JP7349772B2 - 外観と強度に優れる中空成形体 - Google Patents

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本発明は、中空成形に適したポリエチレン樹脂およびそれから製造した中空成形体に関し、より詳しくは耐衝撃性と剛性および成形性に優れた中空成形用ポリエチレン樹脂から製造した中空成形体に関する。
ポリエチレンからは種々の容器が製造され、広く使用されている。ところが、マヨネーズ容器のようなソフトボトルの分野では、成形性および耐衝撃性の両物性を同時に満たした容器が要求されているものの、それに適した樹脂は今のところ得られていない。例えば高圧法低密度ポリエチレン(PE-LD)から製造された容器は、成形性特に中空成形時の肌荒れ抑制に優れているが、耐衝撃性は十分でない。一方、高密度ポリエチレン(PE-HD)や線状低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン、PE-LLD)からは耐衝撃性に優れるが、成形性が悪く、成形時に肌荒れ(シャークスキンやメルトフラクチャー)が発生することもある。そこで、従来のPE-LDにPE-LLDをブレンドして中空成形に用いることが考えられるが、PE-LLDを一定量以上にブレンドするとPE-LLD由来の肌荒れが発生し、衝撃強度向上に充分な量をブレンドすることができなかった。
例えば特許文献1には高圧ラジカル重合法によって製造されるポリエチレン(成分(A))に耐衝撃性をもつエチレン・α-オレフィン共重合体(成分(B))をブレンドする技術が開示されている。成分(A)としてMFR、密度、スウェル比、炭素数2000個あたりのビニル基とビニリデン基の比が規定され、成分(B)としてMFR、密度、MFR比が規定されており、ブレンド比として(A)が97~70重量%、(B)が3~30重量%とされている。
特開2005-97485号公報
特許文献1では、比較例8において成分(B)の量が40重量%である場合に落下強度は満足するものの、熱膨張量が大きく耐熱性が不充分であり、メルトフラクチャーが発生し成型性が不充分であったとされており、メルトフラクチャーが発生しないのは、成分(B)の量が7重量%以下の場合であった。落下試験に合格としている実施例3においても、比較例8の結果よりも低位であり、改善の余地がある。また、比較例3に示すように規定する密度範囲より低い密度(922kg/m)の成分(A)を使用すると、剛性が低く耐熱性も不充分であったとされている。
そこで本発明は、耐衝撃性および中空成形性に優れたポリエチレン樹脂を用いた単層ないし多層の中空成形体を提供することである。
本発明では、高圧法低密度ポリエチレンに充分な量の直鎖状低密度ポリエチレンを配合しても中空成形性に優れたポリエチレン樹脂を提供し、直鎖状低密度ポリエチレンの高い耐衝撃性向上を活かした中空成形体を提供する。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[2]の態様に関する。
[1] 下記要件(A-1)~(A-2)を満たす高圧法低密度ポリエチレン(A)85質量部~50質量部と、下記要件(B-1)~(B-3)を満たす直鎖状低密度ポリエチレン(B)50質量部~15質量部とのポリマーブレンド(但し、(A)と(B)の合計を100質量部とする)を含有する層を少なくとも有し、前記ポリエチレン(A)とポリエチレン(B)とのポリマーブレンドがドライブレンド混合物であって、
前記ポリマーブレンドから得た、内容量780ccの円筒ボトル(直径7cm、円筒部高さ 14cm+ 肩部 6cm ボトル重量は39g 円筒部厚み 0.7mm)である中空成形体についてその円筒部を底から高さ3cm~12cmの範囲で平板上に切出し、パリソン押出方向に対して直行する方向(TD方向)が長片になるようにダンベル型引張試験片に加工しJIS K 7161-1-1に準拠して引張速度100mm/min、試験温度23℃で測定した、TD方向の引張弾性率(MPa)の値(α)と、
前記ポリマーブレンドから得た、内容量780ccの円筒ボトル(直径7cm、円筒部高さ 14cm+ 肩部 6cm ボトル重量は39g 円筒部厚み 0.7mm)である中空成形体についてその円筒部を底から高さ3cm~12cmの範囲で平板上に切出し、パリソン押出方向に対して直行する方向(TD方向)が長片になるようにJIS K 7160 タイプ4型試験片に加工し、23℃にて引張衝撃を測定して得た、TD方向の引張衝撃強度(kJ/m)の値(β)とが、下記関係式(II)を満たすことを特徴とする、中空成形体:
(A-1)MFR(190℃、2.16kg荷重)が0.1~30g/10min、
(A-2)密度が910~935kg/m
(B-1)MFR(190℃、2.16kg荷重)が0.5~5g/10min、
(B-2)密度が902~938kg/m
(B-3)下記式(I)
(γ)/(γ**)・・・(I)
((γ)は、2.4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度、(γ**)は4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度を示す。)で求められる流動性指標が16.7以上、23以下である。
β≧-2.41×α+1200 ・・・ (II)。
[2] 前記ポリマーブレンドは、前記高圧法低密度ポリエチレン(A)が80質量部~60質量部、前記直鎖状低密度ポリエチレン(B)が20質量部~40質量部である、[1]の中空成形体。
[3] 前記ポリマーブレンドにおいて、TD方向の引張弾性率(MPa)の値(α)と、TD方向の引張衝撃強度(kJ/m)の値(β)とが、下記関係式(II)を満たすことを特徴とする、[1]又は[2]の中空成形体:
β≧-2.41×α+1200 ・・・ (II)
本発明によれば、特定のポリエチレン樹脂から製造することで、中空成形においても肌荒れしない良成形性と耐衝撃性とを兼ね備えた中空成形体を提供することができる。
本発明に係る中空成形体について詳細に説明する。
<高圧法低密度ポリエチレン(A)>
本発明において、高圧法低密度ポリエチレン(A)(以下、単にポリエチレン(A)ということがある)とは、高圧法によるラジカル重合で製造されるポリエチレンであり、エチレン単独重合体もしくは微量(通常10質量%以下)の酢酸ビニルモノマーが共重合されている。
高圧法によるポリエチレンの製造は、一般に、槽型反応器または管型反応器を用いて、ラジカル発生剤の存在下、重合圧力140~300MPa、重合温度200~300℃でエチレンを重合することによって実施される。
本発明で用いられるポリエチレン(A)は、下記要件(A-1)~(A-2)を満たす。
(A-1)MFR(190℃、2.16kg荷重)が0.1~30g/10min
(A-2)密度が910~935kg/m
ポリエチレン(A)のMFR(メルトフローレート)は、JIS K 7210-1に準拠し、190℃、2.16kg荷重の条件下で測定される。ポリエチレン(A)のMFRは、0.1~30g/10分であり、好ましくは、0.2~10g/10分であり、より好ましくは、0.3~4g/10分である。
ポリエチレン(A)の密度は、JIS K 7112に準拠して測定され、910~935kg/mであり、好ましくは、915~925kg/mであり、より好ましくは、918~923kg/mである。
ポリエチレン(A)は市販品として入手することができ、例えば、旭化成株式会社の「サンテック」(登録商標)シリーズや住友化学株式会社の「スミカセン」(登録商標)シリーズの中から選択することができる。
<直鎖状低密度ポリエチレン(B)>
本発明に係る直鎖状低密度ポリエチレン(B)(以下、単にポリエチレン(B)ということがある)は、成形性および耐衝撃性に優れたポリエチレン(A)とブレンドして中空成形体を製造するに適した樹脂である。
ポリエチレン(B)は、下記要件(B-1)~(B-3)を満たす。
(B-1)MFR(190℃、2.16kg荷重)が0.5~5g/10min、
(B-2)密度が902~938kg/m
(B-3)下記式(I)
(γ)/(γ**)・・・(I)
((γ)は、2.4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度、(γ**)は4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度を示す。)
で求められる流動性指標が16.7以上、23以下である。
ポリエチレン(B)のMFR(メルトフローレート)も、JIS K 7210-1に準拠し、190℃、2.16kg荷重の条件下で測定される。ポリエチレン(B)のMFRは、0.5~5g/10minであり、より好ましくは、1.8~3.8g/10minである。
ポリエチレン(B)の密度も、JIS K 7112に準拠して測定され、902~938kg/mである。
ポリエチレン(B)の密度およびMFRの値が共に前記の範囲内にあると、機械的強度とボトル外観に優れた中空成形体を製造することができる。
密度およびMFRが前記の範囲を満たすポリエチレン(B)をポリエチレン(A)にブレンドする中でも、ポリエチレン(B)の流動性指を規定することが重要である。流動性指は上記式(I)で表され、その値は、16.7以上、23以下である。(γ )は、2.4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度であり、(γ ** )は4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度を示す。せん断速度はキャプラリーレオメータで測定した値であり、流動性指が16未満では、中空成形に適した流動性が得られず、成形体表面に肌荒れ(鮫肌やメルトフラクチャー)が発生する。式(I)の値が大きいほど分子量分布が広いことを意味するが、流動性指が30を越えるものは実質的に製造することは困難である。規定の範囲内では外観および衝撃強度が改良された中空成形体を得ることができる。
このような物性を満たすポリエチレン(B)は、チーグラー触媒やメタロセン触媒のような立体規則性重合触媒の存在下にエチレンを中低圧下で重合させて製造することができる。そのポリエチレン樹脂は、エチレンの単独重合体であってもよいし、あるいはエチレンと他のα-オレフィンとの共重合体であってもよい。共重合に用いられるα-オレフィンとしては、炭素数3~20のα-オレフィンが好ましく、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン等を挙げることができる。
ポリエチレン(B)は市販品として入手することができ、例えば、株式会社プライムポリマー社の「エボリュー」(登録商標)シリーズや「ウルトゼックス」(登録商標)シリーズの中から選択することができる。
<ポリマーブレンド>
ポリエチレン(A)とポリエチレン(B)とのポリマーブレンドにおける各量は、ポリエチレン(A)が85質量部~50質量部であり、ポリエチレン(B)が50質量部~15質量部(但し、(A)と(B)の合計を100質量部とする)である。すなわち、ポリエチレン(B)のポリエチレン(A)への混合割合は、15~50質量%である。該ポリエチレン(B)の混合割合は、好ましくは20~40質量%である。下限範囲を下回ると強度改質の効果が充分でなく、上限範囲を超えると成形時の肌荒れ発生や、樹脂圧上昇の問題が発生するが、この範囲であれば中空成形体の外観を悪化させず、かつ、衝撃強度に充分優れた中空成形体を得ることができる。また、ある程度の透明性を備えた中空成形体を製造することができる。
ポリエチレン(A)とポリエチレン(B)のポリマーブレンドは、両者を予め混合したドライブレンド混合物としておくことが好ましい。ドライブレンドした混合物は、ペレット等の形状として、中空成形体を成形する成形機に投入することが好ましい。
また、成形された中空成形体から切り出された試験片を用いて測定したTD方向の引張弾性率(MPa)の値(α)と、TD方向の引張衝撃強度(kJ/m)の値(β)とが、下記関係式(II)を満たすことが好ましい。
β≧-2.41×α+1200 ・・・ (II)
関係式(II)を満たすことによって、弾性率の割に衝撃強度が強く、製品剛性に優れながら落下等の衝撃に耐えられる中空成形体を得る事ができる。
このポリマーブレンドには、中空成形に先立ち、本発明の目的から逸脱しない範囲内で各種の重合体や添加剤を配合することができる。具体的な添加剤としては、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、塩酸吸収剤、顔料、染料等を挙げることができる。
また、本発明に係る中空成形体は、前記したポリエチレン樹脂を中空成形法によって製造した成形体であって、そのポリエチレン樹脂からなる層を少なくとも1層含んでいる。この中空成形体は、その樹脂から単層に成形されていてもよいし、あるいはその層を少なくとも1層含む多層に成形されていてもよく、その肉厚は用途に応じて100~1000μmの間で任意に変更することができ、食品容器等としての利用に適している。
多層容器として成形する場合には、ポリエチレン樹脂層とガスバリヤー性を有する樹脂層とを含む層構成にすることが好ましい。その際、層間接着強度を高めるために、ガスバリヤー性樹脂であるエチレン・ビニルアルコール共重合体やポリアミド樹脂等の層が、接着性樹脂の層を介して、前記したポリエチレン樹脂層と積層一体化した配置構成が好ましく、それによって耐衝撃性、およびガスバリヤー性に優れた容器を製造することができる。接着性樹脂としては、接着性ポリオレフィン樹脂が好ましく、例えば、カルボン酸グラフト変性ポリオレフィンやエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属イオン架橋物を使用することができる。
ガスバリヤー性のある多層容器の例として、ガスバリヤー性樹脂層/接着性ポリオレフィン樹脂層/ポリエチレン樹脂層からなる3層構造体、ポリエチレン樹脂層/接着性ポリオレフィン樹脂層/ガスバリヤー性樹脂層/接着性ポリオレフィン樹脂層/ポリエチレン樹脂層からなる5層構造体を挙げることができる。この時、接着性ポリオレフィン樹脂とポリエチレン樹脂層との間に、それら樹脂の混合層を設けてもよい。このような多層容器は、マヨネーズ、ケチャップ、わさび、からし等を収納するソフトボトルないしチューブとして好適である。
次に本発明を実施例および比較例を通して説明するが、本発明はそれら実施例によって何ら限定されるものではない。
(MFR)
JIS K 7210-1に準拠し、190℃、2.16kg荷重の条件下で測定した。
(密度)
JIS K 7112に準拠し、MFR測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、更に室温で1時間放置した後に密度勾配管法で測定した。
(流動性指標の測定)
直鎖状低密度ポリエチレンを、JIS K 7199に従い、キャピラリーレオメーター(東洋精機製作所社製:商品名「キャピログラフ1B」、溶融時間6分、バレル径9.55mmφ)を用いてせん断速度と見かけのせん断応力を測定した。ノズル長さとノズル径はL=30mm、D=1mmのものを用い、測定温度は190℃であった。
グラフ化されたせん断速度と見かけのせん断応力の関係から2.4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度(γ*)と、4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度(γ**)を求め、算出した下記式(I)を流動性指標とした。
(γ*)/(γ**) (I)
(引張衝撃強度の測定)
中空成形体として、内容量780cc 円筒ボトル(直径7cm、円筒部高さ 14cm+ 肩部 6cm ボトル重量は39g 円筒部厚み 0.7mm)の円筒部を底から高さ3cm~12cmの範囲で平板上に切出し、パリソン押出方向に対して直行する方向(TD方向)が長片になるようにJIS K 7160 タイプ4型試験片に加工し、23℃にて引張衝撃を測定した。
(引張弾性率の測定)
引張衝撃強度の測定と同様の手法でボトル円筒部を平板上に切出し、パリソン押出方向に対して直行する方向(TD方向)が長片になるようにダンベル型引張試験片に加工しJIS K 7161-1-1に準拠して引張弾性率を測定した。引張速度100mm/min、試験温度23℃であった。
(ヘイズの測定)
引張衝撃強度の測定と同様の手法でボトル円筒部を平板上に切出し、パリソン押出方向に対して直行する方向(TD方向)が長片になるように長方形の試験片を切り出し、JIS K 7136にしたがってヘイズを測定した。試験温度は23℃であった。
(実施例1)
ポリエチレン(A)として旭化成株式会社製 商品名「サンテック M1920」(MFR 2.0g/10min、密度 921kg/m)、ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP4030」(MFR 3.8g/10min、 密度938kg/m)を70:30の質量比でタンブラーミキサーを用いてペレットブレンドしたものを原料として用いた。
次に、そのペレットを押出中空成形機(株式会社タハラ製 MSE-50)へと供給し、設定温度:C1/C2/C3/C4/A/H/D/L= 160/160/160/160/160/160℃、スクリュー回転数80rpmの条件でパリソンをダイス/コア=14/12mmで押出し、25℃に設定した金型を用いて中空成形体を製造した。中空成形体の形状は、内容量が780ccの円筒ボトル(直径7cm、円筒部長さ14cm+肩部6cm)でボトル重量は39gである。
得られた中空成形体は、肌荒れのない良好な製品外観であった。ボトル円筒部を切り出して平板上にし、引張弾性率、引張衝撃強度及びヘイズを測定した。ポリエチレン(B)の流動性指標および、引張衝撃強度と引張弾性率を表1に示した。
(実施例2)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP2520」(MFR 1.9g/10min、密度 924kg/m)を用いた以外は実施例1と同様の方法にて評価を実施した。結果を表1に示した。
(実施例3)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP2020」を(MFR 2.3g/10min、密度 916kg/m)用いた以外は実施例1と同様の方法にて評価を実施した。結果を表1に示した。
(実施例4)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP0523A」(MFR 1.8g/10min、密度 909kg/m)を用いた以外は実施例1と同様の方法にて評価を実施した。結果を表1に示した。
(比較例1)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP0540」(MFR 3.8g/10min、密度 904kg/m)を用い、ポリエチレン(A)とポリエチレン(B)の比率を90:10にした以外は実施例1と同様の方法にて評価を実施した。得られた中空成形体は引張弾性率の割に引張衝撃強度が弱かった。結果を表1に示した。
(比較例2)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP0540」を用いた以外は実施例1と同様の方法にて評価を実施したが、中空成形時のパリソンに肌荒れが発生し、得られた中空成形体も表面が皺状の外観となり、製品外観としても実使用に耐えず、製品の厚みも不均一になるため、引張衝撃強度および引張弾性率の測定を実施しなかった。結果を表1に示した。
(比較例3)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP0540」を用い、ポリエチレン(A)とポリエチレン(B)の比率を80:20にした以外は実施例1と同様の方法にて評価を実施したが、中空成形時のパリソンに肌荒れが発生し、得られた中空成形体も表面が皺状の外観となり、製品外観としても実使用に耐えず、製品の厚みも不均一になるため、引張衝撃強度および引張弾性率の測定を実施しなかった。結果を表1に示した。
(比較例4)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP1540」を(MFR 3.8g/10min、密度 913kg/m)用いた以外は比較例3と同様の方法にて評価を実施した結果を表1に示した。
(比較例5)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP1520」(MFR 2.0g/10min、密度 913kg/m)を用いた以外は比較例3と同様の方法にて評価を実施した結果を表1に示した。
(比較例6)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP2540」を(MFR 3.8g/10min、密度 924kg/m)用いた以外は比較例3と同様の方法にて評価を実施した結果を表1に示した。
(比較例7)
ポリエチレン(B)として株式会社プライムポリマー社 商品名「エボリュー SP0510」(MFR 1.3g/10min、密度 904kg/m)を用いた以外は比較例3と同様の方法にて評価を実施した結果を表1に示した。
Figure 0007349772000001
実施例1~4に示すように、本発明における要件(A-1)~(A-2)を満たすポリエチレン(A)と要件(B-1)~(B-3)を満たすポリエチレン(B)とをブレンドしたポリエチレン樹脂を用いることで、肌荒れしない良成形性と耐衝撃性とを兼ね備えた中空成形体を得ることが可能となる。

Claims (2)

  1. 下記要件(A-1)~(A-2)を満たす高圧法低密度ポリエチレン(A)85質量部~50質量部と、下記要件(B-1)~(B-3)を満たす直鎖状低密度ポリエチレン(B)50質量部~15質量部とのポリマーブレンド(但し、(A)と(B)の合計を100質量部とする)を含有する層を少なくとも有し、前記ポリエチレン(A)とポリエチレン(B)とのポリマーブレンドがドライブレンド混合物であって、
    前記ポリマーブレンドから得た、内容量780ccの円筒ボトル(直径7cm、円筒部高さ 14cm+ 肩部 6cm ボトル重量は39g 円筒部厚み 0.7mm)である中空成形体についてその円筒部を底から高さ3cm~12cmの範囲で平板上に切出し、パリソン押出方向に対して直行する方向(TD方向)が長片になるようにダンベル型引張試験片に加工しJIS K 7161-1-1に準拠して引張速度100mm/min、試験温度23℃で測定した、TD方向の引張弾性率(MPa)の値(α)と、
    前記ポリマーブレンドから得た、内容量780ccの円筒ボトル(直径7cm、円筒部高さ 14cm+ 肩部 6cm ボトル重量は39g 円筒部厚み 0.7mm)である中空成形体についてその円筒部を底から高さ3cm~12cmの範囲で平板上に切出し、パリソン押出方向に対して直行する方向(TD方向)が長片になるようにJIS K 7160 タイプ4型試験片に加工し、23℃にて引張衝撃を測定して得た、TD方向の引張衝撃強度(kJ/m)の値(β)とが、下記関係式(II)を満たすことを特徴とする、中空成形体:
    (A-1)MFR(190℃、2.16kg荷重)が0.1~30g/10min、
    (A-2)密度が910~935kg/m
    (B-1)MFR(190℃、2.16kg荷重)が0.5~5g/10min、
    (B-2)密度が902~938kg/m
    (B-3)下記式(I)
    (γ)/(γ**)・・・(I)
    ((γ)は、2.4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度、(γ**)は4×10Paの見かけのせん断応力になるせん断速度を示す。)で求められる流動性指標が16.7以上、23以下である。
    β≧-2.41×α+1200 ・・・ (II)。
  2. 前記ポリマーブレンドは、前記高圧法低密度ポリエチレン(A)が80質量部~60質量部、前記直鎖状低密度ポリエチレン(B)が20質量部~40質量部である、請求項1に記載の中空成形体。
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