JP7355360B2 - 計量装置 - Google Patents

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Description

本発明は、食品工場(食品製造、食品加工)などにおいて好適な工程管理を実行できる計量装置に関するものである。
米飯・総菜・加工食品などを製造する食品工場(例えば、コンビニエンスストアの弁当などの製造工場であるベンダー工場や、スーパーマーケットの生鮮食品の製造拠点であるパックセンターやプロセスセンターなど)においては、製品を製造するためのレシピ管理(食材展開)が行われ、注文や生産計画に応じて、原料(一部加工品あり)・包材・備品などの材料の入荷受入れや倉庫からの出庫、各工程での作業指示、各工程への出庫指示、炊飯・調理指示、などが行われ、さらに盛付や包装、ラベリング(米飯・総菜工場などは包装値付け、専用容器や包材使用の場合は製造日・消費、賞味日などを印字する)された後、出庫・製品倉庫への移動が行われる。
その際、各工程において様々な作業指示が行われ、原料(食材・調味料など)を投入単位で計量する作業指示(投入計量指示)や、複数の原料を配合する配合計量などの作業指示(配合計量指示)も行われている。
指示の方法は、従来、紙媒体の指示書が多く用いられていたが、最近では、食品衛生・HACCP・トレイサビリティ管理などの要求が増し、システム化による作業指示と実績収集・管理・モニタリングなどが求められている。
ここでHACCP(Hazard Analysis Critical Control Point)は、食品の安全性を確保するために開発された食品の衛生管理の方式であり、危害分析重要管理点という。HACCPは、最終食品を検査する方式では危害を十分に防止できにくくなっていることから、食品製造工程中に危害防止につながる重要管理点を監視・記録していく方式である。即ち、原材料の受け入れから最終製品までの各工程に、微生物による汚染、金属の混入などの危害を予測した上で、危害の防止につながる特に重要な工程を継続的に監視・記録する工程管理方法である。
特開2016-153742号公報
そこで、重要管理点に設定された工程や作業において、いかに検査を効率的に漏れなく実施することが重要となる。
また、実績データの収集・管理の面でも適切に検査を行うことが求められている。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、例えば、作業指示とHACCPなどの検査指示を確実に実行し、これによって正しく実績管理が行える計量装置を提供することにある。
本発明にかかる計量装置は、被計量物の質量を計量する計量手段と、計量作業の指示データを担当者毎に設けられた製造指示画面内の製造内容欄にて受付ける受付手段と、前記受付手段で受付けた指示データに検査指示があるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で前記指示データに検査指示があると判定された場合に、前記検査指示による検査結果を入力する欄と、前記検査指示による検査結果の保留を入力する欄とを表示している検査指示画面に入力する入力手段と、を備え、前記判定手段で前記指示データに検査指示があると判定され、且つ当該検査指示による検査を保留した場合であって、次工程の作業を行うと実施できなくなる検査である場合は、当該検査を保留した被計量物の計量作業実施の宣言を行った上で、当該検査を保留した被計量物の前記次工程の作業指示を検査内容に応じて制限することを特徴としている。
本発明によれば、指示データに検査指示が含まれているときに、入力手段を用いて検査指示の結果を入力できる構成としたので、確実に、検査指示に対する検査結果を入力させることができる。
例えば、HACCPの検査項目を検査指示とした場合は、入力手段を用いることで、上記検査項目を確実に入力させることができる。
また本発明は、上記特徴に加え、前記次工程で実施できない検査は、視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚の内の少なくとも1つの検査を含む官能検査であることを特徴としている。
また本発明は、上記特徴に加え、前記計量手段に載置された風袋容器の質量を入力する風袋入力手段を備え、前記風袋入力手段によって前記風袋容器の質量が入力され、前記指示データに応じた投入品目が前記風袋容器内に投入されていくときに、投入状態の報知を行うことを特徴としている。
本発明によれば、HACCPなどに基づく検査項目の検査指示に対する検査結果を確実に入力させることができて正しい計量を行うことができる。
計量管理システム110の一例を示す概略ブロック構成図である。 計量装置1の斜視図である。 計量装置1の構成を示すブロック図である。 メインメニュー画面G1を示す図である。 担当者選択画面G2を示す図である。 言語設定画面G3を示す図である。 担当者選択画面G2を示す図である。 製造指示画面G4を示す図である。 便ナンバー設定画面G5を示す図である。 得意先設定画面G6を示す図である。 製造部門設定画面G7を示す図である。 製造指示画面G4を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 計量作業の概略動作フロー図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 投入計量画面G8を示す図である。 プリセット風袋画面G9´を示す図である。 出来高計量画面G11を示す図である。 親品目計量画面G12を示す図である。 実績訂正画面G13を示す図である。 製造指示画面G4を示す図である。
食品工場での製造指示は、製造する品目と量・数量に応じて、当該品目の食材展開マスタから必要な原材料・半製品や調理方法などを抽出し、原料倉庫からの出庫指示書、調理指示書、炊飯指示書、盛付指示書、包装値付指示書などが生成されて紙媒体やディスプレイなどに表示して行われる。
また、原材料(原料・包材・備品などを含む)や半製品(加工品・調理品など、調理工程で調理されたもので最終製品ではないもの)などは適宜計量作業が行われる。計量作業は、原材料や半製品の数量、重量、容量などを、いずれかの単位(g、kg、ポンド、ml、l、袋、本、個、・・・、必ず質量であるわけではない)を用いて指示することによって行われる。また、調理鍋・釜などへの投入指示(鍋・釜にロードセルを取り付ける場合もある)や投入する原料・半製品などの配合指示などの作業指示も行われる。また、原料や半製品などは出庫作業時、用紙やラベルなどに用途や出庫、移動先が示される。各工程に出庫、移動された原料および半製品は各々作業指示に応じて使用される。
食品工場での製造工程は、例えば、製造指示→調理→盛付→計量値付け→包装ラベリング→仕分作業→出荷、のような工程が行われる。本発明は、検査が行われる工程であれば、上記何れの工程にも適用できる。以下の説明では、調理工程に本発明に係る情報処理装置(以下「計量装置」という)を使用した場合の例を説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる計量装置1(1-1,1-2)を用いて構成される計量管理システム(工程管理システム、生産管理システム)110の一例を示す概略ブロック構成図である。同図に示すように、計量管理システム110は、工程端末コントローラ130と、工程端末コントローラ130の下位にLAN140を介して接続される無線温度計親機151、無線温度計153と、計量装置(計量値付け装置、工程管理端末ともいう)1-1,1-2などによって構成されている。工程端末コントローラ130の上位には、LAN120を介してホストコンピュータ100が接続されている。
ホストコンピュータ100は、食品工場に設置された工程管理システム110全体を管理するコンピュータであり、各製造工程への製造指示ファイル、製造実績ファイル、モニタリング指示ファイル、モニタリング実績ファイル、各マスタファイルなどを記憶し、各工程管理システム110の工程端末コントローラ130に、適宜情報を送信し、また各工程管理システム110の工程端末コントローラ130から各種情報を受信する。
工程端末コントローラ130は、各計量装置1-1,1-2に対して、製造指示データや製造実績データやモニタリング指示データやモニタリング実績データやマスタデータなどを送受信したり、管理を行ったりするFTPサーバである。
無線温度計親機151は、作業場の室温などを測定する無線温度計153と無線によって送受信可能に接続されており、当該温度データは、工程端末コントローラ130に転送される。場合によっては、直接計量装置1-1,1-2に転送してもよい。
図2は本発明の一実施形態にかかる計量装置(情報処理装置、工程管理端末、計量値付け装置、商品データ処理装置でもある)1の斜視図である。この計量装置1は、米飯・総菜・加工食品などを製造する食品製造業、例えば、コンビニエンスストアの弁当などの製造工場や、スーパーマーケットの生鮮食品の製造拠点(パックセンターやプロセスセンター)などに設置される。同図に示すように、計量装置1は、基台部3の上面に、表示手段5とキー操作部7とを設置し、また基台部3の前面にラベル発行口11を設置し、さらに商品計量用の第1のはかり9をケーブル(無線でも良い)で接続して構成されている。さらに図1に示すように、一方の計量装置1-1には、別途有線温度計155が接続され、もう一方の計量装置1-2には第2のはかり157が接続されている。なお、有線温度計155は有線であるが、無線としても良い。即ち、両計量装置1-1,1-2は何れも第1のはかり9を接続しているが、有線温度計155と第2のはかり157は、必要に応じて接続される。
図3は上記計量装置1の構成を示すブロック図である。計量装置1は、制御部20と、第1のはかり9と、印字部40と、操作部50と、スキャナ(読取部)60とを備え、また必要に応じて、第2のはかり157や有線温度計155を備えている。第1,第2のはかり9,157は内部にロードセルを備え、商品の重量を計量する。この例では、第1のはかり9と第2のはかり157は、秤量が異なるはかりとしており、第1のはかり9は30kg計量用、第2のはかり157は6kg計量用としている。印字部40は、ラベルの印字を行い、印字したラベルを図2に示すラベル発行口11から排出(発行)する。操作部50はキー操作部7と、表示手段(操作表示部)5(5a,5b)とを備える。キー操作部7はテンキーや印字キーなどを備える。表示手段5は液晶表示器(出力手段)5aにタッチパネル5bが積層された構造となっており、同一面でデータの表示と入力とができるようになっている。液晶表示器5aは各種データの表示を行う。タッチパネル5bは操作者の指が触れると、触れた位置を検出し、検出した位置に応じた入力を受け付ける。スキャナ60は、バーコード等の情報を読み取る。
制御部20は、CPU21と、はかり制御部22と、印字制御部23と、操作制御部24と、表示制御部25と、ROM26と、RAM27と、読取制御部28と、温度制御部29とを備えている。CPU21はバスなどの通信手段を介して制御部20が備える各部と相互に接続されている。CPU21は、ROM26が記憶する制御プログラムとRAM27が記憶する各種情報を読み出し、読み出した制御プログラムと各種情報とに基づいて各部の制御を行う。またCPU21は、必要な情報をRAM27に記憶させる。ROM26は、例えば、CPU21において実行される各種プログラム(このプログラムには、下記する図18の処理をCPU21に実行させるプログラムを含んでいる)等を記憶している。はかり制御部22は、第1のはかり9(計量装置1-2の場合はさらに第2のはかり157)が備えるロードセルの制御を行う。印字制御部23は印字部40の制御を行う。操作制御部24は、キー操作部7と、タッチパネル5bの制御を行う。タッチパネル5bは、液晶表示器5aに表示された下記する画面G1~G14等の所定部分をタッチすることで、所望の操作を指示する。表示制御部25は、液晶表示器5aの制御を行う。RAM27は、CPU21が用いる情報を記憶する一時記憶領域である。またRAM27は、各種ファイルを記憶する記憶手段である。読取制御部28は、スキャナ60の制御を行う。温度制御部は、計量装置1-1において接続された有線温度計155の出力を検出して必要な制御を行う。
上述のように、第1のはかり9は30kg計量器であり、第2のはかり157は6kg計量器である。秤量の異なる第1,第2のはかり9,157を1台の計量装置1-2に接続するのは、計量する商品や原料の質量に応じて、用いるはかりを変更する必要がある場合があるからである。計量装置1-2は、第1,第2のはかり9,157の内の何れ一方を、手動または自動で切り替えて計量する。なお、3台以上の複数台を1台の計量装置に接続してもよい。はかりの性能を示す分解能という値があり、取引証明用など、1/3,000や1/6,000などである。これは、はかりの秤量に対して最小目量(つまり、最小単位)がいくつになるかを示す。よって、例えば、1/6,000の場合は、秤量30kgならば、5g、秤量6kgであれば目量1gとなる。より細かく計測する必要がある場合は、秤量の小さいはかりを用いるなど指定することもできる。
有線温度計155は、調理品の内部温度を測定するための温度計である。例えば、焼き上げたハンバーグに、有線温度計155のセンサーを差し込んで、内部の温度が予め定められた所定の温度に達しているか否かを測定する。
なお上記工程管理システム110には、さらに、作業者の動作を確認するカメラや、調理品の表面温度を検出するサーモカメラなど、必要に応じて種々の機器を接続してもよい。
また、室温・湿度など外部機器や無線温度計153などからのデータを入力することもできる。HACCPの検査・管理項目で機器やセンサーにより適時に実行されるので、入力漏れや入力ミスを防止できる。
次に、上記計量管理システム110の使用例を、主として計量装置1を用いて説明する。
図4は、計量装置1の表示手段5に表示されるメインメニュー画面G1である。同図に示すように、メインメニュー画面G1には、使用言語設定ボタンG101と、計量開始ボタンG102と、設定ボタンG103とを表示している。使用言語設定ボタンG101を押下すれば、下記する担当者選択画面G2に表示される使用言語を、日本語、英語、中国語、韓国語などに設定することができる。この例では、日本語に設定したこととする。設定ボタンG103を押下すれば、各種設定を変更することができる。
そして計量を開始するために、計量開始ボタンG102を押下すれば、図5に示す担当者選択画面G2が表示される。担当者選択画面G2の左側には選択担当者欄G201が表示され、右側には選択可能担当者欄G202が表示され、またそれらの下部には製造指示ボタンG203と廃棄指示ボタンG204とが表示されている。そして例えば、選択可能担当者欄G202中の「T.Teraoka」の欄を押下すると、図6に示す言語設定画面G3が表示される。言語設定画面G3の上部には品名言語選択欄G301が表示され、その下部には画面言語選択欄G302が表示され、さらにその下部には確定ボタンG303が表示されている。品名言語選択欄G301は、下記する各画面において表示される品名(例えば「鶏肉と根菜の煮物)、「ポテトサラダ」など)を表示する言語を選択するものである。また画面言語選択欄G302は、下記する各画面中に表示される品名以外のタイトルやメッセージ部分など(例えば「製造指示」、「製造日」など)を表示する言語を選択するものである。このように品名と画面の文言の両者において、表示言語を選択可能とすることで、この計量装置1を操作する担当者の使い勝手の良い言語を選択することができる。そして、確定ボタンG303を押下すると、図5に示す選択担当者欄G201の「担当者1」の欄に、「T.Teraoka」が表示される。同様に、この計量装置1を操作する担当者を2名(この例では「K.Tanaka」と「工場長」)、それぞれ同様の操作によって指定すると、図7に示す担当者選択画面G2になる。この例では、上記3人が担当者に選択されたものとする。なお、担当者の選択は、選択可能担当者欄G202を押下する方法の他に、例えば、担当者自身の有する名札に表示されたコード番号をスキャナ60によって読み取ることで行ったり、キー操作部7を用いて担当者自身のコード番号を入力したりすることで行ってもよい。また、選択できる担当者数を制限(例えば4人まで)しても良い。
次に、図7に示す担当者選択画面G2において、製造指示ボタンG203を押下すると、図8に示す製造指示画面G4が表示される。製造指示画面G4は、何れの担当者が何れの商品を何れの条件で製造を行うかの製造指示を行うための画面である。製造指示画面G4には、担当者選択用タブG401、詳細情報欄G402、製造内容欄G403、実績訂正指示ボタンG404などが表示されている。担当者選択用タブG401は、前記選択した複数の担当者の内の誰が製造を行うかを指示するタブであり、これからこの計量装置1を使用しようとする担当者のタブにタッチする。この例の場合は「T.Teraoka」を担当者としている。詳細情報欄G402は、指定する便(第1便や第2便など)や、製造した商品を納入する得意先(AチェーンやBマーケットなど)や、製造部門(現在この計量装置1が設置されている部門であって、例えば調理部門や盛付部門など)などを選択するための欄である。製造内容欄G403は、これから製造しようとする商品を選択するための欄である。実績訂正指示ボタンG404は、例えば商品を作り過ぎた場合に、製造実績を訂正するような場合にこのボタンを押下して、過去の実績を訂正するのに使用する。
そしてまず製造指示画面G4において、詳細情報欄G402中の「便No.」の部分を押下すると、図9に示す便ナンバー設定画面G5が表示される。便ナンバー設定画面G5には、便ナンバー指定欄G501と、便ナンバー入力指定欄G502とが表示されている。いずれの欄G501,G502によっても、便ナンバーを指定できる。例えば、便ナンバー指定欄G501中の「0001 1便」の部分を押下するか、便ナンバー入力指定欄G502中の「1」→「Enter」を押下することで、「第1便」を指定できる。
なお、「便No.」は、納品先への出荷便単位であり、「第1便」「第2便」や「朝便」「昼便」、「臨時便」などがあり、通常、製造指示を行うための区分である。
上記「Enter」の押下で図8の製造指示画面G4に戻って(このとき、製造指示画面G4の詳細情報欄G402中の「便No.」の表示は、「第1便」になっている)、次に、詳細情報欄G402中の「得意先」の部分を押下すると、図10に示す得意先設定画面G6が表示される。得意先設定画面G6には、得意先指定欄G601と、得意先入力指定欄G602とが表示されている。いずれの欄G601,G602によっても、得意先を指定できる。例えば、得意先指定欄G601中の「0001 Aチェーン」の部分を押下するか、得意先入力指定欄G602中の「0001」→「Enter」を押下することで、「Aチェーン」を指定できる。
上記「Enter」の押下で図8の製造指示画面G4に戻って(このとき、製造指示画面G4の詳細情報欄G402中の「得意先」の表示は、「Aチェーン」になっている)、次に、詳細情報欄G402中の「製造部門」の部分を押下すると、図11に示す製造部門設定画面G7が表示される。製造部門設定画面G7には、製造部門指定欄G701と、製造部門入力指定欄G702とが表示されている。いずれの欄G701,G702によっても、製造部門を指定できる。例えば、製造部門指定欄G701中の「0001 調理」の部分を押下するか、製造部門入力指定欄G702中の「0001」→「Enter」を押下することで、「調理」を指定できる。
このように詳細情報欄G402中の必要項目を全て指定すれば、製造指示画面G4は図12に示す状態になる。この製造指示画面G4の製造内容欄G403には、前記詳細情報欄G402で指定した条件に合致する商品の一覧が表示される。製造内容欄G403には、便数(この例の場合は第1便)と、商品名と、製造量及びバッチの回数と、単位と、製造予定時間とが表示される。そしてこの例において、製造内容欄G403中の最も上の欄に記載されている商品「鶏肉と根菜の煮物」を製造しようとする場合は、当該商品「鶏肉と根菜の煮物」の欄の部分を押下する。
ここで、製造内容欄G403は、この計量装置1において計量作業の指示データを受付ける受付手段であり、商品「鶏肉と根菜の煮物」部分の押下は、その受付操作である。受付ける指示データは、前記工程端末コントローラ130から計量装置1のRAM27に入力(受信)される。または予め工程端末コントローラ130からRAM27に入力しておいてもよい。この指示データは、主として当該商品の製造工程(製造指示)にかかる内容であるが、製造する商品・半製品によっては、検査指示のデータが含まれている場合がある。検査指示とは、食品の製造工程中に、微生物汚染や金属の混入などの危害の防止につながる特に重要な検査(例えば食中毒や異物混入などの虞の検査)について、継続的に監視・記録を指示し、食べ物の安全性を確保するものである。この例では、仮に、商品「鶏肉と根菜の煮物」の製造工程において、下記する「あく抜き済みこんにゃく」の官能検査(色・匂い・味など)が、危害の防止につながる特に重要な検査であると仮定する。従って、当該検査指示の内容についても指示データの一部としてRAM27に記憶する。
これによって、図13に示す投入計量画面G8になる。なおこの投入計量画面G8を表示する前に、完成した商品「鶏肉と根菜の煮物」のイメージ写真を表示し、その指定が間違いでないか否かを確認したり、また完成品のイメージを把握したりするようにしても良い。
投入計量画面G8には、製造商品基本情報表示欄G801、投入品目欄G802、投入品目基本情報表示欄G803、計量欄G804などが表示されている。製造商品基本情報表示欄G801には、製造する商品に関する基本情報、例えばコード番号、商品名、便数、製造予定時刻などが記載される。投入品目欄G802には、投入計量を行う各原材料の名称、指示数(重量や個数など)、実績数、単位などが表示される。この例の場合、バッチ数は3つ(0001,0002,0003)であるが、図13ではその一部が表示されている。具体的に図13で示されているのは、バッチ0001については、「あく抜き済みこんにゃく」3キロと「下ゆで済み人参」5キロと「下ゆで済み里芋」4キロであり、バッチ0002については、「あく抜き済みこんにゃく」4キロと「下ゆで済み人参」5キロと「下ゆで済み里芋」4キロである。図13では未だ原料の投入が行われていないので、各実績値は0になっている。投入品目基本情報表示欄G803には、投入する品目(原料)に関する基本情報、例えば投入品目名、バッチ番号、製造日、工程(当該工程に要する時間、例えば0.5なら30分)、指示重量(投入が要求される品目の重量)などが記載される。計量欄G804には、風袋質量(TARE)、計量質量(WEIGHT)、合計質量(TOTAL WEIGHT)などが表示される。計量欄G804の下部には、計量終了指示ボタンG805などが表示されている。
図14は、計量装置1に、第1のはかり9の他に第2のはかり157を接続した場合の投入計量画面G8を示す図である。この図において前記図13に示す投入計量画面G8と相違する点は、第1のはかり9用の計量終了指示ボタンG805-1の他に、第2のはかり157用の計量終了指示ボタンG805-2を表示した点である。何れのはかりを使用するかは、例えば、計量終了指示ボタンG805-1、G805-2の隣にある秤量表示部G806-1,G806-2を押下することによって行う。なお、予め作業の指示データ中に、使用するはかりの種類のデータが含まれているときは、前記押下を行わなくても、自動で、使用するはかりに切り替わる構成としても良い(または使用するはかりの計量終了指示ボタンのみを表示してもよい)。
そして例えば、図13に示す投入計量画面G8中の投入品目欄G802の最も上覧に表示されているバッチ0001の「あく抜き済みこんにゃく」の表示部分を選択・押下すれば、図15に示すように、投入品目基本情報表示欄G803に、当該投入する品目や、指示重量「3.000kg」が表示される。なお、投入品目、即ち「あく抜き済みこんにゃく」を選択していないときに、風袋容器が第1のはかり9に載置されたときは、投入計量画面G8上に、例えば「作業指示を呼び出して下さい」のような報知を行って、投入品目の選択を促してもよい。
これに伴って、計量装置1の第1のはかり9に、例えば質量0.5kgの風袋(TARE)を乗せ、風袋ボタンG807を押下して風袋重量を計測・風袋引きした後に、風袋内に投入品目を投入する。このとき、投入前の投入品目を収納している容器などに表示されている当該投入品目の識別情報(バーコードなど)をスキャナ60によって読み取り、投入品目に誤りがないことを確認することが好ましい。もし誤っていた場合は、エラーを報知する。また投入品目を投入していくとき、指示質量に近づくにつれ、投入計量画面G8の態様を変更したり、ブザー音を発するなどしたりすることで報知を行ってもよい。そうすることで担当者は投入に慎重になるタイミングを知り得るので作業ミスを回避でき、また作業をスムーズに行える。また、上記風袋引き操作を行わずに投入品目の投入を行ったようなときに、風袋質量が指定風袋容器の質量の閾値内であれば、自動的に風袋引きをしても良い。指定風袋容器の閾値外の場合は風袋間違いの報知や、風袋引きの指示を行なえばよい。
これによって、図16の投入計量画面G8に示すように、計量欄G804中の各質量表示欄に、計測された各質量が表示される。計量欄G804中の計量質量及び合計質量が「3kg」を表示したところで、投入品目の投入を中止し、計量終了指示ボタンG805を押下する。この計量終了指示ボタンG805は、前記計量指示に従って計量作業を実施したことを宣言する宣言手段であり、これを押下することでその宣言を行ったことになる。そしてこの宣言が行われた際に、CPU21は、前記指示データ(この例の場合は商品「鶏肉と根菜の煮物」)中に、検査指示(この例の場合は「あく抜き済みこんにゃく」)が含まれているか否かを判定する。CPU21が行うこの判定を判定手段という。
そして、この例の場合は、検査指示が含まれているので、前記宣言手段による宣言、即ち計量終了指示ボタンG805の押下を保留または無効にし、同時に図17の投入計量画面G8に示すように、当該画面の一部に、ポップアップ画面として、検査指示画面G14を表示する。検査指示画面G14には、検査結果入力指示欄G141と、3種類の検査項目欄G143と、合格ボタンG145と、不合格ボタンG147と、検査結果スキップ(保留)欄G149とが表示されている。検査指示画面G14を表示する表示手段5は、検査指示に従って検査項目を入力可能に表示する表示手段である。
そして、担当者が各検査指示の内容を、サンプルなどとの比較、五感を用いて確認し、問題ない場合はそれぞれの合格ボタンG145を押下する。この場合は、図18に示す投入計量画面G8に移行し、計量終了指示ボタンG805中に、「レ点」を表示し、作業が終了したことを表示する。同時に、投入品目欄G802の上記バッチ0001の「あく抜き済みこんにゃく」の表示部分にも、投入作業が終了したことを示す「レ点」を表示する。即ち、検査指示に対する検査結果を入力し、検査結果が良好な結果のときは宣言手段による宣言が行えるようにしている。検査結果は、必要に応じて、印字部(出力手段)40などに出力される。これによって、バッチ0001用の「あく抜き済みこんにゃく」の計量が完了したので、この「あく抜き済みこんにゃく」を風袋ごと(または風袋から移して)、次の工程に移行する。
一方、図17において、何れかの不合格ボタンG147が押下された場合は、たとえ計量終了指示ボタンG805を押下しても、図18に示す投入計量画面G8には移行しない。不合格の場合は、例えば印字部40から不合格ラベルを発行し、不合格の結果を工程端末コントローラ130へ送信し、再度指示データのフラグを未実施にするなど再度作業を実施できる状態にする。そうすることで確実に再作業を促すこともできる。不合格となった「あく抜き済みこんにゃく」自体は、これを廃棄、あるいは調理し直しなどを行ってもよい。強制的に廃棄操作画面へ誘導し廃棄実績を生成する、不合格ラベルを発行するなどの所定の操作を行えば次の作業を実施できる状態になる。不合格ラベルは、そのまま廃棄作業指示書として使用することもできる。なお、不合格と判定した段階で、直前の作業結果を破棄データとして自動的に処理しても良い。
一方、検査指示画面G14において、検査を行わずスキップ(保留)するために、検査結果スキップ(保留)欄G149を押下したときは、スキップ(保留)したことをRAM27などの記憶手段に記憶する。スキップ(保留)したことは、上記検査結果に代えて、印字部40や、他の装置(例えば検査を行う別の端末など)などに出力してもよい。他の装置に出力した場合は、当該別の装置(例えば携帯端末)において、検査専門の人員が集中して検査を行うこともできる。
なお、保留したことを工程端末コントローラ130へ送信することで、当該別の装置へ検査担当のログイン状態に応じて通知を行っても良い。そうすることで検査漏れを防止できる。そのときの出庫・移動先ラベルは「検査指示ラベル」として使用しても良い。さらに、検査内容に応じて次工程での移動を制限してもよい。つまり、次工程で当該原料や半製品を用いる作業を行う場合に作業者へ報知して、操作を保留するなどである。
こうすることで、検査不合格や未検査を確実に防止できる。
図19は、以上説明した計量作業における指示データの受付けから宣言に至る概略動作フロー図である。前述のように、製造内容欄G403を用いて計量作業の指示データが受付けられた後(ステップST1-1)、計量装置1による計量作業が行われる(ステップST1-2)。計量作業が終了したとき、CPU21は、当該指示データに検査指示のデータが含まれているか否かを判断し(ステップST1-3)、検査指示のデータが含まれていない場合(ステップST1-3の「N」)は、計量終了指示ボタンG805の押下によって、計量作業が実施されたことを宣言する(ステップST1-8)。一方、検査指示のデータが含まれている場合(ステップST1-3の「Y」)は、検査指示画面G14が表示される(ステップST1-4)。この検査指示画面G14は、検査指示の結果を入力する入力手段でもある。即ち、前記ステップST1-3の判断手段で検査指示があるときは、この入力手段を有効にしている。そして検査指示画面G14の指示に従って検査の結果が入力された場合は、当該検査結果をRAM27などの記憶手段に記憶した後(ステップST1-6)、当該検査結果が合格か否かを判断する(ステップST1-7)。合格の場合は、計量作業実施の宣言を行い、出庫・移動先ラベルを発行するなどの一連の処理を完了する(ステップST1-8)。不合格の場合は、廃棄指示ラベルや廃棄処理を強制的に実行するなど前記宣言は制限されてその処理を終了する(ステップST1-7の「N」)。ステップST1-5において、検査結果を入力しないで(ステップST1-5の「N」)、スキップ(保留)を選択した場合(ステップST1-9の「Y」)は、スキップ(保留)したことをRAM27などの記憶手段に記憶した後(ステップST1-10)、検査指示ラベルや検査指示通知情報など出力後に、計量作業実施の宣言を行う(ステップST1-8)。なお、次工程では検査未完了の原料や半製品は呼出しを検査内容に応じて制限することもできる。
具体的には、当該工程で実施すべき検査、官能検査の色・匂いなどは加熱処理などで検査ができなくなる場合や、焼き菓子などクリームやチェコレートなどでコーティングすると検査できなくなるなどである。
その時、次工程で作業指示を一覧表示するときに表示態様を変更したり、選択をできないように制御したり、権限管理により誰でも保留できない様にすることで、検査するタイミングを逃すことはない点で効果的である。
次に、前記図13に示す投入計量画面G8に戻って、投入計量画面G8中の投入品目欄G802の上から2欄目に表示されているバッチ0002の「あく抜き済みこんにゃく」の表示部分を選択・押下して、上記と同様の操作で、当該品目の計量を行うが、投入量が多くて指示された質量の投入品目が1つの風袋に入りきらないような場合は、複数の風袋に分けて投入計量作業を複数回行う必要があるので、その例を説明する。即ちこのような場合は、上記と同様の方法で、まず品目「あく抜き済みこんにゃく」を3kg投入計量し、計量したものを第1のはかり9から取り除く。バッチ0002の「あく抜き済みこんにゃく」の指定質量は4kgなので、3kg投入計量した後の投入計量画面G8の表示は、図20に示す状態となる。同図において、投入品目基本情報表示欄G803の指示重量には、「指示-実績 1.000kg」が表示され、残り1.000kgを投入することが指示されている。また、計量終了指示ボタンG805には、「count1」が表示され、既に1回目の計量を行っていることを示している。次に、上記と同様の操作によって、第1のはかり9に風袋を乗せ、残り1kgの投入品目を投入し、その計量を完了させる。この場合、実績データは2レコードになる。これによって、バッチ0002用の「あく抜き済みこんにゃく」の計量が完了したので、この「あく抜き済みこんにゃく」を次の工程に移行する。
次に、投入品目欄G802の上から3欄目に表示されているバッチ0001の「下ゆで済み人参」の表示部分を選択・押下して、この場合は、計量欄G804中の「プリセット風袋ボタン(PTボタン)」を用いて使用する風袋の種類を設定する場合について説明する。
この場合は、バッチ0001の「下ゆで済み人参」を計量する前に、計量欄G804中の「プリセット風袋ボタン(PTボタン)」を押下する。これによって、図21に示すように、投入計量画面G8の左側の面に、プリセット風袋画面G9が表示される。プリセット風袋画面G9には、最上欄G901に、直前に使った風袋を使用する場合の選択肢を表示し、第2欄G902に、直前に計量した品目を内蔵する状態の風袋をそのまま使用する場合の選択肢を表示し、第3欄G903に、風袋として大釜(大)を使用する場合の選択肢を表示し、第4欄G904に、風袋として調理釜(中)を使用する場合の選択肢を表示し、第5欄G905に、風袋としてボウル(大)を使用する場合の選択肢を表示している。即ち、プリセット風袋画面G9は、容器識別情報を入力する画面である。
そして例えば、最上欄G901を押下し、第1のはかり9に載せた風袋が、直前に計量した商品で使用した風袋と同一質量の場合は、これを風袋であると認識し、その後風袋引きをした質量を測定する。また、第2欄G902を押下した後、直前に計量した品目と風袋を合わせた質量と同一質量を検出した場合は、直前に計量した品目と風袋がそのまま載置されていると判断し、その上に別の品目を所定量載せることで、当該別の品目の質量を検出することができる。
この例の場合は、第3欄G903を押下し、第1のはかり9に調理釜(中)を載せると、計量した当該風袋の質量が、調理釜(中)の質量と同一質量の場合は、これを風袋であると認識して風袋引きをし、その後、当該調理釜(中)に「下ゆで済み人参」を5.000kg投入すると、図22に示す投入計量画面G8が表示される。その後の処理は、上記の説明と同様である。このようにプリセット選択を行えば、実際に載置した風袋の質量(被計量物質量)とプリセット選択した風袋の質量との差が所定の値以下ではないことを検知することで、風袋容器の選択ミスを回避できる。また、先に風袋を第1のはかり9に載置し、その後プリセット風袋画面G9を表示する場合は、第1のはかり9で計量した風袋の質量の閾値内にある風袋のみをプリセット風袋画面G9において押下可能に構成したり、該当風袋のみを表示したりしてもよい。即ち計量した風袋の質量に応じて、作業指示を受け付ける風袋の種類を決定するようにしてもよい。例えば、第1のはかり9に載せた風袋の質量が15kgの場合は、風袋として鍋10kgは選択できないようにする。この場合、例えば鍋の中に何か残っているか、鍋の種類を間違えている可能性がある。即ち、プリセット選択した場合、正しい風袋容器が載置されたときに、原材料や半製品の投入作業を許可するように構成することができる。
ところで、複数の風袋、即ち複数の欄を押下することで、複数の風袋を同時に使用することもできる。例えば、図21に示すプリセット風袋画面G9中の複数の風袋、例えば第3欄G903と第5欄G905を連続して押下して指定した上で、第1のはかり9上に大釜(大)を乗せ、その上にボウル(大)を載せる。この時の状態を図23の投入計量画面G8に示す。このとき同図に示すように、プリセット風袋画面G9の下部に、「3+5=5.400kg」という風袋の合計質量を表示してその質量を操作者に容易に確認させる。また計量欄G804中の「風袋(TARE)」には、「3+5 5.400kg」が表示される。そして上記ボウル(大)の中に、「下ゆで済み人参」を指定質量(5.000kg)だけ投入し、計量することで、その計量作業を行うことができる。
なお場合によっては、風袋の質量や、投入品目の質量は、計量によらず、数値入力によって設定してもよい。図24は、そのような場合の例を示している。即ち同図に示すように、投入計量画面G8の左側の面に、図示しない操作子(メカ―)やキー入力画面表示用ボタンを押下することで、キー入力画面G10を表示させ、投入する品目の質量を、キー入力によって入力してもよい。また、このキー入力画面G10は、質量入力用であるが、上部の「WEIGHT」を例えば「TARE」に変更することで、風袋の質量を入力することもできる。
図25は、プリセット風袋画面G9の代わりに用いられる他のプリセット風袋画面G9´を示す図である。このプリセット風袋画面G9´には、その上部に指定風袋記載部G906を表示し、またその下部に風袋選択用欄G907を表示し、さらにその下部に指定中止ボタンG908と指定確定ボタンG909とを表示して構成されている。このように構成すれば、指定した風袋やその質量を即座に操作者が認識することができる。
またプリセット風袋画面G9,G9´の代わりに、風袋容器に電子タグなどを添付し、載置部にタグリーダーなどを備え、当該電子タグを読み取ることで風袋容器を判別してもよい。
また、投入計量画面G8に示す「HOLDボタン」は、質量値の表示を保持する際に使用するキーである。即ち、第1,第2のはかり9,157に載置した被計量物を取り除いても、計量値を表示したままにするためのキーである。
以上の各操作方法を用いて、この例の場合は、バッチ0003まで投入計量指示があるので、バッチ毎に必要な品目の投入・計量を行い、その後、バッチ毎に調理を行い、バッチ毎に「鶏肉と根菜の煮物」を調理する。そして、投入計量画面G8の右下にある「出来高計量へ」ボタンG808を押下する。これによって、図26に示す出来高計量画面G11が表示される。
出来高計量画面G11には、製造商品基本情報表示欄G1101、出来高品目欄G1102、出来高品目基本情報表示欄G1103、計量欄G1104、計量終了指示ボタンG1105などが表示されている。各欄は、前記投入計量画面G8とほぼ同一の欄を有し、操作方法もほぼ同一なので、それらの詳細な説明は省略する。この例の場合、出来高品目欄G1102には、前記調理後の「鶏肉と根菜の煮物」を、上記投入計量工程で行ったと同様の方法で、バッチ毎、計量を行い、確認する。そしてバッチ毎の計量が完了すると、出来高計量画面G11の右下にある「親品目計量へ」ボタンG1108を押下する。これによって、図27に示す親品目計量画面G12が表示される。
親品目計量画面G12には、製造商品基本情報表示欄G1201、親品目欄G1202、親品目基本情報表示欄G1203、計量欄G1204、計量終了指示ボタンG1205などが表示されている。各欄は、前記投入計量画面G8とほぼ同一の欄を有し、操作方法もほぼ同一なので、それらの詳細な説明は省略する。この例の場合、親品目欄G1202には、前記出来高計量工程で計量した商品である「鶏肉と根菜の煮物」を、使用する最終製品毎に分けるため、最終製品毎に使用する「鶏肉と根菜の煮物」の質量が表示されている。従って、上記投入計量工程で行ったと同様の方法で、最終製品毎に使用する「鶏肉と根菜の煮物」の計量を行い、振り分ける。振り分けた「鶏肉と根菜の煮物」は、次の盛付工程に移行し、最終製品毎の盛付が行われ、その後、計量値付けが行われ、ラベルが貼付された後、各得意先に向けて出庫される。一方、上記親品目計量画面G12において、上記計量が完了すると、親品目計量画面G12の右下にある「製造指示へ」ボタンG1208を押下する。これによって、図8に示す製造指示画面G4に戻り、次に何れの担当者が何れの商品を何れの条件で製造を行うかの製造指示を行い、上記と同様の操作を繰り返す。
なお、図8に示す製品指示画面G4中の実績訂正ボタンG404を押下すると、図28に示すような実績訂正画面G13が表示される。実績訂正画面G13は、例えば作り過ぎた品目の製造実績を訂正するような場合に使用する。実績訂正画面G13には、製造商品基本情報表示欄G1301、投入品目欄G1302、投入品目基本情報表示欄G1303、実績数表示欄G1304、削除ボタンG1305、訂正終了ボタンG1306などが表示されている。そして例えば、投入品目欄G1302中の最上欄の「バッチ0001 あく抜き済みこんにゃく」の実績を削除する場合は、当該最上欄の「バッチ0001 あく抜き済みこんにゃく」の部分を押下することで、この図に示すように、投入品目基本情報表示欄G1303に当該投入品目の基本情報を表示させ、次に、削除ボタンG1305を押下することで、上記最上欄の「バッチ0001 あく抜き済みこんにゃく」の部分を消去することによって行う。なお、当該実績削除した投入品目を廃棄する場合は、これを計量した後に廃棄することが好ましい。実績訂正の終了は、訂正終了ボタンG1306を押下することによって行う。
また、担当者を変更などしたい場合は、例えば図12に示す製造指示画面G4において、担当者選択用タブG401中の現在担当している「T.Teraoka」のタブを押下する。これによって、図29に示すように、「T.Teraoka」のタブの下部に、タブ操作画面G405が表示される。タブ操作画面G405には、言語設定ボタン、交代ボタン、終了ボタンが表示されるので、それらのボタンを押下することで、担当者や画面の言語を変更する画面を表示させて言語を変更したり、担当者を変更する画面を表示させて担当者を変更したりする。担当者選択用タブG401は、他の画面(例えば投入計量画面G8など)にも表示されているので、他の各画面を表示した状態においても、同様に変更などすることができる。
なお、上記例では、1台の計量装置1によって、投入計量、出来高計量、親品目計量、を行う場合について説明したが、工程毎に異なる計量装置を設置し、各計量を工程毎に異なる計量装置によって行うように構成してもよい。
上記実施形態では、本発明を、調理工程中の原材料や半製品の計量作業時に用いた場合を説明したが、本発明は、調理工程中の他の作業や、盛付工程や、計量値付け包装ラベリング工程などにおいても同様に適用できる。その際の検査項目としては、例えば、上記官能検査の他に、加熱温度検査、異物混入検査などがある。
例えば、調理工程において、調理した品目(例えばハンバーグ)を計量する場合、当該調理した品目の温度を計量装置1の有線温度計155によって計測しなければならない場合が生じる。温度計測は、当該品目による食中毒の虞などを確実に防止する観点から、検査指示による検査項目としている。有害微生物を殺菌するためには、温度と時間の設定が必要となる。
温度の測定箇所は、調理した商品の表面の場合や、内部(中心部分)の場合などがある。このように、指示データに検査指示(温度計測)が含まれているときは、計量終了指示ボタンG805の押下(宣言手段による宣言)を無効にして、前記検査指示に対する検査結果を入力し、前記検査結果が入力されたときに、前記宣言手段による宣言を行うことで計量修了とする。検査結果の入力は、前記有線温度計155のプローブを被検査物に差し込み、検査指示で設定された温度と時間などにより自動的に計量装置1が読み取ることで行う。前記有線温度計155が故障している場合や未接続の場合は、事前に登録されている無線温度計153の管理番号を操作画面に選択可能に表示しても良い。使用中や故障中など選択できない無線温度計の表記は態様を変えるか非表示にすれば選択ミスも防止できるし、作業時使用した無線温度計の管理番号も記録できる。もちろん、無線温度計が表面温度を検査するものであれば事前に登録されていないので、選択はできないので誤った検査を行うことはない。さらに、計量装置の計時機能を用いて単純に温度測定の開始から設定温度に達する、達成温度から設定された時間継続で検査した後に、検査終了の旨を報知した上で、計量指示ボタンG805を有効としてもよいし、さらに、質量が安定していれば自動で計量を終了しても良い。
なお、検査項目として温度測定が生じた場合(作業指示に温度計測の指示があった場合)であって温度計が接続されていない場合は、温度計未接続の旨を報知してもよい。また温度データの入力がない場合、出来高データを例えば工程端末コントローラ130に送信するときに当該温度データの入力画面を表示してもよい。また調理なべや釜を直接計量している場合などは、加熱データとして調理経過開始・終了時の温度に加えて調理中に目的温度に達した時間を併せてログにしても良い。こうすることでHACCPなどの重要管理工程に必要なデータ取得も併せて行うことができる。なお、温度について不合格の場合、完成品によっては、再加熱で済むものもあるが、再加熱により劣化するようなものは廃棄し、作り直し指示を行うことも必要になる。廃棄方法も多岐にわたり、例えば密封容器へ廃棄、生ごみ容器へ廃棄、洗浄の上廃棄などがある。廃棄方法も詳細な指示ができるので作業ミスや作業漏れは防止できる。これの検査項目、設定値、廃棄方法などは上位システムからのデータにより実行される。なお、当該工程で必要なデータは事前に計量装置に記憶しても良いし、一度実施した作業においては計量装置に記憶する方法でも良い。そうすることでオフライン状態でも作業が行える。作業データはオンライン復旧後に上位システムに送信しても良いし、記憶媒体により受渡しを行っても良い。さらに、レシートやラベル等にオフライン時のデータを出力することもできるので、様々なバックアップ方法がある。
また、投入品目(原料または半製品)の計量作業時に、当該投入品目を投入超過したり、あるいは当該投入品目の在庫がなく指示に応じた量が不足しているときは、当該投入品目の超過・不足に対して他の原料または半製品の投入指示を按分し再計算してもよい。
ところで、HACCPなどで管理対象となった作業工程では、継続したモニタリング・実績収集が必要になる。検査項目は、温度や異物混入などである。計量工程で「温度」「質量」についてはセンサー検出・データ入力が可能である。異物混入については、X線検査装置や金属検出機などを用いる。例えば包装工程で被包装物を、X線検査装置や金属検出機などを用いて検査することや、盛付後やラベリング後の撮像処理により盛付商品忘れ、ラベリング忘れ、日付間違い、印字漏れを検査することなどができる。計量工程では、上述のように、官能検査が用いられる。「色合い」「異臭・匂い」「味見」などのデータは、上記例では担当者の感覚を手入力によって入力したが、その代わりに、例えば、視覚は撮像、聴覚(例えば揚げ物のあがる音など)は録音、味覚は塩分計、嗅覚は匂いセンサー、触覚は硬度計などを用い、自動的(機械的)に検出することも可能である。これらのデータは、付加情報(管理項目)として実績データに付加したり、履歴・ログデータとして取得・管理しても良い。
さらに、合格基準値を事前に記憶しておき、官能検査時に当該合格基準値と比較して検査結果を出力しても良い。具体的には、撮像による検査の場合は、合格の被検査物を撮像して二値化データなどに変換して記憶しておく。合格基準は1つの基準ではなく、複数でもよい。撮像の場合は、二値化データと合格基準データとの類似度の閾値により判定しても良い。複数の合格基準があれば、どの合格基準に類似するか、その類似度により判定する。具体的は、優良、良、可、不合格の場合は、それぞれの基準値への類似度で判定する。装置はCCDカメラなどを用いれば良い。スマートフォンなどの撮像データと連携しても良い。音や匂いの場合は、音源を可視化する装置や、臭気センサーなど、それぞれ数値化したものを基準値にして、類似度により判定すれば良い。その他、最終製品で異常がある場合は、そのような結果に対してどのような検査が必要かを、各工程において、異常が発生する事象を細分化して、それぞれにどのような対策を行うかを事前に決め、これを検査項目とすることが好ましい。また、単なる計量作業に加えて各種センサーとの組合わせで、HACCPでも求められているデータを提供することも可能である。なお、検査に使用する各種センサーを識別管理することで、検査装置を間違わないようにすることもできる。具体的には、温度検査の場合は内部温度と表面温度で検査装置は異なる可能性があるからである。検査結果のデータテーブルには、各種センサー識別情報が記録される。これにて前述のとおり誤ったセンサー装置での検査も防止できる。
計量装置1は印刷部(印字部)を備える。用途に応じて複数の印刷部を備えることもできる。印刷部から出力されるラベルの種類は、作業や用途に応じてラベルサイズや印字内容を変更できる。具体的にはライナーレスラベルや台紙付き連続用紙は、印字量に応じてラベル長さを適切な長さでオートカッタなどで切断することで自動調整できる。また、発色温度により複数の色で印刷できるものもあるので、検査不合格や廃棄などは特に強調して、赤色など警告文字列やマーク、枠などを印字し通常の印字内容と異なる態様で発行することもできる。検査や指示に対して正確な作業を行ったときは、次工程への出庫・移動先ラベルを発行する。検査不合格や作業ミスにより廃棄されるときは、不合格ラベルや廃棄ラベルを発行することができる。さらに、検査を保留したり、検査専門員の検査が必要な場合など、他の装置で検査を行う場合は、検査指示ラベルを発行することもできる。もちろん、未検査ラベルを誤って、次工程で読取りするとエラー表示となる。また、次工程の操作画面で当該未検査品を含む作業(バッチ)を選択すると同様にエラー表示を行い、操作を制限することもできる。このようにラベルにより作業ミス、作業忘れを防止できる。
さらに、検査結果に応じて対処方法を印字することにより、検査結果による適切な対処が可能となる。
また、上記実施形態に係る計量装置(情報処理装置)1で実行されるプログラムは、ROM26等に予め組み込まれて提供されるものとしているが、これに限られず、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。また、上記実施形態の計量装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施形態の計量装置1で実行されるプログラムを、ネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
1(1-1,1-2) 計量装置(情報処理装置)
3 基台部 5 表示手段(操作表示部)
5a 液晶表示器(出力手段) 5b タッチパネル
7 キー操作部 9 第1のはかり
11 ラベル発行口 20 制御部
21 CPU 22 はかり制御部
23 印字制御部 24 操作制御部
25 表示制御部 26 ROM
27 RAM 28 読取制御部
29 温度制御部 40 印字部
50 操作部 60 スキャナ(読取部)
100 ホストコンピュータ
110 計量管理システム(工程管理システム、生産管理システム)
120 LAN 130 工程端末コントローラ
140 LAN 151 無線温度計親機
153 無線温度計 155 有線温度計
157 第2のはかり G1 メインメニュー画面
G101 使用言語設定ボタン G102 計量開始ボタン
G103 設定ボタン G2 担当者選択画面
G201 選択担当者欄 G202 選択可能担当者欄
G203 製造指示ボタン G204 廃棄指示ボタン
G3 言語設定画面 G301 品名言語選択欄
G302 画面言語選択欄 G303 確定ボタン
G4 製造指示画面 G401 担当者選択用タブ
G402 詳細情報欄 G403 製造内容欄
G404 実績訂正指示ボタン G5 便ナンバー設定画面
G501 便ナンバー指定欄 G502 便ナンバー入力指定欄
G6 得意先設定画面 G601 得意先指定欄
G602 得意先入力指定欄 G7 製造部門設定画面
G701 製造部門指定欄 G702 製造部門入力指定欄
G8 投入計量画面 G801 製造商品基本情報表示欄
G802 投入品目欄 G803 投入品目基本情報表示欄
G804 計量欄 G805 計量終了指示ボタン
G805-1,G805-2 計量終了指示ボタン
G806-1,G806-2 秤量表示部 G807 風袋ボタン
G808 「出来高計量へ」ボタン G9 プリセット風袋画面
G901 最上欄 G902 第2欄
G903 第3欄 G904 第4欄
G905 第5欄 G9´ プリセット風袋画面
G906 指定風袋記載部 G907 風袋選択用欄
G908 指定中止ボタン G909 指定確定ボタン
G10 キー入力画面 G11 出来高計量画面
G1101 製造商品基本情報表示欄 G1102 出来高品目欄
G1103 出来高品目基本情報表示欄 G1104 計量欄
G1105 計量終了指示ボタン G1108 「親品目計量へ」ボタン
G12 親品目計量画面 G1201 製造商品基本情報表示欄
G1202 親品目欄 G1203 親品目基本情報表示欄
G1204 計量欄 G1205 計量終了指示ボタン
G1208 「製造指示へ」ボタン G13 実績訂正画面
G1301 製造商品基本情報表示欄 G1302 投入品目欄
G1303 投入品目基本情報表示欄 G1304 実績数表示欄
G1305 削除ボタン G1306 訂正終了ボタン
G14 検査指示画面 G141 検査結果入力指示欄
G143 検査項目欄 G145 合格ボタン
G147 不合格ボタン G149 検査結果スキップ(保留)欄

Claims (3)

  1. 被計量物の質量を計量する計量手段と、
    計量作業の指示データを担当者毎に設けられた製造指示画面内の製造内容欄にて受付ける受付手段と、
    前記受付手段で受付けた指示データに検査指示があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で前記指示データに検査指示があると判定された場合に、前記検査指示による検査結果を入力する欄と、前記検査指示による検査結果の保留を入力する欄とを表示している検査指示画面に入力する入力手段と、を備え、
    前記判定手段で前記指示データに検査指示があると判定され、且つ当該検査指示による検査を保留した場合であって、次工程の作業を行うと実施できなくなる検査である場合は、当該検査を保留した被計量物の計量作業実施の宣言を行った上で、当該検査を保留した被計量物の前記次工程の作業指示を検査内容に応じて制限することを特徴とする計量装置。
  2. 前記次工程で実施できない検査は、視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚の内の少なくとも1つの検査を含む官能検査であることを特徴とする請求項1に記載の計量装置。
  3. 前記計量手段に載置された風袋容器の質量を入力する風袋入力手段を備え、
    前記風袋入力手段によって前記風袋容器の質量が入力され、前記指示データに応じた投入品目が前記風袋容器内に投入されていくときに、投入状態の報知を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の計量装置。
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