JP7369433B2 - エキス抽出用のフィルター 並びにその製造方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (1)展示日:2018年9月26日~28日 展示会名、開催場所:第15回 SCAJワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビジョン2018 東京ビッグサイト(東京国際展示場)3・4ホール(東京都江東区有明3-10-1) 出品内容:下岡一夫が、第15回 SCAJワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビジョン2018にて、取引業者である企業の展示ブースエリア内において、自らが発明した新規な「エキス抽出用のフィルター 並びにその製造方法」に関するフィルターのサンプル品を公開した。 (2)展示日:2019年9月11日~13日 展示会名、開催場所:第16回 SCAJワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビジョン2019 東京ビッグサイト(東京国際展示場)西3・4ホール(東京都江東区有明3-10-1) 出品内容:下岡一夫が、第16回 SCAJワールド スペシャルティコーヒー カンファレンス アンド エキシビジョン2019にて、取引業者である企業の展示ブースエリア内において、自らが発明した新規な「エキス抽出用のフィルター 並びにその製造方法」に関するフィルターのサンプル品を公開した。
本発明は、例えばコーヒー粉を収容した容器状のフィルターに、湯を注いでコーヒー液等を抽出するためのエキス抽出用のフィルター並びにその製造方法に関するものである。
例えば、一般家庭でネルドリップ式やサイフォン式の本格的な抽出器を使わずに、また比較的高価なコーヒーマシンも使わずにドリップコーヒーを手軽に淹れるには、合成樹脂や陶器等の素材で形成された簡易ドリッパーにペーパーフィルターを内密着状にセットし、コーヒー液を抽出する手法が多く採られている。この際、具体的なコーヒーの淹れ方としては、次のような手順を経る。
(1) ペーパーフィルターを簡易ドリッパーにセット、
(2) 抽出する人数分(杯数)に見合った量のコーヒー粉の投入、
(3) そして、このように準備した簡易ドリッパーを、カップやサーバ等の上部開口に載置 し、簡易ドリッパーに湯を注ぎ、適宜、蒸らした後、再注湯して抽出を行う。
ここで、このような簡易抽出に用いられるペーパーフィルターは、コーヒー抽出後、コーヒーカスをペーパーフィルター毎まとめて廃棄でき、また抽出時にセットするペーパーフィルターにより、簡易ドリッパーに付着残留するコーヒーカスが極めて少なくでき、簡易ドリッパーの洗浄など維持管理が極めて容易に行えるものである。このようにペーパーフィルターを使ったコーヒー抽出は、極めて手軽であり、また抽出後の後片付けや洗浄という点でも格段に優れており、極めて利便性が高い。また、ペーパーフィルターで抽出したコーヒーは、その品質としても、コーヒー粉(微粉)がきれいに濾過できる(除去できる)という点でユーザから一定の評価を得ている。
しかしながら、このようなペーパーフィルターにおいても以下のような欠点が挙げられている。
まず、ペーパーフィルターでは、素材である紙、例えばリグニン等の異物の匂いや味が、抽出液(これを本明細書では「コーヒー液」と称することがある)に生じてしまうものであった。なお、コーヒーは嗜好品であることから、ユーザも味わいそのものに拘りを持つ人が近年急増しており、より本格的な味わいや呈味を求める傾向が強くなってきている。
また、ペーパーフィルターでは、コーヒーが本来有するコーヒーオイルやコーヒーアロマ等が紙に吸収され抽出できないものであった。
このようなことから、金属製のコーヒーフィルターが注目されている。この種の金属製コーヒーフィルターでは、ペーパーフィルターでは抽出できなかったコーヒーオイルやコーヒーアロマが抽出でき、コーヒー本来の味わいを楽しめることがユーザに評価され、広まりつつある。また、これに起因し、金属製のコーヒーフィルターの開発も進み(例えば特許文献1・2参照)、一部、市場に流通している。
しかしながら、金属製のコーヒーフィルターでは、コーヒー粉の微粉を濾過することができず、抽出時に多くの微粉がコーヒー液に混入してしまい(ペーパーフィルターによる抽出よりも格段に多い)、飲んだときに口にざらつき感が残ることが問題となっていた。このため例えばユーザの中には、金属フィルターでコーヒー抽出を行う場合には、抽出後、混入した微粉がカップの底に沈降するまでしばらく待ち、微粉の混入が少ない上層部(いわゆる上澄み部分)のみを飲用するユーザもいるほどである。しかしながら、このような対応では、せっかく抽出したコーヒーが冷めてしまうことになり、また根本的な問題の解決策とは言えなかった。
もちろん、考え方としては、金属製フィルターの目開きを、コーヒー粉の微粉サイズ(例えば20μm)よりも小さい目開きとすれば、金属製フィルターを使用しながらも、微粉の通過を阻むコーヒー抽出が行えることは容易に理解できる。
しかし、現実には、金属製フィルターの目開きを単にコーヒー粉の微粉よりも小さいサイズにすると、コーヒー液や湯等についてもフィルター面を極めて通過し難くなり、抽出に極めて長い時間を要してしまい、実用上はフィルター機能を発揮し得ないものとなっていた。因みに、一回の抽出時間は1.5分~4分程度が適している(5分程度が限度、ただしコーヒー豆の焙煎度合い、コーヒー粉の粒度や粉量、湯量等で幅がある)と言われ、これを越えるような抽出フィルターは、実際のユーザには到底受け入れられない状況にある。
なお、現在、市場に流通している金属製コーヒーフィルターは、微粉の混入が少ないことを謳っているものもあるが、このような実製品においても微粉の混入が激しく、上記のようにユーザは、ざらつき感を甘受して抽出直後の高温のコーヒー液を飲用するか、コーヒー液の温度が低下することを甘受して微粉の少ない上澄み部分を飲用するかのどちらかが多かった。
このようなことから、本出願人も実使用に応え得る金属製コーヒーフィルター(金属製メッシュフィルター)の開発を試み、特許出願に及び、既に特許取得にまで至っている(例えば特許文献3参照)。
また、本出願人は、下方先端が尖った円錐形の金属製コーヒーフィルターについて更なる研究開発を継続するなか、以下のような問題を見出した。すなわち金属製コーヒーフィルターは、漏斗状(下方に向かって窄まる状態)に形成されるフィルターの底部において、フィルター面となる金属製メッシュを封鎖状態に処理する場合、ここに別途、非透過性の金属製(ステンレス等)のプレート状ないしはトレー状とでも表現できる別部材(円錐状キャップ)をあてがうものがあるが、この構成では、混ざって欲しくない不純物が、抽出液たるコーヒー液に混入してしまうという問題があった。すなわち、上記構成は、下窄まり状の底部突起に、水漏れを防ぐために円錐状キャップを内側と外側に溶着したものである。その結果、フィルター内の液レベルが下がるにしたがって滞留状態になり(言わば抽出速度の低下)、コーヒーエキスの過抽出現象が起こって、不純物までコーヒー液に混入することとなっていた。
もちろん、一例として図10に示すように、上記プレート状ないしはトレー状の別部材(T′)に穿孔Hを施したフィルター1′もあるが、この場合には、図10(b)の拡大図に示すように、当該穿孔Hに抽出後のコーヒーカス(P)が詰まることが多く(いわゆるブリッジ現象)、水洗いしても容易に、このコーヒーカス(P)が除去できないという問題があった。
因みに、上記図10のフィルター1′は、穿孔金属薄板(例えばパンチングメタル)から扇形の平面展開形状のフラット状メッシュW0′を打ち抜き、この扇形の二本の半径を接合するように丸めて円錐形のフィルター1′(フィルター本体2′)を立体化形成したものである(図8参照)。更に円錐形のフィルター1′の下方底部をカットした後、このカット部に、穿孔Hを有したプレート状ないしはトレー状の別部材(T′)を溶接等で固定したものであり、穿孔H部分にフィルター本体2′は実質的に存在しない。そのため、穿孔H自体、コーヒー粉(P)の通過を阻むべく、小さいサイズに開口されており、これが上記のような除去し難いコーヒーカス(P)の詰まりを招いていたと考えられる。
特開平10-85137号公報 特開2012-254254号公報 特許第6553546号公報(特開2017-213069号公報)
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、金属製メッシュフィルターにおいてフィルター面の底部構造を改良することにより、前記問題点を解消するようにした新規なエキス抽出用のフィルター並びにその製造方法の開発を課題としたものである。
まず請求項1記載の、エキス抽出用のフィルターは、
金属製メッシュによって下窄まりの容器状に形成されたフィルター本体を具え、このフィルター本体の内側に形成された原料収容部に、適宜の抽出原料を収容し、注湯によって抽出原料からエキス分を抽出するようにしたエキス抽出用のフィルターにおいて
前記フィルターは、フィルター本体の下窄まり形状を維持する支持材が、少なくともフィルター本体の底部に設けられ、
且つフィルター本体の底部を支持する支持材には、抽出原料の粒度である粒子径0.72mmよりも大きな開口の濾過促進開口が形成され、なお且つ当該濾過促進開口には、抽出原料の20μmの微粉の通り抜けを阻むフィルター本体が張設されていることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の、エキス抽出用のフィルターは、前記請求項1記載の要件に加え、
前記フィルター本体は、始発状態で平面展開状を成すフラット状メッシュが折り曲げられて下窄まり状の立体形状に形成されるものであり、
またフラット状メッシュの平面展開形状としては、立体形成されるフィルター本体の底部を対称として二枚の略等脚台形を左右対称に並べた形状であり、
フラット状メッシュが折り曲げられて下窄まり状の立体形状に形成されるにあたっては、前記対称となる二枚の略等脚台形の上底を折れ線として、各々の略等脚台形が面合わせ状に折り曲げられ、前記折れ線の端部を基点とする各々の略等脚台形の二辺が互いに接合されて、下窄まり状の立体形状に形成されることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の、エキス抽出用のフィルターは、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記フィルター本体を形成する金属製メッシュは、略水平方向に沿って一定の間隔で配設される横線同士の間隙寸法が、略垂直方向に沿って一定の間隔で配設される縦線同士の間隙寸法よりも小さく形成され、縦横でメッシュの目開きが異なる構造であることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の、エキス抽出用のフィルターは、前記請求項3記載の要件に加え、
前記フィルター本体を形成する金属製メッシュは、縦線の線径が、横線の線径よりも大きく形成され、縦横で線径が異なる構造であることを特徴として成るものである。
また請求項5記載の、エキス抽出用のフィルターは、前記請求項2から4のいずれか1項記載の要件に加え、
前記下窄まり状のフィルター本体の底部には、両端の隅部を覆う被覆キャップが、フィルター本体の外側から設けられることを特徴として成るものである。
また請求項6記載の、エキス抽出用のフィルターの製造方法は、
金属製メッシュによって下窄まりの容器状に形成されたフィルター本体を具え、このフィルター本体の内側に形成された原料収容部に、適宜の抽出原料を収容し、注湯によって抽出原料からエキス分を抽出するようにしたエキス抽出用のフィルターの製造方法であって、
前記フィルターには、フィルター本体の下窄まり形状を維持する支持材を、少なくともフィルター本体の底部に設けるものであり、
且つフィルター本体の底部を支持する支持材には、抽出原料の粒度である粒子径0.72mmよりも大きな開口の濾過促進開口が形成され、なお且つ当該濾過促進開口には、抽出原料の20μmの微粉の通り抜けを阻むフィルター本体を張設するようにしたことを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1または6記載の発明によれば、フィルター本体が、金属製のメッシュフィルターで形成されるため、例えばコーヒーを抽出する場合、ペーパーフィルターでは抽出できなかったコーヒーオイルやコーヒーアロマが抽出でき、コーヒー本来の味わいを楽しむことができる。またコーヒー粉の微粉が、ほとんど混入しない美味しいコーヒーを抽出することができる。
また、フィルター本体は、下窄まり状を成すフィルター本体の底部に濾過促進開口が形成されるため、抽出が進んでフィルター本体内の液レベルが低下して行っても、コーヒー液(抽出液)の通り抜け性は維持でき、抽出が停滞してしまうことがない。このため過抽出現象によって不純物までが抽出液に混入してしまうことを防止できる。
また濾過促進開口は、大きく形成される(コーヒー粉等の抽出原料よりも大きく形成される)ため、金属性メッシュが張設された濾過促進開口に、コーヒー粉の微粉やコーヒーカスが溜まっても、水洗いするだけで簡単に除去することができ、コーヒー粉の微粉やコーヒーカスを濾過促進開口に詰まらせてしまうこと(いわゆるブリッジ)がない。
また請求項2記載の発明によれば、フラット状メッシュの平面展開形状としては、二枚の略等脚台形を左右対称に連続して並べた形状であり、この略等脚台形の上底を折れ線として折り曲げるようにして立体的なフィルター本体に形成するため、平面展開状態における網目の横線・縦線の関係を、立体化形成後は、略水平・略垂直の位置関係として維持することができる。従って、略円錐台形状のフィルター本体全体で、網目のズレが少なくでき、均一な抽出に適するフィルターが得られる。
また請求項3記載の発明によれば、例えば微粉の混入が極めて少ないコーヒー液の抽出が、実用的な時間(1.5分~4分程度)で行える。すなわち、本発明では、金属製メッシュを構成する横線同士の間隙寸法が、垂直方向に沿って配設される縦線同士の間隙寸法よりも小さく形成され、縦横の目開きを異ならせているため、例えば小さい間隙寸法の横線同士によってコーヒー粉の微粉の通過を阻止しながらも、横線同士の間隙寸法よりも大きい間隙寸法の縦線同士によって、コーヒー液の通過は阻害しないようにし、抽出時間の短縮化を図っている。
また請求項4記載の発明によれば、金属製メッシュを構成する縦線が、横線よりも太く形成され、このために金属製メッシュ全体に剛性を付与することができる。従って例えば金属製メッシュを平面展開形状から立体的なフィルター本体に形成し、接合部を適宜溶接(例えばスポット溶接)する場合には、細い横線だけでは溶断してしまうものでも、太い縦線の存在により溶断することなく、溶接(接合)することができる。
また請求項5記載の発明によれば、平面展開状のフラット状メッシュから、立体的なフィルター本体を形成するにあたり、例えば底部の両隅にピンポイント状の孔(ホール)が形成されても、被覆キャップによって、当該ピンホールを塞ぐことができ、高精度の抽出が行える。
本発明のフィルター(エキス抽出用のフィルター)の使用例を示す斜視図(a)、並びに当該フィルターの上部支持材以外を分解状態で示す斜視図(b)である。 フィルターを三方向から視た正面断面図、平面図、底面図である。 フィルターの正面断面図と左側面図であり、更に正面断面図における底部を拡大して示す説明図である。 フィルター本体の始発形状となるフラット状メッシュの平面展開形状と、これを折り曲げて下窄まり状のフィルター本体に立体化形成する様子を示す説明図(a)、並びにフラット状メッシュの接合部の様子を、部分図のA矢視として示す投影図(b)である。 挟持代を有したフラット状メッシュを、下窄まり状のフィルター本体に立体化形成する様子を段階的に示す説明図である。 フィルター本体のメッシュを構成する横線について垂直方向から視た間隙寸法(投影寸法)が、実際の間隙寸法(傾斜状のフィルター面を正面から視た間隙寸法)よりも狭くなることを拡大して示す説明図であり、図4のIV-IV線断面に相当する図である。 濾過促進開口の改変例を二種示す斜視図(a)・(b)である。 扇形の平面展開形状を成すフラット状メッシュを丸めて下方先端が尖った円錐形のフィルターを形成した場合に、フィルター完成後の目開きの縦横の大小関係がフィルターの各部で相違することを示す斜視図である。 下方先端が尖った円錐形のフィルターからエキス抽出用のフィルターを形成する様子を段階的に示す斜視図である。 下方先端が尖った円錐形の金属製フィルターにおいて底部を切除した後、ここを閉鎖するように、穿孔を施したトレー状(プレート状)の別部材をあてがうようにしたフィルターを示す斜視図(a)、並びにこのフィルターの穿孔に抽出原料(コーヒー粉の微粉やコーヒーカス)が詰まる様子を示す説明図(b)である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
なお、説明にあたっては、まずエキス抽出用のフィルター(金属製メッシュフィルター)1について説明し、その後、このフィルターの製造方法について説明する。
本発明のエキス抽出用のフィルター1(以下、単にフィルター1と称することがある)は、金属製メッシュにより下窄まりの容器状に形成されたフィルター本体2を具え、その内側にコーヒー粉等の抽出原料Pを収容した後、上方から湯を注いで、抽出原料Pのエキス分(例えばコーヒーオイルやコーヒーアロマ等)を抽出するものである。また、このため本発明のフィルター1は、主にコーヒー液の抽出に適するが、これ以外にも例えば鰹節、昆布、シイタケなどを抽出原料Pとして、湯を注ぐことによって抽出原料Pのうま味成分(エキス分)を簡易的に取り出す抽出にも適用できる(いわゆる出し汁)。因みに、本来、出し汁は、鰹節などの原料を煮出して取るものであるが、本明細書では簡易的な出し汁の採り方、すなわち抽出原料Pたる鰹節等に湯を注いで取り出すことも抽出に含めている。ただし、以下の説明では、主にコーヒー抽出を前提として説明するものであり、この場合、抽出原料Pとしては、細挽き、中挽き、粗挽きなど適宜の粒度に挽かれたコーヒー粉となる。
本発明のフィルター1は、上記のように金属製メッシュによって、下窄まりの容器状に形成されたフィルター本体2を主な構成部材とする。このフィルター本体2は、一例として図1~図3に示すように、市販されている一般的なペーパーフィルターと同様に、上方が開口されるとともに、下方に向かって窄まるような傾斜状に形成され、この傾斜面が主にフィルター面(濾過面)を構成する。また、当然ながら、抽出時には、このフィルター本体2の内側空間に、コーヒー粉などの適宜の抽出原料Pが適量、投入されるものであり、この空間を原料収容部Rとする。
そして、本発明では、このフィルター本体2を上記のように金属製メッシュによって形成するものであり、当該金属製メッシュにおいて、略水平方向に沿って配設される横線同士の一定の間隙寸法(空間距離)を、略垂直方向に沿って配設される縦線同士の一定の間隙寸法よりも小さく形成し、フィルター面の縦横でメッシュの目開きが異なるように形成している。また、金属製メッシュの縦と横で目開きを異ならせること等から、縦線と横線の線径も異なるようにしており、特に本実施例では縦線の線径が横線よりも大きく形成される。
また下窄まり状を呈するフィルター本体2は、一例として図6に拡大して示すように、横線同士の間隙寸法が、垂直方向から視た投影距離でコーヒー粉の微粉(例えば約20μm)よりも小さい寸法に設定される。一方、縦線同士の間隙寸法は、傾斜状のフィルター面を正面から視た正面視でコーヒー粉の微粉よりも大きな間隙寸法に設定される。
より詳細に上記寸法を説明すると、例えば上記図6に示すように、横線の線径約20μm、間隙寸法約20μm(概ね600メッシュ程度)の場合、垂直方向から視た投影距離では横線同士の間隙寸法は約3μmとなり、これはコーヒー粉の微粉サイズ(約20μm)よりも小さい寸法である。なお、この垂直方向から視た投影距離は、フィルター面の傾斜角度によって異なるが、ここではフィルター本体2を、一般的な家庭で備えていることが多い簡易ドリッパー(扇形ドリッパーとも呼ばれ、折り畳み状態で略等脚台形状(扇形状)のペーパーフィルターを拡げ、内密着状態にセットする簡易抽出器)の角度に合わせた傾斜角度としており、一例として片側の開き角度が約35度である。因みに一般的な家庭で備えていることが多いドリッパーを「簡易」と称したのは、主に業務用に用いられるネルドリップ式やサイフォン式の本格的なドリップ機器に比べ、極めて手軽に扱えるために用いた用語であり、またこのために簡易ドリッパーは、特に家庭用として広く普及しているコーヒー抽出用器具である。
このように横線同士の間隙寸法(垂直方向から視た投影距離)を、コーヒー粉の微粉サイズ(約20μm)よりも小さい寸法に設定することで、微粉の通過を阻むようにしたものである。
一方、縦線同士の間隙寸法は、コーヒー粉の微粉サイズ(約20μm)よりも大きな間隙寸法、例えば線径約50μm、間隙寸法約104μm(概ね165メッシュ程度)とし、抽出したコーヒー液の通り抜け性を向上させ、抽出時間の長時間化を防ぐようにしている。
すなわち、本発明では金属製メッシュの横線方向をコーヒー粉の微粉サイズよりも小さいメッシュ(目開き)に形成して、微粉の通過を阻止する一方、金属製メッシュの縦線方向をコーヒー粉の微粉サイズよりも大きいメッシュ(目開き)に形成して、抽出時間の短縮化を図るようにしたものである。
なお、上述したメッシュ(目開き)は、あくまでも一例であり、横線方向のメッシュは、500~650メッシュ程度まで適用でき、縦線方向のメッシュは、100~250メッシュ程度まで適用できる。
また、フィルター本体2は、一例として図4(a)に示すように、始発状態では平面展開状態で形成され、これを本明細書ではフラット状メッシュW0と称している。そして、このフラット状メッシュW0を、適宜折り曲げて立体的な下窄まり状のフィルター本体2に形成するものである。なお、平面展開状のフラット状メッシュW0を得るには、例えば金属製のメッシュシートから打ち抜いて得ることができる(いわゆるブランク打ち抜き)。ここでフラット状メッシュW0の平面展開形状としては、上記図4(a)・図5に示すように、略等脚台形を左右に二枚連続して並べた形状を呈し、これら略等脚台形を、中央の底部2B(立体化状態に形成したときのフィルター本体2の底部2B)が対称(線)となるように、対向的に折り曲げる。この際、対向する略等脚台形において当接する辺同士(接合部WJ)に形成された挟持代Waを重ね合わせ状に接合して、立体的な下窄まり形状のフィルター本体2に形成するものである。このためフィルター本体2には、立体形成時に接合部WJや底部2Bあるいは上方開口部等に補強枠となる支持材3が設けられ、フィルター本体2の立体形状が維持される。
以下、支持材3について説明する。
支持材3は、一例として図1(b)・図2に示すように、基本的にフィルター本体2を、内側(原料収容部R側)と外側との両側から適宜の幅寸法で挟持する支持部材(補強枠材)である。特に、立体的なフィルター本体2の接合部WJでは、ここに形成された挟持代Wa同士を重ね合わせ、適宜の幅寸法で当該接合部WJを保持する構成となる。そして、この挟持状態で支持材3と金属製メッシュ(重ね合わせ部)とを、例えばスポット溶接等で接合して一体化するものであり、このような支持材3によって、薄いメッシュ地のフィルター本体2は、確実に立体化状態に形成され、且つその立体化状態が長年にわたって維持されるものである。
ここで本発明では、フィルター本体2としては、図1に示すように、立体化状態で下方先端が平面状(線分を含む)に形成されたものを基本とし、これを略円錐台状(立体台形型)と称することがある(図4(a)参照)。またフィルター本体2としては、立体化状態で下方先端が尖ったものも考えられ、これを円錐形と称することがある(図8参照)。
このような構成に因み、支持材3は、一例として上記図1に示すように、立体化形成したフィルター本体2の内側に設けられる内側支持材31と、立体化形成したフィルター本体2の外側に設けられる外側支持材32と、立体化形成したフィルター本体2の上方開口部(上方開放部)に設けられる上部支持材33とを具えて成る。
以下、支持材3を構成する各部材について説明する。
まず内側支持材31は、一例として上記図1(b)に示すように、コの字の開放部を上方に向けた略コ字状または平底部を有する略V字状に形成され、フィルター本体2の一方の接合辺(接合部WJ)から底部2Bを通過して他方の接合辺(接合部WJ)に至るまで連続状に屈曲形成される。すなわち、内側支持材31は、立体化状態で下窄まり状を成すフィルター本体2の底部2Bと、その延長線上に位置する側周面上の対向二線(二つの接合線(接合部WJ))とを連続してつなぐように屈曲形成され、フィルター本体2の特に接合部WJを強固に支持する(押さえる)作用を担う。
このため内側支持材31は、フィルター本体2の底部2Bを支持する底部内側支持材31Bと、フィルター本体2の接合部WJ(側部)を支持する側部内側支持材31Sとを具えて成り、全体的には、細長いフラット状を成す底部内側支持材31Bに対して、細長い側部内側支持材31Sを傾斜状に折り曲げたように形成される。なお、底部内側支持材31Bは、幅方向に湾曲しないほぼフラット状に形成されるものの、側部内側支持材31Sは、幅方向(短手方向)において、やや湾曲するように形成されることが好ましく、これはフィルター本体2の側周面(曲面)にほぼ沿うことが望ましいためである。
また、底部内側支持材31Bには、濾過促進開口34が開口されており、この濾過促進開口34にはフィルター本体2を構成する金属製メッシュが張設される。これにより本発明では、フィルター本体2の底部2Bを支持・補強する底部内側支持材31Bにおいても、濾過機能を具えるように構成されている。このように本発明では、底部内側支持材31Bに濾過促進開口34を形成しており、これによって濾過作用の向上・促進を図るようにしており、フィルター底部を塞ぐように形成した場合に生じるエキス分の過抽出を防止し、不純物までが抽出液(コーヒー液)に混入してしまうことを防止している。また、このようなことから、本明細書ではフィルター本体2の底部2B(底部内側支持材31B)に形成した開口を濾過促進開口34と称したものである。
なお、濾過促進開口34は、底部2B(底部内側支持材31B)にフィルター本体2が張設されることに因み、極力大きなサイズに開口されることが好ましい。すなわち底部2Bでは、コーヒー粉(抽出原料P)の微粉は、フィルター本体2によって捕捉する思想であるため、濾過促進開口34自体は、微粉の通過・非通過を考慮することなく、大きなサイズに開口することができる。換言すれば、濾過促進開口34は、抽出液(コーヒー液)の通り抜け性を向上させる点から言えば、底部内側支持材31Bの強度に支障をきたさない範囲で、極力大きなサイズに開口することが望ましい。少なくともコーヒー抽出の場合には、濾過促進開口34は、粗挽き状態のコーヒー粉の粒度(一例として粒子径0.72~0.92mmほど)よりも大きいサイズに形成するものである。
また、抽出時には、一例として図3の部分拡大図に示すように、フィルター本体2で捕捉された抽出原料P(コーヒー粉の微粉やコーヒーカス)は濾過促進開口34に貯留されるが、濾過促進開口34を大きなサイズに開口することによって、捕捉・貯留された抽出原料P(コーヒーカス)は、濾過促進開口34に詰まることがなく(ブリッジを形成することがなく)、抽出後、内外の両面側から水洗いするだけで容易に、濾過促進開口34から除去することができる。
濾過促進開口34のサイズを具体的に説明すると、底部内側支持材31Bの幅寸法が約8mmで、長さ寸法が約39mmのとき、濾過促進開口34は、例えば図1・2に示すような長円状の開口として形成され、その大きさは一例として短軸方向の長さ寸法が約6mm、長軸方向の長さ寸法が約35mmである。
次に、外側支持材32について説明する。
外側支持材32は、上述した内側支持材31(特に側部内側支持材31S)と対を成し、フィルター本体2を挟み込むように設けられる部材である。すなわち外側支持材32は、フィルター本体2を外側(原料収容部Rの外側)から支持する作用を担う。ただし、ここでは濾過促進開口34が形成されたフィルター本体2の底部中央付近には、外側支持材32が存在しない構成となっており、これはフィルター本体2(濾過促進開口34に張設されたフィルター本体2)による濾過をスムーズに行わせるためである。
このため外側支持材32は、一例として上記図1(b)に示すように、実質的に、左右一組の側部外側支持材32Sによって分断されたような構成を採るが、フィルター本体2の底部2Bの支持は、後述する被覆キャップ35によって行われる。因みに、左右に分断状態に設けられた外側支持材32(側部外側支持材32S)同士の下方の間隙は、広義的には上記濾過促進開口34に包含される。
なお、フィルター本体2(フィルター面)の全体が、下窄まりの傾斜状に形成されることから、外側支持材32は、内側支持材31よりも幾らか幅広状に形成されることが好ましく、これはフィルター本体2の挟持を強固に行うためである。
また外側支持材32(側部外側支持材32S)は、側部内側支持材31Sとほぼ同じ傾斜状態に形成される。
次に、フィルター本体2の底部2Bを支持する被覆キャップ35について説明する。
被覆キャップ35は、一例として図1(b)に示すように、フィルター本体2の底部2B、より詳細には底部2Bの両端隅部を下方から支持するように溶接等で取り付けられる。
また被覆キャップ35の取り付けにあたっては、一例として図3の拡大図に示すように、このものの上端を、外側支持材32の下端に突き合わせるようにして取り付けられる。
また、被覆キャップ35は、上記図1(b)に示すように、両サイドに立ち壁部35Wが形成され、フィルター本体2の底部2B(四隅)を、この立ち壁部35Wの内側に収めるように(被覆するように)取り付けられる。
なお、本発明では金属製メッシュで形成された左右の略等脚台形をフィルター本体2の底部2Bで両側から折り曲げるようにしてフィルター本体2を形成しており、この折り曲げの際、底部2Bの両端四隅でピンホールが発生することがあったが、たとえピンホールが発生しても、上記被覆キャップ35によってピンホールが確実に被覆されるものであり、ピンホールからコーヒーの微粉をほとんど通過させない(抽出液たるコーヒー液に混入させない)構造となった。
次に、上部支持材33について説明する。
上部支持材33は、上述したように立体化形成したフィルター本体2の上方開口部(上方開放部)を支持するためのフレーム部材(補強枠部材)であり、この上部支持材33もフィルター本体2の開口縁を内側と外側とから全周にわたって挟持するように設けられる。そして、この挟持部分で上部支持材33と金属製メッシュ(フィルター本体2)とを溶接(例えばスポット溶接等)して一体化させるものである。なお、上部支持材33を内側と外側で区別する場合には、内側上部支持材33I、外側上部支持材33Uとする。
因みに、内側上部支持材33Iは、一例として図2の部分拡大図に示すように、天面側から外周側に張り出すように折り曲げ形成され、更にその一部を外周側に突出状に張り出して、フィルター1の把手36を構成するものである。
また、上部支持材33は、上記図2(特に部分拡大図)に示すように、上述した内側支持材31及び外側支持材32の上端に当接するように設けられることが好ましく、これにより支持材3全体としての一体化が図られ、立体化形成したフィルター本体2の全体的な形状維持・強度アップを達成している。
また、フラット状メッシュW0からフィルター本体2を立体化形成するにあたっては、上述したように、略等脚台形の接合部WJ同士を、一例として図4(b)に示すように重ね合わせるものであり、この重ね合わせ部を挟持代Waとする。
また、ここでは支持材3で支持する前に、金属製メッシュたるフラット状メッシュW0の挟持代Waを先行して重ね合わせ、ここをスポット溶着するものであり、これにより、その後の内側支持材31及び外側支持材32による挟み込みと接合が行い易くなるものである。
因みに、フラット状メッシュW0の平面展開形状は、一例として図4(a)・図5に示すように、底部2Bの長手(折れ線)方向延長状に、例えば約10mmの長さで、折り込み片となる挟持代Waが形成される。
そして、このフラット状メッシュW0を立体化形成するにあたっては、まず略等脚台形の接合部WJに形成された挟持代Wa同士を重ね合わせるように折り曲げ、その後、この重ね合わせた接合部WJの更に外側から、上記折り込み片(挟持代Wa)を重ねるように折り曲げる(図5参照)。このため、底部2Bの両端延長部は、計三枚の挟持代Wa(メッシュ地)が重なり合って形成され(図4・図5中の「三重」参照)、他の接合部WJは、計二枚の挟持代Wa(メッシュ地)が重なり合って形成される。もちろん、このように挟持代Waを三枚重ね・二枚重ねとすることで、その分、厚み寸法としては増すが、厚さ約1mmの内側支持材31と外側支持材32とで挟むため、悪影響は無い。更に、フィルター本体2として形成した後、セラミックス焼き付け塗布をフィルター面の表裏全てに施すため、微小な隙間は、この塗布剤の流れ込みによって埋めることができる。
なお、フィルター1は、一例として図1(a)・図3に想像線(二点鎖線)で示すように、フィルター本体2の下部にカップ載置台4を設けて成るものであり、これによりフィルター本体2をカップCの上方に保持することができる。
カップ載置台4は、例えばコーヒー液等の抽出液を貯留するカップC(サーバ等を含む)の開口縁部に載置される中空円板41を具え、そのほぼ中央部に下窄まり状の折り返し部42が連続状に形成される。この折り返し部42は、フィルター本体2の外側支持材32に溶接等で固定され、フィルター本体2との一体化が図られる(フィルター本体2とカップ載置台4との一体化)。このため、折り返し部42の下窄まり角度(傾斜角度)は、外側支持材32とほぼ同じ角度となる。
因みに、ここではカップ載置台4を、フィルター本体2に対し、固定状態に設けるように説明したが、カップ載置台4は、フィルター本体2に対し、着脱自在に設けることも可能である。
本発明のフィルター1は、以上のような基本構造を有するものであり、以下、このようなフィルター1の製造方法について説明する。
(1)フラット状メッシュの平面展開形状
フィルター本体2は、上述したように始発状態で平面展開状を成すフラット状メッシュW0から立体的に形成されるものであり、その平面展開形状としては、一例として図4(a)に示すように、フィルター本体2の下端部(立体形成したときの底部2B)を対称として二枚の略等脚台形を左右対称に並べた展開形状とする。そして、立体化形成する際には、二枚の略等脚台形を、対称となる底部2Bで折り曲げながら、二枚の略等脚台形の辺同士を接合するようにして立体化形成する(ここで略等脚台形の接合される辺が接合部WJである)。
フラット状メッシュW0の形状をより詳細に説明すると、まず接合部WJに、互いに重ね合わせるための挟持代Waを具える。
また、立体化形成時における底部2Bの長手(折れ線)方向延長状にも挟持代Waが設けられ、ここは底部2Bの端部から例えば約10mm張り出すように設けられた折り込み片である。
ここで、図中符号「WB」は、底部2Bに対し、二枚の略等脚台形を折り曲げるための底部折れ線WBであり、ここでは二本並列状に形成される。また図中符号「WS」は、接合部WJに形成された挟持代Waを折り曲げるための側部折れ線である。
そして、このような形状のフラット状メッシュW0を得るにあたっては、上述したように、例えば長尺状のメッシュシートから上記形状のフラット状メッシュW0を打ち抜いて得ることができる(ブランク打ち抜き)。
なお図4(a)における底部2Bの長手方向寸法を短く設定すれば、立体的なフィルター本体2として略円錐台状(立体台形型)というよりは、むしろ略円錐状を成すフィルター1を得ることができ、これは従来の円錐形ドリッパーに対応したフィルター本体2を想定したものである。
(2)フラット状メッシュの折り曲げ
その後、上記のようなフラット状メッシュW0を、下窄まり状を成すフィルター本体2に立体化形成するものであり、これには図4(a)・図5に示すように、まず略等脚台形の接合部WJに形成された挟持代Waが、重なり合うように折り曲げる。次いで、この重ね合わせた接合部WJの更に外側に、上記底部2Bの両端延長状に形成された折り込み片たる挟持代Waが、重なるように折り曲げられる。このため、底部2Bの両端延長部は、計三枚の挟持代Wa(メッシュ地)が重なり合って形成され、他の接合部WJは、計二枚の挟持代Wa(メッシュ地)が重なり合って形成される。
このように本実施例では、底部2Bの両端延長部では、当該部位に形成された折り込み片たる挟持代Waを、フィルター本体2の最も外側に位置するように折り重ねるものである。ここで挟持代Waを形成するメッシュ地(金属製メッシュ)は、薄いとは言え、厚みを有するため、三枚重ねされる底部両端の延長部では、折り込み片たる挟持代Waが精緻に重ならず、コーナー部から幾らかはみ出ることもあり得る。しかしながら、本実施例では、底部2Bの両端には、下方外側から被覆キャップ35を嵌め込むため、たとえ折り込み片たる挟持代Waがコーナー部からはみ出ても、被覆キャップ35の立ち壁部35W内に収まり(被覆されてしまい)、外部への露出は防止される。
(3)スポット溶着(仮溶着)
その後、挟持代Waを上記のように重ね合わせた状態で、支持材3による挟み込みに先行してフラット状メッシュW0の挟持代Waをスポット溶着(仮溶着)する。スポット溶着を先行させることにより、その後に行う支持材3による挟み込みと接合が行い易くなる。
なお、スポット溶着を行うにあたっては、例えばフラット状メッシュW0において対向する略等脚台形の二辺(接合部WJの挟持代Wa)を、適宜の受け治具の上から重ね合わせ、その後、この重ね合わせ部(挟持代Wa)をスポット溶着するものである。
(4)内側支持材と外側支持材とによる挟持
その後、支持材3(内側支持材31と外側支持材32)によって、フラット状メッシュW0(フィルター本体2)を内側と外側から挟み込み、この挟持状態で支持材3とフィルター本体2(金属製メッシュ)とを溶接(例えばスポット溶接)等により接合する(図4(a)の拡大図参照)。もちろん、外側支持材32を取り付けた後には、その下端部に当接するように被覆キャップ35を接合する。
なお、支持材3とフィルター本体2とを接合する際のスポット溶接の間隔は、接合部WJ(挟持代Wa)の上下にわたって等間隔でも構わないが、フィルター面の濾過作用は下側(約下半分)が主となるため、下方ほど溶接の間隔を小さくすることが好ましい。
また、支持材3のうち特に内側支持材31は、平面から視て、底部2Bを支持する底部内側支持材31Bと、その両側の接合部WJを支持する側部内側支持材31Sとが、一直線上になるように設けられ、これによりフィルター本体2としての強化が図られている。
(5)上部支持材の取り付け
また、このようにして立体化形成されたフィルター本体2の上方開口部には、上記のように全周にわたって上部支持材33が取り付けられる(図2参照)。具体的には、ここでもフィルター本体2の上方開口縁を内側と外側から挟み込むように、内側上部支持材33Iと外側上部支持材33Uとが取り付けられる。なお、これら上部支持材33は、上述したように内側支持材31及び外側支持材32との上端に当接するように設けられる(図2の部分拡大図参照)。
また、内側上部支持材33Iは、天面側から外周側に張り出すように折り返し状に形成され、更にその一部を外周側に突出状に張り出させて、フィルター1の把手36が構成される。
(6)セラミックの焼き付け塗装
その後、フィルター本体2の表面及び裏面の全ての面に、セラミックの焼き付け塗装を施すことが好ましく、これは親水性を高める塗装処理である。具体的には、フィルター面に汚れが付着した場合、まずフィルター本体2に付着したコーヒーカスを流水で流し落とした後、スポンジなどで軽くこするだけで、またはフィルター本体2を水に漬けておいた後、流水下でスポンジなどで軽くこするだけで、水が塗装膜と汚れとの間に入り込み、汚れを浮かび上がらせ、落とし易くするものである。すなわち、上記セラミックの焼き付け塗装により、フィルター本体2が汚れても、水洗いだけで簡単に洗浄でき、日常的な衛生管理が誰でも手軽に行えるものである。
なお、上述したように底部2Bの両端延長部は、計三枚の挟持代Wa(メッシュ地)が重ね合わせて形成されるため、当該部位の厚みが増す。しかし、立体化形成後のフィルター本体2の表裏全てにセラミックスの焼き付け塗布を施すため、微小な隙間は、この塗布剤の流れ込みによって埋めることができる。
因みに、本明細書では、フラット状メッシュW0の展開形状について「略」を付し「(二枚の)略等脚台形」と称しているが、これはフラット状メッシュW0を二枚の台形と見た場合、下底に相当する部分が、直線(線分)ではなく円弧状に形成されるためである。また、当該下底(台形として見た場合の下底)を円弧状に形成したのは、一般的なペーパーフィルター(扇形ペーパーフィルター)の形状に倣ったものであり、これは平面展開形状で扇形を丸めると立体的な円錐形状(円形部分が同一平面となる円錐)になることに起因する。しかしながら、当該下底は、立体的なフィルター本体2を形成した状態では、フィルター本体2の上端開口縁を構成する部位であり、コーヒー粉等の抽出原料Pの通過を阻むフィルター機能は担っていないため、例えば立体化形成された状態でフィルター本体2の上端開口縁が同一平面上になくてもよい場合等には、必ずしも当該下底を平面展開状態で円弧状に形成する必要はない。このように当該下底の形状は、ある程度の自由度を持って形成され得るため、特許請求の範囲においても「略(等脚台形)」としたものである。
また、上記説明では、フラット状メッシュW0の平面展開形状として略等脚台形の二辺(接合部WJ)に挟持代Waを設けるとともに、底部2Bの延長状にも挟持代Waを設けたものを示しており、このような挟持代Waを設けたフラット状メッシュW0も「略等脚台形状」に包含される。
また、以上のような手法によって、下窄まり状の立体的なフィルター本体2(略円錐台状のフィルター本体2)を形成するため、フラット状メッシュW0を得る段階(いわゆるブランク取り)で、例えば上記図4(a)に示すように、メッシュの目開きを構成する横線(立体化状態における水平線)が底部折れ線WB(対称線)と平行になるようにフラット状メッシュW0を得るものである。そして、このような設定により、メッシュの目開きを構成する縦線(立体化状態における垂直線)は、自ずと当該底部折れ線WB(底部2B)と直交するようになる。
以上述べたような手法でフィルター本体2を立体化形成することにより、平面展開状態におけるメッシュの縦線・横線の関係が、立体化状態でもほぼ維持されるものであり、以下、これについて説明する。
すなわち、ここでは平面展開状のフラット状メッシュW0を、先窄まり状のフィルター本体2(略円錐台状のフィルター本体2)に立体化形成するにあたり、平面展開形状において、二枚の略等脚台形を左右対称に並べたフラット状メッシュW0を、底部2B(底部折れ線WB)で折り曲げるようにした。
このため図5に示すように、フラット状メッシュW0における略等脚台形のうち、特に底部2Bの両側に位置する部位(図5中のエリアAR1)は、立体化の際、底部2B(底部折れ線WB)とほぼ平行移動するように立ち上がることになり、平面展開状態におけるメッシュの横線・縦線の関係(方向)が、立体化状態でも横線・縦線(水平・垂直)の関係としてそのまま維持される。ただし、上記エリアAR1以外の部位、具体的にはフラット状メッシュW0において略等脚台形のなかでも特に底部2Bの両側に位置せず、接合部WJに近い部位(図5中のエリアAR2)は、立体化の際、立ち上げと同時に、周方向に回り込むような動作(移動)が加わる(特に接合部WJの上端付近)。このため、当該エリアAR2では、平面展開状態におけるメッシュの横線・縦線の関係(方向)は、立体化状態では、幾らかずれることになり、厳密には横線・縦線(水平・垂直)の関係にはならない。
なお、このようなことから(平面展開状態における各部位によって横線・縦線の関係にズレが生じることから)、特許請求の範囲では、「略」を付し、「略(水平)」「略(垂直)」と記載した。もちろん、平面展開状態のフラット状メッシュW0から下窄まり状のフィルター本体2を立体化形成するため、どこかに多少のズレ(誤差)が生じるものであるが、このようなズレは、扇形のフラット状メッシュW0を丸めて円錐形フィルター(フィルター本体2)を形成する場合(図8参照)に比べれば、はるかに抑制することができ、均一な抽出が行えるものである。
また、このようなズレを極力抑えるため、すなわち上記エリアAR2を極力少なくするためには、底部2B(底部折れ線WB)をできる限り長く確保して、略円錐台状(立体台形型)のフィルター本体2を形成することが好ましい。
また、ブランク取りされた平面展開状のフラット状メッシュW0から立体的なフィルター本体2、特に下方先端が尖った円錐形フィルターを得るには、例えば図8に示すように、フラット状メッシュW0の始発形状を扇形に形成しておき、この扇形の二辺(二本の半径)を突き合わせるように扇形(フラット状メッシュW0)を丸めて、立体的な円錐形のフィルター本体2に形成することも考えられる。ただし、この手法では、完成後の目開きの縦横の大小関係が立体的フィルター(フィルター本体2)の各部で相違する部位があるため(同図8参照)、高レベルな抽出を行いたい場合、すなわちコーヒー抽出のように微粉を混入させたくない場合等には、必ずしも好適ではない。換言すれば、上記手法では、完成後の円錐形フィルターにおいて、水平方向に沿って配設される横線同士の間隙寸法が、垂直方向に沿って配設される縦線同士の間隙寸法よりも大きく形成される部位が生じてしまい、当該部位ではコーヒー粉の微粉を通過させてしまうものである。
このためコーヒー抽出など高ベレルの抽出を行いたい場合には、フィルター本体2の形成は、あくまで二枚の略等脚台形を並べたフラット状メッシュW0を底部2B(底部折れ線WB)で折り曲げるようにして立体化形成することが好ましく(略円錐台状のフィルター本体2を得ることが好ましく)、かりに円錐形フィルターを模すように形成したい場合には、上述したように、底部2B(底部折れ線WB)の長さを短く形成して略円錐台状のフィルター本体2を形成するものである。
次に、本発明のフィルター1を適用した抽出態様について説明する。
抽出にあたっては、例えば図1(a)に示すように、カップ載置台4をカップCに載せて、カップCの上方にフィルター本体2を安定的に保持する。
本発明では、上述したように、平面展開状態のフラット状メッシュW0におけるメッシュの縦線・横線の関係が、立体化状態のフィルター本体2でも縦線・横線の関係(水平・垂直の関係)としてほぼ維持される。
このため、メッシュの目開き(開度)もほぼ維持され、立体化状態のフィルター本体2における横線(水平線)の間隔は、コーヒー粉の微粉を通過させない間隙寸法(平面視約3μm)に維持される。また縦線の間隔は、コーヒー粉の微粉よりも大きい間隙寸法(約104μm)に維持され、コーヒー粉の微粉の通過を阻みながらも、抽出したコーヒー液の通り抜け性を向上させ、抽出時間の短縮化を達成し得る。
また、フィルター本体2の底部2Bには、支持材3(底部内側支持材31B)に、大きな濾過促進開口34が形成されており、ここには当然ながら金属製メッシュから成るフィルター本体2が張設されている。このため本来、補強枠として機能する底部内側支持材31Bが濾過作用をも併せ持つことになり(底部2Bの補強を担う支持材3がフィルター面として機能することになり)、抽出が進んで液レベルが低下して行っても、抽出が停滞してしまうことはない。もちろん、当該底部内側支持材31Bに抽出液が残存することもない。
また、抽出後の原料カス(コーヒーカス)は、濾過促進開口34に張設されたフィルター本体2(金属製メッシュ)上に残存するが(図3の拡大図参照)、濾過促進開口34が大きく開口されているため、このようなコーヒーカスは、フィルター本体2を内外の両面側から水洗いするだけで容易に洗い流すことができ、濾過促進開口34に詰まらせてしまうことがない(ブリッジを生じさせない)ものである。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず、上述した基本の実施例では、フラット状メッシュW0として二枚の略等脚台形を左右対称に並べた平面展開形状を基本的な形態とした。これは、このようなフラット状メッシュW0を略円錐台状(立体台形型)のフィルター本体2として立体化すると、メッシュの横線・縦線の関係(方向)がほぼ維持され、高レベルでの抽出に適しているためである。
このような略円錐台状(立体台形型)のフィルター本体2に対し、下方先端が尖った円錐形のフィルター本体2を形成するには、上記図8に示すように、フラット状メッシュW0の始発形状を扇形に形成しておき、この扇形の二辺(二本の半径)を突き合わせるように丸めて円錐形のフィルター本体2を形成することができる旨、説明した。ただし、このような形成手法では、上述したように、完成後の目開きの縦横の大小関係が立体的な円錐形のフィルター本体2の各部で相違する箇所があり、均一な抽出は行い難い。
すなわち、この場合には、完成後の円錐形のフィルター本体2において、水平方向に沿って配設される横線同士の間隙寸法が、垂直方向に沿って配設される縦線同士の間隙寸法よりも大きく形成される部位が生じてしまい、当該部位では特にコーヒー粉の微粉を通過させてしまうことが懸念され、コーヒー抽出等の高レベルでの抽出には不向きと言える。
しかしながら、本発明では、抽出対象として、コーヒー以外に出し汁なども考慮しているため、コーヒー粉よりも大きい、または長い材料を抽出原料Pとする場合には、円錐形のフィルター本体2の適用も考えられる。
ここで、円錐形のフィルター本体2から底部2Bが平面状(線分状またはフラット状)を成すフィルター1を形成する手法について説明する。これには例えば図9に示すように、円錐形のフィルター本体2の下方先端部を適宜の寸法で側部に折り返して、底部2Bを線分状またはフラット状に形成した後、この底部2Bに、断面V字状を成す孔付きプレートTを溶接等で接合することにより、円錐形のフィルター本体2(フィルター1)を得ることができる。
また、先に述べた基本の実施例では、濾過促進開口34として底部内側支持材31Bの長手方向に沿った長円を例示しており、これは底部内側支持材31Bの支持作用を損ねない範囲で、極力大きな濾過促進開口34を確保するためである。
しかしながら、濾過促進開口34としては、必ずしも大きな開口を一つだけ形成する必要はなく、抽出原料Pの大きさ等に応じて種々の形態が採り得る。具体的には、例えば図7(a)に示すように、濾過促進開口34として底部内側支持材31Bの長手方向に沿うように複数の円孔を直列状に形成してもよいし、あるいは図7(b)に示すように、基本の実施例で挙げた長円よりも小さい径寸法の長円孔を二つ並列状に形成して濾過促進開口34を構成することも可能である。
更に、上述した基本の実施例では、基本的にフィルター本体2に設けたカップ載置台4を利用してカップCの上部開口縁にフィルター本体2(フィルター1)を載せるようにセットするものを示した。
しかし、フィルター本体2には、カップ載置台4を設けないことも可能であり、この場合には簡易ドリッパーの内側に、このフィルター本体2を内嵌め状にセットして、抽出を行うこともできる(言わば従来のペーパーフィルターのような使い方)。
ただし、この場合には、簡易ドリッパーの底部に抽出液を通過させるための孔が開口されているものが好ましい。逆に言えば、簡易ドリッパーのなかには、側面上方にこのような開口が形成されたものも存在するが、これを適用した場合には、濾過促進開口34の通り抜け作用が発揮できなくなるため、このような簡易ドリッパーを適用した抽出は好ましくない。
1 エキス抽出用のフィルター(フィルター)
2 フィルター本体
2B 底部
3 支持材
4 カップ載置台

31 内側支持材
31B 底部内側支持材
31S 側部内側支持材
32 外側支持材
32S 側部外側支持材
33 上部支持材
33I 内側上部支持材
33U 外側上部支持材
34 濾過促進開口
35 被覆キャップ
35W 立ち壁部
36 把手

41 中空円板
42 折り返し部

W0 フラット状メッシュ
WJ 接合部
WB 底部折れ線
WS 側部折れ線
Wa 挟持代

C カップ
P 抽出原料
R 原料収容部
H 穿孔
T 孔付きプレート
AR1 エリア
AR2 エリア

Claims (6)

  1. 金属製メッシュによって下窄まりの容器状に形成されたフィルター本体を具え、このフィルター本体の内側に形成された原料収容部に、適宜の抽出原料を収容し、注湯によって抽出原料からエキス分を抽出するようにしたエキス抽出用のフィルターにおいて
    前記フィルターは、フィルター本体の下窄まり形状を維持する支持材が、少なくともフィルター本体の底部に設けられ、
    且つフィルター本体の底部を支持する支持材には、抽出原料の粒度である粒子径0.72mmよりも大きな開口の濾過促進開口が形成され、なお且つ当該濾過促進開口には、抽出原料の20μmの微粉の通り抜けを阻むフィルター本体が張設されていることを特徴とする、エキス抽出用のフィルター。

  2. 前記フィルター本体は、始発状態で平面展開状を成すフラット状メッシュが折り曲げられて下窄まり状の立体形状に形成されるものであり、
    またフラット状メッシュの平面展開形状としては、立体形成されるフィルター本体の底部を対称として二枚の略等脚台形を左右対称に並べた形状であり、
    フラット状メッシュが折り曲げられて下窄まり状の立体形状に形成されるにあたっては、前記対称となる二枚の略等脚台形の上底を折れ線として、各々の略等脚台形が面合わせ状に折り曲げられ、前記折れ線の端部を基点とする各々の略等脚台形の二辺が互いに接合されて、下窄まり状の立体形状に形成されることを特徴とする請求項1記載の、エキス抽出用のフィルター。

  3. 前記フィルター本体を形成する金属製メッシュは、略水平方向に沿って一定の間隔で配設される横線同士の間隙寸法が、略垂直方向に沿って一定の間隔で配設される縦線同士の間隙寸法よりも小さく形成され、縦横でメッシュの目開きが異なる構造であることを特徴とする請求項1または2記載の、エキス抽出用のフィルター。

  4. 前記フィルター本体を形成する金属製メッシュは、縦線の線径が、横線の線径よりも大きく形成され、縦横で線径が異なる構造であることを特徴とする請求項3記載の、エキス抽出用のフィルター。

  5. 前記下窄まり状のフィルター本体の底部には、両端の隅部を覆う被覆キャップが、フィルター本体の外側から設けられることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の、エキス抽出用のフィルター。

  6. 金属製メッシュによって下窄まりの容器状に形成されたフィルター本体を具え、このフィルター本体の内側に形成された原料収容部に、適宜の抽出原料を収容し、注湯によって抽出原料からエキス分を抽出するようにしたエキス抽出用のフィルターの製造方法であって、
    前記フィルターには、フィルター本体の下窄まり形状を維持する支持材を、少なくともフィルター本体の底部に設けるものであり、
    且つフィルター本体の底部を支持する支持材には、抽出原料の粒度である粒子径0.72mmよりも大きな開口の濾過促進開口が形成され、なお且つ当該濾過促進開口には、抽出原料の20μmの微粉の通り抜けを阻むフィルター本体を張設するようにしたことを特徴とする、エキス抽出用のフィルターの製造方法。

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