JP7363206B2 - 有価金属を回収する方法 - Google Patents
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Description
少なくともリチウム(Li)及び有価金属を含む装入物を準備する準備工程と、
前記装入物に酸化処理及び還元熔融処理を施して、有価金属を含有する熔融合金とスラグとを含む還元物を得る酸化還元熔融工程と、
前記還元物からスラグを分離して熔融合金を回収するスラグ分離工程と、を含み、
前記スラグ中のアルミニウム(Al)に対するリチウム(Li)のモル比(Li/Al比)を2.0以上とする、方法。
本実施形態の有価金属を回収する方法は、以下の工程:少なくともリチウム(Li)及び有価金属を含む装入物を準備する準備工程と、この装入物に酸化処理及び還元熔融処理を施して、有価金属を含有する熔融合金とスラグとを含む還元物を得る酸化還元熔融工程と、この還元物からスラグを分離して熔融合金を回収するスラグ分離工程と、を含む。またスラグ中のアルミニウム(Al)に対するリチウム(Li)のモル比(Li/Al比)を2.0以上とする。
準備工程では装入物を準備する。装入物は、有価金属を回収する処理対象となるものであり、リチウム(Li)を含み、さらに銅(Cu)、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる少なくとも一種の有価金属を含有する。装入物はこれらの成分(Li、Cu、Ni、Co)を金属の形態で含んでもよく、あるいは酸化物等の化合物の形態で含んでもよい。また装入物はこれらの成分(Li、Cu、Ni、Co)以外の他の無機成分や有機成分を含んでもよい。
酸化還元熔融工程では、準備した装入物に酸化処理及び還元熔融処理を施して還元物を得る。この還元物は熔融合金とスラグとを分離して含む。熔融合金は有価金属を含有する。そのため有価金属を含む成分(熔融合金)とその他の成分とを、還元物中で分離させることが可能である。これは付加価値の低い金属(Al等)は酸素親和力が高いのに対し、有価金属は酸素親和力が低いからである。例えばアルミニウム(Al)、リチウム(Li)、炭素(C)、マンガン(Mn)、リン(P)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)は、一般的にAl>Li>C>Mn>P>Fe>Co>Ni>Cuの順に酸化されていく。つまりアルミニウム(Al)が最も酸化され易く、銅(Cu)が最も酸化されにくい。そのため付加価値の低い金属(Al等)は容易に酸化されてスラグとなり、有価金属(Cu、Ni、Co)は還元されて熔融金属(合金)となる。このようにして、付加価値の低い金属と有価金属とを、スラグと熔融合金とに分離することができる。
酸化焙焼工程は、装入物を酸化焙焼(酸化処理)して酸化焙焼物とする工程である。酸化焙焼工程を設けることで、装入物が炭素を含む場合であってもこの炭素を酸化除去し、その結果、後続する還元熔融工程での有価金属の合金一体化を促進させることができる。すなわち還元熔融工程で有価金属は還元されて局所的な熔融微粒子になる。炭素は熔融微粒子(有価金属)が凝集する際に物理的な障害となる。そのため酸化焙焼工程を設けないと、溶融微粒子の凝集一体化及びそれによるメタル(熔融合金)とスラグの分離性を炭素が妨げ、有価金属回収率が低下してしまう場合がある。これに対して、予め酸化焙焼工程で炭素を除去しておくことで、還元熔融工程での熔融微粒子(有価金属)の凝集一体化が進行し、有価金属の回収率をより一層に高めることが可能となる。
還元熔融工程は、得られた酸化焙焼物を加熱して還元熔融し、還元物とする工程である。この工程の目的は、酸化焙焼工程で酸化した付加価値の低い金属(Al等)を酸化物のままに維持する一方で、酸化した有価金属(Cu、Ni、Co)を還元及び熔融し一体化した合金として回収することである。なお還元処理後に得られる材料を「還元物」といい、熔融物として得られる合金を「熔融合金」という。
スラグ分離工程では、酸化還元熔融工程で得られた還元物からスラグを分離して、熔融合金を回収する。スラグと熔融合金は比重が異なる。そのため、熔融合金に比べ比重の小さいスラグは熔融合金の上部に集まるので、比重分離により分離回収することができる。
本実施形態の装入物は、リチウム(Li)及び有価金属を含有する限り、限定されない。しかしながら装入物は廃リチウムイオン電池を含むのが好ましい。廃リチウムイオン電池は、リチウム(Li)及び有価金属(Cu、Ni、Co)を含むとともに、付加価値の低い金属(Al、Fe)や炭素成分を含んでいる。そのため、廃リチウムイオン電池を装入物として用いることで、有価金属を効率的に分離回収することができる。なお廃リチウムイオン電池とは、使用済みのリチウムイオン電池のみならず、電池を構成する正極材等の製造工程で生じた不良品、製造工程内部の残留物、発生屑等のリチウムイオン電池の製造工程内における廃材を含む概念である。そのため、廃リチウムイオン電池をリチウムイオン電池廃材と言うこともできる。
廃電池前処理工程(S1)は、廃リチウムイオン電池の爆発防止及び無害化並びに外装缶の除去を目的に行われる。リチウムイオン電池は密閉系であるため、内部に電解液などを有している。そのためそのままの状態で粉砕処理を行うと、爆発の恐れがあり危険である。何らかの方法で放電処理や電解液除去処理を施すことが好ましい。また外装缶は金属であるアルミニウム(Al)や鉄(Fe)から構成されることが多く、こうした金属製の外装缶はそのまま回収することが比較的に容易である。このように廃電池前処理工程(S1)で電解液及び外装缶を除去することで、安全性を高めるとともに、有価金属(Cu、Ni、Co)の回収率を高めることができる。
第1粉砕工程(S2)では廃リチウムイオン電池の内容物を粉砕して粉砕物を得る。この工程は乾式製錬プロセスでの反応効率を高めることを目的にしている。反応効率を高めることで、有価金属(Cu、Ni、Co)の回収率を高めることができる。具体的な粉砕方法は特に限定されるものではない。カッターミキサー等の従来公知の粉砕機を用いて粉砕することができる。なお廃電池前処理工程と第1粉砕工程は、これらを併せて先述する準備工程に相当する。
酸化焙焼工程(S3)では、第1粉砕工程(S2)で得られた粉砕物を酸化焙焼して酸化焙焼物を得る。この工程の詳細は先述したとおりである。
還元熔融工程(S4)では、酸化焙焼工程(S3)で得られた酸化焙焼物を還元して還元物を得る。この工程の詳細は先述したとおりである。
スラグ分離工程では、還元熔融工程(S4)で得られた還元物からスラグを分離して、熔融合金を回収する。この工程の詳細は先述したとおりである。
(1)有価金属の回収
廃リチウムイオン電池を装入物に用いて有価金属を回収した。回収は以下の工程にしたがって行った。
廃リチウムイオン電池として、18650型円筒型電池、車載用の使用済み角形電池、及び電池製造工程で回収した不良品を準備した。これらの廃電池を塩水中に浸漬して放電させた後、水分を除去し、大気中260℃で焙焼して電解液及び外装缶を分解除去して、電池内容物を得た。
得られた電池内容物を、粉砕機(株式会社氏家製作所、グッドカッター)を用いて粉砕し、装入物とした。
得られた粉砕物(装入物)を酸化焙焼して酸化焙焼物を得た。酸化焙焼は、ロータリーキルンを用いて大気中900℃で180分間の条件で行った。
得られた酸化焙焼物に還元剤として黒鉛を有価金属(Cu、Ni、Co)の合計モル数の0.6倍のモル数だけ添加して混合し、得られた混合物をアルミナ(Al2O3)製坩堝に装入した。その後、坩堝に装入した混合物を加熱して還元熔融処理を施して合金化し、熔融合金とスラグとを含む還元物を得た。還元熔融処理は、抵抗加熱により1450℃で60分間の条件で行った。
得られた還元物からスラグを分離して、熔融合金を回収し、これを回収合金とした。
<スラグの成分分析>
還元物から分離したスラグの成分分析を、次のようにして行った。すなわち、得られたスラグを冷却後粉砕し、蛍光X線により分析を行った。
有価金属(Co)回収率を、次のようにして求めた。すなわち、(回収合金中のCo重量)÷(回収合金中のCo重量+スラグ中のCo重量)×100(質量%)として求めた。なお、回収合金中の成分分析は蛍光X線にて行った。
廃電池前処理工程で準備した18650型円筒型電池、使用済み角形電池及び不良品の割合を変え、還元熔融処理工程の熔融温度を表1に記載される温度とした以外は、例1と同様にして有価金属の回収及び評価を行った。
例1~例4について得られた結果を表1に示す。なお例1及び例2は実施例であり、例3及び例4は比較例である。
Claims (6)
- 銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属又は合金である有価金属を回収する方法であって、以下の工程:
少なくともリチウム(Li)、アルミニウム(Al)及び前記有価金属を含む装入物を準備する準備工程と、
前記装入物に酸化処理及び還元熔融処理を施して、前記有価金属を含有する熔融合金とスラグとを含む還元物を得る酸化還元熔融工程と、
前記還元物からスラグを分離して熔融合金を回収するスラグ分離工程と、を含み、
前記スラグ中のアルミニウム(Al)に対するリチウム(Li)のモル比(Li/Al比)を2.0以上とする、方法。 - 前記酸化処理の際に前記装入物を酸化焙焼して酸化焙焼物とし、前記還元熔融処理の際に前記酸化焙焼物を還元熔融して還元物とする、請求項1に記載の方法。
- 前記還元熔融処理の際に還元剤を導入する、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記還元熔融処理の加熱温度が1300℃以上1550℃以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記還元熔融処理の加熱温度が1350℃以上1450℃以下である、請求項4に記載の方法。
- 前記装入物が廃リチウムイオン電池を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
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