JP7352087B2 - 容器整列装置 - Google Patents

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Description

本発明は容器整列装置に関し、より詳しくは、横転状態の容器をロボットで保持して解放位置まで移送してから保持状態を解放し、落下する容器を起立手段に当接させて正立状態に起立させるようにした容器整列装置に関する。
従来、横転状態の容器をロボットと起立手段を用いて正立状態に起立させるようにした容器整列装置は知られている(例えば特許文献1)。
この特許文献1の容器整列装置においては、横転状態で搬送される容器をロボットで保持して解放位置まで搬送し、そこでロボットによる容器の保持状態を解放することで、落下する容器を起立手段に当接させて正立状態に起立させるようになっている。
特開平7-144747号公報
特許文献1の容器整列装置における起立手段は、所定距離を隔てた一対の棒状をした係合部材からなり、解放位置においてロボットが横転状態の容器の保持状態を解放すると、該容器の口部側の外周部が上記一対の係合部材のいずれかに当接し、反転された容器が両係合部材の間を下方へ通過することで横転状態から正立状態に姿勢が変更されるようになっている。
ところで、特許文献1の容器整列装置においては、ロボットの保持部によって横転状態の容器を保持する際には、容器の高さ方向(長手方向)の中央部よりも底部に近い位置を保持するようにしている。しかも、ロボットの保持部が解放位置において容器の保持状態を解放する際には、容器の長手方向(軸心)は水平な状態となっている。
そのため、ロボットの保持部が容器を保持した箇所が容器の高さ方向(長手方向)にずれている場合には、解放位置でロボットの保持部が容器を解放した際に、当接させる予定の係合部材ではなく、誤って他方の係合部材に容器の底部側の外周部が当接したり、容器の外周部の係合部材への当接の仕方が変わったりすることで、容器を横転状態から正立状態に確実に起立させることができないことがあった。
しかも、特許文献1の容器整列装置においては、横転状態の容器の上方で、ロボットの保持部を鉛直軸を回転中心として回転させて位置合わせしてから容器を保持部で一つずつ保持する構成となっている。そのため、装置全体として処理能力を向上させようとすると、ロボットの台数を増やす必要があった。
上述した事情に鑑み、本発明は、横転状態の容器を搬送する供給コンベヤと、口部が上方を向けた正立状態に起立された後の容器を排出する排出コンベヤと、上記供給コンベヤが搬送する横転状態の容器の口部の位置を検出する検出手段と、上記検出手段の検出結果に基づいて供給コンベヤ上の容器を保持して、上記排出コンベヤ上となる解放位置まで移送してから容器の保持状態を解放するロボットと、排出コンベヤ上となる解放位置に離隔させて配置された一対の係合部材からなり、上記ロボットが解放位置で保持状態を解放した容器における口部側の外周部に上記係合部材のいずれかが当接して、該容器を口部が上方を向けた正立状態に起立させる起立手段とを備えた容器整列装置において、
上記ロボットは、容器を保持して水平方向の回動軸を回転中心として揺動可能な保持部と、上記保持部を所要角度揺動させる揺動手段とを備え、
上記ロボットは、保持部が保持した容器の口部が底部よりも上方となるように上記揺動手段によって当該保持部を介して容器を所定角度傾斜させ、当該保持部は解放位置において傾斜状態の容器を解放するようにしたものである。
このような構成によれば、ロボットが解放位置で容器を解放する際には容器は傾斜しているので、保持部が容器を保持した箇所が高さ方向にずれている場合であっても、安定した状態で起立手段の係合部材のいずれかに容器の口部側の外周部を当接させて、容器を速やかに正立状態に起立させることができる。
したがって、本発明によれば、ロボットの台数を増やすことなく処理能力を向上させることができる。
本発明の一実施例を示す平面図。 図1の要部の側面図。 図2の要部の拡大図。 図3の要部の拡大図。 図4に示したロボットの処理ハンドの動作を示す側面図。
以下、図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図2において、1は容器整列装置であり、この容器整列装置1は、供給コンベヤ2が搬送する横転状態の容器3をロボット4により排出コンベヤ5上となる解放位置Bまで移送し、そこでロボット4による容器3の保持状態を解放することで、落下する容器3を起立手段6に当接させて正立状態に起立させるようになっている。
本実施例の処理対象となる容器3は、円筒状をしたプラスチック容器であり、その上端中央に口部3aを突設してあり、下端となる底部3bは平坦面となっている。本実施例においては、供給コンベヤ2上で横転状態であった容器3を、解放位置Bにおいて起立手段6によって正立状態に起立させ、正立状態となった後の容器3は走行中の排出コンベヤ5上に載置されて順次下流側へ排出されることで、容器3が縦一列に整列されるようになっている。
容器整列装置1は、横転状態の容器3を矢印方向に搬送する供給コンベヤ2と、供給コンベヤ2と平行に配置されて正立された直後の容器3を矢印方向に排出する排出コンベヤ5と、供給コンベヤ2上の保持位置Aから排出コンベヤ5上の解放位置Bまで容器3を保持して移送するロボット4と、排出コンベヤ5の上方側に配置されて容器3を横転状態から正立状態に起立させる起立手段6と、排出コンベヤ5の一側に配置されて、容器3が正立状態に起立するのを補助するバケットコンベヤ7と、上記ロボット4等の作動を制御する制御装置8を備えている。
容器3を搬送する供給コンベヤ2の載置面には、搬送方向と直交する仕切り板2Aが等間隔で取り付けられており、相前後する仕切り板2Aの間となる載置面に横転状態の容器3が載置されるようになっている。それにより、各容器3は、その長手方向(軸心)が供給コンベヤ2の搬送方向と直交した横転状態で供給コンベヤ2上に載置され、その横転状態でロボット4による保持位置Aまで搬送されるようになっている。
供給コンベヤ2の下流側の一側に、制御装置8によって作動を制御されるロボット4が配置されている。供給コンベヤ2を挟んだロボット4の反対側には、容器3を正立状態に起立させる起立手段6が配置されるとともに、正立状態となった容器3を排出する排出コンベヤ5が配置されている。また、ロボット4とは反対側となる排出コンベヤ5の一側に、多数のバケット11を矢印方向に循環走行させるバケットコンベヤ7が配置されている。排出コンベヤ5上となる起立手段6が配置されている位置が解放位置Bとなっている。
排出コンベヤ5は供給コンベヤ2と平行に配置されているが、排出コンベヤ5の載置面は、供給コンベヤ2の載置面よりも容器3の高さと同じ程度、低くなっている。供給コンベヤ2が走行される際には、排出コンベヤ5も矢印方向に走行されるようになっている。
起立手段6は、排出コンベヤ5の搬送方向に沿って水平に配置された一対の係合バー6A、6Bから構成されている。係合バー6A、6Bは同じ高さで対向させて配置されており、それらが隔てた間隔は、口部3aを除いた容器3の軸方向長さ(胴部の長さ)よりも少し短い長さとなっている。また、係合バー6A、6Bは、供給コンベヤ2に横転状態で載置された容器3の高さよりも少し高い位置に支持されている。
本実施例においては、解放位置Bで解放された容器3における口部3aに近い胴部の外周部を係合バー6A、6Bのいずれかに上方から落下させて当接させるなっている。それにより、容器3を反転させて両係合バー6A、6Bの間を通過させることで、口部3aが上方を向けて底部3bが下方となる正立状態に容器3を起立させるようになっている。
供給コンベヤ2及び排出コンベヤ5が走行される際には、バケットコンベヤ7も排出コンベヤ5と同じ速度で矢印方向に循環走行されるようになっている。それによって、各バケット11は解放位置Bにおける係合バー6A、6Bと排出コンベヤ5の載置面の間を排出コンベヤ5と同一方向に移動するようになっている。
また、解放位置Bの各バケット11と対向させて、容器3が正立状態に起立されるのを補助する支持プレート12が一方の係合バー6Bの下方側に配置されている。
ロボット4により容器3が保持されて解放位置Bまで移送された後に、そこでロボット4による保持状態を解放されると、落下する容器3の口部3a側となる外周部が係合バー6A、6Bのいずれかに当接するようになっている。それにより、容器3は横転状態から正立状態に反転されて起立されるとともに、両係合バー6A、6Bの間を通って解放位置Bを移動中のバケット11内に収容されると同時に走行中の排出コンベヤ5上に正立状態で載置されるようになっている。その後、排出コンベヤ5とともに移動するバケット11は排出コンベヤ5上から外れた位置へ後退するので、正立状態の容器3が排出コンベヤ5上で縦一列に整列されて下流側へ排出されるようになっている。
なお、起立手段6、バケットコンベヤ7及び支持プレート12の構成は上記特許文献1等により公知である。
本実施例のロボット4は、容器3を保持する2つの保持部13を有する処理ハンド14を備えている。供給コンベヤ2上となる保持位置Aにおいて処理ハンド14の両保持部13によって2つの容器3が平行な状態で実質的に同時に保持されるようになっている。その後、排出コンベヤ5上となる解放位置Bまで処理ハンド14によって2個の容器3を移送し、その解放位置Bにおいて各保持部13による2個の容器3の保持状態を同時に解放して、排出コンベヤ5上に落下させるようになっている。前述したように、解放位置Bにおいて、排出コンベヤ5に向けて落下する2つの容器3は起立手段6(係合バー6A、6B)と当接することよって正立状態に起立される。
ロボット4の位置よりも上流側となる供給コンベヤ2の搬送経路上に検出手段としてのCCDカメラ15が配置されており、このCCDカメラ15は、供給コンベヤ2が搬送する各容器3の載置状態を上方側から撮影し、その映像を制御装置8に入力するようになっている。そして、制御装置8は、横転状態の容器3の口部3aが供給コンベヤ2の搬送方向の右側、あるいは左側のいずれに位置しているかを認識するようになっている。また、供給コンベヤ2の下流側端部には、ロータリエンコーダ16を接続してあり、このロータリエンコーダ16によって検出したパルス信号は上記制御装置8に入力されるようになっている。
制御装置8は、CCDカメラ15から入力される容器3の映像およびロータリエンコーダ16からのパルス信号を基にして、上記保持位置Aと解放位置Bとにわたってロボット4の処理ハンド14を往復移動させるようになっている。
制御装置8は、CCDカメラ15から入力される容器3の載置状態を基にして処理ハンド14の作動を制御することで、保持位置Aにおいては処理ハンド14の各保持部13によって容器3の長手方向(高さ方向)の中央よりも底部3bに近い胴部が吸着・保持されるようになっている。
図2に示すように、ロボット4は、鉛直方向に向けた大径の第1駆動軸17を備えるとともに、この第1駆動軸17の上端に水平方向を向けた第1アーム18の基部を連結している。第1アーム18の先端部には、鉛直方向を向けた第2駆動軸21を回転自在に設けてあり、この第2駆動軸21に水平方向を向けた第2アーム22の基部を連結している。そして、この第2アーム22の先端部には、小径の第3駆動軸23を回転可能に設けてあり、この第3駆動軸23の下端部に処理ハンド14が取り付けられている。
図3ないし図5に示すように、第3駆動軸23の下端部に支持部材24の長手方向の中央部が固定されており、支持部材24全体は水平に支持されている。第3駆動軸23が回動されると、支持部材24は鉛直方向の第3駆動軸23を回転中心として水平面で正逆に回転されるようになっている。
支持部材24の長手方向の両端の位置に、それぞれ同じ構成の保持部13が取り付けられるとともに、保持部13を揺動させることでそれに保持された容器3を所定角度傾斜させる揺動手段25が設けられている。
保持部13は、エアが給排されるバキュームパッドからなり、この保持部13は、下方に向けて配置された昇降用のエアシリンダ26のピストンロッドの下端部に取り付けられている。エアシリンダ26によって保持部13は昇降可能となっており、この保持部13によって供給コンベヤ2上で横転状態の容器3における長手方向中央部よりも底部3b側にずれた外周部を吸着して保持するようになっている(図3、図4参照)。
支持部材24に設けられた2箇所の保持部13が隔てた距離は、供給コンベヤ2に横転状態で載置された相前後する容器3が隔てた距離に合わせてあり、したがって、保持位置Aにおいて処理ハンド14の2つの保持部13によって横転状態の2つの容器3を実質的に同時に吸着・保持できるようになっている。
エアシリンダ26の作動は制御装置8によって制御されるようになっており、エアシリンダ26が非作動状態の時には保持部13は上昇端位置にあり、エアシリンダ26が作動されると、保持部13は下降端位置まで下降されるようになっている。
また、保持部13に対する負圧の給排作動も制御装置8によって制御されるようになっており、保持部13が保持位置Aにある時及びそこから解放位置Bに移動するまでの間は保持部13に負圧が導入されるようになっている。他方、保持部13が解放位置Bに移動した時及び解放位置から保持位置Aに復帰するまでの間は保持部13への負圧の導入を停止するようになっている。したがって、保持位置Aにおいて処理ハンド14の保持部13に横転状態の容器3が保持されるとともに、解放位置Bにおいては保持部13による容器3の保持状態が解放されて、容器3は起立手段6及び排出コンベヤ5上に落下するようになっている。
供給コンベヤ2によって搬送される横転状態の容器3は、CCDカメラ15で撮影されるようになっており、CCDカメラ15で撮影した容器3の映像を基にして制御装置8は、供給コンベヤ2上の容器3の口部3aの位置を認識して、処理ハンド14が備える2つの保持部13によって口部3aの位置に応じて2つの容器3を保持させるようになっている。
供給コンベヤ2上の相前後する容器3が、ともに同じ側に口部3aが位置している場合は勿論、互いに口部3aが異なる側に位置している場合であっても、処理ハンド14がわずかに水平移動されることで、2つの保持部14によって実質的に同時に合計2個の容器3を吸着・保持できるようになっている。
処理ハンド14の各保持部13に保持された2つの容器3は、相互に平行で、かつそれらの軸心が水平となる横転状態となる。前述したように、各保持部13が容器3を保持する際の保持する箇所は、容器3の長手方向中央部よりも底部3b側に少しずれた位置となっている。
このようにして、処理ハンド14の2つの保持部13によって保持位置Aで2本の容器3を保持したら、処理ハンド14が解放位置Bまで移動する。この時、処理ハンド14の保持部13に保持された2本の容器3は、排出コンベヤ5上であって、解放位置Bとなる起立手段6の係合バー6A、6Bの上方位置に支持される。
この後、処理ハンド14の保持部13、13による容器3の保持状態が同時に解放されるので、2つの容器3が落下し、前述したように起立手段6の係合バー6A、6Bのいずれかと当接して反転されることで容器3が正立状態に起立されるようになっている。
しかして、本実施例は、処理ハンド14の2つの保持部13が解放位置Bにおいて容器3の保持状態を解放する際に、揺動手段25によって保持部13を所定角度揺動させておくことで容器3を水平面に対して所定角度傾斜させることが特徴となっている。そして、そのように傾斜状態で落下する容器3は、その口部3a側の外周部が確実に起立手段6(係合バー6A、6Bのいずれか)に当接することで、確実、かつ速やかに容器3が正立状態に起立するようになっている。
処理ハンド14は、支持部材24に揺動可能に設けられた2つの保持部13と、各保持部13をそれぞれ所定角度揺動させる揺動手段25を備えている。
支持部材24の長手方向の端部となる各端面24Aには、回動軸29が水平な状態で回動自在に取り付けられており、水平方向に突出した回動軸29の先端部は、昇降用のエアシリンダ26のケーシング26Aに固定されている。これにより、エアシリンダ26及び保持部13は、水平な回動軸29を回転中心として回動軸29と直交する鉛直面で揺動可能となっている。
回動軸29の長手方向の中央部には、リンク部材30の中央部が固定されている。つまり、リンク部材30は、回動軸29と直交した状態で回動軸29に連結されている。
支持部材24の端面24aには、ブラケットを介して第1エアシリンダ31の基部(上端部)が揺動可能に取り付けられており、下方に向けられた第1エアシリンダ31のピストンロッド31Aの先端部(下端部)は、上記リンク部材30の一端30Aに揺動可能に取り付けられている。
リンク部材30の他端30Bには、第2エアシリンダ32の基部(下端部)が揺動可能に取り付けられており、第2エアシリンダ32の上方へ向けられたピストンロッド32Aの先端部(上端部)は、昇降用のエアシリンダ26のケーシング26Aの長手方向中央部付近に揺動可能に取り付けられている。
第1エアシリンダ31及び第2エアシリンダ32の作動は制御装置8によって制御されるようになっている。制御装置8は、両エアシリンダ31、32の作動を制御することにより、保持部13の軸心が鉛直方向となった状態と(図5(a))、その状態から時計方向(図5(b)参照)、あるいは反時計方向に所定角度傾斜した状態(図3参照)とに保持部13の支持位置を切り換え可能となっている。
処理ハンド14には、2つの保持部13が設けられているが、両者は同じ構成となっており、制御装置8は、各保持部13のエアシリンダ26と揺動手段25を以下のように制御することで、保持部13の支持位置を切り替えるようになっている。
すなわち、図5(a)に示すように、処理ハンド14が供給コンベヤ2上の保持位置Aにある時には、第1エアシリンダ31のピストンロッド31Aは下降端(前進端)まで伸びており、他方、第2エアシリンダ32のピストンロッド32Aは下降端(後端端)まで後退して縮小している。この状態では、エアシリンダ26のピストンロッドは鉛直方向に支持されて、保持部13は、その軸心が鉛直方向となるようにしじされて吸着面は鉛直下方に向けられている。この状態で、エアシリンダ26が昇降されるとともに、保持部13に負圧が導入されるので、該保持部13によって横転状態の容器3が吸着・保持されるようになっている。この状態では、容器3は水平な横転状態となっている。なお、前述したように、容器3の長手方向中央部よりも底部3b側にずれた箇所を保持部13によって保持するようになっている。
以上のようにして鉛直下方に向けた状態の保持部13により横転状態の2つの容器3を保持したら、処理ハンド14は保持位置Aから解放位置Bまで移動することで、2つの保持部13に保持された容器3は解放位置Bに位置する。
すると、この直後に、口部3aが起立手段6の係合バー6A、6Bのどちら側に位置しているかに応じて、揺動手段25により保持部13が所定角度時計方向あるいは反時計方向に所定角度揺動される。
具体的には、容器3の口部3aが係合バー6A側となって保持部13に保持されている場合には、上記保持部13が鉛直下方を向けた状態から第2エアシリンダ32のピストンロッド32Aが後退端で縮小されたままで、第1エアシリンダ31のピストンロッド31Aが上昇端(後退端)まで後退して縮小される。これにより、リンク部材30、回動軸29を介してエアシリンダ26及び保持部13が鉛直方向から反時計方向に25°回転される(図3、図4の右側参照)。したがって、保持部13に保持された容器3は、その口部3aが底部3bよりも上の高さとなるように水平面に対して25°傾斜した状態となる。また、この傾斜状態では、上方から容器3を見た状態で、容器3の底部3bは両係合バー6A、6Bの間に位置している(図3参照)。
そして、この傾斜状態で、保持部13への負圧の導入が停止されることで、保持部13による容器3の保持状態が解放されるので、落下する容器3は25°傾斜した状態で口部3a側の外周部が起立手段の係合バー6Aに当接して、反転されてから両係合バー6A、6Bの間を通過して正立状態に起立される(図3、図4参照)。つまり、容器3の底部3bが誤って係合バー6Bに誤って当接することはなく、したがって、容器3は確実、かつ速やかに正立状態に起立される。
他方、容器3の口部3aが係合バー6B側となって保持部13に保持されている場合には、上記保持部13が鉛直下方を向けた状態から、第1エアシリンダ31のピストンロッド31Aが下降端まで伸長した状態のままで、第2エアシリンダ32のピストンロッド32Aが上昇端まで上昇されて伸長される。これにより、リンク部材30、回動軸29を介してエアシリンダ26及び保持部13が時計方向に25°回転される。そのため、保持部13に保持された容器3は、その口部3aが底部3bよりも上方となるように水平面に対して25°傾斜した状態となる(図4の左側、図5(b)参照)。この傾斜状態では、上方から容器3を見た状態で、容器3の底部3bは両係合バー6A、6Bの間に位置している(図4の左側、図5(b)参照)。
この傾斜状態で、保持部13への負圧の導入が停止されることで、保持部13による容器3の保持状態が解放されると、落下する容器3は、水平面に対して25°傾斜した状態で口部3a側の外周部が起立手段6の係合バー6Bに当接して、反転されてから両係合バー6A、6Bの間を通過して正立状態に起立されるようになっている。
以上のように、本実施例においては、処理ハンド14が備える2つの保持部13によって実質的に同時に合計2個の横転状態の容器3を保持し、その後、保持した容器3を解放位置Bで移送し、そこで、各保持部13に保持した容器3を口部3aの位置に応じて所定角度(25°)、時計方向あるいは反時計方向に傾斜させ、そのように容器3を傾斜させた状態で保持部13による容器3の保持状態を解放するようになっている。
本実施例によれば、保持位置Aにおいて保持部13によって横転状態の容器3を保持する際に、保持する箇所が容器3の高さ方向(長手方向)に位置がずれていたとしても、保持部13が容器3を解放する解放位置Bにおいては、容器3は水平面に対して25°傾斜した状態となる。それにより、その傾斜状態を平面視すると、容器3の底部3bは両係合バー6A、6Bの間に位置した状態となっている。したがって、保持部13が傾斜状態の容器3を解放すると、容器3の口部3a側の外周部を係合バー6A又は6Bに当接させて反転させることができ、反転された容器3は両係合バー6A、6Bの間を抜けて、速やかに正立状態に起立されるようになっている。
したがって、本実施例によれば、ロボット4の台数を増やすことなく容器整列装置1の処理能力を向上させることができる。
なお、上記実施例においては、1つの処理ハンド14に2つの保持部13を設けているが、1つの処理ハンド14に保持部13を4つ設けても良い。
また、上記保持部13を揺動させる揺動手段25としては、上述した構成の代わりに、サーボモータを支持部材24の端面24Aに取り付けて、該サーボモータの駆動軸に昇降用のエアシリンダ26のケーシング26Aを連結して、保持部13が保持する容器3の口部3aの位置に応じてサーボモータによって保持部13を所要角度揺動させるようにしても良い。
また、上記実施例においては、CCDカメラ15が撮影した容器3の映像を基にして保持位置Aにおいて処理ハンド14の2つの保持部13で2つの容器3を実質的に同時に保持しているが、保持位置Aにおいて処理ハンド14の一方の保持部13だけでしか容器3を保持できないような場合には、該1つの保持部13で容器3を保持するようにしても良いし、あるいは、2つの保持部13によって同時に2つの容器3を保持可能な位置まで処理ハンド14全体を移動させるようにしても良い。
1‥容器整列装置 2‥供給コンベヤ
3‥容器 3a‥口部
3b‥底部 4‥ロボット
5‥排出コンベヤ 6‥起立手段
6A、6B‥係合バー(係合部材) 13‥保持部
15‥CCDカメラ(検出手段) 25‥揺動手段
29‥回動軸 A‥保持位置
B‥解放位置

Claims (2)

  1. 横転状態の容器を搬送する供給コンベヤと、口部が上方を向けた正立状態に起立された後の容器を排出する排出コンベヤと、上記供給コンベヤが搬送する横転状態の容器の口部の位置を検出する検出手段と、上記検出手段の検出結果に基づいて供給コンベヤ上の容器を保持して、上記排出コンベヤ上となる解放位置まで移送してから容器の保持状態を解放するロボットと、排出コンベヤ上となる解放位置に離隔させて配置された一対の係合部材からなり、上記ロボットが解放位置で保持状態を解放した容器における口部側の外周部に上記係合部材のいずれかが当接して、該容器を口部が上方を向けた正立状態に起立させる起立手段とを備えた容器整列装置において、
    上記ロボットは、容器を保持して水平方向の回動軸を回転中心として揺動可能な保持部と、上記保持部を所要角度揺動させる揺動手段とを備え、
    上記ロボットは、保持部が保持した容器の口部が底部よりも上方となるように上記揺動手段によって当該保持部を介して容器を所定角度傾斜させ、当該保持部は解放位置において傾斜状態の容器を解放することを特徴とする容器整列装置。
  2. 上記保持部は、上記回動軸を回転中心として時計方向又は反時計方向に揺動されることを特徴とする請求項1に記載の容器整列装置。
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