JP7365880B2 - 粗視化ポリマーモデルのパラメータを決定する方法、システム及びプログラム - Google Patents
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Description
本実施形態のシステム1は、SBR等の粗視化ポリマーモデルを構成する二種類のポリマーである粗視化ポリマーモデルのパラメータを決定する。
Uangle=Kangle(1+cosθ) …(1)
C∞=<R2 ee>/Nb2 …(2)
Nは一本の高分子鎖に含まれるボンドの数を示し、bが1つのボンドの長さを示す。<>は平均値を意味する。3つの粒子が直鎖状に接続されていれば、ボンド数は2である。
図1に示すシステム1における1又は複数のプロセッサが実行する、粗視化ポリマーモデルのパラメータを決定する方法について、図2を用いて説明する。
1又は複数のプロセッサ1aが実行する方法であって、
(a1)直鎖状に結合された複数の第1粗視化粒子20を有する第1粗視化ポリマーモデルM1と、直鎖状に結合された複数の第2粗視化粒子30を有する第2粗視化ポリマーモデルM2とを取得すること(ST1)と、
(b1)第1粗視化粒子20及び第2粗視化粒子30の結合角曲げ定数Kangleと、ポテンシャルの強度に関する定数εと、を設定すること(ST2,ST6)と、
(c1)分子動力学計算を実行して、各々のモデルの特性比と、各々のモデルの粘弾性を表す物理量とを算出すること(ST3,ST4,ST7,ST8)と、
(d1)特性比と物理量が、それぞれの実験値に基づく許容条件に合致するまで、(b1)における定数ε及び結合角曲げ定数Kangleの設定と、(c1)における特性比及び物理量の算出と、を繰り返し実行することと、
を含む。
直鎖状に結合された複数の第1粗視化粒子20を有する第1粗視化ポリマーモデルM1と、直鎖状に結合された複数の第2粗視化粒子30を有する第2粗視化ポリマーモデルM2とを取得するモデル取得部10と、
第1粗視化粒子20及び第2粗視化粒子30の結合角曲げ定数Kangleを設定する第1設定部11と、
ポテンシャルの強度に関する定数εを設定する第2設定部15と、
分子動力学計算を実行する分子動力学計算実行部12と、
各々のモデルM1,M2の特性比を算出する特性比算出部13と、
各々のモデルM1,M2の粘弾性を表す物理量を算出する物理量算出部16と、
を備え、
特性比と物理量がそれぞれの実験値に基づく許容条件に合致するまで、第1設定部11による定数εの設定と、第2設定部15による結合角曲げ定数Kangleの設定と、特性比算出部13による特性比の算出と、物理量算出部16による前記物理量の算出と、を繰り返し実行するように構成されている。
を含むことが好ましい。
第1許容条件が成立すれば、第2設定部15により定数εを設定し、物理量算出部16により各々の物理量を算出し、
物理量算出部16が算出した各々の物理量が、実験値に基づく第2許容条件に合致するまで、第2設定部15による定数εの設定および物理量算出部16による物理量の算出を繰り返すことが好ましい。
これらプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。
Claims (11)
- 1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
(a1)直鎖状に結合された複数の第1粗視化粒子を有する第1粗視化ポリマーモデルと、直鎖状に結合された複数の第2粗視化粒子を有する第2粗視化ポリマーモデルとを取得することと、
(b1)前記第1粗視化粒子及び前記第2粗視化粒子の結合角曲げ定数Kangleと、ポテンシャルの強度に関する定数εと、を設定することと、
(c1)分子動力学計算を実行して、各々のモデルの特性比と、各々のモデルの粘弾性を表す物理量とを算出することと、
(d1)前記特性比と前記物理量が、それぞれの実験値に基づく許容条件に合致するまで、前記(b1)における前記定数ε及び結合角曲げ定数Kangleの設定と、前記(c1)における前記特性比及び前記物理量の算出と、を繰り返し実行することと、
を含む、粗視化ポリマーモデルのパラメータを決定する方法。 - (b2)前記第1粗視化粒子及び前記第2粗視化粒子同士の結合角曲げ定数Kangleをそれぞれ設定することと、
(c2)分子動力学計算による平衡化処理を実行して、各々のモデルの特性比を算出することと、
(d2)前記(c2)で算出した各々の特性比が、実験値に基づく第1許容条件に合致するまで、前記(b2)における結合角曲げ定数Kangleの設定および前記(c2)における特性比の算出を繰り返し、前記第1許容条件が成立すれば、下記(e2)を実行することと、
(e2)ポテンシャルの強度に関する定数εを各々のモデルに設定することと、
(f2)平衡化処理を実行して、各々のモデルの粘弾性を表す物理量を算出することと、
(g2)前記(f2)で算出した各々の物理量が、実験値に基づく第2許容条件に合致するまで、前記(e2)における定数εの設定および前記(f2)における物理量の算出を繰り返すことと、
を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記(g2)において前記各々の物理量が前記第2許容条件に合致する場合には、前記結合角曲げ定数Kangle及び前記定数εを用いて前記平衡化処理を実行して、各々のモデルの特性比を算出し、
(h2)前記(g2)において算出した前記各々の特性比が前記第1許容条件に合致するまで、前記(b2)に戻る、請求項2に記載の方法。 - 前記第1粗視化粒子はスチレンであり、前記第2粗視化粒子はブタジエンであり、
前記物理量は、貯蔵弾性率であり、
前記第2許容条件は、前記第1粗視化ポリマーモデルの貯蔵弾性率と、前記第2粗視化ポリマーモデルの貯蔵弾性率とがグラフ上で交差することである、請求項2又は3に記載の方法。 - 前記物理量は、貯蔵弾性率、損失弾性率及びtanδの少なくともいずれかである、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
- 直鎖状に結合された複数の第1粗視化粒子を有する第1粗視化ポリマーモデルと、直鎖状に結合された複数の第2粗視化粒子を有する第2粗視化ポリマーモデルとを取得するモデル取得部と、
前記第1粗視化粒子及び前記第2粗視化粒子の結合角曲げ定数Kangleを設定する第1設定部と、
ポテンシャルの強度に関する定数εを設定する第2設定部と、
分子動力学計算を実行する分子動力学計算実行部と、
各々のモデルの特性比を算出する特性比算出部と、
各々のモデルの粘弾性を表す物理量を算出する物理量算出部と、
を備え、
前記特性比と前記物理量がそれぞれの実験値に基づく許容条件に合致するまで、前記第1設定部による前記定数εの設定と、前記第2設定部による前記結合角曲げ定数Kangleの設定と、前記特性比算出部による前記特性比の算出と、前記物理量算出部による前記物理量の算出と、を繰り返し実行するように構成されている、粗視化ポリマーモデルのパラメータを決定するシステム。 - 前記特性比算出部が算出した各々の特性比が、実験値に基づく第1許容条件に合致するまで、前記第1設定部による前記結合角曲げ定数Kangleの設定および前記特性比算出部による特性比の算出を繰り返し、
前記第1許容条件が成立すれば、前記第2設定部により前記定数εを設定し、前記物理量算出部により各々の物理量を算出し、
前記物理量算出部が算出した各々の物理量が、実験値に基づく第2許容条件に合致するまで、前記第2設定部による前記定数εの設定および前記物理量算出部による物理量の算出を繰り返す、請求項6に記載のシステム。 - 前記物理量算出部が算出した前記各々の物理量が前記第2許容条件に合致する場合には、前記結合角曲げ定数Kangle及び前記定数εを用いて前記分子動力学計算実行部が前記分子動力学計算による平衡化処理を実行して、前記特性比算出部が各々のモデルの特性比を算出し、
前記特性比算出部が算出した前記各々の特性比が前記第1許容条件に合致するまで、前記第1設定部による前記結合角曲げ定数Kangleの設定および前記特性比算出部による特性比の算出を繰り返す、請求項7に記載のシステム。 - 前記第1粗視化粒子はスチレンであり、前記第2粗視化粒子はブタジエンであり、
前記物理量は、貯蔵弾性率であり、
前記第2許容条件は、前記第1粗視化ポリマーモデルの貯蔵弾性率と、前記第2粗視化ポリマーモデルの貯蔵弾性率とがグラフ上で交差することである、請求項7又は8に記載のシステム。 - 前記物理量は、貯蔵弾性率、損失弾性率及びtanδの少なくともいずれかである、請求項6~9のいずれかに記載のシステム。
- 請求項1~5のいずれかに記載の方法を1又は複数のプロセッサに実行させるプログラム。
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