JP7369937B2 - 距離測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光を用いて物体との距離を測定する距離測定装置に関する。
従来、光を用いて物体との距離を測定する距離測定装置が、種々の機器に搭載されている。距離測定装置では、たとえば、光を出射してから反射光を受光するまでの時間差(タイムオブフライト)に基づいて物体までの距離が測定される。この場合、測定対象の距離範囲において、物体までの距離が測定される。このような距離測定装置では、通常、物体からの反射光を光検出器に集光するためのレンズが用いられる。
以下の特許文献1には、光検出器に反射光を集光するレンズとして、中心部位から周辺部位に向かって焦点距離が徐々に連続的に変化して短くなる非球面レンズが用いられる。これにより、レンズの周辺部位は、近距離に存在する検出物体を検出するための近距離検出用レンズ部位となり、近距離検出用レンズ部位よりも内側のレンズの部位は、遠距離に存在する検出物体を検出するための遠距離検出用レンズ部位となる。
特開2011-149760号公報
上記特許文献1に記載の装置のように、レンズに、遠距離に対応する面と近距離に対応する面の両方が形成されると、遠距離および近距離にそれぞれ対応する面の開口面積が小さくなる。この場合、各距離に対応する反射光量が減少するため、適正に物体までの距離を測定できなくなることが起こり得る。
かかる課題に鑑み、本発明は、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光をより適正に光検出器に導くことが可能な距離測定装置を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様は、距離測定装置に関する。本態様に係る距離測定装置は、レーザ光を投射する投射光学系と、物体により反射された前記レーザ光の反射光を受光する光検出器と、フランジ部に導光部が形成され、前記フランジ部の内側に配置されたレンズ部によって前記反射光を前記光検出器に集光させる集光レンズと、所定の広がり角で前記導光部を通った前記反射光を反射して前記光検出器に導く反射面と、を備える。前記反射面は、測定対象の距離範囲のうち、少なくとも、前記レンズ部により前記光検出器に集光される前記反射光の光量が所定光量よりも低下する距離範囲において、前記導光部を通った前記反射光を前記光検出器に導く。
本態様に係る距離測定装置によれば、レンズ部により集光される反射光が光検出器から外れる距離範囲において、導光部を通った反射光が反射面により光検出器に導かれる。これにより、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光をより適正に光検出器に導くことができる。
以上のとおり、本発明に係る距離測定装置によれば、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光をより適正に光検出器に導くことができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施形態1に係る、距離測定装置の構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る、距離測定装置の構成を示す断面図である。 図3(a)は、実施形態1に係る、集光レンズおよび筒状部材の構成を示す側面図である。図3(b)は、実施形態1に係る、集光レンズの構成を示す平面図である。 図4(a)、(b)は、比較例に係る、測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図である。図4(c)、(d)は、実施形態1に係る、測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図である。 図5は、実施形態1および比較例に係る、シミュレーションにおいて設定した各部のサイズを示す図である。 図6(a)、(b)は、それぞれ、比較例のシミュレーションに係る、物体面が遠距離および近距離にある場合の反射光の光線を示す図である。 図7(a)、(b)は、それぞれ、実施形態1のシミュレーションに係る、物体面が遠距離および近距離にある場合の反射光の光線を示す図である。 図8は、実施形態1および比較例に係る、シミュレーション結果を示すグラフである。 図9は、実施形態1に係る、距離測定装置の回路部の構成を示す図である。 図10は、実施形態2に係る、集光レンズおよび筒状部材の構成を示す側面図である。 図11(a)、(b)は、それぞれ、実施形態2のシミュレーションに係る、物体面が遠距離および近距離にある場合の反射光の光線を示す図である。 図12は、実施形態2および比較例に係る、シミュレーション結果を示すグラフである。 図13(a)、(b)は、変更例に係る、導光部がフランジ部の内周部分の一部に設けられた集光レンズの構成を示す平面図である。 図14(a)、(b)は、変更例に係る、レンズ部がフレネルレンズにより構成された集光レンズの構成を示す側面図および平面図である。 図15(a)は、変更例に係る、距離測定装置の構成を模式的に示す側面透視図である。図15(b)は、変更例に係るミラーの拡大側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。便宜上、各図には互いに直交するX、Y、Z軸が付記されている。Z軸正方向は、距離測定装置1の高さ方向である。
<実施形態1>
図1は、距離測定装置1の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、距離測定装置1は、円柱状の固定部10と、固定部10に回転可能に配置された回転部20とを備える。回転部20は、径の異なる2つの支持部材21、22を備えている。支持部材21の上面に支持部材22が設置されて、回転部20が構成される。支持部材22の側面に開口22aが設けられている。開口22aから測距領域に向かってレーザ光(投射光)が投射され、測距領域で反射されたレーザ光の反射光が開口22aから内部に取り込まれる。
回転部20は、Z軸に平行、且つ、回転部20の中心を貫く回転中心軸R10を中心に回転する。回転部20の回転に伴い、開口22aから投射されるレーザ光の光軸が回転中心軸R10を中心に回転する。これに伴い、測距領域(レーザ光の走査位置)も回転する。後述のように、距離測定装置1は、測距領域にレーザ光を投射したタイミングと、測距領域からレーザ光の反射光を受光したタイミングとの間の時間差(タイムオブフライト)に基づいて、測距領域に存在する物体までの距離を計測する。上記のように回転部20が回転中心軸R10の周りに1回転することにより、距離測定装置1は、周囲360度の範囲に存在する物体までの距離を計測できる。
図2は、距離測定装置1の構成を示す断面図である。
図2には、図1に示した距離測定装置1を、X-Z平面に平行な平面により、Y軸方向の中央位置で切断したときの断面図が示されている。図2では、光源31から出射され、測距領域へと向かうレーザ光(投射光)が破線で示され、測距領域から反射された反射光が一点鎖線で示されている。
図2に示すように、固定部10は、円柱状の支持ベース11と、複数のコイル12と、ヨーク13と、カバー14と、を備えている。支持ベース11は、たとえば樹脂で形成されている。支持ベース11の下面が、円形皿状のカバー14で塞がれる。
支持部材21は、円筒状のベアリング24を介して、支持ベース11に設置されている。ベアリング24は、内筒24aと外筒24bとの間に複数のベアリングボール24cが周方向に並ぶように配置された構成である。支持部材21には、Z軸負方向に突出する円筒形状の筒部21aが形成され、支持ベース11には、Z軸正方向に突出する円筒形状の筒部11aが形成されている。筒部11aの外径は、ベアリング24の内筒24aの内径より僅かに大きく、筒部21aの内径は、ベアリング24の外筒24bの外径より僅かに小さい。筒部11aと筒部21aとの間に、ベアリング24が嵌め込まれて、支持部材21が、回転中心軸R10について回転可能に、支持ベース11に支持されている。
支持ベース11には、筒部11aの外側に、円筒状の壁部11bが形成されている。壁部11bの中心軸は、回転中心軸R10に整合する。壁部11bの外周にヨーク13が嵌め込まれている。ヨーク13は、リング状の基部から放射状に突出する複数の突出部13aを備える。周方向における突出部13aの間隔は一定である。各突出部13aに、それぞれ、コイル12が巻回されて装着されている。
支持部材21の外周部には、周方向に連続する段差部21bが形成されている。この段差部21bに、複数の磁石23が周方向に隙間なく設置されている。隣り合う磁石23は、内側の極性が互いに相違している。
これら磁石23は、ヨーク13の突出部13aに対向する。したがって、コイル12に対する電流制御により、回転部20が回転中心軸R10について回転駆動される。コイル12、ヨーク13およびベアリング24は、回転部20とともにミラー34を回転中心軸R10について回転させる駆動部を構成する。
距離測定装置1は、光学系の構成として、光源31と、コリメータレンズ32と、ホルダ33と、ミラー34と、集光レンズ110と、筒状部材120と、フィルタ35と、光検出器36と、を備えている。光源31は、コリメータレンズ32とともにホルダ33に保持されている。光源31と、コリメータレンズ32と、ミラー34とは、レーザ光を測距領域に投射する投射光学系を構成する。
光源31は、たとえば半導体レーザであり、支持ベース11側から図示しない配線を通して電流駆動され発光する。光源31の出射光軸は、Z軸に平行である。光源31から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ32によって平行光化される。平行光化されたレーザ光は、集光レンズ110の上方に配置されたミラー34に入射する。光源31とコリメータレンズ32は、ホルダ33に保持された状態で、集光レンズ110に設置される。集光レンズ110の中央に上下に貫通する円形の孔111c(図3(a)参照)が形成され、孔111cに円柱状のホルダ33が嵌め込まれて設置されている。
ミラー34は、片面に反射面34aを有する反射ミラーである。反射面34aの中心位置は、回転中心軸R10に略整合している。反射面34aは、Z軸方向に見た場合に略正方形の形状を有する。ミラー34は、回転中心軸R10に対して反射面34aが45°傾くように、回転部20の支持部材22に設置されている。
コリメータレンズ32を介してミラー34に入射したレーザ光は、ミラー34によって、回転中心軸R10に垂直な方向に反射される。その後、レーザ光は、開口22aを通って、測距領域へと投射される。
測距領域に物体が存在する場合、開口22aから測距領域に投射されたレーザ光は、物体で反射されて、再び、開口22aへと向かう。こうして物体によって反射されたレーザ光(以下、「反射光」と称する)が、開口22aから取り込まれ、ミラー34に導かれる。その後、反射光は、ミラー34によってZ軸負方向に反射される。ミラー34で反射された反射光は、集光レンズ110により収束作用を受ける。
その後、反射光は、筒状部材120、支持ベース11に形成された孔11c、およびフィルタ35を介して、光検出器36に収束される。筒状部材120の中心軸と集光レンズ110の光軸113(図3(a)参照)は、回転中心軸R10に一致している。集光レンズ110および筒状部材120の構成については、追って図3(a)、(b)を参照して説明する。フィルタ35は、光源31から出射されるレーザ光の波長帯の光を透過し、その他の波長帯の光を遮光するよう構成されている。
光検出器36は、受光面36aで反射光を受光し、受光光量に応じた検出信号を出力する。光検出器36は、たとえば、PINフォトダイオードやアバランシェフォトダイオードにより構成される。光検出器36からの検出信号は、図示しない回路基板に配置された回路部に出力される。
なお、本実施形態では、集光レンズ110に光源31およびコリメータレンズ32が設置される構成のため、開口22aを介して取り込まれた反射光の一部は、ホルダ33によって遮光され、光検出器36へと集光されない。たとえば、図2において集光レンズ110の中央付近に一点鎖線で示した範囲の反射光は、その大部分が、ホルダ33によって遮光される。
図3(a)は、Y軸負方向に見た場合の集光レンズ110および筒状部材120の構成を示す側面図であり、図3(b)は、Z軸負方向に見た場合の集光レンズ110の構成を示す平面図である。図3(a)、(b)には、集光レンズ110および筒状部材120が距離測定装置1に設置された場合の、回転中心軸R10が併せて示されている。
図3(a)、(b)に示すように、集光レンズ110は、中央のレンズ部111と、レンズ部111の周囲に形成されたフランジ部112と、を備える。レンズ部111およびフランジ部112は、樹脂やガラスからなる透光性の部材により一体的に成型されている。
レンズ部111は、中心付近のZ軸方向の幅が周辺付近のZ軸方向の幅よりも大きくなっている。レンズ部111のZ軸正側には、反射光が入射する入射面111aが形成されており、レンズ部111のZ軸負側には、反射光が出射される出射面111bが形成されている。レンズ部111は、入射面111aから入射する反射光を光検出器36に集光させる。レンズ部111の光軸113は、回転中心軸R10に一致している。また、レンズ部111の中心には、Z軸方向にレンズ部111を貫通する孔111cが形成されている。孔111cに、図2に示したように、ホルダ33が設置される。
フランジ部112は、レンズ部111の外周からX-Y平面内において外側に向かって鍔状に延びており、Z軸方向に見てリング形状を有する。一般に、フランジ部112のZ軸正側およびZ軸負側の面は、その一部で集光レンズ110を保持するために設けられ、平滑面に仕上げられていない光散乱面、もしくは皮膜が形成されている。実施形態1では、フランジ部112のZ軸正側およびZ軸負側の面は、内周部分の全周に亘って平滑であり、かつ皮膜等の光透過を妨げるものは形成されていない。これにより、フランジ部112の内周部分に全周に亘って導光部112aが形成され、フランジ部112の外周部分に全周に亘って遮光部112bが設けられる。導光部112aおよび遮光部112bは、いずれもZ軸方向に見てリング形状を有する。図3(b)には、遮光部112bのZ軸正側に形成された皮膜が、ハッチングにより示されている。
導光部112aは、導光部112aに対してZ軸正側から入射する反射光を透過し、光検出器36側に導く。遮光部112bは、図2に示したように、集光レンズ110が支持ベース11に設置される際に、支持ベース11に設置される部分である。
図3(a)に示すように、筒状部材120は、Z軸方向に貫通する孔を備えた鏡筒である。筒状部材120のZ軸正側およびZ軸負側の端部には、それぞれ、筒状部材120の内側面に繋がる開口121、122が形成されている。
筒状部材120の内側面には、反射面123が形成されている。実施形態1の反射面123は、レンズ部111の光軸113を中心とする円に沿った形状を有する。また、反射面123は、レンズ部111の光軸113を中心とする周の全範囲において繋がった形状である。具体的には、実施形態1の反射面123は、所定の円錐面に整合する。反射面123は、集光レンズ110と光検出器36との間に配置されている。反射面123は、集光レンズ110の導光部112aを透過し、開口121から反射面123に入射した反射光を反射させる。すなわち、反射面123は、所定の広がり角で導光部112aを通った反射光を光検出器36に導く。
筒状部材120は、たとえば、ポリブチレンテレフタレートなどの樹脂により構成される。筒状部材120が樹脂により成形されることにより、反射面123は、光を反射する反射面となる。なお、反射面123は、筒状部材120の成形後に、筒状部材120の内側面に反射膜が設けられることにより形成されてもよく、筒状部材120の内側面に対して鏡面仕上げが施されることにより形成されてもよい。また、筒状部材120は、樹脂の他、アルミニウム等の金属や、セラミック材等により構成されてもよい。
図4(a)、(b)は、比較例の場合に測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図であり、図4(c)、(d)は、実施形態1の場合に測距領域の物体によって反射された光の光束を模式的に示す図である。図4(a)~(d)は、回転中心軸R10(図2参照)を通るX-Z平面で各部を切断した切断面を示している。図4(a)~(d)では、光源31、コリメータレンズ32、ミラー34、およびフィルタ35の図示が省略されている。
図4(a)、(b)に示すように、比較例の構成では、図4(c)、(d)に示す実施形態の構成と比較して、筒状部材120が省略され、フランジ部112に導光部112aが形成されていない。
距離測定装置1の開口22a(図2参照)に取り込まれる光量は、測距対象の物体が距離測定装置1から遠い位置にある場合に小さくなる。すなわち、開口22aに取り込まれる光量は、物体までの距離の2乗に反比例する。したがって、図4(a)の比較例に示すように、一般的には、距離測定装置1から最も遠い位置にある測距対象の物体からの反射光が集光レンズ110のレンズ部111によって受光面36aに収束される位置に、光検出器36が配置される。すなわち、レンズ部111は、測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの反射光を受光面36aに集光させる焦点距離を有するように構成される。こうすると、遠い位置にある物体からの微弱な反射光を良好に受光できる。
しかしながら、図4(a)に示すように、最遠距離に基づいて光検出器36が配置されると、図4(b)に示すように、測距対象の物体が近い位置にある場合に、レンズ部111によって集光される反射光が、受光面36aから外れてしまう。すなわち、測定対象の距離範囲のうち最近距離から遠方の所定の範囲において反射された反射光が、受光面36aにおいて受光されなくなる。したがって、比較例の場合、遠い位置にある物体からの光を適正に受光できるものの、近い位置にある物体からの光を適正に受光できない。
なお、比較例の場合、フランジ部112に導光部112aが形成されていないため、フランジ部112に入射した反射光は、フランジ部112により散乱反射あるいは吸収され、光検出器36側に導かれることはない。
これに対して、実施形態1では、図4(c)、(d)に示すように、フランジ部112に導光部112aが設けられ、集光レンズ110と光検出器36との間に筒状部材120が配置されている。そして、図4(c)に示すように、レンズ部111は、比較例と同様に、測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの反射光を受光面36aに集光させる焦点距離を有するように構成される。また、図4(d)に示すように、筒状部材120の反射面123は、測定対象の距離範囲のうち最近距離から遠方の所定の範囲において反射され導光部112aを通った反射光を、受光面36aに導くように設定される。
実施形態1において、測距対象の物体が最遠距離にある場合、図4(c)に示すように、レンズ部111に入射する反射光は、レンズ部111によって収束され、受光面36aにおいて集光される。このとき、導光部112aに入射した反射光は、導光部112aを通り、筒状部材120の反射面123によって反射される。ただし、反射面123が近い距離からの反射光に対応して設定されているため、遠い距離からの反射光は、受光面36aから外れることになる。
他方、実施形態1において、測距対象の物体が最近距離から所定範囲にある場合、図4(d)に示すように、レンズ部111に入射する反射光は、レンズ部111によって収束されるものの、受光面36aから外れることになる。このとき、導光部112aに入射した反射光は、導光部112aを通り、筒状部材120の反射面123によって反射される。そして、反射面123によって反射された反射光は、受光面36aに入射する。このように、実施形態1の場合は、物体の距離にかかわらず、反射光を受光面36aへと導くことができる。
次に、発明者が行った反射光の光線に関するシミュレーションについて説明する。
図5は、本シミュレーションにおいて設定した各部のサイズを示す図である。
本シミュレーションでは、集光レンズ110の中心に配置された光源31から、Z軸正方向に波長905nmの光を出射させた。光源31から出射された時点でのビームスポットの直径φ1を4mmとした。Z軸正方向に出射された光を、集光レンズ110から所定の距離に配置したX-Y平面に平行な物体面Rによって反射させ、物体面Rからの反射光を、集光レンズ110に対してZ軸負方向に入射させた。
集光レンズ110のレンズ部111の直径φ2を24mmとした。レンズ部111の中央部分を通る反射光を遮光するためのホルダ33の直径φ3を7mmとした。フランジ部112の厚みd1を1.5mmとした。導光部112aの内周の半径r1および外周の半径r2を、それぞれ12mmおよび13.5mmとした。レンズ部111の焦点距離を30mmとした。集光レンズ110を、ポリカーボネートにより形成した。なお、比較例の場合、導光部112aを設けることなく、フランジ部112のZ軸正側の面を皮膜による反射面とした。
筒状部材120のZ軸方向の長さd2を8mmとした。開口121の直径φ4を27.9mmとし、開口122の直径φ5を24.4mmとした。反射面123を円錐形状とした。反射面123の傾斜角θ(反射面123と筒状部材120の中心軸とがなす角)は、arctan(1.75/8)である。反射面123の反射率を50%とした。反射面123の拡散反射特性として、ガウシアン散乱係数σを0.02に設定した。筒状部材120の開口121を、フランジ部112のZ軸負側の面に接続した。光検出器36の受光面36aの直径φ6を0.5mmとした。
この条件の下、発明者は、物体面RをZ軸方向に移動させて、受光面36aから物体面Rまでの距離を60mm~4000mmの間で変化させて、光線のシミュレーションを行った。すなわち、測定対象の距離範囲を、60mm~4000mmとし、最遠距離を4000mm、最近距離を60mmとした。このシミュレーションでは、物体面Rまでの距離が4000mm(最遠距離)の場合に、反射光が、レンズ部111の収束作用により光検出器36の受光面36aに収束するよう光検出器36を配置した。そして、物体面Rまでの距離を変化させて、受光面36aで受光される反射光の受光光量を算出した。
図6(a)、(b)は、それぞれ、比較例において物体面Rが遠距離(4000mm)および近距離(200mm)にある場合の反射光の光線を示す図である。図7(a)、(b)は、それぞれ、実施形態1において物体面Rが遠距離(4000mm)および近距離(200mm)にある場合の反射光の光線を示す図である。図6(a)~図7(b)は、レンズ部111の光軸113(図5参照)を通るX-Z平面で各部を切断した切断面をY軸負方向に見た側面図である。
図6(a)および図7(a)に示すように、物体面Rまでの距離が4000mmのとき、比較例および実施形態1の何れの場合も、レンズ部111によって収束された反射光は、受光面36aに集光された。このとき、図7(a)に示すように、比較例の場合、フランジ部112に入射した反射光は、フランジ部112によって反射され、受光面36a側には導かれなかった。図7(b)に示すように、実施形態1の場合、フランジ部112に入射した反射光は、導光部112aを透過し、反射面123によって反射され、受光面36a側に導かれた。しかしながら、反射面123で反射された反射光は受光面36aに導かれなかった。
図6(b)および図7(b)に示すように、物体面Rまでの距離が200mmのとき、比較例および実施形態1の何れの場合も、レンズ部111によって収束された反射光は、受光面36aには集光しなかった。しかしながら、図7(b)に示すように、実施形態1の場合には、フランジ部112の導光部112aを透過した反射光が、反射面123によって反射され、受光面36aに集光された。
図8は、比較例および実施形態1に係るシミュレーション結果を示すグラフである。横軸は、受光面36aから物体面Rまでの距離(mm)であり、縦軸は、受光面36aの受光光量(任意単位)である。図8において、ノイズや光検出器36の検出感度等の影響なく適正に測定を行うことが可能な受光光量は1以上である。
比較例の場合、物体面Rまでの距離が300mm以下になると、急激に受光光量が減少した。これに対し、実施形態1の場合、図7(b)のように、近距離からの反射光が導光部112aおよび反射面123を介して受光面36aに導かれることにより、物体面Rまでの距離が300mm以下になっても、受光光量は高いレベルで維持された。このように、実施形態1では、物体までの距離が短い場合でも受光光量の減少を抑制できることを確認できた。
なお、比較例および実施形態1の何れの場合も、物体面Rまでの距離が1000mm~4000mmの間において、物体面Rまでの距離が長くなるにつれて受光光量が減少した。ここで、上述したように、物体面Rまでの距離が4000mmの場合に、反射光が受光面36aに収束するよう光検出器36が配置されている。これにより、物体面Rまでの距離が1000mm~4000mmの場合には、反射光がほぼ漏れなく受光面36aに導かれる。しかしながら、物体面Rまでの距離が1000mm~4000mmの場合には、レンズ部111に入射する反射光自体が微弱になるため、比較例および実施形態1の何れの場合も受光光量が減少する。
以上のように、実施形態1では、レンズ部111により集光される反射光が光検出器36から外れる距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が150mm以下の範囲)において、導光部112aを通った反射光が光検出器36に導かれるよう、反射面123の傾斜角θが設定される。
なお、少なくとも、レンズ部111により集光される反射光が光検出器36から外れる距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が150mm以下の範囲)において、導光部112aを通った反射光が光検出器36に導かれるように反射面123の傾斜角θが設定されればよく、レンズ部111により集光される反射光が光検出器36から外れる手前の所定の距離範囲に(上記シミュレーションの場合、距離が150mm~500mmの範囲)おいても、導光部112aを通った反射光が光検出器36に導かれるように反射面123の傾斜角θが設定されればよい。
すなわち、レンズ部111により光検出器36に集光される反射光の光量が所定光量(上記シミュレーションの場合、受光光量が1)以上である距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が250mm~1000mmの範囲)においては、導光部112aを通った反射光が光検出器36に導かれないように、反射面123の傾斜角θが設定されればよい。
光検出器36の受光光量が、ノイズや光検出器36の検出感度等の影響なく適正に測定を行うことが可能な所定光量(上記シミュレーションの場合、受光光量が1)以上となるように、レンズ部111の焦点距離、導光部112aの透過率、反射面123の傾斜角θ、および反射面123の反射率が設定されればよい。
図9は、距離測定装置1の回路部の構成を示す図である。
距離測定装置1は、回路部の構成として、コントローラ101と、レーザ駆動回路102と、回転駆動回路103と、信号処理回路104と、を備える。
コントローラ101は、CPU等の演算処理回路とメモリとを備え、所定の制御プログラムに従って各部を制御する。レーザ駆動回路102は、コントローラ101からの制御に応じて、光源31を駆動する。回転駆動回路103は、コントローラ101からの制御に応じて、コイル12に電流を導通させる。たとえば、コントローラ101は、回転部20が所定の回転速度で回転するように、回転駆動回路103を制御する。これに応じて、回転駆動回路103からコイル12に導通させる電流の強度とタイミングが調節される。
信号処理回路104は、光検出器36から入力される検出信号に対し、増幅およびノイズ除去の処理を施して、コントローラ101に出力する。通信インタフェース105は、距離測定装置1が設置される機器との間で通信を行うためのインタフェースである。
測距動作において、コントローラ101は、回転駆動回路103を制御して回転部20とともにミラー34を回転させつつ、レーザ駆動回路102を制御して、所定のタイミングごとに、所定パルスのレーザ光を光源31から出力させる。コントローラ101は、信号処理回路104から入力される光検出器36の検出信号に基づいて、各出射タイミングにおいて出射されたレーザ光パルスの受光タイミングを検出する。そして、コントローラ101は、レーザ光の出射タイミングと受光タイミングとの間の時間差(タイムオブフライト)に基づいて、各出射タイミングにおいて測距領域に存在した物体までの距離を計測する。
コントローラ101は、こうして算出した距離のデータを、随時、通信インタフェース105を介して、距離測定装置1が設置された機器に送信する。機器側では、受信した距離データに基づき、周囲360度に存在する物体までの距離が取得され、所定の制御が実行される。
<実施形態の効果>
以上、実施形態によれば、以下の効果が奏される。
導光部112aを通る反射光の広がり角は、遠い物体からの反射光の場合は小さく、近い物体からの反射光の場合は大きい。反射面123は、物体の距離に応じた広がり角で導光部112aを通った反射光を光検出器36に導く。このとき、レンズ部111により集光される反射光が光検出器36から外れる距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が150mm以下の範囲)おいて、導光部112aを通った反射光が、反射面123により光検出器36に導かれる。これにより、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光をより適正に光検出器36に導くことができる。
測定対象の距離範囲のうち、少なくとも、集光レンズ110のレンズ部111により光検出器36に集光される反射光の光量が所定光量(上記シミュレーションの場合、受光光量が1)よりも低下する距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が200mm以下の範囲)において、導光部112aを通った反射光が反射面123によって光検出器36に導かれる。このため、測定対象の距離範囲において、反射面123で反射された反射光と集光レンズ110のレンズ部111を透過した反射光とが、光検出器36に対して相補的に入射する。よって、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光を適正に光検出器36に導くことができる。これにより、物体までの距離をより精度良く測定できる。
レンズ部111は、測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの反射光を光検出器36の受光面36aに集光させる焦点距離を有する。反射面123は、測定対象の距離範囲のうち最近距離から所定の範囲において反射された反射光を光検出器36に導く。これにより、遠距離からの微弱な反射光をレンズ部111によって効率的に光検出器36の受光面36aに集光できる。よって、測定対象の距離範囲のうち遠距離の範囲に物体が存在する場合であっても、精度良く、物体までの距離を測定できる。
反射面123は、レンズ部111の光軸113を中心とする円に沿った形状を有する。これにより、反射面123の周方向に異なる入射位置に入射した反射光を、光検出器36の受光面36aに向かわせることができる。よって導光部112aを通った反射光を適正に光検出器36に導くことができる。
反射面123は、レンズ部111の光軸113を中心とする周の全範囲において繋がった形状である。これにより、フランジ部112の内周部分に全周に亘って設けられた導光部112aを通った反射光の全てを、反射面123で受けて光検出器36に導くことができる。また、反射面123が周の全範囲において繋がった形状であると、導光部112aがフランジ部112の内周部分に間欠的に設けられた場合でも(追って図13(a)、(b)を参照して説明する変更例)、導光部112aを、光軸113を中心とする周方向において位置合わせする必要がない。よって、組み立て時の作業性が向上する。
反射面123は、円錐面である。これにより、反射面123に入射した反射光が1点に収束しやすくなる。
反射面123は、筒状部材120の内側面により構成される。これにより、簡易に反射面123を形成することができる。
導光部112aは、フランジ部112の内周部分に全周に亘って設けられている。これにより、近距離に位置する物体からの反射光を十分に光検出器36へと導くことができる。
導光部112aは、反射光を透過させることにより、反射光を光検出器36側に導く。実施形態1のフランジ部112は、レンズ部111と同様に光を透過する材料により構成されており、導光部112aは、フランジ部112の上下面に形成された皮膜を除去することにより形成される。よって、簡易に導光部112aを形成できる。
図2に示したように、レーザ光を出射する光源31は、集光レンズ110の中央に埋め込まれて設置されている。このように、光源31が集光レンズ110の中央に埋め込まれると、反射光が光源31によって遮られるため、集光レンズ110に向かう反射光のうち、集光レンズ110の外周領域に入射した反射光のみが光検出器36に集光されることになる。したがって、この構成では、反射面123が配置されていない場合、物体の遠近によっては反射光の集光領域が光検出器36から外れてしまうことが起こり得る。これに対し、実施形態1の距離測定装置1によれば、上記のように反射面123が配置されるため、このように光源31が集光レンズ110に埋め込まれていても、物体の遠近にかかわらず反射光を光検出器36に導くことができる。
<実施形態2>
実施形態1では、反射面123は、筒状部材120の内側面において、所定の円錐面に整合するように形成された。これに対し、実施形態2では、図10に示すように、反射面123は、レンズ部111の光軸113から離れる方向に凹んだ放物面とされる。
実施形態2の放物面の反射面123は、実施形態1の円錐面の反射面123と同様、測定対象の距離範囲のうち最近距離から遠方の所定の範囲において反射され導光部112aを通った反射光を、受光面36aに導くように設定される。また、実施形態2においても、実施形態1と同様に、導光部112aを通った反射光が光検出器36に導かれるよう、反射面123の傾斜角θ(放物面の形状)が設定される。実施形態2のその他の構成は、実施形態1と同様である。
続いて、発明者が行った実施形態2の反射光の光線に関するシミュレーションについて説明する。
図5を参照して、本シミュレーションでは、開口122の直径φ5を24.3mmとした。反射面123を放物形状とした。反射面123のコーニック係数を-1とし、曲率半径を-3mmとした。筒状部材120の開口121を、フランジ部112のZ軸負側の面に接続した。本シミュレーションの他の設定を、図5に示した実施形態1のシミュレーションと同様に設定した。この条件の下、発明者は、実施形態1のシミュレーションと同様、物体面Rまでの距離を60mm~4000mmの間で変化させて、光線のシミュレーションを行った。
図11(a)、(b)は、それぞれ、実施形態2において物体面R(図5参照)が遠距離(4000mm)および近距離(200mm)にある場合の反射光の光線を示している。
図11(a)に示すように、物体面Rまでの距離が4000mmのとき、実施形態2においても、レンズ部111によって収束された反射光は、受光面36aに集光された。
図11(b)に示すように、物体面Rまでの距離が200mmのとき、実施形態2においても、レンズ部111によって収束された光は、受光面36aには集光しなかった。しかしながら、実施形態2の場合においても、図7(b)の実施形態1と同様、フランジ部112の導光部112aを透過した光が、反射面123によって反射され、受光面36aに集光された。
図12は、比較例および実施形態2に係るシミュレーション結果を示すグラフである。図12に示す比較例は、図8に示す比較例と同様である。
実施形態2の場合、物体面Rまでの距離が300mm以下になっても、受光光量は高いレベルで維持された。さらに、実施形態2の場合、近距離における受光光量が、図8の実施形態1のグラフよりも大きくなった。
以上のように、実施形態2によれば、実施形態1と同様、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光を適正に光検出器36に導くことができる。また、実施形態1と比較して、近距離に位置する物体からの反射光をさらに光検出器36に導くことができる。
実施形態2においても、実施形態1と同様、光検出器36の受光光量が、ノイズや光検出器36の検出感度等の影響なく適正に測定を行うことが可能な所定光量(上記シミュレーションの場合、受光光量が1)以上となるように、レンズ部111の焦点距離、導光部112aの透過率、反射面123の傾斜角θ(放物面の形状)、および反射面123の反射率が設定されればよい。
<変更例>
距離測定装置1の構成は、上記実施形態に示した構成以外に、種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施形態において、導光部112aは、フランジ部112の内周部分に全周に亘って設けられたが、これに限らず、フランジ部112の内周部分の一部に設けられてもよい。
図13(a)は、フランジ部112の内周部分の全周のうち、半分の領域に5つの導光部112aが設けられている変更例を示す図である。図13(b)は、フランジ部112の内周部分の全周のうち、3分の2の領域に4つの導光部112aが設けられている変更例を示す図である。
図13(a)、(b)の何れの場合も、フランジ部112の上下面において、導光部112aを設ける領域の皮膜が除去されることにより、複数の導光部112aが形成される。この場合、上記実施形態と比較して、導光部112aを透過する反射光の光量が減少する。これにより、近距離に位置する物体からの反射光の強度が強すぎる場合には、図13(a)、(b)のように、フランジ部112の内周部分の一部に導光部112aを設けることにより、光検出器36に導かれる反射光の光量を抑制できる。
なお、導光部112aがフランジ部112の内周部分の一部に設けられる場合、反射面123は、導光部112aが設けられた位置に対応する領域にのみ間欠的に設けられてもよい。この場合、筒状部材120は省略され、導光部112aが設けられた位置に対応する領域に、円錐面に沿った形状の反射面が配置されればよい。
また、上記実施形態では、導光部112aは、フランジ部112の内周部分において、フランジ部112の上下面から皮膜が除去されることにより形成されたが、これに限らず、導光部112aは、フランジ部112をZ軸方向に貫通する孔であってもよい。
また、上記実施形態では、反射面123は、曲面により構成されたが、これに限らず、複数の平面により構成されてもよい。ただし、この場合、反射面123で反射された近距離からの反射光が、光検出器36に収束しにくくなる。したがって、より効率的に反射光を光検出器36に導くためには、上記実施形態のように、反射面123が曲面により構成されることが好ましい。
また、上記実施形態では、集光レンズ110全体が透光性を有する部材により一体的に形成されており、フランジ部112の上下面のうち内周部分が平滑面とされ皮膜が除去されることにより、導光部112aが形成された。しかしながら、これに限らず、フランジ部112の上下面の全てが平滑面とされ皮膜が除去されてもよい。この場合、集光レンズ110が支持ベース11に設置されたときに、支持ベース11に接触する部分が遮光部112bとなり、フランジ部112のうち遮光部112bの内側部分が導光部112aとなる。
また、上記実施形態では、レンズ部111は凸レンズにより構成されたが、フレネルレンズにより構成されてもよい。
図14(a)、(b)は、レンズ部111がフレネルレンズにより構成される変更例を示す図である。レンズ部111のZ軸正側には、光軸113を中心として同心円状の溝が刻まれている。このように、集光レンズ110のレンズ部111がフレネルレンズにより構成されると、光軸113の方向に集光レンズ110の幅を小さくすることができる。
また、上記実施形態では、図4(c)、(d)に示したように、最遠距離の物体からの反射光が、レンズ部111の収束作用により受光面36aに集光され、最近距離から所定の範囲の物体からの反射光が、反射面123により反射され受光面36aに集光された。しかしながら、これに限らず、最遠距離の物体からの反射光が、反射面123により反射され受光面36aに集光され、最近距離から所定の範囲の物体からの反射光が、レンズ部111の収束作用により受光面36aに集光されてもよい。
ただし、この場合、遠い位置にある物体からの微弱な反射光が反射面123により受光面36aに導かれ、近い位置にある物体からの強い反射光がレンズ部111により受光面36aに導かれる。このため、レンズ部111の面積と導光部112aの面積との関係から、遠方からの微弱な反射光が受光面36aに到達する割合が、上記実施形態に比べて減少することが想定される。したがって、遠い位置にある物体からの反射光をより効率的に受光面36aに導いて、遠い位置の物体をより精度よく検出するためには、上記実施形態のように、遠距離からの反射光をレンズ部111によって受光面36aに集光させるのが好ましい。
また、上記実施形態では、反射面123は、筒状部材120の内側面に設けられたが、これに限らず、たとえば、支持ベース11に形成されてもよい。この場合、支持ベース11に、上記実施形態と同様の反射面123の形状が形成され、この部分に対して、たとえば鏡面仕上げが施されることにより、反射面123が形成される。
また、上記実施形態では、光源31とコリメータレンズ32が集光レンズ110に設置されたが、光源31とコリメータレンズ32が集光レンズ110とは別の位置に配置されてもよい。
図15(a)、(b)は、光源31とコリメータレンズ32が回転中心軸R10のX軸負側に配置される場合の構成を示す図である。図15(a)は、この変更例に係る距離測定装置1の構成を模式的に示す側面透視図であり、図15(b)は、この変更例に係るミラー42の拡大側面図である。
図15(a)に示すように、この変更例では、光源31と光検出器36が、X軸方向に並ぶように基板に設置されている。また、集光レンズ110のZ軸負側において、固定部10にミラー41、42が設置されている。コリメータレンズ32は、光源31とミラー41との間に設置されている。筒状部材120は、ミラー42とフィルタ35との間に設置されている。ミラー41は、全反射ミラーである。図15(b)に示すように、ミラー42は、透明部材42aと反射膜42bを備える。反射膜42bは、透明部材42aのZ軸正側の面の中央に設けられている。反射膜42b以外の領域には、反射膜が形成されていない。
この変更例では、光源31から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ32により平行光となり、ミラー41によりX軸正方向に反射される。ミラー41により反射されたレーザ光は、反射膜42bに入射する。その後、レーザ光は、反射膜42bによりZ軸正方向に反射され、集光レンズ110を通って、ミラー34により測距領域へと反射される。
測距領域の物体からの反射光は、ミラー34によりZ軸負方向に反射され、集光レンズ110により集光される。集光レンズ110により集光された反射光は、大半が、ミラー42の透明部材42aを透過する。ミラー42を透過した反射光は、上記実施形態と同様、筒状部材120とフィルタ35を介して光検出器36へと導かれる。また、集光レンズ110の導光部112a(図3(a)、(b)参照)を透過した反射光は、透明部材42aを透過し、筒状部材120の反射面123(図3(a)参照)によって反射され、光検出器36へと導かれる。
この変更例においても、上記実施形態と同様、集光レンズ110に導光部112aが設けられ、筒状部材120に反射面123が設けられている。これにより、測定対象の距離範囲のうち遠距離からの反射光を光検出器36に集光させるとともに、測定対象の距離範囲のうち近距離からの反射光も、光検出器36へと導くことができる。
また、光源31とコリメータレンズ32が、回転部20側に配置されてもよい。ただし、この場合は、固定部10側から回転部20側へと電力を供給するための構成が必要となる。よって、簡素な構成により安定的に光源31を駆動するためには、上記実施形態のように、固定部10側に光源31を配置するのが好ましいと言える。
なお、距離測定機能がなく光検出器36からの信号により投射方向に物体が存在するか否かの検出機能のみを備えた装置に本発明に係る構造を適用することも可能である。この場合も、物体までの距離にかかわらず、反射光を光検出器36に導くことができるため、物体の有無を適正に検出することができる。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 距離測定装置
31 光源(投射光学系)
32 コリメータレンズ(投射光学系)
34 ミラー(投射光学系)
36 光検出器
110 集光レンズ
111 レンズ部
112 フランジ部
112a 導光部
113 光軸
120 筒状部材
123 反射面

Claims (17)

  1. レーザ光を投射する投射光学系と、
    物体により反射された前記レーザ光の反射光を受光する光検出器と、
    フランジ部に導光部が形成され、前記フランジ部の内側に配置されたレンズ部によって前記反射光を前記光検出器に集光させる集光レンズと、
    所定の広がり角で前記導光部を通った前記反射光を反射して前記光検出器に導く反射面と、を備え、
    前記反射面は、測定対象の距離範囲のうち、少なくとも、前記レンズ部により前記光検出器に集光される前記反射光の光量が所定光量よりも低下する距離範囲において、前記導光部を通った前記反射光を前記光検出器に導く、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  2. 請求項に記載の距離測定装置において、
    前記レンズ部は、前記測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの前記反射光を前記光検出器の受光面に集光させる焦点距離を有し、
    前記反射面は、前記測定対象の距離範囲のうち最近距離から所定の範囲において反射された前記反射光を前記光検出器に導く、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  3. 請求項1または2に記載の距離測定装置において、
    前記反射面は、前記レンズ部の光軸を中心とする円に沿った形状を有する、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  4. 請求項に記載の距離測定装置において、
    前記反射面は、前記レンズ部の光軸を中心とする周の全範囲において繋がった形状である、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  5. 請求項に記載の距離測定装置において、
    前記反射面は、円錐面である、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  6. 請求項に記載の距離測定装置において、
    前記反射面は、前記レンズ部の光軸から離れる方向に凹んだ放物面である、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  7. 請求項ないしの何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記反射面は、筒状部材の内側面により構成される、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  8. 請求項1ないしの何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記導光部は、前記フランジ部の内周部分に全周に亘って設けられている、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  9. 請求項1ないしの何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記導光部は、前記反射光を透過させることにより、前記反射光を前記光検出器側に導く、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  10. 請求項1ないしの何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記レンズ部は、フレネルレンズにより構成される、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記レーザ光を出射する光源が、前記集光レンズの中央に埋め込まれて設置されている、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  12. レーザ光を投射する投射光学系と、
    物体により反射された前記レーザ光の反射光を受光する光検出器と、
    フランジ部に導光部が形成され、前記フランジ部の内側に配置されたレンズ部によって前記反射光を前記光検出器に集光させる集光レンズと、
    所定の広がり角で前記導光部を通った前記反射光を反射して前記光検出器に導く反射面と、を備え、
    前記反射面は、前記レンズ部の光軸を中心とする円に沿った形状を有し、
    前記反射面は、前記レンズ部の光軸を中心とする周の全範囲において繋がった形状であり、
    前記反射面は、前記レンズ部の光軸から離れる方向に凹んだ放物面である、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  13. 請求項12に記載の距離測定装置において、
    前記反射面は、筒状部材の内側面により構成される、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  14. 請求項12または13に記載の距離測定装置において、
    前記導光部は、前記フランジ部の内周部分に全周に亘って設けられている、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  15. 請求項12ないし14の何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記導光部は、前記反射光を透過させることにより、前記反射光を前記光検出器側に導く、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  16. 請求項12ないし15の何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記レンズ部は、フレネルレンズにより構成される、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  17. 請求項12ないし16の何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記レーザ光を出射する光源が、前記集光レンズの中央に埋め込まれて設置されている、
    ことを特徴とする距離測定装置。
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