JP7349820B2 - クリヤ塗装ステンレス鋼板 - Google Patents

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Description

本発明は、エンボス加工が施されたクリヤ塗装ステンレス鋼板に関する。
ステンレス鋼板の表面にクリヤ塗膜が形成されたクリヤ塗装ステンレス鋼板は、ステンレス特有の美麗な金属光沢を活かした高級感のある外観が得られる。また、クリヤ塗装ステンレス鋼板は、普通鋼に分類される亜鉛メッキ鋼板等をベースとした塗装鋼板や、これら普通鋼にフィルム材を貼り合せた複合材などに比べて耐食性・耐久性に優れる。そのため、クリヤ塗装ステンレス鋼板は、家庭用や業務用の電化製品の筐体や内装材、表装材に広く使われている。
クリヤ塗装ステンレス鋼板においては、意匠性を高めるために、クリヤ塗膜に顔料を配合したカラークリヤ塗装ステンレス鋼板が提案されている(特許文献1、2)。
また、さらなる意匠性を付与する目的で、クリヤ塗装ステンレス鋼板にエンボス加工を施す場合がある(特許文献3、4)。
しかし、クリヤ塗装ステンレス鋼板にエンボス加工を施す場合、クリヤ塗膜の表面硬度が高いとエンボス加工に用いる型の形状にクリヤ塗膜が追従しにくく、クラックすることがある。そのため、クリヤ塗膜の表面硬度を下げる必要があり、耐傷付き性が不十分となることがあった。
そこで、ステンレス鋼板の表面にエンボス加工を施した後に、クリヤ塗膜を形成したクリヤ塗装ステンレス鋼板が提案されている(特許文献5)。
特許文献5に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板は、エンボス加工が施されたステンレス鋼板からなる基材に、不飽和エチレン性単量体を含有する塗料を塗布し、前記単量体を重合させてクリヤ塗膜を形成して製造される。
特開平2-111865号公報 特開2013-233816号公報 特開平11-309807号公報 特開2004-276392号公報 特開2011-104511号公報
しかしながら、特許文献5に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板は、表面硬度等について検討されているものの、色調としての意匠性については言及されていない。
不飽和エチレン性単量体は顔料が分散しにくい傾向にある。そのため、特許文献5に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板において、不飽和エチレン性単量体を含有する塗料に顔料を配合したとしても、顔料が均一に分散したクリヤ塗膜が形成されにくく、十分な光沢性や着色性が得られにくい。
ところで、ステンレス鋼板の表面にクリヤ塗膜を形成する際には、通常、100℃以上の高温で乾燥(焼付け)するため、クリヤ塗膜を形成した後にクリヤ塗装ステンレス鋼板を水冷することがある。そのため、クリヤ塗装ステンレス鋼板には、耐水性に優れることが求められる。
また、焼付け時にクリヤ塗料に含まれる溶媒が沸騰して塗膜に小さな泡状の膨れや穴が生じたり、気泡の痕跡が残ったりする、いわゆる「わき」と呼ばれる塗装欠陥が生じることがある。特に、エンボス加工が施されたステンレス鋼板の表面にクリヤ塗膜を形成する場合は、凹部の部分のクリヤ塗膜が厚くなるため、わきが発生しやすい傾向にある。わきは、クリヤ塗装ステンレス鋼板の外観不良の原因となるため、わきの発生を抑制することが求められる。
わきの発生を抑制するには、例えばクリヤ塗膜の膜厚を薄くすればよいが、膜厚を薄くすると着色性が低下する傾向にある。
本発明の課題は、外観が良好であり、表面硬度が高く、光沢性、着色性、耐水性および意匠性に優れる、エンボス加工が施されたクリヤ塗装ステンレス鋼板を提供することにある。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 表面にエンボス加工が施されたステンレス鋼板と、該ステンレス鋼板のエンボス加工が施された表面に形成されたクリヤ塗膜とを具備し、前記クリヤ塗膜は、熱硬化性樹脂組成物と、平均1次粒子径が100nm以下の顔料とを含み、前記熱硬化性樹脂組成物は、ガラス転移温度が30℃以上であり、数平均分子量が3000以上であり、架橋性官能基を有するアクリル樹脂と、イソシアネート樹脂とを含有し、アクリル樹脂の架橋性官能基1モルに対する、イソシアネート樹脂のイソシアネート基の割合が0.1~2.0モルであり、前記クリヤ塗膜の顔料容積濃度が0.05~0.25%であり、膜厚が0.5~1μmである、クリヤ塗装ステンレス鋼板。
[2] 前記クリヤ塗膜は、ポリオレフィン系ワックスを前記熱硬化性樹脂組成物100質量部に対して0.1~5質量部含む、[1]に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
[3] 前記熱硬化性樹脂組成物は、アミノ樹脂を含有する、[1]または[2]に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
[4] 前記熱硬化性樹脂組成物は、前記アミノ樹脂の硬化触媒を含有する、[3]に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
[5] 前記熱硬化性樹脂組成物は、前記イソシアネート樹脂の硬化触媒を含有する、[1]~[4]のいずれか1つに記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
本発明によれば、外観が良好であり、表面硬度が高く、光沢性、着色性、耐水性および意匠性に優れる、エンボス加工が施されたクリヤ塗装ステンレス鋼板を提供できる。
本発明のクリヤ塗装ステンレス鋼板の一実施形態例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明のクリヤ塗装ステンレス鋼板の一実施形態例について説明する。
図1は、本発明のクリヤ塗装ステンレス鋼板の一実施形態例を模式的に示す断面図である。
本実施形態例のクリヤ塗装ステンレス鋼板10は、ステンレス鋼板11と、該ステンレス鋼板11の一方の面に形成されたクリヤ塗膜12とを具備して構成されている。
なお、図1においては、説明の便宜上、寸法比は実際のものと異なったものである。
また、本発明において、「クリヤ」とは、可視光領域の光線透過率が30%以上のことである。可視光領域の光線透過率は、分光光度計を用いて、380nm~750nmの波長範囲で測定した光線透過率である。
クリヤ塗膜12の可視光領域の光線透過率が30%未満であると、可視光は僅かに透過しているものの、目視ではステンレス鋼板11を殆ど見ることはできない。そのため、ステンレスの持つ美麗な外観を活かした意匠は得られない。
特に、クリヤ塗膜12の可視光透過率は40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
「ステンレス鋼板」
ステンレス鋼板11としては、フェライト系、マルテンサイト系、オーステナイト系、オーステナイト・フェライト系(二相系)など、一般に使用される公知のステンレス鋼板を用いることができる。
ステンレス鋼板11の表面はエンボス加工が施されており、例えば図1に示すようにステンレス鋼板11の表面には複数の凸部11aが形成されている。
凸部11aの大きさおよび形状は特に限定されないが、例えば凸部11aの直径rは0.3~2.5mmが好ましく、凸部11aの高さhは0.02~1mmが好ましく、凸部11aのピッチpは1~10mmが好ましい。
凸部11aの平面視での形状としては、例えば円形、多角形などが挙げられる。
なお、「凸部11aの直径r」とは、凸部11aの平面視での形状が円形の場合は、その円の直径であり、正多角形の場合は一辺の長さであり、正多角形以外の多角形の場合は最も長い辺の長さのことである。「凸部11aのピッチp」とは、隣り合う凸部11a同士の中心間距離である。
エンボスは、同一の大きさおよび形状の凸部11aのみで構成されていてもよいし、異なる大きさや異なる形状の2種以上の凸部11aで構成されていてもよい。例えば、大きい凸部11aと小さい凸部11aとを交互に配置してもよいし、1つの大きい凸部11aを取り囲むように、複数の小さい凸部11aを配置してもよい。
ステンレス鋼板11の表面は、エンボス加工が施される前に研磨処理が施されていてもよい。
研磨処理としては、No.4研磨、ヘアライン(HL)研磨、2B研磨など、一般に使用される研磨方法が挙げられる。
また、エンボス加工が施されたステンレス鋼板11の表面は、クリヤ塗膜12が形成される前に化成処理が施されていてもよい。ステンレス鋼板11の表面を化成処理することで、化成処理塗膜(図示略)が形成される。
化成処理塗膜としては、アミノシラン系シランカップリング剤およびエポキシシラン系シランカップリング剤の一方または両方を含有する塗膜が好ましい。ステンレス鋼板11とクリヤ塗膜12との間に、これらシランカップリング剤を含有する化成処理塗膜を有していれば、無公害なクロメートフリーにでき、さらにステンレス鋼板11とクリヤ塗膜12との密着性を高くできる。
ここで、アミノシラン系カップリング剤としては、例えば、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
エポキシ系シランカップリング剤としては、例えば、2-(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
化成処理塗膜には、耐食性をさらに向上させるために、リン酸塩類、縮合リン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ピロリン酸等のリン酸またはその塩類;アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリオレフィン、アルキッド樹脂等の樹脂などが含まれてもよい。
化成処理塗膜の付着量は2~50mg/mであることが好ましい。化成処理塗膜の付着量が2mg/m未満であると、光沢および耐食性が低下しやすくなる。一方、付着量が50mg/mを超えると、沸騰水試験後の塗膜表面にブリスターを生じることがある。化成処理塗膜の付着量の好ましい上限は30mg/mであり、より好ましくは10mg/mである。
化成処理塗膜の付着量は、蛍光X線分析にてSiO量を測定することによって求めることができる。
「クリヤ塗膜」
クリヤ塗膜12は、ステンレス鋼板11のエンボス加工が施された表面に形成された塗膜であり、熱硬化性樹脂組成物と顔料とを含む。クリヤ塗膜12は、ポリオレフィン系ワックスをさらに含むことが好ましい。
<熱硬化性樹脂組成物>
熱硬化性樹脂組成物は、アクリル樹脂と、イソシアネート樹脂とを含有する。熱硬化性樹脂組成物は、アミノ樹脂や硬化触媒を含有することが好ましい。
(アクリル樹脂)
アクリル樹脂は架橋性官能基を有する。架橋性官能基を有するアクリル樹脂はステンレス鋼板11に対する密着性に優れるので、ステンレス鋼板11とクリヤ塗膜12とがより良好に密着する。
ここで、「架橋性官能基」とは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシシラン基などから選ばれる1種または2種以上の官能基である。アクリル樹脂は架橋性官能基を1分子あたり、2つ以上有することが好ましい。
架橋性官能基を有するアクリル樹脂は、例えば非官能性単量体と架橋性官能基を有する重合性単量体とを反応させることで得られる。このようにして得られるアクリル樹脂は、非官能性単量体単位と架橋性官能基を有する重合性単量体単位とを有する。
非官能性単量体としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸シクロへキシル、メタクリル酸ラウリル等の脂肪族または環式アクリート;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン類;アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミドなどが挙げられる。
これら非官能性単量体は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋性官能基を有する重合性単量体としては、ヒドロキシ基を有する単量体、カルボキシ基を有する単量体、アルコキシシラン基を有する単量体等が挙げられる。
ヒドロキシ基を有する単量体は、1分子中にヒドロキシ基と重合性不飽和二重結合をそれぞれ1つ以上含有する単量体である。このような単量体としては、例えばアクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等のヒドロキシアルキルエステル;ラクトン変性水酸基含有ビニル重合モノマー(例えば、プラクセルFM1、2、3、4、5、FA-1、2、3、4、5(以上、株式会社ダイセル製)等)などが挙げられる。
カルボキシ基を有する単量体は、1分子中にカルボキシ基と重合性不飽和二重結合をそれぞれ1つ以上含有する単量体である。このような単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。
アルコキシシラン基を有する単量体は、1分子中にアルコキシシラン基と重合性不飽和二重結合をそれぞれ1つ以上含有する単量体である。このような単量体としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタアクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
これら架橋性官能基を有する重合性単量体は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂のガラス転移温度は30℃以上であり、30~90℃が好ましく、50~90℃がより好ましい。アクリル樹脂のガラス転移温度が30℃以上であれば、クリヤ塗膜12の表面硬度が高まる。また、クリヤ塗装ステンレス鋼板10を連続プレスした際に摩擦し、加工発熱して、表面の温度が80~100℃に上昇するため、アクリル樹脂のガラス転移温度が30℃未満であると、クリヤ塗膜12が軟化して、金型に付着することがある。また、アクリル樹脂のガラス転移温度が90℃を超えると、ピンホール、レベリング不足等が生じる傾向にある。
アクリル樹脂のガラス転移温度を前記範囲にするためには、アクリル樹脂の組成を適宜選択すればよい。
アクリル樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)の測定により求めた値である。
アクリル樹脂の数平均分子量は3000以上であり、3000~50000が好ましく、4000~10000がより好ましい。アクリル樹脂の数平均分子量が3000以上であれば、顔料分散性が高まり、光沢性および着色性に優れたクリヤ塗膜12が得られる。また、アクリル樹脂の数平均分子量が3000未満であると、イソシアネート樹脂との反応性が低くなり、クリヤ塗膜12が形成しにくくなり、アクリル樹脂の数平均分子量が50000を超えると、溶媒溶解性が低くなるため、後述するクリヤ塗料が得られにくくなる。
アクリル樹脂の数平均分子量は、アクリル樹脂を製造する際の条件(例えば、重合温度、重合開始剤の種類や量等)によって調整することができる。
アクリル樹脂の数平均分子量は、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)により測定される、標準ポリスチレン換算の値である。
(イソシアネート樹脂)
イソシアネート樹脂は、アクリル樹脂を硬化させる架橋樹脂である。
熱硬化性樹脂組成物がイソシアネート樹脂を含有することで、アクリル樹脂が架橋構造となる。すなわち、熱硬化性樹脂組成物は、イソシアネート樹脂で架橋されたアクリル樹脂を含む。アクリル樹脂がイソシアネート樹脂で架橋されることで、クリヤ塗膜12の強度が高まるとともに、ステンレス鋼板11に対するクリヤ塗膜12の密着性がより向上する。加えて、クリヤ塗装ステンレス鋼板10をクロメートフリーにでき、しかも耐疵付き性、耐候性、耐薬品性を向上させることができる。
イソシアネート樹脂には、常温下でも硬化反応が進行するノンブロックタイプと、イソシアネート基をフェノール類、オキシム類、活性メチレン類、ε-カプロラクタム類、トリアゾール類、ピラゾール類等のブロック剤によって封鎖することで、常温下では反応が進まないが、加熱することによって硬化反応が進行するブロックタイプとがある。
イソシアネート樹脂としては、ノンブロックタイプおよびブロックタイプのいずれも使用可能であるが、プレコート型塗装による生産を行う場合は、連続生産時の作業性に優れる点で、ブロックタイプが好ましい。
ブロックタイプのイソシアネート樹脂は、分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物である。このような化合物としては、具体的に、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート;これらイソシアネートのビューレットタイプの付加物やイソシアヌル環タイプの付加物などが挙げられる。
ブロックイソシアネート化合物の市販品としては、例えば、デスモジュールBL1100、BL1265MPA/X、VPLS2253、BL3475BS/SN、BL3272MPA、BL3370MPA、BL4265SN、デスモーサム2170、スミジュール3175(以上、住化バイエルウレタン株式会社製)、デュラネート17B-60PX、TPA-B80X、MF-B60X、MF-K60X(以上、旭化成ケミカルズ株式会社製)、バーノックDB-980K、D-550、B3-867、B7-887-60(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、コロネート2515、2507、2513(以上、日本ポリウレタン工業株式会社製)などが挙げられる。これらブロックイソシアネート化合物は、1種を単独で使用してもよいし、併用してもよい。
これらイソシアネート樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂とイソシアネート樹脂との割合は、アクリル樹脂の架橋性官能基1モルに対してイソシアネート基が0.1~2.0モルになる割合であり、アクリル樹脂の架橋性官能基1モルに対してイソシアネート基が0.1~1.0モルになる割合であることが好ましく、アクリル樹脂の架橋性官能基1モルに対してイソシアネート基が0.2~0.8モルになる割合であることがより好ましい。アクリル樹脂の架橋性官能基1モルに対するイソシアネート基の割合が、0.1モル未満であると耐水性が低下し、2.0モルを超えると加工性、耐疵付き性が低下する。
(アミノ樹脂)
アミノ樹脂は、アクリル樹脂を硬化させる架橋樹脂である。
熱硬化性樹脂組成物がアミノ樹脂をさらに含有することで、アクリル樹脂がイソシアネート樹脂だけでなくアミノ樹脂によっても架橋される。すなわち、熱硬化性樹脂組成物は、イソシアネート樹脂およびアミノ樹脂で架橋されたアクリル樹脂を含む。アクリル樹脂がアミノ樹脂によっても架橋されることで、クリヤ塗膜12の表面硬度がさらに高まる。
アミノ樹脂は、アミノ化合物(メラミン、グアナミン、尿素)とホルムアルデヒド(ホルマリン)を付加反応させ、アルコールで変性した樹脂の総称である。具体例としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、ブチル化尿素樹脂、ブチル化尿素メラミン樹脂、グリコールウリル樹脂、アセトグアナミン樹脂、シクロヘキシルグアナミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐指紋汚染性、耐疵付き性、耐薬品性という面からメラミン樹脂が好ましい。
メラミン樹脂は、変性するアルコールの種類によってメチル化メラミン樹脂、n-ブチル化メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂、混合アルキル化メラミン樹脂などに分類される。これらの中でも、反応性に優れ、かつ可とう性とのバランスに優れる点で、メチル化メラミン樹脂が特に好ましい。
具体的には、メチル化メラミン樹脂としては、サイメル300、301、303、350、370、771、325、327、703、712、715、701、267、285、232、235、236、238、211、254、204、212、202、207(以上、三井サイテック株式会社製)、LUWIPAL 063、066、068、069、072、073(以上 BASF製)、スーパーベッカミンL-105(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、メラン522、523、620、622、623(以上、日立化成工業株式会社製)等が挙げられる。
n-ブチル化メラミン樹脂としては、マイコート506、508(以上、三井サイテック株式会社製)、ユーバン20SB、20SE、21R、22R、122、125、128、220、225、228、28-60、20HS、2020、2021、2028、120(以上、三井化学株式会社製)、PLASTOPAL EBS 100A、100B、400B、600B、CB(以上、BASF製)、スーパーベッカミンJ-820、L-109、L-117、L-127、L-164(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、メラン21A、22、220、2000、8000(以上、日立化成工業株式会社製)、テスアジン3020、3021、3036(以上、日立化成ポリマー株式会社製)等が挙げられる。
イソブチル化メラミン樹脂としては、ユーバン60R、62、62E、360、361、165、166-60、169、2061(以上、三井化学株式会社製)、スーパーベッカミンG-821、L-145、L-110、L-125(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、PLASTOPAL EBS 4001、FIB、H731B、LR8824(以上、BASF製)、メラン27、28、28D、245、265、269、289(以上、日立化成工業株式会社製)、テスアジン3027、3028、3029、3030、3037(以上、日立化成ポリマー株式会社製)等が挙げられる。
混合アルキル化メラミン樹脂としては、サイメル267、285、232、235、236、238、211、254、204、212、202、207(以上、三井サイテック株式会社製)等が挙げられる。
これらアミノ樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アミノ樹脂の含有量は、アクリル樹脂の固形分100質量部に対して、5~40質量部が好ましく、10~30質量部がより好ましく、10~20質量部がさらに好ましい。アミノ樹脂の含有量が5質量部以上であれば、クリヤ塗膜12の架橋密度が上がるので、ステンレス鋼板11に対する密着性がより向上する。また、クリヤ塗膜12の表面硬度が十分なものとなるので、耐疵付き性が高まる。一方、アミノ樹脂の含有量が40質量部以下であれば、クリヤ塗膜12を容易に形成できる。
(硬化触媒)
硬化触媒は、アクリル樹脂と架橋樹脂との架橋反応を促進させるものである。
よって、熱硬化性樹脂組成物は、イソシアネート樹脂の硬化触媒をさらに含有することが好ましい。
イソシアネート樹脂の硬化触媒としては、有機錫触媒が挙げられる。
有機錫触媒としては、例えばジ-n-ブチルチンオキサイド、n-ジブチルチンクロライド、ジ-n-ブチルチンジラウリレート、ジ-n-ブチルチンジアセテート、ジ-n-オクチルチンオキサイド、ジ-n-オクチルチンジラウリレート、テトラ-n-ブチルチンなどが挙げられる。
これら有機錫触媒は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート樹脂の硬化触媒の含有量は、アクリル樹脂とイソシアネート樹脂とアミノ樹脂の固形分の合計100質量部に対して、0.005~0.08質量部が好ましく、0.01~0.06質量部がより好ましい。硬化触媒の含有量が0.005質量部以上であれば、硬化触媒の効果が十分に得られ、硬化時間を短縮できる。一方、硬化触媒の含有量が0.08質量部を超えると、単に硬化触媒の効果が頭打ちするだけでなく、反応性が過剰に高くなることによってイソシアネート基(NCO基)が空気中の水分等と反応するなど、アクリル樹脂の架橋性官能基(例えば、OH基やCOOH基等)との1:1反応をかえって阻害する場合がある。その結果、耐侯性が低下するなど本来の性能を発揮できなくなる恐れがある。また、イソシアネート樹脂としてノンブロックタイプを用いた場合、塗料の反応性が極端に速くなるために、アクリル樹脂とイソシアネート樹脂とを混合した後、直ちに塗装する必要性が生じ、塗装作業性が著しく低下する。
熱硬化性樹脂組成物が架橋樹脂としてアミノ樹脂を含有する場合、熱硬化性樹脂組成物はアミノ樹脂の硬化触媒をさらに含有することが好ましい。
アミノ樹脂の硬化触媒としては、スルホン酸系やアミン系の硬化触媒が挙げられる。特に、クリヤ塗膜12の表面硬度をより高める目的で、より反応性の高いスルホン酸系の硬化触媒である、p-トルエンスルホン酸やドデシルベンゼンスルホン酸を用いることが好ましい。
アミノ樹脂の硬化触媒の含有量は、アクリル樹脂とイソシアネート樹脂とアミノ樹脂の固形分の合計100質量部に対して、0.5~5質量部が好ましく、1~2質量部がより好ましい。硬化触媒の含有量が0.5質量部以上であれば、硬化触媒の効果が十分に得られ、硬化時間を短縮できる。硬化触媒の含有量が5質量部を超えても、硬化触媒の効果が頭打ちとなるだけでなく、クリヤ塗装ステンレス鋼板10の加工性が低下する場合がある。
<顔料>
顔料としては、無機顔料、カーボン顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
無機顔料としては、例えば弁柄、黄色酸化鉄、クロムバーミリオン、酸化クロム、カーボンブラック、チタンホワイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、シリカ等が挙げられる。
カーボン顔料としては、例えばカーボンブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、例えばキナクリドン、イソインドリノン、インダンスレンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等が挙げられる。
これら顔料は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
顔料の平均1次粒子径が100nm以下であり、1~100nmが好ましく、5~100nmがより好ましい。顔料の平均1次粒子径が100nmを超えると、クリヤ塗膜12にわきが発生し、外観が低下する。
顔料の平均1次粒子径は、レーザー回折散乱法の測定により求めた値である。
顔料の顔料分散粒度は、クリヤ塗膜12の鮮映性が高くなる点から20μm以下が好ましく、実用性の点から5μm以上が好ましい。
顔料の顔料分散粒度は、既知の傾きで傾斜した溝が形成された分散粒度測定器を用いて測定する。具体的には、分散粒度測定器の傾斜した溝に顔料を充填し、溝が形成された表面から顔料が突出しはじめる箇所を調べる。そして、顔料が突出しはじめる箇所の溝の深さを分散粒度とする。
クリヤ塗膜12の顔料容積濃度は0.05~3%であり、0.05~1%が好ましく、0.05~0.5%がより好ましく、0.05~0.2%がさらに好ましい。顔料容積濃度が、0.05%以上であれば着色性が向上し、3%以下であれば光沢性が向上する。
ここで、顔料容積濃度は下記式で求められる値である。また、顔料容積濃度はPVCと称されることもある。
顔料容積濃度=[(顔料の容積)/(顔料の容積+樹脂の容積)]×100(%)
また、クリヤ塗膜12中の顔料の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分100質量部に対して6質量部以下が好ましく、0.0005~3質量部がより好ましく、0.0010~1質量部がさらに好ましい。顔料の含有量が、6質量部以下であればクリヤ塗装ステンレス鋼板10の加工性を良好に維持でき、0.0005質量部以上であればクリヤ塗膜12が十分に着色する。
<ポリオレフィン系ワックス>
ポリオレフィン系ワックスは潤滑剤である。
クリヤ塗膜12がポリオレフィン系ワックスを含有すれば、油性潤滑剤等を塗布した場合に比べて潤滑性が高くなり、加工性に優れたクリヤ塗装ステンレス鋼板10が得られる。
ポリオレフィン系ワックスとしては、パラフィン、マイクロクリスタリン、ポリエチレン、ポリエチレン-フッ素等の炭化水素系ワックス等が挙げられる。
これらポリオレフィン系ワックスは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
クリヤ塗装ステンレス鋼板10を加工する際には、加工発熱および摩擦熱により塗膜温度が上昇するため、ポリオレフィン系ワックスの融点は70~160℃が好ましい。ポリオレフィン系ワックスの融点が70℃以上であれば、加工時に軟化溶融しにくく、固形潤滑添加物としての優れた特性を十分に発揮できる。ポリオレフィン系ワックスの融点が160℃以下であれば、硬い粒子が表面に存在しにくくなるため摩擦特性が低下しにくく、高い加工性を良好に維持できる。
ポリオレフィン系ワックスの酸価は、0~30mgKOH/gが好ましい。ポリオレフィン系ワックスの酸価が30mgKOH/g以下であれば、アクリルエマルション樹脂との相溶性が高くなりすぎず、ポリオレフィン系ワックスが均一に塗膜表面に浮き上がりやすくなるため、クリヤ塗装ステンレス鋼板10の加工性がより向上する傾向にある。
ポリオレフィン系ワックスの平均粒子径は0.1~7μmが好ましく、1~5μmがより好ましい。ポリオレフィン系ワックスの平均粒子径が0.1μm以上であれば、得られるクリヤ塗装ステンレス鋼板10の加工性を良好に維持できる。ポリオレフィン系ワックスの平均粒子径が7μmを超えると、クリヤ塗膜12中でのポリオレフィン系ワックスの分散性が低くなる傾向にある。
クリヤ塗膜12中のポリオレフィン系ワックスの含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分100質量部に対して0.1~5質量部が好ましく、0.15~3質量部がより好ましい。ポリオレフィン系ワックスの含有量が0.1質量部以上であれば、十分な潤滑性向上効果が得られ、クリヤ塗装ステンレス鋼板10の加工性が向上する。ポリオレフィン系ワックスの含有量が5質量部以下であればクリヤ塗膜12の表面にムラが発生しにくく、クリヤ度を良好に維持できる。
<任意成分>
クリヤ塗膜12は、硬度、耐疵付き性がより高くなり、また、耐指紋汚染性が高くなることから、シリカゾルを含有してもよい。
シリカゾルは、ナノメートルサイズの粒子から構成されたシリカ粒子である。
シリカゾルとしては、オルガノシリカゾルを用いることができる。オルガノシリカゾルとは、有機溶媒にナノメートルサイズのコロイダルシリカを安定に分散させたコロイド溶液である。
オルガノシリカゾルの具体例としては、MA-ST-M、IPA-ST、EG-ST、EG-ZL、NPC-ST、DMAC-ST、DMAC-ST-ZL、XBA-ST、MIBK-ST(以上、日産化学工業株式会社製)等が挙げられる。
これらオルガノシリカゾルは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
クリヤ塗膜12中のシリカゾルの含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分100質量部に対して2~10質量部が好ましく、3~8質量部がより好ましい。シリカゾルの含有量が、2質量部以上であれば耐疵付き性や硬度が向上し、10質量部以下であればクリヤ塗装ステンレス鋼板10の加工性を良好に維持できる。
また、クリヤ塗膜12は非晶質シリカを含有してもよい。クリヤ塗膜12が非晶質シリカを含有すれば、耐指紋汚染性をより一層向上させることができる。これは、非晶質シリカの多孔性と表面親水性に基づくものと考えられる。
非晶質シリカは多孔性を有する流動性粉末である。非晶質シリカの具体例としては、サイリシア250、250N、256、256N、310P、320、350、370、380、420、430、440、450、470、435、445、436、446、456、476、530、550、710、730、740、770、780(以上、富士シリシア化学株式会社製)、ミズカシルP-801、P-802、P-526、P-527、P-603、P-604、P-554A、P-73、P-78A、P-78D、P-78F、P-707、P-740、P-752、P-50、P-766(以上、水澤化学工業株式会社製)、カープレックスFPS-1、FPS-2、FPS-3、FPS-4、FPS-5、FPS-101、CS-5、CS-7、CS-8、CS-701、CS-801(以上、シオノギ製薬株式会社製)等が挙げられる。
これら非晶質シリカは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
クリヤ塗膜12中の非晶質シリカの含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分100質量部に対して0.5~5質量部が好ましく、1~4質量部がより好ましい。非晶質シリカの含有量が0.5質量部以上であれば、耐指紋汚染性が高まり、直接塗膜に触れたとき指紋が付きにくく、しかもガーゼ等で指紋がふき取りやすくなる。非晶質シリカの含有量が5質量部以下であれば、クリヤ塗膜12の光沢性を良好に維持できる。
クリヤ塗膜12には、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、艶消し剤、シランカップリング剤、ポリオレフィン系ワックス以外の潤滑剤(例えばフッ素樹脂、ポリオレフィンパウダー、フッ素樹脂以外の非ポリオレフィン系ワックスなど)等の添加剤や、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の他の樹脂などが含まれてもよい。
<膜厚>
クリヤ塗膜12の膜厚は0.5~1μmである。クリヤ塗膜12の膜厚が0.5μm未満であると、加工性が低下するのみならず十分に着色できないことがある。クリヤ塗膜12の膜厚が1μmを超えると、クリヤ塗膜12にわきが発生し、外観が低下する。加えて、クリヤ塗装ステンレス鋼板10の潤滑機能が飽和するとともに塗膜の形成が困難となることがある。
なお、本発明においてクリヤ塗膜12の膜厚とは、ステンレス鋼板11の表面に形成された凸部11aの頂点からクリヤ塗膜12の表面(ステンレス鋼板11に接していない側の表面)までの垂直距離dである。
「クリヤ塗装ステンレス鋼板の製造方法」
次に、上述したクリヤ塗装ステンレス鋼板10の製造方法の一例について説明する。なお、クリヤ塗装ステンレス鋼板10の製造方法は以下の例に限定されるものではない。
この例の製造方法では、まず、ステンレス鋼板11をアルカリ脱脂や酸、アルカリによるエッチング等の公知の前処理を施す。
次いで、ステンレス鋼板11の表面にエンボス加工を施す。エンボス加工の方法としては特に制限されず、プレスによる方法、ロールフォーミングによる方法などが挙げられる。
次いで、エンボス加工されたステンレス鋼板11に、化成処理液を塗布し、乾燥して、化成処理塗膜(図示略)を形成する。
前記化成処理液としては、例えば、例えばアミノシラン系カップリング剤およびエポキシシラン系カップリング剤の一方または両方を含むものが好ましい。また、化成処理液としては、市販品を用いることができる。市販の化成処理液としては、例えば、パルコートE305、3750、3751、3753、3756、3757、3970(日本パーカライジング株式会社製)、アルサーフ440(日本ペイント株式会社製)などが挙げられる。
化成処理液の塗布方法としては、例えば、スプレー、ロールコート、バーコート、カーテンフローコート、静電塗布等を採用できる。
化成処理液の乾燥温度(表面温度)は60~140℃とすることが好ましい。
次いで、化成処理塗膜の表面にクリヤ塗料を塗布し、乾燥(焼付け)する。
前記クリヤ塗料は、上述した熱硬化性樹脂組成物と、顔料と、溶媒と、必要に応じて任意成分とを含むものが好ましい。
クリヤ塗料に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘキサン、ヘキサン等の炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物;ジエチルエーテル等のエーテル化合物;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒などが挙げられる。これら有機溶剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
クリヤ塗料の塗布方法としては、化成処理液の塗布方法と同じ方法が適用される。
クリヤ塗料を塗装した後の硬化条件(乾燥温度)は、ステンレス鋼板11の素材最高到達温度(PMT)にして200~270℃となるように加熱することが好ましく、より好ましくは210~250℃である。素材最高到達温度が200℃未満であると、硬化反応が十分に進まず、クリヤ塗膜12の表面硬度が低下するだけでなく、ステンレス鋼板11とクリヤ塗膜12との密着性が低下することがある。一方、素材最高到達温度が270℃を超えると、クリヤ塗膜12の柔軟性が低下しやすくなる。加えて、クリヤ塗装ステンレス鋼板10が黄変して意匠性を低下させることがある。
こうして、熱硬化性樹脂組成物と顔料とを含有するクリヤ塗膜12をステンレス鋼板11上に形成して、クリヤ塗装ステンレス鋼板10を得る。
なお、前記乾燥の際に、アクリル樹脂がイソシアネート樹脂によって架橋する。
「作用効果」
以上説明したクリヤ塗装ステンレス鋼板は、エンボス加工が施されたステンレス鋼板の表面にクリヤ塗膜が形成されており、意匠性に優れる。
上述したように、ステンレス鋼板の表面にクリヤ塗膜を形成した後にエンボス加工を施す場合、エンボス加工に用いる型の形状に追従させるためにはクリヤ塗膜の表面硬度を下げる必要があり、耐疵付き性が不十分となることがある。
しかし、本発明であれば、エンボス加工が施されたステンレス鋼板の表面にクリヤ塗膜が形成されているので、クリヤ塗膜の表面硬度を下げる必要がない。また、このクリヤ塗膜はアクリル樹脂とイソシアネート樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物を含んでおり、表面硬度が高く、耐水性にも優れる。しかも、前記熱硬化性樹脂組成物を含むクリヤ塗膜は、エンボス加工が施された、すなわち表面が凹凸形状のステンレス鋼板に対して密着性にも優れる。
また、上述したように、エンボス加工が施されたステンレス鋼板の表面にクリヤ塗膜を形成する場合は、凹部の部分のクリヤ塗膜が厚くなるため、わきが発生しやすい傾向にある。
しかし、本発明であれば、クリヤ塗膜の膜厚が0.5~1μmと薄いので、クリヤ塗膜の形成時にわきが発生しにくく、外観にも優れる。
なお、クリヤ塗膜が薄くなると着色性が低下する傾向にあるが、本発明ではクリヤ塗膜にアクリル樹脂を用いる。アクリル樹脂は、不飽和エチレン性単量体に比べて顔料の分散性に優れるので、クリヤ塗膜中で顔料が均一に分散しており、光沢性および着色性に優れる。よって、クリヤ塗膜が薄くても十分な着色性を発現できる。
このように、本発明であれば、外観が良好であり、表面硬度が高く、光沢性、着色性、耐水性および意匠性に優れる、エンボス加工が施されたクリヤ塗装ステンレス鋼板を提供できる。
「用途」
本発明のクリヤ塗装ステンレス鋼板は、家庭用や業務用の電化製品、電子機器製品の筐体や内装材、表装材として好適に使用される。
「他の実施形態」
本発明のクリヤ塗装ステンレス鋼板は、上述したものに限定されない。例えば、上述した実施形態例では、ステンレス鋼板の片面のみにクリヤ塗膜が形成されているが、ステンレス鋼板の両面にクリヤ塗膜が形成されていてもよい。また、ステンレス鋼板はクリヤ塗膜を形成する前に化成処理を施さなくてもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
なお、実施例8は参考例である。
「アクリル樹脂」
アクリル樹脂として、以下のようにして製造したアクリル樹脂の溶液を用いた。
温度計、還流冷却器、攪拌器、滴下ロート、窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、表1に示す配合量で、トルエン、酢酸ブチルを入れ、110℃まで昇温し窒素ガスを吹き込みながら攪拌し、メタクリル酸メチル、スチレン、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸メチル、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらにAIBNを追加して同温度でさらに3時間反応させて、不揮発分50%のアクリル樹脂の溶液を得た。
得られたアクリル樹脂のガラス転移温度および数平均分子量を表1に示す。
Figure 0007349820000001
「ポリオレフィン系ワックス」
ポリオレフィン系ワックスとして、以下に示す化合物を用いた。
・PEWax:ポリエチレンワックス(株式会社岐阜セラツク製造所製、商品名「ハイフラットX15P-2」、平均粒子径3.5μm)。
「顔料」
顔料として、以下に示す化合物を用いた。
・ブラウン:透明弁柄(BASF社製、商品名「Sicotrans RedL2817」、平均1次粒子径20nm、顔料分散粒度10μm、固形分濃度8質量%溶液)。
・レッド:ペリレン系マルーン(BASF社製、商品名「パリオゲンレッドL-3885」、平均1次粒子径40~100nm、顔料分散粒度10μm、固形分濃度7質量%溶液)。
・ブルー:銅フタロシアニンブルー(大日精化工業株式会社製、商品名「シアニンブルー4930P」、平均1次粒子径50~100nm、顔料分散粒度10μm、固形分濃度7質量%溶液)。
・カーボン:カーボンブラック(オリオンエンジニアドカーボンズ社製、商品名「FW200」、平均1次粒子径6~8nm、顔料分散粒度10μm、固形分濃度3質量%溶液)。
・弁柄:酸化鉄(III)(戸田ピグメント株式会社製、商品名「トダカラー120ED」、平均1次粒子径500nm、顔料分散粒度10μm、固形分濃度10質量%溶液)。
「実施例1」
<クリヤ塗料の調製>
アクリル樹脂の溶液108質量部(固形分換算で54質量部)に、イソシアネート樹脂としてブロックイソシアネート(住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「デスモジュールVPLS2253」、NCO含有率10.5質量%)34質量部と、アミノ樹脂としてメラミン樹脂(三井サイテック株式会社製、商品名「サイメル327」)12質量部を配合し、熱硬化性樹脂組成物を得た。なお、アクリル樹脂のヒドロキシル基(OH基)1モルに対する、イソシアネート樹脂のイソシアネート基(NCO基)の割合(NCO/OH)は1モルであった。
得られた熱硬化性樹脂組成物の固形分100質量部に、ポリオレフィン系ワックスとしてPEWaxを0.2質量部と、顔料としてブラウンを固形分換算で0.0036質量部添加し、クリヤ塗料を得た。
<クリヤ塗装ステンレス鋼板の製造>
ステンレス鋼板としては、SUS430/2B研磨材を用いた。
このステンレス鋼板の方面に、平面視での形状が略正方形であり、直径(1辺の長さ)1mm、高さ0.065mmの凹部が2mmのピッチ(すなわち、隣り合う凹部同士の中心間距離が2mm)で形成されたエンボス版を用いてプレス成形し、ステンレス鋼板の表面にエンボス加工を施した。
次いで、ステンレス鋼板のエンボス加工が施された表面に、アミノシラン系カップリング剤を含む化成処理液をロールコータにて蛍光X線にてSiOが2~10mg/mになるように塗装し、素材最高到達温度(PMT)が100℃になるよう乾燥させ、化成処理塗膜を形成した。
次いで、エンボス加工および化成処理が施されたステンレス鋼板の表面に、クリヤ塗料をバーコータにより塗布し、PMTが224℃になるよう乾燥させ、顔料容積濃度0.17%、膜厚1μmのクリヤ塗膜を成膜させて、クリヤ塗装ステンレス鋼板を得た。
クリヤ塗装ステンレス鋼板について、以下の評価方法に基づき、外観、光沢性、着色性(彩度)および耐水性を評価し、鉛筆硬度(表面硬度)を測定した。結果を表2に示す。
<測定・評価>
(1)外観評価
クリヤ塗膜の表面を目視にて観察し以下の評価基準にて外観を評価した。
5:わきが発生していない。
4:極小さなワキがある。
3:小さなワキがある。
2:中程度のワキがある。
1:大きなワキがある。
(2)光沢性の評価
クリヤ塗膜について、JIS K 5600-4-7(鏡面光沢度)に準拠し、光沢測定機(BYKガードナー社製、商品名「micro-TRI-gloss」)を用いて、測定角度20度で光沢度を測定した。
(3)着色性(彩度)の評価
クリヤ塗膜について、パネラーによる官能評価を行い、以下の評価基準にて着色性を評価した。4点以上を合格とする。
5:純色に近く、濁りがない。
4:純色に近く、濁りが弱い。
3:純色に近いが、濁りが強い。
2:純色ではなく、濁りが弱い。
1:純色ではなく、濁りが強い。
(4)鉛筆硬度(表面硬度)の測定
鉛筆硬度用鉛筆(三菱鉛筆株式会社製)を用い、JIS K 5600-5-4(引っかき硬度(鉛筆法))に準拠し、クリヤ塗膜の表面に傷が付かない限界の鉛筆の芯の硬度を求めた。
(5)耐水性の評価
クリヤ塗膜を40℃のイオン交換水に浸漬させ500時間静置した。イオン交換水から取り出した後のクリヤ塗膜の外観を目視にて観察し、以下の評価基準にて耐水性を評価した。
5:変化しない。
4:わずかにブリスターが確認できる。
3:ブリスターが確認できるが、錆はなくクリヤ塗膜が剥がれない。
2:フクレや錆が確認できるが、クリヤ塗膜は剥がれない。
1:フクレや錆が確認され、クリヤ塗膜が剥れる。
「実施例2~8、比較例1~5」
イソシアネート樹脂およびメラミン樹脂の配合量と、顔料の種類と配合量を表2、3示すように変更した以外は、実施例1とクリヤ塗料を調製した。なお、表2、3中の各成分の配合量はいずれも固形分量(不揮発分量)である。
得られたクリヤ塗料を用いた以外は、実施例1と同様にしてクリヤ塗装ステンレス鋼板を製造し、各種測定および評価を行った。結果を表2、3に示す。
Figure 0007349820000002
Figure 0007349820000003
各実施例で得られたクリヤ塗装ステンレス鋼板は、外観が良好であり、表面硬度が高く、光沢性、着色性および耐水性に優れていた。また、各実施例で得られたクリヤ塗装ステンレス鋼板は、ステンレス鋼板の表面がエンボス加工されているので、意匠性にも優れていた。
一方、アクリル樹脂のヒドロキシル基1モルに対する、イソシアネート樹脂のイソシアネート基の割合が0.01モルである比較例1の場合、耐水性に劣っていた。
クリヤ塗膜の顔料容積濃度が0.04%である比較例2の場合、着色性に劣っていた。
クリヤ塗膜の顔料容積濃度が3.02%である比較例3の場合、光沢性に劣っていた。
クリヤ塗膜の膜厚が10μmである比較例4の場合、クリヤ塗膜にわきが発生し、外観に劣っていた。
平均1次粒子径が500nmの顔料を用いた比較例5の場合、クリヤ塗膜にわきが発生し、外観に劣っていた。
10 クリヤ塗装ステンレス鋼板
11 ステンレス鋼板
11a 凸部
12 クリヤ塗膜

Claims (5)

  1. 表面にエンボス加工が施されたステンレス鋼板と、該ステンレス鋼板のエンボス加工が施された表面に形成されたクリヤ塗膜とを具備し、
    前記クリヤ塗膜は、熱硬化性樹脂組成物と、平均1次粒子径が100nm以下の顔料とを含み、
    前記熱硬化性樹脂組成物は、ガラス転移温度が30℃以上であり、数平均分子量が3000以上であり、架橋性官能基を有するアクリル樹脂と、イソシアネート樹脂とを含有し、アクリル樹脂の架橋性官能基1モルに対する、イソシアネート樹脂のイソシアネート基の割合が0.1~2.0モルであり、
    前記クリヤ塗膜の顔料容積濃度が0.05~0.25%であり、膜厚が0.5~1μmである、クリヤ塗装ステンレス鋼板。
  2. 前記クリヤ塗膜は、ポリオレフィン系ワックスを前記熱硬化性樹脂組成物100質量部に対して0.1~5質量部含む、請求項1に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
  3. 前記熱硬化性樹脂組成物は、アミノ樹脂を含有する、請求項1または2に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
  4. 前記熱硬化性樹脂組成物は、前記アミノ樹脂の硬化触媒を含有する、請求項3に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
  5. 前記熱硬化性樹脂組成物は、前記イソシアネート樹脂の硬化触媒を含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のクリヤ塗装ステンレス鋼板。
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