JP7365126B2 - ボールペンチップ - Google Patents
ボールペンチップ Download PDFInfo
- Publication number
- JP7365126B2 JP7365126B2 JP2019036688A JP2019036688A JP7365126B2 JP 7365126 B2 JP7365126 B2 JP 7365126B2 JP 2019036688 A JP2019036688 A JP 2019036688A JP 2019036688 A JP2019036688 A JP 2019036688A JP 7365126 B2 JP7365126 B2 JP 7365126B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- groove
- ball
- ink groove
- holding chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Pens And Brushes (AREA)
Description
また、特許文献1のようにインキ流通溝をチップ後部孔に達しない形状とする場合は、チップ後部孔からインキ流通溝へインキが流れる過程で一時的にインキが流れる流路が狭くなることから、インキの流れが阻害されてボール包持室へ十分なインキが供給されない虞があった。
「1.チップ本体が軸心に沿った方向に貫通するインキ流通孔を備え、前記インキ流通孔が、該インキ流通孔の前部に形成され底壁を備えたボール包持室と、当該インキ流通孔の後部に形成され前壁を備えたチップ後部孔と、前記ボール包持室の中央から後方へ向って延び前記チップ後部孔と連通するインキ連絡路と、前記インキ連絡路から放射状に延びるインキ流通溝と、を有し、前記ボール包持室にはボールが挿置され、前記ボールの一部をチップ先端部より突出させて回転自在に抱持してなるボールペンチップにおいて、
前記インキ流通溝が、前記ボール包持室の底壁から後方へ向って形成され前記チップ後部孔に連通しない第一インキ溝と、前記チップ後部孔の前壁から前方へ向って形成され前記ボール包持室に連通しない第二インキ溝と、を備え、
前記第一インキ溝と前記第二インキ溝とが接することなく、前記インキ連絡路を介して連通するよう形成され、第一インキ溝の溝幅が第二インキ溝の溝幅より大きく形成され、
前記ボールの後方に、当該ボールに当接する棒状部を備えたコイルスプリングが配設され、
前記棒状部は前記第二インキ溝内に入らないように構成され、
前記チップ本体の軸心に沿った方向と直交する方向(側面方向)から視たときに、前記第一インキ溝の後部と前記第二インキ溝の前部とが、部分的に重なるように配設され、
前記第一インキ溝の溝深さをX、当該第一インキ溝と前記第二インキ溝が軸方向において重なる長さをYとしたとき、Y≧0.2Xの関係式を満たすように構成したことを特徴とするボールペンチップ。
2.前記第一インキ溝と前記第二インキ溝とが、 前記チップ本体の軸心に沿った方向と直交する横断面において、 軸周上に交互に配列されたことを特徴とする前記1項に記載のボールペンチップ。」である。
尚、本発明では、チップ本体のボール包持室がある側を前方と表現し、その反対方向を後方と表現する。また、チップ本体のインキ連絡路がある軸心側を内方と表現し、その反対方向を外方と表現する。
また、第一インキ溝と第二インキ溝とを、各々チップ後部孔とボール包持室に連通しない深さで形成することで、一般的なボールペンチップのように、インキ流通溝を溝形成用ツールを打ち込むことで形成する場合は、打ち抜きしないことで抜けバリの発生を抑制することができ、これによりバリを除去するための工程を省くことができる。また、溝形成用ツールを打ち抜かない位置で止める為、ツールに与える負荷が軽減されと共にツールの破損を防止して寿命を延ばすことができる。
尚、インキ流通溝(第一インキ溝、第二インキ溝)の形状は特に限定されることはないが、各々のインキ流通溝の先端が内方へ向って縮径するように傾斜した状態(テーパ状)に形成することが好ましく、この場合、傾斜部によりインキの流れが内方のインキ連絡路に向かい易く、インキの流動性が向上すると共に、溝形成用ツールで溝加工する際にツールに与える負荷が減少するため、ツールの寿命を延ばすことができる。
尚、スプリングを入れる場合、スプリングの先端はボールの中心に当接するように配置することがボールの回転が安定するため好ましいが、インキ流通溝がスプリングの先端部の幅より大きくなると、スプリングの先端部がインキ流通溝に入ってしまいボールの中心に当たらなくなる場合がある。しかし、本発明の場合は、第一インキ溝と第二インキ溝とを直接連通しないように形成してあるため、第二インキ溝をスプリングの先端部より狭く形成しておけばスプリングのセンタリングが保たれるため、第一インキ溝をスプリング先端部より大きく形成する事でインキの流動性を更に向上させることができる。
図1から図3に示すように、実施例1のボールペンチップ1は、前後に貫通しインキ5が流れるインキ流通孔2aを備えたチップ本体2と、インキ流通孔2aから放射状に延びたインキ流通溝2fと、を有し、インキ流通孔2aの前端側に形成されたボール包持室2bの底壁2cに設けた筆記用のボールと略同形のボール座2hに、ボール径0.5mmのボール3を積載し、チップ先端部2iより突出するように回転自在に包持して構成してある。
また、インキ連絡路2dには、インキ連絡路2dの外周部から外方へ向って放射状に延びるように形成されたインキ流通溝2f(第一インキ溝2f1、第二インキ溝2f2)を形成してある。
具体的に、本実施例では、第一インキ溝2f1を120°間隔で3箇所形成してあり、第二インキ溝2f2は第一インキ溝2f1に対して60°ずらした位置に120°間隔で3箇所形成することで、第一インキ溝2f1と第二インキ溝2f2とが直接連通せず、インキ連絡路2dを介してのみ連通するよう構成した。また、これにより、第一インキ溝2f1と第二インキ溝2f2とが、図2の横断面で見たとき軸周上に交互に形成されるため、第二インキ溝2f2の両隣に第一インキ溝2f1が配置されることからインキの流動性が向上する。
この第一インキ溝2f1の後部2jと第二インキ溝2f2の前部2kとが重なった位置を、図3に示すようにチップ本体2を横断面で視たとき、インキ5が流れる部分の面積が、溝が重なった部分のみ第一インキ溝2f1分増加する。このため、重なった部分を設けることで第二インキ溝2f2から第一インキ溝2f1へのインキ5の流動がスムーズに行われるという優れた効果を奏する。また、第一インキ溝2f1と第二インキ溝2f2とが重なる長さも重要な要素となり、図4に示すように、第一インキ溝2f1の溝深さをX、重なる長さをYとしたとき、インキの流動性を考慮するとY≧0.2Xの関係式を満たすよう構成することが好ましい。具体的に、本実施形態では、第一インキ溝2f1の溝深さXを0.27mm、第一インキ溝2f1の後端と第二インキ溝2f2の前端とが部分的に重なる長さYを0.12mmで形成し、上記関係式を満たすよう構成した。
尚、本発明における第一インキ溝2f1及び第二インキ溝2f2の溝深さは、図4に示すように、インキ連絡路2dと連接している内周部で計測した。
尚、コイルスプリング4をチップ本体2の後方から挿入して装着する際、第一インキ溝2f1をチップ後部孔2eに達しないよう形成しているため、チップ後部孔2eの前部にはバリがなくスムーズにインキ連絡路2dに棒状部4aを挿入することができた。
ボールペンレフィル10を用いて紙面に筆記すると、インキ収容筒12から流れてきたインキ5は、チップ後部孔2eからインキ連絡路2dに入る際、インキ連絡路2d自体が狭くなる上にコイルスプリング4の棒状部4aにより更にインキ5の流路が狭くなり流動性が低下するが、チップ後部孔2eから前方へ向って形成した第二インキ溝2f2にインキ5が流れることでインキの流動性の低下が低減される。また第二インキ溝2f2の前端2nまで流れてきたインキ5は第二インキ溝2f2の前部2kとオーバーラップさせている第一インキ溝2f1の前部2jに流れるため、スムーズにインキ5がインキ連絡路2dの前部へ流れていき、第一インキ溝2f1とインキ連絡路2dからボール包持室2bにインキ5が供給され、ボ-ル3の周囲にインキ5が流れチップ先端部2iから外部である筆記面へと吐出される。このため、インキ5の流れに淀みが発生し難く、インキの流動性が安定することで筆記時における筆跡濃度の変化、線幅が安定すると共にかすれの発生を防止することができるものとなった。
2…チップ本体、2a…インキ流通孔、2b…ボール包持室、2c…底壁、2d…インキ連絡路、2e…チップ後部孔、2f…インキ流通溝(2f1…第一インキ溝、2f2…第二インキ溝)、2g…前壁、2h…ボール座、2i…チップ先端部、2j…後部、
2k…前部、2m…後端、2n…前端、
3…ボール、
4…コイルスプリング、
5…インキ、
10…ボールペンレフィル、
11…連結体、
12…インキ収容筒、
13…尾栓、
14…インキ追従体。
Claims (2)
- チップ本体が軸心に沿った方向に貫通するインキ流通孔を備え、前記インキ流通孔が、該インキ流通孔の前部に形成され底壁を備えたボール包持室と、当該インキ流通孔の後部に形成され前壁を備えたチップ後部孔と、前記ボール包持室の中央から後方へ向って延び前記チップ後部孔と連通するインキ連絡路と、前記インキ連絡路から放射状に延びるインキ流通溝と、を有し、前記ボール包持室にはボールが挿置され、前記ボールの一部をチップ先端部より突出させて回転自在に抱持してなるボールペンチップにおいて、
前記インキ流通溝が、前記ボール包持室の底壁から後方へ向って形成され前記チップ後部孔に連通しない第一インキ溝と、前記チップ後部孔の前壁から前方へ向って形成され前記ボール包持室に連通しない第二インキ溝と、を備え、
前記第一インキ溝と前記第二インキ溝とが接することなく、前記インキ連絡路を介して連通するよう形成され、第一インキ溝の溝幅が第二インキ溝の溝幅より大きく形成され、
前記ボールの後方に、当該ボールに当接する棒状部を備えたコイルスプリングが配設され、
前記棒状部は前記第二インキ溝内に入らないように構成され、
前記チップ本体の軸心に沿った方向と直交する方向(側面方向)から視たときに、前記第一インキ溝の後部と前記第二インキ溝の前部とが、部分的に重なるように配設され、
前記第一インキ溝の溝深さをX、当該第一インキ溝と前記第二インキ溝が軸方向において重なる長さをYとしたとき、Y≧0.2Xの関係式を満たすように構成したことを特徴とするボールペンチップ。 - 前記第一インキ溝と前記第二インキ溝とが、 前記チップ本体の軸心に沿った方向と直交する横断面において、 軸周上に交互に配列されたことを特徴とする請求項1に記載のボールペンチップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019036688A JP7365126B2 (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | ボールペンチップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019036688A JP7365126B2 (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | ボールペンチップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020138479A JP2020138479A (ja) | 2020-09-03 |
JP7365126B2 true JP7365126B2 (ja) | 2023-10-19 |
Family
ID=72264190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019036688A Active JP7365126B2 (ja) | 2019-02-28 | 2019-02-28 | ボールペンチップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7365126B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009006637A (ja) | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Pilot Corporation | ボールペンチップ |
JP2013173276A (ja) | 2012-02-24 | 2013-09-05 | Zebra Pen Corp | ボールペンチップ及びその製造方法 |
JP2013184373A (ja) | 2012-03-07 | 2013-09-19 | Pilot Corporation | ボールペン及びボールペンの製造方法 |
-
2019
- 2019-02-28 JP JP2019036688A patent/JP7365126B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009006637A (ja) | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Pilot Corporation | ボールペンチップ |
JP2013173276A (ja) | 2012-02-24 | 2013-09-05 | Zebra Pen Corp | ボールペンチップ及びその製造方法 |
JP2013184373A (ja) | 2012-03-07 | 2013-09-19 | Pilot Corporation | ボールペン及びボールペンの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020138479A (ja) | 2020-09-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4870444B2 (ja) | 塗布具用チップ、並びに、塗布具 | |
JP3139171U (ja) | 水性ボールペン | |
JP7365126B2 (ja) | ボールペンチップ | |
US20210260670A1 (en) | Single-edge drill for forming a deep hole | |
JP4930159B2 (ja) | リーマ | |
JP4634206B2 (ja) | ボールペンチップ及びそれを用いたボールペン | |
TWI698356B (zh) | 原子筆頭及具備該原子筆頭的書寫用具 | |
US6341914B2 (en) | Ballpoint pen tip and ballpoint pen using the same | |
JP4827142B2 (ja) | ボールペンチップ | |
JP2020138480A (ja) | ボールペンチップ | |
JP4471276B2 (ja) | 塗布具用チップ、塗布具用チップの製造方法、塗布具 | |
JP5311611B2 (ja) | ボールペンチップ | |
JP6633363B2 (ja) | ボールペンチップ及び該ボールペンチップの製造方法並びに該ボールペンチップを具備した筆記具 | |
JP2009006636A (ja) | ボールペンチップ | |
JP4878261B2 (ja) | ボールペンチップ及びボールペンリフィール | |
JP2023176247A (ja) | ボールペンチップ | |
JP5923336B2 (ja) | ボールペンチップ及びその製造方法 | |
JP2003320782A (ja) | ボールペンチップ | |
US12005536B2 (en) | Method of surface texturing for a writing instrument tip | |
JP7294639B2 (ja) | ボールペンチップの製造方法及びボールペンチップ | |
JP2011255582A (ja) | ボールペンチップ | |
JP2012081596A (ja) | ボールペンチップ | |
JP2012091391A (ja) | ボールペンチップ | |
JP3602282B2 (ja) | ボールペン | |
JP2001239783A (ja) | ボールペン用チップ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221031 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221108 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20221227 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230303 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230523 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20230720 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230920 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20231003 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20231006 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7365126 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |