JP7353848B2 - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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本発明は、液体吐出ヘッドに関するものである。
液体吐出ヘッドの吐出口近傍で液体が凝固して吐出に影響を与えることを抑制するために、液体吐出ヘッドの回復動作が行われることがある。液体吐出ヘッドの回復動作は、例えば、液体吐出ヘッドの記録素子基板の周囲を取り囲んでいる周囲部材にキャップ部材を取り付け、キャップ部材から吸引することにより行う。
特許文献1において、液体吐出ヘッドの吐出口が形成されている側に、記録素子基板の周囲を取り囲む周囲部材としてのカバー部材が設けられている構成が示されている。液体吐出ヘッドに設けたカバー部材にキャップ部材を当接させることにより、液体吐出ヘッドとキャップ部材との気密性を高めることができる。
特開2017-205890号公報
キャップ部材からの吸引を効果的に行うためには、カバー部材などの周囲部材とキャップ部材との気密性を高めることが必要であり、そのため、記録素子基板と周囲部材との隙間を封止部材で封止する必要がある。また、封止部材は、記録素子基板どうしの隙間の微細な空間にも流す必要があるため、一般に、封止部材には、流動性の高い材料が使用される。
封止部材の流動性が高いと、封止部材は濡れ広がりすい。封止部材が濡れ広がりやすくても、通常、記録素子基板には撥水処理が施されているため、記録素子基板の表面に封止部材が濡れ広がることは防ぐことができる。しかしながら、カバー部材などの記録素子基板の周囲を取り囲む周囲部材には、一般的に、撥水処理を施さない、あるいは撥水処理をする場合には、撥水性の低いものを使用することが多い。これは、周囲部材に撥水処理を施すと、封止部材が周囲部材に乗りあがって硬化した際に、封止部材が液体吐出ヘッドの回復動作の一つであるワイピング動作などで容易に取れて異物となる場合があるためである。そして、この異物が記録素子基板に詰まることで、液体の吐出が困難となる恐れがあり、それを抑制するため、周囲部材には撥水処理を施さないあるいは撥水性の低い撥水処理にとどめる。そのため、流動性が高い封止部材を用いると、封止部材はカバー部材などの記録素子基板の周囲を取り囲む周囲部材の表面にも濡れ広がり、表面に付着してしまう恐れがある。
記録素子基板の周囲を取り囲む周囲部材の表面に封止部材が付着すると、様々な課題が発生しうる。例えば、キャップ部材と接触する領域の平坦性が低下することによる気密性の低下が生じうる。気密性が低下すると、吸引動作がうまくできないことや、記録素子基板の吐出口から液体が蒸発しやすくなるなどの影響が生じる。他にも、液体吐出ヘッドの回復動作の別の例としてのワイピング動作の際に、周囲部材に付着した封止部材が削り取られて吐出口の内部に侵入し、不吐出を引き起こす場合がある。
そこで、本発明は、封止部材が記録素子基板の周囲を取り囲む周囲部材に付着することを抑制することができる液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明によって解決される。即ち本発明は、液体を吐出し記録を行うための記録素子を有する記録素子基板と、前記記録素子基板の周囲を、空隙を介して取り囲む周囲部材と、前記空隙に配置される封止部材と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、前記記録素子基板の表面の接触角よりも前記周囲部材の表面の接触角の方が小さく、前記記録素子基板から液体が吐出される方向を下方から上方としたとき、前記周囲部材の上面またはその延長線と、前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部であって前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面またはその延長線と、のなす角度は、鋭角であり、前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面は、曲面であることを特徴とする。
本発明によれば、封止部材が記録素子基板の周囲を取り囲む周囲部材に付着することを抑制することができる液体吐出ヘッドを提供することができる。
本発明の例示的な液体吐出ヘッドを搭載した記録装置を示す斜視図。 図1に示す液体吐出ヘッドの斜視図。 図2に示す液体吐出ヘッドの分解斜視図。 図1に示す液体吐出ヘッドにキャップ部材が接触する領域を示す概略図。 図1に示す液体吐出ヘッドにワイピング部材が走査する領域を示す概略図。 図2に示すA-A断面を示す断面図。 第1の実施形態の変形例を示す概略図。 第2の実施形態を示す概略図。 第3の実施形態を示す概略図。 第4の実施形態を示す概略図。
以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態について、説明をする。なお、記録素子基板から液体が吐出される方向を下方から上方に向かう方向(Z方向)とする。また、記録素子基板の周囲を取り囲む周囲部材としてはカバー部材について主に説明を行うが、周囲部材は、記録素子基板を支持し記録素子基板の周囲を取り囲む部分を有している支持部材であってもよい。
(第1の実施形態)
(記録装置)
本発明が適用される液体吐出ヘッドを搭載した記録装置について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用される一例の液体吐出ヘッドを搭載した記録装置の一例を示した斜視図である。図1に示すように、記録装置1000は、被記録媒体2を搬送する搬送部1および被記録媒体2に液体(インク)を吐出して記録を行う液体吐出ヘッド3を備える。液体吐出ヘッド3は、液体を吐出して記録を行う記録素子基板10(図2)が被記録媒体2の幅の長さだけ複数個配置された、所謂ページワイド型の液体吐出ヘッドである。
(液体吐出ヘッド)
本発明が適用される液体吐出ヘッドについて、図2および図3を参照しながら説明する。図2は、図1に示す液体吐出ヘッド3を示す斜視図である。図3は、図2に示す液体吐出ヘッド3の分解斜視図である。図2、3に示すように、液体吐出ヘッド3は、液体を吐出して記録を行うための記録素子を有する記録素子基板10、記録素子基板10に液体を供給するための流路を有する流路部材210、フレキシブル配線基板40および電気配線基板90を主に有する。記録素子基板10は、1個でC/M/Y/Kの4色のインクを吐出することができ、直線上に15個配列されている。流路部材210は、記録素子基板10に液体を供給するため、記録素子基板10と接続されている。
図3に示すように、液体吐出ヘッド3の記録素子基板10の側(被記録媒体と対向する側)には、カバー部材5が設けられている。カバー部材5は接着剤により流路部材210に取り付けられている。カバー部材5は、記録素子基板10の周囲を、空隙を介して取り囲むように開口部51を有しているため、記録素子基板10の液体を吐出する側の面は露出している。カバー部材5と記録素子基板10の間の空間(空隙)には封止部材220(図6)が充填されている。封止部材220は、記録素子基板どうしの微小な隙間にも充填することができるように、硬化前においては流動性が高いものを使用することが好ましい。
(液体吐出ヘッドとキャップ部材)
液体吐出ヘッドとキャップ部材(不図示)との関係について、図4を参照しながら説明する。図4は、液体吐出ヘッド3を記録素子基板10の側から見た際の概略図である。キャップ部材は、カバー部材5の上面53と接触し、図4に示す破線6が、キャップ部材がカバー部材5と接触する位置を示している。キャップ部材がカバー部材5の上面53と接触することによって、液体吐出ヘッド3とキャップ部材との間に閉空間が形成される。閉空間が形成されることにより、記録素子基板10の吐出口から液体が蒸発することを抑制することができる。また、閉空間としたままキャップ部材から閉空間の内部を吸引することにより、液体吐出ヘッド3の液体の回復動作を行うことができる。
しかしながら、封止部材220(図6)がカバー部材5の上面53に付着すると、キャップ部材と上面53との密着性が低下し、キャップ部材と液体吐出ヘッド3との間に閉空間を保つことが困難となる。その結果、吐出口から液体が蒸発することによる液体の固着や、キャップ部材からの吸引時にリークが発生する恐れがある。そこで、詳しくは後述するが、カバー部材の上面近傍の部分の2面のなす角度を鋭角とする本発明の構成により、カバー部材5の上面53に封止部材220が付着することを抑制することができるようになる。これにより、キャップ部材とカバー部材5の上面53とを密着性を高めることができ、吐出口からの液体の蒸発を抑制することができる。
(ワイピング動作)
液体吐出ヘッドの回復動作として、吸引動作の他には、ワイピング部材による記録素子基板のワイピング動作が挙げられる。したがって、次に、本発明とワイピング動作の関係について、図5を参照しながら説明する。図5は、カバー部材5の上面53に、ワイピング部材(不図示)が接触しながら走査する領域を示す概略図である。図5のハッチング部分は、ワイピング部材とカバー部材5が接触しながら走査する領域7を示す。
ワイピング部材は、カバー部材5と記録素子基板10に接触した状態で吸引を行いながら移動する。これによって、カバー部材5や記録素子基板10の表面に付着している液体、あるいは記録素子基板10の吐出口の内部に入り込んだ気泡等を除去することができる。
しかしながら、領域7に封止部材220(図6)が付着していると、ワイピング部材を走査させた際に封止部材220が削り取られる場合がある。その結果、削り取られた封止部材220が記録素子基板10の吐出口の内部に侵入し、不吐出を引き起こす恐れがある。そこで、詳しくは後述するが、カバー部材の上面近傍の部分の2面のなす角度を鋭角とする本発明の構成によれば、カバー部材5の上面53に封止部材220が付着することを抑制することができる。これにより、ワイピング部材を走査させても封止部材220が削り取られることを抑制することができるようになる。
(カバー部材)
本発明の特徴部分であるカバー部材5の構成について、図6を参照しながら説明する。図6(a)は、図2に示すA-A断面の一部を示す断面図である。図6(b)は、図6(a)におけるB部の拡大図である。図6(c)は、図6(b)に表面張力および界面張力を示した図である。
カバー部材5は、上方向(Z方向)に位置する上面53と、記録素子基板10側の端部54から下方(負のZ方向)に向かって延在する面(以下、側面と称す。)52と、を有している。カバー部材5のZ方向における上面53は、記録素子基板10のZ方向における上面と同じ高さか、記録素子基板の上面より高い位置、即ち、被記録媒体に近い位置にある。このため、被記録媒体が記録素子基板10の上面に接触しようとすると、まずはカバー部材5の上面53に接触するため、記録素子基板10が被記録媒体等により損傷することを抑制することができる。したがって、カバー部材5は、前述したキャップ部材と当接する部材であるとともに、記録素子基板10を被記録媒体等による損傷から守る部材である。側面52は、上方に向かって記録素子基板10とカバー部材との距離が小さくなるように、Z方向に対して傾いている。即ち、上面53と側面52とのなす角度γは鋭角である。
また、前述したが、記録素子基板10の表面は撥水処理が施されているため撥水性が高く、カバー部材5の上面53は記録素子基板10の表面より撥水性が低いため、記録素子基板10の接触角よりも上面53の接触角の方が小さい。接触角は、部材表面の液滴(純水)の接触角(静的接触角)である。撥水性とは、水滴が部材に接する際に、その接する部材上で濡れ広がらないことを意味し、部材の撥水性が高いか低いかは、その部材表面の液滴(純水)の接触角(静的接触角)を測定することにより判断することができる。
次に、封止部材220とカバー部材5の界面に働く表面張力について説明する。図6(c)に示すγは、カバー部材5に働く表面張力を示す。γは、封止部材に働く表面張力を示す。γSLは、カバー部材5と封止部材220との界面に働く界面張力を示す。θは、接触角である。ここで、封止部材220が広がろうとする力はγである。上面53と側面52とのなす角度γは鋭角であるため、γの力の作用方向は、記録素子基板10に向かう方向、すなわち、カバー部材5には向かわない方向である。そのため、封止部材220が上面53にまで乗りあがろうとする力は弱くなる。これにより、封止部材220は、上面53に乗り上げることなく上面53よりも下方の位置で流動が止まり、上面53に封止部材220が付着することを抑制することができる。
上面53と側面52とのなす角度は、70度以下であることが好ましい。さらには、なす角度が50度以下であると、上面53に封止部材220が乗りあがることをより抑制することができる。なす角度はより好ましくは30度以下である。しかしながら、なす角度が小さすぎるとカバー部材5の剛性が小さくなりすぎてしまい、カバー部材5の破損に繋がる恐れがあるため、なす角度は10度以上であることが好ましい。
カバー部材5は、カバー部材5の上面(表面)を平坦化させるために、フィラーを含まない樹脂材料で形成されたものを用いることが好ましい。カバー部材5の表面を平坦化させることにより、カバー部材5の表面の粗さで生じる毛細管現象によって、封止部材220が上面53上へ乗り上がろうとする力を、より抑制することができる。カバー部材の強度を高めるためにカバー部材がフィラーを有する構成としてもよいが、その際には、カバー部材5の上面53にはフィラーによる凹凸(粗さ)が現れないようにすることが好ましい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について、図7および図8を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の箇所については同様の符号を付し、説明は省略する。図7は、本実施形態におけるカバー部材5aを有する液体吐出ヘッドの、図2に示したA-A断面における断面図である。図8(a)は、本実施形態の第1の変形例を示す概略図である。図8(b)は、本実施形態の第2の変形例を示す概略図である。図8(c)は、本実施形態の第3の変形例を示す概略図である。図8(d)は、本実施形態の第4の変形例を示す概略図である。
本実施形態の特徴部分は、カバー部材5aの剛性が大きくなるようにカバー部材5aを構成していることである。カバー部材の剛性が大きくなることにより、カバー部材の上面53の平面性を向上させることができる。カバー部材5aの剛性を大きくするため、カバー部材5aがより多く残るようなカバー部材5aの形状とする。図7に示す構成においては、側面52を曲面とすることにより、上面近傍のなす角度が第1の実施形態と本実施形態とで同じという条件下においては、第1の実施形態のカバー部材5と比較してカバー部材が多く残るようにしている。側面52が曲面である場合における上面53と側面52とのなす角度は、上面53と、側面52のうち上面53近傍にある無作為に選んだ点における接線とのなす角度をいう。即ち、側面52が曲面である場合には、側面52のうち上面53近傍のいずれの点における接線においても、上面53とのなす角度が鋭角である。
図8(a)に示す第1の変形例については、カバー部材5bが側面52の下方側の端部から下方(Z方向)に向かって垂直に延在する第2の側面55を有することにより、カバー部材が多く残るようにしている。図8(b)に示す第2の変形例については、カバー部材5cが側面52よりも緩やかな角度をもって側面52の下方側の端部から下方に延在する第2の側面55を有することにより、カバー部材5cの剛性を大きくしている。図8(c)に示す第3の変形例については、カバー部材5dが側面52の下方側の端部から下方であって記録素子基板10側に延在する第2の側面55を有することにより、カバー部材5dの剛性を大きくしている。図8(d)に示す第4の変形例については、側面52が曲面であって、周囲部材の記録素子基板側の端部54と流路部材210と接する部分59とを結んだ直線よりも記録素子基板側に突出する部分を有する。記録素子基板10側に凸となる向きに曲面となっていることにより、カバー部材5dの剛性を大きくしている。
カバー部材の剛性を大きくするためには、カバー部材をより多く残すことができる形態であることが好ましいため、図7および図8に示した形態においては、カバー部材の体積が最も大きくなりやすい図8(d)に示すカバー部材の構成が最も好ましい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について、図9を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の箇所については同様の符号を付し、説明は省略する。図9(a)は、本実施形態におけるカバー部材5fを有する液体吐出ヘッドの、図2に示したA-A断面における断面図である。図9(b)は、本実施形態の変形例を示す概略図である。本実施形態の特徴部分は、カバー部材に、流路部材210とカバー部材を接合するための接着剤を保持することができる領域を設けることである。
第1の実施形態と同様に、γはカバー部材5には向かわない方向に働くため、封止部材220がカバー部材5cの上面53に這い上がることを抑制することができる。したがって、封止部材220は、上面53よりも下方に位置することとなる。
カバー部材5fと流路部材210とを接着剤により接合する際に、接着剤が封止部材220の塗布領域、すなわち、カバー部材5fと記録素子基板10との間の空隙にはみ出てしまう場合がある。その結果、接着剤により空隙が部分的に埋まるため、封止部材220を保持できる領域が小さくなる。これにより、空隙の体積が設計していた空隙の体積よりも小さくなる。その結果、封止部材220を設計量で塗布した際に、空隙で封止部材220を保持しきれなくなり、封止部材220が上面53に乗りあがるおそれがある。
そこで、本実施形態では、図9(a)、(b)に示すように、流路部材210とカバー部材との間に溝部8を設けることで、はみ出した接着剤9を溝部8で保持することができるようになる。これにより、封止部材220を保持する領域が小さくなることを抑制し、封止部材220が上面53に乗りあがることをより抑制することができる。なお、溝部8は、側面52からZ方向と略直交する方向に延在する第2の側面56がカバー部材5f、5gに形成されることにより形成される。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について、図10を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の箇所については同様の符号を付し、説明は省略する。図10は、本実施形態におけるカバー部材5hを有する液体吐出ヘッドの、図2に示したA-A断面における断面図である。本実施形態の特徴部分は、カバー部材5hの記録素子基板10側の端部57が曲率を有し、その曲率を有する端部57から下方に向かって延在する面52を有することである。ここで、カバー部材5hの上面53の延長線61と側面52の延長線60とのなす角度は、鋭角である。
カバー部材は、金型に樹脂を注入し、その後、金型を開いて取り出すという、射出成型により形成される場合がある。金型からカバー部材を取り出す際に、カバー部材が金型に引っ掛かり、金型からカバー部材を取り出すことが困難となる場合がある。そこで、本実施形態のように、カバー部材の端部57が曲率を有することで、カバー部材を金型から容易にカバー部材5hを取り出すことができるようになる。
曲率を有する端部57から延在する側面52の上方側の端部の位置58は、カバー部材の上面53から、カバー部材のZ方向における全長のうちの3分の1までの位置に位置することが好ましい。位置58が流路部材210側に近い位置にあると、鋭角の部分で封止部材が上方に流動することを抑制される作用が働いたとしても、封止部材220の注入量によっては側面52の端部(位置58)を乗り越えて封止部材が充填されてしまう可能性が高くなる。そこで、位置58が、カバー部材5hの上面53から、カバー部材のZ方向における全長のうちの3分の1までの位置に形成されることで、封止部材220が上面53に付着することを抑制しつつ、金型から容易にカバー部材を取り出すことができるようになる。
以上、周囲部材としてカバー部材を用いて説明を行ったが、周囲部材が記録素子基板10を支持する支持部材(不図示)の場合でも同様である。支持部材の上面に封止部材220が付着させない為に、支持部材の上面と上面の記録素子基板10側の端部から下方に向かって延在する面とのなす角度が鋭角となるよう、支持部材を構成する。これにより、支持部材の上面に封止部材220が付着することを抑制することができる。
3 液体吐出ヘッド
10 記録素子基板
52 下方に向かって延在する面
53 上面
220 周囲部材

Claims (16)

  1. 液体を吐出し記録を行うための記録素子を有する記録素子基板と、
    前記記録素子基板の周囲を、空隙を介して取り囲む周囲部材と、
    前記空隙に配置される封止部材と、
    を有する液体吐出ヘッドにおいて、
    前記記録素子基板の表面の接触角よりも前記周囲部材の表面の接触角の方が小さく、
    前記記録素子基板から液体が吐出される方向を下方から上方としたとき、前記周囲部材の上面またはその延長線と、前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面またはその延長線と、のなす角度は、鋭角であり、
    前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面は、曲面であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記周囲部材は、前記記録素子基板と接続されており前記記録素子基板に液体を供給する流路を有する流路部材に取り付けられるカバー部材である請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記周囲部材は、前記記録素子基板と接続されており前記記録素子基板に液体を供給する流路を有する流路部材と接続され、前記記録素子基板を支持する支持部材である請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面は、平面である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記周囲部材は、前記封止部材がある側に2つの面を有する請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記周囲部材は、前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面の下方側の端部から、下方に向かって垂直に延在する面を有する請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記周囲部材は、前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面の下方側の端部から、下方であって前記記録素子基板に向かって延在する面を有する請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面は、前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部と、前記周囲部材の前記流路部材と接する部分と、を結んだ直線よりも、前記記録素子基板側に突出する部分を有する請求項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記カバー部材は、前記記録素子基板に液体を供給する流路を有する流路部材に接合されており、
    前記流路部材と前記カバー部材との間に、溝部が形成されている請求項3ないし請求項のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記なす角度は、70度以下である請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記なす角度は、50度以下である請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記なす角度は、30度以下である請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 前記なす角度は、10度以上である請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  14. 前記周囲部材の上面は、フィラーによる凹凸を有さない請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  15. 前記周囲部材は、フィラーを有さない請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
    なす角度
  16. 前記周囲部材の前記記録素子基板側の端部のうち前記封止部材がある側の端部から下方に向かって延在する面の上方側の端部は、前記カバー部材の上面から前記カバー部材の前記液体が吐出される方向における全長のうちの3分の1までの位置に位置している請求項に記載の液体吐出ヘッド。
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