JP7360054B2 - 発光装置の製造方法、接合方法、及び、発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発光装置の製造方法、接合方法、及び、発光装置に関する。
接合材を用いて2つの部材を互いに接合することができる。特許文献1には、2つの部材に相当する透明板及び波長変換層を、接合材に相当する透明接着層を介して接着することが開示されている。また、接合をするときに、加圧力を調整することで、透明板の位置を制御することができることについても述べられている。
特開2011-204376
製品不良を抑えるためには、2つの部材を安定した接合状態で接合することが重要である。接合状態に不良が発生すると装置の不良に繋がる。また、接合状態が不十分であると長時間の累積利用によって不良が発生しやすくなる。
実施形態に開示される発光装置は、基部材に発光素子を配する工程と、前記基部材または蓋部材に接着剤を設ける工程と、前記発光素子が配された前記基部材と蓋部材とを前記接着剤により接合する工程と、を有し、前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、溶融状態にある前記接着剤を前記基部材と前記蓋部材とで挟んで、前記蓋部材を前記基部材に押し付け、前記接着剤が前記基部材及び前記蓋部材に接着した状態を維持しつつ、前記蓋部材を前記基部材に押し付けた状態よりも前記基部材と前記蓋部材の間の距離を拡げ、前記基部材と前記蓋部材の間の距離が拡がった状態で前記接着剤を固めて、前記基部材と前記蓋部材とを接合する、製造方法により製造することができる。
実施形態に開示される発光装置は、基部材と、前記基部材の第1上面に配される発光素子と、前記基部材の第1上面よりも上方に位置する第2上面と接合する蓋部材と、前記基部材及び前記蓋部材に接着して設けられ、前記基部材材と前記蓋部材との間に15μm以上から40μm未満の厚みを有する接合部材と、を有する。
また、実施形態において、溶融状態にある前記接着剤を基部材の接合面に設ける工程と、前記基部材と蓋部材とで前記接着剤を挟んで、前記蓋部材を前記基部材に押し付ける工程と、前記接着剤が前記基部材及び前記蓋部材に接着した状態を維持しつつ、前記蓋部材を押し付けた状態よりも前記基部材と前記蓋部材の間の距離を拡げる工程と、前記基部材と前記蓋部材との間の距離が拡がった状態で前記接着剤を固めて、前記基部材と蓋部材を接合する工程と、を有する、接着剤による接合方法が開示される。
実施形態によって開示される1または複数の発明の少なくとも一つにより、接合状態の安定した発光装置が実現される。
図1は、実施形態に係る発光装置の斜視図である。 図2は、実施形態に係る発光装置の上面図である。 図3は、図2のIII-III線における、実施形態に係る発光装置の断面図である。 図4は、実施形態に係る基部材の斜視図である。 図5は、実施形態に係る、基部材に発光素子などが配置された状態の斜視図である。 図6は、実施形態に係る、基部材に発光素子などが配置された状態の上面図である。 図7は、実施形態に係る、基部材に接着剤が設けられた状態の上面図である。 図8Aは、実施形態に係る、基部材に接着剤が設けられた状態の断面図である。 図8Bは、実施形態に係る、基部材に蓋部材を押し付けた状態の断面図である。 図8Cは、実施形態に係る、押し付けた蓋部材を引き上げた状態の断面図である。 図9は、実施形態に係る、基部材に蓋部材が接合された状態の斜視図である。 図10は、実施形態に係る、基部材に蓋部材が接合された状態の上面図である。 図11Aは、実施形態に係る、基部材と蓋部材が接着剤を介して接合された状態の一例を示す画像である。 図11Bは、実施形態に係る、基部材と蓋部材が接着剤を介して接合された状態の他の一例を示す画像である。 図11Cは、実施形態に係る、基部材と蓋部材が接着剤を介して接合された状態の他の一例を示す画像である。
本明細書または特許請求の範囲において、三角形や四角形などの多角形に関しては、多角形の隅に角丸め、面取り、角取り、丸取り等の加工が施された形状も含めて、多角形と呼ぶものとする。また、隅(辺の端)に限らず、辺の中間部分に加工が施された形状も同様に、多角形と呼ぶものとする。つまり、多角形をベースに残しつつ、部分的な加工が施された形状は、本明細書及び特許請求の範囲で記載される“多角形”の解釈に含まれるものとする。
また、多角形に限らず、台形や円形や凹凸など、特定の形状を表す言葉についても同様である。また、その形状を形成する各辺を扱う場合も同様である。つまり、ある辺において、隅や中間部分に加工が施されていたとしても、“辺”の解釈には加工された部分も含まれる。なお、部分的な加工のない“多角形”や“辺”を、加工された形状と区別する場合は“厳密な”を付して、例えば、“厳密な四角形”などと記載するものとする。
また、本明細書または特許請求の範囲において、上下、左右、表裏、前後、手前と奥などの記載は、相対的な位置、向き、方向などの関係を述べるに過ぎず、使用時における関係と一致していなくてもよい。
また、本明細書において、例えば構成要素などを説明するときに「部材」や「部」と記載することがある。「部材」は、物理的に単体で扱う対象を指すものとする。物理的に単体で扱う対象とは、製造の工程で一つの部品として扱われる対象ということもできる。一方で、「部」は、物理的に単体で扱われなくてもよい対象を指すものとする。例えば、1つの部材の一部を部分的に捉えるときに「部」が用いられる。
なお、上述の「部材」と「部」の書き分けは、均等論の解釈において権利範囲を意識的に限定するという意思を示すものではない。つまり、特許請求の範囲において「部材」と記載された構成要素があったとしても、そのことのみを以って、この構成要素を物理的に単体で扱うことが本発明の適用に必要不可欠であると出願人が認識しているわけではない。
また、本明細書または特許請求の範囲において、ある構成要素が複数あり、それぞれを区別して表現する場合に、その構成要素の頭に“第1”、“第2”と付記して区別することがある。また、本明細書と特許請求の範囲とで区別する対象が異なる場合があり得る。そのため、特許請求の範囲において本明細書と同一の付記がされた構成要素が記載されていても、この構成要素によって特定される対象が、本明細書と特許請求の範囲との間で一致しないことがあり得る。
例えば、本明細書において“第1”、“第2”、“第3”と付記されて区別される構成要素があり、本明細書において“第1”及び“第3”が付記された構成要素を特許請求の範囲に記載する場合に、見易さの観点から特許請求の範囲においては“第1”、“第2”と付記して構成要素を区別することがある。この場合、特許請求の範囲において“第1”、“第2”と付記された構成要素はそれぞれ、本明細書において“第1”“第3”と付記された構成要素を指すことになる。なお、このルールの適用対象は構成要素に限らず、その他の対象に対しても、合理的かつ柔軟に適用される。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。またさらに、図面を参照しながら、本発明を実施するための具体的な形態を説明する。なお、本発明を実施するための形態は、この具体的な形態に限定されない。つまり、図示される実施形態は、本発明が実現される唯一の形態ではない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、理解の便宜を図るために誇張していることがある。
<実施形態>
図1乃至図11Cは、実施形態に係る発光装置1を説明するための図である。図1は、発光装置1の斜視図である。図2は、発光装置1の上面図である。図3は、図2のIII-III線における発光装置1の断面図である。図4は、基部材10の斜視図である。図5は、基部材10に発光素子20などが配置された状態の斜視図である。図6は、図5の状態の上面図である。図7は、基部材10に接着剤70Aが設けられた状態の上面図である。図8Aは、図7の状態の断面図である。図8Bは、基部材10に蓋部材50を押し付けた状態の断面図である。図8Cは、押し付けていた蓋部材50を引き上げた状態の断面図である。図9は、基部材10に蓋部材50が接合された状態の斜視図である。図10は、図9の状態の上面図である。図11Aは、基部材10と蓋部材50が接着剤70Aを介して接合された状態の一例を示す画像である。図11Bは、基部材10と蓋部材50が接着剤70Aを介して接合された状態の他の一例を示す画像である。図11Cは、基部材10と蓋部材50が接着剤70Aを介して接合された状態の他の一例を示す画像である。
本明細書では、発光装置1が有する各構成要素の説明をしてから、発光装置1の製造方法について説明する。また、製造方法の説明の中で、製造される発光装置1についても説明する。
発光装置1は、複数の構成要素を有する。複数の構成要素には、基部材10、1または複数の発光素子20、1または複数のサブマウント30、1または複数の反射部材40、蓋部材50、波長変換部材60、接合部材70、及び、遮光部材80が含まれる。
なお、発光装置1は、この他にも構成要素を備えていてよい。例えば、発光装置1は、発光素子20とは別に、さらに発光素子を備えていてもよい。また、発光装置1は、ここで挙げた複数の構成要素の一部を備えていなくてもよい。
(基部材10)
基部材10は、下面13と、第1上面11Aと、第1上面11Aよりも上方に位置する第2上面11Bを有する。基部材10は、第2上面11Bよりも上方に位置する第3上面11Cを有する。基部材10は、1または複数の外側面15と、1または複数の内側面14と、を有する。
基部材10は、窪みを画定する凹部を有する。窪みは、凹部を構成する複数の面によって画定される。窪みを画定する複数の面には、第1上面11A、及び、1または複数の内側面14が含まれる。窪みを画定する複数の面には、第2上面11Bが含まれる。第3上面11Cは、上面視で、窪みを囲う。1または複数の外側面15は、下面13、及び、第3上面11Cと交わる。
上面視で、基部材10の外縁形状は矩形である。上面視で、凹部により画定される窪みの外縁形状は矩形である。上面視で、第2上面11Bは第3上面11Cに囲まれる。上面視で、第1上面11Aは第2上面11Bに囲まれる。
基部材10は、1または複数の段差部16を有する。基部材10は、第1段差部16Aと、第1段差部16Aよりも上方に位置する第2段差部16Bを含む、複数の段差部16を有して構成され得る。基部材10は、第1段差部16Aよりも上方に位置し、かつ、第2段差部16Bよりも下方に位置する、第3段差部16Cを含む、複数の段差部16を有して構成され得る。
1つの段差部16に、1つの上面と、この上面と交わりこの上面から下方に進む1または複数の側面とが含まれる。また、1つの段差部16において、この上面から上方に進む側面は含まれない。第1段差部16Aは、第2上面11Bを有する。第2段差部16Bは、第3上面11Cを有する。
基部材10は、セラミックを主材料として形成することができる。例えば、セラミックとして、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、炭化ケイ素を用いることができる。なお、セラミックに限らず、絶縁性を有する他の材料を主材料に用いて形成してもよい。
ここで、主材料とは、対象となる形成物において、質量または体積が最も多くの割合を占める材料をいうものとする。なお、1つの材料から対象となる形成物が形成される場合には、その材料が主材料である。つまり、ある材料が主材料であるとは、その材料の占める割合が100%となり得ることを含む。
(発光素子20)
発光素子20は、上面、下面、及び、1または複数の側面を有する。また、発光素子20において、上面、下面、及び、1または複数の側面のうちの1または複数の面が、光を出射する光出射面となる。
発光素子20は、例えば、半導体レーザ素子である。なお、発光素子20は、半導体レーザ素子に限らず、例えば、発光ダイオード(LED)や有機発光ダイオード(OLED)などであってもよい。図示される発光装置1の例では、発光素子20として、半導体レーザ素子が採用されている。
発光素子20には、例えば、青色の光を出射する発光素子、緑色の光を出射する発光素子、または、赤色の光を出射する発光素子を採用することができる。なお、発光素子20に、その他の色の光を出射する発光素子を採用してもよい。
ここで、青色の光は、その発光ピーク波長が420nm~494nmの範囲内にある光をいうものとする。緑色の光は、その発光ピーク波長が495nm~570nmの範囲内にある光をいうものとする。赤色の光は、その発光ピーク波長が605nm~750nmの範囲内にある光をいうものとする。
ここで、発光素子20の一例である半導体レーザ素子について説明する。半導体レーザ素子は、上面視で長方形の外形を有する。また、長方形の2つの短辺のうちの一辺と交わる側面が、半導体レーザ素子の光出射面となる。また、半導体レーザ素子の上面及び下面は、光出射面よりも面積が大きい。
なお、半導体レーザ素子から放射される光(レーザ光)は拡がりを有し、光の光出射面と平行な面において楕円形状のファーフィールドパターン(以下「FFP」という。)を形成する。ここで、FFPとは、光出射面から離れた位置における出射光の形状や光強度分布を示す。
FFPの楕円形状の中心を通る光、言い換えると、FFPの光強度分布においてピーク強度の光を、光軸を進む光、あるいは、光軸を通る光と呼ぶものとする。また、FFPの光強度分布において、ピーク強度値に対して1/e以上の強度を有する光を、主要部分の光と呼ぶものとする。
半導体レーザ素子から出射される光のFFPの形状は、光の出射端面と平行な面において、積層方向の方が、積層方向に垂直な方向よりも長い楕円形状である。積層方向とは、半導体レーザ素子において活性層を含む複数の半導体層が積層される方向のことである。積層方向に垂直な方向は、半導体層の面方向ということもできる。また、FFPの楕円形状の長径方向を半導体レーザ素子の速軸方向、短径方向を半導体レーザ素子の遅軸方向ということもできる。
FFPの光強度分布に基づきピーク光強度の1/eの光強度の光が拡がる角度を、半導体レーザ素子の光の拡がり角とする。光の拡がり角は、ピーク光強度の1/eの光強度の他に、例えば、ピーク光強度の半値の光強度から求められることもある。本明細書の説明において、単に「光の拡がり角」というときは、ピーク光強度の1/eの光強度における光の拡がり角を指すものとする。なお、速軸方向の拡がり角の方が、遅軸方向の拡がり角よりも大きいといえる。
青色の光を発する半導体レーザ素子、または、緑色の光を発する半導体レーザ素子として、窒化物半導体を含む半導体レーザ素子が挙げられる。窒化物半導体としては、例えば、GaN、InGaN、及びAlGaNを用いることができる。赤色の光を発する半導体レーザ素子として、InAlGaP系やGaInP系、GaAs系やAlGaAs系の半導体を含むものが挙げられる。
(サブマウント30)
サブマウント30は、直方体の形状で構成され、下面、上面、及び、側面を有する。また、サブマウント30は上下方向の幅が最も小さい。なお、形状は直方体に限らなくてよい。サブマウント30は、例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、又は炭化ケイ素を用いて形成される。なお、他の材料を用いてもよい。また、サブマウント30の上面には金属膜が設けられている。
(反射部材40)
反射部材40は、光を反射する光反射面を有する。また、光反射面は、下面に対して傾斜している。つまり、光反射面は、下面からみた配置関係が垂直でも平行でもない。光反射面の下端と上端を結ぶ直線が、反射部材40の下面に対して傾斜している。下面に対する光反射面の角度、あるいは、下面に対する光反射面の下端と上端を結ぶ直線の角度を、光反射面の傾斜角と呼ぶものとする。
図示される反射部材40において、光反射面は、平面であり、かつ、反射部材40の下面に対して45度の傾斜角を成す。なお、光反射面は平面でなくてもよく、例えば曲面であってもよい。また、光反射面は、その傾斜角が45度でなくてもよい。
反射部材40は、主材料に、ガラスや金属などを用いることができる。主材料は熱に強い材料がよく、例えば、石英若しくはBK7(硼珪酸ガラス)等のガラス、アルミニウム等の金属を用いることができる。反射部材40は、Siを主材料に用いて形成することもできる。主材料が反射性材料であれば、主材料から光反射面を形成することができる。主材料とは別に光反射面を形成する場合、光反射面は、例えば、Ag、Al等の金属やTa/SiO、TiO/SiO、Nb/SiO等の誘電体多層膜を用いて形成することができる。
光反射面において、光反射面に照射される光のピーク波長に対する反射率が90%以上である。また、この反射率は95%以上であってもよい。また、この反射率を99%以上とすることもできる。光反射率は、100%以下あるいは100%未満である。
(蓋部材50)
蓋部材50は、直方体の平板形状で構成され、下面と、上面と、1または複数の側面とを有する。蓋部材は、光を透過する透光性を有する。ここで、透光性とは、光に対する透過率が80%以上であることとする。なお、全ての波長の光に対して80%以上の透過率を有していなくてもよい。蓋部材50の形状は直方体に限らない。
蓋部材50は、サファイアを主材料に用いて形成することができる。サファイアは、比較的屈折率が高く、比較的強度も高い材料である。なお、主材料には、サファイアの他に、例えば、石英、炭化ケイ素、又は、ガラス等を用いることもできる。
(波長変換部材60)
波長変換部材60は、直方体の平板形状で構成され、下面と、上面と、側面とを有する。また、波長変換部材60は、透光性の波長変換部61と、包囲部62と、を有する。また、波長変換部61と包囲部62とが一体的に形成されている。包囲部62の内側面が波長変換部61の側面と接しており、包囲部62の外側面が波長変換部材60の側面に相当する。
波長変換部61は直方体の形状である。また、波長変換部61は、波長変換部61に入射した光を波長の異なる光に変換する。波長変換部材60は、光の照射により分解されにくい無機材料を主材料に用いて形成することができる。なお、無機材料でなくてもよい。
また、波長変換部61は、セラミックを主材料とし、蛍光体を含有させて形成することができる。これに限らず、ガラスを主材料とする、あるいは、蛍光体の単結晶で形成するなどしてもよい。
蛍光体としては、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO-Al23-SiO2)、ユウロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)2SiO4)、αサイアロン蛍光体、βサイアロン蛍光体等が挙げられる。なかでも、耐熱性が良好な蛍光体であるYAG蛍光体を用いることが好ましい。
包囲部62は、直方体の平板の中央部分に貫通孔を有する形状である。貫通孔の領域に波長変換部61が設けられる。また、貫通孔の形状は、波長変換部61の形状に対応しており、包囲部62は波長変換部61の側面を囲う。
包囲部62は、セラミックを主材料に用いて形成することができる。また、これに限らず、金属や、セラミックと金属の複合体などを用いてもよい。また、包囲部62には、波長変換部61による熱を排熱する高熱伝導率の材料を用いるのが好ましい。高熱伝導率の材料が主材料に用いられた包囲部62は、波長変換部61における熱を排熱する放熱機能を有し、この観点から包囲部62に代えて放熱部材と捉えることができる。
(遮光部材80)
遮光部材80は、遮光性を有する樹脂によって形成される。ここで、遮光性とは光を透過しない性質を示し、光を遮る性質の他、吸収する性質や反射する性質などを利用して、遮光性を実現してもよい。例えば、樹脂に、光拡散材及び/又は光吸収材等のフィラーを含有させることで形成できる。
遮光部材80を形成する樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、BTレジン等が挙げられる。また、光吸収性のフィラーとしては、カーボンブラック等の暗色系の顔料等が挙げられる。
(発光装置1の製造方法)
発光装置1の製造方法において、基部材10に反射部材40を配する工程が含まれ得る。本工程において、1または複数の反射部材40が基部材10の第1上面11Aに配置される。図示される発光装置1の製造では、2つの反射部材40が上面視で点対称となるように配置されている。
発光装置1の製造方法において、基部材10にサブマウント30を配する工程が含まれ得る。本工程において、1または複数のサブマウント30が基部材10の第1上面11Aに配置される。図示される発光装置1の製造では、2つのサブマウント30が上面視で点対称となるように配置されている。この対称点は、2つの反射部材40の対称点と同じ位置にある。
発光装置1の製造方法において、基部材10に発光素子20を配する工程が含まれる。本工程において、1または複数の発光素子20が基部材10の第1上面11Aに配置される。1または複数の発光素子20は、基部材10に配されたサブマウント30の上に配置される。1または複数の発光素子20は、サブマウント30を介して、基部材10に配される。図示される発光装置1の製造では、それぞれ半導体レーザ素子である2つの発光素子20が、上面視で点対称となるように配置されている。この対称点は、2つの反射部材40の対称点と同じ位置にある。
発光装置1の製造方法において、基部材10に接着剤70Aを設ける工程が含まれる。本工程において、基部材10と蓋部材50とを接合するために、所定の領域に接着剤70Aが設けられる。接着剤70Aは、基部材10の第2上面11Bに設けられる。
基部材10には、接着剤70Aが設けられる環状の領域がある。第2上面11Bは、この環状領域を有している。接着剤70Aは、環状領域において、この環状に沿って配される。接着剤70Aは所定の間隔をあけて複数箇所に配される。なお、間隔を空けずに、環状に繋がった形状で接着剤を設けてもよい。間隔をあけて複数箇所に接着剤70Aを点在させる方が、接着剤70Aの使用量を抑えやすい。
一例として、隣り合う接着剤70A間の距離は、100μm以上300μm以下とされる。隣り合う接着剤70A間の距離が大きくなり過ぎると、接合工程によって隣り合う接着剤70A同士が繋がらず、接着剤70A同士が繋がらない状態で部材同士が接合され得る。接合工程後の接着剤70Aの状態を環状に繋がった状態にしたい場合、接着剤70A間の距離と各接着剤70Aの量を調整する必要がある。例えば、接合によって基部材10と蓋部材50に囲まれる空間を封止したい場合、接合工程後の接着剤70Aは環状に繋がった状態となることが好ましい。
環状領域において、ボール状に各接着剤70Aが設けられる。環状に沿って配される接着剤70Aの合計数は10以上である。なお、ボール状とは、厳密にボールの形状をしているという意味に限定されるわけではない。例えば、図7及び図8Aに記される形状も、ボール状に含まれる。
接着剤70Aには、はんだを使用することができる。接着剤70Aには、AuSnを材料とするはんだを使用することができる。また、AuSnに限らず、SnPbを材料とするはんだを使用することも可能である。また、接着剤70Aには、はんだに代えて、AgやCuなどを材料とするろう材を使用することも可能である。また、接着剤70Aには、Auを含むペースト材を材料とする接着剤70Aを使用することも可能である。図示される発光装置1には、例えば、AuSnはんだが使用される。
発光装置1の製造方法において、基部材10と蓋部材50とを接着剤70Aにより接合する工程が含まれる。図示される発光装置1では、この工程により、発光素子20が配されている空間が封止される。従って、基部材10と蓋部材50を接合する工程は、発光素子20が配されている空間を封止する工程ともなり得る。
図示される発光装置1では、特定の雰囲気下で、基部材10と蓋部材50とが接合される。これにより、発光素子20が配されている空間は、特定の雰囲気で気密封止される。これにより、発光素子20の動作環境を調整している。AuSnはんだは、融点が比較的低いため、発光素子20が配されている状態で接合工程を行う場合に、使用しやすい接着剤である。
基部材10に設けられた接着剤70Aは、基部材10と蓋部材50に挟まれる。基部材10と蓋部材50とで挟むようにして、基部材10に設けられた接着剤70Aを蓋部材50に付ける。なお、蓋部材50に接着剤70Aを付けておき、蓋部材50に設けられた接着剤70Aを基部材10に付けてもよい。基部材10と蓋部材50とに付いた状態のまま接着剤70Aを固めることで、基部材10と蓋部材50とが接合する。
この接合処理は、蓋部材50を基部材10に押し付ける工程と、押し付けた後に、蓋部材50を引き上げる工程と、引き上げた後に、接着剤70Aを固める工程と、を有する。
蓋部材50を基部材10に押し付ける工程では、台の上に置かれた基部材10の上方から、蓋部材50を下ろしていき、基部材10に所定の荷重が掛かるまで、蓋部材50を押し付ける。なお、基部材10を固定し蓋部材50を移動させて、基部材10に蓋部材50を押し付ける代わりに、蓋部材50を固定し基部材10を移動させて、基部材10に蓋部材50を押し付けてもよい。
基部材10に蓋部材50を押し付けるとき、基部材10に設けられた接着剤70Aは溶融状態にある。溶融状態にある接着剤70Aを基部材10と蓋部材50とで挟んで、蓋部材50を基部材10に押し付ける。これにより、基部材10に設けられた接着剤70Aが潰れる。接着剤70Aが潰されることで、隣り合う接着剤70A同士が繋がり、環状に接着剤70Aが形成される。
蓋部材50を基部材10に押し付ける工程は、複数箇所に設けられた接着剤70Aを繋げて環状に接着剤70Aを形成する工程ということもできる。この工程によって、所定の間隔をあけて複数箇所に配された接着剤70Aを繋げることができる。接着剤70Aが環状になることで、基部材10と蓋部材50とを接合したときに、発光素子20が配される空間を封止することができる。なお、封止が不要な場合は、必ずしも繋げなくてよいが、接合状態を安定させるという点からも、接着剤70Aは繋がった形状で固まる方が好ましい。
一例として、基部材10に掛かる所定の荷重は、0.8N以上100N以下とされる。~N以上とすることで、接着剤70Aを適度に潰すことができ、~以下とすることで、基部材10や蓋部材50に掛かる荷重の負荷を抑えることができる。基部材10や蓋部材50の材質にもよるが、過度に荷重の負荷が掛かってしまうと、破損や歪みなど、製品不良の原因となり得る。
蓋部材50を引き上げる工程では、蓋部材50を基部材10に押し付けた状態から、接着剤70Aが蓋部材50と基部材10に付いた状態を維持しつつ、蓋部材50を引き上げる。これにより、蓋部材50を基部材10に押し付けた状態よりも、基部材10と蓋部材50の間の距離が拡がる。蓋部材50を引き上げる工程は、蓋部材50を基部材10に押し付けた状態よりも、基部材10と蓋部材50の間の距離を拡げる工程ということもできる。
基部材10に所定の荷重が掛かった状態の蓋部材50の位置を基準にして、この位置から所定の高さまで蓋部材50を引き上げる。基部材10に所定の荷重が掛かった状態は、基部材10に蓋部材50が押し付けられた状態ということもできる。環状の接着剤70Aは基部材10と蓋部材50の間に介在し、基部材10の接合面と蓋部材50の接合面の間を埋める。図示される発光装置1では、基部材10の接合面は、第2上面11Bであり、蓋部材50の接合面は、蓋部材50の下面である。
蓋部材50を引き上げる工程によっても、接着剤70Aは、基部材10及び蓋部材50に接着した状態を維持している。この状態を維持しつつ、基部材10に押し付けられた状態の蓋部材50を引き上げる。これにより、接着剤70Aが基部材10及び蓋部材50に接着した状態を維持したまま、基部材10と蓋部材50の間の距離を拡げることができる。基部材10と蓋部材50の間に挟まれる接着剤70Aの厚みを拡げることで、基部材10と蓋部材50を安定した接合状態で接合させることができる。
接着剤70Aを固める工程では、蓋部材50を引き上げる工程によって基部材10と蓋部材50の間の距離が拡がった状態で接着剤70Aを固める。これにより、基部材10と蓋部材50の間の接着剤70Aの厚みが調整されて、基部材10と蓋部材50とが接合される。発光装置1において、基部材10と蓋部材50を接合して固まった状態の接着剤70Aを、接合部材70と呼ぶことがある。
基部材10と蓋部材50とを接着剤70Aにより接合する工程によって、基部材10と蓋部材50の間に挟まれる接着剤70Aの厚みを15μm以上40μm未満として、基部材10と蓋部材50とを接合することが好ましい。これにより、基部材10と蓋部材50の接合状態を安定させることができる。基部材10と蓋部材50の間に挟まれる接着剤70Aの厚みは、基部材10の接合面と蓋部材50の接合面との間の距離でもある。
図11A乃至図11Cは、蓋部材50を引き上げる工程の有無、及び、接着剤70Aの厚みの違いによる、接合状態の変化を説明するための画像である。図11Aは、蓋部材50を引き上げる工程を行わずに、接着剤70Aを硬化したときの画像である。なお、このときの接着剤70Aの厚みは6μmとなった。図11Bは、蓋部材50を引き上げる工程によって、接着剤70Aの厚みを20μmにしてから接着剤70Aを硬化したときの画像である。図11Cは、蓋部材50を引き上げる工程によって、接着剤70Aの厚みを30μmにしてから接着剤70Aを硬化したときの画像である。
図11Aの画像では、接合面の広い範囲に亘って、細かくクラックが発生していることがわかる。このように細かなクラックが発生すると、発光装置の使用により温度環境が変化することで、基部材10と蓋部材50の線膨張係数の差に起因して、クラック自体が大きくなったり、クラック同士が繋がるなどする。その結果、接着剤70Aによる接合不良を起こすことがある。
図11Bの画像では、接合面の広い範囲に亘ってクラックは発生していないことがわかる。接着剤70Aの端でクラックが発生しているが、端に発生するクラックの影響は小さく、図11Aの場合と比べると、接合状態は安定する。
図11Cの画像では、接合面の広い範囲に亘ってクラックは発生しておらず、特にクラックの発生も見られない。図11Bの場合よりもさらに接合状態は安定しているといえる。
表1は、接着剤70Aの厚みと接合状態の関係を示す表である。接合状態は、図示される発光装置1の構造に基づき、接着剤70Aの厚みが異なるいくつかの発光装置1の接合状態を確認し、接合状態が安定していないものを×、接合状態が安定しているものを〇、接合状態が安定しているものと安定していないもののばらつきが大きいものを△、としている。なお、図11Aの接合状態は×となり、図11B及び図11Cの接合状態は〇となる。
Figure 0007360054000001
表1に示す結果で、接着剤70Aの厚みが40μm以上のときに接合状態が△となっているのは、基部材10と蓋部材50の間隔が大きいことで、基部材10と蓋部材50とに接着剤70Aを接着した状態が維持されなくなったことによる。つまり、40μmよりもさらに間隔を大きくすると、基部材10と蓋部材50を接合すること自体ができず、接合状態は×となる。
表1の結果に基づくと、接着剤70Aの厚みが15μm以上40μm未満であるとき、基部材10と蓋部材50の接合状態は安定しているといえる。また、接着剤70Aの厚みは、15μm以上35μm以下の範囲とすることがより好ましい。また、接着剤70Aの厚みは、18μm以上33μm以下の範囲とすることがさらに好ましい。
一方で、蓋部材50を基部材10に押し付ける工程では、基部材10と蓋部材50の間に挟まれている接着剤70Aの厚みが、10μm以下となることが好ましい。荷重を掛けることで接着剤70Aが延び拡がり、接合面における接着面積を拡げることができる。広い範囲で接着剤70Aと接触することで、接合状態が安定する。
基部材10と蓋部材50とが接合された状態で、発光装置1が有する接合部材70は、基部材10及び蓋部材50に接着して設けられ、基部材10と蓋部材50との間に15μm以上から40μm未満の厚みを有する。
発光装置1の製造方法において、基部材10に蓋部材50を接合するよりも先に、波長変換部材60を蓋部材50に接合させておいてもよい。つまり、波長変換部材60付きの蓋部材50を、基部材10に接合させるようにしてもよい。
発光装置1の製造方法において、波長変換部材60を蓋部材50に接合する工程が含まれ得る。蓋部材50と包囲部62とを接合させて、波長変換部材60は蓋部材50に接合される。蓋部材50と波長変換部61とを接合させなくてもよい。なお、蓋部材50と波長変換部61とを接合させてもよい。
1または複数の発光素子20から出射され、反射部材40の光反射面によって反射され、蓋部材50を透過した光は、波長変換部材60の波長変換部61に入射する。波長変換部61に入射した光の一部あるいは全部は、波長変換部61によって異なる波長の光に変換される。レーザ光及び波長変換された光が、波長変換部61の上面から発光装置1の外部に出射される。波長変換部61の上面は、発光装置1の光取出面といえる。
発光装置1の製造方法において、遮光部材80を設ける工程が含まれ得る。遮光部材80は、基部材10の第3上面11Cの内側に形成される。遮光部材80は、基部材10と波長変換部材60との隙間を埋めるようにして形成される。遮光部材80は、樹脂を流し込み、これを熱で硬化させることで形成できる。遮光部材80は、第3上面11Cよりも下方、かつ、波長変換部材60の上面よりも下方に設けられる。なお、発光素子20が配される空間には樹脂は侵入しない。
発光装置1が遮光部材80を有することで、発光素子20から出射された光が、波長変換部61(光取出面)以外の場所から漏れることを抑制できる。
以上、説明してきたが、明細書により開示された技術的特徴を有した本発明は、明細書の実施形態で説明した構造に限られるわけではない。例えば、実施形態に開示のない構成要素を有する場合においても本発明は適用され得るものであり、開示された構造と部分的に違いがあることは本発明を適用できないことの根拠とはならない。
このことはつまり、実施形態により開示された全ての構成要素を必要十分に備えることを必須としないものであっても、本発明が適用され得ることを示す。例えば、特許請求の範囲に、実施形態により開示された発光装置の一部の構成要素が記載されていなかった場合、その構成要素については、本実施形態に開示されたものに限らず、代替、省略、形状の変形、材料の変更などといった当業者による設計の自由度を認め、その上で特許請求の範囲に記載された発明が適用されることを請求するものである。
実施形態に記載の発光装置は、車載ヘッドライト、照明、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ、その他ディスプレイのバックライト等の光源に使用することができる。
1 発光装置
10 基部材
11C 第3上面
11B 第2上面
11A 第1上面
13 下面
14 内側面
15 外側面
16 段差部
16A 第1段差部
16B 第2段差部
16C 第3段差部
20 発光素子
30 サブマウント
40 反射部材
50 蓋部材
60 波長変換部材
61 波長変換部
62 包囲部
70 接合部材
70A 接着剤
80 遮光部材

Claims (16)

  1. 発光装置を製造する方法であって、
    基部材に発光素子を配する工程と、
    前記基部材または蓋部材に接着剤を設ける工程と、
    前記発光素子が配された前記基部材と蓋部材とを前記接着剤により接合する工程と、
    を有し、
    前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    溶融状態にある前記接着剤を前記基部材と前記蓋部材とで挟んで、前記蓋部材を前記基部材に押し付け、
    前記接着剤が前記基部材及び前記蓋部材に接着した状態を維持しつつ、前記蓋部材を前記基部材に押し付けた状態よりも前記基部材と前記蓋部材の間の距離を拡げ、
    前記基部材と前記蓋部材の間の距離が拡がった状態で前記接着剤を固めて、前記基部材と前記蓋部材とを接合する、発光装置の製造方法。
  2. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    前記基部材と前記蓋部材の間の挟まれた前記接着剤の厚みが10μm以下になるように、前記蓋部材を前記基部材に押し付ける請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    前記基部材と前記蓋部材の間に挟まれる前記接着剤の厚みを15μm以上40μm未満として、前記基部材と前記蓋部材とを接合する請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程により、前記発光素子が配されている空間が封止される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    前記接着剤が前記基部材及び前記蓋部材に接着した状態を維持しつつ、前記基部材に押し付けられた状態の前記蓋部材を引き上げることにより、前記基部材と前記蓋部材の間の距離を拡げる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    前記基部材に押し付けられた状態における前記蓋部材の位置から所定の高さまで前記蓋部材を引き上げることにより、前記基部材と前記蓋部材の間の距離を拡げる、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記接着剤に、AuSnはんだを用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    特定の雰囲気下で、前記基部材と蓋部材とを接合し、前記発光素子が配されている空間を気密封止する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    セラミックを主材料とする前記基部材と、サファイアを主材料とする前記蓋部材と、を接合する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記基部材または蓋部材に接着剤を設ける工程において、
    前記基部材または前記蓋部材における接合面の環状領域において、環状に沿って、所定の間隔をあけて複数箇所に前記接着剤を配し、
    前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    前記蓋部材を前記基部材に押し付けることで、所定の間隔をあけて複数箇所に配された前記接着剤を繋げる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. 前記基部材または蓋部材に接着剤を設ける工程において、
    所定の間隔をあけてボール状の前記接着剤を10以上配する、請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記発光素子は、半導体レーザ素子である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. 前記基部材または蓋部材に接着剤を設ける工程において、
    前記基部材または蓋部材のいずれか一方のみに前記接着剤を設ける、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. 前記基部材と前記蓋部材とを前記接着剤により接合する工程において、
    前記基部材に0.8N以上100N以下の荷重を掛けて、前記蓋部材を前記基部材に押し付ける請求項1乃至13のいずれか一項に記載の製造方法。
  15. 接着剤による接合方法であって、
    溶融状態にある前記接着剤を基部材の接合面に設ける工程と、
    前記基部材と蓋部材とで前記接着剤を挟んで、前記蓋部材を前記基部材に押し付ける工程と、
    前記接着剤が前記基部材及び前記蓋部材に接着した状態を維持しつつ、前記蓋部材を押し付けた状態よりも前記基部材と前記蓋部材の間の距離を拡げる工程と、
    前記基部材と前記蓋部材との間の距離が拡がった状態で前記接着剤を固めて、前記基部材と蓋部材を接合する工程と、を有する接合方法。
  16. 基部材と、
    前記基部材の第1上面に配される半導体レーザ素子と、
    前記基部材の第1上面よりも上方に位置する第2上面と接合する下面を有する蓋部材と、
    前記基部材及び前記蓋部材に接着して設けられ、前記基部材と前記蓋部材との間に15μm以上から40μm未満の厚みを有する、前記基部材と前記蓋部材を接合して固まった状態のAuSnはんだである接合部材と、
    を有し、
    前記基部材の前記第2上面は平面であり、
    前記蓋部材の前記下面は平面であり、
    前記接合部材は、上面視で、前記蓋部材からはみ出て前記第2上面上に配される領域を有し、
    前記半導体レーザ素子が配されている空間は封止されている発光装置。
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