JP7363970B2 - 無線通信システム、基地局および移動局 - Google Patents

無線通信システム、基地局および移動局 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システム、基地局および移動局に関する。
従来、無線通信システムにおける伝送容量(以下、「システム容量」と記載する)を増大させるために、様々な工夫がなされている。例えば、3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Radio Access Network Long Term Evolution)では、マクロセルの他にスモールセル(小セル)を活用してシステム容量を増大させる技術に関する議論が行なわれている。ここで、セルとは、無線端末が無線信号を送受信するために、無線基地局がカバーする範囲を指す。ここで、無線基地局とセルとはほぼ対応する概念であるため、以下の説明では「セル」と「無線基地局」とを適宜読み替えてもよい。マクロセルは、送信電力が比較的高く、電波到達範囲が比較的大きい基地局のセルである。また、スモールセルは、送信電力が比較的低く、電波到達範囲が比較的小さい基地局のセルである。
3GPP LTE-Advanced(LTE-A)では、無線通信システムの構成として、例えば、マクロセルの中に複数のスモールセルが含まれる構成が検討されている。そして、移動局がマクロセルおよびスモールセルに同時に接続する技術が検討されている。他にも、移動局が異なる2つのスモールセルに同時に接続する技術が検討されている。このように、移動局が、2つの異なるセルに同時に接続して実施する通信は、2元接続(Dual Connectivity)(以下、「DC」と記載する)と呼ばれることがある。ここではDCについて説明しているが、同様の議論は3元以上の多元接続においても可能である。そのため、以下の説明におけるDCは多元接続を含む概念として捉えてもよいし、DCを多元接続と読み替えてもよい。
また、次世代の通信規格(例えば、第5世代移動通信システム(5G)あるいは、NR(New Radio))でも、DCが無線通信システムにおける一つの構成として考えられている。特に、LTE-Aや5GにおけるDCは、Multi-RAT DCと呼称される。次世代の通信規格に対応する構成についても議論されていく予定である。
移動局がマクロセルおよびスモールセルに同時に接続する場合、例えば、伝送路の設定やハンドオーバーの制御などのレイヤ3の制御情報を含む制御プレーンの信号は、マクロセルの基地局(以下、「マクロ基地局」と記載する)との間で送受信される。また、例えば、ユーザデータを含むデータプレーンの信号は、マクロ基地局およびスモールセルの基地局(以下、「スモール基地局」と記載する)の双方との間で送受信される。ここで、制御プレーンは、コントロールプレーン(Control Plane:Cプレーン)またはSRB(Signaling Radio Bearer)などと呼ばれることがある。また、データプレーンは、ユーザプレーン(User Plane:Uプレーン)またはDRB(Data Radio Bearer)などとも呼ばれる。
一方、移動局が異なる2つのスモールセルに同時に接続する場合、例えば、制御プレーンの信号は、一方のスモール基地局との間で送受信され、データプレーンの信号は、他方のスモール基地局との間で送受信される。データプレーンの信号は、両方のスモール基地局との間で送受信されても良い。
このようなDCにおいて、制御プレーンが接続される基地局を「プライマリ基地局」と呼ぶことがある。また、プライマリ基地局と協調して通信しデータプレーンが接続される基地局を「セカンダリ基地局」と呼ぶことがある。また、これらの基地局は、アンカー無線基地局およびアシスティング無線基地局や、マスター無線基地局およびスレーブ無線基地局と呼ばれることもある。なお、LTE-Aの最新動向では、それぞれ、「マスター基地局」および「セカンダリ基地局」と呼ばれている。
DCにおけるマスター基地局およびセカンダリ基地局への機能分担については、データプレーンの信号をどのレイヤで分岐させるかにより、様々な構成が提案されている。例えば、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの前段でデータプレーンの信号を分岐させる構成がある。また、例えば、PDCPレイヤとRLC(Radio Link Control)レイヤの間でデータプレーンの信号を分岐させる構成がある。また、例えば、RLCレイヤとMAC(Medium Access Control)レイヤの間でデータプレーンの信号を分岐させる構成がある。これらに限らず、各レイヤ内でデータプレーンの信号を分岐させる構成も可能である。また、例えば、PDCPレイヤの一部の機能はマスター基地局に割り当て、PDCPレイヤの残りの機能はセカンダリ基地局に割り当てるという構成も可能である。これは、RLCレイヤおよびMACレイヤの機能についても同様である。
このように機能分担するマスター基地局およびセカンダリ基地局は、互いに有線または無線のリンクで接続される。そして、このリンクを経由して、マスター基地局で分岐したデータプレーンの信号がセカンダリ基地局へ送信される。
3GPP TS36.300 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.211 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.212 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.213 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.214 V14.2.0、2017年3月 3GPP TS36.321 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.322 V14.0.0、2017年3月 3GPP TS36.323 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.331 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.413 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.423 V14.3.0、2017年6月 3GPP TS36.425 V14.0.0、2017年3月 3GPP TR36.912 V14.0.0、2017年3月 3GPP TR38.912 V14.1.0、2017年6月 3GPP TR38.913 V14.3.0、2017年6月 3GPP TR38.801 V14.0.0、2017年3月 3GPP TR38.802 V14.1.0、2017年6月 3GPP TR38.803 V14.1.0、2017年6月 3GPP TR38.804 V14.0.0、2017年3月 3GPP TR38.900 V14.3.1、2017年7月 3GPP TS38.300 V0.6.0、2017年8月 3GPP TS37.340 V0.2.1、2017年8月 3GPP TS38.201 V0.0.1、2017年7月 3GPP TS38.202 V0.0.1、2017年7月 3GPP TS38.211 V0.1.3、2017年8月 3GPP TS38.212 V0.0.2、2017年8月 3GPP TS38.213 V0.0.3、2017年8月 3GPP TS38.214 V0.0.1、2017年7月 3GPP TS38.215 V0.0.2、2017年8月 3GPP TS38.321 V0.2.0、2017年8月 3GPP TS38.322 V0.2.0、2017年7月 3GPP TS38.323 V0.2.1、2017年8月 3GPP TS37.324 V0.1.1、2017年8月 3GPP TS38.331 V0.0.5、2017年8月 3GPP TS38.401 V0.2.0、2017年7月 3GPP TS38.410 V0.3.0、2017年7月 3GPP TS38.413 V0.2.1、2017年8月 3GPP TS38.420 V0.2.0、2017年7月 3GPP TS38.423 V0.1.1、2017年6月 3GPP TS38.470 V0.2.0、2017年6月 3GPP TS38.473 V0.2.0、2017年6月
ところで、3GPPにおいて、DCについての議論が始まったところであり、それほど深く議論がなされているわけではない。そのため、DCの新しいユースケースを考慮した場合に、世の中では知られていない何等かの問題や不具合が生じる可能性がある。例えば、信頼性があるデータ配信を実現することができるか否かが重要となる。特に、信頼性があるデータ配信を実現するためには、不要なデータ配信を防止することが重要となる。これらについては、これまで検討がほとんど行なわれていない。したがって、DCの新しいユースケースとして、信頼性があるデータ配信を実現する方法は、従来は存在していなかった。
本願に開示の技術は、信頼性があるデータ配信を実現する。
1つの態様では、無線通信システムは、マスター基地局、セカンダリ基地局、及び移動局を有し、前記マスター基地局は、前記移動局宛てのデータを前記セカンダリ基地局に配信し、前記セカンダリ基地局から前記移動局に配信される前記データのうち、配信に失敗したデータの情報に応じた、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの下位レイヤの通信品質に関連する情報であって前記PDCPレイヤで使用される情報を含む信号を前記セカンダリ基地局から受信する通信部と、前記PDCPレイヤにおいて、受信した信号に応じて、前記マスター基地局から前記セカンダリ基地局へのデータの配信を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
1つの側面では、信頼性があるデータ配信を実現することができる。
図1は、実施例1に係る無線通信システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、実施例1に係る無線通信システムにおけるデータ通信のプロトコルスタックの概念図である。 図3は、実施例2に係る無線通信システムの構成例を示す図である。 図4は、実施例2に係る無線通信システムの構成の一例を示すブロック図である。 図5は、実施例2に係る無線通信システムのレイヤ構成の一例を示すブロック図である。 図6は、DCのデータ配信の一例を示すブロック図である。 図7は、DCのデータ配信の一例として、LTE-Aにおいてセカンダリ基地局からマスター基地局に通知されるパケットのフォーマットを示す図である。 図8は、DCのデータ配信の一例を示すフローチャートである。 図9は、DCのデータ配信として、10Mb/sのレートを10ms間隔でデータ配信した場合(パケット長1500B)の説明図である。 図10は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信の一例を示すブロック図である。 図11は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信の一例として、LTE-Aにおいてセカンダリ基地局からマスター基地局に通知されるパケットのフォーマットを示す図である。 図12は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信の一例を示すフローチャートである。 図13は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信として、10Mb/sのレートを10ms間隔でデータ配信した場合(パケット長1500B)の説明図である。 図14は、図11の変形例における通知パケットフォーマットを示す図である。 図15は、図11の変形例における通知パケットフォーマットを示す図である。 図16は、図11の変形例における通知パケットフォーマットを示す図である。 図17は、図11の変形例における通知パケットフォーマットを示す図である。 図18は、基地局のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図19は、移動局のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
以下に、本願の開示する無線通信システム、基地局および移動局の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例は開示の技術を限定するものではない。
[無線通信システム]
図1は、実施例1に係る無線通信システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、実施例1に係る無線通信システムは、無線通信装置1、無線通信装置2、無線通信装置3および上位レイヤ通信装置4を有する。
無線通信装置1および無線通信装置2は、2元接続されている。無線通信装置1は、2元接続におけるプライマリの無線通信装置であり、無線通信装置2は、2元接続におけるセカンダリの無線通信装置である。
無線通信装置1と無線通信装置2とは、例えば有線で接続されている。そして、無線通信装置1と無線通信装置2とは、互いを繋ぐ有線リンクを用いて相互にデータの送受信を行う。また、無線通信装置1および無線通信装置2と無線通信装置3とは、無線で接続されている。
無線通信装置1は、通信部11および制御部14を有する。
通信部11は、無線通信装置2、無線通信装置3および上位レイヤ通信装置4と通信する。すなわち、通信部11は、無線通信装置2および上位レイヤ通信装置4との間では有線通信を行ない、無線通信装置3との間では無線通信を行なう。
具体的には、通信部11は、受信部12および送信部13を有する。
受信部12は、上位レイヤ通信装置4から制御データおよびユーザデータを受信する。そして、受信部12は、受信した制御データおよびユーザデータを送信部13へ出力する。なお、制御データは無線通信装置1が自ら生成したデータであってもよい。また、受信部12は、無線通信装置2から無線通信装置3に送信されるユーザデータの通信品質に関する情報を、無線通信装置2から受信する。
送信部13は、受信部12から出力された制御データを無線通信装置3に無線送信する。また、送信部13は、受信部12から出力されたユーザデータを無線通信装置2に送信する。
制御部14は、受信部12および送信部13を含む通信部11の動作を統括制御する。また、制御部14は、受信部12が受信した通信品質に関する情報に応じて、ユーザデータの配信を制御する。
無線通信装置2は、通信部21および制御部24を有する。
通信部21は、無線通信装置1および無線通信装置3と通信する。すなわち、通信部21は、無線通信装置1との間では有線通信を行ない、無線通信装置3との間では無線通信を行なう。
具体的には、通信部21は、受信部22および送信部23を有する。
受信部22は、無線通信装置1から有線接続を介してユーザデータを受信する。そして、受信部22は、受信したユーザデータを送信部23へ出力する。
送信部23は、受信部22から出力されたユーザデータを無線通信装置3に無線送信する。また、送信部23は、無線通信装置3に送信されるユーザデータの通信品質に関する情報を無線通信装置1に送信する。
制御部24は、受信部22および送信部23を含む通信部21の動作を統括制御する。
無線通信装置3は、通信部31および制御部34を有する。
通信部31は、無線通信装置1および無線通信装置2に同時に接続し、双方の基地局と同時に無線通信を行なう。すなわち、通信部31は、無線通信装置1および無線通信装置2と2元接続(Dual Connectivity)(以下、「DC」と記載する)を実施する。
具体的には、通信部31は、受信部32および送信部33を有する。受信部32は、無線通信装置1から制御データを無線受信する。また、受信部32は、無線通信装置2からユーザデータを無線受信する。送信部33は、ユーザデータの受信に関する情報を無線通信装置2に送信する。
制御部34は、受信部32および送信部33を含む通信部31の動作を統括制御する。
図2は、実施例1に係る無線通信システムにおけるデータ通信のプロトコルスタックの概念図である。例えば、図2に示す無線通信装置1-1~1-Mは、図1に示す無線通信装置1および無線通信装置2に相当する。
ここで、図2に示す無線通信装置1-1~1-Mは、M元接続となっている。すなわち、図1において、無線通信装置3は無線通信装置1および無線通信装置2と2元接続(DC)となっているが、これに限定されず、3元以上の多元接続についても適用可能である。また、図2に示すように、下り通信および上り通信についても適用可能である。
また、図2に示すように、無線通信装置1-1~1-Mおよび無線通信装置2におけるプロトコルスタックには、論理的な(あるいは仮想的な)処理主体であるエンティティが含まれる。エンティティは、プロトコルスタックの各層に存在し、エンティティと、物理的な処理主体である装置とは、1対1であるとは限らず、m対1でもよい。すなわち、エンティティは、2層以上のm層構造に適用可能である。
以上の説明により、無線通信装置1の通信部11は、無線通信装置3宛てのデータを無線通信装置2に配信し、無線通信装置2から無線通信装置3に配信されるデータの通信品質に関する情報を無線通信装置2から受信する。そして、無線通信装置1の制御部14は、通信品質に関する情報に応じて、データの配信を制御する。ここで、DCの新しいユースケースを考慮した場合に、世の中では知られていない何等かの問題や不具合が生じる可能性がある。例えば、信頼性があるデータ配信を実現することができるか否かが重要となる。特に、信頼性があるデータ配信を実現するためには、不要なデータ配信を防止することが重要となる。したがって、実施例1に係る無線通信システムでは、無線通信装置1がデータの通信品質に関する情報を考慮することにより、信頼性があるデータ配信を実現することができる。
[無線通信システム]
次に、実施例2について説明する。図3は、実施例2に係る無線通信システムの構成例を示す図である。図3に示すように、実施例2に係る無線通信システムは、図1における無線通信装置1として、マスター基地局100を有する。また、実施例2に係る無線通信システムは、図1における無線通信装置2として、セカンダリ基地局200を有する。また、実施例2に係る無線通信システムは、図1における無線通信装置3として、移動局300を有する。
移動局300は、制御プレーン(図3に表記された実線の矢印を参照)およびユーザプレーン(図3に表記された破線の矢印を参照)によりマスター基地局100と接続される。したがって、マスター基地局100は、プライマリ基地局またはマクロ基地局などとも呼ばれる。また、移動局300は、ユーザプレーンによりセカンダリ基地局200と接続される。したがって、セカンダリ基地局200は、スモール基地局などとも呼ばれる。
図4は、実施例2に係る無線通信システムの構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、マスター基地局100は、上位レイヤ通信装置4に接続されており、マスター基地局100およびセカンダリ基地局200は、例えばX2インタフェースを利用して有線接続されている。そして、マスター基地局100およびセカンダリ基地局200は、移動局300と無線通信を行なう。実施例2に係る無線通信システムは、図4において、図1と同じ符号を有する各部について特に説明のない限り同じ機能を有するものとする。
また、マスター基地局100、セカンダリ基地局200および移動局300は、複数のリンクレイヤに対応するリンクレイヤプロトコルを用いて通信を行う。例えば、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤ、RLC(Radio Link Control)レイヤ、MAC(Medium Access Control)レイヤおよびPHY(Physical)レイヤなどに対応するリンクレイヤプロトコルが用いられる。
そこで、図5を参照して、リンクレイヤ毎に実行される処理を説明する。図5は、実施例2に係る無線通信システムのレイヤ構成の一例を示すブロック図である。
マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101、RLCレイヤ102、103およびMACレイヤ104を有する。RLCレイヤ102は下り回線のRLCレイヤであり、RLCレイヤ103は上り回線のRLCレイヤである。なお、マスター基地局100は、例えばPHYレイヤなどの図示しないレイヤを有してもよい。
通信部11は、PDCPレイヤ101において、上位レイヤ通信装置4から送信された制御データを受信し、RLCレイヤ102およびMACレイヤ104を介して移動局300に送信する。通信部11は、PDCPレイヤ101において、上位レイヤ通信装置4から送信されたユーザデータを受信し、セカンダリ基地局200に送信する。
セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201、202およびMACレイヤ203を有する。RLCレイヤ201は下り回線のRLCレイヤであり、RLCレイヤ202は上り回線のRLCレイヤである。なお、セカンダリ基地局200は、例えばPHYレイヤなどの図示しないレイヤを有してもよい。
通信部21は、RLCレイヤ201において、マスター基地局100から送信されたユーザデータを受信し、MACレイヤ203を介して移動局300に送信する。
移動局300の通信部31は、MACレイヤ301、302、RLCレイヤ303~306およびPDCPレイヤ307を有する。RLCレイヤ303、305は、下り回線のRLCレイヤであり、RLCレイヤ304、306は、上り回線のRLCレイヤである。なお、移動局300は、例えばPHYレイヤなどの図示しないレイヤを有してもよい。
通信部31は、MACレイヤ301において、マスター基地局100から送信された制御データを無線受信し、RLCレイヤ303を介してPDCPレイヤ307に出力する。また、通信部31は、MACレイヤ302において、セカンダリ基地局200から送信されたユーザデータを無線受信し、RLCレイヤ305を介してPDCPレイヤ307に出力する。
[データ配信]
ここで、2元接続(DC)のデータ配信について説明する。
3GPPにおいて、DCでは、マスター基地局100は、セカンダリ基地局200にデータを配信し、セカンダリ基地局200は、マスター基地局100から受信したデータを移動局300に送信する。ここで、スループットを保つためにセカンダリ基地局200のバッファ漏れを回避することが重要となる。
図6は、DCのデータ配信の一例を示すブロック図である。マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、上位レイヤ通信装置4から送信されたユーザデータ(データ)を受信する。そして、通信部11は、PDCPレイヤ101において、受信したデータのパケットにシーケンス番号を付与する。シーケンス番号は、データの配信の順番を示す識別子である。例えば、通信部11は、PDCPレイヤ101において、受信した1番目からn番目までのデータに、それぞれ、シーケンス番号として「1」~「n」を付与する。通信部11は、PDCPレイヤ101において、上記シーケンス番号が付与されたデータをセカンダリ基地局200に送信する。
例えば、図6に示すように、セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201において、シーケンス番号「1」が付与された1番目のデータをマスター基地局100から受信し、MACレイヤ203を介して移動局300に送信している。また、セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201において、シーケンス番号「2」~「n」がそれぞれ付与された2番目からn番目までのデータをマスター基地局100から受信し、図示しないバッファに蓄積している。すなわち、2番目からn番目までのデータは、セカンダリ基地局200に滞留中である。
また、図6に示すように、マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、シーケンス番号「n+1」が付与された(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信しようとしている。
図7は、DCのデータ配信の一例として、LTE-Aにおいてセカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットのフォーマットを示す図である。このフォーマットは、3GPP TS36.425(非特許文献12)のセクション5.5.2.2に記載されている。
例えば、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、セカンダリ基地局200のバッファサイズ(図7の「Desired buffer size for the E-RAB」を参照)を表す情報が含まれる。スループットの向上には帯域幅遅延積が重要であるため、望ましい量のデータバッファリングがセカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知される。
例えば、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、移動局300の最小バッファサイズ(図7の「Minimum desired buffer size for the UE」を参照)を表す情報が含まれる。スループットの向上には帯域幅遅延積が重要であるが、バッファリング遅延の低減も重要であるため、移動局300全体のデータ滞留量がセカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知される。
例えば、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、データの配信に成功した最大のシーケンス番号(図7の「Highest successfully delivered PDCP Sequence Number」を参照)を表す情報が含まれる。以下、データの配信に成功した最大のシーケンス番号を、「H-PDCP SN」と記載する。
図6に示すように、セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201において、シーケンス番号「1」が付与された1番目のデータをマスター基地局100から受信し、MACレイヤ203を介して移動局300に送信している。この場合、図6に示すように、セカンダリ基地局200の通信部21は、MACレイヤ203において、シーケンス番号「1」を、RLCレイヤ202に通知する。次に、RLCレイヤ202は、X2ユーザプレーン(X2 UP)プロトコルに該シーケンス番号「1」を通知する。X2 UPプロトコルは、X2インタフェースにおけるユーザプレーンを制御するプロトコルである。最後に、X2 UPプロトコルは、制御メッセージを構築し、該シーケンス番号「1」をマスター基地局100に通知する。すなわち、H-PDCP SNとして、シーケンス番号「1」がセカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知される。
ここで、H-PDCP SNが「1」を表すため、マスター基地局100において、通信部11が(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信しようとしている場合、制御部14は、キュー長Qが(n-1)であることを推測できる。すなわち、マスター基地局100の制御部14は、2番目からn番目までのデータがセカンダリ基地局200に滞留中であることを推測できる。一般的には、当該キュー長Qだけではなく、無線リンク品質等を考慮してデータ配信が行なわれる。
図8は、DCのデータ配信の一例を示すフローチャートである。マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、セカンダリ基地局200から通知されるパケットを受信し(ステップS100)、制御部14は、パケットに含まれるH-PDCP SNによりキュー長Qを推定する。そして、マスター基地局100の制御部14は、推定したキュー長Qが設定キュー長Qthより大きいか否かを判定する(ステップS101)。
ここで、キュー長Qが設定キュー長Qthより大きい場合(ステップS101:Yes)、マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200へのデータ配信を回避するように通信部11を制御する(ステップS102)。すなわち、マスター基地局100の通信部11は、(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信しない。その後、ステップS100が実行される。
一方、キュー長Qが設定キュー長Qth以下である場合(ステップS101:No)、マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200へのデータ配信を実行するように通信部11を制御する(ステップS103)。すなわち、マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、シーケンス番号「n+1」が付与された(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信する。その後、ステップS100が実行される。
ここで、マスター基地局100は、キュー長Qが設定キュー長Qthより大きい場合(ステップS101:Yes)にデータ配信を回避し、キュー長Qが設定キュー長Qth以下である場合(ステップS101:No)にデータ配信を実行しているが、これに限定されない。例えば、マスター基地局100は、キュー長Qが設定キュー長Qth以上である場合にデータ配信を回避し、キュー長Qが設定キュー長Qthより小さい場合にデータ配信を実行してもよい。
[課題]
ここで、DCの新しいユースケースを考慮した場合の課題を説明する。この課題は、発明者がDCの新しいユースケースを検討した結果として新たに見出したものであり、従来は知られていなかったものであることに注意されたい。
DCの新しいユースケースとして、例えば、超高信頼性低遅延通信(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)(以下、「URLLC」と記載する)向けのDCが考えられる。URLLC向けのDCでは、信頼性があるデータ配信を実現することができるか否かが重要となる。特に、信頼性があるデータ配信を実現するためには、不要なデータ配信を防止することが重要となる。
しかしながら、上述したDCのデータ配信では、マスター基地局100は、セカンダリ基地局200から通知されるH-PDCP SNによりキュー長Qを推定しているが、推定したキュー長Qを用いて、信頼性があるデータ配信を実現することは困難である。
図9は、DCのデータ配信として、10Mb/sのレートを10ms間隔でデータ配信した場合(パケット長1500B)の説明図である。マスター基地局100の通信部11は、シーケンス番号「1」~「50」がそれぞれ付与された1番目から50番目までのデータを配信している。ここで、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるH-PDCP SNが「50」であるものとする。この場合、DCのデータ配信では、マスター基地局100には、データの配信に成功した最大のシーケンス番号「50」がH-PDCP SNとして通知される。しかし、マスター基地局100は、データの通信品質に関する情報、すなわち、セカンダリ基地局200から移動局300に配信されるデータの通信品質を考慮していない。
例えば、図9において、マスター基地局100がH-PDCP SN「50」を受け取ったときに、データの配信に失敗したシーケンス番号の数(配信失敗最小数)が0である場合、エラー率は0%となる。しかし、H-PDCP SN「50」は、データの配信に成功した最大のシーケンス番号である。このため、マスター基地局100がH-PDCP SN「50」を受け取ったときに、データの配信に失敗したシーケンス番号の数(配信失敗最大数)が49である場合、エラー率は98%となる。
このように、上述したDCのデータ配信では、マスター基地局100は、H-PDCP SNとして、データの配信に成功した最大のシーケンス番号の通知を受けても、通信品質に関する情報を考慮していないため、信頼性があるデータ配信を実現することは困難である。通信品質が良好であるときに、マスター基地局100からデータが配信され、通信品質が劣化しているときに、マスター基地局100によるデータの配信が回避されることが望ましい。
[解決策]
そこで、実施例2に係る無線通信システムでは、セカンダリ基地局200から移動局300に配信されるデータの通信品質に関する情報として、データの配信に失敗したシーケンス番号の数をセカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知する。マスター基地局100は、データの通信品質に関する情報に応じて、データの配信を制御する。すなわち、データの配信または回避を行なう。
これにより、実施例2に係る無線通信システムでは、DCの新しいユースケースとして、URLLC向けのDCを実現することができる。すなわち、実施例2に係る無線通信システムでは、不要なデータ配信を防止することができる。
図10は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信の一例を示すブロック図である。マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、上位レイヤ通信装置4から送信されたユーザデータ(データ)を受信する。そして、通信部11は、PDCPレイヤ101において、受信したデータのパケットにシーケンス番号を付与する。シーケンス番号は、データの配信の順番を示す識別子である。例えば、通信部11は、PDCPレイヤ101において、受信した1番目からn番目までのデータに、それぞれ、シーケンス番号として「1」~「n」を付与する。通信部11は、PDCPレイヤ101において、上記シーケンス番号が付与されたデータをセカンダリ基地局200に送信する。
例えば、図10に示すように、セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201において、シーケンス番号「1」が付与された1番目のデータをマスター基地局100から受信し、MACレイヤ203を介して移動局300に送信している。また、セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201において、シーケンス番号「2」~「n」がそれぞれ付与された2番目からn番目までのデータをマスター基地局100から受信し、図示しないバッファに蓄積している。すなわち、2番目からn番目までのデータは、セカンダリ基地局200に滞留中である。
また、図10に示すように、マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、シーケンス番号「n+1」が付与された(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信しようとしている。
図11は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信の一例として、LTE-Aにおいてセカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットのフォーマットを示す図である。
例えば、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、データの配信に失敗したシーケンス番号の数(図11の「Rate of failed delivered PDCP Sequence Number」を参照)を表す情報が含まれる。以下、データの配信に失敗したシーケンス番号の数を、「F-PDCP SN」と記載する。この場合、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、H-PDCP SN(図7の「Highest successfully delivered PDCP Sequence Number」を参照)を表す情報に代えて、F-PDCP SNを表す情報が含まれる。
図10に示すように、セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201において、シーケンス番号「1」が付与された1番目のデータをマスター基地局100から受信し、MACレイヤ203を介して移動局300に送信している。また、セカンダリ基地局200の通信部21は、RLCレイヤ201において、シーケンス番号「2」~「n」がそれぞれ付与された2番目からn番目までのデータをマスター基地局100から受信し、順番に、MACレイヤ203を介して移動局300に送信する。このとき、例えば、セカンダリ基地局200の通信部21は、移動局300へのデータ配信として、シーケンス番号「10」が付与された10番目のデータ、および、シーケンス番号「22」が付与された22番目のデータの配信に失敗したものとする。この場合、図10に示すように、セカンダリ基地局200の通信部21は、MACレイヤ203において、2つのシーケンス番号「10」、「22」を、RLCレイヤ202に通知する。次に、RLCレイヤ202は、X2ユーザプレーン(X2 UP)プロトコルに該シーケンス番号「10」、「22」を通知する。最後に、X2 UPプロトコルは、制御メッセージを構築し、該シーケンス番号「10」、「22」をマスター基地局100に通知する。すなわち、F-PDCP SNとして、データの配信に失敗したシーケンス番号の数「2」がセカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知される。
ここで、F-PDCP SNが「2」を表すため、マスター基地局100において、通信部11が(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信しようとしている場合、制御部14は、データ配信に失敗した数として失敗数Nが2であることを認識する。この場合、マスター基地局100の制御部14は、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)として、認識した失敗数Nに応じて、データの配信を制御する。
セカンダリ基地局200がデータの配信に失敗した場合の具体例について説明する。
例えば、図10において、セカンダリ基地局200の制御部24は、通信部21を監視し、移動局300にデータを送信したときにエラーを検出する。ここで検出されるエラーは、例えば移動局300にデータを送信してから所定時間が経過してもデータの受信確認(ACK)が移動局300から受信されないエラーや、データの再送回数が所定の最大再送回数に到達するエラーなどである。セカンダリ基地局200の制御部24は、エラーを検出した場合、データの配信に失敗したことを認識する。この場合、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)として失敗数Nに応じて、マスター基地局100によるデータの配信が制御される。
例えば、図10において、移動局300の制御部34は、通信部31を監視し、セカンダリ基地局200から配信(送信)されたデータを受信する際にエラーを検出する。この場合、移動局300の制御部34は、データの受信に関する情報(受信エラー情報)をセカンダリ基地局200に通知するように通信部31を制御する。ここで検出されるエラーは、例えばセカンダリ基地局200からデータを受信した後、所定時間が経過しても所望のデータが受信されないエラーや、データの再送回数が所定の最大再送回数に到達するエラーなどである。セカンダリ基地局200の制御部24は、通信部21を監視し、移動局300から受信エラー情報を受信した場合、データの配信に失敗したことを認識する。この場合、データの受信に関する情報(受信エラー情報)に応じて、セカンダリ基地局200から移動局300に配信されるデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)が、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知される。更に、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)として失敗数Nに応じて、マスター基地局100からセカンダリ基地局200へのデータの配信が制御される。
図12は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信の一例を示すフローチャートである。マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、セカンダリ基地局200から通知されるパケットを受信し(ステップS200)、制御部14は、パケットに含まれるF-PDCP SNにより失敗数Nを認識する。そして、マスター基地局100の制御部14は、認識した失敗数Nが、失敗数の設定失敗数Nthより大きいか否かを判定する(ステップS201)。
ここで、失敗数Nが設定失敗数Nthより大きい場合(ステップS201:Yes)、マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200へのデータ配信を回避するように通信部11を制御する(ステップS202)。すなわち、マスター基地局100の通信部11は、(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信しない。その後、ステップS200が実行される。
一方、失敗数Nが設定失敗数Nth以下である場合(ステップS201:No)、マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200へのデータ配信を実行するように通信部11を制御する(ステップS203)。すなわち、マスター基地局100の通信部11は、PDCPレイヤ101において、シーケンス番号「n+1」が付与された(n+1)番目のデータをセカンダリ基地局200に送信する。その後、ステップS200が実行される。
ここで、マスター基地局100は、失敗数Nが設定失敗数Nthより大きい場合(ステップS201:Yes)にデータ配信を回避し、失敗数Nが設定失敗数Nth以下である場合(ステップS201:No)にデータ配信を実行しているが、これに限定されない。例えば、マスター基地局100は、失敗数Nが設定失敗数Nth以上である場合にデータ配信を回避し、失敗数Nが設定失敗数Nthより小さい場合にデータ配信を実行してもよい。
図13は、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信として、10Mb/sのレートを10ms間隔でデータ配信した場合(パケット長1500B)の説明図である。マスター基地局100の通信部11は、シーケンス番号「1」~「50」がそれぞれ付与された1番目から50番目までのデータを配信している。ここで、セカンダリ基地局200から移動局300に配信されるデータの通信品質に関する情報として、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるF-PDCP SNが、「2」であるものとする。すなわち、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信では、マスター基地局100には、データの配信に失敗したシーケンス番号の数「2」がF-PDCP SNとしてセカンダリ基地局200から通知される。このため、実施例2に係る無線通信システムにおいて、マスター基地局100は、セカンダリ基地局200から通知されるF-PDCP SN「2」を受け取ることにより、データの通信品質に関する情報を考慮することができる。
例えば、図13において、セカンダリ基地局200は、移動局300へのデータ配信として、シーケンス番号「10」が付与された10番目のデータ、および、シーケンス番号「22」が付与された22番目のデータの配信に失敗している。図13において、マスター基地局100は、セカンダリ基地局200から通知されるF-PDCP SN「2」を受け取ったときに、データの配信に失敗したシーケンス番号の数(失敗数N)を認識する。この場合、失敗数Nが2であるため、エラー率は4%となる。
そこで、失敗数Nが設定失敗数Nth以下である場合、すなわち、データの通信品質が良好である場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータをセカンダリ基地局200に配信するように通信部11を制御する。一方、失敗数Nが設定失敗数Nthより大きい場合、すなわち、データの通信品質が劣化している場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータの配信を回避するように通信部11を制御する。
以上の説明により、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信では、マスター基地局100は、F-PDCP SNとして、データの配信に失敗したシーケンス番号の数の通知を受けることにより、データの通信品質に関する情報を考慮できる。マスター基地局100の通信部11は、移動局300宛てのデータをセカンダリ基地局200に送信し、セカンダリ基地局200から移動局300に配信されるデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)をセカンダリ基地局200から受信する。そして、マスター基地局100の制御部14は、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)に応じて、データの配信を制御する。したがって、実施例2に係る無線通信システムでは、マスター基地局100がデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)を考慮することにより、信頼性があるデータ配信を実現することができる。
ここで、実施例2では、説明を簡便にするために、マスター基地局100は、1番目から50番目までのデータをセカンダリ基地局200に配信し、セカンダリ基地局200から通知されるF-PDCP SN「2」に応じてデータの配信を制御している。すなわち、説明を簡便にするために、マスター基地局100の制御部14は、エラー率として4%を基にデータの配信を制御している。しかしながら、これに限定されない。例えば、マスター基地局100の制御部14は、信頼性を向上させるために、エラー率として10-5を基にデータの配信を制御してもよい。
この場合について図12を用いて説明する。まず、マスター基地局100には、データの配信に失敗したシーケンス番号の数がセカンダリ基地局200から通知される(ステップS200)。マスター基地局100の通信部11は、複数のデータをセカンダリ基地局200に配信しているため、データを配信した数がエラー率の算出のときの分母となる。このため、マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200から通知されるデータの配信に失敗したシーケンス番号の数に応じて、エラー率を算出する。そして、マスター基地局100の制御部14は、エラー率が設定エラー率10-5より大きいか否かを判定する。エラー率および設定エラー率10-5は、それぞれ、図12の失敗数Nおよび設定失敗数Nthに相当する(ステップS201)。ここで、エラー率が設定エラー率10-5以下である場合(ステップS201;No)、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータをセカンダリ基地局200に配信するように通信部11を制御する(ステップS203)。一方、エラー率が設定エラー率10-5より大きい場合(ステップS201;Yes)、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータの配信を回避するように通信部11を制御する(ステップS202)。
なお、エラー率が設定エラー率10-5より大きいか否かを判定するためには、分母は最低でも100,000個のデータが必要である。そこで、当該個数に満たない場合は分母を100,000に設定し、当該個数以上の場合は分母を実測数に設定すればよい。
このように、実施例2に係る無線通信システムでは、マスター基地局100がデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)からエラー率を考慮することにより、信頼性があるデータ配信を実現することができる。
また、実施例2では、マスター基地局100の通信部11は、移動局300宛てのデータに、データの配信の順番を示す識別子(シーケンス番号)を付与している。これにより、通信品質に関する情報は、データの配信に失敗したシーケンス番号の数(F-PDCP SN)に限定されず、データの配信に成功したシーケンス番号の数を表してもよい。
この場合、図10において、セカンダリ基地局200の制御部24は、通信品質に関する情報として、データの配信に成功したシーケンス番号の数をマスター基地局100に通知するように通信部21を制御する。
この場合について図12を用いて説明する。まず、マスター基地局100には、通信品質に関する情報として、データの配信に成功したシーケンス番号の数がセカンダリ基地局200から通知される(ステップS200)。マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200から通知されるデータの配信に成功したシーケンス番号の数に応じて、エラー率を算出する。そして、マスター基地局100の制御部14は、エラー率が設定エラー率10-5より大きいか否かを判定する。エラー率および設定エラー率10-5は、それぞれ、図12の失敗数Nおよび設定失敗数Nthに相当する(ステップS201)。ここで、エラー率が設定エラー率10-5以下である場合(ステップS201;No)、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータをセカンダリ基地局200に配信するように通信部11を制御する(ステップS203)。一方、エラー率が設定エラー率10-5より大きい場合(ステップS201;Yes)、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータの配信を回避するように通信部11を制御する(ステップS202)。
このように、実施例2に係る無線通信システムでは、マスター基地局100がデータの通信品質に関する情報(データの配信に成功したシーケンス番号の数)からエラー率を考慮することにより、信頼性があるデータ配信を実現することができる。
また、実施例2では、マスター基地局100は、セカンダリ基地局200から移動局300に配信されるデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)に応じて、データの配信を制御しているが、これに限定されない。マスター基地局100は、更に、セカンダリ基地局200の無線リソースに関する情報として、例えばセカンダリ基地局200のリソース利用率に応じて、データの配信を制御してもよい。
URLLC向けのDCでは、信頼性があるデータ配信を実現することができるか否かが重要となるため、セカンダリ基地局200においてトラヒックの負荷が高い場合、セカンダリ基地局200においてスケジューリングが困難になる可能性がある。この場合、図10において、セカンダリ基地局200の制御部24は、通信部21におけるリソース利用率を監視する。そして、セカンダリ基地局200の制御部24は、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)の他に、監視したリソース利用率をマスター基地局100に通知するように通信部21を制御する。この場合、図14に示すように、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)の他に、リソース利用率を表す情報が含まれる。
この場合について図12を用いて説明する。まず、マスター基地局100には、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)がセカンダリ基地局200から通知される。また、マスター基地局100には、セカンダリ基地局200のリソース利用率がセカンダリ基地局200から通知される(ステップS200)。マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200から通知される通信品質に関する情報(F-PDCP SN)に応じて、エラー率を算出する。そして、マスター基地局100の制御部14は、エラー率が設定エラー率10-5より大きいか否かを判定する。エラー率および設定エラー率10-5は、それぞれ、図12の失敗数Nおよび設定失敗数Nthに相当する。また、マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200のリソース利用率が設定リソース利用率より大きいか否かを判定する。リソース利用率および設定リソース利用率は、それぞれ、図12の失敗数Nおよび設定失敗数Nthに相当する(ステップS201)。ここで、エラー率が設定エラー率10-5以下であり、かつ、リソース利用率が設定リソース利用率以下である(ステップS201;No)。この場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータをセカンダリ基地局200に配信するように通信部11を制御する(ステップS203)。一方、エラー率が設定エラー率10-5より大きい、または、リソース利用率が設定リソース利用率より大きい(ステップS201;Yes)。この場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータの配信を回避するように通信部11を制御する(ステップS202)。
このように、実施例2に係る無線通信システムでは、マスター基地局100がデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)および無線リソースに関する情報(リソース利用率)を考慮することにより、信頼性があるデータ配信を実現することができる。
また、実施例2では、マスター基地局100は、セカンダリ基地局200から移動局300に配信されるデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)に応じて、データの配信を制御しているが、これに限定されない。マスター基地局100は、更に、遅延に関する情報として、例えばURLLCで許容される遅延時間に応じて、データの配信を制御してもよい。
この場合、図10において、マスター基地局100の制御部14は、通信部11がセカンダリ基地局200にデータを送信するときの遅延時間を監視する。ここで監視される遅延時間は、例えばセカンダリ基地局200にデータを送信し始めてから(データの初送が行なわれてから)データの受信確認(ACK)をセカンダリ基地局200から受信するまでの時間や、データの再送が行なわれてからACKをセカンダリ基地局200から受信するまでの時間などである。この場合、図15に示すように、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、通信品質に関する情報(F-PDCP SN(またはエラー率))の他に、遅延時間を表す情報が含まれる。
または、図10において、セカンダリ基地局200の制御部24は、通信部21が移動局300にデータを送信するときの遅延時間を監視する。ここで監視される遅延時間は、例えば移動局300にデータの初送が行なわれてからACKを移動局300から受信するまでの時間や、データの再送が行なわれてからACKを移動局300から受信するまでの時間などである。そして、セカンダリ基地局200の制御部24は、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)の他に、監視した遅延時間をマスター基地局100に通知するように通信部21を制御する。この場合、図15に示すように、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、通信品質に関する情報(F-PDCP SN(またはエラー率))の他に、遅延時間を表す情報が含まれる。
この場合について図12を用いて説明する。まず、マスター基地局100には、通信品質に関する情報(F-PDCP SN)がセカンダリ基地局200から通知される。また、マスター基地局100は、セカンダリ基地局200にデータを送信するときの遅延時間を監視する。または、マスター基地局100には、セカンダリ基地局200が移動局300にデータを送信するときの遅延時間がセカンダリ基地局200から通知される(ステップS200)。マスター基地局100の制御部14は、セカンダリ基地局200から通知される通信品質に関する情報(F-PDCP SN)に応じて、エラー率を算出する。そして、マスター基地局100の制御部14は、エラー率が設定エラー率10-5より大きいか否かを判定する。エラー率および設定エラー率10-5は、それぞれ、図12の失敗数Nおよび設定失敗数Nthに相当する。また、マスター基地局100の制御部14は、URLLCで許容される遅延時間が設定遅延時間より大きいか否かを判定する。遅延時間および設定遅延時間は、それぞれ、図12の失敗数Nおよび設定失敗数Nthに相当する(ステップS201)。ここで、URLLC向けのDCでは、信頼性があるデータ配信を実現することができるか否かが重要となるため、例えば、RAN(Radio Access Network)では設定遅延時間として1msが想定される。ここで、エラー率が設定エラー率10-5以下であり、かつ、遅延時間が設定遅延時間以下である(ステップS201;No)。この場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータをセカンダリ基地局200に配信するように通信部11を制御する(ステップS203)。一方、エラー率が設定エラー率10-5より大きい、または、遅延時間が設定遅延時間より大きい(ステップS201;Yes)。この場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータの配信を回避するように通信部11を制御する(ステップS202)。
このように、実施例2に係る無線通信システムでは、マスター基地局100がデータの通信品質に関する情報(F-PDCP SN)および遅延に関する情報(遅延時間)を考慮することにより、信頼性があるデータ配信を実現することができる。
また、実施例2に係る無線通信システムでは、データの通信品質に関する情報(F-PDCP SN(エラー率))の他に、無線リソースに関する情報(リソース利用率)、および、遅延に関する情報(遅延時間)を組み合わせてもよい。この場合、図16に示すように、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、通信品質に関する情報(F-PDCP SN(またはエラー率))の他に、リソース利用率、および、遅延時間を表す情報が含まれる。
例えば、エラー率が設定エラー率10-5以下であり、かつ、リソース利用率が設定リソース利用率以下であり、かつ、遅延時間が設定遅延時間以下である(ステップS201;No)。この場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータをセカンダリ基地局200に配信するように通信部11を制御する(ステップS203)。一方、エラー率が設定エラー率10-5より大きい、または、リソース利用率が設定リソース利用率より大きい、または、遅延時間が設定遅延時間より大きい(ステップS201;Yes)。この場合、マスター基地局100の制御部14は、移動局300宛てのデータの配信を回避するように通信部11を制御する(ステップS202)。
このように、実施例2に係る無線通信システムでは、マスター基地局100がデータの通信品質に関する情報、無線リソースに関する情報、および、遅延に関する情報を組み合わせた場合、更に信頼性があるデータ配信を実現することができる。
URLLC向けのDCにおいて、信頼性があるデータ配信を実現するためには、不要なデータ配信を防止することが重要となる。ここで、マスター基地局100およびセカンダリ基地局200の各ノードにおいて、URLLCの所要条件を満足できない確率をそれぞれxおよびyとする。例えば、一般的にDCのデータ配信では、設定エラー率10-5を満足できない確率は、x×y+x×(1-y)+(1-x)×y=x+y-(x×y)により表される。また、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信では、設定エラー率10-5を満足できない確率は、x×yにより表される。そこで、RANの設定遅延時間(1ms)を想定し、初送が行なわれるときのエラー率を10-2とし、データの再送回数を1回とした場合、URLLCの所要条件を満足できない確率x、yを10-4とする。この場合、設定エラー率10-5を満足できない確率は、一般的なDCのデータ配信では、0.2×10-3により表され、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信では、0.1×10-7により表される。したがって、実施例2に係る無線通信システムにおけるDCのデータ配信は、一般的なDCのデータ配信に比べて、不要なデータ配信を防止できる確率が2倍以上となる。
ここで、実施例2に係る無線通信システムでは、データの通信品質に関する情報(F-PDCP SN(エラー率))の他に、リソース利用率、遅延時間、および、移動局300(UE)全体のデータ滞留量を組み合わせてもよい。この場合、図17に示すように、セカンダリ基地局200からマスター基地局100に通知されるパケットには、F-PDCP SN(またはエラー率)の他に、リソース利用率、遅延時間、および、UE全体のデータ滞留量を表す情報が含まれる。UE全体のデータ滞留量についても通知する理由として、URLLCの遅延時間を低減するためには、バッファリング遅延の低減も重要だからである。
また、実施例2に係る無線通信システムでは、図14~図17に示す組み合わせを一例として挙げたが、これに限定されない。データの通信品質に関する情報(F-PDCP SN、または、エラー率)との組み合わせであれば、データの通信品質に関する情報の他に、リソース利用率、遅延時間、および、UE全体のデータ滞留量のどれを組み合わせてもよい。
[他の実施例]
実施例における各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
さらに、各装置で行われる各種処理は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしてもよい。
マスター基地局100、セカンダリ基地局200および移動局300は、例えば、次のようなハードウェア構成により実現することができる。
図18は、基地局のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図18に示す基地局は、例えば、マスター基地局100およびセカンダリ基地局200に対応し、アンテナ501、制御部502、RF(Radio Frequency)回路503、メモリ504、プロセッサ505およびネットワークインタフェース506を有する。
制御部502は、例えば、マスター基地局100の制御部14、および、セカンダリ基地局200の制御部24の機能を実現する。
ネットワークインタフェース506は、有線接続によって他の基地局と接続するためのインタフェースである。例えば、マスター基地局100とセカンダリ基地局200は、ネットワークインタフェース506を介して有線接続される。
プロセッサ505、メモリ504およびRF回路503は、例えば、マスター基地局100の通信部11、および、セカンダリ基地局200の通信部21の機能を実現する。
プロセッサ505の一例としては、CPU、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が挙げられる。また、メモリ504の一例としては、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等が挙げられる。例えば、メモリ504には、通信部11または通信部21の機能を実現するためのプログラムなどの各種プログラムが格納される。そして、プロセッサ505は、メモリ504に格納されたプログラムを読み出し、RF回路503などと協働することで通信部11または通信部21の機能を実現する。
なお、ここでは、実施例の基地局で行われる各種処理が1つのプロセッサによって実行されるものとしたが、これに限定されるものではなく、複数のプロセッサによって実行されてもよい。
図19は、移動局のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図19に示す移動局は、例えば、移動局300に対応し、アンテナ511、制御部512、RF回路513、メモリ514およびプロセッサ515を有する。
制御部512は、例えば、移動局300の制御部34の機能を実現する。
プロセッサ515、メモリ514およびRF回路513は、例えば、移動局300の通信部31の機能を実現する。プロセッサ515の一例としては、CPU、DSP、FPGA等が挙げられる。また、メモリ514の一例としては、SDRAM等のRAM、ROM、フラッシュメモリ等が挙げられる。例えば、メモリ514には、通信部31の機能を実現するためのプログラムなどの各種プログラムが格納される。そして、プロセッサ515は、メモリ514に格納されたプログラムを読み出し、RF回路513などと協働することで通信部31の機能を実現する。
なお、ここでは、実施例の移動局で行われる各種処理が1つのプロセッサによって実行されるものとしたが、これに限定されるものではなく、複数のプロセッサによって実行されてもよい。
1 無線通信装置
1-1~1-M 無線通信装置
2 無線通信装置
3 無線通信装置
4 上位レイヤ通信装置
11 通信部
12 受信部
13 送信部
14 制御部
21 通信部
22 受信部
23 送信部
24 制御部
31 通信部
32 受信部
33 送信部
34 制御部
100 マスター基地局
101 PDCPレイヤ
102、103 RLCレイヤ
104 MACレイヤ
200 セカンダリ基地局
201、202 RLCレイヤ
203 MACレイヤ
300 移動局
301、302 MACレイヤ
303~306 RLCレイヤ
307 PDCPレイヤ
501 アンテナ
502 制御部
503 RF回路
504 メモリ
505 プロセッサ
506 ネットワークインタフェース
511 アンテナ
512 制御部
513 RF回路
514 メモリ
515 プロセッサ

Claims (12)

  1. マスター基地局、セカンダリ基地局、及び移動局を有し、
    前記マスター基地局は、
    前記移動局宛てのデータを前記セカンダリ基地局に配信し、前記セカンダリ基地局から前記移動局に配信される前記データのうち、配信に失敗したデータの情報に応じた、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの下位レイヤの通信品質に関連する情報であって前記PDCPレイヤで使用される情報を含む信号を前記セカンダリ基地局から受信する通信部と、
    前記PDCPレイヤにおいて、受信した前記信号に応じて、前記マスター基地局から前記セカンダリ基地局へのデータの配信を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  2. データを他の基地局を介して移動局に配信し、前記他の基地局から前記移動局に配信される前記データのうち、配信に失敗したデータの情報に応じた、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの下位レイヤの通信品質に関連する情報であって前記PDCPレイヤで使用される情報を含む信号を前記他の基地局から受信する通信部と、
    前記PDCPレイヤにおいて、前記信号に応じて、前記他の基地局へのデータの配信を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする基地局。
  3. 前記通信品質に関連する情報は、前記データの配信に失敗した数、または、前記データの配信に成功した数を表す、
    ことを特徴とする請求項2に記載の基地局。
  4. 前記通信部は、前記移動局宛ての前記データに、前記データの配信の順番を示す識別子を付与し、
    前記通信品質に関連する情報は、前記データの配信に失敗した前記識別子の数、または、前記データの配信に成功した前記識別子の数を表す、
    ことを特徴とする請求項2に記載の基地局。
  5. 前記信号には、更に、遅延に関する情報が含まれる
    ことを特徴とする請求項2に記載の基地局。
  6. 前記通信品質に関連する情報は、前記移動局から前記データの受信に関する情報に応じている
    ことを特徴とする請求項2に記載の基地局。
  7. 前記信号には、更に、前記他の基地局の無線リソースに関する情報が含まれる、
    ことを特徴とする請求項2乃至6のうちいずれか1つに記載の基地局。
  8. 他の基地局から配信されたデータを移動局に送信する送信部と、
    前記移動局に配信される前記データのうち、配信に失敗したデータの情報に応じた、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの下位レイヤの通信品質に関連する情報であって前記PDCPレイヤで使用される情報を含む信号を前記他の基地局に送信するように制御する制御部と、
    を有し、
    前記PDCPレイヤにおいて、前記信号に応じて、前記他の基地局から自基地局へのデータの配信が制御される、
    ことを特徴とする基地局。
  9. 前記移動局から前記データの受信に関する第2の情報を受信する受信部をさらに備え、
    前記制御部は、受信した前記第2の情報に応じた第1の情報を含む前記信号を前記他の基地局に送信する
    ことを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  10. 前記通信品質に関連する情報は、前記データの配信に失敗した数、または、前記データの配信に成功した数を表す、
    ことを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  11. 前記通信品質に関連する情報は、前記配信に失敗したデータのシーケンス番号を示す情報である
    ことを特徴とする請求項8に記載の基地局。
  12. マスター基地局からセカンダリ基地局を経由して配信されたデータを受信する受信部と、
    前記データの受信に関する情報を前記セカンダリ基地局に送信する送信部と、
    を有し、
    前記データの受信に関する情報は、前記セカンダリ基地局から前記マスター基地局に通知される信号に含まれる、前記セカンダリ基地局から移動局に配信される前記データのうち、配信に失敗したデータの情報に応じた、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの下位レイヤの通信品質に関連する情報であってPDCPレイヤで使用される情報を生成するのに用いられ、
    前記受信部は、前記PDCPレイヤにおいて、前記信号に応じた、前記マスター基地局から前記セカンダリ基地局への前記データの配信の制御に応じて、前記マスター基地局または前記セカンダリ基地局から送信される前記データを受信することができる
    ことを特徴とする移動局。
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