JP7365665B2 - 超音波センサ - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を送受信する圧電素子と、圧電素子に接合される音響整合層とを備えた超音波センサに関するものである。
従来、超音波を用いて距離計測や障害物検知等を行う超音波センサが知られている。超音波センサは、一般的に、円板状の圧電素子と、圧電素子に接合された音響整合層とを備えている。現在、圧電特性に優れた圧電素子としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などのように鉛化合物を含んだものが実用化されているが、鉛化合物を含む圧電素子は環境への悪影響が懸念されている。このため、近年、鉛化合物を含まない圧電素子が注目され、研究開発が進められている。この鉛化合物を含まない圧電素子として、例えば、ニオブ酸アルカリ系セラミックスからなる圧電素子が提案されている(例えば、特許文献1~6参照)。
特開2015-19317号公報(段落[0031]、図5等) 特開平9-100156号公報(段落[0002]、表4,表5等) 特開2016-139643号公報(段落[0020],[0030]、図1等) 特許第5715309号公報(請求項16、段落[0060]~[0064]、図6等) 特許第6072025号公報(請求項5等) 特許第4857464号公報(図1等)
しかしながら、ニオブ酸アルカリ系セラミックスからなる圧電素子は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる圧電素子に比べて、圧電歪定数や電気機械結合係数などの圧電特性が現状では劣っている。このことから、ニオブ酸アルカリ系セラミックスからなる圧電素子を備えた超音波センサは、市場では送受感度が劣ると認識されるため、市場での置き換えが進んでいない。また、環境に悪い鉛を規制するRoHS指令においても、圧電セラミックス中の鉛は除外されているが、これは、鉛化合物を含まない圧電素子の性能がPZTに劣るとされているためである。
さらに、近年のデジタル信号処理技術の進展は、超音波センサのニーズにも変化をもたらすことが予想される。例えば、CHIRP発信を行って周波数解析を行うことにより、S/N比や分解能が向上することが知られているが、これには広帯域の超音波センサが必要とされている。広帯域の超音波センサは、送信時の残響が短くなるという特徴を有している。また、単一の超音波センサで送受信を行う場合には不感帯が短くなり、より近距離の検知が可能となる。従って、今後は、送受感度以上に広帯域性に重きを置いた超音波センサの需要が増すものと予想される。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、鉛を含まないニオブ酸アルカリ系セラミックスからなる圧電素子を用いた場合であっても、送受感度をPZTを用いる場合と同等以上に高くすることができ、かつ、PZTを用いる場合に比べて周波数帯域を広げることができる超音波センサを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、超音波を送受信する円板状の圧電素子と、音響整合層とを備え、前記圧電素子をケースに収容した状態で、前記ケースに固定される超音波センサであって、前記圧電素子は、ニオブ酸アルカリ系セラミックスからなり、機械的品質係数Qmが50以下、径方向の周波数定数Npが2800Hz・m以上、圧電定数d33が250pC/N以上であり、前記音響整合層は、樹脂またはゴムに中空材または気泡を含ませた比重0.5以下の材料からなるとともに、前記圧電素子の外径寸法よりも大きい外径寸法を有しており、前記圧電素子の径方向の共振周波数をfとし、前記音響整合層内を伝搬する縦波の音速をcとし、前記音響整合層内を伝搬する前記超音波の波長をλとし、前記音響整合層の厚さをtとしたとき、λ=c/fの関係を満たすとともに、tがλ/4の-16.0%以上-3.2%以下の範囲、または+8.0%以上+16.3%以下の範囲であり、最大送受感度から6dB低減した送受感度での周波数の範囲を周波数帯域とし、前記周波数帯域における下限の周波数を下限周波数とし、前記周波数帯域における上限の周波数を上限周波数とし、前記下限周波数と前記上限周波数との中間値を中心周波数fmとし、前記下限周波数と前記上限周波数との差を周波数帯域幅Δfとし、前記周波数帯域幅Δfと前記中心周波数fmとの比を比帯域Δf/fmとしたとき、前記比帯域Δf/fmが15%以上であることを特徴とする超音波センサをその要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、ニオブ酸アルカリ系セラミックスからなる圧電素子の機械的品質係数Qmが50以下と低いため、超音波の送信後に圧電素子の振動が素早く収まるようになる。また、圧電素子は、径方向の周波数定数Npが2800Hz・m以上であり、圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる場合の周波数定数Npよりも大きい。この場合、所望の周波数の超音波を出力するためには、圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合よりも圧電素子の外径を大きくする必要があるが、結果として、圧電素子の音響放射面の面積が大きくなるため、超音波センサの送受感度を高くすることができる。また、音響放射面の面積が大きくなることにより、圧電素子から出力される超音波の指向性も高くなる。さらに、圧電素子は、圧電定数d33が250pC/N以上であり、圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合の圧電定数d33(380pC/N程度)には劣るものの、径方向振動を利用することで、上記のように周波数定数Npを規定することにより得られる効果から、超音波センサの送受感度を、チタン酸ジルコン酸鉛を用いる場合と同等以上とすることが可能となる。
ところで、圧電素子に接合される音響整合層の厚さtを、同音響整合層内を伝搬する超音波の波長λの1/4にすると、共振周波数がfとなる超音波が音響整合層内を伝搬する際に透過波と反射波との位相が合うため、送受感度が最適(最大)になる。しかしながら上記発明では、tをλ/4の-16.0%以上-3.2%以下の範囲、または+8.0%以上+19.5%以下の範囲としており、このようにすれば、圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合と比べて、超音波センサの周波数帯域を広げることができる。また、超音波センサの温度特性を改善することもできる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記圧電素子は、密度が4.4g/cm±10%であることをその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合よりも圧電素子の密度が低くなるため、圧電素子の固有音響インピーダンスを音響整合層の固有音響インピーダンスに近付けることができる。その結果、圧電素子の固有音響インピーダンスが低くなるため、圧電素子から照射される超音波が音響整合層に伝わりやすくなる。つまり、超音波が圧電素子内を伝搬しやすくなるため、超音波センサの送受感度がよりいっそう高くなる。
上記発明において、最大送受感度から6dB低減した送受感度での周波数の範囲を周波数帯域とし、前記周波数帯域における下限の周波数を下限周波数とし、前記周波数帯域における上限の周波数を上限周波数とし、前記下限周波数と前記上限周波数との中間値を中心周波数fmとし、前記下限周波数と前記上限周波数との差を周波数帯域幅Δfとし、前記周波数帯域幅Δfと前記中心周波数fmとの比を比帯域Δf/fmとしたとき、前記比帯域Δf/fmが15%以上である
そのため、圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合の比帯域Δf/fm(6%)よりも大幅に広くなる。この場合、超音波センサの温度特性改善に寄与することができる。
以上詳述したように、請求項1~に記載の発明によると、鉛を含まないニオブ酸アルカリ系セラミックスからなる圧電素子を用いた場合であっても、送受感度をPZTを用いる場合と同等以上に高くすることができ、かつ、PZTを用いる場合に比べて周波数帯域を広げることができる超音波センサを提供することができる。
本実施形態の超音波センサシステムを示す概略構成図。 超音波センサを示す断面図。 超音波センサシステムの電気的構成を示すブロック図。 障害物を検知したときの超音波センサシステムを示す概略構成図。 実施例A及び比較例Aにおいて、周波数と送受感度との関係を示すグラフ。 実施例Aにおいて、0℃,20℃,40℃,60℃における周波数と送受感度との関係を示すグラフ。 比較例Aにおいて、0℃,20℃,40℃,60℃における周波数と送受感度との関係を示すグラフ。 実施例A及び比較例Aにおいて、温度と送受感度との関係を示すグラフ。 実施例B10,B20,B26において、周波数と送受感度との関係を示すグラフ。 実施例B1~B37において、Δf/fmとt/λとの関係を示すグラフ。 実施例B1~B37において、最大送受感度とt/λとの関係を示すグラフ。
以下、本発明を超音波センサシステムに具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の超音波センサシステム1は、超音波W1を空気中に照射することにより、障害物S1(図4参照)の有無を検知する装置である。超音波センサシステム1は、互いに対向配置された一対の超音波センサ11,12を備えている。具体的に言うと、第1の超音波センサ11は超音波センサシステム1の上流側位置に設けられ、第2の超音波センサ12は超音波センサシステム1の下流側位置に設けられている。なお、両超音波センサ11,12は、ともに同じ構造を有するセンサである。
図2に示されるように、超音波センサ11,12は、超音波W1を送受信する圧電素子13と、同圧電素子13に接合される音響整合層14とを備えている。本実施形態の圧電素子13は、外径が16mm、厚さが2.5mmの円板状をなしている。音響整合層14は、エポキシ樹脂にガラスバルーンを混合した材料からなり、比重が0.5以下となっている。また、音響整合層14は、外径が24mm、厚さが3.0mmの円板状をなしている。つまり、本実施形態の音響整合層14は、圧電素子13の外径寸法よりも大きい外径寸法を有し、圧電素子13の厚さ寸法よりも大きい厚さ寸法を有する板状物である。
また、圧電素子13は、音響整合層14に対して接合された前面15と、前面15の反対側にある背面16とを有している。圧電素子13の前面15には前面側電極層(図示略)が形成され、圧電素子13の背面16には背面側電極層(図示略)が形成されている。なお、本実施形態では、圧電素子13の前面15の全体が、前面側電極層及び接着剤層(図示略)を介して音響整合層14に接合されている。そして、音響整合層14に接合される前面15が、圧電素子13が径方向に振動したときに超音波W1を照射(送信)するための音響放射面として機能する。また、本実施形態では、圧電素子13の径方向の共振周波数f、音響整合層14内を伝搬する縦波(超音波W1)の音速c、音響整合層14内を伝搬する超音波W1の波長λ、音響整合層14の厚さtが、λ=c/fの関係を満たすとともにt=λ/4±20%の関係を満たしている。つまり、音響整合層14の厚さtは、超音波W1の波長λの1/4倍の±20%となっている。
本実施形態の圧電素子13は、無鉛のセラミックス圧電材料を用いて形成され、具体的にはニオブ酸アルカリ系のセラミックス圧電材料を用いて形成されている。ニオブ酸アルカリ系のセラミックス圧電材料の好適例としては、ペロブスカイト構造を持つ、ニオブ酸カリウムとニオブ酸ナトリウムとの固溶体であるニオブ酸カリウムナトリウム系(KNN系)のセラミックス圧電材料などがある。KNN系のセラミックス圧電材料とは、少なくともK(カリウム)、Na(ナトリウム)、Nb(ニオブ)を主な金属成分として含むものをいい、その組成中にはPb(鉛)をはじめとする他の有毒有害な元素は殆どあるいは全く含有されていない。このようなKNN系のセラミックス圧電材料は、K(カリウム)やNa(ナトリウム)のほかに、Li(リチウム)等のアルカリ金属を含んでいてもよく、またNb(ニオブ)のほかに、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ta(タンタル)、Sb(アンチモン)等のアルカリ土類金属を含んでいてもよい。さらに、KNN系のセラミックス圧電材料は、少量のBi(ビスマス)、Fe(鉄)、Al(アルミニウム)、Mn(マンガン)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)等を含んでいてもよい。
特に本実施形態では、以下の組成式(1)で表されるKNN系のセラミックス圧電材料であって、添加物である金属元素として少量のBi(ビスマス)及びFe(鉄)を含むものを用いて、圧電素子13を形成している。
{Li(K1-yNa1-x}(Nb1-zSb)O・・・(1)
ここで、Biの添加量(mol比)をv、Feの添加量(mol比)をwとしたとき、0.03≦x≦0.045、0.5≦y≦0.58、0.03≦z≦0.045、0.006≦v<w≦0.010の範囲を満たす組成を有するものとしている。このような組成範囲を満たすKNN系のセラミックス圧電材料とした場合には、良好な圧電特性(例えば、圧電定数d33が250pC/N以上、キュリー温度Tcが330℃以上)や、良好な電気的特性(例えば、径方向の電気機械結合係数Kpが0.44以上、比誘電率ε33 /εが1390以上、誘電損失tanδが0.03以下)が得やすくなる。
さらに、本実施形態の圧電素子13では、機械的品質係数Qmが50以下であり、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる場合の機械的品質係数Qm(=75)よりも小さくなっている。また、圧電素子13では、径方向の周波数定数Npが2800Hz・m以上となっている。一方、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛からなる従来技術においては、径方向の周波数定数Npが2095Hz・mとなっている。よって、圧電素子13の周波数定数Npは、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合の周波数定数Npの1.3倍(130%)以上となる。
なお、「径方向の周波数定数Np」とは、特定の周波数の超音波W1を出力する際に必要となる圧電素子13の外径の大きさを示すものである。例えば、本実施形態の圧電素子13において100kHzの超音波W1を出力する際には、28.00mm(=2800/100)以上の外径が必要となる。一方、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる従来技術において100kHzの超音波W1を出力する際には、20.95mm(=2095/100)の外径が必要となる。よって、圧電素子13の外径は、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合の外径と比較して、例えば30%以上大きくなる。
さらに、本実施形態の圧電素子13は、密度が4.4g/cm±10%、即ち、3.96g/cm以上4.84g/cm以下となっている。一方、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる従来技術においては、密度が7.5g/cmとなっている。よって、圧電素子13の密度は、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合の密度よりも低くなっている。
そして、図2に示されるように、超音波センサ11,12は、圧電素子13をケース20に収容した状態で、ケース20に固定されている。詳述すると、ケース20は、アルミニウムを用いて略円筒状に形成され、上端及び下端にて開口する収容孔21を有している。収容孔21は、小径部22と、小径部22よりも下端側に位置する大径部23とからなっている。小径部22と大径部23との接続部分には、仕切り板24を係止させるための段差面25が形成されている。仕切り板24は、エポキシ樹脂などの樹脂材料を用いて円板状に形成されており、大径部23内に収容された状態で段差面25に当接することにより、収容孔21の下端側開口部を閉塞するようになっている。なお、仕切り板24は、エポキシ樹脂によって形成されているが、変形しない程度の強度を有する材料であれば、他の材料によって形成されていてもよい。そして、仕切り板24とケース20とによって形成された空間(凹部)内には、シリコーン樹脂からなる封止材26が充填されている。一方、収容孔21の小径部22内には、超音波センサ11,12の圧電素子13が収容されている。そして、収容孔21の上端側開口は、超音波センサ11,12の音響整合層14によって閉塞されている。
図2に示されるように、圧電素子13の前面側電極層には第1のリード線31の第1端が接続され、圧電素子13の背面側電極層には第2のリード線32の第1端が接続されている。第1のリード線31の第1端は、前面側電極層から外側に延出された側面端子(図示略)に対してはんだ付けにより接続されている。第2のリード線32の第1端は、背面側電極層に対してはんだ付けにより接続されている。そして、第1のリード線31の第2端及び第2のリード線32の第2端は、1芯シールド線からなるケーブル33に対してはんだ付けにより接続され、ケーブル33は、仕切り板24の中央部に設けられた貫通孔27を挿通してケース20外に引き出される。また、ケース20と音響整合層14と仕切り板24とによって形成された空間内には、吸音材(図示略)が充填されている。本実施形態の吸音材は、樹脂材料に対して空孔を分散的に配置してなるスポンジであり、残響を抑える機能を有している。
次に、超音波センサシステム1の電気的構成について説明する。
図3に示されるように、超音波センサシステム1は、システム全体を統括的に制御する制御装置40を備えている。制御装置40は、CPU41、ROM42、RAM43等からなる周知のコンピュータにより構成されている。
CPU41は、送信回路51を介して第1の超音波センサ11に電気的に接続され、受信回路52を介して第2の超音波センサ12に電気的に接続されている。送信回路51は、第1の超音波センサ11に対して送信信号を出力して、第1の超音波センサ11を駆動させるようになっている。その結果、第1の超音波センサ11は、超音波W1を第2の超音波センサ12に向けて照射(送信)する。また、受信回路52には、第2の超音波センサ12が超音波W1を受信したことを契機として生成される受信信号が入力されるようになっている。なお、受信回路52に入力された受信信号は、CPU41に入力される。
次に、超音波センサシステム1を用いて障害物S1を検知する方法を説明する。
まず、超音波センサシステム1の電源(図示略)をオンする。次に、制御装置40のCPU41は、送信回路51から第1の超音波センサ11に対して送信信号を出力させる制御を行い、第1の超音波センサ11を駆動させる。その結果、第1の超音波センサ11を構成する圧電素子13が径方向に振動し、第1の超音波センサ11から第2の超音波センサ12に対して超音波W1が照射(送信)される。
そして、CPU41は、第1の超音波センサ11と第2の超音波センサ12との間に障害物S1(図4参照)が存在するか否かを判定する。具体的に言うと、CPU41は、所定時間内(例えば、第1の超音波センサ11からの超音波W1の出力時間内)に第2の超音波センサ12が超音波W1を受信したか否か、即ち、超音波W1の受信を契機として生成される受信信号が所定時間内に入力されたか否かを判定する。そして、受信信号が所定時間内に入力されたと判定された場合、CPU41は、第1の超音波センサ11と第2の超音波センサ12との間には障害物S1が存在していないと判定する(図1参照)。一方、受信信号が所定時間内に入力されなかったと判定された場合、CPU41は、第1の超音波センサ11と第2の超音波センサ12との間に障害物S1が存在していると判定する(図4参照)。
その後、作業者が電源をオフすると、制御装置40により送信回路51及び受信回路52が停止し、超音波W1の照射及び超音波W1の受信が終了する。
以下、超音波センサ11,12の製造方法について詳述する。
まず、圧電素子13の形成材料(KNN系のセラミックス)となる複数種類の原料粉末(純度99%以上)を準備する。なお、それぞれの原料粉末は、互いに異なる金属元素を含有している。そして、それぞれの金属元素を含有する原料粉末を秤量し、ボールミルによりアルコール中で24時間混合して混合スラリーを得る。なお、金属元素を含有する原料粉末(化合物)の種類は特に限定されないが、金属元素の酸化物や炭酸塩等を好適に用いることができる。
次に、得られた混合スラリーを乾燥し、900℃で3時間仮焼きした後に、ボールミルによって24時間粉砕する。さらに、バインダとしてポリビニルアルコールを添加し、造粒する。そして、造粒後の粉体を圧力2kN/cmにて、外径が18mm、厚さが3mmの円板状に加圧成形し、この成形体を1000~1200℃にて2.5時間焼成することにより、焼成体を作製する。なお、このときの焼成温度は、1000~1200℃の間で焼成体が最大密度になる温度とする。
次に、焼成体の両面を平行研磨し、さらに外周面を研磨して、外径が16mm、厚さが2.5mmの円板状に加工することにより、圧電素子13を得る。さらに、圧電素子13の前面15に前面側電極層を形成するとともに、圧電素子13の背面16に背面側電極層を形成する。具体的には、圧電素子13の前面15及び背面16にそれぞれ銀ペーストを塗布し、塗布した銀ペーストを700℃で焼成することにより、前面側電極層及び背面側電極層を形成する。続いて、130℃のシリコーンオイル中において、前面側電極層及び背面側電極層の間に3kV/mmの直流電圧を20分間印加することにより、圧電素子13を厚さ方向に分極させる。
その後、音響整合層14に対して、圧電素子13を前面側電極層を介して接合する。具体的には、前面側電極層の表面及び音響整合層14の表面14aのいずれか一方に対して、接着剤層となる接着剤(エポキシ系接着剤など)を塗布し、音響整合層14に対して圧電素子13を接着固定する。なお、音響整合層14の形成材料としては、発泡材(ここでは、エポキシ樹脂にガラスバルーンを混合した材料)を用いる。音響整合層14の密度は0.52g/cmであり、音響整合層14内を厚さ方向に伝搬する超音波W1の伝搬時間から算出した音速cは2569m/sである。そして、この時点で、本実施形態の超音波センサ11,12が完成する。
なお、超音波センサ11,12が完成した後、鉛フリーはんだを用いたはんだ付けを行い、前面側電極層に対して側面端子(図示略)を介して第1のリード線31の第1端を接続するとともに、背面側電極層に対して第2のリード線32の第1端を接続する。また、鉛フリーはんだを用いたはんだ付けを行い、ケーブル33に対して第1のリード線31の第2端及び第2のリード線32の第2端を接続する。次に、超音波センサ11,12の圧電素子13をケース20に収容する。そして、音響整合層14の表面14及びケース20の上端面のいずれか一方に対して接着剤(エポキシ系接着剤など)を塗布し、ケース20の上端面に対して音響整合層14を接着固定する。その結果、超音波センサ11,12がケース20に固定される(図2参照)。さらに、ケース33を仕切り板24の貫通孔27に挿通させ、ケース20と音響整合層14とによって形成された空間内に吸音材(図示略)を充填する。その後、仕切り板24をケース20の段差面25に当接させることにより、収容孔21の下端側開口部を閉塞する。さらに、仕切り板24とケース20とによって形成された空間を、シリコーン樹脂からなる封止材26で封止する。
次に、超音波センサの評価方法及びその結果を説明する。
まず、測定用サンプルを次のように準備した。圧電素子がKNN系のセラミックス(本多電子株式会社製 HC-90KN)からなる超音波センサを準備し、これを実施例Aとした。圧電素子がチタン酸ジルコン酸鉛系のセラミックス(PZT系セラミックス)からなる超音波センサを準備し、これを比較例Aとした。実施例A及び比較例Aの各部の寸法を表1に示し、実施例A及び比較例Aの材料特性を表2に示す。
Figure 0007365665000001
Figure 0007365665000002
次に、各測定用サンプル(実施例A及び比較例A)に対して比較試験を行った。具体的には、まず、実施例A及び比較例Aの超音波センサに対して電圧を印加し、超音波センサから20cm離れた位置にあるステンレス板の表面に対して超音波を垂直に照射(送信)した。超音波は、振幅10Vp-pの矩形波とし、かつ0.1msのバースト波とした。また、160kHz~240kHzの間で周波数を複数段階に切り替え、切り替えたそれぞれの周波数において超音波を照射した。
そして、ステンレス板の表面で反射した超音波は、送信から所定時間経過後に超音波センサで受信され、超音波センサの両端(前面側電極層及び背面側電極層)に電圧信号を生じる。そこで、超音波センサの送信時及び受信時の電圧振幅をオシロスコープにより測定し、その結果に基づいて最大送受感度、周波数帯域、下限周波数f1及び上限周波数f2を演算した。次に、演算して算出した下限周波数f1及び上限周波数f2に基づいて、中心周波数fm及び周波数帯域幅Δfを算出した。さらに、算出した中心周波数fm及び周波数帯域幅Δfに基づいて、比帯域Δf/fmを算出した。なお、送受感度は、送信電圧振幅Vに対する受信電圧振幅Vの比であり、20×log(V/V) の式から算出されるものである。そして、最大送受感度は、160kHz~240kHzの範囲内で送受感度が最大となる値を示している。周波数帯域は、最大送受感度から6dB低減した送受感度での周波数の範囲を示している。下限周波数f1は周波数帯域における下限の周波数を示し、上限周波数f2は周波数帯域における上限の周波数を示している。中心周波数fmは、下限周波数f1と上限周波数f2との中間値を示しており、(f1+f2)/2の式から算出されるものである。周波数帯域幅Δfは、下限周波数f1と上限周波数f2との差を示している。比帯域Δf/fmは、周波数帯域幅Δfと中心周波数fmとの比を示している。実施例A及び比較例Aの結果を図5に示す。図5は、縦軸が送受感度を示し、横軸が周波数を示すグラフである。
その結果、図5に示されるように、圧電素子がKNN系セラミックスからなる実施例Aでは、最大送受感度が算出される箇所での超音波の周波数が200kHzであることが確認された。そして、実施例Aでは、最大送受感度が-61.0dB、周波数帯域が173kHz以上223kHz以下、周波数帯域幅Δfが50kHz、中心周波数fmが198kHz、比帯域Δf/fmが25%となることが確認された。
さらに、図5に示されるように、実施例Aでは、送受感度を示す波形が、送受感度のピークを3つ有することが確認された。具体的に言うと、送受感度を示す波形は、周波数が200kHzであるときに送受感度が-61.0dB(最大送受感度)となる第1のピークと、周波数が176kHzであるときに送受感度が-65.5dBとなる第2のピークと、周波数が210kHzであるときに送受感度が-65.0dBとなる第3のピークとによって構成されることが確認された。即ち、送受感度を示す波形は、第1のピークの両側に、それよりも送受感度が低いピーク(第2,第3のピーク)をそれぞれ配置することにより構成され、これら3つのピークが所定の送受感度(例えば-67.0dB)以上となることが確認された。そして、ピークを有する山が3つ存在することにより、結果的に周波数帯域が広がることも確認された。
一方、圧電素子がPZT系セラミックスからなる比較例Aにおいても、最大送受感度が算出される箇所での超音波の周波数が200kHzであることが確認された。しかも、比較例Aでは、最大送受感度が実施例Aと同等の値(-61.0dB)となるため、実施例Aと同等の感度を有することが確認された。しかしながら、比較例Aでは、周波数帯域が194kHz以上206kHz以下、周波数帯域幅Δfが12kHz、中心周波数fmが200kHz、比帯域Δf/fmが6%となることが確認された。つまり、周波数帯域幅Δfや比帯域Δf/fmが実施例Aよりも小さい値となるため、周波数帯域が狭くなることが確認された。
さらに、比較試験を行うにあたり、実施例Aにおいて、圧電素子の径方向の共振周波数fと、音響整合層内を伝搬する縦波(超音波)の音速cとを計測した。そして、共振周波数f及び音速cに基づいて、音響整合層内を伝搬する超音波の波長λ(=c/f)の値を算出した。さらに、音響整合層の厚さtを徐々に薄くしながら、比較試験を行い、厚さtと波長λとの関係や、送受感度を示す波形(図5参照)を確認した。その結果、厚さtが、波長λの1/4倍よりも薄くなり、波長λの0.23倍程度(λ/4-7.6%)となった時点で、送受感度を示す波形を構成するピークが3つになることが確認された。
次に、実施例A及び比較例Aについて、温度特性の評価を行った。実施例A及び比較例Aにおいて、超音波センサを各々2個ずつ準備した。さらに、両超音波センサを、恒温槽内に設置し、恒温槽内において15cm離間させた状態で互いに対向配置した。そして、恒温槽の温度を0℃~60℃の範囲で変化させ、0℃,20℃,40℃,60℃における周波数と送受感度との関係を測定した。実施例Aの結果を図6に示し、比較例Aの結果を図7に示す。その結果、実施例Aでは、温度が変化したとしても、200kHz(最大送受感度が算出される箇所での超音波の周波数)であるときの送受感度がほぼ一定になることが確認された。これは、周波数帯域が広い(周波数帯域幅Δf=50kHz)ため、温度変化に伴う共振周波数の変動の影響が緩やかになるからであると考えられる。
さらに、超音波の周波数を200kHzに設定した状態で、恒温槽の温度を0℃~60℃の範囲で変化させ、0℃,10℃,20℃,30℃,40℃,50℃,60℃における実施例Aの送受感度と、0℃,20℃,40℃,60℃における比較例Aの送受感度とを測定した。実施例A及び比較例Aの結果を図8に示す。その結果、実施例Aでは、温度が変化したとしても、送受感度がほぼ一定に維持されることが確認された。一方、比較例Aでは、温度上昇に伴って、送受感度が低下する傾向にあることが確認された。
また、測定用サンプルを次のように準備した。圧電素子がKNN系セラミックスからなる実施例Aにおいて、各部の寸法を変更した超音波センサを準備し、これを実施例Bとした。実施例Bの各部の寸法を表3に示す。なお、実施例Bは、実施例Aの材料特性(表2参照)と同じ材料特性を有し、圧電素子の径方向の共振周波数が97kHzとなる。また、実施例Bでは、音響整合層の密度が0.52g/cmとなり、音響整合層内を伝搬する縦波(超音波)の音速cが2569m/sとなる。よって、音響整合層内を伝搬する超音波の波長λは26.5mmとなる。
Figure 0007365665000003
次に、測定用サンプル(実施例B)に対して比較試験を行った。具体的には、まず、音響整合層の厚さを変更して作製した超音波センサを準備し、これらを実施例B1~B37とした。実施例B1~B37を表4に示す。次に、実施例B1~B37の超音波センサに対して電圧を印加し、超音波センサから0.9m離れた位置にあるステンレス板の表面に対して超音波を垂直に照射(送信)した。超音波は、振幅100Vp-p~200Vp-pの矩形波とし、かつ0.1msのバースト波とした。また、65kHz~150kHzの間で周波数を複数段階に切り替え、切り替えたそれぞれの周波数において超音波を照射した。
Figure 0007365665000004
そして、ステンレス板の表面で反射した超音波は、送信から所定時間経過後に超音波センサで受信され、超音波センサの両端(前面側電極層及び背面側電極層)に電圧信号を生じる。そこで、超音波センサの送信時及び受信時の電圧振幅をオシロスコープにより測定し、その結果に基づいて最大送受感度、周波数帯域、下限周波数f1及び上限周波数f2を演算した。次に、演算して算出した下限周波数f1及び上限周波数f2に基づいて、中心周波数fm及び周波数帯域幅Δfを算出した。さらに、算出した中心周波数fm及び周波数帯域幅Δfに基づいて、比帯域Δf/fmを算出した。また、音響整合層内を伝搬する超音波の波長λ(26.5mm)と音響整合層の厚さtとの比(=t/λ)を算出するとともに、λ/4からの厚さtのずれ(=(t-λ/4)/(λ/4))を算出した。ここで、比帯域Δf/fmとt/λとの関係を図10に示し、最大送受感度とt/λとの関係を図11に示す。
その結果、全ての実施例B1~B37において、比帯域Δf/fmが9%以上となり、比帯域Δf/fmが6%となる比較例Aに比べて広帯域となることが確認された。しかしながら、厚さtがλ/4±1%の範囲内となる実施例B23,24では、最大送受感度は高いものの、比帯域Δf/fmが実施例B1~B37の中でも比較的狭く、9~10%程度となることが確認された。一方、厚さtがλ/4に対して8.0~16.3%だけ厚い実施例B7~B14では、比帯域Δf/fmが24%以上と比較的広くなることが確認された。また、厚さtがλ/4に対して7.3~10.6%だけ薄い実施例B28~B30においても、比帯域Δf/fmが25%以上と比較的広くなることが確認された。従って、比帯域Δf/fmが24%以上となるように音響整合層の厚さtを選択すれば、即ち、厚さtがλ/4に対して8.0~16.3%だけ厚い実施例B7~B14や、厚さtがλ/4に対して7.3~10.6%だけ薄い実施例B28~B30を選択すれば、周波数帯域が広い超音波センサを実現できることが確認された。また、実施例B7~B14,B28~B30では、最大送受感度が比較的良好(-92.0dB以上)であることも確認された。なお、厚さtがλ/4に対して8.0~16.3%だけ厚い実施例B7~B14を選択した場合には、音響整合層が実施例B28~B30よりも肉厚になるため、超音波センサの強度を確保しやすくなる。一方、厚さtがλ/4に対して7.3~10.6%だけ薄い実施例B28~B30を選択した場合には、音響整合層が実施例B7~B14よりも肉薄になるため、超音波センサの小型化や軽量化を図ることができる。
また、厚さtがλ/4の-5.3%以上6.8%以下となる実施例B15~B27では、最大送受感度が比較的高い(-87.9%以上である)ことが確認された。しかしながら、厚さtがλ/4の-0.8以上6.8%以下となる実施例B15~B24では、最大送受感度は高いものの、比帯域Δf/fmが実施例B1~B37の中でも比較的狭く、9~10%程度となることが確認された。一方、厚さtがλ/4の-5.3%以上-3.2%以下となる実施例B25~B27では、比帯域Δf/fmが17.5%以上と比較的広くなることが確認された。従って、厚さtがλ/4の-5.3%以上-3.2%以下となる実施例B25~B27を選択した場合には、比較的良好な周波数帯域を確保しつつ、最大送受感度が高い超音波センサを実現できることも確認された。
次に、実施例B1~B37の中から任意に選択した実施例B10,B20,B26に対して比較試験を行った。具体的には、まず、実施例B10,B20,B26の超音波センサに対して電圧を印加し、超音波センサから0.9m離れた位置にあるステンレス板の表面に対して超音波を垂直に照射した。また、70kHz~130kHzの間で周波数を複数段階に切り替え、切り替えたそれぞれの周波数において超音波を照射した。なお、ステンレス板の表面で反射した超音波は、送信から所定時間経過後に超音波センサで受信される。
そして、超音波センサの送信時及び受信時の電圧振幅をオシロスコープにより測定し、その結果に基づいて送受感度及び最大送受感度を演算した。なお、最大送受感度は、70kHz~130kHzの範囲内で送受感度が最大となる値を示している。実施例B10,B20,B26の結果を図9に示す。図9は、縦軸が送受感度を示し、横軸が周波数を示すグラフである。
その結果、図9に示されるように、実施例B20では、超音波の周波数が100kHz付近にあるときに送受感度が最大となるものの、周波数が100kHzから数kHz変化しただけで、送受感度が大きく低下すること(即ち、周波数帯域が狭いこと)が確認された。一方、実施例B10では、超音波の周波数が88kHz付近にあるときに送受感度が最大となるが、周波数が78kHz以上88kHz以下の範囲内では、送受感度は殆ど低下しないことが確認された。また、実施例B26では、超音波の周波数が100kHz付近にあるときに送受感度が最大となるが、周波数が100kHz以上115kHz以下の範囲内では、送受感度は殆ど低下しないことが確認された。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の超音波センサ11,12では、圧電素子13の機械的品質係数Qmが50以下と低いため、超音波W1の送信後に圧電素子13の振動が素早く収まるようになる。この場合、超音波W1の受信時には圧電素子13が振動していないため、入射してきた超音波W1を正確に受信可能となる。また、次の超音波W1を送信するまでの時間を短縮することもできる。しかも、広範囲の周波数の超音波W1を受信可能となるため、温度などの周期環境の変化に対しても安定した動作が可能となる。また、広帯域の圧電素子13は、径方向の周波数定数Npが2800Hz・m以上であり、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる場合の周波数定数Np(2095Hz・m)よりも大きい。この場合、所望の周波数の超音波W1を出力するためには、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合よりも圧電素子13の外径を大きくする必要があるが、結果として、圧電素子13の音響放射面(前面15)の面積が大きくなるため、超音波センサ11,12の送受感度を高くすることができる。また、前面15の面積が大きくなることにより、圧電素子13から出力される超音波W1の指向性も高くなる。以上のことから、超音波センサ11,12を、例えば、近年進展しつつあるデジタル信号処理技術(CHIRP発信等)に用いる場合には、PZTからの置き換えが進み、環境汚染や健康への影響を低減できることが期待される。
(2)ところで、本実施形態のように圧電素子13が径方向に振動する場合、音響整合層14の厚さtを、同音響整合層14内を伝搬する超音波W1の波長λの1/4にすると、共振周波数がfとなる超音波W1が音響整合層14内を伝搬する際に透過波と反射波との位相が合うため、中心周波数fmにおいて送受感度が最適(最大)になる。しかしながら、本実施形態では、音響整合層14の厚さtを、λ/4±20%の範囲内であって、λ/4から1%よりも大きくずらしている。その結果、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合と比べて、超音波センサ11,12の周波数帯域が広くなる。さらに、本実施形態では、音響整合層14の厚さtをλ/4からずらすことに加えて、圧電素子13の機械的品質係数Qmが低いことや、圧電素子13の密度が低いために固有音響インピーダンスが低くなることも、超音波センサ11,12の広帯域化に寄与している。
(3)特許文献6に記載の従来技術には、圧電素子と筒状をなす音響整合層とを備える超音波センサにおいて、音響整合層の天面の端部にテーパ部(C面)を形成することにより、3つの共振周波数のピーク(引用文献6の図2~図4参照)を生じさせる技術が提案されている。しかしながら、面取りの作業が必要であるため、超音波センサの製造コストが上昇してしまうという問題がある。しかも、テーパ部の形成により、振動面である天面の面積が減少するため、超音波センサの送受感度が低下し、圧電素子から出力される超音波の指向性が低くなるという問題がある。さらに、テーパ部から超音波が拡散し、拡散した超音波がノイズになるという問題もある。
一方、本実施形態では、ニオブ酸アルカリ系のセラミックスからなる圧電素子13に対して円板状をなす音響整合層14を接合することにより、縦軸が送受感度を示し、横軸が周波数を示すグラフにおいて、送受感度を示す波形に3つのピークを生じさせている(図5参照)。この場合、テーパ部の形成が不要となるため、テーパ部に起因する上記の問題を解決することができる。また、各ピークとなる周波数は互いに異なるため、最大送受感度から6dB低減した送受感度での周波数の範囲を示す周波数帯域が結果的に広くなる。
(4)本実施形態では、圧電素子13の密度が3.96g/cm以上4.84g/cm以下であり、圧電素子13がチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合の密度(7.5g/cm)よりも低くなっている。その結果、圧電素子13の固有音響インピーダンスが低くなるため、圧電素子13から照射される超音波W1が音響整合層14に伝わりやすくなる。しかも、音響整合層14は、エポキシ樹脂にガラスバルーンを混合した材料からなり、比重が0.5以下である。その結果、音響整合層14の固有音響インピーダンスが低くなるため、音響整合層14内を伝搬する超音波W1が空気中に照射されやすくなる。つまり、超音波W1が圧電素子13内及び音響整合層14内を伝搬しやすくなるため、超音波センサ11,12の送受感度がよりいっそう高くなる。
(5)本実施形態では、キュリー温度Tcが330℃以上と高く、圧電定数d33が250pC/N以上の圧電特性を有するニオブ酸アルカリ系の圧電素子13を用いている。この圧電素子13を用いて超音波センサ11,12を構成すると、超音波W1を効率良く送受信することができるため、超音波センサシステム1の製品信頼性を十分に確保することができる。
(6)本実施形態の超音波センサ11,12では、圧電素子13が鉛を含まないニオブ酸アルカリ系セラミックスからなっている。さらに、鉛フリーはんだを用いたはんだ付けを行うことにより、圧電素子13の電極層(前面側電極層及び背面側電極層)に対してリード線31,32を接続するとともに、ケーブル33に対してリード線31,32を接続している。以上の結果、超音波センサ11,12が完全に鉛フリーとなるため、超音波センサ11,12を廃棄する際に、環境への悪影響を回避することができる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の超音波センサ11,12では、KNN系のセラミックスからなる圧電素子13を用いたが、圧電素子13は他のニオブ酸アルカリ系セラミックスからなっていてもよい。例えば、圧電素子13は、ペロブスカイト構造の結晶相を含み、以下の組成式(2)で示される組成物であってもよい。
{Li(K1-yNa1-x(Nb1-z-wTaSb)O・・・(2)
但し、上記組成式(2)において、0.90≦a≦1.2、0.02≦x≦0.2、0.2≦y≦0.8、0≦z≦0.5、0≦w≦0.2の組成範囲にあるものが圧電素子13として用いられる。また、上記組成式(2)において、BiやFeなどの金属元素を添加物として含ませることにより、圧電素子13を製造してもよい。
・上記実施形態では、送受感度を示す波形が、送受感度のピークを3つ有していた(図5参照)。しかし、送受感度を示す波形は、2つのピークを有していてもよいし、4つ以上のピークを有していてもよい。
・上記実施形態の超音波センサ11,12では、エポキシ樹脂に対して中空のガラスバルーンを混合した材料からなる音響整合層14を用いたが、音響整合層14の形成材料は特に限定されるものではない。例えば、中空のガラスビーズやプラスチックビーズを混合したゴムからなる音響整合層、発泡ポリウレタンや発泡スチレンのような独立気泡を有するプラスチック発泡体からなる音響整合層、アルミナの多孔体からなる音響整合層などを用いてもよい。また、音響整合層は、上記の中空材料や気泡を含んでいなくてもよい。この場合、音響整合層の形成材料としては、例えば、エポキシ樹脂やABS樹脂などの樹脂材料を挙げることができる。
・上記実施形態の超音波センサ11,12は、音響整合層14を1層のみ備えた構造を有していたが、複数の音響整合層14を積層した構造を有していてもよい。この場合、少なくとも1層の音響整合層14において、音響整合層14内を伝搬する超音波W1の波長をλとし、音響整合層14の厚さをtとしたときに、t=λ/4の関係を満たすことが好ましい。さらに広帯域とするためには、厚さtを、λ/4±20%の範囲内であって、λ/4±1%の範囲外とすることが良い。
なお、音響整合層14を複数層にする場合には、各層の音響整合層14の固有音響インピーダンスを、圧電素子13から離れるのに従って例えば徐々に小さくすることが好ましい。このようにすれば、音響整合層14と圧電素子13との界面での超音波W1の透過率を高めることができる。また、隣接する音響整合層14の固有音響インピーダンスの値が十分に近い場合(例えば、固有音響インピーダンスの差が約10%以内である場合)には、それらを1つの整合層として考え、整合層内を伝搬する超音波W1の波長の平均値に基づいて、整合層の厚さを決定することもできる。
・上記実施形態の超音波センサ11,12では、圧電素子13に接着される音響整合層14は円板状であったが、これに限定される訳ではない。例えば、中央部に貫通孔を有する枠状(リング状)の音響整合層としてもよいし、複数の貫通孔を有する格子状の音響整合層としてもよい。また、三角形や四角形などの多角形の板状に形成した音響整合層であってもよい。
・上記実施形態では、圧電素子13が収容されるケース20が、アルミニウムを用いて形成されていた。しかし、ケース20は、ステンレス等の他の金属材料を用いて形成されていてもよいし、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)やエポキシ樹脂などの樹脂材料を用いて形成されていてもよい。なお、強度や加工性を考慮すると、アルミニウムを用いてケース20を形成することが好ましい。
・上記実施形態では、圧電素子13の電極層(前面側電極層及び背面側電極層)に接続したリード線31,32の第2端を、1芯シールド線からなるケーブル33に接続し、リード線31,32を接続したケーブル33をケース20外に引き出していたが、この構造に限定される訳ではない。例えば、両リード線31,32の第2端をそれぞれ端子ピンに接続し、両端子ピンをケース20外に引き出してもよい。また、両リード線31,32の第2端をそのままケース20外に引き出してもよい。
・上記実施形態の吸音材は、樹脂材料に対して空孔を分散的に配置してなるスポンジであったが、樹脂材料やゴムに対して、金属やセラミックスからなる粒子または繊維を含有させたものを吸音材として用いてもよい。また、ケース20と音響整合層14と仕切り板24とによって形成された空間内に対して、吸音材を充填せずに、空間内の空気そのものに吸音の機能を持たせてもよい。このようにすれば、吸音材を省略できるため、超音波センサ11,12の製造コストを抑えることができる。しかし、コストを抑えつつ、残響を効果的に減らすためには、スポンジを用いることが好ましい。
・上記実施形態の超音波センサ11,12は、超音波W1を空気中に照射することにより、障害物S1の有無を検知する空中センサとして用いられていたが、これに限定される訳ではない。具体的には、超音波センサ11,12を、空気中で距離を計測する空中センサとして用いてもよい。また、超音波センサ11,12を、液体中を伝搬する超音波の減衰率を測定し、その減衰率に基づいて気泡の有無を判定する気泡検知センサや、AE波を検出して音波診断を行うAEセンサや、一対のセンサ間で送受信される超音波の伝搬時間の差に基づいて気体の流量を計測する超音波流量計などに用いてもよい。また、上記の用途以外に、エンジンのノッキングセンサ、アクチュエータなどに超音波センサ11,12を用いてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記圧電素子は、キュリー温度が330℃以上であることを特徴とする超音波センサ。
(2)請求項1乃至4のいずれか1項において、前記圧電素子は鉛を含まないことを特徴とする超音波センサ。
(3)請求項4において、前記比帯域Δf/fmが15%以上30%以下であることを特徴とする超音波センサ。
(4)請求項1乃至4のいずれか1項において、縦軸が送受感度を示し、横軸が周波数を示すグラフでは、前記送受感度を示す波形が、前記送受感度のピークを複数有することを特徴とする超音波センサ。
11…超音波センサとしての第1の超音波センサ
12…超音波センサとしての第2の超音波センサ
13…圧電素子
14…音響整合層
20…ケース
t…音響整合層の厚さ
W1…超音波

Claims (2)

  1. 超音波を送受信する円板状の圧電素子と、音響整合層とを備え、前記圧電素子をケースに収容した状態で、前記ケースに固定される超音波センサであって、
    前記圧電素子は、ニオブ酸アルカリ系セラミックスからなり、機械的品質係数Qmが50以下、径方向の周波数定数Npが2800Hz・m以上、圧電定数d33が250pC/N以上であり、
    前記音響整合層は、樹脂またはゴムに中空材または気泡を含ませた比重0.5以下の材料からなるとともに、前記圧電素子の外径寸法よりも大きい外径寸法を有しており、
    前記圧電素子の径方向の共振周波数をfとし、前記音響整合層内を伝搬する縦波の音速をcとし、前記音響整合層内を伝搬する前記超音波の波長をλとし、前記音響整合層の厚さをtとしたとき、λ=c/fの関係を満たすとともに、tがλ/4の-16.0%以上-3.2%以下の範囲、または+8.0%以上+16.3%以下の範囲であり、
    最大送受感度から6dB低減した送受感度での周波数の範囲を周波数帯域とし、前記周波数帯域における下限の周波数を下限周波数とし、前記周波数帯域における上限の周波数を上限周波数とし、前記下限周波数と前記上限周波数との中間値を中心周波数fmとし、前記下限周波数と前記上限周波数との差を周波数帯域幅Δfとし、前記周波数帯域幅Δfと前記中心周波数fmとの比を比帯域Δf/fmとしたとき、前記比帯域Δf/fmが15%以上である
    ことを特徴とする超音波センサ。
  2. 前記圧電素子は、密度が4.4g/cm±10%であることを特徴とする請求項1に記載の超音波センサ。
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