JP2021110660A - 距離測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象の距離範囲において物体からの反射光を適正かつ効率的に光検出器に導くことが可能な距離測定装置を提供する。【解決手段】距離測定装置1は、レーザ光を投射する投射光学系(光源31、コリメータレンズ32およびミラー34)と、物体により反射されたレーザ光の反射光を集光させる集光レンズ35と、集光レンズ35により集光された反射光を透過させる板状部材36と、板状部材36を透過した反射光を受光する光検出器38と、を備える。板状部材36は、反射光に屈折作用を付与する第1屈折部と、第1屈折部の外側に設けられ、第1屈折部とは異なる屈折作用を反射光に付与する第2屈折部とを一体的に有する。【選択図】図2

Description

本発明は、光を用いて物体との距離を測定する距離測定装置に関する。
従来、光を用いて物体との距離を測定する距離測定装置が、種々の機器に搭載されている。距離測定装置では、たとえば、光を出射してから反射光を受光するまでの時間差(タイムオブフライト)に基づいて物体までの距離が測定される。この場合、測定対象の距離範囲において、物体までの距離が測定される。このような距離測定装置では、通常、物体からの反射光を光検出器に集光するためのレンズが用いられる。
以下の特許文献1には、受光レンズにより集光された反射光を、孔が形成されたリング状の集光レンズに導く構成が記載されている。この構成によれば、物体が遠距離にある場合、反射光は集光レンズに入射することなく、集光レンズの孔を通って受光端面に集光される。一方、物体が近距離にある場合、反射光の周辺部分は集光レンズに入射し、集光レンズにより受光端面に集光される。
特開2004−69611号公報
上記特許文献1に記載の装置では、集光レンズの孔の内側面やエッジ部分において反射や散乱が生じるため、光検出器における反射光の集光効率が低下する。
かかる課題に鑑み、本発明は、測定対象の距離範囲において物体からの反射光を適正かつ効率的に光検出器に導くことが可能な距離測定装置を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様は、距離測定装置に関する。本態様に係る距離測定装置は、レーザ光を投射する投射光学系と、物体により反射された前記レーザ光の反射光を集光させる集光レンズと、前記集光レンズにより集光された前記反射光を透過させる板状部材と、前記板状部材を透過した前記反射光を受光する光検出器と、を備える。前記板状部材は、前記反射光に屈折作用を付与する第1屈折部と、前記第1屈折部の外側に設けられ、前記第1屈折部とは異なる屈折作用を前記反射光に付与する第2屈折部とを一体的に有する。
本態様に係る距離測定装置によれば、第1屈折部と第2屈折部とによって、反射光の集光位置が変化する。このため、物体が遠距離と近距離に存在する場合の反射光を、相補的に、光検出器に導くことができる。よって、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光をより適正に光検出器に導くことができる。また、板状部材には、特に孔を設ける必要がなく、第1屈折部と第2屈折部とが一体的に設けられるため、孔による反射や散乱が反射光に生じない。よって、より効率的に、反射光を光検出器に導くことができる。
以上のとおり、本発明に係る距離測定装置によれば、測定対象の距離範囲において物体からの反射光を適正かつ効率的に光検出器に導くことができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施形態に係る、距離測定装置の構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る、距離測定装置の構成を示す断面図である。 図3(a)は、実施形態に係る、板状部材の構成を示す側面図である。図3(b)は、実施形態に係る、板状部材の構成を示す平面図である。 図4(a)、(b)は、比較例に係る、測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図である。図4(c)、(d)は、実施形態に係る、測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図である。 図5は、実施形態および比較例に係る、シミュレーションにおいて設定した各部のサイズを示す図である。 図6(a)、(b)は、それぞれ、比較例のシミュレーションに係る、物体面が遠距離および近距離にある場合の反射光の光線を示す図である。 図7(a)、(b)は、それぞれ、実施形態のシミュレーションに係る、物体面が遠距離および近距離にある場合の反射光の光線を示す図である。 図8は、実施形態および比較例に係る、シミュレーション結果を示すグラフである。 図9は、実施形態に係る、距離測定装置の回路部の構成を示す図である。 図10(a)は、傾斜面が円錐面である変更例に係る、板状部材の構成を示す側面図である。図10(b)は、傾斜面が円錐面である変更例に係る、測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図である。 図11(a)、(b)は、傾斜面が光検出器側にある変更例に係る、測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図である。 図12(a)、(b)は、第1屈折部が傾斜部である変更例に係る、測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図である。 図13(a)は、光源とコリメータレンズが別の位置にある変更例に係る、距離測定装置の構成を模式的に示す側面透視図である。図15(b)は、光源とコリメータレンズが別の位置にある変更例に係るミラーの拡大側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。便宜上、各図には互いに直交するX、Y、Z軸が付記されている。Z軸正方向は、距離測定装置1の高さ方向である。
図1は、距離測定装置1の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、距離測定装置1は、円柱状の固定部10と、固定部10に回転可能に配置された回転部20とを備える。回転部20は、径の異なる2つの支持部材21、22を備えている。支持部材21の上面に支持部材22が設置されて、回転部20が構成される。支持部材22の側面に開口22aが設けられている。開口22aから測距領域に向かってレーザ光(投射光)が投射され、測距領域で反射されたレーザ光の反射光が開口22aから内部に取り込まれる。
回転部20は、Z軸に平行、且つ、回転部20の中心を貫く回転中心軸R10を中心に回転する。回転部20の回転に伴い、開口22aから投射されるレーザ光の光軸が回転中心軸R10を中心に回転する。これに伴い、測距領域(レーザ光の走査位置)も回転する。後述のように、距離測定装置1は、測距領域にレーザ光を投射したタイミングと、測距領域からレーザ光の反射光を受光したタイミングとの間の時間差(タイムオブフライト)に基づいて、測距領域に存在する物体までの距離を計測する。上記のように回転部20が回転中心軸R10の周りに1回転することにより、距離測定装置1は、周囲360°の範囲に存在する物体までの距離を計測できる。
図2は、距離測定装置1の構成を示す断面図である。
図2には、図1に示した距離測定装置1を、X−Z平面に平行な平面により、Y軸方向の中央位置で切断したときの断面図が示されている。図2では、光源31から出射され、測距領域へと向かうレーザ光(投射光)が破線で示され、測距領域から反射された反射光が一点鎖線で示されている。
図2に示すように、固定部10は、円柱状の支持ベース11と、複数のコイル12と、ヨーク13と、カバー14と、を備えている。支持ベース11は、たとえば樹脂で形成されている。支持ベース11の下面が、円形皿状のカバー14で塞がれる。
支持部材21は、円筒状のベアリング24を介して、支持ベース11に設置されている。ベアリング24は、内筒24aと外筒24bとの間に複数のベアリングボール24cが周方向に並ぶように配置された構成である。支持部材21には、Z軸負方向に突出する円筒形状の筒部21aが形成され、支持ベース11には、Z軸正方向に突出する円筒形状の筒部11aが形成されている。筒部11aの外径は、ベアリング24の内筒24aの内径より僅かに大きく、筒部21aの内径は、ベアリング24の外筒24bの外径より僅かに小さい。筒部11aと筒部21aとの間に、ベアリング24が嵌め込まれて、支持部材21が、回転中心軸R10について回転可能に、支持ベース11に支持されている。
支持ベース11には、筒部11aの外側に、円筒状の壁部11bが形成されている。壁部11bの中心軸は、回転中心軸R10に整合する。壁部11bの外周にヨーク13が嵌め込まれている。ヨーク13は、リング状の基部から放射状に突出する複数の突出部13aを備える。周方向における突出部13aの間隔は一定である。各突出部13aに、それぞれ、コイル12が巻回されて装着されている。
支持部材21の外周部には、周方向に連続する段差部21bが形成されている。この段差部21bに、複数の磁石23が周方向に隙間なく設置されている。隣り合う磁石23は、内側の極性が互いに相違している。
これら磁石23は、ヨーク13の突出部13aに対向する。したがって、コイル12に対する電流制御により、回転部20が回転中心軸R10について回転駆動される。コイル12、ヨーク13およびベアリング24は、回転部20とともにミラー34を回転中心軸R10について回転させる駆動部を構成する。
距離測定装置1は、光学系の構成として、光源31と、コリメータレンズ32と、ホルダ33と、ミラー34と、集光レンズ35と、板状部材36と、フィルタ37と、光検出器38と、を備えている。光源31は、コリメータレンズ32とともにホルダ33に保持されている。光源31と、コリメータレンズ32と、ミラー34とは、レーザ光を測距領域に投射する投射光学系を構成する。
光源31は、たとえば半導体レーザであり、支持ベース11側から図示しない配線を通して電流駆動され発光する。光源31の出射光軸は、Z軸に平行である。光源31から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ32によって平行光化される。平行光化されたレーザ光は、集光レンズ35の上方に配置されたミラー34に入射する。光源31とコリメータレンズ32は、ホルダ33に保持された状態で、集光レンズ35に設置される。集光レンズ35の中央に上下に貫通する円形の孔が形成され、この孔に円柱状のホルダ33が嵌め込まれて設置されている。
ミラー34は、片面に反射面34aを有する反射ミラーである。反射面34aの中心位置は、回転中心軸R10に略整合している。反射面34aは、Z軸方向に見た場合に略正方形の形状を有する。ミラー34は、回転中心軸R10に対して反射面34aが45°傾くように、回転部20の支持部材22に設置されている。
コリメータレンズ32を介してミラー34に入射したレーザ光は、ミラー34によって、回転中心軸R10に垂直な方向に反射される。その後、レーザ光は、開口22aを通って、測距領域へと投射される。
測距領域に物体が存在する場合、開口22aから測距領域に投射されたレーザ光は、物体で反射されて、再び、開口22aへと向かう。こうして物体によって反射されたレーザ光(以下、「反射光」と称する)が、開口22aから取り込まれ、ミラー34に導かれる。その後、反射光は、ミラー34によってZ軸負方向に反射される。ミラー34で反射された反射光は、集光レンズ35により収束作用を受ける。
その後、反射光は、板状部材36、支持ベース11に形成された孔11c、およびフィルタ37を介して、光検出器38に収束される。板状部材36の中心軸36a(図3(a)、(b)参照)および集光レンズ35の光軸は、回転中心軸R10に一致している。板状部材36の構成については、追って図3(a)、(b)を参照して説明する。フィルタ37は、光源31から出射されるレーザ光の波長帯の光を透過し、その他の波長帯の光を遮光するよう構成されている。
光検出器38は、受光面38aで反射光を受光し、受光光量に応じた検出信号を出力する。光検出器38は、たとえば、PINフォトダイオードやアバランシェフォトダイオードにより構成される。光検出器38からの検出信号は、図示しない回路基板に配置された回路部に出力される。
なお、本実施形態では、集光レンズ35に光源31およびコリメータレンズ32が設置される構成のため、開口22aを介して取り込まれた反射光の一部は、ホルダ33によって遮光され、光検出器38へと集光されない。たとえば、図2において集光レンズ35の中央付近に一点鎖線で示した範囲の反射光は、その大部分が、ホルダ33によって遮光される。
図3(a)は、Y軸負方向に見た場合の板状部材36の構成を示す側面図であり、図3(b)は、Z軸負方向に見た場合の板状部材36の構成を示す平面図である。
図3(a)、(b)に示すように、板状部材36は、第1屈折部として平板部110を備え、第2屈折部として傾斜部120を備える。平板部110と傾斜部120は、樹脂やガラスからなる透光性の部材により一体的に成型される。平板部110と傾斜部120は、何れも反射光に屈折作用を付与する。傾斜部120は平板部110に対して傾いているため、傾斜部120に対する反射光の入射角と平板部110に対する反射光の入射角とは、互いに異なる。このため、平板部110が反射光に付与する屈折作用と、傾斜部120が反射光に付与する屈折作用とは、互いに異なる。板状部材36の中心軸36aは、Z軸方向に延び、平板部110の中央を通っている。板状部材36は、中心軸36aが集光レンズ35の光軸および回転中心軸R10(図2参照)に一致するよう支持ベース11(図2参照)に設置される。
平板部110の厚みは一定である。平板部110のZ軸正側の平面111および平板部110のZ軸負側の平面は、何れもX−Y平面に平行な平面である。傾斜部120は、平板部110の外側に全周に亘って設けられている。傾斜部120の厚みは中心軸36aから離れるに従って徐々に小さくなる。傾斜部120のZ軸正側の傾斜面121は、中心軸36aを通る断面において、中心軸36a上の一点に対する曲率半径rが一定の曲面であり、傾斜部120のZ軸負側の面は、X−Y平面に平行な平面である。傾斜面121は、Z軸正側に僅かに突出した形状となっている。平板部110のZ軸負側の平面および傾斜部120のZ軸負側の平面は、同一平面上にあり、平面131を形成している。
平面111、131の輪郭は、Z軸方向に見て中心軸36aを中心とする円に整合する形状である。傾斜面121は、中心軸36aを中心とする円に沿った形状を有し、中心軸36aを中心とする周の全範囲において繋がった形状を有する。具体的には、傾斜面121は、Z軸方向に見てリング形状を有し、傾斜面121の輪郭は、Z軸方向に見て中心軸36aを中心とする円に整合する形状である。
反射光は、物体までの距離に応じて、Z軸正側から平面111および傾斜面121の両方または平面111のみに入射し、平面131から出射される。傾斜部120は、入射した反射光の進行方向を、中心軸36aに近付くように変更する。これにより、傾斜部120に入射した反射光が集光される位置が、平面111に入射した反射光が集光される位置よりもZ軸正側に位置付けられる。すなわち、平板部110と傾斜部120との間の屈折作用の差異により、傾斜部120を通った反射光の集光位置が、平板部110を通った反射光の集光位置よりも、板状部材36に対して近くなる。
図4(a)、(b)は、比較例の場合に測距領域の物体によって反射された反射光の光束を模式的に示す図であり、図4(c)、(d)は、実施形態の場合に測距領域の物体によって反射された光の光束を模式的に示す図である。図4(a)〜(d)は、回転中心軸R10(図2参照)を通るX−Z平面で各部を切断した切断面を示している。図4(a)〜(d)では、光源31、コリメータレンズ32、ミラー34、およびフィルタ37の図示が省略されている。
図4(a)、(b)に示すように、比較例の構成では、図4(c)、(d)に示す実施形態の構成と比較して、板状部材36が省略されている。
距離測定装置1の開口22a(図2参照)に取り込まれる光量は、測距対象の物体が距離測定装置1から遠い位置にある場合に小さくなる。すなわち、開口22aに取り込まれる光量は、物体までの距離の2乗に反比例する。したがって、図4(a)の比較例に示すように、一般的には、距離測定装置1から最も遠い位置にある測距対象の物体からの反射光が集光レンズ35によって受光面38aに収束される位置に、光検出器38が配置される。すなわち、集光レンズ35は、測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの反射光を受光面38aに集光させる焦点距離を有するように構成される。こうすると、遠い位置にある物体からの微弱な反射光を良好に受光できる。
しかしながら、図4(a)に示すように、最遠距離に基づいて光検出器38が配置されると、図4(b)に示すように、測距対象の物体が近い位置にある場合に、集光レンズ35によって集光される反射光が、受光面38aから外れてしまう。すなわち、測定対象の距離範囲のうち最近距離から遠方の所定の範囲において反射された反射光が、受光面38aにおいて受光されなくなる。したがって、比較例の場合、遠い位置にある物体からの光を適正に受光できるものの、近い位置にある物体からの光を適正に受光できない。
これに対して、本実施形態では、図4(c)、(d)に示すように、集光レンズ35と光検出器38との間に板状部材36が配置されている。図4(c)に示すように、集光レンズ35は、板状部材36の平板部110の屈折作用と相俟って、測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの反射光を、受光面38aに集光させる焦点距離を有するように構成される。また、集光レンズ35によって収束された最遠距離からの反射光のほぼ全てが、板状部材36の平面111に入射するよう、板状部材36の大きさや位置が設定される。さらに、図4(d)に示すように、測定対象の距離範囲のうち最近距離から遠方の所定の範囲において反射され集光レンズ35によって収束された反射光の少なくとも一部が、傾斜面121に入射して受光面38aに導かれるよう、板状部材36の大きさや位置が設定される。
本実施形態において、測距対象の物体が最遠距離にある場合、図4(c)に示すように、集光レンズ35によって収束された反射光は、板状部材36のZ軸正側の平面111から入射して板状部材36を透過し、受光面38aにおいて集光される。このとき、反射光は平板部110(図3(a)参照)の屈折作用により光路長が変化するものの、平板部110を透過した後の反射光の収束角は、平板部110に入射する前の反射光の収束角からほぼ変化しない。
本実施形態において、測距対象の物体が最近距離から所定範囲にある場合、図4(d)に示すように、集光レンズ35によって収束された反射光の内側部分(中心軸36a(図3(a)参照)に近い部分)は、図4(b)と同様、平面111に入射して板状部材36を透過した後、光検出器38から外れた位置を通る。他方、集光レンズ35によって収束された反射光の外側部分は、傾斜面121に入射して板状部材36を透過する。ここで、図3(a)に示したように、傾斜面121はX−Y平面に対して傾いているため、傾斜面121に入射した反射光は、傾斜部120によって中心軸36a(図3(a)、(b)参照)に近付くように屈折作用を受ける。これにより、傾斜面121に入射した反射光は、受光面38aに入射する。
このように、実施形態の場合は、平板部110に入射した反射光と傾斜部120に入射した反射光とが、相補的に受光面38aに導かれるため、物体の距離にかかわらず、反射光を受光面38aへと導くことができる。
次に、発明者が行った反射光の光線に関するシミュレーションについて説明する。
図5は、本シミュレーションにおいて設定した各部のサイズを示す図である。
本シミュレーションでは、集光レンズ35の中心に配置された光源31から、Z軸正方向に波長905nmの光を出射させた。光源31から出射された時点でのビームスポットの直径φ1を4mmとした。Z軸正方向に出射された光を、集光レンズ35から所定の距離に配置したX−Y平面に平行な物体面Rによって反射させ、物体面Rからの反射光を、集光レンズ35に対してZ軸負方向に入射させた。
集光レンズ35の外形(直径)φ2を24mmとした。集光レンズ35の中央部分を通る反射光を遮光するためのホルダ33の直径φ3を7mmとした。集光レンズ35の焦点距離を30mmとした。集光レンズ35を、ポリカーボネートにより形成した。受光面38aを、集光レンズ35の焦点距離の位置に配置した。
板状部材36の平板部110のZ軸方向における長さ(厚み)d1を1.1mmとした。平板部110の直径φ4を2.6mmとした。傾斜面121の曲率半径r(図3(a)参照)を3.5mmとした。平面131の直径φ5を5.1mmとした。直径φ4、φ5および曲率半径rが決まることにより、傾斜面121の平面111に対する傾斜角θが決まる。板状部材36を、光学ガラス(BK7)により形成した。集光レンズ35と板状部材36との軸上距離d2を23mmとした。光検出器38の受光面38aの直径φ6を0.5mmとした。
この条件の下、発明者は、物体面RをZ軸方向に移動させて、受光面38aから物体面Rまでの距離を60mm〜4000mmの間で変化させて、光線のシミュレーションを行った。すなわち、測定対象の距離範囲を、60mm〜4000mmとし、最遠距離を4000mm、最近距離を60mmとした。このシミュレーションでは、物体面Rまでの距離が4000mm(最遠距離)の場合に、反射光のほぼ全てが平面111に入射し、平面111に入射し板状部材36を透過した反射光が、集光レンズ35の収束作用により光検出器38の受光面38aに収束するよう光検出器38を配置した。そして、物体面Rまでの距離を変化させて、受光面38aで受光される反射光の受光光量を算出した。
図6(a)、(b)は、それぞれ、比較例において物体面Rが遠距離(4000mm)および近距離(200mm)にある場合の反射光の光線を示す図である。図7(a)、(b)は、それぞれ、実施形態において物体面Rが遠距離(4000mm)および近距離(200mm)にある場合の反射光の光線を示す図である。図6(a)〜図7(b)は、集光レンズ35の光軸を通るX−Z平面で各部を切断した切断面をY軸負方向に見た側面図である。
図6(a)および図7(a)に示すように、物体面Rまでの距離が4000mmのとき、比較例および実施形態の何れの場合も、集光レンズ35によって収束された反射光は、受光面38aに集光された。
図6(b)に示すように、物体面Rまでの距離が200mmのとき、比較例の場合、集光レンズ35によって収束された反射光のほぼ全てが、受光面38aには集光しなかった。一方、図7(b)に示すように、物体面Rまでの距離が200mmのとき、実施形態の場合、集光レンズ35によって収束された反射光の内側部分は、平面111に入射するため、図6(b)の比較例の場合と同様、受光面38aには集光しなかった。しかしながら、集光レンズ35によって収束された反射光の外側部分は、傾斜面121に入射するため、進行方向が集光レンズ35の光軸に近付けられ、受光面38aに集光された。
図8は、比較例および実施形態に係るシミュレーション結果を示すグラフである。横軸は、受光面38aから物体面Rまでの距離(mm)であり、縦軸は、距離4000mmにおける受光面38aの受光光量を1とした場合の受光光量(任意単位)である。図8において、ノイズや光検出器38の検出感度等の影響なく適正に測定を行うことが可能な受光光量は1以上である。
比較例の場合、物体面Rまでの距離が400mm以下になると、急激に受光光量が減少した。これに対し、実施形態の場合、図7(b)に示したように、近距離からの反射光が傾斜部120によって受光面38aに導かれることにより、物体面Rまでの距離が400mm以下になっても、受光光量は高いレベルで維持された。このように、実施形態では、物体までの距離が短い場合でも受光光量の減少を抑制できることを確認できた。
なお、比較例および実施形態の何れの場合も、物体面Rまでの距離が1000mm〜4000mmの間において、物体面Rまでの距離が長くなるにつれて受光光量が減少した。ここで、上述したように、物体面Rまでの距離が4000mmの場合に、反射光が受光面38aに収束するよう光検出器38が配置されている。これにより、物体面Rまでの距離が1000mm〜4000mmの場合には、反射光がほぼ漏れなく受光面38aに導かれる。しかしながら、物体面Rまでの距離が1000mm〜4000mmの場合には、集光レンズ35に入射する反射光自体が微弱になるため、比較例および実施形態の何れの場合も受光光量が減少する。
以上のように、実施形態では、平面111に入射した反射光が光検出器38から外れる距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が150mm以下の範囲)において、傾斜面121に入射した反射光が光検出器38に導かれるよう、傾斜部120が設定される。
なお、少なくとも、平面111に入射する反射光が光検出器38から外れる距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が150mm以下の範囲)において、傾斜面121に入射する反射光が光検出器38に導かれるように傾斜部120が設定されればよく、平面111に入射する反射光が光検出器38から外れる手前の所定の距離範囲に(上記シミュレーションの場合、距離が150mm〜400mmの範囲)おいても、傾斜面121に入射する反射光が光検出器38に導かれるように傾斜部120が設定されてもよい。
すなわち、平面111に入射する反射光の光量が所定光量(上記シミュレーションの場合、受光光量が1)以上である距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が250mm〜800mmの範囲)においては、傾斜面121に反射光が入射しないように、傾斜部120が設定されてもよい。
光検出器38の受光光量が、ノイズや光検出器38の検出感度等の影響なく適正に測定を行うことが可能な所定光量(上記シミュレーションの場合、受光光量が1)以上となるように、傾斜部120が設定されればよい。具体的には、受光光量が上記所定光量以上となるように、板状部材36の厚みd1、傾斜部120の内径φ4、傾斜部120の外径φ5、傾斜面121の曲率半径r、および傾斜面121の傾斜角θが設定されればよい。このほか、集光レンズ35の焦点距離、および集光レンズ35と板状部材36との軸上距離d2も適宜設定されてもよい。
図9は、距離測定装置1の回路部の構成を示す図である。
距離測定装置1は、回路部の構成として、コントローラ101と、レーザ駆動回路102と、回転駆動回路103と、信号処理回路104と、を備える。
コントローラ101は、CPU等の演算処理回路とメモリとを備え、所定の制御プログラムに従って各部を制御する。レーザ駆動回路102は、コントローラ101からの制御に応じて、光源31を駆動する。回転駆動回路103は、コントローラ101からの制御に応じて、コイル12に電流を導通させる。たとえば、コントローラ101は、回転部20が所定の回転速度で回転するように、回転駆動回路103を制御する。これに応じて、回転駆動回路103からコイル12に導通させる電流の強度とタイミングが調節される。
信号処理回路104は、光検出器38から入力される検出信号に対し、増幅およびノイズ除去の処理を施して、コントローラ101に出力する。通信インタフェース105は、距離測定装置1が設置される機器との間で通信を行うためのインタフェースである。
測距動作において、コントローラ101は、回転駆動回路103を制御して回転部20とともにミラー34を回転させつつ、レーザ駆動回路102を制御して、所定のタイミングごとに、所定パルスのレーザ光を光源31から出力させる。コントローラ101は、信号処理回路104から入力される光検出器38の検出信号に基づいて、各出射タイミングにおいて出射されたレーザ光パルスの受光タイミングを検出する。そして、コントローラ101は、レーザ光の出射タイミングと受光タイミングとの間の時間差(タイムオブフライト)に基づいて、各出射タイミングにおいて測距領域に存在した物体までの距離を計測する。
コントローラ101は、こうして算出した距離のデータを、随時、通信インタフェース105を介して、距離測定装置1が設置された機器に送信する。機器側では、受信した距離データに基づき、周囲360°に存在する物体までの距離が取得され、所定の制御が実行される。
<実施形態の効果>
以上、実施形態によれば、以下の効果が奏される。
板状部材36は、反射光に屈折作用を付与する平板部110(第1屈折部)と、平板部110の外側に設けられ、平板部110とは異なる屈折作用を反射光に付与する傾斜部120(第2屈折部)とを一体的に有する。このように板状部材36が構成されると、平板部110と傾斜部120とによって、反射光の集光位置が変化する。このため、物体が遠距離と近距離に存在する場合の反射光を、相補的に、光検出器38に導くことができる。よって、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光をより適正に光検出器38に導くことができる。また、板状部材36には、特に孔を設ける必要がなく、平板部110と傾斜部120とが一体的に設けられるため、孔による反射や散乱が反射光に生じない。よって、より効率的に、反射光を光検出器38に導くことができる。
また、板状部材36には孔等が設けられていないため、板状部材36の形状に歪みが生じにくい。よって、歪みに基づく集光効率の低下を抑制することができる。
傾斜部120(第2屈折部)は、測定対象の距離範囲のうち、少なくとも平板部110(第1屈折部)を透過して光検出器38に集光される反射光の光量が所定光量(上記シミュレーションの場合、受光光量が1)よりも低下する距離範囲(上記シミュレーションの場合、距離が200mm以下の範囲)において、傾斜部120を透過した反射光を光検出器38に導く。これにより、測定対象の距離範囲において、平板部110を透過した反射光と傾斜部120を透過した反射光とが、光検出器38に対して相補的に入射する。よって、測定対象の距離範囲において、物体からの反射光を適正に光検出器38に導くことができるため、物体までの距離をより精度良く測定できる。
集光レンズ35は、測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの反射光を、平板部110(第1屈折部)を介して光検出器38の受光面38aに集光させる焦点距離を有する。傾斜部120(第2屈折部)は、測定対象の距離範囲のうち最近距離から所定の範囲において反射された反射光を、光検出器38の受光面38aに向かわせる。これにより、遠距離からの微弱な反射光を集光レンズ35によって効率的に光検出器38の受光面38aに集光できる。よって、遠距離の範囲に物体が存在する場合であっても、精度良く物体までの距離を測定できる。
板状部材36は、厚みが一定の平板部110と、厚みが徐々に変化する傾斜部120とを一体的に有する。この場合、平板部110を透過した反射光の進行方向と傾斜部120を透過した反射光の進行方向とが、互いに異なるようになる。これにより、測定対象の距離範囲において物体からの反射光を適正に光検出器38に導くことができる。
図3(a)に示したように、傾斜部120の傾斜面121は、外方に突出するとともに、集光レンズ35の光軸(板状部材36の中心軸36a)上の一点を中心とする円に沿った形状を有する。この場合、傾斜面121は、集光レンズ35の光軸を中心とする円に沿った形状を有する。このように、傾斜面121が集光レンズ35の光軸を中心とする円に沿った形状を有すると、傾斜部120を通る反射光を、効率良く光検出器38の受光面38aに集光できる。
図2に示したように、レーザ光を出射する光源31は、集光レンズ35の中央に埋め込まれて設置されている。このように、光源31が集光レンズ35の中央に埋め込まれると、反射光が光源31によって遮られるため、集光レンズ35に向かう反射光のうち、集光レンズ35の外周領域に入射した反射光のみが光検出器38に集光されることになる。したがって、この構成では、上記比較例のように板状部材36が配置されていない場合、物体の遠近によっては反射光の集光領域が光検出器38から外れてしまうことが起こり得る。これに対し、実施形態の距離測定装置1によれば、上記のように板状部材36が配置されるため、このように光源31が集光レンズ35に埋め込まれていても、物体の遠近にかかわらず反射光を光検出器38に導くことができる。
<変更例>
距離測定装置1の構成は、上記実施形態に示した構成以外に、種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施形態では、第1屈折部が平板部110で形成され、第2屈折部が傾斜部120で形成されたが、これに限らず、たとえば、第1屈折部の表面が曲面であってもよく、第1屈折部の表面に凹凸があってもよい。第1屈折部と第2屈折部とが、反射光に対して異なる屈折作用を付与することにより、遠距離からの反射光と近距離からの反射光とが相補的に光検出器38に導かれれば、第1屈折部および第2屈折部の形状はどのような形状であってもよい。
また、上記実施形態において、傾斜部120の傾斜面121は、側方(Z軸に垂直な方向)から見た場合に、中心軸36a(図3(a)、(b)参照)上の一点を中心とする円に沿った形状(一定の曲率半径の円弧形状)とされたが、これに限らない。たとえば、図10(a)に示すように、傾斜面121は、側方から見た場合に、平坦な傾きを有する形状であってもよい。すなわち、傾斜面121は、円錐面に沿った形状を有してもよい。
図10(b)は、図10(a)の板状部材36が用いられる場合に、最近距離から所定範囲において反射された反射光の光束を模式的に示す図である。この場合も、図4(c)、(d)と同様、平面111に入射する反射光は光検出器38から外れるものの、傾斜面121に入射する反射光は光検出器38へと導かれる。
また、傾斜面121は、側方から見た場合に、放物線の形状であってもよい。すなわち、傾斜面121は、放物面に沿った形状を有してもよい。また、傾斜面121は、球面レンズの形状であってもよく、非球面レンズの形状を有してもよい。すなわち、傾斜面121は、所定距離(たとえば最近距離)からの反射光を受光面38a上の一点に収束させるレンズ面であってもよい。
また、上記実施形態では、傾斜部120の傾斜面121は、Z軸正側(集光レンズ35側)に設けられたが、図11(a)、(b)に示すように、Z軸負側(光検出器38側)に設けられてもよい。
図11(a)、(b)は、傾斜面121が光検出器38側に設けられる場合に、それぞれ、最遠距離からの反射光の光束および最近距離から所定の範囲において反射された反射光の光束を模式的に示す図である。図11(a)、(b)に示す変更例では、傾斜面121は、円錐面に沿った形状を有する。
図11(a)に示すように、最遠距離からの反射光は、Z軸正側の平面131から入射し、平板部110の平面111から出射される。この場合、反射光は傾斜面121を通過しないため、進行方向がほぼ変化せず、平面111を通過した反射光は、光検出器38に集光される。他方、図11(b)に示すように、最近距離から所定範囲において反射された反射光のうち、平板部110の平面111から出射される反射光は光検出器38から外れるものの、傾斜部120の傾斜面121から出射される反射光は、光検出器38へと導かれる。
なお、傾斜面121が光検出器38側に設けられる場合も、傾斜面121の形状は、上記実施形態と同様、放物面や球面等、傾斜面121を通った反射光を受光面38aにより集光させやすい形状であってもよい。
また、上記実施形態では、中心軸36a付近の第1屈折部が平板部110とされ、第1屈折部の外側の第2屈折部が傾斜部120とされたが、図12(a)、(b)に示すように、中心軸36a付近の第1屈折部が傾斜部220とされ、第1屈折部の外側の第2屈折部が平板部210とされてもよい。
図12(a)、(b)は、第1屈折部が傾斜部220である場合に、それぞれ、最遠距離からの反射光の光束および最近距離から所定の範囲において反射された反射光の光束を模式的に示す図である。図12(a)、(b)に示す変更例では、傾斜面221は、円錐面に沿った形状を有する。
図12(a)に示すように、最遠距離からの反射光のほぼ全ては、傾斜面221に入射し、傾斜部220によって屈折作用を受け、進行方向が中心軸36aから離れる方向に変化される。これにより、反射光は、光検出器38に集光される。他方、図12(b)に示すように、最近距離から所定範囲において反射された反射光のうち、傾斜面221に入射した反射光は光検出器38から外れるものの、平板部210の平面211に入射した反射光は、光検出器38へと導かれる。
この変更例では、最遠距離からの反射光が、傾斜部220を介して受光面38aに集光するように、集光レンズ35の焦点距離が設定されている。
このように、板状部材36の平板部210(第2屈折部)と傾斜部220(第1屈折部)とが、反射光に対して異なる屈折作用を付与することにより、物体が遠距離と近距離に存在する場合の反射光を、相補的に光検出器38に導くことができる。
なお、第1屈折部が傾斜部220である場合も、傾斜面221の形状は、上記実施形態と同様、放物面や球面等、傾斜面221を通った反射光を受光面38aにより集光させやすい形状であってもよい。
また、上記実施形態では、光源31とコリメータレンズ32が集光レンズ35に設置されたが、光源31とコリメータレンズ32が集光レンズ35とは別の位置に配置されてもよい。
図13(a)、(b)は、光源31とコリメータレンズ32が回転中心軸R10のX軸負側に配置される場合の構成を示す図である。図13(a)は、この変更例に係る距離測定装置1の構成を模式的に示す側面透視図であり、図13(b)は、この変更例に係るミラー42の拡大側面図である。
図13(a)に示すように、この変更例では、光源31と光検出器38が、X軸方向に並ぶように基板に設置されている。また、集光レンズ35のZ軸負側において、固定部10にミラー41、42が設置されている。コリメータレンズ32は、光源31とミラー41との間に設置されている。板状部材36は、ミラー42とフィルタ37との間に設置されている。ミラー41は、全反射ミラーである。図13(b)に示すように、ミラー42は、透明部材42aと反射膜42bを備える。反射膜42bは、透明部材42aのZ軸正側の面の中央に設けられている。反射膜42b以外の領域には、反射膜が形成されていない。
この変更例では、光源31から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ32により平行光となり、ミラー41によりX軸正方向に反射される。ミラー41により反射されたレーザ光は、反射膜42bに入射する。その後、レーザ光は、反射膜42bによりZ軸正方向に反射され、集光レンズ35を通って、ミラー34により測距領域へと反射される。
測距領域の物体からの反射光は、ミラー34によりZ軸負方向に反射され、集光レンズ35により集光される。集光レンズ35により集光された反射光は、大半が、ミラー42の透明部材42aを透過する。ミラー42を透過した反射光は、上記実施形態と同様、板状部材36とフィルタ37を介して光検出器38へと導かれる。
この変更例においても、上記実施形態と同様、板状部材36に平板部110と傾斜部120が設けられている。これにより、測定対象の距離範囲のうち遠距離からの反射光を光検出器38に集光させるとともに、測定対象の距離範囲のうち近距離からの反射光も、光検出器38へと導くことができる。
また、光源31とコリメータレンズ32が、回転部20側に配置されてもよい。ただし、この場合は、固定部10側から回転部20側へと電力を供給するための構成が必要となる。よって、簡素な構成により安定的に光源31を駆動するためには、上記実施形態のように、固定部10側に光源31を配置するのが好ましいと言える。
なお、距離測定機能がなく光検出器38からの信号により投射方向に物体が存在するか否かの検出機能のみを備えた装置に本発明に係る構造を適用することも可能である。この場合も、物体までの距離にかかわらず、反射光を光検出器38に導くことができるため、物体の有無を適正に検出することができる。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 距離測定装置
31 光源(投射光学系)
32 コリメータレンズ(投射光学系)
34 ミラー(投射光学系)
35 集光レンズ
36 板状部材
38 光検出器
38a 受光面
110 平板部(第1屈折部)
120 傾斜部(第2屈折部)
121 傾斜面
210 平板部(第2屈折部)
220 傾斜部(第1屈折部)
221 傾斜面

Claims (8)

  1. レーザ光を投射する投射光学系と、
    物体により反射された前記レーザ光の反射光を集光させる集光レンズと、
    前記集光レンズにより集光された前記反射光を透過させる板状部材と、
    前記板状部材を透過した前記反射光を受光する光検出器と、を備え、
    前記板状部材は、前記反射光に屈折作用を付与する第1屈折部と、前記第1屈折部の外側に設けられ、前記第1屈折部とは異なる屈折作用を前記反射光に付与する第2屈折部とを一体的に有する、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  2. 請求項1に記載の距離測定装置において、
    前記第2屈折部は、測定対象の距離範囲のうち、少なくとも、前記第1屈折部を透過して前記光検出器に集光される前記反射光の光量が所定光量よりも低下する距離範囲において、前記第2屈折部を透過した前記反射光を前記光検出器に導く、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  3. 請求項2に記載の距離測定装置において、
    前記集光レンズは、測定対象の距離範囲のうち最遠距離からの前記反射光を、前記第1屈折部を介して前記光検出器の受光面に集光させる焦点距離を有し、
    前記第2屈折部は、前記測定対象の距離範囲のうち最近距離から所定の範囲において反射された前記反射光を、前記光検出器の受光面に向かわせる、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記第1屈折部および前記第2屈折部の一方は、厚みが一定の平板部であり、
    前記第1屈折部および前記第2屈折部の他方は、厚みが徐々に変化する傾斜部である、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  5. 請求項4に記載の距離測定装置において、
    前記第1屈折部は、前記平板部であり、
    前記第2屈折部は、前記傾斜部である、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  6. 請求項4または5に記載の距離測定装置において、
    前記傾斜部の傾斜面は、外方に突出するとともに、前記集光レンズの光軸を中心とする円に沿った形状を有する、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  7. 請求項4または5に記載の距離測定装置において、
    前記傾斜部の傾斜面は、円錐面に沿った形状を有する、
    ことを特徴とする距離測定装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一項に記載の距離測定装置において、
    前記レーザ光を出射する光源が、前記集光レンズの中央に埋め込まれて設置されている、
    ことを特徴とする距離測定装置。
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