JP7351448B2 - X線撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線撮影装置に関し、より特定的には、線状物のX線画像を撮影するX線撮影装置に関する。
従来、X線撮影は、医療分野における診断や産業機器分野における非破壊検査などに用いられている。従来のX線撮影装置は、たとえば下記特許文献1などに開示されている。下記特許文献1には、コンベアに取り付けることが可能なX線検査装置が開示されている。
特開2018-112523号公報
近年、線状のキャリアテープに設けられた複数の凹部に対して複数の電子部品の各々を配置することにより、複数の電子部品を梱包した線状物を作製し、X線検査後に線状物をリールに巻きつけた状態で出荷する方法が多く採用されている。しかしながら、従来のX線撮影装置では、線状物が撮影対象である場合に撮影効率が悪いという問題があった。
X線撮影装置においては、X線を筐体の内部に遮蔽する必要がある。このため、撮影前に筐体に設けられた扉を開閉することにより、筐体の内部の所定の載置位置に試料を載置し、撮影後には扉を再度開閉することにより、載置位置から試料を撤去する作業が必要である。また、X線撮影装置の撮影エリアよりも線状物の長さは長い。このため、線状物が撮影対象である場合には、線状物を切断し、切断後の複数の線状物の部分の各々に対して、撮影前に扉を開閉して載置位置に載置し、撮影後に扉を開閉して載置位置から撤去する作業が必要になり、線状物の取扱いに手間を要していた。
また、特許文献1のようにコンベアに取り付けられたX線検査装置を用いて線状物の撮影を行う場合には、撮影前に線状物を引き延ばしてコンベアの搬送方向に沿って配置し、撮影後に引き延ばした線状物を回収する作業が必要であった。このため、線状物の取扱いに手間を要していた。
線状物の撮影効率が悪いという問題は、上述のような複数の電子部品を梱包した線状物のみならず、線状物一般において起こる問題であった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、線状物の撮影効率を向上することのできるX線撮影装置を提供することである。
本発明の一の局面に従うX線撮影装置は、線状物のX線画像を撮影するX線撮影装置であって、X線を照射する照射部と、照射部にて照射したX線を受信する受信部と、照射部にて照射したX線を遮蔽する筐体と、照射部にて照射され受信部にて受信されるX線の経路に設けられた検出位置に、線状物の延在方向に沿って線状物を先端から順番に送り出す送出部と、検出位置に到達した後の線状物の部分を回収する回収部と、受信部にて受信したX線に基づいて、線状物のX線画像を生成する画像生成部とを備え、送出部は、線状物を巻き付けることで線状物を収容し、かつ回転することで線状物を検出位置に送り出し、回収部は、線状物を巻き付けることで線状物を収容し、かつ回転することで検出位置に到達した後の線状物の部分を回収し、送出部は、筐体の外部において、筐体の内部へ線状物を導入するための導入口よりも上方で筐体に回転可能に支持され、回収部は、筐体の外部において、筐体の外部へ線状物を排出するための排出口よりも上方で筐体に回転可能に支持され、送出部によって下方に送り出された線状物の部分は、導入口において略水平方向に送出方向が変更されて検出位置に到達し、検出位置に到達した後の線状物の部分は、排出口において上方に送出方向が変更されて回収部に回収される。
上記X線撮影装置において好ましくは、筐体から第1の方向に突出する第1のトンネル部と、第1の方向とは反対の方向である第2の方向に筐体から突出する第2のトンネル部とをさらに備え、筐体の内部と、第1および第2のトンネル部の各々の内部とは互いに接続されており、第1のトンネル部は、検出位置に到達する前の線状物の部分を第1のトンネルの内部に導入する導入口を含み、第2のトンネル部は、検出位置に到達した後の線状物の部分を第2のトンネルの内部から排出する排出口を含む。
上記X線撮影装置において好ましくは、送出部は、間欠的に線状物を検出位置に送り出し、画像生成部は、送出部が線状物の送り出しを停止しているタイミングで受信部にて受信したX線に基づいて、線状物の延在方向に沿って区分された線状物の複数の部分の各々の画像を生成する。
上記X線撮影装置において好ましくは、回収部を回転駆動するモーターと、回収部の回転距離を指標する値をカウントするカウント部とをさらに備える
上記X線撮影装置において好ましくは、線状物における特定の位置に対して印を付けるマーキング部をさらに備える。
本発明の他の局面に従うX線撮影装置は、線状物のX線画像を撮影するX線撮影装置であって、X線を照射する照射部と、照射部にて照射したX線を受信する受信部と、照射部にて照射したX線を遮蔽する筐体と、照射部にて照射され受信部にて受信されるX線の経路に設けられた検出位置に、線状物の延在方向に沿って線状物を先端から順番に送り出す送出部と、検出位置に到達した後の線状物の部分を回収する回収部と、受信部にて受信したX線に基づいて、線状物のX線画像を生成する画像生成部とを備え、送出部は、線状物を巻き付けることで線状物を収容し、かつ回転することで線状物を検出位置に送り出し、回収部は、線状物を巻き付けることで線状物を収容し、かつ回転することで検出位置に到達した後の線状物の部分を回収し、線状物における特定の位置に対して印を付けるマーキング部をさらに備え、マーキング部は、線状物の複数の部分の各々に線状物の先端からの距離を指標する情報を含む印を付ける第1のマーキング部を含む。
上記X線撮影装置において好ましくは、第1のマーキング部は、検出位置に到達する前の線状物の部分に対して、X線が透過しないインクよりなる印を付ける。
上記X線撮影装置において好ましくは、マーキング部は、画像生成部にて生成した画像から異常が検出された場合に、線状物における異常が検出された部分を指標する印を線状物に付ける第2のマーキング部を含む。
上記X線撮影装置において好ましくは、第2のマーキング部は、インクよりなる印を付ける。
上記X線撮影装置において好ましくは、第2のマーキング部は、線状物における異常が検出された部分を変形させる。
本発明のさらに他の局面に従うX線撮影装置は、線状物のX線画像を撮影するX線撮影装置であって、X線を照射する照射部と、照射部にて照射したX線を受信する受信部と、照射部にて照射したX線を遮蔽する筐体と、照射部にて照射され受信部にて受信されるX線の経路に設けられた検出位置に、線状物の延在方向に沿って線状物を先端から順番に送り出す送出部と、検出位置に到達した後の線状物の部分を回収する回収部と、受信部にて受信したX線に基づいて、線状物のX線画像を生成する画像生成部とを備え、送出部は、線状物を巻き付けることで線状物を収容し、かつ回転することで線状物を検出位置に送り出し、回収部は、線状物を巻き付けることで線状物を収容し、かつ回転することで検出位置に到達した後の線状物の部分を回収し、X線の経路に沿って線状物を移動させることにより、検出位置を調整する検出位置調整部をさらに備える。
上記X線撮影装置において好ましくは、検出位置調整部は、筐体の内部に設けられ、線状物における筐体の内部に存在する部分を保持する保持部を含み、保持部は、X線の経路に対して平行に移動可能である。
上記X線撮影装置において好ましくは、保持部と一体的にX線の経路に対して平行に移動可能である試料載置部であって、X線を透過する透過部を含む試料載置部をさらに備える。
上記X線撮影装置において好ましくは、保持部は、X線の経路を挟む位置に設けられた2本の移動ローラーよりなり、2本の移動ローラーは、X線の経路に沿って照射部へ向かう方向の力を線状物に加え、かつ送り出される線状物に従動して回転する。
上記X線撮影装置において好ましくは、2本の移動ローラーの各々よりもX線の経路から離れた位置に固定された2本の固定ローラーの各々をさらに備え、2本の固定ローラーは、X線の経路に沿って受信部へ向かう方向の力を線状物に加え、かつ送り出される線状物に従動して回転する。
上記X線撮影装置において好ましくは、線状物を回収部に導くガイド線をさらに備え、ガイド線の基端は回収部に固定されており、ガイド線は、把持部を排出口から筐体の内部に通し、導入口から筐体の外部に引き出すことのできる長さを有する。
本発明によれば、線状物の撮影効率を向上することのできるX線撮影装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態におけるX線撮影装置1の構成を示す正面図である。 本発明の一実施の形態におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。 PC40の機能的構成を示すブロック図である。 X線撮影装置1への線状物WKの取付方法を説明する第1の図である。 X線撮影装置1への線状物WKの取付方法を説明する第2の図である。 X線撮影装置1への線状物WKの取付方法を説明する第3の図である。 本発明の一実施の形態において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、線状物WKにおける被撮影部分との対応関係を説明する図である。 本発明の一実施の形態におけるX線撮影装置1に、線状物でない試料SMが載置された状態を示す図である。 本発明の一実施の形態の第1の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態の第1の変形例において、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRを模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態の第2の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態の第2の変形例において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRとを模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態の第3の変形例において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRとを模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態の第4の変形例において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRとを模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態の第5の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態の第6の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態の第7の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態の第7の変形例のX線撮影装置1において、移動ローラー15および載置部16が下降した状態を示す断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
[X線撮影装置の構成]
図1は、本発明の一実施の形態におけるX線撮影装置1(X線撮影装置の一例)の構成を示す正面図である。図2は、本発明の一実施の形態におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態のX線撮影装置1は、線状物WKのX線画像を撮影するものであり、筐体10(筐体の一例)と、X線発生部20(照射部の一例)と、X線検出部30(受信部の一例)と、PC(Personal Computer)40などを備えている。線状物WKは、たとえば複数の電子部品(コンデンサ、抵抗器、またはトランジスタなど)を梱包した線状物などよりなっている。
筐体10は、直方体に近い形状を有している。筐体10は、筐体10の内部でX線発生部20が発生したX線を遮蔽する。筐体10は、その正面に扉10aを含んでいる。扉10aは、筐体10の内部を露出する開いた状態と、筐体10の内部を覆う閉じた状態とを採ることができる。
X線発生部20は、たとえば反射型のX線発生装置であり、X線を照射する。X線発生部20は、筐体10の内部に収容されている。X線発生部20は、チャンバー21と、ヘッド22と、電子線発生部23と、集束電極24と、ターゲット25とを主に含んでいる。
チャンバー21は、円筒形状を有している。チャンバー21は、ガラスやセラミックスなどよりなっている。
ヘッド22は、チャンバー21に固定されており、チャンバー21とともに真空(減圧)の内部空間を構成している。ヘッド22は、ウインドウ22aと、ヘッド本体22bとを含んでいる。ヘッド本体22bは、チャンバー21の端部に固定されている。ヘッド本体22bは、たとえば銅などよりなっている。ウインドウ22aは、平板状であり、ヘッド本体22bに固定されている。ウインドウ22aは、ヘッド本体22bよりも高いX線透過率を有している。ヘッド22は、チャンバー21に対して着脱可能であってもよいし、着脱不可であってもよい。
電子線発生部23および集束電極24は、チャンバー21およびヘッド22で構成された空間に設けられている。電子線発生部23は、電子線を発生する。電子線発生部23は、熱陰極型であっても冷陰極型であってもよい。
集束電極24は、電子線発生部23よりもヘッド22側の位置において、電子線発生部23と所定の間隔を空けて配置されている。集束電極24に所定の電圧が印加されることにより、集束電極24から電界が発生する。この電界により、電子線発生部23から発生した電子が真空中に引き出されて電子線となる。また、この電界のレンズ効果によって、電子線発生部23から発生した電子線は集束されて、ターゲット25に照射される。
ターゲット25は、チャンバー21およびヘッド22で構成された空間に設けられており、ヘッド本体22bに固定されている。ターゲット25は、電子線の照射によりX線を発生するX線の発生源である。
X線発生部20は、矢印AR0で示すように、ターゲット25に対して電子線を照射することにより、ターゲット25からX線を発生させる。X線発生部20で発生したX線は、矢印AR1で示すように、ヘッド22によって検出位置P1へ導かれる。検出位置P1は、X線発生部20にて照射されX線検出部30にて受信されるX線の経路(矢印AR1で示す経路、以降、X線の経路と記すことがある)に設けられている。
X線検出部30は、筐体10の内部に収容されており、X線発生部20の上部に設けられている。X線検出部30は、X線発生部20にて照射したX線であって、検出位置P1を通過した(詳細には、検出位置P1に存在する線状物WKの部分を透過した)X線を受信する。X線検出部30は、受信したX線の強度を示す信号をPC40に送信する。
X線撮影装置1は、送出リール11(送出部の一例)と、回収リール12(回収部の一例)と、トンネル部13および14(第1および第2のトンネル部の一例)と、2本の移動ローラー15(検出位置調整部の一例)と、載置部16(試料載置部の一例)と、支持部18と、ガイド線19と、モーターM(モーターの一例)とをさらに備えている。
送出リール11および回収リール12の各々は、筐体10の外部に設けられており、筐体10の上部に設けられている。送出リール11は、検出位置P1に、線状物WKの延在方向に沿って線状物WKを検出位置P1に先端E1から順番に送り出す。送出リール11は、線状物WKを巻き付けることで線状物WKを収容し、かつ矢印AR2Aで示す方向に回転することで線状物WKを検出位置P1に送り出す。
回収リール12は、検出位置P1に到達した後の線状物WKの部分を回収する。回収リール12は、線状物WKを巻き付けることで線状物WKを収容し、かつ矢印AR2Bで示す方向に回転することで検出位置P1に到達した後の線状物WKの部分を巻き取って回収する。
モーターMは、回収リール12を回転駆動する。送出リール11は、線状物WKを介して回収リール12の回転に従動回転する。
トンネル部13は、筐体10の右側面に設けられた開口10bに設けられており、筐体10から図1中右方向に突出している。トンネル部13は、筐体10の内部とトンネル部13の内部とは互いに接続されている。トンネル部13は導入口13aを含んでいる。送出リール11によって送り出された線状物WKの部分は、検出位置P1に到達する前に、導入口13aを通じてトンネル部13の内部に導入される。線状物WKは、送出リール11から下方に送り出され、導入口13aにおいて略水平方向に送出方向が変更されて、検出位置P1に到達する。
トンネル部14は、筐体10の左側面に設けられた開口10bに設けられており、筐体10から図1中左方向(トンネル部13の突出方向とは反対方向)に突出している。筐体10の内部とトンネル部14の内部とは互いに接続されている。トンネル部14は排出口14aを含んでいる。検出位置P1に到達した後の線状物WKの部分は、排出口14aを通じてトンネル部14の内部から排出され、回収リール12によって回収される。検出位置P1に到達した後の線状物WKの部分は、排出口14aにおいて上方に送出方向が変更されて、回収リール12に巻き取られる。
トンネル部13および14を設け、トンネル部13および14の各々に導入口13aおよび排出口14aの各々を設けることにより、筐体10の内部で発生したX線をより確実に遮蔽することができる。
2本の移動ローラー15の各々は、筐体10の内部におけるX線の経路を挟む位置に設けられている。2本の移動ローラー15は、線状物にWKおける筐体10の内部に存在する部分を保持する。2本の移動ローラー15のうち一方は、線状物WKにおける検出位置P1に到達する前の部分を下方向(X線の経路に沿ってX線発生部20へ向かう方向)に押圧する。2本の移動ローラー15のうち他方は、線状物WKにおける検出位置P1に到達した後の部分を下方向に押圧する。2本の移動ローラー15の各々は、送り出される線状物WKに従動して回転する。
載置部16は、2本の移動ローラー15の各々の下部に設けられており、X線の経路(矢印AR1で示す経路)に設けられている。載置部16は2本の移動ローラー15の各々と微小な間隔を隔てて設けられており、線状物WKは2本の移動ローラー15の各々と載置部16との間に挿入されている。載置部16は、平板状であり、その中央部にX線を透過する透過部16aを含んでいる。
2本の移動ローラー15および載置部16は、筐体10に対して一体的に移動し、矢印AR3で示すように、X線の経路(矢印AR1)に対して平行に移動することが可能である。2本の移動ローラー15は、X線の経路に沿って線状物WKを移動させることにより、検出位置P1を調節する。具体的には、2本の移動ローラー15および載置部16が上方(X線発生部20から離れる方向)に移動した場合には、検出位置P1(X線の経路と線状物WKとの交点の位置)が上方に移動する。その結果、X線画像の撮影領域のサイズが大きくなる。一方、2本の移動ローラー15および載置部16が下方(X線発生部20に近づく方向)に移動した場合には、検出位置P1(X線の経路と線状物WKとの交点の位置)が下方に移動する。その結果、X線画像の撮影領域のサイズが小さくなる。
2本の移動ローラー15および載置部16の移動は手動で行われてもよいし、位置調整部44の制御の下でモーターMなどの動力で行われてもよい。
支持部18は、筐体10の上面に固定されている。支持部18は、送出リール11および回収リール12の各々を回転可能に支持している。支持部18は、筐体10の右側面側で送出リール11を支持しており、筐体10の左側面側で回収リール12を支持している。
ガイド線19は、線状物WKを回収リール12に導く。ガイド線19の基端は回収リール12に固定されており、ガイド線19の先端には把持部19aが設けられている。把持部19aは、線状物WKの先端E1を把持する。
図3は、PC40の機能的構成を示すブロック図である。
図2および図3を参照して、PC40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、操作部、および表示部などのハードウェア構成を含んでいる。PC40は、CPUが、ROMに記憶された制御プログラムをRAMにロードして実行することにより、X線撮影装置1全体の動作を制御する。
PC40は、操作部41と、表示部42と、X線制御部43と、位置調整部44と、画像生成部45(画像生成部の一例)と、モーター制御部46と、カウント部47(カウント部の一例)と、マーキング制御部48とを含んでいる。
操作部41は、X線撮影に関する設定を含む各種操作を受け付ける。
表示部42は、X線画像などの各種情報を表示する。
X線制御部43は、X線発生部20の動作を制御する。
位置調整部44は、X線の経路に沿って線状物WKを移動させることにより、検出位置P1を調節する。
画像生成部45は、X線検出部30にて受信したX線に基づいて、線状物WKのX線画像を生成する。画像生成部45は、X線検出部30から受信したX線の強度を示す信号に基づいて、線状物WKのX線画像を生成する。
モーター制御部46は、モーターMの動作を制御することにより、回収リール12による線状物WKの回収動作を制御する。
カウント部47は、回収リール12の回転距離を指標する値をカウントする。カウント部47は、回収リール12の回転開始時にカウント値をリセットし、回収リール12が所定の距離だけ回転する度にカウント値を1だけ増加させる。
マーキング制御部48は、後述する変形例において、線状物WKに対して印を付けるマーキング部17の動作を制御する。
[X線撮影装置を用いた異常検出方法]
図4~図6は、X線撮影装置1への線状物WKの取付方法を説明する図である。
図4を参照して、線状物WKのX線画像の撮影を開始する際に、作業者は、撮影対象となる線状物WKを巻き付けた送出リール11を準備する。また作業者は、ガイド線19の先端の把持部19aを排出口14aから筐体10の内部に通し、導入口13aから筐体10の外部に引き出す。
図5を参照して、次に作業者は、線状物WKの先端E1を送出リール11から引き出し、引き出した先端E1を把持部19aで把持する。
図6を参照して、次に作業者は、回収リール12をモーターMまたは手動で回転させることにより、線状物WKの先端E1を検出位置P1の直前の位置まで送り出す。以上の工程によりX線撮影装置1への線状物WKの取付作業は完了する。
図3および図6を参照して、線状物WKの取付作業が完了すると、作業者または位置調整部44は、X線画像の撮影領域のサイズが設定されたサイズとなるように、検出位置P1を調整する。続いて作業者は、操作部41を通じて、X線画像の撮影条件の設定および設定された撮影条件での撮影の実行指示を行う。
撮影の実行指示を受け付けると、X線撮影装置1は撮影を開始する。モーター制御部46は、間欠的に所定の回転距離(たとえば被撮影領域の送出方向の長さに相当する距離)だけ回収リール12を回転させる。これにより、送出リール11は、間欠的に線状物WKを検出位置P1に送り出す。X線制御部43は、回収リール12が停止しているタイミング(送出リール11が線状物WKの送り出しを停止しているタイミング)で、X線発生部20からX線を発生させ、検出位置P1に存在する線状物WKの部分にX線を照射する。画像生成部45は、X線検出部30から受信した信号に基づいて、X線画像を生成する。X線検出部30から受信した信号は、検出位置P1に存在する線状物WKの部分を透過してX線検出部30に入射したX線の強度を示している。このため、画像生成部45によって生成されるX線画像は、検出位置P1に存在する線状物WKの部分の画像となる。
X線撮影装置1は、上述の線状物WKの送り出しおよびX線の照射を繰り返すことにより、線状物WKの延在方向に沿って区分された線状物WKの複数の部分の各X線画像を画像生成部45にて生成する。
なお、画像生成部45は移動中の線状物WKの画像を生成してもよい。すなわち、モーター制御部46は、連続的に回収リール12を回転させ、X線制御部43は、線状物WKの移動中にX線発生部20からX線を発生させ、画像生成部45は、X線検出部30から受信した信号に基づいて、X線画像を生成してもよい。
図7は、本発明の一実施の形態において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、線状物WKにおける被撮影部分との対応関係を説明する図である。
図7を参照して、続いて、X線画像に基づいて線状物WKの異常の有無が検査される。この検査は、作業者の目視によって行われてもよいし、PC40によるX線画像に対する所定の画像処理によって行われてもよい。また、線状物WKの異常の有無は、1枚のX線画像が生成される度に検査されてもよいし、線状物WKについての全てのX線画像を生成された後で検査されてもよい。
本実施の形態および後述する変形例では、線状物WKが複数の電子部品ECを梱包した線状物であるものとする。また、線状物WKの先端E1から後端E2までの部分は線状物WKの延在方向に沿ってn(nは自然数)個の部分に区分され、それぞれの部分に対してn回の撮影が行われn枚のX線画像が撮影(生成)される。1回のX線画像の撮影の度に(言い換えれば、回収リール12の上記所定の回転距離分の回転によって)、カウント部47のカウント値は5だけ増加するものとする。
図7(a)に示すように、n枚のX線画像の中のk枚目のX線画像の電子部品EC1から異常が検出された場合、異常が検出されたX線画像の撮影の順番k(kは1≦k≦nを満たす自然数)と、1回の撮影当たりのカウント値の増加量と、カウント値が1増加するのに必要な回収リール12の回転距離とに基づいて、線状物WKにおける異常が検出された電子部品EC1が存在する位置が特定される。
図7(b)に示すように、1回の撮影当たりのカウント値の増加量が5である場合、k枚目のX線画像の被撮影部分(k枚目のX線画像が撮影された線状物WKの部分)のカウント値Ckの範囲は、下記式(1)のようになる。
5(k-1)≦Ck≦5k ・・・(1)
カウント値が1増加するのに必要な回収リール12の回転距離が2(mm)である場合、線状物WKにおける先端E1からの距離を距離D(mm)とすると、線状物WKにおける電子部品EC1は、距離Dが下記式(2)を満たす範囲内に存在すると特定される。
5(k-1)×2≦D(mm)≦5k×2 ・・・(2)
本実施の形態においては、送出リール11の回転により線状物WKが検出位置P1に送り出され、回収リール12の回転により検出位置P1に到達した後の線状物WKの部分が回収される。これにより、線状物の撮影を行う際に筐体の扉を開閉する操作や、撮影前に線状物を引き延ばしてコンベアの搬送方向に沿って配置する作業や、撮影後に引き延ばした線状物を回収する作業などが不要になる。その結果、線状物の撮影効率を向上することができる。
また、送出リール11および回収リール12が筐体10の外部に設けられているため、撮影前後の線状物WKに不要なX線が照射される事態を抑止することができる。
また、トンネル部13および14が設けられているため、線状物を筐体の内部へ導入するための導入口および線状物を筐体の内部から排出するための排出口からの、筐体の外部へのX線の漏れを抑止することができる。
また、線状物WKの送り出しを停止しているタイミングで線状物WKの複数の部分の各々の画像が画像生成部45によって生成されるため、線状物WKの移動中に線状物WKの画像を生成する場合と比較して、生成されるX線画像を鮮明にすることができる。
また、回収リール12の回転距離を指標する値をカウントすることで、異常が検出された電子部品の撮影の順番に基づいて、異常が検出された電子部品の位置を迅速に特定することができる。
図8は、本発明の一実施の形態におけるX線撮影装置1に、線状物でない試料SMが載置された状態を示す図である。
図8を参照して、さらに本実施の形態によれば、載置部16が設けられているため、扉10aの開閉により線状物でない試料SMを載置部16に載置することができ、線状物でない試料SMのX線画像をも撮影することが可能となる。その結果、X線撮影装置の汎用性を高めることができる。
[変形例]
続いて、本実施の形態の変形例について説明する。
(第1の変形例)
図9は、本発明の一実施の形態の第1の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。
図9を参照して、第1の変形例におけるX線撮影装置1は、マーキング部17(マーキング部の一例)をさらに備えている。マーキング部17は、検出位置P1とはならない位置(X線画像の撮影領域外の位置)に設けられている。マーキング部17は、線状物WKにおける特定の位置に対して印を付ける。第1の変形例では、マーキング部17は、筐体10の内部における位置PO1において、検出位置P1に到達した後の線状物WKに対して印を付ける。
マーキング部17は、たとえばインクジェット印刷機よりなっており、矢印AR4で示すようにインクを噴射することにより、線状物WKに対してインクよりなる印を付ける。
マーキング部17が印を付ける動作を行う位置は任意である。マーキング部17は、筐体10の内部における検出位置P1よりも線状物WKの送出方向の上流側の位置PO2において、検出位置P1に到達する前の線状物WKに対して印を付けてもよい。マーキング部17は、筐体10の外部における検出位置P1よりも線状物WKの送出方向の上流側の位置PO3において、検出位置P1に到達する前の線状物WKに対して印を付けてもよい。さらにマーキング部17は、筐体10の外部における検出位置P1よりも線状物WKの送出方向の下流側の位置PO4において、検出位置P1に到達した後の線状物WKに対して印を付けてもよい。
図10は、本発明の一実施の形態の第1の変形例において、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRを模式的に示す図である。
図10を参照して、上述の実施の形態の場合と同様に、線状物WKの先端E1から後端E2までの部分は線状物WKの延在方向に沿ってn(nは自然数)個の部分に区分され、それぞれの部分に対してn回の撮影が行われn枚のX線画像が撮影(生成)される。マーキング部17は、線状物WKを延在方向に区分したn個の被撮影部分の各々に、線状物WKの先端からの距離を指標する情報を含む印MRを付ける。
具体的には、マーキング部17は、n個の被撮影部分の各々に撮影の順番を示す数字(1~n)の印MRを付ける。1枚目の被撮影部分には「1」という数字の印MRが付され、2枚目の被撮影部分には「2」という数字の印MRが付され、k枚目の被撮影部分には「k」という数字の印MRが付され、n枚目(最後)の被撮影部分には「n」という数字の印MRが付けられる。印MRは所定の間隔で付けられる。
第1の変形例によれば、n枚のX線画像の中のk枚目のX線画像の電子部品EC1から異常が検出された場合、異常が検出されたX線画像の撮影の順番kに基づいて、「k」という印MRを手掛かりとして、線状物WKにおける異常が検出された部分が特定される。その結果、線状物WKにおける異常が検出された部分を迅速に特定することができる。
(第2の変形例)
図11は、本発明の一実施の形態の第2の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。
図11を参照して、第2の変形例において、マーキング部17は、検出位置P1よりも線状物WKの送出方向の上流側の位置である位置PO2またはPO3において、検出位置P1に到達する前の線状物WKに対して、X線が透過しないインクよりなる印を付ける。
図12は、本発明の一実施の形態の第2の変形例において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRとを模式的に示す図である。
図12を参照して、第1の変形例の場合と同様に、線状物WKの先端E1から後端E2までの部分は線状物WKの延在方向に沿ってn(nは自然数)個の部分に区分され、それぞれの部分に対してn回の撮影が行われn枚のX線画像が撮影(生成)される。マーキング部17は、線状物WKを延在方向に区分したn個の被撮影部分の各々に、線状物WKの先端からの距離を指標する情報を含む印を付ける。
マーキング部17は、n個の被撮影部分の各々に撮影の順番を示す数字(1~n)の印MRを付ける。印MRはX線が透過しないインクよりなっているため、n枚のX線画像の各々には、電子部品ECのX線画像とともに、印MRが含まれる。
n枚のX線画像の中のk枚目のX線画像の電子部品EC1から異常が検出された場合、そのX線画像には「k」という印MRが含まれている。このため、X線画像に含まれる「k」という印MRを手掛かりとして、線状物WKにおける異常が検出された部分が特定される。その結果、線状物WKにおける異常が検出された部分を迅速に特定することができる。
(第3の変形例)
図13は、本発明の一実施の形態の第3の変形例において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRとを模式的に示す図である。
図9および図13を参照して、第3の変形例において、マーキング部17は、画像生成部45にて生成したX線画像から異常が検出された場合に、線状物WKにおける異常が検出された部分を指標する印MRを線状物WKに付ける。
ここでは、線状物WKの異常の有無は、1枚のX線画像が生成される度に検査されるものとする。マーキング部17は、n枚のX線画像の中のk枚目のX線画像の電子部品EC1から異常が検出された場合に、k枚目のX線画像の被撮影部分がマーキング部17の位置PO1を通過するタイミングで、インクよりなる印MRを線状物WKに付ける。これにより、図13(a)に示すように、k枚目のX線画像の被撮影部分に、その部分から異常が検出されたことを示す印MRが付けられる。
印MRをk枚目のX線画像の被撮影部分に付す場合、マーキング部17が印MRを付す動作を行う位置は、検出位置P1よりも線状物WKの送出方向の下流側(位置PO1や位置PO4)であればよい。
k枚目のX線画像の被撮影部分がマーキング部17の位置PO1を通過するタイミングは、検出位置P1とマーキング部17が印MRを付す位置PO1との距離d1と、線状物WKの送出速度とに基づいて算出される。
作業者は、印MRを手掛かりとして、線状物WKにおける異常が検出された部分を特定する。その結果、線状物WKにおける異常が検出された部分を迅速に特定することができる。
なお、マーキング部17は、n枚のX線画像の中のk枚目のX線画像の電子部品EC1から異常が検出された場合に、線状物WKに対して印MRを直ちに付けてもよい。この場合、印MRは、図13(b)に示すように、k枚目のX線画像の被撮影部分とは別の位置に付けられ、k枚目のX線画像の被撮影部分よりも距離d1だけ線状物の送出方向の下流側の位置に付けられる。印MRは、異常が検出された部分を指標するものとなる。
作業者は、検出位置P1と位置PO1との関係を事前に把握しておくことによって、印MRを手掛かりとして、線状物WKにおける異常が検出された部分を特定する。その結果、線状物WKにおける異常が検出された部分を迅速に特定することができる。また、異常が検出された部分を指標する情報(たとえば印MRから異常が検出された部分までの方向および距離)が印MRに含まれていてもよい。
印MRをk枚目のX線画像の被撮影部分とは別の位置に付す場合、マーキング部17が印を付ける動作を行う位置は任意である。
(第4の変形例)
図14は、本発明の一実施の形態の第4の変形例において、画像生成部45によって生成されたX線画像と、マーキング部17によって線状物WKに付けられた印MRとを模式的に示す図である。
図9および図14を参照して、第4の変形例において、マーキング部17は、画像生成部45にて生成したX線画像から異常が検出された場合に、線状物WKにおける異常が検出された部分を変形させる。マーキング部17は穴開け機などよりなっている。
ここでは、線状物WKの異常の有無は、1枚のX線画像が生成される度に検査されるものとする。マーキング部17は、n枚のX線画像の中のk枚目のX線画像の電子部品EC1から異常が検出された場合に、k枚目のX線画像の被撮影部分がマーキング部17の位置PO1を通過するタイミングで、線状物WKに穴を開ける。これにより、異常が検出された電子部品ECは変形により破壊され、k枚目のX線画像の被撮影部分に穴(変形した部分)よりなる印MRが付けられる。
なお、線状物WKにおける異常が検出された部分を変形させる場合、マーキング部17が線状物WKを変形させる動作を行う位置は、検出位置P1よりも線状物WKの送出方向の下流側(位置PO1や位置PO4)であればよい。変形の方法は、折曲げや圧縮などの穴開け以外の方法であってもよい。
線状物WKが出荷される前の製品である場合、異常が検出された電子部品EC1は出荷の対象から外される。変形した電子部品EC1の外形は、正常な電子部品EC1の外形と比較して著しく異なるため、作業者は、異常が検出された電子部品EC1を迅速に特定し、廃棄することができる。
(第5の変形例)
図15は、本発明の一実施の形態の第5の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。
図15を参照して、第5の変形例においては、2本の移動ローラーが設けられておらず、トンネル部13および14が検出位置P1を調整する役割を果たす。トンネル部13および14は、筐体10に対して載置部16とともに一体的に移動し、矢印AR5で示すように、X線の経路(矢印AR1)に対して平行な方向に移動することが可能である。トンネル部13は導入口13aにて線状物WKを保持しており、トンネル部14は排出口14aにて線状物WKを保持している。トンネル部13および14は、X線の経路に沿って線状物WKを移動させることにより、検出位置P1を調整する。具体的には、トンネル部13および14ならびに載置部16が上方(X線発生部20から離れる方向)に移動した場合には、検出位置P1(X線の経路と線状物WKとの交点の位置)が上方に移動する。その結果、X線画像の撮影領域のサイズが大きくなる。一方、トンネル部13および14ならびに載置部16が下方(X線発生部20に近づく方向)に移動した場合には、検出位置P1(X線の経路と線状物WKとの交点の位置)が下方に移動する。その結果、X線画像の撮影領域のサイズが小さくなる。
トンネル部13および14ならびに載置部16の移動は手動で行われてもよいし、位置調整部44の制御の下でモーターMなどの動力で行われてもよい。
第5の変形例によれば、移動ローラーを用いずに検出位置P1を調整することが可能となるので、装置構成の簡素化を図ることができる。
(第6の変形例)
図16は、本発明の一実施の形態の第6の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。
図16を参照して、第6の変形例においては、トンネル部が設けられておらず、送出リール11および回収リール12が筐体10の内部に設けられている。線状物WKは、筐体10の内部において送出リール11に収容されている。線状物WKは、送出リール11から下方に送り出され、一方の移動ローラー15において略水平方向に送出方向が変更されて、検出位置P1に到達する。検出位置P1に到達した後の線状物WKの部分は、他方の移動ローラー15によって送出方向が情報に変更され、回収リール12によって回収される。
第6の変形例によれば、送出リール11および回収リール12が筐体10の内部に設けられているため、装置の小型化を図ることができ、筐体10の外部へのX線の漏れを防止することができる。
(第7の変形例)
図17は、本発明の一実施の形態の第7の変形例におけるX線撮影装置1の構成を示す断面図である。図18は、本発明の一実施の形態の第7の変形例のX線撮影装置1において、移動ローラー15および載置部16が下降した状態を示す断面図である。
図17を参照して、第7の変形例において、X線撮影装置1は2本の固定ローラー51(固定ローラーの一例)をさらに備えている。2本の固定ローラー51の各々は、2本の移動ローラー15の各々よりもX線の経路から離れた位置において、筐体10に固定されている。2本の固定ローラー51は、線状物にWKおける筐体10の内部に存在する部分を保持する。2本の固定ローラー51のうち一方は、線状物WKにおける検出位置P1に到達する前の部分を上方向(X線の経路に沿ってX線検出部30へ向かう方向)に押圧する。2本の固定ローラー51のうち他方は、線状物WKにおける検出位置P1に到達した後の部分を上方向に押圧する。2本の固定ローラー51の各々は、送り出される線状物WKに従動して回転する。トンネル部13および14の各々の端部は筐体10の内部に突出している。
図18を参照して、移動ローラー15および載置部16が下降した状態では、線状物WKは、送出リール11から下方に送り出され、導入口13aにおいて略水平方向に送出方向が変更され、一方の固定ローラー51によって下方に送出方向が変更されて、一方の移動ローラー15によって略水平方向に送出方向が再び変更されて、検出位置P1に到達する。検出位置P1に到達した後の線状物WKの部分は、他方の移動ローラー15によって上方に送出方向が変更されて、他方の固定ローラー51によって略水平方向に送出方向が変更されて、排出口14aにおいて上方に送出方向が再び変更されて、回収リール12に巻き取られる。
第7の変形例によれば、2つの固定ローラー51の間に存在する線状物WKの部分のみを移動ローラー15とともに変形および移動させることができ、トンネル部13および14付近の線状物WKを静止させることができる。これにより、トンネル部13および14の容積(図17中上下方向の幅)を小さくしつつ、線状物WKの可動範囲を増加させることができる。その結果、X線を効果的に遮蔽しつつ、X線画像の撮影領域のサイズの可変量(倍率の可変量)を増加させることができる。
上述の各変形例において説明した部分以外のX線撮影装置の構成および動作は、上述の実施の形態におけるX線撮影装置の構成および動作と同一であるため、その説明は繰り返さない。
[その他]
上述の実施の形態および変形例は適宜組み合わせることが可能である。たとえばカウント部47とマーキング部17とが併用されてもよい。この場合には、複数の方法を用いて異常が検出された部分を特定することができる。
上述の実施の形態および変形例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 X線撮影装置(X線撮影装置の一例)
10 筐体(筐体の一例)
10a 筐体の扉
10b 筐体の開口
11 送出リール(送出部の一例)
12 回収リール(回収部の一例)
13,14 トンネル部(第1および第2のトンネル部の一例)
13a トンネル部の導入口
14a トンネル部の排出口
15 移動ローラー(検出位置調整部の一例)
16 載置部(試料載置部の一例)
16a 載置部の透過部
17 マーキング部(マーキング部の一例)
18 支持部
19 ガイド線
19a ガイド線の把持部
20 X線発生部(照射部の一例)
21 チャンバー
22 ヘッド
22a ウインドウ
22b ヘッド本体
23 電子線発生部
24 集束電極
25 ターゲット
30 X線検出部(受信部の一例)
41 操作部
42 表示部
43 X線制御部
44 位置調整部
45 画像生成部(画像生成部の一例)
46 モーター制御部
47 カウント部(カウント部の一例)
48 マーキング制御部
51 固定ローラー(固定ローラーの一例)
E1 線状物の先端
E2 線状物の後端
EC 電子部品
EC1 異常が検出された電子部品
M モーター(モーターの一例)
MR 印
P1 検出位置
PO1,PO2,PO3,PO4 マーキング部の位置
SM 試料
WK 線状物

Claims (16)

  1. 線状物のX線画像を撮影するX線撮影装置であって、
    X線を照射する照射部と、
    前記照射部にて照射したX線を受信する受信部と、
    前記照射部にて照射したX線を遮蔽する筐体と、
    前記照射部にて照射され前記受信部にて受信されるX線の経路に設けられた検出位置に、前記線状物の延在方向に沿って前記線状物を先端から順番に送り出す送出部と、
    前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分を回収する回収部と、
    前記受信部にて受信したX線に基づいて、前記線状物のX線画像を生成する画像生成部とを備え、
    前記送出部は、前記線状物を巻き付けることで前記線状物を収容し、かつ回転することで前記線状物を前記検出位置に送り出し、
    前記回収部は、前記線状物を巻き付けることで前記線状物を収容し、かつ回転することで前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分を回収し、
    前記送出部は、前記筐体の外部において、前記筐体の内部へ前記線状物を導入するための導入口よりも上方で前記筐体に回転可能に支持され、
    前記回収部は、前記筐体の外部において、前記筐体の外部へ前記線状物を排出するための排出口よりも上方で前記筐体に回転可能に支持され、
    前記送出部によって下方に送り出された前記線状物の部分は、前記導入口において略水平方向に送出方向が変更されて前記検出位置に到達し、前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分は、前記排出口において上方に送出方向が変更されて前記回収部に回収される、X線撮影装置。
  2. 前記筐体から第1の方向に突出する第1のトンネル部と、
    前記第1の方向とは反対の方向である第2の方向に前記筐体から突出する第2のトンネル部とをさらに備え、
    前記筐体の内部と、前記第1および第2のトンネル部の各々の内部とは互いに接続されており、
    前記第1のトンネル部は、前記検出位置に到達する前の前記線状物の部分を前記第1のトンネルの内部に導入する前記導入口を含み、
    前記第2のトンネル部は、前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分を前記第2のトンネルの内部から排出する前記排出口を含む、請求項1に記載のX線撮影装置。
  3. 前記送出部は、間欠的に前記線状物を前記検出位置に送り出し、
    前記画像生成部は、前記送出部が前記線状物の送り出しを停止しているタイミングで前記受信部にて受信したX線に基づいて、前記線状物の延在方向に沿って区分された前記線状物の複数の部分の各々の画像を生成する、請求項1または2に記載のX線撮影装置。
  4. 前記回収部を回転駆動するモーターと、
    前記回収部の回転距離を指標する値をカウントするカウント部とをさらに備えた、請求項1~3のいずれかに記載のX線撮影装置。
  5. 前記線状物における特定の位置に対して印を付けるマーキング部をさらに備えた、請求項1~4のいずれかに記載のX線撮影装置。
  6. 線状物のX線画像を撮影するX線撮影装置であって、
    X線を照射する照射部と、
    前記照射部にて照射したX線を受信する受信部と、
    前記照射部にて照射したX線を遮蔽する筐体と、
    前記照射部にて照射され前記受信部にて受信されるX線の経路に設けられた検出位置に、前記線状物の延在方向に沿って前記線状物を先端から順番に送り出す送出部と、
    前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分を回収する回収部と、
    前記受信部にて受信したX線に基づいて、前記線状物のX線画像を生成する画像生成部とを備え、
    前記送出部は、前記線状物を巻き付けることで前記線状物を収容し、かつ回転することで前記線状物を前記検出位置に送り出し、
    前記回収部は、前記線状物を巻き付けることで前記線状物を収容し、かつ回転することで前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分を回収し、
    前記線状物における特定の位置に対して印を付けるマーキング部をさらに備え、
    前記マーキング部は、前記線状物の複数の部分の各々に前記線状物の先端からの距離を指標する情報を含む印を付ける第1のマーキング部を含む、X線撮影装置。
  7. 前記第1のマーキング部は、前記検出位置に到達する前の前記線状物の部分に対して、X線が透過しないインクよりなる印を付ける、請求項6に記載のX線撮影装置。
  8. 前記マーキング部は、前記画像生成部にて生成した画像から異常が検出された場合に、前記線状物における異常が検出された部分を指標する印を前記線状物に付ける第2のマーキング部を含む、請求項5~7のいずれかに記載のX線撮影装置。
  9. 前記第2のマーキング部は、インクよりなる印を付ける、請求項8に記載のX線撮影装置。
  10. 前記第2のマーキング部は、前記線状物における異常が検出された部分を変形させる、請求項8に記載のX線撮影装置。
  11. 線状物のX線画像を撮影するX線撮影装置であって、
    X線を照射する照射部と、
    前記照射部にて照射したX線を受信する受信部と、
    前記照射部にて照射したX線を遮蔽する筐体と、
    前記照射部にて照射され前記受信部にて受信されるX線の経路に設けられた検出位置に、前記線状物の延在方向に沿って前記線状物を先端から順番に送り出す送出部と、
    前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分を回収する回収部と、
    前記受信部にて受信したX線に基づいて、前記線状物のX線画像を生成する画像生成部とを備え、
    前記送出部は、前記線状物を巻き付けることで前記線状物を収容し、かつ回転することで前記線状物を前記検出位置に送り出し、
    前記回収部は、前記線状物を巻き付けることで前記線状物を収容し、かつ回転することで前記検出位置に到達した後の前記線状物の部分を回収し、
    前記X線の経路に沿って前記線状物を移動させることにより、前記検出位置を調整する検出位置調整部をさらに備えた、X線撮影装置。
  12. 前記検出位置調整部は、前記筐体の内部に設けられ、前記線状物における前記筐体の内部に存在する部分を保持する保持部を含み、
    前記保持部は、前記X線の経路に対して平行に移動可能である、請求項11に記載のX線撮影装置。
  13. 前記保持部と一体的に前記X線の経路に対して平行に移動可能である試料載置部であって、X線を透過する透過部を含む試料載置部をさらに備えた、請求項12に記載のX線撮影装置。
  14. 前記保持部は、前記X線の経路を挟む位置に設けられた2本の移動ローラーよりなり、
    前記2本の移動ローラーは、前記X線の経路に沿って前記照射部へ向かう方向の力を前記線状物に加え、かつ送り出される前記線状物に従動して回転する、請求項12または13に記載のX線撮影装置。
  15. 前記2本の移動ローラーの各々よりも前記X線の経路から離れた位置に固定された2本の固定ローラーの各々をさらに備え、
    前記2本の固定ローラーは、前記X線の経路に沿って前記受信部へ向かう方向の力を前記線状物に加え、かつ送り出される前記線状物に従動して回転する、請求項14に記載のX線撮影装置。
  16. 前記線状物を前記回収部に導くガイド線をさらに備え、
    前記ガイド線の基端は前記回収部に固定されており、
    前記ガイド線は、前記線状物の先端を把持する把持部を含み、前記ガイド線は、前記把持部を前記排出口から前記筐体の内部に通し、前記導入口から前記筐体の外部に引き出すことのできる長さを有する、請求項1~のいずれかに記載のX線撮影装置。
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