JP7362955B1 - 焼成体 - Google Patents
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例えば、特許文献5には、アルミナと、シリカと、酸化チタンと、白金と、銀とを含む組成物が、遠赤外線及びフォトンを発生することが確認され、該組成物は、抗菌性・殺菌性に優れること、該組成物を繊維に混入した繊維製品は、除電性があることが記載されている。
特許文献6には、アルミナと、シリカと、酸化チタンと、白金と、銀とを含む組成物が、マイナスイオンを発生し、抗菌性を奏されるとともに、該組成物を含む繊維を使用した衣服又は寝具を使用することにより抗血栓性が奏されることが記載されている。
[1](i)アルミナと、(ii)シリカ及び酸化チタンからなる群から選択される少なくとも1種と、(iii)白金、白金化合物、パラジウム、パラジウム化合物、イリジウム、イリジウム化合物、ロジウム及びロジウム化合物からからなる群から選択される少なくとも1種と、(iv)窒化ケイ素とを含む組成物の焼成体であって、
組成物100質量部中、(iv)窒化ケイ素を5~10質量部含む焼成体。
[2]更に、(v)銀、銀化合物、金及び金化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、[1]の焼成体。
[3]更に、(vi)セルシアンを含む、[1]の焼成体。
[4]更に、(vii)ステアタイトを含む、[1]の焼成体。
[5]粒子状であって、平均粒子径が、0.1μm未満である[1]の焼成体。
[6]成分(iii)が、白金又は白金化合物を含む[1]の焼成体。
[7][1]~[6]のいずれかの焼成体を含む繊維。
[8][1]~[6]のいずれかの焼成体を含むフィルム。
組成物100質量部中、(iv)窒化ケイ素を5~10質量部含む焼成体である。
本発明の組成物は、更に、(v)銀、銀化合物、金及び金化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の焼成体となる組成物は、アルミナを含む。
「アルミナ」(Al2O3)は、焼結性に優れる純度99.9%以上の高純度アルミナ(酸化アルミニウム)を用いるのが好ましい。アルミナとして、上市されている粉末状の高純度アルミナを用いることができる。アルミナは、多孔質であることから、その成分自体の物性に加え、成分(iii)及び任意成分の(vi)を担持する効果があると考えられる。
本発明の焼成体となる組成物は、シリカ及び酸化チタンからなる群から選択される少なくとも1種を含む。
「シリカ」(SiO2)は、純度99.8%以上の高純度シリカが好ましく、上市されている、例えば超微粒子状無水シリカを用いることができる。シリカの平均粒子径は、成分(i)と同様である。
「酸化チタン」は、酸化チタン(IV)(TiO2)をいう。酸化チタンの平均粒子径は、成分(i)と同様である。
成分(ii)としてはシリカと酸化チタンとを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明の焼成体となる組成物は、白金、白金化合物、パラジウム、パラジウム化合物、イリジウム、イリジウム化合物、ロジウム及びロジウム化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。これらの中でも、少なくとも白金及び白金化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の焼成体となる組成物は、窒化ケイ素を含む。
任意成分の窒化ケイ素は、Si3N4の組成を有するセラミックスである。セラミックスは、好ましくは1780℃で焼結して得られる。窒化ケイ素は、水素の働きをよくし、水素イオンの移動方向を特定の方向に規制する役割をするものと考えられている。また、その成分自体の物性に加え、成分(iii)及び任意成分の(v)を担持する効果があると考えられる。
本発明の焼成体となる組成物は、銀、銀化合物、金及び金化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
任意成分(v)は、粉末の形態で用いることが好ましく、上市されている銀又は金およびそれらの化合物の粉末を用いることができる。任意成分(v)は、銀及び銀化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
<成分(vi)セルシアン>
任意成分セルシアンは、BaO・Al2O3・2SiO2の構造を有するセラミックスである。セルシアンの製造方法としては、公知の製造方法が挙げられるが、たとえば、BaCO3、α-Al2O3、及びSiO2を原料として用いて、焼成を行なうことが挙げられる。
成分(vi)は、本発明の組成物100質量部中、好ましくは0.1~5.0質量部、より好ましくは1.0~2.5質量部含まれる。
任意成分ステアタイトは、MgO・SiO2の構造を有するセラミックスであり、プロトエンスタタイトであることが好ましい。ステアタイトの製造方法としては、公知の製造方法が挙げられるが、たとえば、タルクを原料として用いて、焼成を行なうことが挙げられる。
成分(vii)は、本発明の組成物100質量部中、好ましくは0.1~5.0質量部、より好ましくは1.0~2.5質量部含まれる。
本発明の焼成体となる組成物は、上記成分の他に結合剤、安定化剤等の添加剤等を含んでいてもよい。
本発明の焼成体は、
(工程1)成分(i)、(ii)及び(iv)を混合して第1混合物を得る工程と、
(工程2)前記工程1で得られた第1混合物に、成分(iii)及び任意の成分を加えて第2混合物を得る工程と、
(工程3)前記工程2で得られた第2混合物を800~1000℃で加熱し、焼成体を得る工程とを有する製造方法により製造することができる。
図1に示すように、本発明の焼成体は発光する。すなわちフォトンを発生する。
本発明の焼成体は、健康増進用途に用いられる。
より具体的には、血行が良くなる、過酸化脂質が抑制できる、運動後の乳酸の生成を抑制できる、免疫力が安定するといった健康増進用途が挙げられる。さらに具体的には、生理痛、冷え性、肩こり、リウマチ、動脈硬化、高コレステロール、糖尿病、疲労回復、流感予防、微小血栓等の改善に役立つと期待される。
本発明の焼成体は、繊維及びフィルム等に含ませることができる。
化学繊維及びフィルムに含ませる場合は、本発明の焼成体を含むマスターバッチを使用することもできる。マスターバッチを製造する方法は、本発明の焼成体を、粉体状にして合成高分子材料に練り込む方法又は分散液の状態にして合成高分子材料に混合する方法等が挙げられる。このとき、マスターバッチ中の本発明の焼成体は0.1~25質量%とすることができる。
本発明の焼成体は、繊維に含ませた製品とすることができる。
繊維としては、天然繊維、化学繊維が挙げられ、天然繊維としては、コットン、ウール、シルク、麻等が挙げられ、化学繊維としては、セルロース系、ナイロン等のポリアミド系、ビニロン等のポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。たとえば、天然繊維と本発明の焼成体を含む化学繊維とを混紡してもよい。
繊維には、本発明の焼成体の他、酵素、ヒアルロン酸等の保湿剤等を練り込むことができる。
本発明の焼成体を含む繊維は、寝具、衣類等に好適に用いられる。
本発明の焼成体は、フィルムに含ませた製品とすることができる。
フィルムの樹脂としては、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタラート、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
本発明の焼成体をフィルムに含ませる方法としては、溶融状態の上記樹脂に粉末状の本発明の焼成体を添加し混合した後、公知の方法にて成形することが挙げられる。本発明の焼成体を含むマスターバッチを上記熱可塑性樹脂と混合し成形することもできる。
本発明の焼成体を含むフィルムは、サージカルテープに好適に用いられる。
市販のアルミナ、シリカ、酸化チタン(チタニア)及び窒化ケイ素を、いずれも粒度1μm未満になるように粒度調整した。次いで、アルミナ、シリカ及び酸化チタン(チタニア)をそれぞれ30質量部ずつ、窒化ケイ素を5質量部混合し、第1混合物を得た。
第1混合物に白金1%含有の白金コロイド液(平均粒子径40オングストローム)を2.5質量部(白金の量として0.025質量部)及び粒子径0.2~1.0μm、平均粒子径0.7μmの銀粉末2.5質量部を加えた第2混合物を得た。第2混合物を800℃で20分間加熱して焼成体を得た。
得られた焼成体をビーズミルという装置を用いて、アルミナボールの存在下湿式粉砕により粉砕した。得られた粉砕された焼成体のレーザー回折散乱法により求めた平均粒子径は、0.1μm未満であった。
この平均粒子径0.1μm未満の焼成体の発光量を測定した。結果を図1に示す。
実施例1において、窒化ケイ素を使用しないで、アルミナ、シリカ及び酸化チタン(チタニア)をそれぞれ31.67質量部ずつ混合して第1混合物を得たこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径0.1μm未満の焼成体を得た。
この窒化ケイ素を含まない平均粒子径0.1μm未満の焼成体の発光量を測定した。結果を図2に示す。
実施例1の焼成体を、ポリエステル100質量部に対して6質量部混合してマスターバッチを製造した。このマスターバッチをポリエステルに対して10質量%混合し、溶融紡糸することにより、75デニールの糸及び30デニールの糸を製造した。
応用例1で得られた繊維を用いて、以下の布を製造した。
繊維混率:応用例1の繊維30%、綿70%
応用例1で得られた繊維を用いて、以下の布を製造した。
繊維混率:応用例1の繊維100%、
[発光量の測定]実施例1の焼成体を、ポリエステル100質量部に対して6質量部混合してマスターバッチを製造し、測定に用いた。
測定装置:極微弱発光分光装置CLA-FS4(東北電子産業株式会社製)及び試料室CLS-ST4(東北電子産業株式会社製)を用いた。
測定条件:上記マスターバッチ2gをφ50ステンレスシャーレに入れ、空気中、100℃で発光量を10分間測定した。
測定は3回行い、その平均値を図1及び図2に示す。
レーザー回折散乱法により求めた。
Claims (7)
- (i)アルミナと、(ii)シリカ及び酸化チタンからなる群から選択される少なくとも1種と、(iii)白金、白金化合物、パラジウム、パラジウム化合物、イリジウム、イリジウム化合物、ロジウム及びロジウム化合物からからなる群から選択される少なくとも1種と、(iv)窒化ケイ素と、(v)銀、銀化合物、金及び金化合物からなる群から選択される少なくとも1種とを含む組成物の焼成体であって、
組成物100質量部中、(iv)窒化ケイ素を5~10質量部含む焼成体。 - 更に、(vi)セルシアンを含む、請求項1に記載の焼成体。
- 更に、(vii)ステアタイトを含む、請求項1に記載の焼成体。
- 粒子状であって、平均粒子径が、0.1μm未満である請求項1に記載の焼成体。
- 成分(iii)が、白金又は白金化合物を含む請求項1に記載の焼成体。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載の焼成体を含む繊維。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載の焼成体を含むフィルム。
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