JP7363763B2 - 成形体 - Google Patents
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Description
前記抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水に対する溶解度の常用対数logSが-0.6より小さく、
表面自由エネルギーの分散力成分γdが25mN/m以下であるか、または、表面自由エネルギーの双極子力成分γpと水素結合成分γhとの和が30mN/m以上である、成形体。
[2]前記樹脂(A)が熱可塑性樹脂である、[1]に記載の組成物。
前記抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水に対する溶解度の常用対数logSが-0.6より小さく、
表面自由エネルギーの分散力成分γdが25mN/m以下であるか、または、表面自由エネルギーの双極子力成分γpと水素結合成分γhとの和が30mN/m以上である、成形体である。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としては、例えば、
ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン;
メチル(メタ)アクリレート重合体、エチル(メタ)アクリレート重合体、オクタデシル(メタ)アクリレート重合体、ヘキサデシル(メタ)アクリレート重合体、テトラデシル(メタ)アクリレート重合体、ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル等のアクリル系・メタクリル系樹脂;
ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂、アクリロニトリル-アクリルゴム-スチレン樹脂、アクリロニトリル-エチレンゴム-スチレン樹脂、(メタ)アクリル酸エステル-スチレン樹脂、スチレン-ブタジエン-スチレン樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂;
ナイロン等のポリアミド;
ポリカーボネート;
飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル等のポリエステル類;
ポリフェニレンオキサイド;
ポリアセタール;
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩素樹脂;
ポリ酢酸ビニル、エチレン-酢酸ビニル樹脂等の酢酸ビニル系樹脂;
エチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン-オクタデシル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン-ヘキサデシル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン-テトラデシル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン-オクタデシル(メタ)アクリレート-メチル(メタ)アクリレート共重合体等のエチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびそれらのアイオノマー樹脂;
エチレン-(メタ)アクリル酸樹脂およびそのアイオノマー樹脂;
ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール樹脂等のビニルアルコール樹脂;
セルロース樹脂;
塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマー;
ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル等のエンジニアリングプラスチック;
1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチル(メタ)アクリレート重合体、1H,1H,2H,2H-ヘプタフルオロ-1-ヘキシル(メタ)アクリレート重合体等のフルオロアルキル基含有重合体;
ポリエーテル-ポリプロピレンブロック共重合体;
ポリエーテルエステルアミド;
フェノール樹脂;
キシレン樹脂;
石油樹脂;
ポリウレタン;
ユリア樹脂;
メラミン樹脂;
アルキド樹脂;
エポキシ樹脂;
シリコーン樹脂;
フラン樹脂;
ポリイミド;
が挙げられる。
エチレンおよびプロピレンからなる群より選ばれる少なくとも一種に由来する構成単位(A)と、下記式(1)で示される構成単位(B)とを含み、
下記式(2)で示される構成単位および下記式(3)で示される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位(C)をさらに含んでいてもよく、
前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(A)の数が70%以上99%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が1%以上30%以下であり、
前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(B)の数が1%以上100%以下であり、前記構成単位(C)の数が0%以上99%以下である重合体。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、―CO―O―、―O―CO―または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―または―N(CH3)―を表し、
L6は、―(CH2)n―(R2O)p―R1を表し、
R1は、炭素原子数1以上30以下のアルキル基、または、1個以上の水素原子が1個以上のフッ素原子で置換された炭素原子数1以上15以下のアルキル基を表し、
R2は、炭素原子数1以上15以下のアルキレン基、または、1個以上の水素原子が1個以上のフッ素原子で置換された炭素原子数1以上15以下のアルキレン基を表し、
nは0以上10以下の整数を表し、pは0以上15以下の整数を表す。
pが2以上の場合、複数の―(R2O)―は、同一でも異なっていてもよい。
なお、L1、L2およびL3で表される横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側に対応し、その右側が式(1)の下側に対応している。)
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、―CO―O―、―O―CO―または―O―を表し、
L4は、単結合または炭素原子数1以上8以下のアルキレン基を表し、
L5は、水素原子、エポキシ基、―CH(OH)―CH2OH、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基または炭素原子数1以上4以下のアルキルアミノ基を表す。
なお、L1で表される横書きの化学式の各々は、その左側が式(2)の上側に対応し、その右側が式(2)の下側に対応している。)
エチレンに由来する構成単位(A)と、前記式(1)で示される構成単位(B)と、前記式(2)で示される構成単位および前記式(3)で示される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位(C)とを含み、
前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(A)の数が70%以上99%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が1%以上30%以下であり、
前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%として、前記構成単位(B)の数が1%以上99%以下であり、前記構成単位(C)の数が1%以上99%以下である重合体。
R1で表される1個以上の水素原子が1個以上のフッ素原子で置換された炭素原子数1以上15以下のアルキル基としては、例えば、CF3(CF2)a―(ここで、aは0以上14以下の整数を表す)、CF2H(CHF)b(CF2)c―(ここで、bおよびcはそれぞれ独立に0以上の整数を表し、かつ、bおよびcの合計は0以上14以下の整数である)が挙げられる。
構成単位(A)と、
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が-CO-O-であり、L2およびL3が単結合であり、L6が―(CH2)n―R1である式(1)で示される構成単位(B)と、
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が-CO-O-であり、L4が炭素原子数1のアルキレン基であり、L5が水素原子である式(2)で示される構成単位(C)とを含む重合体であって、
該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%として、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が90%以上である重合体
が挙げられる。
構成単位(A)と、
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が-CO-O-であり、L2およびL3が単結合であり、L6が―(CH2)n―R1である式(1)で示される構成単位(B)と、
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が-CO-O-であり、L4が炭素原子数1のアルキレン基であり、L5が水素原子である式(2)で示される構成単位(C)とを含む重合体であって、
該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%として、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が90%以上である重合体
が挙げられる。
前記重合体(A1)と、
示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、重合体(A1)を除く)である重合体(A20)とを含有し、
前記重合体(A1)と前記重合体(A20)の合計量を100重量%として、重合体(A1)の含有量が1重量%以上99重量%以下であり、重合体(A20)の含有量が1重量%以上99重量%以下である混合物が挙げられる。
前記重合体(A2)と、
示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、重合体(A2)を除く)である重合体(A21)とを含有し、
前記重合体(A2)と前記重合体(A21)の合計量を100重量%として、重合体(A2)の含有量が1重量%以上99重量%以下であり、重合体(A21)の含有量が1重量%以上99重量%以下である混合物が挙げられる。
示差走査熱量計を用いて、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、工程(1)200℃で5分間保持し、工程(2)5℃/分の速度で200℃から-80℃まで降温し、工程(3)-80℃で5分間保持し、工程(4)5℃/分の速度で-80℃から200℃まで昇温する。工程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とする。
本発明に係る成形体に含まれる抗菌・防カビ剤(B)は、25℃の水に対する溶解度の常用対数logSが-0.6よりも小さい抗菌・防カビ剤である。抗菌・防カビ剤(B)のlogSは、好ましくは-1以下であり、より好ましくは-1.5以下である。抗菌・防カビ剤(B)のlogSは、通常-30以上であり、好ましくは-12以上である。
但し、本発明に係る成形体に含まれる抗菌・防カビ剤(B)が、イオン性の化合物、電荷移動錯体、無機化合物、水素原子以外の原子数が120を超える化合物、化合物同士で多重水素結合を形成する化合物である場合は、該抗菌・防カビ剤(B)のlogSは、100gの水に溶解する溶質量を測定する溶解度測定により算出した値を用いる。
エチル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、メチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、イソプロピル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、3-メトキシ-5-メチルフェニル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、エチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、エチル-3-ホルミル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、イソプロピル-3-ホルミル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、3-ヒドロキシ-5-メチルフェニル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、3-メチル―4イソプロピルフェノール、3-ヒドロキシ-5-メチルフェニル-2-ジヒドロキシ-4-メトキシ-6-メチルベンゾエート、3-メトキシ-5-メチルフェニル-2-ヒドロキシ-4-メトキシ-6-メチルベンゾエート、3-クロロ-2,6-ジヒドロキシ-4-メチルベンゾエート等のフェノール・アルコール系抗菌・防カビ剤;
ナリジクス酸、ピリチオン銅、ピリチオン亜鉛等のピリジン・キノリン系抗菌・防カビ剤;
トリアジン系抗菌・防カビ剤;
1,2-ベンズイソチアゾリン-3オン、2-メチル-5-クロロ-4-イソチアゾロン錯体、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、ジクロロオクチルイソチアゾリノン、エンズイソチアゾリノン等のイソチアゾロン系抗菌・防カビ剤;
N-(3-ヒドロキシフェニル)ベンゼンカルボアミド、N-(3-ヒドロキシフェニル)ベンズアミド等のアニリド系抗菌・防カビ剤;
モノブロモシアノアセトアミド、ジブロモシアノアセトアミド等のニトリル系抗菌・防カビ剤;
チアベンダゾール、2-ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、1-(ブチルカルバモイル)-2-ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル等のイミダゾール・チアゾール系抗菌・防カビ剤;
アルデヒド系抗菌・防カビ剤;
ベンジルパラベン、ジヨードメチル-p-トリルスルホン等のエステル・スルホン酸エステル系抗菌・防カビ剤;
テトラメチルチウラムジスルフィド等のジスルフィド化合物、
マンゼブ、マンネブ、ジネブ、ポリカーバメート等のチオカーバメート化合物、
1,1-ジブロモ-1-ニトロプロパノール、1,1-ジブロモ-1-ニトロ-2-アセトキシプロパン等のニトロ化合物;
塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、セトリモニウム、塩化ドファニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、臭化ドミフェン等の4級アンモニウム塩;
プログアニル、クロルヘキシジン、アレキシジン、ポリアミノプロピルビグアニド等のビグアナイド;
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の界面活性剤;
銀担持ゼオライト、銅担持ゼオライト、亜鉛担持ゼオライト、銀担持リン酸カルシウム、銅担持リン酸カルシウム、亜鉛担持リン酸カルシウム、酸化チタン等の無機系抗菌剤;
等が挙げられる。
担体としては、例えば、
ゼオライト;
モンモリオナイト;
活性炭;
ハイドロキシアパタイト等のリン酸カルシウム系化合物;
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の酸化物;
窒化ケイ素、窒化チタン、窒化アルミニウム、窒化ジルコニウム等の窒化物;
炭化ケイ素等の非酸化物セラミックス;
珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪藻土等の珪酸塩;
カオリナイト、ベントナイト、軽石、長石、石英等のアルミナ-シリカ系化合物;
が挙げられる。
本発明に係る成形体は、表面自由エネルギーの分散力成分γdが25mN/m以下であるか、または、表面自由エネルギーの双極子力成分γpと水素結合成分γhとの和が30mN/m以上である。
北崎・畑の方法では、表面自由エネルギーγが、分散力成分γd、双極子力成分γp、水素結合成分γhから成ると仮定し、表面自由エネルギーγを
γ=γd+γp+γh (1)
と表す。
この時、液体の表面エネルギーγlと、固体の表面エネルギーγsと、静的接触角θの関係は、
と表される。
γlの各成分が既知の液体を3種類用いて、それぞれの液体で接触角θを測定し、
関する連立方程式を解くことで、成形体表面の表面自由エネルギーの各成分を求めることができる。
重合体(A1)、重合体(A2)、フルオロアルキル基含有重合体、(メタ)アクリレートに由来する単量体単位が炭素原子数10以上の(メタ)アクリレートに由来する単量体単位であるアクリル系・メタクリル系樹脂、(メタ)アクリレートに由来する単量体単位が炭素原子数10以上の(メタ)アクリレートに由来する単量体単位であるエチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびそのアイオノマー樹脂、ポリエーテル-ポリプロピレンブロック共重合体、ポリエーテルエステルアミド、エチレン-(メタ)アクリル酸樹脂およびそのアイオノマー樹脂、ビニルアルコール系樹脂、または、セルロース樹脂
エチレン-(メタ)アクリル酸樹脂のアイオノマー樹脂としては、例えば、エチレン-メタクリル酸共重合体のカリウムアイオノマーが挙げられる。
本発明に係る成形体は、さらに表面改質剤(C)を含んでもよい。本明細書において、「表面改質剤」とは、該表面改質剤の有無により、成形体の表面自由エネルギーが変化する化合物を意味する。
ノナフルオロ-1-ブタンスルホン酸、トリデカフルオロヘプタン酸、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸、ヘプタデカフルオロノナン酸、ヘンエイコサフルオロウンデカン酸、2H,2H,3H,3H-ヘプタデカフルオロウンデカン酸、ペンタデカフルオロオクタン酸アンモニウム、ノナフルオロ-1-ブタンスルホン酸リチウム、ヘプタデカフルオロ-1-オクタンスルホン酸カリウム、サーフロンS-431、サーフロンS-461、サーフロンS-420等のフッ素系界面活性剤;
国際公開公報2014/080873号に記載のパーフルオロポリエーテル基含有化合物;
アクリル酸 1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル等のフッ素系モノマー;
RSC Adv. 2015,5,53054-53062に記載のアルキルシロキシ基含有化合物;
特開2017-115044号公報に記載のポリアルキレンエーテル基含有化合物;
特開2002-069178号公報に記載のベタイン型化合物;
グリセリンモノステアレート等の界面活性剤;
が挙げられる。
本発明に係る成形体は、さらにクオラムセンシング阻害剤(D)を含有してもよい。
Sensors2013,13,5117-5129には、培地中のC. violaceum CV026などのレポーター株に対してクオラムセンシングを誘発するN-ヘキサノイルホモセリンラクトンを添加し、さらに、クオラムセンシング阻害剤であるカフェインを添加した後、保温して菌を培養する。生産された紫色色素(violacein)の量が、カフェインを添加しない場合の紫色色素(violacein)の量に比べ、少ないため、カフェインはクオラムセンシング阻害性を有する、と記載されている。
Sensors2013,13,5117-5129に記載の方法に基づき、培地中のC. violaceum CV026(レポーター株)に対してN-ヘキサノイルホモセリンラクトンを添加し、さらに、クオラムセンシング阻害剤を添加した後、保温して菌を培養する。生産された紫色色素(violacein)の量が85%以下である(ただし、クオラムセンシング阻害剤を添加することなく、保温して菌を培養し、生産された紫色色素の量を100%とする)クオラムセンシング阻害剤。
オイゲノール、メチルオイゲノール、シンナムアルデヒド、けい皮酸、バニリン、イソバニリン、フェルラ酸、クロロゲン酸、カフェ酸、P-クマル酸、けい皮アルデヒド、けい皮酸メチル、フェニルプロピオン酸、2-メトキシけい皮酸、3-メトキシけい皮酸、4-メトキシけい皮酸、3-ブロモけい皮酸、2-フルオロけい皮酸、3-フルオロけい皮酸、3-メチルけい皮酸、4-アセトキシけい皮酸、4-ブロモけい皮酸、4-エトキシけい皮酸、4-フルオロけい皮酸、3,4-ジメトキシけい皮酸、2,3-ジメトキシけい皮酸、2,5-ジメトキシけい皮酸、2,3,4-トリメトキシけい皮酸、3,4,5-トリメトキシけい皮酸、リグニン等のフェニルプロパノイド;
サリチル酸、バニリン酸、没食子酸、エラグ酸等の安息香酸類縁体;
1,2,3,4,6-ペンタガロイルグルコース、プニカラギン、ハマメリタンニン、タンニン酸等のタンニン類;
レスベラトール、プテロスチルベン等のスチルベン類縁体およびポリケタイド;
クエルセチン、(-)-カテキン、(-)-エピカテキン、(-)-ガロカテキン、(-)-エピガロカテキン、(-)-没食子酸カテキン、(-)-没食子酸エピカテキン、(-)-没食子酸ガロカテキン、(-)-没食子酸エピガロカテキン、ナリンゲニン、フラボン、アピゲニン、クリシン、アカセチン、フラボノール、ケムフェノール、ケルセチン、クェルシトリン、フラバノン、イソサクラネチン、ピノストロビン、エリオジクチオール、シアニジン、マルビジン等のフラボノイド;
クルクミン等のジアリールヘプタノイド;
カルバクロール、サルビピソン、アカントスペルモリド、イソリモニン酸、イチャンギン、ベツリン酸、ウルソール酸、ギムネマ酸、プロトアネモニン、オバクノン、デアセチルノミリン酸グルコシド、フィトール等のテルペンおよびテルペノイド;
アリシン、アホエン、スルフォラファン、アリルイソチオシアネート、イベリン、チアゾリジンジオン、ジフェニルジスルフィド等の硫黄含有化合物;
インドール、2-メチルトリプトリン等の窒素含有化合物;
ウンベリフェロン、スコポレチン等のクマリン誘導体;
プソラレン、アンゲリシン、ベルガモチン、ジヒドロキシベルガモチン等のフラノクマリン類;
クリソファノール、エモジン、シコニン、プルプリン、エンベリン等のキノン誘導体;
ベルベリン、ケレリトリン、サンギナリン、レセルピン、カフェイン、オロイジン、ピペリン、ホルデニン等のアルカロイド;
ピロガロール、マラバリコンC、タキシフォリン、ロスマリン酸等のフェノール類またはポリフェノール類;
ラムノリピッド、トレハロリピッド、ソホロリピッド、セロビオピッド、ビスコシン、サーファクチン、エマルザン等のクオラムセンシング阻害能を有する界面活性剤;
ピオシアニン等のフェナジン類;
ピエリシジンA、グルコピエリシジンA等のユビキノン類縁体;
リポキシン A4等のエイコサノイド;
ポリガラクツロン酸等のペクチンなどの多糖類;
エリスロマイシン等のマクロライド;
ゼアキサンチン等のカロテノイド;
ペニシリン酸、パツリン等のマイコトキシン;
エリスロマイシン等のマクロライド;
コレステリルクロリド等のステロイド;
3-フルオロ-4-メチルフェニルボロン酸、2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニルボロン酸等のボロン酸およびボロン酸誘導体;
アシル化シクロペンチルアミド N-(3-オキソドデカノイル)-L-ホモセリンラクトン等のラクトン類;
3,4-ジブロモ-2(5H)-フラノン等のプテノライド;
が挙げられる。
HSP2=(δD)2+(δP)2+(δH)2 ・・・(1’)
δD:London分散力項
δP:分子分極項(双極子間力項)
δH:水素結合項
HSPα=(δDα、δPα、δHα)
HSPβ=(δDβ、δPβ、δHβ)
と仮定すれば、HSPαとHSPβとの距離(Ra)は、下記式(2’)により計算することができる。
Ra=[4×(δDα-δDβ)2+(δPα-δPβ)2+(δHα-δHβ)2]1/2 ・・・(2’)
本発明に係る成形体と、本発明に係る成形体以外の成形体とを積層して多層構造体多層構造体としてもよい。多層構造体において、本発明に係る成形体は、該多層構造体の少なくとも一方の表層であることが好ましい。本発明に係る成形体以外の成形体を構成する材料としては、例えば、樹脂、金属、紙、皮革等が挙げられる。多層構造体は、本発明に係る成形体と、本発明に係る成形体以外の成形体とを張り合わせて製造することが可能である。
本発明の成形体表面に付着したバイオフィルムの量を測定する方法は、素材にバイオフィルムを形成させる工程、形成したバイオフィルムを定量する工程で構成される。
食器、各種調理器具、保存容器、浄水ポッド、浄水器、排水口、三角コーナー、シンクの各種部品、貯水ポッド、断熱ポッド、ラップ、キッチンフード等の台所用部材および台所用品;洗面台、洗面器、排水栓、ヘアキャッチャー、排水トラップ等の洗面用部材;
浴室壁、浴槽、蛇口、鏡等の浴室用部材;洗濯用部材;便座、便座のフタ、便器等のトイレ用部材;各種配管;各種パッキン;貯水タンク、貯水槽、太陽熱温水器、水槽、プール等の各種貯水物品・設備;食品用包材、化粧品用包材等の各種包装材料;換気扇、窓枠、網戸、サッシ、人工大理石等の各種屋内設備;送電線、アンテナ、屋根材、住宅外壁、窓ガラス等の屋外設備;エアコン、エアコンドレンパン、各種ホース、空調設備の熱交換器、加湿装置、乾燥器、冷蔵庫、食洗機、食器乾燥機、洗濯機、掃除機、ドリンクサーバー、コーヒーサーバー、電子レンジ、アイロン、スチーマー、アロマディフューザー、ホームクリーニング機、高圧洗浄機、ポット、ウェアラブルデバイス等の各種電気機器およびその付属する物品;鼻腔栄養チューブ、創傷接触層、カテーテル、チューブステント、ペースメーカーシェル、心臓弁、整形外科用インプラント、歯周インプラント、歯列矯正器、他の歯列矯正器具、入れ歯、歯冠、フェイスマスク、コンタクトレンズ、眼内レンズ、軟組織インプラント、外科用器具、縫合糸、蝸牛インプラント、鼓室形成チューブ、シャント、術後廃液チューブ、廃液デバイス、気管内チューブ、心臓弁、絆創膏、創傷包帯、他のインプラント可能デバイス、並びに他の留置デバイス、人工皮膚、人工筋肉等の各種医療用物品;船舶、ロープ、漁網、漁具、浮き子、ブイ等の漁業部材;火力・原子力発電所の給排水口等の水中構造物;海水ポンプ等の海水利用機器類;メガフロート、湾岸道路、海底トンネル等の発電設備および港湾・湾岸設備;運河・水路における各種海洋土木工事の汚泥拡散防止膜等の土木設備;橋梁、道路鏡、看板、交通標識、各種表示装置、広告塔、防音壁、橋梁、ガードレール、トンネル等の屋外設備;植物ポッド、土壌、灌水チューブ、配管、ビニールハウス等の農業資材;テレビ、スマートフォン、タブレットPC、パソコン、タッチパネルディスプレイ等の表示装置;
が挙げられる。
成形体の表面自由エネルギーは、表面自由エネルギーが既知の複数の液体の静的接触角を測定することにより求めることができる。
協和界面科学社製DM-501を用いて、θ/2法にて、成形体に対する液体の接触角を測定した。成形体に対する液体の接触角が測定される液体として純水、ヘキサデカンおよびジヨードエタンを用い、液滴量は2μlとした。成形体に対する各々の液体の接触角から、前記の北崎・畑の方法を用いて、成形体の表面自由エネルギーを算出した。
下記のA法またはB法を用いて、抗菌・防カビ剤(B)のlogSを算出した。
抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水100gに溶解する量S(g/100g)の常用対数logSは、コンピュータソフトウェアHansen Solubility Parameter in Practice(HSPiP)ver5.0.04によって算出した値を用いた。
100mlのナスフラスコへ、攪拌子および水100mlを加え、ホットスターラーを用いて25℃に加温した。撹拌子を用いて100rpmで攪拌しながら、抗菌・防カビ剤(B)を添加し、添加から1時間経過後に目視で未溶解物を確認できた濃度から、25℃の水100gに溶解する量S(g/100g)の常用対数logSを算出した。なお、抗菌・防カビ剤(B)を1mg添加した際に未溶解物が確認できた場合は、logS < ―3とした。
[培地および測定用溶液の調製]
・前培養用培地(NBRC802培地)
ハイポリペプトン(日本製薬株式会社製)10gと、酵母エキス(DIFCO社製)2gと、MgSO4・7H2O(ナカライテスク株式会社製)1gとを1000mL容メディウム瓶に加え、次いで超純水1000mLを加え、各成分を溶解させた。得られた溶液のpHを1mol/LNaOH溶液で7.0に調整した後、オートクレーブを用いて121℃で20分間滅菌し、前培養用培地とした。
・本培養用培地(R2A培地)
R2A培地(日本製薬株式会社製)3.2gを1000mL容メディウム瓶に加え、次いで超純水1000mLを加えて溶解させた。得られた溶液を、オートクレーブを用いて121℃で20分間滅菌し、本培養用培地とした。
・バイオフィルム染色液(0.2質量%クリスタルバイオレット溶液:CV溶液)
クリスタルバイオレット(ナカライテスク株式会社製)2gを1000mL容メディウム瓶に加え、次いで超純水1000mLを加えて溶解させ、バイオフィルム染色液とした。
・染色バイオフィルム溶出液(2.0質量%ドデシル硫酸ナトリウム溶液:SDS溶液)
ドデシル硫酸ナトリウム(ナカライテスク株式会社製)20gを1000mL容メディウム瓶に加え、次いで超純水1000mLを加えて溶解させ、染色バイオフィルム溶出液とした。
バイオフィルム付着量の測定に用いる菌株として、アメリカン・タイプカルチャー・コレクション(ATCC)よりスタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)ATCC35984(以下、菌A)を、製品評価技術基盤機構(NBRC)よりブレバンディモナス・ディミヌタ(Brevundimonas diminuta)NBRC14213(以下、菌B)を、それぞれ凍結乾燥アンプルとして入手した。オートクレーブを用いて121℃で20分間滅菌した培養用プラスチックキャップが装着された18φ試験管に、前培養用培地を3mL分注した。この試験管に凍結乾燥アンプル中の菌体全量を接種し、接種済み試験管を用意した。この接種済み試験管を振とう培養機に装着し、温度30℃、振とう数200回/分で3日間培養して、培養液を得た。培養液にグリセロールを終濃度が30質量%となるように加え、これを凍結保存用チューブに分注して凍結保存菌株を調製した。調製された凍結保存菌株は、-80℃の超低温冷凍庫で保存した。
オートクレーブを用いて121℃で20分間滅菌した培養用プラスチックキャップが装着された18φ試験管に、前培養用培地を3mL分注した。これに凍結保存菌株を0.03mL接種した。振とう培養機に接種済み試験管を装着し、温度30℃、振とう数200回/分で3日間培養して、前培養液とした。
前培養液の波長660nmでの濁度を分光光度計UV-1800(島津製作所社製:以下、分光光度計)を用いて測定した。本培養用培地1000mLに、濁度が0.01となる液量の前培養液を接種して混合し、本培養液とした。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)からなるシート、並びに、各実施例の組成物からなるシートのそれぞれについて、下記バイオフィルム付着試験を行った。バイオフィルム付着試験の試験片としては、20mm×20mm×1mm厚さの試験片を用いた。試験片は、表面の汚れを除くため、薄めた中性洗剤で洗浄し、表面の雑菌を死滅させるため、エタノールに数秒間浸漬して殺菌した。
滅菌済み50mL容ポリプロピレン製遠沈管(以下、遠沈管ともいう)に殺菌済み試験片を加え、次いで接種済み本培養用培地15mLを分注した。これをエアージャケット式インキュベーター内に設置して30℃で3日間静置培養した。その後、遠沈管から試験片をピンセットで取り出し、遠沈管に付いた余分な培養液をペーパータオルで吸い取った。100mLビーカーに純水を50mL程度加えた後、取り出された試験片を純水に浸漬して軽く揺すって試験片を洗浄した。洗浄された試験片を取り出し、試験片に付いた余分な水分をペーパータオルで吸い取った。
オートクレーブ式反応器にて、反応温度195℃、反応圧力160MPaで、ラジカル重合開始剤としてtert-ブチルパーオキシピバレートを用いて、エチレンとメチルアクリレートを共重合して、エチレン-メチルアクリレート共重合体を得た。
攪拌機およびフィンガーバッフルを備えた内容積0.3Lのセパラブルフラスコ内を窒素ガスで置換した後、製造例1で得られたエチレン-メチルアクリレート:40.00g、1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクタノール(東京化成工業株式会社製):50.44gとを加え、オイルバス温度を130℃に設定し10kPa減圧下にて3時間加熱攪拌を行った。その後、そこへ、窒素ガス雰囲気下でオルトチタン酸テトラ(iso-プロピル)(日本曹達株式会社製):0.41gを加え、オイルバス温度を140℃に設定し10~1kPa減圧下にて42時間加熱攪拌を行い、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート-メチルアクリレート共重合体を得た。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPE、住友化学株式会社製、エスポレックス 4272)と製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)としてチアベンダゾール(東京化成工業株式会社製)を用いた。TPE96.5重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート3重量%と、チアベンダゾール0.5重量%とを、ラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製、R100)を用いて200℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を210℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表2に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPE、住友化学株式会社製、エスポレックス 4272)を、抗菌・防カビ剤(B)としてチアベンダゾールを、表面改質剤(C)としてサーフロンS-431(フッ素系界面活性剤、AGCセイミケミカル株式会社製)を用いた。TPE94.5重量%と、チアベンダゾール0.5重量%と、サーフロンS-431 5重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表2に示す。
表面改質剤(C)として、サーフロンS-461(フッ素系界面活性剤、AGCセイミケミカル株式会社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表2に示す。
抗菌・防カビ剤(B)として、PBM-OK(主成分:ジヨードメチル-パラ-トリルスルホン、株式会社MIC製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表3に示す。
抗菌・防カビ剤(B)として、ベンジルパラベン(東京化成工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表3に示す。
抗菌・防カビ剤(B)として、FK-C(主成分:ジンクピリチオン、住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表3に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS、日本エイアンドエル株式会社製、クララスチック MTK)と製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)としてチアベンダゾールを用いた。ABS94.5重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート共重合体5重量%と、チアベンダゾール0.5重量%とを、ラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製、R100)を用いて210℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を220℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(ABS)とから算出したバイオフィルム低減率を表4に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS、日本エイアンドエル株式会社製、クララスチック MTK)を、抗菌・防カビ剤(B)としてチアベンダゾールを、表面改質剤(C)としてサーフロンS-420を用いた。ABS94.5重量%と、チアベンダゾール0.5重量%と、サーフロンS-420 5重量%としたこと以外は、実施例7と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(ABS)とから算出したバイオフィルム低減率を表4に示す。
抗菌・防カビ剤(B)として、ベンジルパラベンを用いたこと以外は、実施例7と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(ABS)とから算出したバイオフィルム低減率を表4に示す。
抗菌・防カビ剤(B)として、PBM-OKを用いたこと以外は、実施例7と同様にして、樹脂組成物およびシートを得た。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(ABS)とから算出したバイオフィルム低減率を表4に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてTPEと製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)としてナリジクス酸(東京化成工業株式会社製)を用いた。TPE94重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート3重量%と、ナリジクス酸3重量%とを、ラボプラストミルを用いて200℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を210℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表5に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてTPEと製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)として1,2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン(東京化成工業株式会社製)を用いた。TPE94重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート3重量%と、1,2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン3重量%とを、ラボプラストミルを用いて200℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を210℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表5に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてポリプロピレン(PP、住友化学株式会社製、住友ノーブレン、FLX-80E4)と製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)としてチアベンダゾール(TBZ、東京化成工業株式会社製)を用いた。PP94重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート5重量%と、TBZ 1重量%とを、ラボプラストミルを用いて200℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を210℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(PP)とから算出したバイオフィルム低減率を表5に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)として変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE、三菱エンジニアリングプラスチック社製、ユピエース AH-40)と製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)としてTBZを用いた。m-PPE94重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート5重量%と、TBZ 1重量%とを、ラボプラストミルを用いて200℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を210℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(m-PPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表5に示す。
実施例6と同様に抗菌・防カビ剤(B)として、FK-C(主成分:ジンクピリチオン、住化エンバイロメンタルサイエンス株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Bを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表6に示す。
実施例5と同様に抗菌・防カビ剤(B)として、ベンジルパラベン(東京化成工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Bを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表6に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)として架橋PMMAを、抗菌・防カビ剤(B)として2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン(OIT、東京化成工業株式会社製)を、表面改質剤(C)としてアクリル酸 1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル(東京化成工業株式会社製)を用いた。ガラス製容器へ、メタクリル酸メチル(以下、MMAと呼ぶ。住友化学株式会社製)82.4質量部、エチレングリコールジメタクリレート(以下、1Gと呼ぶ。新中村化学工業株式会社製)4.4質量部、ジ-(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム(三洋化成工業株式会社製)0.08質量部、テルピノレン(ヤスハラケミカル株式会社製)0.01質量部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(大塚化学株式会社製)0.08質量部、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン(以下、OITと呼ぶ。東京化成工業株式会社製)3質量部、アクリル酸 1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル(東京化成工業株式会社製)10質量部を加え、マグネチックスターラーで15分間攪拌することにより溶液を得た。得られた溶液を、2枚のガラス板で厚さ2.5mmの塩化ビニル樹脂製ガスケットを挟むことにより構成されたセルに注液した後、片方のガラス板が鉛直下側、もう一方のガラス板が鉛直上側になるようにオーブンの中に設置し、室温で30分間静置した。その後、下記加熱条件に従って加熱し、メタクリル酸メチルとエチレングリコールジメタクリレートとアクリル酸 1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルとを重合させることで、厚さ2mmの架橋メタクリルシートを得た。
ステップ1:22分かけて25℃から55℃まで加熱
ステップ2:55℃のまま720分間保持
ステップ3:40分かけて55℃から115℃まで加熱
ステップ4:115℃のまま120分間保持
ステップ5:75分かけて115℃から25℃まで冷却
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)として不飽和ポリエステルを、抗菌・防カビ剤(B)としてクロロタロニル(東京化成工業株式会社製)を、表面改質剤(C)としてサーフロン S-431(フッ素系界面活性剤、AGCセイミケミカル株式会社製)用いた。ガラス製容器へ、ユピカ2035P(不飽和ポリエステル樹脂とスチレンの混合物、日本ユピカ株式会社)84質量部、クロロタロニル5質量部、サーフロンS-43110質量部、硬化剤としてメチルエチルケトンパーオキサイド(東京化成工業株式会社製)1質量部を加え、メカニカルスターラーを用いて1分間攪拌することにより溶液を得た。得られた溶液を、縦150mm×横150mm×厚み2mmのエチレン-メチルメタクリレート共重合体製の枠(内枠:縦140mm×横140mm×厚み2mm)を、2枚の縦200mm×横200mm×厚み5mmのガラス板で挟むことで構成されたセルに注液した後、片方のガラス板が鉛直下側、もう一方のガラス板が鉛直上側になるようにオーブンの中に設置し、室温で30分間静置した。その後、100℃で2時間加熱し、不飽和ポリエステルとスチレンとを重合させることで厚さ2mmの不飽和ポリエステルシートを得た。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)のlogSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(不飽和ポリエステル)とから算出したバイオフィルム低減率を表7に示す。なお、シートを形成した際の鉛直下側の面を評価した。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてTPEと製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)としてメチルパラベンを用いた。TPE96.5重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート3重量%と、メチルパラベン0.5重量%とを、ラボプラストミルを用いて200℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を210℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表8に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてTPE 99.5重量%を、抗菌・防カビ剤(B)としてPBM-OK 0.5重量%を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表8に示す。
抗菌・防カビ剤(B)として、ソルビン酸(東京化成工業株式会社製)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表8に示す。
抗菌・防カビ剤(B)として、4’-ヒドロキシアセトアニリド(東京化成工業株式会社製)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、樹脂組成物およびシートを作製した。
該シートに含有される抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水への溶解度の常用対数logSを表1に示す。また、該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表8に示す。
抗菌・防カビ剤(B)としてバクテキラー BM-102TG(富士ケミカル株式会社製)を用いたこと以外は、比較例2と同様にして、組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表8に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてABSと製造例2で得たエチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレートとの混合物を、抗菌・防カビ剤(B)としてメチルパラベンを用いた。ABS94.5重量%と、エチレン-1H,1H,2H,2H-トリデカフルオロ-1-オクチルアクリレート5重量%と、メチルパラベン0.5重量%とを、ラボプラストミルを用いて210℃で溶融混練することで樹脂組成物を得た。
溶融混練された樹脂組成物を、縦150mm×横150mm×厚み1mmのスペーサーの枠内に投入し、該スペーサーを2枚の0.5mm厚のアルミニウム板で挟み、更に2枚の2mm厚のステンレス板で挟んだ。得られた試料をプレス板の設定を220℃とした熱プレス成形機中に設置し、5分間予熱後、10MPaまで昇圧し5分間保圧した後、30℃、10MPaで5分間冷却して、厚さ1mmのシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(ABS)とから算出したバイオフィルム低減率を表9に示す。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)としてABSを用いたこと以外は、比較例2と同様にして、組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(ABS)とから算出したバイオフィルム低減率を表9に示す。
抗菌・防カビ剤(B)としてソルビン酸を用いたこと以外は、比較例6と同様にして、組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Aを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(ABS)とから算出したバイオフィルム低減率を表9に示す。
比較例1と同様にして、組成物およびシートを作製した。
該シートの表面自由エネルギー、および、評価菌種として菌Bを用いたバイオフィルム付着試験後のA(成形体)とA(TPE)とから算出したバイオフィルム低減率を表9に示す。
Claims (9)
- 熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)と、抗菌・防カビ剤(B)とを含み、
前記抗菌・防カビ剤(B)の25℃の水に対する溶解度の常用対数logSが-0.6より小さく、
表面自由エネルギーの分散力成分γdが25mN/m以下であるか、または、表面自由エネルギーの双極子力成分γpと水素結合成分γhとの和が30mN/m以上であり、
抗菌・防カビ剤(B)が、
ベンジルパラベン、
ジンクピリチオン、ナリジクス酸、ピリチオン銅、
3-メチル-4-イソプロピルフェノール、エチル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、メチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、イソプロピル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、3-メトキシ-5-メチルフェニル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、エチル-2,4-ジヒドロキシ-3,6-ジメチルベンゾエート、エチル-3-ホルミル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、イソプロピル-3-ホルミル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、3-ヒドロキシ-5-メチルフェニル-2,4-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾエート、3-ヒドロキシ-5-メチルフェニル-2-ジヒドロキシ-4-メトキシ-6-メチルベンゾエート、3-メトキシ-5-メチルフェニル-2-ヒドロキシ-4-メトキシ-6-メチルベンゾエート、3-クロロ-2,6-ジヒドロキシ-4-メチルベンゾエート、
1,2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、ジクロロオクチルイソチアゾリノン
から選ばれる少なくとも1種の抗菌・防カビ剤である、成形体。 - 前記樹脂(A)が熱可塑性樹脂である、請求項1に記載の成形体。
- 前記樹脂(A)と抗菌・防カビ剤(B)の合計量を100重量%として、前記樹脂(A)の含有量が70~99.99重量%であり、抗菌・防カビ剤(B)の含有量が0.01~30重量%である、請求項1または2に記載の成形体。
- 熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)を2種以上含む、請求項1~3いずれか一項に記載の成形体。
- 表面自由エネルギーの分散力成分γdが20mN/m以下であるか、または、表面自由エネルギーの双極子力成分γpと水素結合成分γhとの和が30mN/m以上である、請求項1~4いずれか一項に記載の成形体。
- 表面自由エネルギーの分散力成分γdが25mN/m以下であるか、または、表面自由エネルギーの双極子力成分γpと水素結合成分γhとの和が40mN/m以上である、請求項1~4いずれか一項に記載の成形体。
- 表面自由エネルギーの分散力成分γdが20mN/m以下であるか、または、表面自由エネルギーの双極子力成分γpと水素結合成分γhとの和が40mN/m以上である、請求項1~4いずれか一項に記載の成形体。
- さらに表面改質剤(C)を含む、請求項1~7いずれか一項に記載の成形体。
- 前記樹脂(A)と抗菌・防カビ剤(B)と表面改質剤(C)の合計量を100重量%として、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つの樹脂(A)の含有量が30~98.99重量%であり、抗菌・防カビ剤(B)の含有量が0.01~20重量%であり、表面改質剤(C)の含有量が1~50重量%である、請求項8に記載の成形体。
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