JP2024056354A - 改装建具 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工時間を減らすことができる改装建具を提供すること。【解決手段】改装建具1は、建物100の開口部11に設けられる既設枠21と、既設枠21の内周側に配置される新設枠31と、を備え、開口部11の上方において既設枠21及び新設枠31の間に配置されるアタッチメント41を備え、アタッチメント41は、既設枠21に固定される第1アタッチメント40と、第1アタッチメント40とは別体で構成され第1アタッチメント40に固定される第2アタッチメント50と、を有し、第2アタッチメント50は、室内外方向に延びると共に、室内側X2の端部に形成される室内外方向に延びる室内側延出部514と、室外側X1に配置され新設枠31の少なくとも一部を覆うカバー部513と、を有し、室内側延出部514は、既設枠21、額縁又は新設枠31に固定される。【選択図】図2
Description
本開示は、改装建具に関する。
従来、建物の開口部をリフォーム等で改装する方法として開口部に新たな建具を設置するカバー工法が採用されている。カバー工法において、建物の開口部に設けられる既設枠と、既設枠の内周側に配置される新設枠と、既設枠と新設枠との間に配置されるアタッチメントと、を備える改装建具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のアタッチメントは、様々な形状の枠(既設枠、新設枠)に対応できるように、室内外方向の中央側に配置される中央側アタッチメントと、室内側に配置される室内側アタッチメントと、室外側に配置される室外側アタッチメント、を有しており、少なくとも3部材で構成されている。そのため、部品点数が多く、施工に時間を要している。
本開示は、施工時間を減らすことができる改装建具を提供することを目的とする。
本開示は、建物の開口部に設けられる既設枠と、前記既設枠の内周側に配置される新設枠と、を備える改装建具であって、前記開口部の上方において前記既設枠及び前記新設枠の間に配置されるアタッチメントを備え、前記アタッチメントは、前記既設枠に固定される第1アタッチメントと、前記第1アタッチメントとは別体で構成され前記第1アタッチメントに固定される第2アタッチメントと、を有し、前記第2アタッチメントは、室内外方向に延びると共に、室内側の端部に形成される室内外方向に延びる室内側延出部と、室外側に配置され前記新設枠の少なくとも一部を覆うカバー部と、を有し、前記室内側延出部は、前記既設枠、額縁又は前記新設枠に固定される、改装建具に関する。
以下、本開示の第1実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の改装建具1は、例えば、マンション等のビルなどの建物100の開口部11に設けられる。図1は、改装建具1を室内側から見た様子を示している。改装建具1は、すでに設置されている既設枠2に、新設枠3を取り付ける改修を行って形成される。
本明細書において、「見付方向」とは、建物100の壁に形成された開口部11に納められた改装建具1における障子12の面材の面方向を意味し、「見込方向」とは、上記面材の厚さ方向(即ち、奥行き方向)を意味する。「見込方向」は室内外方向でもある。「見付面」は、改装建具1における室外側及び室内側に面するそれぞれの面を意味し、「見込面」は、改装建具1において室内外方向に延びる面を意味する。図面において、改装建具1の見込方向の室外側を室外側X1とし、改装建具1の見込方向の室内側を室内側X2とする。改装建具1の見付方向における横方向を左右方向とする。
改装建具1は、図1に示すように、建物100の開口部11に設置された既設枠2の内周側に、アタッチメント4(図2参照)を介して、新設枠3を取り付けることで構成される。改装建具1は、既設枠2と、新設枠3と、アタッチメント4(図2参照)と、を有する。新設枠3の内側には、障子12,12が開閉可能に納められる。
既設枠2は、窓枠10と一体若しくは別体で構成され、開口部11に設けられる枠体である。既設枠2は、矩形の枠状に形成される。既設枠2は、アルミニウム製、アルミ樹脂複合製又は樹脂製の形材により構成される。既設枠2は、既設上枠21と、既設下枠22と、左右一対の既設縦枠23と、を有する。
既設上枠21は、開口部11の上方で左右方向に沿って延びる長尺の部材である。既設下枠22は、開口部11の下方で左右方向に沿って延びる長尺の部材である。一対の既設縦枠23は、開口部11の左右方向の両端部で上下方向に延びる長尺の部材である。
新設枠3は、アタッチメント4(図2参照)を介して、既設枠2の内周側に配置される。新設枠3は、矩形の枠状に形成される。新設枠3は、アルミニウム製の形材により構成される。新設枠3は、新設上枠31と、新設下枠32と、左右一対の新設縦枠33と、を有する。
新設上枠31は、開口部11の上方で左右方向に沿って延びる長尺の部材である。新設下枠32は、開口部11の下方で左右方向に沿って延びる長尺の部材である。一対の新設縦枠33は、開口部11の左右方向の両端部で上下方向に延びる長尺の部材である。
図2に示すように、アタッチメント4は、既設枠2と新設枠3の間に配置され、新設枠3を既設枠2に固定するための部材である。アタッチメント4は、アタッチメント上枠41(図2参照)と、アタッチメント下枠(図示せず)と、左右一対のアタッチメント縦枠(図示せず)と、を有する。アタッチメント上枠41、アタッチメント下枠及び左右一対のアタッチメント縦枠は、それぞれ、例えば、アルミニウム製の形材により構成される。
アタッチメント上枠41、アタッチメント下枠、左右一対のアタッチメント縦枠は、それぞれ、既設上枠21、既設下枠22、既設縦枠23に沿って配置される。アタッチメント上枠41、アタッチメント下枠、左右一対のアタッチメント縦枠は、既設上枠21、既設下枠22、既設縦枠23の長手方向において、間隔を空けて複数配置されてもよいし、既設上枠21、既設下枠22、既設縦枠23の長手方向に延びる1部材により構成されていてもよい。
図2により、既設上枠21、新設上枠31及びアタッチメント上枠41の固定構造について説明する。
既設上枠21は、図2に示すように、建物100の開口部11の上部側に取り付けられている。既設上枠21は、室内外方向に延びる室内外方向延在板211と、室内外方向延在板211の室外側X1の端部から下方に延びる室外側上下方向延出板212と、室内外方向延在板211の室内側X2の端部から下方に延びる室内側上下方向延出板213と、室内外方向延在板211の室内外方向の途中から下方に向けて立設される既設障子用のガイドレール214、215と、室内外方向延在板211の室外側X1の端部から上方に突出する室外側L字片216と、室内外方向延在板211の室内側X2の端部から上方に突出する室内側L字片217と、室内側X2の端部に設けられるL字接続部材218と、を有する。ガイドレール214が室外側X1に設けられ、ガイドレール215が室内側X2に設けられる。
既設上枠21は、開口部11の上方において、室内側X2の端部が、L字状のL字接続部材218を介して、建物100の上縁部材101(額縁)に固定されていると共に、室外側L字片216及び室内側L字片217において、建物100に固定されている。なお、本実施形態では、既設上枠21の室内側X2の端部に別体のL字接続部材218を接続したが、これに限定されない。L字接続部材218を設けずに、既設上枠21と一体で既設上枠21から突出するリブを設けてもよい。
アタッチメント上枠41は、既設上枠21と新設上枠31とを接続する。アタッチメント上枠41は、図2に示すように、開口部11の上方において、既設上枠21及び新設上枠31の間に配置される。アタッチメント上枠41は、第1アタッチメント40と、第1アタッチメント40とは別体で構成される第2アタッチメント50と、を有する。
第1アタッチメント40は、水平片411と、水平片411の室内側X2の端部から上方に突出する突出片412と、を有する。突出片412は、既設上枠21のガイドレール214の室内側X2の面に沿って水平片411から上方に突出して形成され、ネジ111により、既設上枠21のガイドレール214(既設フィン)に固定される。
第2アタッチメント50は、室内外方向に延びる。第2アタッチメント50は、第1アタッチメント40の下方に配置され、ネジ115により、第1アタッチメント40の水平片411に固定される。第2アタッチメント50は、室内外方向に延びる室内外方向延在板511と、室内外方向延在板511の室外側X1の端部から上方に突出する突出板512と、突出板512の下端部の室外側X1に配置されるL字カバー部513(カバー部)と、室内外方向延在板511の室内側X2の端部に形成される室内側端部延出部514(室内側延出部)と、を有する。
室内外方向延在板511は、第1アタッチメント40の水平片411の下面に沿って配置される。突出板512は、既設上枠21の室外側上下方向延出板212の室内側X2の面に沿って配置される。
L字カバー部513は、第2アタッチメント50の室外側X1の端部に配置される。L字カバー部513は、既設上枠21よりも室外側X1に突出して配置され、室内側X2及び下方に向けて開放するL字状に形成される。L字カバー部513は、新設上枠31の室外側X1の見付面と見込方向(室内外方向)に少なくとも一部が重なるように配置され、新設上枠31と既設上枠21との隙間を塞ぐように配置される。つまり、L字カバー部513は、新設上枠31の室外側X1の端部の少なくとも一部を覆うように配置される。室内外方向延在板511の下面には、スペーサ部材611が配置されている。
室内側端部延出部514は、室内外方向延在板511の室内側X2の端部に既設上枠21の最も室内側X2に形成される見付面(既設上枠21の室内側上下方向延出板213の室内側X2の見付面)よりも室内側X2に延びて形成される。室内側端部延出部514は、既設上枠21のL字接続部材218の水平板部218aの下方に配置される。室内側端部延出部514とL字接続部材218の水平板部218aとの間には、スペーサ部材614が配置されている。室内側端部延出部514は、ネジ114により、後述する新設上枠31の室内側水平延出板315(後述)、スペーサ部材611、スペーサ部材614、既設上枠21のL字接続部材218の水平板部218aに固定される。
新設上枠31は、図2に示すように、アタッチメント上枠41の第2アタッチメント50の内周側(アタッチメント上枠41の下方)に、スペーサ部材611を介して、取り付けられる。新設上枠31は、第2アタッチメント50の室内外方向延在板511の下面との間に、板状のスペーサ部材611を挟んだ状態で、スペーサ部材611の下面に配置される。
新設上枠31は、新設上枠室外側中空部311と、新設上枠室内側中空部312と、横樋構造部313と、室外側上下方向延出板部314と、室内側水平延出板315と、ガイドレール316、317と、を有する。
新設上枠室外側中空部311及び新設上枠室内側中空部312は、いずれも室内外方向に延びる細長い長方形状の中空状に形成され、室内外方向に並んで配置される。新設上枠室外側中空部311が室外側X1に配置され、新設上枠室内側中空部312が室内側X2に配置されている。
新設上枠室外側中空部311は、ネジ112により、第2アタッチメント50に固定される。ネジ112は、下方から上方に向けて順に、新設上枠室外側中空部311、スペーサ部材611及び第2アタッチメント50の室内外方向延在板511を貫通する。これにより、ネジ112は、新設上枠室外側中空部311、スペーサ部材611及び第2アタッチメント50の室内外方向延在板511を共締めにより固定することで、新設上枠室外側中空部311を第2アタッチメント50に固定する。
新設上枠室内側中空部312は、ネジ113により、第2アタッチメント50に固定される。ネジ113は、下方から上方に向けて順に、新設上枠室内側中空部312、スペーサ部材611及び第2アタッチメント50の室内外方向延在板511を貫通する。これにより、ネジ113は、新設上枠室内側中空部312、スペーサ部材611及び第2アタッチメント50の室内外方向延在板511を共締めにより固定することで、新設上枠室内側中空部312を第2アタッチメント50に固定する。
室内側水平延出板315は、新設上枠室内側中空部312の室内側X2の端部から室内側X2に延びる。室内側水平延出板315は、ネジ114により、第2アタッチメント50の室内側端部延出部514に固定されると共に、建物100の天井部分に配置された既設上枠21のL字接続部材218の水平板部218aに固定される。
ネジ114は、下方から上方に向けて順に、室内側水平延出板315、第2アタッチメント50の室内側端部延出部514、スペーサ部材614及び既設上枠21のL字接続部材218の水平板部218aを貫通する。これにより、ネジ114は、室内側水平延出板315、第2アタッチメント50の室内側端部延出部514、スペーサ部材614及び既設上枠21のL字接続部材218の水平板部218aを共締めして固定することで、室内側水平延出板315を、第2アタッチメント50の室内側端部延出部514に固定すると共に、建物100の天井部分において、既設上枠21のL字接続部材218の水平板部218aに固定する。このようにして、室内側X2の端部側において、新設上枠31、第2アタッチメント50の室内側端部延出部514及び既設上枠21は、ネジ114により固定される。
ガイドレール316、317は、新設上枠室外側中空部311及び新設上枠室内側中空部312から、下方に向けて立設される。ガイドレール316,317は、障子12,12(図1参照)の上部をガイドする。ガイドレール316が室外側X1に設けられ、ガイドレール317が室内側X2に設けられる。
横樋構造部313は、新設上枠室外側中空部311の室外側X1に形成される。横樋構造部313は、下方に凹む凹状に形成されることで、上方に向けて開放する。これにより、横樋構造部313は、水を貯留して流すことができ、樋の機能を有する。横樋構造部313に浸入した水は、新設上枠31の長手方向の両端部に流れる。これにより、横樋構造部313を設けることにより、排水性能を向上できる。
室外側上下方向延出板部314は、横樋構造部313の室外側X1の端部から下方に延出する板状に形成される。
新設上枠31の室内側X2の下部には、樹脂アングル部材612が取り付けられる。樹脂アングル部材612には、上枠室内側化粧カバー613が取り付けられる。上枠室内側化粧カバー613は、室外側X1及び上方側が開放されたL字状に形成され、アタッチメント上枠41の室内側X2の端部側及び新設上枠31の室内側X2の端部側を覆うように配置される。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。本実施形態の改装建具1においては、アタッチメント41は、既設上枠21に固定される第1アタッチメント40と、第1アタッチメント40とは別体で構成され第1アタッチメント40に固定される第2アタッチメント50と、を有し、第2アタッチメント50は、室内外方向に延びると共に、室内側X2の端部に形成される室内外方向に延びる室内側端部延出部514と、室外側X1に配置され新設上枠31の少なくとも一部を覆うL字カバー部513と、を有し、室内側端部延出部514は、既設上枠21及び新設上枠31に固定される。
これにより、第2アタッチメント50において、室外側X1の端部にL字カバー部513を設け、室内側X2の端部に配置される室内側端部延出部514を、既設上枠21及び新設上枠31に固定することで、カバー部を別体で設けなくてよく、第2アタッチメント50を補強する補強部材を別体で設けなくてよいため、部品点数を減らすことができる。よって、改装建具1の施工時間を減らすことができる。
また、本実施形態においては、第1アタッチメント40は、既設上枠21のガイドレール214に固定される。これにより、第1アタッチメント40を既設上枠21に容易に固定できる。よって、施工時間を減らすことができる。
以上、本開示の好ましい一実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態においては、改装建具1を引違い窓タイプの改装サッシに適用した場合について説明した。しかし、これに限定されない。改装建具を、例えば、回転軸を中心に戸体が回転して開閉する開閉式の改装建具や、縦辷り出し式の改装建具に適用してもよい。また、改装建具を、例えば、枠に対して開閉しないで固定してガラスが取り付けられるFIX式の改装建具に適用してもよい。
前記実施形態においては、室内側端部延出部514(室内側延出部)を、既設上枠21のL字接続部材218及び新設上枠31に固定したが、これに限定されない。例えば、室内側端部延出部514(室内側延出部)を、既設上枠21のL字接続部材218又は新設上枠31のいずれか一方に固定してもよく、既設上枠21にL字接続部材218が設けられていない場合には、上縁部材101(額縁)に固定してもよい。
前記実施形態においては、既設フィンを、障子12のスライドを誘導する機能を有する既設上枠21のガイドレール214としたが、これに限定されない。既設フィンは、障子12のスライドを誘導する機能を有さなくてもよく、下方に突出するフィンであればよい。
1 改装建具、2 既設枠、3 新設枠、4 アタッチメント、11 開口部、21 既設上枠(既設枠)、31 新設上枠(新設枠)、40 第1アタッチメント、41 アタッチメント上枠(アタッチメント)、50 第2アタッチメント、100 建物、214 ガイドレール(既設フィン)、513 L字カバー部(カバー部)、514 室内側端部延出部(室内側延出部)
Claims (2)
- 建物の開口部に設けられる既設枠と、前記既設枠の内周側に配置される新設枠と、を備える改装建具であって、
前記開口部の上方において前記既設枠及び前記新設枠の間に配置されるアタッチメントを備え、
前記アタッチメントは、前記既設枠に固定される第1アタッチメントと、前記第1アタッチメントとは別体で構成され前記第1アタッチメントに固定される第2アタッチメントと、を有し、
前記第2アタッチメントは、室内外方向に延びると共に、室内側の端部に形成される室内外方向に延びる室内側延出部と、室外側に配置され前記新設枠の少なくとも一部を覆うカバー部と、を有し、
前記室内側延出部は、前記既設枠、額縁又は前記新設枠に固定される、改装建具。 - 前記既設枠は、既設上枠であり、下方に突出する既設フィンを有し、
前記第1アタッチメントは、前記既設フィンに固定される、請求項1に記載の改装建具。
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