JP7367360B2 - 超音波プローブ、超音波プローブの製造方法および超音波診断装置 - Google Patents

超音波プローブ、超音波プローブの製造方法および超音波診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波プローブ、超音波プローブの製造方法および当該超音波プローブを有する超音波診断装置に係る。
超音波診断装置は、当該超音波診断装置に接続され、または超音波診断装置と通信可能に構成された超音波プローブを、ヒトやその他の動物などを含む被検体の体表に当てるかまたは体内へ挿入することで、組織の形状および動きなどを超音波診断画像として得ることを可能とする。超音波診断装置は、安全性が高いため繰り返して検査を行うことができるという利点を有する。
超音波プローブは、超音波を送受信する圧電素子などを内蔵する。圧電素子は、超音波診断装置からの電気信号(送信信号)を受信し、受信した送信信号を超音波信号に変換して送波し、生体内で反射された超音波を受信して電気信号(受信信号)に変換し、電気信号に変換された受信信号を超音波診断装置に送信する。
また、超音波プローブは、通常、圧電素子の音響インピーダンスと生体の音響インピーダンスとの間の大きさの音響インピーダンスを有する音響整合層を、圧電素子の生体側に有する。音響整合層は、圧電素子と被検体(生体)との間で音響インピーダンスを整合させる役割を果たし、得られる超音波診断画像をより高解像度化させることができる。
特許文献1には、圧電素子の一方の面から圧電素子の幅方向に平行に所用のピッチで、圧電素子を完全に分離しない位置まで第1のダイシングを行い、当該ダイシングで形成された各溝に充填材を充填する工程と、圧電素子の他方の面に整合層を形成し、当該整合層面側から上記第1のダイシングで形成された圧電素子の各溝にそれぞれ連なる位置まで幅方向に平行に、整合層および圧電素子に対して第2のダイシングを行い、当該ダイシングで形成された各溝に充填材を充填する工程を有する、超音波プローブの製造方法が開示されている。上記超音波プローブの製造方法では、安定した加工ができ、高性能の超音波プローブおよびその製造方法を提供できるとされている。
特許文献2には、圧電振動子ブロックを所用のピッチで切断して複数の振動子素子を形成する工程と、圧電振動子ブロックの上に一体の音響整合層を固着する工程と、音響整合層へ上記振動子素子の切断溝のピッチに合わせて、振動子素子の配列よりも狭い配列間隙を形成する工程と、を有する超音波プローブの製造方法が開示されている。上記超音波プローブの製造方法では、音響整合層の素子間の切断空隙幅を振動子の素子間空隙幅よりも小さくし、当該振動子素子間の空隙部分に振動子の材料よりも硬度が低い高分子樹脂が充填することにより、診断能の高い良好な超音波画像を得ることができる超音波プローブおよびその製造方法を提供できるとされている。
特許文献3には、圧電セラミックス材料層と音響整合層とを背面バッキング部材上に接着して第1次素材を形成する工程と、第1次素材を所定のピッチで切断して、間隙を介した不連続断面を有する第2次素材とを形成する工程と、上記間隙内に微小な平均粒径を有する中空状微粒子を充填する工程と、を有する超音波プローブの製造方法が開示されている。上記超音波プローブの製造方法では、構造的強度に優れ、各微小振動子の指向性が良好である超音波プローブおよびその製造方法を提供できるとされている。
特開昭63-164700号公報 特開平9-238399号公報 特開昭63-287200号公報
本発明者が検討したところ、特許文献1~3に記載のいずれの超音波プローブの製造方法で得られる超音波プローブは、圧電材、音響整合層に形成した溝に充填した充填材の硬化収縮により、充填材と圧電素子(圧電材、音響整合層)とが剥離することがあり、所望の耐久性、および所望の音響特性を有する超音波プローブを得ることができなかった。また、充填材と圧電素子(圧電材、音響整合層)との剥離により、所望する超音波プローブを安定して製造ができなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、製造時の充填材と圧電素子(圧電材、音響整合層)との剥離が生じにくい超音波プローブ、その超音波プローブの製造方法、および当該超音波プローブを有する超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明の超音波プローブは、超音波を送受信するための1次元に配列された圧電材と、前記圧電材の被検体側に配置された少なくとも1層の音響整合層と、を有する超音波プローブであって、前記圧電材は、複数の第1の溝と、前記複数の第1の溝の間に形成された少なくとも第2の溝と、を有し、前記圧電材は、前記第1の溝および第2の溝の少なくとも一方の溝により分割され、前記第1の溝および第2の溝は、いずれか一方の溝が空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。
本発明のもう1つの超音波プローブは、超音波を送受信するための1次元に配列された圧電材と、前記圧電材の被検体側に配置された少なくとも1層の音響整合層と、を有する超音波プローブであって、前記圧電材は、複数の第1の溝と、前記複数の第1の溝の間に形成された第2の溝と、を有し、前記音響整合層は、前記第1の溝および第2の溝の一方の溝のみにより分割された分割層を有する。
本発明の1次元に配列された圧電材を有する超音波プローブの製造方法は、圧電材に複数の第1の溝を形成する第1溝形成工程と、前記複数の第1の溝を、第1の充填材により充填された状態とする第1充填工程と、前記圧電材の前記複数の第1の溝の間に第2の溝を形成する第2溝形成工程と、前記第2の溝を、第2の充填材により充填された状態とする第2充填工程と、前記圧電材の被検体側に配置される音響整合層を接着する少なくとも1回の接着工程と、を有し、前記第1溝形成工程および前記第2溝形成工程の少なくとも一方は、前記圧電材を分割する溝を形成する工程であり、前記第1の充填材および第2の充填材は、いずれか一方が空気であるか、またはそれぞれ硬度が異なる充填材である。
本発明のもう1つの1次元に配列された圧電材を有する超音波プローブの製造方法は、圧電材に複数の第1の溝を形成する第1溝形成工程と、前記圧電材の被検体側に配置される音響整合層を接着する少なくとも1回の接着工程と、前記音響整合層が接着された圧電材の、前記複数の第1の溝の間に、第2の溝を形成する第2溝形成工程と、をこの順番で有する。
本発明の超音波診断装置は、上記超音波プローブを有する。
本発明によれば、製造時の充填材と圧電素子(圧電材、音響整合層)との剥離が生じにくい超音波プローブ、その超音波プローブの製造方法、および当該超音波プローブを有する超音波診断装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波プローブの全体構造の一例を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る超音波プローブの製造方法の各工程を示すフローチャートである。 図3は、本発明の実施の形態2に係る超音波プローブの全体構造の一例を示す断面図である。 図4は、本発明の実施の形態2に係る超音波プローブの製造方法の各工程を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態3に係る超音波プローブの全体構造の一例を示す断面図である。 図6は、本発明の実施の形態4に係る超音波プローブの全体構造の一例を示す断面図である。 図7は、本発明の実施の形態4に係る超音波プローブの製造方法の各工程を示すフローチャートである。 図8は、本発明の変形例に係る超音波プローブの全体構造の一例を示す断面図である。 図9は、本発明の実施の形態に係る超音波プローブを備える超音波診断装置の一例を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波プローブ100の全体構造の一例を示す断面図である。
(超音波プローブの構成)
図1に示されるように、実施の形態1に係る超音波プローブ100は、圧電材110と、圧電材110に電圧を印加するための信号電極120a、120bと、少なくとも1層の音響整合層130と、音響レンズ140と、バッキング材150と、フレキシブルプリント基板(FPC)160と、を有する。超音波プローブ100は、圧電材110から被検体に向けて、信号電極120a、音響整合層130および音響レンズ140がこの順に積層され、圧電材110から被検体とは反対側に向けて、信号電極120b、フレキシブルプリント基板(FPC)160、バッキング材150がこの順に積層された構成を有する。
(圧電材)
圧電材110は、電圧の印加により超音波を送波する、溝によりアレイ方向(図1中A方向)に分割された複数個の圧電素子が図1中Y方向に1次元に配列されて形成される。圧電材110の厚さは、例えば、50μm以上400μm以下とすることができる。それぞれの圧電材は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系などの圧電セラミック、マグネシウム酸ニオブ酸鉛・チタン酸鉛固溶体(PMN-PT)および亜鉛酸ニオブ酸鉛・チタン酸鉛固溶体(PZN-PT)などの圧電単結晶、ならびにこれらの材料と高分子材料を複合した複合圧電材、などにより形成される。
(信号電極)
信号電極120aおよび120bは、圧電材110の上面側および背面側に配置され、圧電材110に電圧を印加するための電極である。信号電極120aおよび120bは、金および銀などを、蒸着、スパッタリングおよび銀の焼き付けなどの方法で形成したり、銅などの導体を絶縁性の基板に貼り付けてパターニングしたりして、形成することができる。なお、本明細書において、超音波プローブ100を構成する各部材に対して、診断される被検体により近づく方向を「上面側」といい、診断される被検体からより遠ざかる方向を「背面側」ともいう。
(音響整合層)
音響整合層130は、圧電材110と音響レンズ140との間の音響特性を整合させるための層であり、一般に、複数層から構成される。図1に示されるように、実施の形態1においては、音響整合層130は、第1の音響整合層130a、第2の音響整合層130bおよび第3の音響整合層130cから構成される。
(音響レンズ)
音響レンズ140は、被検体(生体)と音響レンズ140との音速差による屈折を利用して圧電材110から送波された超音波を集束して、分解能を向上させる。図1に示されるように、実施の形態1では、音響レンズ140は、図中Y方向に沿って延び、Z方向に凸状となる、シリンドリカル型の音響レンズであり、上記超音波をX方向においてZ方向に集束させて超音波プローブ100の外部に出射する。また、音響レンズ140は、生体とは異なる音速を有する、例えば、シリコーンゴムなどの軟質の高分子材料などにより構成されている。
(バッキング材)
バッキング材150は、圧電材110を保持し、かつ、圧電材110から背面側に送波された超音波を減衰させる層である。バッキング材150は、通常、音響インピーダンスを調整するための材料を充填した合成ゴム、天然ゴム、エポキシ樹脂および熱可塑性樹脂などから形成される。バッキング材150の形状は、送波された超音波を減衰することができれば、特に限定されない。
(フレキシブルプリント基板)
フレキシブルプリント基板(FPC)160は、信号電極120bの背面側に接して配置され、信号電極120bと外部の電源などとを接続する。
圧電材110、信号電極120aおよび120b、音響整合層130の各層、および音響レンズ140、バッキング材150、フレキシブルプリント基板(FPC)160は、エポキシ系接着剤などの、当該技術分野で通常使用される接着剤で接着されてもよい。
(圧電材の構成)
ここで、図1に示されるように、圧電材110は、略平行に形成された複数の第1の溝170と、複数の第1の溝170の間に第1の溝170に対して略平行となるように形成された第2の溝180と、を有し、圧電材110は、第1の溝170および第2の溝180の両方の溝により分割されている。圧電材110に形成される第1の溝170および第2の溝180の数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、圧電材110に形成される第1の溝170および第2の溝180の幅(図1中A方向)は、15~45μmであり、その深さ(本紙面に対して真下方向)は圧電材110を分割しない場合には、圧電材110の厚みに対しておよそ10~20%を切り残し、圧電材110を分割する場合は圧電材の厚みに対して+10~+100μmである。第1の溝170が形成される間隔は、150~600μmであり、第1の溝170の間に形成される第2の溝180の数により適宜変更することができる。
また、圧電材110に形成される第1の溝170および第2の溝180の幅、その深さ(本紙面に対して真下方向)、および第1の溝170、第2の溝180が形成される間隔は、周波数(たとえば2~20MHz)によって変更されうる。なお、第1の溝170および第2の溝180は、ダイシングソー(株式会社ディスコ製)を用いて形成することができる。
また、圧電材110に形成される第1の溝170および第2の溝180は、いずれか一方の溝が空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。なお、上記充填材は粉末状の酸化アルミニウムなどが混合されているものでもよい。
ここで、第1の溝170および第2の溝180に充填する充填材は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましい。
充填材として使用できるエポキシ樹脂の例には、ビスフェノールA型およびビスフェノールF型などのビスフェノール型エポキシ樹脂、レゾールノボラック型およびフェノール変性ノボラック型などのノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン構造含有型、アントラセン構造含有型およびフルオレン構造含有型などの多環芳香族型エポキシ樹脂、水添脂環型エポキシ樹脂、ならびに液晶性エポキシ樹脂が含まれる。シリコーン樹脂の例には、RTVシリコーンゴムが含まれる。また、シリコーン樹脂には一液タイプ、二液タイプ、室温硬化型、加熱硬化型、縮合反応型、付加反応型がある。ウレタン樹脂の例には、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が含まれる。上記樹脂の中では、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。また、充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いることができる。ここで、「ショアD」および「ショアA」とはデュロメータ硬さ(JISK6253-3、2012年)で測定されるゴム、エラストマーの押し込み硬さを示すものである。
また、図1に示されるように、超音波プローブ100は、圧電材110の背面側に配置されたバッキング材150を有していてもよい。また、バッキング材150は、第1の溝170および第2の溝180の少なくとも一方の溝を有していてもよい。実施の形態1では、バッキング材150は、第1の溝170および第2の溝180の両方の溝を有する。
また、実施の形態1の係る超音波プローブ100は、音響整合層130が分割されていない。このとき、音響整合層130をシリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、およびウレタンゴムなどのゴム弾性を有する材料から形成することで、超音波プローブの指向性をより高めることができる。このとき、上記ゴム弾性を有する材料は、音速が1650m/秒以下となる材料であることが好ましい。
(効果)
実施の形態1に係る超音波プローブ100において、第1の溝170および第2の溝180のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和して、製造時の充填材と圧電材110との剥離を生じにくくすることができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、圧電材110と充填材との間への剥離の生成を抑制することができる。
また、第1の溝170に第1の充填材を充填した後に、第2の溝180を形成することにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。その後、第2の溝180に第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電材110内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
また、音響整合層をシリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、およびウレタンゴムなどのゴム弾性を有する材料から形成することで、超音波プローブの指向性をより高めることができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを得ることができる。
(超音波プローブの製造方法)
図2に示されるフローチャートを用いて、実施の形態1に係る超音波プローブ100の製造方法について説明する。
実施の形態1に係る超音波プローブ100の製造方法は、圧電材110に複数の第1の溝170を形成する第1溝形成工程(S10)と、第1の溝170を、第1の充填材により充填された状態とする第1充填工程(S11)と、圧電材110の第1の溝170の間に第2の溝180を形成する第2溝形成工程(S12)と、第2の溝180を、第2の充填材により充填された状態とする第2充填工程(S13)と、圧電材110の被検体側に配置される音響整合層130を接着する接着工程(S14)と、音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)に音響レンズ140を接着する音響レンズ接着工程(S15)と、を有する。本発明において、「最上層」とは、上述した上面側のうち被検体に最も近い位置に配置されている音響整合層のことをいう。本実施の形態においては、最上層とは、第3の音響整合層130cのことをいう。
なお、本発明において、「接着する」とは、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化性接着剤を用いて、音響整合層等を接着することをいう。
ここで、第1溝形成工程(S10)および第2溝形成工程(S12)は、いずれも、圧電材110を分割する溝を形成する工程である。圧電材110の厚み、溝幅、溝の深さ、溝の形成される間隔は、周波数によって変わる。たとえば、周波数7.5MHz、圧電素子ピッチ200μm、圧電素子数192素子の場合には、第1溝形成工程(S10)では、幅が20~30μmであり、深さが圧電材110の厚みに対して+10~100μmである第1の溝170が略平行に200μmの間隔で形成される。第2溝形成工程(S12)では、第1の溝170の間に幅20~30μmの第2の溝180が形成される。第2溝形成工程(S12)で形成される第2の溝180は、第1の溝170から100μm離れた位置に形成される。
第1溝形成工程(S10)および第2溝形成工程(S12)は、圧電材の公知の加工方法を利用して行うことができる。一般に、溝の形成はダイシングソーを用いることにより、第1の溝170および第2の溝180を形成することができる。また、圧電材110の厚さが10μm以上であれば、ダイアモンドカッターなどの公知の加工機にて行うことができ、10μm未満であれば、MicroElectroMechanical Systems(MEMS)加工によっても行うことができる。
また、実施の形態1に係る超音波プローブ100の製造方法において、図2のフローチャートに示される工程の他に、第1溝形成工程(S10)の前に、圧電材110の背面側にバッキング材150を接着する工程(不図示)を有していてもよい。ここで、圧電材110の背面側にバッキング材150が接着されている超音波プローブ100において、圧電材110に複数の第1の溝170を形成する第1溝形成工程(S10)および圧電材110の第1の溝170の間に第2の溝180を形成する第2溝形成工程(S12)のどちらか一方の工程は、バッキング材150に第1の溝170または第2の溝180を形成する工程であってもよい。
また、第1溝形成工程(S10)および第2溝形成工程(S12)で形成した第1の溝170および第2の溝180に充填される充填材は、第1の溝170および第2の溝180のいずれか一方が、空気であるか、またはそれぞれ硬度が異なる充填材である。第1の溝170に充填する第1の充填材は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、第2の溝180に充填する第2の充填材は、第1の充填材とは硬度が異なる、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましい。
充填材として使用できるエポキシ樹脂の例には、ビスフェノールA型およびビスフェノールF型などのビスフェノール型エポキシ樹脂、レゾールノボラック型およびフェノール変性ノボラック型などのノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン構造含有型、アントラセン構造含有型およびフルオレン構造含有型などの多環芳香族型エポキシ樹脂、水添脂環型エポキシ樹脂、ならびに液晶性エポキシ樹脂が含まれる。シリコーン樹脂の例には、RTVシリコーンゴムが含まれる。また、シリコーン樹脂には一液タイプ、二液タイプ、室温硬化型、加熱硬化型、縮合反応型、付加反応型が含まれる。ウレタン樹脂の例には、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が含まれる。上記樹脂の中では、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。また、充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いることができる。
(効果)
実施の形態1に係る超音波プローブ100の製造方法において、第1の溝170および第2の溝180のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和させることができるので、充填材と圧電材110に形成した各溝との間に生じる剥離を抑制した超音波プローブを製造することができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電材110との間への剥離の生成を抑制することができる。
また、第1充填工程(S11)後に、第2溝形成工程(S12)を行うことにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。ここで、第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電材110内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
また、第1溝形成工程(S10)および第1充填工程(S11)と、第2溝形成工程(S12)および第2充填工程(S13)とを分けて行うことにより所望の溝へ所望の充填材を確実に充填することができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを製造することができる。
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の形態2に係る超音波プローブ200の全体構造の一例を示す断面図である。
(超音波プローブの構成)
実施の形態2に係る超音波プローブ200は、音響整合層130が第1の溝210および第2の溝220の溝の両方の溝により分割された層(以下、「分割層」ともいう)を有しているという点のみで実施の形態1に係る超音波プローブ100と異なる。そこで、実施の形態1に係る超音波プローブ100と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3に示されるように、実施の形態2に係る超音波プローブ200において、音響整合層130は、第1の溝210および第2の溝220の溝の少なくとも一方により分割された分割層(第1の音響整合層130aおよび第2の音響整合層130b)と、第1の溝210および第2の溝220の溝のいずれによっても分割されていない非分割層(第3の音響整合層130c)とを有している。
図3に示される超音波プローブ200では、第1の音響整合層130a、第2の音響整合層130b、および圧電材110が、第1の溝210および第2の溝220の両方の溝により分割されているが、本発明はこれに限定されない。第1の音響整合層130aおよび圧電材110のみが、第1の溝210および第2の溝220により分割されてもよいし、第3の音響整合層130cを含むすべての音響整合層が、第1の溝210および第2の溝220により分割されてもよい。
また、分割層は、第1の溝210および第2の溝220の両方の溝により分割された層であってもよいし、第1の溝210および第2の溝220の一方の溝のみにより分割された層であってもよい。
また、第1の溝210および第2の溝220のいずれか一方の溝は、空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。上記充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。ここで、第1の溝210および第2の溝220に充填する充填材は、上述したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。
また、図3に示されるように、超音波プローブ200は、圧電材110の背面側に配置されたバッキング材150を有していてもよい。また、バッキング材150は、第1の溝210および第2の溝220の少なくとも一方の溝を有していてもよい。実施の形態2では、バッキング材150は、第1の溝210および第2の溝220の両方の溝を有する。
(効果)
実施の形態2に係る超音波プローブ200において、第1の溝210および第2の溝220のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和して、製造時の充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との剥離を生じにくくすることができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との間への剥離の生成を抑制することができる。
また、第1の溝210に第1の充填材を充填した後に、第2の溝220を形成することにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。その後、第2の溝220に第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電材110および音響整合層130内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを得ることができる。
(超音波プローブの製造方法)
図4に示されるフローチャートを用いて、実施の形態2に係る超音波プローブ200の製造方法について説明する。
実施の形態2に係る超音波プローブ200の製造方法は、圧電材110の被検体側に配置される音響整合層130を接着する接着工程(S20)と、圧電材110および音響整合層130に複数の第1の溝210を形成する第1溝形成工程(S21)と、第1の溝210を第1の充填材により充填された状態とする第1充填工程(S22)と、圧電材110および音響整合層130の複数の第1の溝210の間に第2の溝220を形成する第2溝形成工程(S23)と、第2の溝220を第2の充填材により充填された状態とする第2充填工程(S24)と、音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)に音響レンズ140を接着する音響レンズ接着工程(S25)と、を有する。ここで、第1溝形成工程(S21)および第2溝形成工程(S23)の少なくとも一方は、圧電材110を分割する溝を形成する工程である。
なお、第2充填工程(S24)の後に、さらに音響整合層を接着する接着工程を有してもよい。これにより、第1の溝210および第2の溝220の両方により分割された分割層(第1の音響整合層130aおよび第2の音響整合層130b)と、第1の溝210および第2の溝220のいずれにも分割されていない非分割層(第3の音響整合層130c)と、を音響整合層に有する超音波プローブを製造することができる。
また、第1溝形成工程(S21)および第2溝形成工程(S23)で形成した第1の溝210および第2の溝220に充填される充填材は、第1の溝210および第2の溝220のいずれか一方は、空気であるか、またはそれぞれ硬度が異なる充填材である。形成した第1の溝210に充填する第1の充填材は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、形成した第2の溝220に充填する第2の充填材は、第1の充填材とは硬度が異なる、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。また、充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いることができる。
また、実施の形態2に係る超音波プローブ200の製造方法において、図4のフローチャートに示される工程の他に、接着工程(S20)の前に、圧電材110の背面側にバッキング材150を接着する工程(不図示)を有していてもよい。ここで、圧電材110の背面側にバッキング材150が接着されている超音波プローブ200において、圧電材110に複数の第1の溝210を形成する第1溝形成工程(S21)および圧電材110の第1の溝210の間に第2の溝220を形成する第2溝形成工程(S23)のどちらか一方の工程は、バッキング材150に第1の溝210または第2の溝220を形成する工程であってもよい。
(効果)
実施の形態2に係る超音波プローブ200の製造方法において、第1の溝210および第2の溝220のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、各溝の深さが同じであっても、充填材の硬化収縮を緩和させることができるので、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)に形成した各溝との間に生じる剥離を抑制した超音波プローブを製造することができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との間への剥離の生成を抑制することができる。
また、第1充填工程(S22)後に、第2溝形成工程(S23)を行うことにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。その後、第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電素子(圧電材110、音響整合層130)内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
また、第1溝形成工程(S21)および第1充填工程(S22)と、第2溝形成工程(S23)および第2充填工程(S24)とを分けて行うことにより所望の溝へ所望の充填材を充填することができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを製造することができる。
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の形態3に係る超音波プローブ300の全体構造の一例を示す断面図である。
(超音波プローブの構成)
実施の形態3に係る超音波プローブ300は、第1の溝310または第2の溝320の溝のどちらか一方のみが圧電材110を分割しているという点のみで実施の形態1に係る超音波プローブ100と異なる。そこで、実施の形態1に係る超音波プローブ100と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図5に示されるように、実施の形態3に係る超音波プローブ300では、圧電材110が第1の溝310のみにより分割されているが、本発明はこの構成に限定されない。実施の形態3においては、圧電材110が第2の溝320のみにより分割されてもよい。また、図5に示されるように、実施の形態3に係る超音波プローブ300では、2つの第1の溝310の間に2つの第2の溝320が形成されているが、これに限定されず、2つの第1の溝310の間に1つの第2の溝320が形成されていてもよいし、2つの第1の溝310の間に3つ以上の第2の溝320が形成されていてもよい。
また、図5においては、音響整合層130は、第1の溝310および第2の溝320のいずれによっても分割されていないが、本発明はこれに限定されない。たとえば、第1の音響整合層130aなどのいくつかの層が、第1の溝310および第2の溝320の両方またはいずれか一方により分割されていてもよいし、最上層(第3の音響整合層130c)を含む音響整合層130のすべての層が、第1の溝310および第2の溝320の両方またはいずれか一方により分割されていてもよい。
また、圧電材110を分割しない第1の溝310および第2の溝320のどちらか一方の溝の深さは、圧電材110を分割しない深さであれば、特に制限されない。圧電材110を分割しない場合の第1の溝310または第2の溝320の溝の深さは、圧電材110の高さに対して80~90%であることが好ましい。
また、分割層を形成する第1の溝310および第2の溝320のいずれか一方の溝は、空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。上記充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。ここで、第1の溝310および第2の溝320に充填する充填材は、上述したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。
また、図5に示されるように、超音波プローブ300は、圧電材110の背面側に配置されたバッキング材150を有していてもよい。また、バッキング材150は、第1の溝310および第2の溝320の少なくとも一方の溝を有していてもよい。実施の形態3では、バッキング材150は、第1の溝310を有する。
(効果)
実施の形態3に係る超音波プローブ300において、第1の溝310および第2の溝320のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和して、製造時の充填材と圧電材との剥離を生じにくくすることができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電材110との間への剥離の生成を抑制することができる。また、形成する第1の溝310と第2の溝320の深さを変えることにより、深さの浅い溝に充填する充填材の量を減らすことができるので、充填材の硬化収縮を軽減することができる。
また、第1の溝310に第1の充填材を充填した後に、第2の溝320を形成して第2の充填材を充填することにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。ここで、第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電材110内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
また、音響整合層をシリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、およびウレタンゴムなどのゴム弾性を有する材料から形成することで、超音波プローブの指向性をより高めることができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを得ることができる。
(超音波プローブの製造方法)
実施の形態3に係る超音波プローブ300の製造方法は、図2に示されるフローチャートと同様にして製造することができる。実施の形態1と同じ工程には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
実施の形態3に係る超音波プローブ300の製造方法は、圧電材110に複数の第1の溝310を形成する第1溝形成工程(S10)と、第1の溝310を、第1の充填材により充填された状態とする第1充填工程(S11)と、圧電材110の第1の溝310の間に第2の溝320を形成する第2溝形成工程(S12)と、第2の溝320を、第2の充填材により充填された状態とする第2充填工程(S13)と、圧電材110の被検体側に配置される音響整合層130を接着する接着工程(S14)と、音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)に音響レンズ140を接着する工程(S15)と、を有する。ここで、第1溝形成工程(S10)および第2溝形成工程(S13)の少なくとも一方の工程は、圧電材110を分割する溝を形成する工程であり、もう一方は圧電材110を分割しない溝を形成する工程である。
また、分割層を形成する第1の溝310および第2の溝320のいずれか一方の溝は、空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。上記充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。ここで、第1の溝310および第2の溝320に充填する充填材は、上述したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。また、充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いることができる。
また、実施の形態3に係る超音波プローブ300の製造方法において、図2のフローチャートに示される工程の他に、第1溝形成工程(S10)の前に、圧電材110の背面側にバッキング材150を接着する工程(不図示)を有していてもよい。ここで、圧電材110の背面側にバッキング材150が接着されている超音波プローブ100において、圧電材110に複数の第1の溝310を形成する第1溝形成工程(S10)および圧電材110の第1の溝310の間に第2の溝320を形成する第2溝形成工程(S12)のどちらか一方の工程は、バッキング材150に第1の溝310または第2の溝320を形成する工程であってもよい。
(効果)
実施の形態3に係る超音波プローブ300の製造方法において、第1の溝310および第2の溝320のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和させることができので、充填材と圧電材110に形成した各溝との間に生じる剥離を抑制した超音波プローブを製造することができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電材110との間への剥離の生成を抑制することができる。さらに、形成する第1の溝310と第2の溝320の深さを変えることにより、深さの浅い溝に充填する充填材の量を減らすことができるので、充填材の硬化収縮を軽減することができる。
また、第1充填工程(S11)後に、第2溝形成工程(S12)を行うことにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。その後、第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に、圧電材110内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
また、第1溝形成工程(S10)および第1充填工程(S11)と、第2溝形成工程(S12)および第2充填工程(S13)とを分けて行うことにより所望の溝へ所望の充填材を充填することができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを製造することができる。
[実施の形態4]
図6は、本発明の実施の形態4に係る超音波プローブ400の全体構造の一例を示す断面図である。
(超音波プローブの構成)
実施の形態4に係る超音波プローブ400は、音響整合層130が、第1の溝410および第2の溝420の両方の溝により分割された層と、第1の溝410および第2の溝420の一方の溝により分割された最上層と、を有しているという点のみで実施の形態1に係る超音波プローブ100と異なる。そこで、実施の形態1に係る超音波プローブ100と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図6に示されるように、実施の形態4に係る超音波プローブ400は、第1の音響整合層130aおよび第2の音響整合層130bが第1の溝410により分割されており、最上層(第3の音響整合層130c)を含むすべての音響整合層が、第2の溝420により分割されている。なお、第1の音響整合層130aおよび第2の音響整合層130bのいずれか一層のみが、第1の溝410により分割されていてもよい。
図6においては、最上層(第3の音響整合層130c)が第2の溝420のみによって分割されているが、本実施形態はこれに限定されない。本実施形態では、最上層(第3の音響整合層130c)第1の溝410のみによって分割されていてもよい。また、図6においては、圧電材110が第1の溝410および第2の溝420の両方の溝によって分割されているが、圧電材110は、第1の溝410および第2の溝420のどちらか一方の溝によって分割されていてもよい。
また、第1の溝410および第2の溝420のいずれか一方の溝は、空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。上記充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。ここで、第1の溝410および第2の溝420に充填する充填材は、上述したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。
また、図6に示されるように、超音波プローブ400は、圧電材110の背面側に配置されたバッキング材150を有していてもよい。また、バッキング材150は、第1の溝410および第2の溝420の少なくとも一方の溝を有していてもよい。実施の形態4では、バッキング材150は、第1の溝410および第2の溝420の両方の溝を有する。
(効果)
実施の形態4に係る超音波プローブ400において、第1の溝410および第2の溝420のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和して、製造時の充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との間の剥離を生じにくくすることができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との間への剥離の生成を抑制することができる。また、第1の溝410および第2の溝420のいずれか一方の溝のみが、音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)を分割することにより、剥離の起点となりやすい音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)に充填する充填材の量を減らすことができるので、硬化収縮による剥離を軽減することができる。
また、第1の充填材を充填した後に、第2溝を形成することにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。その後、第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電素子(圧電材110、音響整合層130)内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを得ることができる。
(超音波プローブの製造方法)
図7に示されるフローチャートを用いて、実施の形態4に係る超音波プローブ400の製造方法について説明する。
実施の形態4に係る超音波プローブ400の製造方法は、圧電材110、および音響整合層130a、130bに複数の第1の溝410を形成する第1溝形成工程(S30)と、第1の溝410を第1の充填材により充填された状態とする第1充填工程(S31)と、圧電材110の被検体側に配置される音響整合層130cを接着する接着工程(S32)(第2の溝420により分割される分割層を接着する分割層接着工程でもある。)と、音響整合層130が接着された圧電材110の、複数の第1の溝410の間に、第2の溝420を形成する第2溝形成工程(S33)と、第2の溝420を第2の充填材により充填された状態とする第2充填工程(S34)と、音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)に音響レンズ140を接着する音響レンズ接着工程(S35)と、をこの順番で有する。
また、分割層を形成する第1の溝410および第2の溝420のいずれか一方の溝は、空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。上記充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。ここで、第1の溝410および第2の溝420に充填する充填材は、上述したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。また、充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いることができる。
また、実施の形態4に係る超音波プローブ400の製造方法において、図7のフローチャートに示される工程の他に、第1溝形成工程(S30)の前に、圧電材110の背面側にバッキング材150を接着する工程(不図示)を有していてもよい。ここで、圧電材110の背面側にバッキング材150が接着されている超音波プローブ400において、圧電材110に複数の第1の溝410を形成する第1溝形成工程(S30)および圧電材110の第1の溝410の間に第2の溝420を形成する第2溝形成工程(S33)のどちらか一方の工程は、バッキング材150に第1の溝410または第2の溝420を形成する工程であってもよい。
(効果)
実施の形態4に係る超音波プローブ400の製造方法において、第1の溝410および第2の溝420のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)に形成した各溝との間に生じる剥離を抑制した超音波プローブを製造することができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、圧電素子(圧電材110、音響整合層130)と充填材との間への剥離の生成を抑制することができる。また、第1の溝410および第2の溝420のいずれか一方の溝のみが、音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)を分割することにより、剥離の起点となりやすい音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)に充填する充填材の量を減らすことができるので、硬化収縮による剥離を軽減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電素子(圧電材110、音響整合層130)内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブの製造方法を提供することができる。
[変形例]
図8は、本発明の変形例に係る超音波プローブの全体構造の一例を示す断面図である。
(超音波プローブの構成)
上記実施の形態1~4では、デマッチング層を有さない超音波プローブ100、200、300、400について説明したが、変形例に係る超音波プローブ500は、デマッチング層510を有してもよい。ここで、「デマッチング層」とは、圧電素子からなる超音波振動子で発生される弾性振動を、反射する層であり、圧電材110の背面側に接着される層のことをいう。
また、デマッチング層510は、圧電材110の音響インピーダンス(10~30MRayls)よりも音響インピーダンスが大きい材料(例えば、90MRayls)により形成されており、圧電材110に対し被検体の方向とは反対側(被検体から遠ざかる方向)に出力される超音波を反射する。
デマッチング層510に適用される材料としては、タングステン、タングステンカーバイド、タンタルなどであれば、特に限定されない。上記材料の中では、タングステンカーバイドが好ましい。また、タングステンカーバイドとコバルト等の他の材料とを混合してなる、タングステン系合金であってもよい。
図8に示されるように、変形例に係る超音波プローブ500は、圧電材110と、圧電材110に電圧を印加するための信号電極120a、120bと、音響整合層130と、音響レンズ140と、バッキング材150と、フレキシブルプリント基板(FPC)160と、デマッチング層510と、を有する。超音波プローブ100は、圧電材110から被検体に向けて、信号電極120a、音響整合層130および音響レンズ140がこの順に積層され、圧電材110から被検体とは反対側に向けて、信号電極120b、デマッチング層510、フレキシブルプリント基板(FPC)160およびバッキング材150がこの順に積層された構成を有する。
ここで、図8に示されるように、圧電材110は、略平行に形成された複数の第1の溝520と、複数の第1の溝520の間に第1の溝520に対して略平行となるように形成された第2の溝530と、を有し、圧電材110は、第1の溝520および第2の溝530の両方の溝により分割されている。圧電材110に形成される第1の溝520および第2の溝530の数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、デマッチング層510は、第1の溝520および第2の溝530のどちらか一方の溝により分割されていてもよい。デマッチング層510に形成される第1の溝520および第2の溝530の数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、上記分割層を分割する第1の溝520および第2の溝530のいずれか一方の溝は、空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。上記充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。ここで、第1の溝520および第2の溝530に充填する充填材は、上述したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。
また、図8に示されるように、変形例に係る超音波プローブ500では、圧電材110の背面側に配置されたバッキング材150を有していてもよい。また、バッキング材150は、第1の溝520および第2の溝530の少なくとも一方の溝を有していてもよい。変形例に係る超音波プローブ500では、バッキング材150は、第1の溝520および第2の溝530の両方の溝を有する。
また、変形例に係る超音波プローブ500は、音響整合層130が分割されていない。このとき、音響整合層130をシリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、およびウレタンゴムなどのゴム弾性を有する材料から形成することで、超音波プローブの指向性をより高めることができる。このとき、上記ゴム弾性を有する材料は、音速が1650m/秒以下となる材料であることが好ましい。ただし、変形例に係る超音波プローブ500は、実施の形態1~実施の形態4と同様に、音響整合層130が第1の溝520および第2の溝530の少なくとも一方の溝により分割された分割層を有してもよい。
(効果)
変形例に係る超音波プローブ500において、第1の溝520および第2の溝530のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、各溝の深さが同じであっても、充填材の硬化収縮を緩和させることができる。とくに、硬度の低い充填材は、充填材の硬化収縮に追従できることから、硬度の高い充填材と併用しても、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との間に生じる剥離を抑制することができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との間への剥離の生成を抑制することができる。
また、第1の充填材を充填した後に、第2溝を形成することにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。その後、第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電素子(圧電材110、音響整合層130)内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
また、音響整合層をシリコーンゴム、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレン共重合ゴム、アクリロニトリル-ブタジエン共重合ゴム、およびウレタンゴムなどのゴム弾性を有する材料から形成することで、超音波プローブの指向性をより高めることができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを得ることができる。
(超音波プローブの製造方法)
変形例に係る超音波プローブ500の製造方法は、図2に示される実施の形態1のフローチャートと同様にして製造することができる。よって、実施の形態1と同じ工程には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
変形例に係る超音波プローブ500の製造方法においては、圧電材110に複数の第1の溝520を形成する第1溝形成工程(S10)と、第1の溝520を、第1の充填材により充填された状態とする第1充填工程(S11)と、圧電材110の第1の溝520の間に第2の溝530を形成する第2溝形成工程(S12)と、第2の溝530を、第2の充填材により充填された状態とする第2充填工程(S13)と、圧電材110の被検体側に配置される音響整合層130を接着する接着工程(S14)と、音響整合層130の最上層(第3の音響整合層130c)に音響レンズ140を接着する音響レンズ接着工程(S15)と、を有する。
また、変形例に係る超音波プローブ500の製造方法において、図2のフローチャートに示される工程の他に、第1溝形成工程(S10)の前に、圧電材110の背面側にデマッチング層510を接着する工程(不図示)を有している。また、デマッチング層510の背面側にバッキング材150を接着する工程(不図示)を有していてもよい。また、圧電材110に複数の第1の溝520を形成する第1溝形成工程(S10)および圧電材110の第1の溝520の間に第2の溝530を形成する第2溝形成工程(S12)のどちらか一方の工程は、バッキング材150に第1の溝520または第2の溝530を形成する工程であってもよい。
また、第1の溝520および第2の溝530のいずれか一方の溝は、空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている。上記充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いてもよい。ここで、第1の溝520および第2の溝530に充填する充填材は、上述したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂であることが好ましく、例えば、ショアD80のエポキシ樹脂とショアA35のシリコーン樹脂との組み合わせであることがより好ましい。また、充填材は、硬度が異なっていれば同じ種類の樹脂から構成される充填材を用いることができる。
(効果)
変形例に係る超音波プローブ500の製造方法において、第1の溝520および第2の溝530のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和させることができるので、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)に形成した各溝との間に生じる剥離を抑制した超音波プローブを製造することができる。とくに、硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和して、充填材と圧電素子(圧電材110、音響整合層130)との間への剥離の生成を抑制することができる。
また、第1充填工程(S11)後に、第2溝形成工程(S12)を行うことにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができる。その後、第2の充填材を充填すると、第1の充填材と同様に硬化収縮は発生するが、第1の充填材の硬化収縮の応力は緩和されているため、一度に全ての溝を形成し、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができる。さらに、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電素子(圧電材110、音響整合層130)内に充填される充填材の量は少なくなるので、硬化収縮の影響を低減することができる。
また、第1溝形成工程(S10)および第1充填工程(S11)と、第2溝形成工程(S12)および第2充填工程(S13)とを分けて行うことにより所望の溝へ所望の充填材を充填することができる。
これにより、所望する耐久性および音響特性を有し、生産性に優れた超音波プローブを製造することができる。
(超音波診断装置)
図9は、超音波プローブ100、200、300、400または500を備える超音波診断装置10の一例を示す模式図である。超音波診断装置10は、超音波プローブ100、200、300、400または500、本体部11、コネクタ部12およびディスプレイ13を備える。
超音波プローブ100、200、300、400または500は、コネクタ部12に接続されたケーブル14を介して超音波診断装置10と接続される。
超音波診断装置10からの電気信号(送信信号)は、ケーブル14を通じて超音波プローブ100、200、300、400または500の圧電材110に送信される。この送信信号は、圧電素子110において超音波に変換され、生体内に送波される。送波された超音波は生体内の組織などで反射され、当該反射波の一部がまた圧電材110に受波され電気信号(受信信号)に変換され、超音波診断装置10の本体部11に送信される。受信信号は、超音波診断装置10の本体部11において画像データに変換されディスプレイ13に表示される。
上記の実施の形態の超音波診断装置は、圧電材から被検体(生体)までの音響インピーダンスの差を段階的に小さくした本発明の超音波プローブを有することからより高画質化された超音波画像を生成することができる。
なお、上述の各実施の形態では、バッキング材を有する超音波プローブについて説明したが、超音波プローブは、バッキング材を有さなくてもよい。また、PZTとバッキング材の間には、PZT同等以上の音響インピーダンスの材料を設けて、背面側に向かう超音波を反射させ、上面側に向かう超音波とを重ね合わせるような構成にしてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
超音波プローブの作製1~7で使用する略号は次のとおりである。
圧電材:チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)
第1の音響整合層:エポキシ樹脂と金属酸化物との混錬物の硬化物
第2の音響整合層:エポキシ樹脂と金属酸化物との混錬物の硬化物
第3の音響整合層:エポキシ樹脂とゴム粒子の混錬物の硬化物
(第1の充填材)
A-1:2液性エポキシ樹脂C-1076、ショアD80(株式会社テスク製)
(第2の充填材)
B-1:2成分付加型RTVシリコーンTSE3032、ショアA35(モメンティブ社製)
B-2:空気
(充填方法)
D-1:第1の充填材または第2の充填材のどちらか一方を一度に充填する方法
D-2:第1の充填材を充填した後に第2の充填材を充填する方法
1-1.超音波プローブ1の作製
圧電材(背面側にはバッキング材が接着されている)に、圧電材を分割する第1の溝を、略平行に所定の間隔で形成し、第1の充填材であるA-1を充填して、60℃で4時間硬化させた。次いで、第1の溝の間に、第1の溝に対して略平行となるように、圧電材を分割する第2の溝を形成し、第2の充填材であるB-1を充填して、50℃で6時間硬化させた。第1の充填材および第2の充填材が充填された圧電材の上面側に、音響整合層を接着剤で接着し、さらに音響整合層の最上層に音響レンズを接着剤で接着して、超音波プローブ1を得た。
1-2.超音波プローブ2の作製
圧電材(背面側にはバッキング材が接着されている)の上面側に第1の音響整合層および第2の音響整合層をこの順番で接着した。次いで、圧電材および音響整合層を分割する第1の溝を、略平行に所定の間隔で形成し、第1の充填材であるA-1を充填して、60℃で4時間硬化させた。次いで、第1の溝の間に、第1の溝に対して略平行となるように、圧電材および音響整合層を分割する第2の溝を形成し、第2の充填材であるB-1を充填して、50℃で6時間硬化させた。最後に、第2の音響整合層の上面側に最上層となる第3の音響整合層を接着し、さらに第3の音響整合層を上面側に音響レンズを接着剤で接着して、超音波プローブ2を得た。
1-3.超音波プローブ3の作製
圧電材(背面側にはバッキング材が接着されている)の上面側に第1の音響整合層および第2の音響整合層をこの順番で接着した。次いで、圧電材および音響整合層を分割する第1の溝を、略平行に所定の間隔で形成し、第1の充填材であるA-1を充填して、60℃で4時間硬化させた。次いで、第1の溝の間に、第1の溝に対して略平行となるように圧電材および音響整合層を分割する第2の溝を形成し、第2の充填材であるB-2(空気)が充填されたままにした。最後に、第2の音響整合層の上面側に最上層となる第3の音響整合層を接着し、さらに第3の音響整合層を上面側に音響レンズを接着剤で接着して、超音波プローブ3を得た。
1-4.超音波プローブ4の作製
圧電材(背面側にはバッキング材が接着されている)に、圧電材を分割する第1の溝を、略平行に所定の間隔で形成し、第1の充填材であるA-1を充填して、60℃で4時間硬化させた。次いで、第1の溝の間に、第1の溝に対して略平行となるように圧電材を分割しない第2の溝を形成し、第2の充填材であるB-1を充填して、50℃で6時間硬化させた。第1の充填材および第2の充填材が充填された圧電材の上面側に、音響整合層を接着剤で接着し、さらに音響整合層の最上層に音響レンズを接着剤で接着して、超音波プローブ4を得た。
1-5.超音波プローブ5の作製
圧電材(背面側にはバッキング材が接着されている)の上面側に第1の音響整合層および第2の音響整合層をこの順番で接着した。次いで、圧電材および音響整合層を分割する第1の溝を、略平行に所定の間隔で形成し、第1の充填材であるA-1を充填して、60℃で4時間硬化させた。次いで、第2の音響整合層の上面側に最上層となる第3の音響整合層を接着した。第3の音響整合層が接着された圧電材の第1の溝の間に、第1の溝に対して略平行となるように圧電材および音響整合層を分割する第2の溝を形成し、第2の充填材であるB-1を充填して、50℃で6時間硬化させた。最後に、第3の音響整合層を上面側に音響レンズを接着剤で接着して、超音波プローブ5を得た。
1-6.超音波プローブ6の作製
圧電材(背面側にはバッキング材が接着されている)の上面側に第1の音響整合層および第2の音響整合層をこの順番で接着した。次いで、圧電材および音響整合層を分割する第1の溝を、略平行に所定の間隔で形成し、第1の充填材であるA-1を充填して、60℃で4時間硬化させた。次いで、第2の音響整合層の上面側に最上層となる第3の音響整合層を接着した。第3の音響整合層が接着された圧電材の第1の溝の間に、第1の溝に対して略平行となるように圧電材および音響整合層を分割する第2の溝を形成し、第2の充填材であるB-2(空気)が充填されたままにした。最後に、第3の音響整合層を上面側に音響レンズを接着剤で接着して、超音波プローブ6を得た。
1-7.超音波プローブ7の作製
圧電材(背面側にはバッキング材が接着されている)の上面側に第1の音響整合層、第2の音響整合層および第3の整合層をこの順番で接着した。次いで、圧電材および音響整合層を分割する溝を、略平行に所定の間隔で形成して、充填材であるB-1を充填して、50℃で6時間硬化させた。最後に、第3の音響整合層の上面側に音響レンズを接着剤で接着して、超音波プローブ7を得た。
表1に超音波プローブ1~7の構成を示す。
Figure 0007367360000001
2.評価
作製した超音波プローブ1~7を用いて剥離の生成の有無を評価した。その結果を表2に示す。
(評価方法)
超音波プローブ1~7をダイシングソー(株式会社ディスコ製)を用いて、5×5mm厚に切断し、その切断面を走査電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて観察した。
(評価基準)
○:音響整合層または圧電材またはフレキシブルプリント基板またはバッキング材と充填材の間に剥離がないもしくは1μm未満の剥離が観察される
×:音響整合層または圧電材またはフレキシブルプリント基板またはバッキング材と充填材の間に1μm以上の剥離が観察される
Figure 0007367360000002
超音波プローブにおいて、第1の溝および第2の溝のいずれか一方の溝を空隙にするか、またはそれぞれの溝に硬度の異なる充填材を充填することにより、充填材の硬化収縮を緩和して、製造時の充填材と圧電素子(圧電材、音響整合層)との間の剥離を生じにくくすることができることがわかった。硬度がより低い充填材は、より変形しやすく、充填材の硬化収縮により追従しやすいことから、硬度がより高い充填材と併用したときに、硬化収縮による応力を緩和することができるので、充填材と圧電素子(圧電材、音響整合層)との間への剥離の生成を抑制できたと考えられる。
また、第1の充填材を充填した後に、第2の溝を形成して第2の充填材を充填することにより、一度に全ての溝に充填材を充填した場合と比較して、硬化収縮による剥離の生成を低減することができることがわかった。これは、一度に全ての溝に充填材を充填しないことにより、一度に圧電素子(圧電材、音響整合層)内に充填される充填材の量が少なくなるので、硬化収縮の影響を受けにくくなるためと考えられる。また、第1の充填材を充填した後に、第2の溝を形成して第2の充填材を充填することにより、第1の充填材の硬化収縮による応力を開放させることができるためであると考えられる。
本発明は、感度に優れて画質のよい超音波画像を得ることを目的とする超音波装置の超音波プローブとして有用である。
10 超音波診断装置
11 本体部
12 コネクタ部
13 ディスプレイ
14 ケーブル
100、200、300、400、500 超音波プローブ
110 圧電材
120a、120b 信号電極
130 音響整合層
130a 第1の音響整合層
130b 第2の音響整合層
130c 第3の音響整合層
140 音響レンズ
150 バッキング材
160 フレキシブルプリント基板(FPC)
170、210、310、410、520 第1の溝
180、220、320、420、530 第2の溝
510 デマッチング層

Claims (13)

  1. 超音波を送受信するための1次元に配列された圧電材と、
    前記圧電材の被検体側に配置された少なくとも1層の音響整合層と、
    を有する超音波プローブであって、
    前記圧電材は、複数の第1の溝と、前記複数の第1の溝の間に形成された少なくとも第2の溝と、を有し、
    前記圧電材は、前記第1の溝および第2の溝の少なくとも一方の溝により分割され、
    前記音響整合層は、前記第1の溝および前記第2の溝の少なくとも一方の溝により分割された分割層を有し、
    前記分割層は、前記第1の溝および前記第2の溝の両方の溝により分割された層を含み、
    前記第1の溝および第2の溝は、いずれか一方の溝が空隙であるか、またはそれぞれ硬度の異なる充填材が充填されている、
    超音波プローブ。
  2. 前記分割層は、前記第1の溝および第2の溝の一方の溝のみにより分割された層をさらに含む、請求項に記載の超音波プローブ。
  3. 前記分割層は、前記音響整合層の最上層を含む、請求項1または2に記載の超音波プローブ。
  4. 前記圧電材は、前記第1の溝および第2の溝の一方の溝のみにより分割されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  5. 前記圧電材の背面側に配置されたバッキング材を有し、
    前記バッキング材は、前記第1の溝および第2の溝の少なくとも一方の溝を有する、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  6. 前記充填材は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の超音波プローブ。
  7. 圧電材の被検体側に配置される音響整合層を接着する少なくとも1回の接着工程と、
    前記圧電材および前記音響整合層に複数の第1の溝を形成する第1溝形成工程と、
    前記複数の第1の溝を、第1の充填材により充填された状態とする第1充填工程と、
    前記圧電材および前記音響整合層の前記複数の第1の溝の間に第2の溝を形成する第2溝形成工程と、
    前記第2の溝を、第2の充填材により充填された状態とする第2充填工程と
    を有し、
    前記第1溝形成工程および前記第2溝形成工程の少なくとも一方は、前記圧電材を分割する溝を形成する工程であり、
    前記接着工程は、前記第1溝形成工程より前に行われる、前記音響整合層のうち前記第1の溝および前記第2の溝の両方の溝により分割される層を形成する工程を含み、
    前記第1の充填材および第2の充填材は、いずれか一方が空気であるか、またはそれぞれ硬度が異なる充填材である、
    1次元に配列された圧電材を有する超音波プローブの製造方法。
  8. 前記接着工程は、前記第1溝形成工程より後に行われる、前記音響整合層のうち前記第1の溝のみにより分割される層を形成する工程さらに含む、請求項に記載の超音波プローブの製造方法。
  9. 前記第2溝形成工程において、前記音響整合層の最上層に前記第2の溝を形成する、請求項7または8に記載の超音波プローブの製造方法。
  10. バッキング材に前記圧電材を接着する工程を有し、
    前記第1溝形成工程および前記第2溝形成工程の少なくとも一方の工程は、前記バッキング材に前記第1の溝または第2の溝を形成する工程である、
    請求項7~9のいずれか一項に記載の超音波プローブの製造方法。
  11. 前記第1の充填材は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂を含む、請求項7~10のいずれか一項に記載の超音波プローブの製造方法。
  12. 前記第2の充填材は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される樹脂を含む、請求項7~11のいずれか一項に記載の超音波プローブの製造方法。
  13. 請求項1~6のいずれか一項に記載の超音波プローブを有する超音波診断装置。
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