JP7352769B2 - 断熱材とその製造方法とそれを用いた電子機器と自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、断熱材とその製造方法、それを用いた電子機器と自動車に関する。特に、エアロゲル複合断熱材とその製造方法およびその使用に関する。
現在、優れた断熱材として、繊維にシリカエアロゲルを保持させた断熱材が利用されている(特許文献1~3)。
特許第6064149号公報 特願2014-79802号公報 特願2013-181138号公報
従来のシリカエアロゲルを用いた断熱材は、各種機器内で挟んで使用する場合、圧縮され密度が上がり、熱伝導率が上昇(=熱抵抗が低下)するという課題があった。
よって、本願課題は、圧縮変形されたとしても、熱伝導率が上昇しない断熱材とその製造方法とそれを用いた電子機器と自動車を提供することである。
マクロ孔と、メソ孔とを有するエアロゲルを含む断熱材を用いる。発熱を伴う電子部品と筐体との間に、上記断熱材を用いた電子機器を用いる。電池間に上記断熱材を用いた自動車を用いる。
また、珪酸ソーダ中のNaOに対して、ゲル化剤をモル比で0.1から0.75より小さくなるように加えて、シロキサン骨格中に未反応のNaと非架橋酸素を残すことでマクロ孔を導入されたゾルを調整するゾル調製工程と、不織布繊維構造体にゾルを含浸させ、ヒドロゲル-不織布繊維の複合体を生成する含浸・ゲル化工程と、生成した上記ヒドロゲル-不織布繊維の複合体をシリル化剤と混合して表面修飾させる疎水化工程と、表面修飾した上記ヒドロゲル-不織布繊維の複合体中に含まれる液体を臨界温度及び圧力未満で乾燥することによって除去する乾燥工程と、を含む断熱材の製造方法を用いる。
本発明のマクロ孔とメソ孔を有するエアロゲル複合断熱材は、圧縮変形により、熱伝導率低減に寄与しないマクロ孔が大幅に減少するため、熱伝導率が低下し、角型電池の間に挟んで使う場合、電池が膨張しても、膨張前と同等以上の断熱性を担保する。
実施の形態のエアロゲルが取り得る細孔分布を示す図 実施の形態のシロキサン骨格中における未反応のNaと非架橋酸素を示す図 実施の形態のマクロ孔とメソ孔を有するシリカエアロゲルを示す図 水銀圧入ポロシメータによる細孔分布測定結果を示す図 実施例1と比較例1のエアロゲル複合断熱材のマイクロX線CT測定による立体像、及びXY,YZ,XZ断層像の図 実施例1と比較例1のエアロゲル複合断熱材の膜厚方向におけるマクロ孔(空隙率)の分布を示す図
次に好ましい発明の実施の形態を挙げて本実施の形態を説明する。
<マクロ孔を有するエアロゲル複合断熱材の設計コンセプト>
シリカエアロゲルと不織布繊維からなるエアロゲル複合断熱材は、これまでいくつか知られている。その多くは、取扱性が改善されている。しかし、エアロゲル複合断熱材は、5MPaの荷重に耐えうる強度を持ち合わせていない。このため、エアロゲル複合断熱材では、圧縮変形によりメソ孔が潰れる。その結果、エアロゲル複合断熱材では、シリカ粒子同士の接点が急激に増加し密度が上がり、熱伝導率が上昇してしまう。
本実施の形態のエアロゲル複合断熱材の最大の特徴は、エアロゲルが1~10μmのマクロ孔2と、2~50nmのメソ孔1を有することである。そのため、エアロゲル複合断熱材は、5MPaもの高い荷重が断熱材にかかっても、熱伝導率は上昇(悪化)しない。むしろ、エアロゲル複合断熱材の熱伝導率は、低下(良化)する。メカニズムは、後で説明する。
マクロ孔2とメソ孔1のバイモーダルな細孔分布が好ましい。ここでバイモーダルな細孔分布、というのは細孔分布で山がふたつあるようなもののことであり、“二峰性”や“双峰性”などともいう。ただし、バイモーダルである必要はない。
図1に、エアロゲルが取り得る細孔分布のパターンを示す。横軸は、穴径である。縦軸は、個数である。表1に図1のそれぞれのメソ孔1とマクロ孔2の割合を示す。なお、表1の%は体積比率である。
Figure 0007352769000001
図1に示すように、細孔分布のパターンは、(a)~(h)の8種類あるが、本願実施の形態のエアロゲルは、(g)、(h)のようにメソ孔1とマクロ孔2の双方の細孔分布を有する。なお、(h)は、バイモーダルではないがよい。
メソ孔1の細孔分布は2~50nmであり、平均細孔直径として20~40nm、全細孔容積に対して体積比率15~60%である。
ここで、平均細孔直径Dとは、ガス吸着法で求めることができるもので以下です。比表面積Aと全細孔容積Vの2つの物性値のみから計算できるものです。この平均細孔直径Dは、全ての細孔をひとつの(大きな)円筒形細孔で代表させて考えます。大きなひとつの円筒形細孔は、体積V、表面積A(側面積)を持っています。円筒形ですから、体積Vと表面積Aと円筒の高さHはそれぞれ次式で決めることができます。
V=πDH/4・・・(式1)
A=πDH・・・・(式2)
これら式1、式2からHを消去すると次の式が得られます。
D=4V/A・・・・・(式3)
マクロ孔2の細孔分布は、1~10μmであり、平均細孔直径として2~6μm、全細孔容積に対して体積比率7~60%有することが好ましい。この範囲内であれば2nmより小さいマイクロ孔と50nmより大きく1μmより小さいマクロ孔を有していれもよい。10μmより大きいマクロ孔は存在しないほうが好ましい。尚、複合材料中のマクロ孔の割合は、空隙率として1μm程度の分解能をもつマイクロX線CT測定で求めることができる。
この時、エアロゲルを構成する材料としては、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)などの金属酸化物系ナノ粒子やレゾルシノール-ホルムアルデヒド(RF)、ポリイミド、ウレタンなどの有機化合物、RFエアロゲルを焼成して得られるカーボンエアロゲルがあげられる。
上記のように特異な挙動を示すメカニズムは、断熱材内部に存在するマクロ孔2が押圧時に犠牲となって潰れる。その一方で、メソ孔分布は潰れずに生き残り、維持されるためと考えられる。静止空気(窒素分子)の平均自由行程である68nmより大きな細孔径分布を有する多孔体材料においては、空気の対流による熱伝達が生じやすくなるため、熱伝導率は総じて高くなる。したがって、バイモーダル分布を有する断熱材が押圧により熱伝導率が低減するのは、マクロ孔が消失することによって空気の対流が抑制されることによるものである。
<マクロ孔2を有するエアロゲル複合断熱材の圧縮後熱伝達特性>
0.75~5MPaで加圧した時の実施の形態の複合断熱材の熱伝導率は、初期熱伝導率に比べて1~10%低いことが好ましく、5~10%低いことがさらに好ましい。
複合断熱材の熱伝導率が、初期熱伝導率に比べて、1%未満の場合、複合断熱材の圧縮時における熱連鎖を抑制することが難しい。
複合断熱材の熱伝導率が、初期熱伝導率に比べて、5~10%であれば、複合断熱材の圧縮時における熱連鎖を効果的に抑制することができる。
<エアロゲル複合断熱材の原料種および原料濃度>
バイモーダル分布を有するエアロゲルの原料としては、公知の金属アルコシド、水ガラスなどの汎用的な原料が用いられ、所望の原料濃度になるように水を加えて、分散液あるいは溶液を調製、使用する。
金属種としては、Si、Ti、Al、Zrなどがあげられる。高密度エアロゲルにおける多孔質構造の緻密化、高密度化にNaイオンが影響を与えていると考えられるため、Naイオンを含む水ガラスが好適に用いられる。原料分散液あるいは溶液におけるシリカ濃度は、エアロゲルを合成可能な濃度であれば特に制限はないが、6~22%が好ましい。
<エアロゲル複合断熱材のゲル化剤および濃度>
本実施の形態のメソ孔とマクロ孔を有するエアロゲルの合成に使用するゲル化剤の種類としては、特に制限はなく、公知のものであれば何でもよい。例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの鉱酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、酒石酸などの有機酸、二酸化炭素や炭酸エステルなどの炭酸を発生するものが用いられる。これはシリカだけではなく、チタニア、アルミナ、ジルコニアでも同様である。
ゲル化剤の添加量は、珪酸ソーダ中のNaOに対してモル比で0.50以下の化学量論比になるように加える。例えば、5wt%のNaOを含有する珪酸ソーダ水溶液100gには、8mmolのNaOが存在している。
しかし、化学量論比で0.50、つまり4mmol以下のゲル化剤を加えることで、図2に示すようなシロキサン骨格中に未反応のNa3と非架橋酸素4を残すことができる。これはシリカだけではなく、チタニア、アルミナ、ジルコニアでも同様である。
こうすることにより、分子レベルで欠陥を導入することができ、図3に示すように、メソ孔5を有するシリカエアロゲル6骨格中にマクロ孔7が生成する。このようなメカニズムでマクロ孔が形成される。ゲル化剤の添加量は、生産性(不織布への原料液体の含浸速度など)やコストの関係から、珪酸ソーダ中NaOの化学量論量に対してモル比で0.1~0.50が好ましい。
<エアロゲル複合断熱材の厚さ>
エアロゲル複合断熱材の厚さは、0.03mm~3.0mmの範囲内にあり、好ましくは0.05mm~1.5mmの範囲内にある。エアロゲル複合断熱材が、0.03mmよりも薄い場合には厚さ方向の断熱効果が低下するので、熱伝導率が真空に近いレベルの非常に低い熱伝導率を実現しなければ、その一面から他面への厚さ方向の伝熱を良好に低減させ得ない。0.05mm以上厚いと、厚さ方向の断熱効果が確保できる。一方、エアロゲル複合断熱材が、1.5mmよりも厚ければ、車載・産業機器への組み込みが難しくなる。特に、車載分野では、3.0mmより厚くなると、機器への組み込みは一層難しくなる。
<不織布繊維の目付>
エアロゲル複合断熱材の製造に用いられる不織布繊維の目付けとしては、エアロゲルの支持体として必要最低限の剛性を維持するため、5~200g/mが好ましい。目付けは単位面積あたりの繊維の重量である。
<不織布繊維の嵩密度>
不織布繊維の嵩密度は、エアロゲル複合断熱材におけるシリカキセロゲルの含有率を高めて、より熱伝導率を低減させるという観点から、100~500kg/mの範囲が好ましい。
連続体として機械的強度が伴った不織布を形成するためには、嵩密度は少なくとも100kg/m必要である。また、不織布の嵩密度が500kg/mより大きい場合、不織布中の空間体積が少なくなるため、充填することができるシリカキセロゲルが相対的に減り、熱伝導率が上昇する。
<不織布繊維の材質>
エアロゲル複合断熱材の製造に用いられる不織布繊維の材質としては、無機繊維系のグラスウール、ガラスペーパー、ロックウール、樹脂系のポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、天然系の羊毛やセルロース、カーボンフェルトなどを利用することができる。
<エアロゲル複合断熱材の製造方法>
マクロ孔とメソ孔を有するバイモーダルなエアロゲルを作製するためには、シロキサンネットワーク中に分子レベルで戦略的に欠陥を導入することが必要となる。基本的な合成手順としては、a)~c)の3ステップから構成される。
a)ゲル化剤を珪酸ソーダ組成物中のNaOに対して、モル比で0.1~0.75より小さくなるように加えて調製したゾルを、不織布繊維構造体に含浸させ、ヒドロゲル-不織布繊維の複合体を生成する。
b)ステップa)で生成したヒドロゲル-不織布繊維の複合体を、シリル化剤と混合して表面修飾させる。
c)ステップb)で得られた表面修飾したヒドロゲル-不織布繊維の複合体中に含まれる液体を臨界温度及び圧力未満で乾燥することによって除去する。
以下、本実施の形態を実施例に基づいて説明する。但し、本実施の形態は、下記実施例に限定されるものではない。すべての反応は、大気下のもとで行われた。条件と結果を表2に示す。
Figure 0007352769000002
<評価>
尚、実施例では、原料として珪酸ソーダ、ゲル化剤として炭酸エステルを用い、水ガラス原料のシリカ濃度をかえて断熱シートを作製し、熱伝導率、圧縮歪、熱抵抗値を評価した。
熱伝導率測定には、熱流計HFM436Lamda(NETZCH製)を用いた。エアロゲル複合断熱材のメソ孔は、高精度ガス/蒸気吸着量測定装置BELSORP-max42N-VP-P(マイクロトラック・ベル製)を用いて評価した。また、マクロ孔の割合(空隙率として)と分布は、マイクロX線CTによる非破壊検査にて調べた(三次元計測X線CT装置:TDM1000-IS/SP(ヤマト科学製),三次元ボリュームレンダリングソフト:VG-StudioMAX(VolumeGraphics製))。各実施例、比較例の詳細の条件は以下で説明する。
<圧縮後の熱伝導率合格基準>
5.0MPa、50℃で30分間の押圧処理を3回実施後の熱伝導率が初期熱伝導率に対して、5%以上低下している条件を合格とした。5%未満では、高負荷時においても、効果的に熱連鎖を抑制することが難しい。
<実施例1>
珪酸ソーダ水溶液(SiO濃度20wt%、NaO濃度5wt%)に、NaOに対してモル比0.375となるようにゲル化剤(炭酸エチレン)を添加してよく攪拌、溶解させてゾル液を調製した。
次いで、不織布繊維(材質;グラスペーパー,厚み1mm、目付155g/m、寸法12cm角)にゾル溶液を注ぐことでゾル溶液を不織布に含浸させた。ゾル溶液を含浸させた不織布をPPフィルム(厚み50um×2枚)に挟み、室温23℃で3分放置してゾルをゲル化させた。ゲル化を確認後、ギャップを1.00mm(フィルム厚込み)に設定した2軸ロールにフィルムごと含浸不織布を通して、不織布から余分なゲルを絞りだして厚み1.00mm狙いで規制した。
次に、フィルムを剥がしてゲルシートを塩酸6規定に浸漬後、常温23℃で10分放置してゲルシートの中に塩酸を取り込ませた。次いで、ゲルシートを、シリル化剤であるオクタメチルトリシロキサンと2-プロパノール(IPA)の混合液に浸漬させて、55℃の恒温槽に入れて2時間反応させた。トリメチルシロキサン結合が形成され始めると、ゲルシートから塩酸水が排出され、2液分離した状態となった(上層にシロキサン、下層に塩酸水、2-プロノール)。ゲルシートを150℃設定の恒温槽に移して大気雰囲気下2時間乾燥させることで断熱シートを得た。
このエアロゲル複合断熱材の熱伝導率を測定した結果、45mW/mKであった。また水銀ポロシメータによる細孔分布測定の結果である図4に示すように、1μm以上のマクロ孔の存在が15%以上確認された。
図5にマイクロX線CT測定により取得した、エアロゲル複合断熱材の立体像、及びXY,YZ,XZ断層像を示す。本装置の分解能は1μmだが、1μmのマクロ孔の存在が視覚的に確認された。
図6に膜厚方向におけるマクロ孔(空隙率)の分布を示す。実施例1では表面近傍のマクロ孔の割合が比較的少なく、比較例1より多くのマクロ孔を有することが定量的に判明した。
実施例1では、マイクロX線CT画像から求めたマクロ孔の割合は、9.25%であった(表2)。
次に、圧縮後の熱伝度率評価を行った結果、42mW/mKであり、初期熱伝導率に対して7%低下した(表2)。
<比較例1>
ゲル化剤の添加量をモル比0.75に変更した以外は、実施例1と同様のプロセス条件にてシートを作製した。このエアロゲル複合断熱材の熱伝導率を測定した結果、46mW/mKであった。また水銀圧入ポロシメータによる細孔分布測定の結果、図4に示すように、メソ孔分布が確認されたが、マクロ孔の存在は確認されなかった。一方、非破壊検査であるマイクロX線CT測定では、図5,6に示すように、実施例1より少ないながらもマクロ孔の存在が確認された。マクロ孔の割合は、5.30%であった(表2)。次に、圧縮後の熱伝度率評価を行った結果、46mW/mKであり、初期熱伝導率に対して変化がみられなかった(表1)。
なお、自動車の電池間に実施の形態の断熱シートを用いるのが好ましい。自動車の電池は、充放電で、頻繁に膨張収縮するので、それに、実施の形態の断熱シートは適する。
また、電子機器において、発熱を伴う電子部品と筐体との間に、上記断熱シートを用いるとよい。
(全体として)
エアロゲルとしてシリカで説明したが、チタニア、アルミナ、ジルコニアなどでも同様によい。孔径、濃度、特性も同様である。
実施の形態の断熱シートは、電子機器、車載機器、産業機器内の狭いスペースにおいても十分に断熱効果を発揮し得ることから広く利用される。さらに、携帯機器、ディスプレイ、電装品など、熱に関わる全ての製品へ応用される。
1 メソ孔
2 マクロ孔
3 Na
4 非架橋酸素
5 メソ孔
6 シリカエアロゲル
7 マクロ孔

Claims (9)

  1. 1~10μmのマクロ孔と、2~50nmのメソ孔とを有するエアロゲルを含み、
    前記マクロ孔の容積が、全細孔容積に対して7~60vol%であり、
    前記メソ孔の容積が、全細孔容積に対して15~60vol%である、断熱材。
  2. 前記メソ孔の平均細孔直径が、20~40nmであり、
    前記マクロ孔の平均細孔直径が、2~6μmである前記エアロゲルを含む請求項1記載の断熱材。
  3. 不織布繊維に、前記エアロゲルを保持させた請求項1に記載の断熱材。
  4. 圧縮後の熱伝導率が、初期熱伝導率に対して5%以上低い請求項1に記載の断熱材。
  5. 5MPa圧縮後の熱伝導率が、初期熱伝導率に対して5%以上低い請求項記載の断熱材。
  6. 前記エアロゲルが、シリカエアロゲルである請求項1に記載の断熱材。
  7. 発熱を伴う電子部品と筐体との間に、請求項1に記載した断熱材を用いた電子機器。
  8. 電池間に請求項1に記載した断熱材を用いた自動車。
  9. 珪酸ソーダ中のNaOに対して、ゲル化剤をモル比で0.1から0.75より小さくなるように加えて、シロキサン骨格中に未反応のNaと非架橋酸素を残すことでマクロ孔を導入されたゾルを調整するゾル調製工程と、
    不織布繊維構造体にゾルを含浸させ、ヒドロゲル-不織布繊維の複合体を生成する含浸・ゲル化工程と、
    生成した前記ヒドロゲル-不織布繊維の複合体をシリル化剤と混合して表面修飾させる疎水化工程と、
    表面修飾した前記ヒドロゲル-不織布繊維の複合体中に含まれる液体を臨界温度及び圧力未満で乾燥することによって除去する乾燥工程と、を含む断熱材の製造方法であって、
    前記断熱材は、1~10μmのマクロ孔と、2~50nmのメソ孔とを有するエアロゲルを含み、
    前記マクロ孔の容積が、全細孔容積に対して7~60vol%であり、
    前記メソ孔の容積が、全細孔容積に対して15~60vol%である、断熱材の製造方法
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