JP7362447B2 - 建築物の構築方法 - Google Patents
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Description
ただし、技術的に類似する方法として、地下室などの地下躯体への漏水を防止する防水方法があり、従来、地盤を掘削して掘削ピットを構築し、その掘削ピットの底面および周囲側面に遮水性を有するシートや不透水性シートなどを敷設し、掘削ピット内において、敷設したシートの内側に地下室などの地下躯体を構築する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
したがって、仮に、この特許文献1に記載の方法を本発明の方法に転用しても、地下躯体の基礎や付随躯体のセメント使用部分から溶出するアルカリ成分の流出を遮断することはできず、アルカリ成分が地下水などに混入するおそれがある。
したがって、基礎および付随躯体の構築時は勿論のこと、構築後においてもセメント使用部分から溶出するアルカリ成分が地盤へ流出することはない。
また、本構成によれば、付随躯体が地盤改良部分を含み、その地盤改良部分を掘削ピット内に構築するので、例えば、地盤を掘削して構築した掘削ピット内に軟弱な地盤箇所があれば、その軟弱な地盤箇所をセメントの使用により強固に改良することができ、しかも、上述したように、付随躯体である地盤改良部分のセメント使用部分と地盤との間に不透水層が介在されるので、地盤改良部分のセメント使用部分から溶出するアルカリ成分が地盤へ流出するおそれもない。
そして、付随躯体が捨てコンクリートを含み、その捨てコンクリートを防湿シートの上に打設するので、捨てコンクリートから溶出するアルカリ成分が地盤へ流出するおそれはなく、捨てコンクリートの被覆により以後の作業が容易となり、かつ、防湿シートの保護効果も期待できる。
したがって、基礎および付随躯体の構築時は勿論のこと、構築後においてもセメント使用部分から溶出するアルカリ成分が地盤へ流出することはない。
また、本構成によれば、付随躯体が地盤改良部分を含み、その地盤改良部分を掘削ピット内に構築するので、例えば、地盤を掘削して構築した掘削ピット内に軟弱な地盤箇所があれば、その軟弱な地盤箇所をセメントの使用により強固に改良することができ、しかも、上述したように、付随躯体である地盤改良部分のセメント使用部分と地盤との間に不透水層が介在されるので、地盤改良部分のセメント使用部分から溶出するアルカリ成分が地盤へ流出するおそれもない。
また、本構成によれば、地盤改良部分を構築するに際し、まず、掘削ピット内に構築した地盤改良ピットの底面を防湿シートで覆って底部不透水層とし、その防湿シートの上に捨てコンクリートを打設するので、その捨てコンクリートから溶出するアルカリ成分が、地盤改良部分の底部から地盤へ流出するおそれはない。
その後、その捨てコンクリートの上に地盤改良部分の構築領域の外周面を覆う状態でキーストンプレートを設置して側部不透水層とし、キーストンプレートの内側にコンクリートを打設するので、キーストンプレートを安定よく設置することができるとともに、キーストンプレート内側へのコンクリートの打設によって軟弱な地盤箇所が強固に改良され、コンクリートから溶出するアルカリ成分の地盤への流出も防止される。
そして、そのキーストンプレートと地盤改良ピットとの間を埋戻し、その埋戻し土壌の上面を防湿シートで覆うので、その後、埋戻し土壌の上方に捨てコンクリートなどを打設しても、捨てコンクリートから溶出するアルカリ成分が地盤へ流出するおそれはない。
本発明の構築方法は、例えば、図1に示すように、鉄筋コンクリート造の建築物1を新築するに際して、地盤Gを掘削して掘削ピットPを構築し、その掘削ピットP内において、建築物1の基礎2および建築物1の構築に付随する付随躯体3、例えば、捨てコンクリート4や地盤改良部分5などの付随躯体3を構築するにあたり、セメント使用部分から溶出するアルカリ成分が地盤Gへ流出するのを遮断するための構築方法に関する。
アルカリ成分を遮断する不透水層6としては、例えば、防湿シート7が使用され、掘削ピットPの底面においては、防湿シート7で覆って不透水層6とし、その防湿シート7の上に捨てコンクリート4を打設し、必要に応じてその上に鉄筋コンクリート造の土間9を構築する。掘削ピットPの側面においても、防湿シート7で覆って不透水層6とし、その防湿シート7の内側に鉄筋コンクリート造の側壁10を構築する。また、地盤改良部分5においては、後に詳しく説明するように、防湿シート7とキーストンプレート8を不透水層6として、その不透水層6の内側に地盤改良部分5を構築する。
まず、地盤Gを掘削して掘削ピットPを構築し、掘削ピットP内の地盤Gにおいて軟弱な地盤箇所、特に基礎2の下方に位置する地盤改良部分5に関しては、図2に示すように、掘削ピットP内の地盤Gを掘削して地盤改良ピットP1を構築し、その地盤改良ピットP1の底面を防湿シート7で覆って底部不透水層6とする。
そして、防湿シート7の上に捨てコンクリート4を打設し、捨てコンクリート4の硬化後、図3に示すように、捨てコンクリート4の上に地盤改良部分5の構築領域の外周面を覆う状態でキーストンプレート8を設置して側部不透水層6とする。
このように、地盤改良部分5の底面を防湿シート7により、外周面をキーストンプレート8により遮断した状態で、図4に示すように、キーストンプレート8の内側にコンクリート11を打設して地盤Gを改良するとともに、掘削ピットPの底面を覆った防湿シート7の上に捨てコンクリート4を打設する。この捨てコンクリート4の打設により、掘削ピットPの底面を覆った防湿シート7がキーストンプレート8の外面に圧着されて、防湿シート7とキーストンプレート8との接合部が密閉される。
このように、地盤Gを掘削して構築した掘削ピットP内において、建築物1の基礎2および付随躯体3のセメント使用部分の全てと地盤Gとの間に不透水層6を介在させた状態で、建築物1の基礎2および付随躯体3を構築するので、基礎2および付随躯体3の構築時においても構築後においてもセメント使用部分から溶出するアルカリ成分が地盤Gへ流出することはない。
(1)先の実施形態では、建築物1の構築に付随する付随躯体3の一例として捨てコンクリート4を例示し、その捨てコンクリート4を掘削ピットPの底面に敷設した防湿シート7の上に打設した例を示したが、掘削ピットPの底面に捨てコンクリート4を打設する必要がなければ、捨てコンクリート4を打設せずに実施することもできる。
同様に、付随躯体3の一例として地盤改良部分5を例示し、その地盤改良部分5を掘削ピットP内に構築した例を示したが、掘削ピットP内の地盤Gが強固であれば、必ずしも地盤改良部分5を構築する必要はない。
更に、付随躯体3は、特に捨てコンクリート4や地盤改良部分5に限定されるものではなく、建築物1の構築に際し付随して構築される全ての躯体を含むものである。
2 基礎
3 付随躯体
4 捨てコンクリート
5 地盤改良部分
6 不透水層
7 防湿シート
8 キーストンプレート
11 コンクリート
12 埋戻し土壌
G 地盤
P 掘削ピット
P1 地盤改良ピット
Claims (3)
- 建築物のセメント使用部分から溶出するアルカリ成分の地盤への流出を遮断する建築物の構築方法であって、
地盤を掘削して掘削ピットを構築し、その掘削ピット内において、前記建築物の基礎および当該建築物の構築に付随する付随躯体のセメント使用部分の全てと地盤との間に不透水層を介在させた状態で、前記基礎および付随躯体を構築し、
前記付随躯体が前記基礎の下方に構築される地盤改良部分を含み、その地盤改良部分を前記掘削ピット内に構築する建築物の構築方法。 - 前記地盤改良部分を構築するに際し、前記掘削ピット内の地盤を掘削して地盤改良ピットを構築し、その地盤改良ピットの底面を防湿シートで覆って底部不透水層とする請求項1記載の建築物の構築方法。
- 建築物のセメント使用部分から溶出するアルカリ成分の地盤への流出を遮断する建築物の構築方法であって、
地盤を掘削して掘削ピットを構築し、その掘削ピット内において、前記建築物の基礎および当該建築物の構築に付随する付随躯体のセメント使用部分の全てと地盤との間に不透水層を介在させた状態で、前記基礎および付随躯体を構築し、
前記付随躯体が地盤改良部分を含み、その地盤改良部分を前記掘削ピット内に構築し、
前記地盤改良部分を構築するに際し、前記掘削ピット内の地盤を掘削して地盤改良ピットを構築し、その地盤改良ピットの底面を防湿シートで覆って底部不透水層とし、当該防湿シートの上に捨てコンクリートを打設した後、その捨てコンクリートの上に前記地盤改良部分の構築領域の外周面を覆う状態でキーストンプレートを設置して側部不透水層とし、当該キーストンプレートの内側にコンクリートを打設するとともに、そのキーストンプレートと前記地盤改良ピットとの間を埋戻し、その埋戻し土壌の上面を防湿シートで覆う建築物の構築方法。
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