JP7358884B2 - 軟磁性合金粒子および電子部品 - Google Patents
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Description
前記軟磁性合金粒子が、前記軟磁性合金粒子の最表面に存在する粒子表面層と、前記粒子表面層の内側にある複数の結晶子と、前記複数の結晶子同士の間にある結晶粒界と、からなり、
前記粒子表面層および前記結晶粒界に高抵抗層が存在することを特徴とする。
前記MがCo,Cr,Mn,Ti,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,B,Al,Pおよび希土類元素から選択される一種以上であってもよい。
以下、本発明を実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、Fe-Ni合金、Fe単体、Ni単体、Co単体、Cr単体、Mn単体、Si単体およびNb単体のインゴット、チャンク、またはショットを準備した。次にそれらを、表1~表5に示す組成となるよう混合して、水アトマイズ装置内に配置されたルツボに収容した。なお、Pの含有量については上記の各原料に含まれるPの含有量を制御し、さらに必要であればFe-P合金を添加することで制御した。また、Bの含有量についてはFe-Bを添加することで制御した。
熱処理後の軟磁性合金粉に対し、バインダーとしてのエポキシ樹脂(N-695、大日本インキ社製)と硬化剤(S2P、丸善石油化学社製)とを添加し、ニーダーにより室温で30分間混練し、混練物を作製した。ここで、エポキシ樹脂の添加量は合金粉末に対して1.5質量%とした。硬化剤の添加量は合金粉末に対して1.0質量%とした。次いで、混練物を大気中において自然乾燥させ、造粒粉を作製した。この造粒粉を用いて、外径13mm×内径6mm×高さ3mmであるトロイダル形状となるように、成形圧6ton/cm2で成形し、成形体を作製した。加圧後の成形体を180℃で60分間熱処理することにより、バインダー樹脂を硬化させて、トロイダル形状の圧粉磁芯を得た。
(粒子表面層および結晶粒界の高抵抗層観察)
粒子表面層および結晶粒界に高抵抗層が存在するか否か、および、粒子表面層および結晶粒界の高抵抗層に含まれる元素の種類は、TEM(日本電子製:JEM-2100F)を用いて圧粉磁芯を切断して得られる断面を観察し、かつ、EDXを用いて元素マッピング分析することで特定した。結果を表1~表5に示す。なお、本実施例では、圧粉磁芯を切断して得られる断面において、少なくとも10個の軟磁性合金粒子を観察した。そして、粒子表面層に高抵抗層が存在する軟磁性合金粒子の個数を数えた。粒子表面層に高抵抗層が存在する軟磁性合金粒子の割合が個数ベースで80%以上である場合に、粒子表面層に高抵抗層が存在するとした。さらに、結晶粒界に高抵抗層が存在する軟磁性合金粒子の個数を数えた。結晶粒界に高抵抗層が存在する軟磁性合金粒子の割合が個数ベースで80%以上である場合に、結晶粒界に高抵抗層が存在するとした。また、表1~表5では、各実施例および比較例について、粒子表面層に存在する高抵抗層における酸素以外の元素の合計を100at%として50at%より多く含まれる元素を記載した。さらに、結晶粒界に存在する高抵抗層における酸素以外の元素の合計を100at%として50at%より多く含まれる元素を記載した。
各実施例および比較例の圧粉磁芯について、周波数2MHzでの比透磁率μ´を測定した。比透磁率μ´の測定にはRFインピーダンスマテリアルアナライザー(アジレントテクノロジー社製:4991A)を用いた。結果を表1~表5に示す。なお、本実施例では比透磁率μ´が25以上である場合を良好とした。
実験例2では、実施例13について軟磁性合金粒子2(粒子表面層2a)の表面にPt-Pd保護膜6を付着させた、そして、軟磁性合金粒子2の切断面において軟磁性合金粒子2(粒子表面層2a)の表面近傍をTEM-EDXで観察した。結果を図5に示す。さらに、図5に示す軟磁性合金粒子2の結晶子2b内の点からPt-Pd保護膜6に向かって6.5nmおきにTEM-EDXを用いて元素分析を行った。結果を図6に示す。
2a・・・粒子表面層
2b・・・結晶子
2c・・・結晶粒界
6・・・Pt-Pd保護膜
Claims (12)
- FeおよびNiを含み、さらにNb,P,B,Si,Al,HfおよびCrから選択される1種以上を含む軟磁性合金粒子であって、
前記軟磁性合金粒子が、前記軟磁性合金粒子の最表面に存在する粒子表面層と、前記粒子表面層の内側にある複数の結晶子と、前記複数の結晶子同士の間にある結晶粒界と、からなり、
前記粒子表面層および前記結晶粒界に高抵抗層が存在することを特徴とする軟磁性合金粒子。 - FeおよびNiを含み、さらにSiおよび/またはNbを含む請求項1に記載の軟磁性合金粒子。
- Fe,NiおよびSiを含む請求項1または2に記載の軟磁性合金粒子。
- Fe,Ni,SiおよびMを含み、
前記MがCo,Cr,Mn,Ti,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,B,Al,Pおよび希土類元素から選択される一種以上である請求項1~3のいずれかに記載の軟磁性合金粒子。 - 前記MがCoである請求項4に記載の軟磁性合金粒子。
- 前記MがCoおよびPである請求項4に記載の軟磁性合金粒子。
- 前記粒子表面層がFeよりも酸化しやすい元素から選択される1種以上を含む請求項1~6のいずれかに記載の軟磁性合金粒子。
- 前記粒子表面層がNb,P,B,Si,Al,HfおよびCrから選択される1種以上を含む請求項1~7のいずれかに記載の軟磁性合金粒子。
- 前記粒子表面層がSiを含む請求項1~8のいずれかに記載の軟磁性合金粒子。
- 前記結晶粒界がSiを含む請求項1~9のいずれかに記載の軟磁性合金粒子。
- 前記粒子表面層および前記結晶粒界がSiを含む請求項1~10のいずれかに記載の軟磁性合金粒子。
- 請求項1~11のいずれかに記載の軟磁性合金粒子を含む磁性部品。
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