JP7365491B2 - 金属パターンの形成方法 - Google Patents
金属パターンの形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7365491B2 JP7365491B2 JP2022509925A JP2022509925A JP7365491B2 JP 7365491 B2 JP7365491 B2 JP 7365491B2 JP 2022509925 A JP2022509925 A JP 2022509925A JP 2022509925 A JP2022509925 A JP 2022509925A JP 7365491 B2 JP7365491 B2 JP 7365491B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base material
- conductive ink
- metal
- metal pattern
- lyophilic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/10—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
- H05K3/12—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns
- H05K3/1208—Pretreatment of the circuit board, e.g. modifying wetting properties; Patterning by using affinity patterns
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/10—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
- H05K3/12—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns
- H05K3/1275—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns by other printing techniques, e.g. letterpress printing, intaglio printing, lithographic printing, offset printing
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/09—Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
- H05K1/092—Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K2203/00—Indexing scheme relating to apparatus or processes for manufacturing printed circuits covered by H05K3/00
- H05K2203/01—Tools for processing; Objects used during processing
- H05K2203/0104—Tools for processing; Objects used during processing for patterning or coating
- H05K2203/0143—Using a roller; Specific shape thereof; Providing locally adhesive portions thereon
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K2203/00—Indexing scheme relating to apparatus or processes for manufacturing printed circuits covered by H05K3/00
- H05K2203/11—Treatments characterised by their effect, e.g. heating, cooling, roughening
- H05K2203/1173—Differences in wettability, e.g. hydrophilic or hydrophobic areas
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/10—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
- H05K3/20—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern by affixing prefabricated conductor pattern
- H05K3/207—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern by affixing prefabricated conductor pattern using a prefabricated paste pattern, ink pattern or powder pattern
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Description
一般的な方法としては、任意の基材に導電インクを塗布した後、形成する配線に対応する開口パターンを有するマスクを用いて導電インクを硬化し、親液部以外の余分な導電インクを洗い流す方法が知られている。
ナノインプリント技術を用いた金属パターンの形成では、例えば、特許文献1に記載されるように、まず、金属パターン(導電パターン)を形成する基材(基板)に、金属パターンに応じた微細な溝を形成する。次いで、溝を形成した基材に導電インクを塗布する。その後、導電インクを乾燥して、必要に応じて加熱処理および焼結等を行って硬化した後、溝部以外の導電インクを除去することにより、基材に金属パターンを形成する。
その反面、ナノインプリント技術を利用する金属パターンの形成では、金属パターンが高精細になるほど、溝を正確に形成することが困難になるなどの問題点が有る。
この方法は、導電インクに対する親液部と撥液部とを、形成する金属パターンに応じて、基材の表面に、導電インクに対する親液部と撥液部とをパターン化して設ける。この親液部と撥液部とのパターンを有する基材に、導電インクを塗布して親液部に選択的に付着させることによって、金属パターンを形成するものである。
特許文献2に記載される方法では、まず、基材の表面にフッ素含有樹脂層を形成した後、フッ素含有樹脂層の金属パターンの形成部(パターン形成部)に官能基を形成する。次いで、第1の保護材であるアミン化合物と、第2の保護材である脂肪酸によって保護された金属微粒子を溶媒に分散した導電インク(金属微粒子分散液)を、例えば、ブレード方式によって塗布する。
この方法では、パターン形成部以外の場所では、官能基のないフッ素含有樹脂による撥液によって、導電インクが弾かれる。また、ブレード方式を利用した場合には、弾かれた導電インクは、基材表面から除去できる。他方、パターン形成部では、金属微粒子をパターン形成部の官能基に結合させて、固定することができる。特許文献2に記載される方法によれば、これにより、基材に所望の金属パターンを形成できる。
しかしながら、これらの従来の金属パターンの形成方法では、金属パターンの形成部以外への導電インクの付着を、十分に防止することができない。
[1] 金属成分を含有する液体を用いて、基材上に金属パターンを形成するに際し、
金属成分を含有する液体に対する親液性を有する、形成する金属パターンに応じた親液部と、金属成分を含有する液体に対する撥液性を有する撥液部とを有する第1基材を作製する工程、
金属成分を含有する液体を保持する第2基材を作製する工程、および、
第1基材と第2基材とを当接して、金属成分を含有する液体を、第2基材から第1基材の親液部に転写する工程、を有する金属パターンの形成方法。
[2] 第2基材がローラー状である、[1]に記載の金属パターンの形成方法。
[3] 第2基材が、金属成分を含有する液体をドット状に保持する、[1]または[2]に記載の金属パターンの形成方法。
[4] 第1基材の親液部に対する、金属成分を含有する液体の接触角が15°以下であり、
第1基材の撥液部に対する、金属成分を含有する液体の接触角が70°以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の金属パターンの形成方法。
[5] 第1基材の親液部と撥液部とに対する、金属成分を含有する液体の接触角の差が70°以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の金属パターンの形成方法。
[6] 金属成分を含有する液体の25℃における表面張力が22~35dyn/cmである、[1]~[5]のいずれかに記載の金属パターンの形成方法。
[7] 第1基材を第2基材よりも高温にして、第1基材と第2基材とを当接させる、[1]~[6]のいずれかに記載の金属パターンの形成方法。
[8] 金属成分を含有する液体が、金属粒子または金属化合物の水溶液、もしくは、金属粒子または金属化合物を水に分散してなる分散液である、[1]~[7]のいずれかに記載の金属パターンの形成方法。
[9] 第2基材が、第1基材に形成する金属パターンに応じて、金属成分を含有する液体を保持する、[1]~[8]のいずれかに記載の金属パターンの形成方法。
[10] 第1基材と第2基材との当接に先立ち、第2基材が保持する金属成分を含有する液体の調節を行う、[1]~[9]のいずれかに記載の金属パターンの形成方法。
[11] 金属成分を含有する液体の調節が、粘度の調節、表面張力の調節、および、濃度の調節の1以上である、[10]に記載の金属パターンの形成方法。
なお、本発明において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
ここで、特許文献2に記載されるような、従来の親液性と撥液性とを利用する金属パターンの形成方法では、形成する金属パターンに応じた親液部と撥液部とを有する基材に、直接、導電インクを塗布する。
これに対して、本発明の金属パターンの形成方法は、金属パターンに応じた親液部と撥液部とを有する基材に、塗布ではなく、他の基材から金属成分を含有する液体を転写することで、基材に金属パターンを形成する。具体的には、本発明は、金属成分を含有する液体を保持する第2基材から、親液部と撥液部とのパターンが形成された第1基材に、金属成分を含有する液体を転写することで、第1基材に金属パターンを形成する。
また、形成する金属パターンに応じた、導電インクに対する親液性を有する親液部と、導電インクに対する撥液性を有する撥液部とのパターンを、便宜的に、『親撥パターン』ともいう。
さらに、以下の説明において、親液性および撥液性、ならびに、親撥パターンとは、断りが無い場合には、導電インクに対する、親液性、撥液性および親撥パターンである。
まず、図1の左側に示すように、金属パターンを形成される基材である第1基材となる支持体12を用意する。
シート状物の表面に形成される膜には、制限はなく、有機物でも無機物でもよい。シート状物の表面に形成される膜としては、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、酸窒化ケイ素膜、および、酸化アルミニウム膜等が例示される。
これらの膜は、親液性でも撥液性でもよい。
これらの膜の形成方法には、制限はなく、形成する膜に応じて、スパッタリングおよびプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)などの気相堆積法、塗布法、ならびに、シート状物の貼着等、公知の方法で形成(成膜)すればよい。
また、シート状の支持体12は、可撓性を有するものでも、可撓性を有さない物でもよい。転写し易さ等を考慮すると、本発明において、シート状の支持体12は、可撓性を有することが好ましい。
なお、本発明によって金属パターンを形成する第1基材は、原材料でもよく、中間製品でもよく、完成した製品でもよい。
撥液膜14には、制限はなく、導電インクの溶媒または分散媒等に応じて、導電インクに対する撥液性を有する材料からなるものが、全て、利用可能である。
例えば、導電インクが水溶液または水を分散媒とする分散液である場合には、撥液膜14としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素含有化合物からなる膜が例示される。フッ素含有化合物からなる膜は、市販品も、好適に利用可能である。フッ素含有化合物からなる膜の市販品としては、オプツール(ダイキン社製)、NOVEC(3M社製)、および、KBM1903(信越化学社製)等が例示される。
これにより、図1の右側に示すように、支持体12に、形成する金属パターンに応じた、導電インクに対する撥液性を有する撥液部18aと、導電インクに対する親液性を有する親液部18b(斜線部)とを有する親撥パターン18を形成してなる第1基材10を作製する。
一例として、図示例のようなUV照射に加え、オゾン照射、プラズマ処理、および、電子線照射等が例示される。
例えば、支持体12が親液性である場合には、マスク16を介したUV照射、オゾン照射、プラズマ処理、電子線照射、および、エッチング等によって、形成する金属パターンに応じて撥液膜14を除去することで、親撥パターン18を有する第1基材10を作製してもよい。
支持体12が撥液性である場合には、マスク16を介したUV照射等によって、形成する金属パターンに応じて撥液膜14を除去すると共に、支持体12における撥液膜14の除去部を親液化することで、親撥パターン18を有する第1基材10を作製してもよい。
さらに、支持体12が撥液性である場合には、マスク16を介したUV照射等によって、形成する金属パターンに応じて撥液膜14を除去した後、UV照射、オゾン照射およびプラズマ処理等を行って、支持体12の撥液膜14の除去部を親液化することで、親撥パターン18を有する第1基材10を作製してもよい。
例えば、パルス変調、強度変調および面積変調等の公知の変調方法で変調したレーザ光等による光ビーム走査を行うことで、上述のように撥液膜14の親液化処理を行ってもよい。
例えば、図1に示す方法では、支持体12の表面に撥液膜を形成して、形成する金属パターンに応じた親液化処理を行うことで、支持体12に親撥パターンを形成している。しかしながら、本発明では、支持体12の表面に親液性を有する親液膜を形成し、形成する金属パターンに応じて親液膜の撥液化処理を行うことで、支持体12に親撥パターンを形成した第1基材を作製してもよい。
あるいは、撥液性の支持体12に、形成する金属パターンに応じたマスクを介して、オゾン照射、プラズマ処理、UV照射、および、電子線照射等を行って、支持体12を金属パターンに応じて親液化処理することで、支持体12に親撥パターンを形成した第1基材を作製してもよい。逆に、親液性の支持体12に、形成する金属パターンに応じたマスクを介して、上述したような各種の処理を施して、支持体12の撥液化処理を行うことで、支持体12に親撥パターンを形成した第1基材を作製してもよい。
あるいは、親撥パターンの撥液部に応じた凸部を有するモールド(転写部材、スタンプ)を用い、支持体12に親液膜を形成した後、モールドの凸部に撥液性材料を塗布し、親液膜の表面に撥液性材料を転写することで、支持体12に親撥パターンを形成した第1基材10を作製してもよい。逆に、親撥パターンの親液部に応じた凸部を有するモールドを用い、支持体12に撥液膜を形成した後、モールドの凸部に親液性材料を塗布し、親液膜の表面に撥液性材料を転写することで、支持体12に親撥パターンを形成した第1基材10を作製してもよい。
第1基材10において、撥液部18aに対する導電インクの接触角は、70°以上が好ましい。
撥液部18aに対する導電インクの接触角を70°以上とすることにより、導電インクが撥液部18aすなわち第1基材10における金属パターンの非形成部に付着することを防止できる、親液部18bに導電インクが流れ込み易くなる等の点で好ましい。
撥液部18aに対する導電インクの接触角は、80°以上がより好ましく、85°以上がさらに好ましい。
親液部18bに対する導電インクの接触角を15°以下とすることにより、導電インクを親液部18bすなわち第1基材10における金属パターンの形成部に選択的に付着できる、親液部18bにおいて導電インクが塗れ広がり易くなる等の点で好ましい。
親液部18bに対する導電インクの接触角は、13°以下がより好ましく、10°以下がさらに好ましい。
撥液部18aと親液部18bとに対する導電インクの接触角の差を70°以上とすることにより、撥液部18aへの導電インクの付着を防止し、かつ、親液部18bに選択的に導電インクを付着して、より高精度に金属パターンを形成できる等の点で好ましい。
この点に関しては、後述する粘度および表面張力等の導電インクの物性に関しても、同様である。
まず、図2の左側および中央に示すように、シート状の支持体24の一方の表面に、導電インク26を塗布する。
支持体24の厚さにも、制限はなく、支持体24の形成材料に応じて、十分な強度および剛性等を得られる厚さを、適宜、設定すればよい。
支持体24は、可撓性を有しても、可撓性を有さなくてもよいが、後述する転写のし易さ等を考慮すると、可撓性を有することが好ましい。
具体的には、支持体24の塗布面に対する導電インク26の接触角が、1~60°となる程度の親液性であることが好ましい。
支持体24に対する導電インク26の接触角を1~60°とすることにより、支持体24が適正に導電インク26を保持することができ、かつ、転写した後に、余分な液を第1基材10から取り除くことができる等の点で好ましい。
支持体24に対する導電インク26の接触角は、10~50°がより好ましい。
支持体24の親液度を向上する方法には、制限はなく、支持体24の形成材料および導電インクの溶媒または分散媒等に応じて、公知の方法が、各種、利用可能である。
一例として、UV照射、オゾン照射、プラズマ処理、および、電子線照射等の方法が例示される。
一例として、溶媒に金属粒子を分散した導電インク、溶媒に金属粒子を溶解した導電インク、溶媒に金属化合物を分散した導電インク、および、溶媒に金属化合物を分散した導電インクが例示される。
なお、本発明の金属パターンの形成方法は、金属粒子または金属化合物を用いる導電インク以外にも、導電性ポリマーを分散した導電インク等、各種の導電性材料を分散または溶解した導電インクも利用可能である。
金属粒子の粒子径にも、制限はない。金属粒子の粒子径は、0.1nm~1μmが好ましく、3~300nmがより好ましく、5~100nmがさらに好ましい。
金属化合物にも、制限はなく、上述した金属を含む各種の化合物が利用可能である。また、金属化合物は、錯体であってもよい。
一例として、Electroninks社製の導電インクEI-1104、EI-710およびEI-1201、バンドー化学社製の導電インクSR7000、FutureInk社製のFutureInk、および、Cインク社製のCインク等が例示される。
導電インク26の表面張力は、25℃において、22~35dyn/cmが好ましい。導電インクの表面張力を22~35dyn/cmとすることにより、導電インク26を後述するドット状に塗布した際におけるドットの形状維持と、塗れ広がりとのバランスを良好にでき、金属パターンの形状を良化できる等の点で好ましい。
導電インクの表面張力は、25℃で22~32dyn/cmがより好ましく、23~30dyn/cmがさらに好ましい。
導電インク26の粘度を1~100cPとすることにより、液滴で支持体24に導電インク26を塗布する際における液滴の形成が安定する、塗布性が安定する、インクジェットによって支持体24に導電インク26を塗布する際におけるインクジェット適正が安定する等の点で好ましい。
導電インク26の粘度は、3~30cPがより好ましく、5~25cPがさらに好ましい。
インクジェット方式、カーテンコーター方式、ローラーコーター方式、スプレー方式、バーコーター方式、ディスペンサー方式、および、ダイコーター方式等が例示される。
また、後述するが、支持体24への導電インク26の塗布は、形成する金属パターンに応じて行うことが好ましい。この点を考慮すると、インクジェット印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、および、グラビア印刷等の印刷方法も、支持体24への導電インク26の塗布に好適に可能である。
この点を考慮すると、導電インク26の塗布方法としては、導電インク26をドット状に塗布することが可能である、ドットサイズの変更が容易である等の点で、スプレー方式が好適に利用される。スプレー方式は、1流体スプレー方式、2流体スプレー方式、超音波スプレー方式、静電容量スプレー方式、および、遠心スプレー方式等、公知の方法が、各種、利用可能である。
また、支持体24にドット状に導電インク26を塗布できる点で、インクジェット方式も、導電インク26の塗布方法として好適に利用される。
すなわち、本発明においては、スプレー方式およびインクジェット方式のように、液滴を飛翔させて塗布を行う方法を用いて、第2基材20の支持体24への導電インク26の塗布を行うことが好ましい。スプレー方式およびインクジェット方式等を用いることにより、液滴が互いに離間して独立するドット状となるように、第2基材20の支持体24に導電インク26を塗布できる。その結果、第2基材20に、ドット状の導電インク26を保持させることができる。
第2基材20が保持する導電インク26のドットサイズは、第2基材20の支持体24に着弾する前の液滴のサイズで、1~300μmが好ましい。なお、此処で言うドットサイズとは、飛翔中の液滴の最長長さを示す。
導電インク26のドットサイズを1~300μmとすることにより、上述した導電インク26をドット状にすることによる効果を好適に得ることができる、膜厚を均一にし易い、後述する導電インク26の濃度を変えるための加熱を制御し易い等の点で好ましい。
導電インク26のドットサイズは、第2基材20の支持体24に着弾する前のサイズで1~100μmがより好ましく、5~100μmがさらに好ましい。
従って、第2基材20の支持体24への導電インク26の塗布は、支持体24の全面に行ってもよいが、第1基材10に形成する金属パターンに応じて行うことが好ましい。すなわち、支持体24への導電インク26の塗布は、第1基材10に形成した親液部18bのパターンに応じて行うことが好ましい。
例えば、第1基材10に形成する金属パターンが、メッシュ状である場合には、第2基材20が保持する導電インク26、すなわち支持体24への導電インク26の塗布も、同様のメッシュ状にすることが好ましい。また、第1基材10に形成する金属パターンが、ストライプ状である場合には、第2基材20が保持する導電インク26、すなわち支持体24への導電インク26の塗布も、同様のストライプ状にすることが好ましい。さらに、第1基材10に形成する金属パターンが、配線パターンである場合には、第2基材20が保持する導電インク26、すなわち支持体24への導電インク26の塗布も、同じ配線パターンにすることが好ましい。
これにより、第1基材10の親液部18bに選択的に導電インクを転写できると共に、撥液部18aへの導電インクの付着を防止して、より高精度な金属パターンを形成することができる。
導電インク26の調節としては、粘度の調節、表面張力の調節、濃度の調節、温度の調節、膜厚の調節、および、ドット状の導電インク26の場合にはドットサイズの調節等が例示される。
例えば、第2基材20が保持する導電インク26の粘度を、例えば高くすることにより、導電インク26が不要に塗れ広がらずに均一に塗れる等の点で好ましい。導電インク26の粘度を、例えば低くすることにより、導電インク26を液滴で塗布した際における液滴を小さくする、転写性を変えるといった調節がし易くなる等の点で好ましい。
第2基材20が保持する導電インク26の表面張力を、例えば低くすることにより、第1基材10において撥液部18aから親液部18bへの導電インク26の移動が生じ易くなる等の点で好ましい。
第2基材20が保持する導電インク26の濃度を、例えば高くすることにより、導電性の高い金属パターンを形成できる、配線などの金属パターンの厚さを変えることができる等の点で好ましい。
導電インク26の加熱方法には、制限はなく、公知の方法が利用可能である。導電インク26の加熱方法としては、一例として、図2に示すようなヒータHを用いる加熱、温風による加熱、および、マイクロ波による加熱、支持体24の加熱による加熱等が例示される。
これにより、第2基材20から、第1基材10の親液部18bに、導電インク26が転写される。
本発明は、このような構成を有することにより、撥液部18aへの導電インク26の付着を防止し、かつ、親液部18bに選択的に導電インク26を供給して、高精度な金属パターンを形成することを可能にしている。
この点に関して、本発明者らが鋭意検討した結果、基材に導電インクを塗布する際に、余剰な導電インクが存在すると、親撥パターンの親液部に導電インクが付きにくく、かつ、撥液部に導電インクが残り易くなることを見出した。
ここで、ブレード方式を用いて導電インクを基材に薄く塗布すると、導電インクは、ブレードに形成されるメニスカスからちぎれて、小さな液滴を形成しながら親液部を通過していく。導電インクは、この液滴から、親液部へと、流れるように供給される。
そのため、導電インクの塗布量が多く、かつ、液の表面張力が高いと、最初にメニスカスから引きちぎられる際の液滴の大きさが大きくなり、液体の表面張力が、親液部への濡れ広がる力に勝ってしまい、親液部に濡れ流れていかなくなる。
この現象は、親液部のパターンが細くなるほど、つまり、より微細な金属パターンを形成しようとするほど、顕著になる。
また、導電インクを綺麗に塗布できても、導電インク内の金属の密度が低いと、抵抗は下がらない。つまり、ある一定以上の固形分濃度の液を供給しなければいけないので、物性の調節にも限界がある。
つまり、導電インクの供給側にも、工夫が重要であると、本発明者らは知見した。
本発明において、導電インク26は、第2基材20によって保持されている。このような導電インク26が、第1基材10の撥液部18aに当接した場合には、導電インク26は撥液部18aが有する撥液性によって撥ねられてしまい、第2基材20に残る。
他方、導電インク26が第2基材20に保持されていても、親液部18bに当接した導電インク26は、親液部18bが有する親液性すなわち濡れ性によって、第2基材20から親液部18bに転写される。また、撥液部18aに当接して撥ねられた第2基材20の導電インク26も、導電インク26が有する表面張力によって、撥液部18aから親液部18bに移動する。
しかも、第2基材20からの転写であるので、第1基材10に導電インクを塗布する場合に比して、第1基材10に供給する導電インク26の量も、少なくできる。
そのため、好ましくは図2の右側に示されるように、第1基材10への転写に先立ち、例えば加熱によって、導電インク26の高濃度化および粘度調節(表面張力の調節)等の処理を行うことで、導電インク26の状態を、第1基材10への転写、および、金属パターンの形成に好適な状態に調節することができる。
また、第2基材20上で導電インク26の調節を行うことができるので、高濃度化によるノズルの詰まり、高粘度化による塗布性の悪化など、第2基材20に導電インク26を塗布する塗布手段への影響も全くない。
その結果、本発明の金属パターンの形成方法によれば、基材の不要な部分への金属の付着を防止し、かつ、金属パターンの形成部に選択的に金属を供給して、微細なパターンであっても、基材に高精度な金属パターンを形成できる。
ここで、第1基材10と第2基材20との当接とは、正確には、第1基材10の親撥パターン18と、第2基材20が保持する導電インク26との当接である。従って、第1基材10と第2基材20とを積層する際には、必要に応じて、公知のスペーサーを用いて、第1基材10の支持体12と第2基材20の支持体24との間隔を調節してもよい。支持体12と支持体24との間隔は、第2基材が保持する導電インク26の膜厚またはドットの高さに応じて、導電インク26が、押圧によって不要に塗れ広がらない間隔を、適宜、設定すればよい。
これにより、第2基材20での過剰な加熱を防止できる、導電インク26の加熱効率を向上できる、導電インク26の乾燥を迅速に行える等の点で好ましい。
その後、導電インク26を乾燥して、金属パターン30が形成された第1基材10を作製する。乾燥は、加熱乾燥など、導電インク26に応じた公知の方法で行えばよい。
導電インク26の乾燥後、必要に応じて、第1基材10を洗浄してもよい。洗浄も、導電インク26の溶媒または分散媒による洗浄等、公知の方法で行えばよい。
さらに、導電インク26を乾燥した後、必要に応じて、加熱処理、焼結、および、紫外線照射による硬化等の処理を行って、金属パターン30が形成された第1基材10としてもよい。なお、第1基材10の洗浄は、この後、行ってもよい。
図4に示す例において、第2基材40の周辺には、回転する第2基材40に導電インクを塗布する塗布手段42と、第2基材40が保持した導電インクに、加熱による濃縮等の状態の調節を行う処理手段46が設けられる。
回転する第2基材40には、塗布手段42によって導電インクが塗布され、処理手段46によって濃縮等の導電インクの処理が行われる。
これにより、長尺な第1基材10を長手方向に搬送しつつ、当接する第2基材20によって、導電インクを連続的に転写できる。
そのため、ローラー状の第2基材40を用いることにより、いわゆるロール・トゥ・ロールのように、第1基材10に連続的に導電インクを塗布して、金属パターンを形成でき、高い生産性を得ることができる。
第1基材10への好適な導電インクの転写、および、生産性等を考慮すると、第2基材40の搬送速度(周速)は、0.1~100m/minが好ましく、0.5~20m/minがより好ましく、1~10m/minがさらに好ましい。
<第1基材の作製>
厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡社製、A4100)を10×10cmに切断した。このPETフィルムの下塗り層を有さない面に、一般的なプラズマCVD装置によって、窒化ケイ素膜を形成することで、第1基材の支持体とした。
支持体の窒化ケイ素膜の表面に、スピンコートによって、ダイキン社製のオプツールを厚さが5nmになるように塗布した。塗膜を、120℃度のオーブンで、3分間、加熱することにより、撥液膜を形成した。形成した撥液膜に対する純水の接触角は、110°であった。
また、形成した撥液膜について、後述する第2基材に塗布する導電インク(Electroninks社製、導電インクEI-1104)の接触角を、一般的な接触角計によって測定した。その結果、撥液膜に対する導電インクの接触角は67°であった。なお、接触角の測定は、全て、同様に行った。
撥液膜に金属マスクを重ね、その上部から真空紫外線を5分間照射することにより、マスク開口部の撥液膜を除去しつつ、露呈した窒化ケイ素の表層を水酸化ケイ素に置換し、親水化した。
これにより、幅10μmの長尺な親液部が200μm間隔で配列され、親液部の間が撥液部である、親撥パターンを有する第1基材を作製した。
親液部に対する上記導電インクの接触角は12°であった。なお、親撥パターンは微細であり、第1基材で、直接、接触角を測定するのは、困難である。そのため、マスクを用いずに、同様に作製した撥液膜に、同様の条件で真空紫外線を照射することで親液部を形成した、接触角測定用のサンプルを作製し、このサンプルで測定した接触角を、第1基材の親液部に対する導電インクの接触角とした。
厚さ100μmのPETフィルム(東洋紡社製、A4100)を10×10cmに切断した。
PETフィルムの下塗り層を有さない面に、市販の大気圧プラズマ処理装置を用いて大気圧プラズマ処理することで親水化処理を行って、第2基材の支持体とした。
支持体の大気圧プラズマ処理面に、導電インク(Electroninks社製、EI-1104、粘度10cP)を塗布した。
導電インクの塗布は、超音波スプレー(Sono-Tek社製、Accμmist)を用いて、飛翔する液滴のサイズが15μm程度となるように、周波数を120KHzで制御して着弾させた。さらに、導電インクは、支持体における液滴の被膜率が50%程度になるように速度を調節して、支持体上で超音波スプレーのヘッドを移動させながら、ドット状になるように塗布した。
支持体に対する導電インクの接触角は15°であった。
<転写工程>
第1基材の親撥パターンと、第2基材の導電インクとを対面させて、第1基材上に第2基材を重ねて、導電インクを第1基材に転写した。
この際、第1基材と第2基材とにおける支持体の間隙が1~500μmとなるように、両基材の間隔を制御した。具体的には、両端部に10μmのPETフィルムで作成したスペーサーを挟んで、クリアランスを調節した。
導電インクが転写された第1基材を120℃のオーブンで3分間加熱し、導電インクを乾燥させることにより、金属パターンを形成した。
作製した金属パターンを、光学顕微鏡を用いて観察し、金属パターンの接続性および金属パターンの非形成部(撥液部)への金属の付着を評価した。
評価は、以下の様に行った。
A:全ての金属パターンが接続し、非形成部に金属の付着が全く認められない。
B:全ての金属パターンが接続しているが、僅かに金属パターンに乱れが見られる。
C:全ての金属パターンが接続しているが、極僅かに非形成部への金属の付着が認められる。
D:全ての金属パターンが接続しているが、非形成部の一部にだけ金属の付着が認められる。
E:一部の金属パターンに、接続できていない可能性のある箇所があり、かつ、非形成部に明らかな金属の付着が見られる。
F:明らかに接続できていない金属パターンが有り、かつ、非形成部に明らかな金属の付着が見られる。
評価がA~Dであれば、高精度な金属パターンが形成できたと言える。
実施例1の評価は、Bであった。
第2基材の作製において、導電インクの塗布を、バーコーター(バー=6番手)で行うことで、ドット状ではなく、全面に均一な厚さ10μmの導電インク膜とした以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はCであった。
第2基材の作製において、用いる導電インクを、Electroninks社製の導電インクEI-710(粘度8cP)に変更した以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この導電インクEI-710の粘度は、実施例1で用いたEI-1104と、ほぼ同じであるが、第1基材の親液部に対する接触角は24°であった(表面張力は1104よりも高い)。導電インクの撥液部に対する接触角は58.7°であった。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はCであった。
[実施例4]
第2基材の作製において、用いる導電インクを、Electroninks社製の導電インクEI-1201(粘度17cP)に変更した以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この導電インクの第1基材の親液部に対する接触角は20°であり、実施例1で用いたEI-1104と、実施例3で用いたEI-710との中間の表面張力にある(粘度は3種の中では最も高い)。導電インクの撥液部に対する接触角は63°であった。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はBであった。
第2基材の作製において用いる導電インクを、バンドー化学社製の導電インクSR7000(粘度10cP)に変更した以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この導電インクの第1基材の親液部に対する接触角は2°であり、実施例1、3および4で用いた導電インクよりも親液性が高い。導電インクの撥液部に対する接触角は59°であった。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はAであった。
第2基材の作製において、PETフィルムに実施例1の第1基材と同様の窒化ケイ素膜および撥液膜を形成して、支持体として用いた。この支持体を用いた以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この支持体(撥液膜)に対する導電インク(EI-1104)の接触角は、67°であった。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はCであった。
[実施例7]
第2基材の作製において、PETフィルムに、実施例1の第1基材と同様の窒化ケイ素膜および撥液膜を形成した。さらに、マスクを用いない以外は、実施例1と同様に真空紫外線を照射することで、支持体を作製した。この支持体を用いた以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この支持体に対する導電インク(EI-1104)の接触角は、12°であった。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はAであった。
第1基材の作製において、撥液膜の形成材料として、信越化学社製のKY-1903を用いた以外は、実施例1と同様に第1基材を作製した。なお、この撥液膜に対する純水の接触角は80°であった。
第1基材の親撥パターンの撥液部および親液部に対する導電インクの接触角を、実施例1と同様に測定したところ、撥液部に対する接触角は80°、親液部に対する接触角は12°であった。
この第1基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はAであった。
[実施例9]
第1基材の作製において、実施例1と同様に支持体を作製した後、窒化ケイ素膜の表面を大気圧プラズマ処理することにより、支持体に親液化処理を施した。親液化処理を施した支持体表面に対する導電インク(EI-1104)の接触角は2°であった。
幅10μmの長尺な凹部を、200μm間隔で、凹部の長手方向と直交する方向に50本形成したモールドを用意した。凹部の間隔は、配列方向の中心間距離である。
このモールドの凸部に、ダイキン社製のオプツールを塗布し、支持体に転写した後、120℃のオーブンで3分間加熱した。これにより、親液部の接触角が小さく親液性が高い以外は、実施例1と同様の親撥パターンを有する第1基材を作製した。
この第1基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はAであった。
第1基材の作製において、真空紫外線を照射する際に用いるマスクを、幅5μmのスリット状の開口が30μm間隔で形成されたものに変更した以外は、実施例1と同様に第1基材を作製した。
この第1基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はBであった。
[実施例11]
第1基材の作製において、真空紫外線を照射する際に用いるマスクを、幅5μmのスリット状の開口が30μm間隔で形成されたものに変更した以外は、実施例1と同様に第1基材を作製した。
また、実施例2と同様の第2基材を作製した。
この第1基材および第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はDであった。
[実施例12]
第1基材の作製において、真空紫外線を照射する際に用いるマスクを、幅30μmのスリット状の開口が500μm間隔で形成されたものに変更した以外は、実施例1と同様に第1基材を作製した。
この第1基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はAであった。
[実施例13]
第1基材の作製において、真空紫外線を照射する際に用いるマスクを、幅30μmのスリット状の開口が500μm間隔で形成されたものに変更した以外は、実施例1と同様に第1基材を作製した。
また、実施例2と同様の第2基材を作製した。
この第1基材および第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はCであった。
第2基材の作製において、最後の導電インクの濃縮を、25℃のオーブンで30秒に変更した以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はCであった。
[実施例15]
第2基材の作製において、最後の導電インクの濃縮を、80℃のオーブンで30秒に変更した以外は、実施例1と同様に第2基材を作製した。
この第2基材を用いた以外は、実施例1と同様に金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はCであった。
金属パターンを形成する基材として、実施例1と第1基材と同様の基材を用意した。
この基材の親撥パターン形成面に、実施例1と同じ導電インクを滴下し、ブレード方式によって全面に塗布した。
この基材を実施例1と同様に、120℃のオーブンで3分間加熱し、導電インクを乾燥させることにより、金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はFであった。
金属パターンを形成する基材として、実施例1と第1基材と同様の基材を用意した。
この基材の親撥パターン形成面に、実施例1と同じ導電インクを、実施例1の第2基材と同様にスプレー塗布した。
この基材を実施例1と同様に、120℃のオーブンで3分間加熱し、導電インクを乾燥させることにより、金属パターンを形成した。
実施例1と同様に評価を行ったところ、評価はEであった。
結果を下記の表にまとめて示す。
また、実施例1および実施例2、ならびに、実施例10~13に示されるように、第2基材が保持する導電インクを、一様な膜ではなく、ドット状にすることで、より高精度な金属パターンが形成できる。
実施例3~5に示されるように、第1基材の親撥パターンにおける親液部における親液性を高くすることにより、より高精度な金属パターンが形成できる。
実施例6および実施例7に示されるように、第2基材の支持体の親液性を高くすることにより、より高精度な金属パターンが形成できる。
実施例8および実施例9に示されるように、第1基材の親撥パターンにおける撥液部の撥液性を高くすることにより、また、親液部における親液性を高くすることにより、より高精度な金属パターンが形成できる。
さらに、実施例1と、実施例14および実施例15とに示されるように、第2基材において、導電インクを適正な温度で加熱することにより、より高精度な金属パターンが形成できる。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
12,24 支持体
14 撥液膜
16 マスク
18 親撥パターン
18a 撥液部
18b 親液部
20,40 第2基材
26 導電インク
30 金属パターン
42 塗布手段
46処理手段
UV 光源
H ヒータ
Claims (11)
- 金属成分を含有する液体を用いて、基材上に金属パターンを形成するに際し、
前記金属成分を含有する液体に対する親液性を有する、形成する前記金属パターンに応じた親液部と、前記金属成分を含有する液体に対する撥液性を有する撥液部とを有する第1基材を作製する工程、
前記第1基材に形成する前記金属パターンに応じて前記金属成分を含有する液体を表面上に塗布して保持する第2基材を作製する工程、および、
前記第1基材と前記第2基材とを当接して、前記金属成分を含有する液体を、前記第2基材から前記第1基材の親液部に転写する工程、を有する金属パターンの形成方法。 - 前記第2基材がローラー状である、請求項1に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記第2基材が、前記金属成分を含有する液体をドット状に保持する、請求項1または2に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記第1基材の前記親液部に対する、前記金属成分を含有する液体の接触角が15°以下であり、
前記第1基材の前記撥液部に対する、前記金属成分を含有する液体の接触角が70°以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の金属パターンの形成方法。 - 前記第1基材の前記親液部と前記撥液部とに対する、前記金属成分を含有する液体の接触角の差が70°以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記金属成分を含有する液体の25℃における表面張力が22~35dyn/cmである、請求項1~5のいずれか1項に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記第1基材を前記第2基材よりも高温にして、前記第1基材と前記第2基材とを当接させる、請求項1~6のいずれか1項に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記金属成分を含有する液体が、金属粒子または金属化合物の水溶液、もしくは、金属粒子または金属化合物を水に分散してなる分散液である、請求項1~7のいずれか1項に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記第1基材と前記第2基材との当接に先立ち、前記第2基材が保持する前記金属成分を含有する液体の調節を行う、請求項1~8のいずれか1項に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記金属成分を含有する液体の調節が、粘度の調節、表面張力の調節、および、濃度の調節の1以上である、請求項9に記載の金属パターンの形成方法。
- 前記第2基材は、ドット状に塗布された前記金属成分を含有する液体を保持し、
前記第2基材に前記ドット状に保持された、前記金属成分を含有する液体は、そのまま直接前記第2基材から前記第1基材の親液部に転写される、請求項1~10のいずれか1項に記載の金属パターンの形成方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020052715 | 2020-03-24 | ||
JP2020052715 | 2020-03-24 | ||
PCT/JP2021/010056 WO2021193143A1 (ja) | 2020-03-24 | 2021-03-12 | 金属パターンの形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2021193143A1 JPWO2021193143A1 (ja) | 2021-09-30 |
JP7365491B2 true JP7365491B2 (ja) | 2023-10-19 |
Family
ID=77892020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022509925A Active JP7365491B2 (ja) | 2020-03-24 | 2021-03-12 | 金属パターンの形成方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20230028779A1 (ja) |
EP (1) | EP4131290A4 (ja) |
JP (1) | JP7365491B2 (ja) |
CN (1) | CN115299189A (ja) |
WO (1) | WO2021193143A1 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003309344A (ja) | 2002-04-18 | 2003-10-31 | Dainippon Printing Co Ltd | 導電性パターン基材の製造方法 |
JP4289176B2 (ja) | 2004-03-01 | 2009-07-01 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の変速時制御装置 |
JP2013108127A (ja) | 2011-11-18 | 2013-06-06 | Fujifilm Corp | 金属膜材料の製造方法及びそれを用いた金属膜材料 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5180639A (en) * | 1990-10-26 | 1993-01-19 | General Electric Company | Method of preparing polymer surfaces for subsequent plating thereon and improved metal-plated plastic articles made therefrom |
DE69807554T2 (de) * | 1997-03-21 | 2003-05-22 | Canon K.K., Tokio/Tokyo | Verfahren zur Herstellung eines bedruckten Substrats, elektronenemittierendes Element, Elektronenquelle und Bilderzeugungsgerät |
JP2010058330A (ja) * | 2008-09-02 | 2010-03-18 | Sharp Corp | 画像パターン形成方法および画像パターン並びに半導体デバイス、電気回路、表示体モジュール、カラーフィルタおよび発光素子 |
JP5916159B2 (ja) | 2014-08-27 | 2016-05-11 | 田中貴金属工業株式会社 | 金属パターンの形成方法及び導電体 |
JP6710018B2 (ja) | 2015-01-27 | 2020-06-17 | 大日本印刷株式会社 | 導電パターン基板の製造方法 |
-
2021
- 2021-03-12 EP EP21774918.3A patent/EP4131290A4/en active Pending
- 2021-03-12 WO PCT/JP2021/010056 patent/WO2021193143A1/ja unknown
- 2021-03-12 CN CN202180022615.2A patent/CN115299189A/zh active Pending
- 2021-03-12 JP JP2022509925A patent/JP7365491B2/ja active Active
-
2022
- 2022-09-23 US US17/951,160 patent/US20230028779A1/en active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003309344A (ja) | 2002-04-18 | 2003-10-31 | Dainippon Printing Co Ltd | 導電性パターン基材の製造方法 |
JP4289176B2 (ja) | 2004-03-01 | 2009-07-01 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の変速時制御装置 |
JP2013108127A (ja) | 2011-11-18 | 2013-06-06 | Fujifilm Corp | 金属膜材料の製造方法及びそれを用いた金属膜材料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP4131290A4 (en) | 2023-11-15 |
WO2021193143A1 (ja) | 2021-09-30 |
JPWO2021193143A1 (ja) | 2021-09-30 |
EP4131290A1 (en) | 2023-02-08 |
CN115299189A (zh) | 2022-11-04 |
US20230028779A1 (en) | 2023-01-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9640760B2 (en) | Slot-die coating method, apparatus, and substrate | |
TWI318139B (en) | Method of coating | |
KR100858223B1 (ko) | 자가정렬된 반도체 나노와이어 박막 트랜지스터 및 그 제조 방법 | |
SE535467C2 (sv) | Förfarande för tryckning av produktkännetecken på ett substratark | |
CN104488071A (zh) | 基板处理装置以及器件制造方法 | |
JP2013512568A (ja) | 表面エネルギーの調節による電気伝導パターンの形成 | |
KR20140038141A (ko) | 평탄화된 인쇄전자소자 및 그 제조 방법 | |
JP7365491B2 (ja) | 金属パターンの形成方法 | |
WO2018026378A1 (en) | Method of imprint lithography of conductive materials; stamp for imprint lithography, and apparatus for imprint lithograph | |
TWI381567B (zh) | Pattern forming method and manufacturing method of electronic component | |
KR101164061B1 (ko) | 패턴 제조 방법 및 패턴 전사 장치, 이를 적용한 플렉서블 디스플레이 패널, 플렉서블 태양전지, 전자책, 박막 트랜지스터, 전자파 차폐시트, 플렉서블 인쇄회로기판 | |
KR101039296B1 (ko) | 고특성 유기전자소자의 인라인 인쇄법에 의한 인쇄 장치 | |
JP6899552B2 (ja) | 被印刷基材の表面構造及びその製造方法 | |
JP5707953B2 (ja) | インクジェット塗布方法および塗布装置 | |
JP6634721B2 (ja) | インプリント用モールド、および、その離型処理方法 | |
JP6052260B2 (ja) | パターン形成方法およびパターン形成用基材 | |
KR102156794B1 (ko) | 액적 토출 장치 | |
JP2019062167A (ja) | 薄膜トランジスタ | |
WO2015146260A1 (ja) | 均一膜厚かつ矩形断面を有するパターン膜形成方法、形成装置 | |
JP2014013868A (ja) | マイクロコンタクトプリント装置およびマイクロコンタクトプリント方法 | |
Lamport et al. | Large Area Flexible Organic Field‐effect Transistor Fabrication | |
Hong et al. | Fabrication and Application of Nanostructures Using Gas-Assisted Hot Embossing and Self-Assembled Nanospheres | |
WO2023177289A1 (en) | Method and apparatus for producing high aspect ratio surface structures | |
CN115079513A (zh) | 一种基板结构化处理的嵌入式微纳器件及其喷印制备方法 | |
KR102019072B1 (ko) | 대면적의 나노 인쇄장치, 그의 제조방법 및 그를 이용한 인쇄방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220912 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230620 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230817 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230912 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20231006 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7365491 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |