JP7359900B2 - 改装サッシ、サッシ及びサッシの改装方法 - Google Patents
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Description
(5) 本発明に係るサッシの改装方法は、建物の開口部(例えば、後述の開口部2)に残存する既設枠(例えば、後述の既設上枠110、既設下枠210、既設縦枠310、410)の内周側に、ベース材(例えば、上枠ベース材130、下枠ベース材230、縦枠ベース材330、430)を介して新設枠(例えば、後述の新設上枠120、新設下枠220、新設縦枠320、420)を取り付けるサッシの改装方法であって、前記ベース材の屋内側の端部と、前記既設枠と、の間に第1のシール材(例えば、後述の止水テープ材150,240,340,440)を配置し、前記ベース材の屋内側部(例えば、後述の屋内側面130a,230a,330a,430a)を覆うように第2のシール材(例えば、後述の止水テープ151,241,341,441)を配置し、前記第1のシール材と前記第2のシール材とを、前記新設枠の屋内側端部(例えば、後述のアングル部材123,222,322,422の屋内側の端部)よりも屋外側で重ねる。
図1は、本発明の一実施形態に係る改装サッシの正面図であり、図2は、図1に示す改装サッシの縦断面図であり、図3は、図1に示す改装サッシの横断面図である。図4は、図2に示す改装サッシの上側の要部を拡大して示す縦断面図であり、図5は、図2に示す改装サッシの下側の要部を拡大して示す縦断面図であり、図6は、図2に示す改装サッシの左側の要部を拡大して示す横断面図であり、図7は、図2に示す改装サッシの右側の要部を拡大して示す横断面図である。また、図8は、改装サッシの既設枠の内周側にベース材が取り付けられた様子を示す斜視図である。
<A.上枠>
先ず、上枠100について説明する。図2、図4に示すように、上枠100は、既設上枠110と、新設上枠120と、上枠ベース材130と、を含んで構成される。
既設上枠110は、金属製の枠体からなり、建物の開口部2の上側部の屋外側に取り付けられている。既設上枠110は、屋外側の端部に、下方に向かって延びる屋外側壁部111を有する。屋外側壁部111は、図4に示すように、改装サッシ1に改装される前の既設上枠110に元々設けられていた既設側壁部111a(図4において破線で示す。)が切断された際に切り残された既設側壁部111aの根元部分である。屋外側壁部111の下端部は、額縁部材3の内周面3aの位置よりも上方に位置している。
新設上枠120は、上枠ベース材130を間に挟んで、既設上枠110の内周側に取り付けられる。新設上枠120は、主として金属製の枠体からなり、屋外側に、障子20よりも更に屋外側に張り出した張出部121を有する。張出部121は、屋外側に向けて僅かに下り傾斜し、その先端部に上方に向けて立ち上がる屋外側壁部122を有する。屋外側壁部122は、既設上枠110の屋外側壁部111と対向するように略平行に延び、その屋外側壁部111の全体を屋外側から覆い隠すように配置されている。
上枠ベース材130は、既設上枠110と新設上枠120との間に配置される。図8に示すように、上枠ベース材130は、既設上枠110の内周側に1つだけ取り付けられ、既設上枠110の長さ方向の略全長に亘って延びている。上枠ベース材130は、新設上枠120の長さ方向の全長と同じか、又は、新設上枠120の長さ方向の全長よりも長く形成される。
図4に示すように、上枠ベース材130の屋外側は、取付け部材40によって、既設上枠110の屋外側壁部111に固定されている。この取付け部材40の詳細について、更に図10~図12を参照して説明する。図10は、上枠ベース材130を裏面側から見た部分斜視図であり、図11は、取付け部材40を屋内側から見た正面図であり、図12は、取付け部材40の縦断面図である。なお、図10では、構成の理解を容易にするため、既設上枠110の図示を省略した。
図4に示すように、上枠ベース材130の屋内側の2つの突出脚部133a、133bと既設上枠110のアングル部112の表面及び額縁部材3の内周面3aとの間には、シール材である止水テープ150が介在されている。止水テープ150は、既設上枠110の突出片113を被覆すると共に、新設上枠120の見切り材125の近傍に亘って貼着されている。上枠ベース材130の屋内側を固定する取付けねじ134は、この止水テープ150を貫通している。このため、取付けねじ134の外周面の止水がなされている。
次に、下枠200について説明する。図2、図5に示すように、下枠200は、既設下枠210と、新設下枠220と、下枠ベース材230と、を含んで構成される。
既設下枠210は、建物の開口部2の下側部の屋外側に取り付けられている。既設下枠210は、見込み壁部210aから、上方に配置される新設下枠220に向けて立設される立壁部211を有する。立壁部211は、既設下枠210の長さ方向に沿って連続して配置されている。見込み壁部210aは、屋外側に向けてやや下り傾斜しており、立壁部211は、その見込み壁部210aの屋外側の端部に配置されている。本実施形態に示す立壁部211は、額縁部材3の内周面3aと同程度の高さで突出するように設けられるが、これに限定されない。
新設下枠220は、下枠ベース材230を間に挟んで、既設下枠210の内周側に取り付けられる。新設下枠220は、主として金属製の枠体からなり、屋外側の端部に、下方に向けて延びる屋外側壁部221を有する。屋外側壁部221は、既設下枠210の屋外側壁部213と略平行に延び、その屋外側壁部213の全体を覆い隠すように配置されている。
下枠ベース材230は、既設下枠210と新設下枠220との間に配置される。図8に示すように、下枠ベース材230は、既設下枠210の長さ方向に沿って間隔をおいて複数設けられる。
図2、図5に示すように、下枠ベース材230の屋外側は、高さ調整機構50を介して、既設下枠210の張出部212上に載置されている。この高さ調整機構50の詳細について、更に図14、図15を参照して説明する。図14は、高さ調整機構50を正面から見た断面図であり、図15は、高さ調整機構50を側面から見た断面図である。
図5に示すように、下枠ベース材230の突出脚部235a~235cと額縁部材3の内周面3a(既設下枠210のアングル部214の表面)との間には、シール材である止水テープ240が介在されている。止水テープ240は、突出脚部235a~235cと額縁部材3の内周面3aとの間において、新設下枠220の見切り材224の近傍に亘って貼着されている。下枠ベース材230の屋内側を固定する取付けねじ236は、この止水テープ240を貫通している。このため、取付けねじ236の外周面の止水がなされている。
次に、縦枠300、400について説明する。図3、図6、図7に示すように、縦枠300、400は、既設縦枠310、410と、新設縦枠320、420と、縦枠ベース材330、430と、を含んで構成される。
既設縦枠310、410は、建物の開口部2の屋外側の左右縦側部にそれぞれ取り付けられている。既設縦枠310、410は、屋外側の端部に、左右の外側方に向けて延びる屋外側壁部311、411を有し、屋内側の端部に、屋内側に向けて張り出すように延びるアングル部312、412を一体に有する。アングル部312、412は、額縁部材3の内周面3aの屋外側の端部に固定されている。
新設縦枠320、420は、縦枠ベース材330、430を間に挟んで、既設縦枠310、410の内周側に取り付けられる。新設縦枠320、420は、主として金属製の枠体からなり、屋外側の端部に、左右の外側方に向けて延びる第1屋外側壁部321a、421aを一体に有し、更に第1屋外側壁部321a、421aの端部に、屋内側に向けて延びる第2屋外側壁部321b、421bを一体に有する。
縦枠ベース材330、430は、既設縦枠310、410と新設縦枠320、420との間に配置される。図8に示すように、縦枠ベース材330、430は、既設縦枠310、410の長さ方向に沿って間隔をおいて複数設けられる。縦枠ベース材330と縦枠ベース材430とは同一構成である。
縦枠ベース材330、430は、ベース材本体331の裏面の一対の取付けステー334、434によって既設縦枠310、410に取り付けられる。各取付けステー334、434は、縦枠ベース材330、430の長さ方向に沿って延びる帯状に形成されており、ベース材本体331、431に形成された屋内外方向に長い長穴335、435、336、436に取付けねじ337、437によって取り付けられている。取付けステー334、434は、長穴335、435、336、436を利用して取り付けられるため、取付けステー334、434の屋内外方向の取付け位置を微調整することができる。
縦枠ベース材330、430の屋内側の端部は、取付け対象面である額縁部材3の内周面3aとの間に間隙Dを有して取り付けされる。即ち、縦枠ベース材330(430)は、取付けステー334、434によって取り付けられた状態で、縦枠ベース材330(430)の突出脚部333(433)の先端と額縁部材3の内周面3aとの間には、間隙Dが形成される。この間隙Dは、縦枠ベース材330(430)のベース材本体331(431)と額縁部材3の内周面3aとの間の設計上の距離をD1、後述する止水テープ340(440)の厚みをD2としたとき、突出脚部333(433)の突出高さをD1-D2の高さにすることによって形成される。
図6、図7に示すように、縦枠ベース材330、430の突出脚部333、433と額縁部材3の内周面3a(既設縦枠310、410のアングル部312、412の表面)との間には、シール材である止水テープ340、440が介在されている。止水テープ340、440は、既設縦枠310、410の突出片313、413から見切り材324、424の近傍に亘って貼着されている。
Claims (5)
- 建物の開口部に残存する既設枠と、前記既設枠の内周側に取り付けられる新設枠と、前記既設枠と前記新設枠との間に配置されるベース材と、を備える改装サッシであって、
前記ベース材の屋内側の端部と、前記既設枠と、の間に第1のシール材が配置され、
前記ベース材の屋内側部を覆うように第2のシール材が配置され、
前記第1のシール材と前記第2のシール材とは、前記新設枠の屋内側端部よりも屋外側で重なっている、改装サッシ。 - 前記ベース材の屋内側の端部に、前記既設枠に向けて突出する突出脚部を有し、前記突出脚部の先端と前記既設枠との間に、前記第1のシール材が配置される、請求項1に記載の改装サッシ。
- 前記既設枠の屋内側に、四周に亘る額縁部材を有し、
前記既設枠の屋内側の端部に、前記額縁部材の内周面に固定されるアングル部を有し、
前記第1のシール材は、前記額縁部材の内周面及び/又は前記アングル部の表面に配置される、請求項1又は2に記載の改装サッシ。 - 建物の開口部に残存する既設枠の内周側に取り付けられる新設枠と、前記既設枠と前記新設枠との間に配置されるベース材と、を備えるサッシであって、
前記ベース材の屋内側の端部と、前記既設枠と、の間に第1のシール材が配置され、
前記ベース材の屋内側部を覆うように第2のシール材が配置され、
前記第1のシール材と前記第2のシール材とは、前記新設枠の屋内側端部よりも屋外側で重なっている、サッシ。 - 建物の開口部に残存する既設枠の内周側に、ベース材を介して新設枠を取り付けるサッシの改装方法であって、
前記ベース材の屋内側の端部と、前記既設枠と、の間に第1のシール材を配置し、
前記ベース材の屋内側部を覆うように第2のシール材を配置し、
前記第1のシール材と前記第2のシール材とを、前記新設枠の屋内側端部よりも屋外側で重ねる、サッシの改装方法。
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