JP7370711B2 - 混圧タービン - Google Patents
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Description
主蒸気の絶対速度の方向は、上流動翼段の周速度と、上流動翼段の出口の相対速度から得ることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1には、本実施形態に係る混圧タービン1の要部が示されている。
混圧タービン1は、図示しない発電機に接続されており、発電機タービンとして用いられる。ただし、混圧タービン1は、発電機用以外にも他の用途の蒸気タービンとして用いることもできる。
なお、図2Bでは、静翼列を構成する複数の静翼10aが省略されて示されている。
内周仕切壁17は、混気蒸気を内周側に導入する内側混気蒸気導入部17aと、ロータ5を挟んだ対向位置に設けられた対向流出部17bとが設けられている。これにより、内周仕切壁17の内周側に、混気蒸気を導入するとともに各静翼10aに混気蒸気を導く混気蒸気分配流路(低圧蒸気分配流路)17cが形成される。
混気蒸気供給部21から導入された混気蒸気は、混気蒸気分配流路17cによって、静翼段10の各静翼10aよりも内周側に導かれた後に各静翼10aに導かれる。すなわち、混気蒸気は、各静翼10aの内周側から導かれ、主蒸気と混合する。このように、混気蒸気を静翼10aに分配する空間として各静翼10aの内周側の空間である混気蒸気分配流路17cを用いることとしたので、混気蒸気の分配のための外周側の空間が不要となるので、車室3の径を小さくすることができる。
[変形例1]
図3に示すように、ガイドプレート20を省略しても良い。これにより、矢印A5に示すように、混気蒸気供給部21に近い静翼10aに対して直接的に混気蒸気を供給することができる。本変形例の場合、混気蒸気は、外側混気蒸気導入部15a及び内側混気蒸気導入部17aを介して混気蒸気分配流路17cへと導かれる。
図4に示すように、図3の構成に対して、内側混気蒸気導入部17aと対向流出部17bとの間に、1又は複数の中間流出部17dを設けても良い。
中間流出部17dを設けることで、周方向における各位置の静翼10aに対して混気蒸気を効率的に分配することができる。中間流出部17dを複数設ける場合、中間流出部17dの流出流路面積は、同一面積としても良いが、内側混気蒸気導入部17aに近いほど小さく、かつ対向流出部17bに近いほど大きくしても良い。内側混気蒸気導入部17aから遠い位置ほど混気蒸気を導きに難いからである。
なお、図5に示すように、本変形例に対して、図2Bに示したガイドプレート20を設けても良い。
図6に示すように、内周仕切壁17として多孔体を用いても良い。多孔体としては、例えばパンチングメタルや金網を用いることができる。多孔体とされた内周仕切壁17を用いることにより、混気蒸気を各静翼10aに対して可及的に均一に供給することができる。
図7A乃至図7Cには、外周側からガイドプレート20を見た図、より具体的には図2Bの矢印B1方向にガイドプレートを見た図が示されている。
ガイドプレート20の配置方向は、主蒸気S1の絶対速度C方向に向けることが好ましい。絶対速度Cは、ガイドプレート20の直近の上流側に位置する動翼7aの形状及び取付角度から決まる相対速度Wと、ロータ5の回転数によって決まる動翼7aの周速度Uとから決まる。ロータ5の回転数としては、例えば定格時の回転数が用いられる。なお、図7A乃至図7Cにおいて、矢印C1は動翼7aの回転方向(すなわちロータ回転方向)を示している。
図7Bのように、絶対速度Cの方向が右上方向を向く場合には、ガイドプレート20は右上方向に長手方向を向けて配置される。
図7Cのように、絶対速度Cの方向が右下方向を向く場合には、ガイドプレート20は右下方向に長手方向を向けて配置される。
次に、本発明の参考例としての実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、混気蒸気分配流路17cへと混気蒸気を導く経路が異なる点で相違する。その他の構成は第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と相違する点について主として説明する。
静翼10aには、翼先端から翼根方向に向かう翼長方向(同図において紙面垂直方向)に貫通する貫通孔(低圧蒸気供給孔)10bが形成されている。混気蒸気の流量が比較的小さい場合には、図9Aに示すように、ドリル加工によって貫通孔10bを形成する。混気蒸気の流量が比較的大きい場合には、流路断面積を大きくするために、図9Bに示すように、板金によって静翼10aを製作することによって貫通孔10bを形成する。
静翼10aの翼長方向に貫通する貫通孔10bを設けることによって、静翼段10を介して混気蒸気を混気蒸気分配流路17cに供給することができる。これにより、主蒸気が流れる主流路F1の流れに影響を及ぼす構造物及び混気蒸気を不要とすることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
3 車室
5 ロータ
7 動翼段
7a 動翼
10 静翼段
10a 静翼
10b 貫通孔(低圧蒸気供給孔)
12 混気蒸気導入口
13 混気蒸気導入空間
15 外周仕切壁
15a 外側混気蒸気導入部
17 内周仕切壁
17a 内側混気蒸気導入部
17b 対向流出部
17c 混気蒸気分配流路(低圧蒸気分配流路)
17d 中間流出部
17e 流出部
20 ガイドプレート(ガイド壁)
21 混気蒸気供給部(低圧蒸気供給部)
CL 回転軸線
F1 主流路
Claims (7)
- 車室内に設けられ、回転軸線回りに回転するロータと、
前記ロータの外周に固定され、主蒸気が導かれる上流動翼段と、
前記上流動翼段の下流側に設けられ、複数の静翼からなる静翼列を有する下流静翼段と、
前記車室側から内周側に向けて、主蒸気よりも低圧とされた混気蒸気である低圧蒸気を供給する低圧蒸気供給部と、
前記低圧蒸気供給部から供給された低圧蒸気が前記静翼列よりも前記ロータ側に導かれた後に該静翼列側に導かれる低圧蒸気分配流路と、
を備え、
前記低圧蒸気分配流路は、前記静翼列の内周に円周方向に沿って設けられた内周仕切壁を備え、
前記内周仕切壁は、前記低圧蒸気を前記低圧蒸気分配流路に導く流入部と、該流入部に対して前記ロータを挟んだ対向位置に設けられ、前記静翼列に前記低圧蒸気を導く対向流出部と、を備えている混圧タービン。 - 前記内周仕切壁は、前記流入部と前記対向流出部との間にわたって連続した連続壁部を備えている請求項1に記載の混圧タービン。
- 前記内周仕切壁は、前記流入部と前記対向流出部との間に、1又は複数の中間流出部を備えている請求項1に記載の混圧タービン。
- 車室内に設けられ、回転軸線回りに回転するロータと、
前記ロータの外周に固定され、主蒸気が導かれる上流動翼段と、
前記上流動翼段の下流側に設けられ、複数の静翼からなる静翼列を有する下流静翼段と、
前記車室側から内周側に向けて、主蒸気よりも低圧とされた混気蒸気である低圧蒸気を供給する低圧蒸気供給部と、
前記低圧蒸気供給部から供給された低圧蒸気が前記静翼列よりも前記ロータ側に導かれた後に該静翼列側に導かれる低圧蒸気分配流路と、
を備え、
前記低圧蒸気分配流路は、前記静翼列の内周に円周方向に沿って設けられた内周仕切壁を備え、
前記内周仕切壁は、多孔体とされている混圧タービン。 - 車室内に設けられ、回転軸線回りに回転するロータと、
前記ロータの外周に固定され、主蒸気が導かれる上流動翼段と、
前記上流動翼段の下流側に設けられ、複数の静翼からなる静翼列を有する下流静翼段と、
前記車室側から内周側に向けて、主蒸気よりも低圧とされた混気蒸気である低圧蒸気を供給する低圧蒸気供給部と、
前記低圧蒸気供給部から供給された低圧蒸気が前記静翼列よりも前記ロータ側に導かれた後に該静翼列側に導かれる低圧蒸気分配流路と、
を備え、
前記低圧蒸気供給部は、前記低圧蒸気分配流路に向けて延在するガイド壁を備えている混圧タービン。 - 前記ガイド壁は、前記上流動翼段の出口における主蒸気の絶対速度の方向に向けて配置されている請求項5に記載の混圧タービン。
- 前記静翼列の外周に円周方向に沿って設けられた外周仕切壁を備えている請求項1から6のいずれかに記載の混圧タービン。
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