部3と同じ長さでもよい。第4延出部4のY方向の寸法は、第3延出部3のY方向の寸法より大であってもよい。
第2対向電極部16Aは、第3延出部3と第4延出部4とを備えるため、着色領域70の広い範囲に偏りなく電圧を印加することができる。そのため、着色領域70の広い範囲で十分な発色(着色)および消色を実現できる。
第1延出部1と第3延出部3とは、X方向に向かい合って配置されている。第1延出部1と第3延出部3とは、互いに近づく方向に延びる。第1延出部1と第3延出部3とは、先端どうしが向かい合っている。L1は、平面視における、第1延出部1の先端1a(図7参照)と、第3延出部3の先端3a(図8参照)との間隔である。すなわち、間隔L1は、平面視における第1延出部1と第3延出部3との先端どうしの間隔である。
間隔L1は、0mmを越え、20mm以下である。間隔L1が0mmを越えるため、第1延出部1と第3延出部3とは離れた位置にある。補助電極どうしが近すぎると電流が偏る可能性があるが、第1延出部1と第3延出部3とは離れているため、これらの間の電流の偏り(不均一)を抑えることができる。そのため、着色領域70の広い範囲で十分な発色(着色)および消色を実現できる。
間隔L1が20mm以下であるため、第1延出部1と第3延出部3との離間距離は適正である。補助電極どうしが離れすぎると、電流が不十分となって発色および消色に遅れが生じやすくなる。発色のムラおよび色の消え残りも起きやすくなる。エレクトロクロミックシート150では、第1延出部1と第3延出部3との離間距離が適正であるため、着色領域70における発色(着色)および消色を遅滞なく行うことができる。
間隔L1は、5mm以上、20mm以下が好ましい。間隔L1は、10mm以上、20mm以下がさらに好ましい。
第2延出部2と第4延出部4とは、X方向に向かい合って配置されている。第2延出部2と第4延出部4とは、互いに近づく方向に延びる。第2延出部2と第4延出部4とは、先端どうしが向かい合っている。L2は、平面視における、第2延出部2の先端と、第4延出部4の先端との間隔である。すなわち、間隔L2は、平面視における第2延出部2と第4延出部4との先端どうしの間隔である。
間隔L2は、0mmを越え、20mm以下である。間隔L2が0mmを越えるため、第2延出部2と第4延出部4とは離れた位置にある。補助電極どうしが近すぎると電流が偏る可能性があるが、第2延出部2と第4延出部4とは離れているため、これらの間の電流の偏り(不均一)を抑えることができる。そのため、着色領域70の広い範囲で十分な発色(着色)および消色を実現できる。
間隔L2が20mm以下であるため、第2延出部2と第4延出部4との離間距離は適正である。補助電極どうしが離れすぎると、電流が不十分となって発色および消色に遅れが生じやすくなるが、第2延出部2と第4延出部4との離間距離が適正であるため、着色領域70における発色(着色)および消色を遅滞なく行うことができる。
間隔L2は、5mm以上、20mm以下が好ましい。間隔L2は、10mm以上、20mm以下がさらに好ましい。
間隔L1と間隔L2の関係は、特に限定されない。間隔L2は、間隔L1より小さくてもよい。間隔L2は、間隔L1より大きくてもよい。間隔L2は、間隔L1と同じであってもよい。
第2延出部2が第1延出部1より長いと、第2延出部2の先端は、第1延出部1の先端に比べて第1取出部15Bから離れて位置する。第4延出部4が第3延出部3より長いと、第4延出部4の先端は、第3延出部3の先端に比べて第2取出部16Bから離れて位置する。この場合、第2延出部2と第4延出部4との間の電流は、第1延出部1と第3延出部3との間の電流に比べて小さくなりやすいが、間隔L2が間隔L1より小さいと、第2延出部2と第4延出部4との間に十分な電流を流すことができる。そのため、第1対向電極部15Aと第2対向電極部16Aとの間の電流の偏りを小さくできる。
図6に示すように、第2取出部16Bは、第2対向電極部16Aの外周縁の一部から+X方向(着色領域70から離れる方向)に突出する。第2取出部16Bは、例えば、第2透明電極14の第2突出部14Bに重なる位置に形成される。第2取出部16Bは、連結部(リム部21にブリッジ部22またはテンプル部23が連結される部位)に対応する位置に形成される。
第1補助電極15および第2補助電極16の構成材料としては、例えば、銀、アルミニウム、銅、クロムおよびモリブデン等の金属が挙げられる。第1補助電極15および第2補助電極16の構成材料としては、導電性インクを用いることもできる。第1補助電極15および第2補助電極16の構成材料としては、これらのうち1つを用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。第1補助電極15および第2補助電極16は、例えば、スパッタ、蒸着などにより形成することができる。第1補助電極15および第2補助電極16は、導電性インクを用いた印刷により形成することもできる。
第1補助電極15および第2補助電極16の平均厚さは、1nm以上100nm以下が好ましく、5nm以上50nm以下がより好ましい。
エレクトロクロミックシート150の総厚さは、0.3mm以上10.0mm以下が好ましく、0.5mm以上5.0mm以下がより好ましい。エレクトロクロミックシート150の総厚さを前記範囲とすることにより、エレクトロクロミックシート150に優れた強度を付与し、かつエレクトロクロミックシート150を湾曲シート120に成形する際の熱成形性を良くすることができる。
本実施形態のエレクトロクロミックシート150は、第1延出部1と第3延出部3との先端どうしの間隔L1が0mmを越え、20mm以下である。第2延出部2と第4延出部4との先端どうしの間隔L2は、0mmを越え、20mm以下である。そのため、着色領域70の広い範囲で十分な発色(着色)および消色を実現でき、しかも発色および消色を遅滞なく行うことができる。
エレクトロクロミックシート150は、酸化反応によって色が変化する第1エレクトロクロミック層63と、還元反応によって色が変化する第2エレクトロクロミック層64と、電解質層65とを備える。エレクトロクロミックシート150は、エレクトロクロミック層を2つ備えるため、エレクトロクロミック素子60の駆動電圧を抑えることができる。そのため、エレクトロクロミック素子60の繰返し耐久性を向上させることができる。
第1対向電極部15Aおよび第2対向電極部16Aと、着色領域70の外周縁70aとの距離W2,W4は、0.25mm以上であると、第1対向電極部15Aおよび第2対向電極部16Aは着色領域70から十分に離れて位置する。そのため、着色領域70からの影響を抑え、第1対向電極部15Aおよび第2対向電極部16Aの劣化を抑制できる。
レンズ30およびサングラス100は、エレクトロクロミックシート150と同様の効果を奏する。
実施形態のエレクトロクロミックシート、眼鏡用レンズおよび眼鏡について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図5に示すエレクトロクロミックシート150は、2つのエレクトロクロミック層63,64を有するが、エレクトロクロミック層の数は2つに限らない。エレクトロクロミック層の数は1でもよいし、複数(2以上の任意の数)でもよい。
エレクトロクロミック層は、酸化反応と還元反応の少なくとも一方によって色が変化すればよい。例えば、エレクトロクロミック層は、酸化反応による色の変化のみを利用してもよいし、還元反応による色の変化のみを利用してもよい。エレクトロクロミック層は、酸化反応と還元反応の両方を利用して色が変化する構成であってもよい。エレクトロクロミックシートは、酸化反応と還元反応の少なくとも一方によって色が変化するエレクトロクロミック層を備えていればよい。
図5に示すエレクトロクロミックシート150のエレクトロクロミック素子60を構成する各層は、同様の機能を発揮する他の構成と置換してもよい。エレクトロクロミックシート150は、基板11、12とエレクトロクロミック素子60との間に、他の層(中間層)をさらに備えていてもよい。
1・・・第1延出部
2・・・第2延出部
3・・・第3延出部
4・・・第4延出部
11・・・第1基板
12・・・第2基板
13・・・第1透明電極
14・・・第2透明電極
15・・・第1補助電極
15A・・・第1対向電極部
16・・・第2補助電極
16A・・・第2対向電極部
17・・・第1導電部
18・・・第2導電部
30・・・レンズ(眼鏡用レンズ)
55・・・封止部
60・・・エレクトロクロミック素子
63・・・第1エレクトロクロミック層(エレクトロクロミック層)
64・・・第2エレクトロクロミック層(エレクトロクロミック層)
65・・・電解質層
70・・・着色領域
70a・・・外周縁
100・・・サングラス(眼鏡)
150・・・エレクトロクロミックシート
L1・・・第1延出部と第3延出部との先端どうしの間隔
L2・・・第2延出部と第4延出部との先端どうしの間隔
W2・・・第1対向電極部と着色領域の外周縁との距離
W4・・・第2対向電極部と着色領域の外周縁との距離

Claims (5)

  1. 眼鏡用レンズに用いられるエレクトロクロミックシートであって、
    第1基板と、
    前記第1基板と対向して配置された第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ、電圧の印加により色が変化する着色領域を形成するエレクトロクロミック素子と、
    前記着色領域を区画する絶縁性の封止部と、
    前記エレクトロクロミック素子に電気的に接続された第1補助電極と、
    前記エレクトロクロミック素子に電気的に接続された第2補助電極と、を備え、
    前記エレクトロクロミック素子は、
    前記第1補助電極に電気的に接続された第1透明電極と、
    前記第2補助電極に電気的に接続された第2透明電極と、
    酸化反応と還元反応の少なくとも一方によって色が変化する1または複数のエレクトロクロミック層と、を有し、
    前記第1補助電極は、前記第1透明電極に比べて低電気抵抗であって、
    前記着色領域の外周縁の一部に沿って延在する第1対向電極部と、
    前記第1対向電極部の外周縁から前記着色領域の外側に突出し、前記電圧が印加される第1取出部と、を有し、
    前記第2補助電極は、前記第2透明電極に比べて低電気抵抗であって、
    前記着色領域の外周縁の他の一部に沿って延在する第2対向電極部と、
    前記第2対向電極部の外周縁から前記着色領域の外側に突出し、前記電圧が印加される第2取出部と、を有し、
    前記第2対向電極部は、前記着色領域に対して前記第1対向電極部と反対側にあって前記第1対向電極部と向かい合い、
    前記第1対向電極部は、前記第1取出部が形成された箇所から前記着色領域の外周縁に沿って第1周り方向に延びる第1延出部と、前記第1取出部が形成された箇所から前記着色領域の外周縁に沿って前記第1周り方向とは反対の第2周り方向に延びる第2延出部とを有し、
    前記第2対向電極部は、前記第2取出部が形成された箇所から前記着色領域の外周縁に沿って前記第2周り方向に延びる第3延出部と、前記第2取出部が形成された箇所から前記着色領域の外周縁に沿って前記第1周り方向に延びる第4延出部とを有し、
    前記第1延出部と前記第3延出部とは互いに近づく方向に延び、先端どうしの間隔は、平面視において0mmを越え、20mm以下であり、
    前記第2延出部と前記第4延出部とは互いに近づく方向に延び、先端どうしの間隔は、平面視において0mmを越え、20mm以下であり、
    前記第1延出部と前記第3延出部とは左右方向に向かい合って配置され、
    前記第2延出部と前記第4延出部とは前記左右方向に向かい合って配置され、
    前記第1延出部は、前記第2延出部より短く、
    前記第3延出部は、前記第4延出部より短く、
    前記第2延出部は、前記第4延出部に近づきつつ下方に延び、先端部分において前記左右方向に対する傾斜角度が徐々に小さくなるように湾曲し、
    前記第4延出部は、前記第2延出部に近づきつつ下方に延び、先端部分において前記左右方向に対する傾斜角度が徐々に小さくなるように湾曲し、
    前記第1透明電極は、前記着色領域を覆う第1本体部と、前記第1本体部の外周縁から前記着色領域の外側に突出する第1突出部と、を備え、
    前記第2透明電極は、前記着色領域を覆う第2本体部と、前記第2本体部の外周縁から前記着色領域の外側に突出する第2突出部と、を備え、
    前記第1取出部は、前記第1突出部と重なる位置に形成され、
    前記第2取出部は、前記第2突出部と重なる位置に形成されている、
    エレクトロクロミックシート。
  2. 複数の前記エレクトロクロミック層は、前記第1透明電極に電気的に接続された第1エレクトロクロミック層と、前記第2透明電極に電気的に接続された第2エレクトロクロミック層と、を含み、
    前記エレクトロクロミック素子は、前記第1エレクトロクロミック層と前記第2エレクトロクロミック層との間に充填された電解質層をさらに有し、
    前記第1エレクトロクロミック層は、酸化反応によって色が変化する材料を含有し、 前記第2エレクトロクロミック層は、還元反応によって色が変化する材料を含有する、
    請求項1記載のエレクトロクロミックシート。
  3. 平面視において、前記第1対向電極部および前記第2対向電極部と、前記着色領域の外周縁との距離は、0.25mm以上である、
    請求項1に記載のエレクトロクロミックシート。
  4. 請求項1~3のうちいずれか1項に記載のエレクトロクロミックシートを備える、
    眼鏡用レンズ。
  5. 請求項4に記載の眼鏡用レンズを備える、眼鏡。
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