JP7349478B2 - 水蒸気透過度測定方法及び水蒸気透過度測定装置 - Google Patents

水蒸気透過度測定方法及び水蒸気透過度測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、水蒸気透過度測定方法及びその水蒸気透過度測定方法を利用した水蒸気透過度測定装置に関する。
ガス透過度測定方法には、特許文献1に示すようなものが提案されている。特許文献1には、試料膜を基準としてその一方側に、測定ガスが供給された状態とされた一方側区画空間を確保する一方、試料膜の他方側に、一方側区画空間の圧力よりも相対的に低い圧力状態とされた他方側区画空間を確保し、その試料膜の一方側区画空間から他方側区画空間に透過した測定ガスの圧力を経時的に測定するものが示されている。これによれば、試料膜の他方側区画空間における時間経過に伴う圧力変化を求めることができ、その定常状態における勾配に基づきガス透過度を算出することができる。
このような差圧法を用いたガス透過度測定方法は、特許文献2に示すように、測定ガスが水蒸気である場合にも適用することができる。このため、試料膜の一方側区画空間から他方側区画空間に透過した水蒸気の圧力(水蒸気圧)を経時的に測定し、試料膜の他方側区画空間における時間経過に伴う水蒸気圧の変化を求めれば、試料膜に対する水蒸気の透過度を算出することができる。
特許3845055号公報 特許5553287号公報
しかし、試料膜を透過した水蒸気の水蒸気圧の測定環境においては、その測定環境の温度に応じた飽和水蒸気圧が存在することになる一方で、時間の経過に伴い、透過水蒸気圧が徐々に高まることになり、測定環境では、飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差圧(水蒸気透過の推進力)が減少し、時間の経過に伴う透過水蒸気圧上昇変化が形成する勾配は、徐々に緩くなる。特に水蒸気透過度が高い試料膜については、測定環境において、飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差圧が比較的早いタイミングで低下し、時間の経過に伴う透過水蒸気圧変化が形成する勾配は早い時期から一定ではなくなる(勾配が飽和傾向に転じ始める(図5参照))。このため、水蒸気透過度測定において、定常状態における時間の経過に伴う透過水蒸気圧変化について、その勾配を特定することが容易でない。仮に、そのような勾配を用いた場合、そのものは、飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差圧が経時変化する状況の下でのいずれかのものであり、そのような勾配に基づいて算出される水蒸気透過度の精度、信頼性は高いとは言えない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、試料膜を透過する水蒸気の透過水蒸気圧の測定環境において、飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差圧が時間の経過に伴い変化する場合であっても、それに基づいて水蒸気透過度の精度が低下することを抑制できる水蒸気透過度測定方法を提供することにある。第2の目的は、その水蒸気透過度測定方法に用いられる測定装置を提供することにある。
前記第1の目的を達成するために本発明にあっては、下記(1)~(3)とした構成とされている。
(1)試料膜を基準として該試料膜の一方側に、水蒸気が供給された状態とされた一方側区画空間を確保し、前記試料膜の他方側に、前記一方側区画空間の圧力よりも低い圧力状態とされた他方側区画空間を確保し、その上で、前記他方側区画空間の圧力を所定測定時間毎に測定し、その測定時点毎の測定圧力を用いることにより、水蒸気透過度の算出に用いる単位時間当たりの水蒸気の透過圧力の変化を求める水蒸気透過度測定方法において、
前記各測定時点の水蒸気の透過圧力として、該各測定時点の測定圧力に対する補正処理によって得られる補正圧力を用い、
前記補正圧力を得るための補正処理に当たり、前記測定時点毎に、測定圧力を測定する測定環境の測定環境温度を検出して、該測定環境温度に基づき該測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧をそれぞれ導き出し、その上で、該測定時点毎に該飽和水蒸気圧と該測定圧力との差圧を算出して、測定開始時点の差圧を基準とした各測定時点の差圧変化の変化率を用いることにより、該各測定時点の測定圧力を該測定開始時点の差圧下に対応する値に補正し、
前記各測定時点の測定圧力を前記測定開始時点の差圧下に対応する値に補正するに当たっては、前記測定時点毎の補正圧力として、測定開始時点の測定圧力を補正圧力の初期値とし、以後、各測定時点の一つ前における測定時点の補正圧力にその各測定時点における補正量を加算したものを用い、
前記測定時点毎の補正量として、前記測定開始時点の差圧の前記各測定時点の差圧に対する割合を、該各測定時点の測定圧力と該各測定時点の一つ前における測定時点の測定圧力との差分に乗じたものを用いる構成とされている。
この構成によれば、各測定時点における単位時間当たりの測定圧力変化に関し、測定開始時点の差圧を基準とした各測定時点の差圧変化の変化率に相当する分が不足するとして、各測定時点の測定圧力を、測定開始時点の差圧下に対応する値に補正することから、各測定時点のその補正圧力が形成する単位時間当たりの補正圧力変化(勾配)は、試料膜に応じた勾配をもって一定となる傾向を強め、直線性を高めることになる。このため、単位時間当たりの補正圧力変化(勾配)の特定を容易且つ精度よく行うことができ、水蒸気透過度の精度の低下を抑制することができる。
また、この構成によれば、具体的な方法として、各測定時点の測定圧力を、測定開始時点の差圧下での値に対応させる(補正する)ことができ、この各測定時点の補正圧力をもって、その各補正圧力が形成する単位時間当たりの補正圧力変化(勾配)は、一定性を強め、直線性を高める
(2)前記(1)の構成の下で、
前記測定時点毎における前記測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧については、該測定環境温度を検出して、該測定環境温度に基づき所定の飽和水蒸気圧算出式から求める構成とされている。
この構成によれば、いかなる測定環境温度の飽和水蒸気圧も得ることができ、その飽和水蒸気圧を用いることにより補正処理を的確に行うことができる。
(3)前記(1)~(2)のいずれかの構成の下で、
前記一方側区画空間を、所定温度とされる温度管理領域内に置き、
前記測定環境を、前記温度管理領域の外にある室内環境に置く構成とされている。
この構成によれば、一方側区画空間に存在する水蒸気の温度を所定温度の状態とし、透過させる水蒸気を一定条件にした上で、各種試料膜に対して透過度測定(試験)を行うことができる。また、測定環境については、温度管理領域外にあることから、全体として、恒温槽等による温度管理の領域を極力少なくすることができる。しかも、測定環境の圧力を測定する圧力センサを室内温度で用いることになることから、その圧力センサとして、特別な温度環境下で使用する圧力センサを準備する必要がなくなり、室内温度で用いる汎用圧力センサを用いることができる。その一方で、測定環境が温度管理領域外に置かれることから、測定環境の温度が変化し、それに伴い、飽和水蒸気圧がその温度に応じた飽和水蒸気圧に変動し、その変動によって飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧が変化するおそれがある。しかし、その飽和水蒸気圧変動に基づく差圧変化についても、測定開始時点の差圧を基準とした差圧変化の変化率として捉えることができ、経時的に測定圧力が上昇する場合だけでなく、飽和水蒸気圧の変動が生じる場合においても、各測定時点において、測定開始時点差圧を維持した状態の下で水蒸気透過度測定を行う場合に相当する補正圧力を得ることができる。このため、測定環境が温度管理の領域内になくても、時間経過に伴う水蒸気の透過圧力変化(勾配)について、時間の経過にかかわらず各種試料膜毎に一定となる傾向を強めさせ、直線性を高めさせることができる。これにより、この場合においても、前述の(1)~(2)同様、水蒸気透過度の精度の低下を抑制することができる。
前記第2の目的を達成するために、(4)~(7)の構成とされている。
(4)試料膜を挟持するための一対のセルが備えられ、該一対のセルのうちの一方のセルと前記試料膜との間に、水蒸気が供給された状態とされる一方側区画空間が形成され、前記一対のセルのうちの他方のセルと前記試料膜との間に、圧力が前記一方側区画空間の圧力よりも低下された他方側区画空間が形成され、前記他方側区画空間に対して該他方側区画空間の圧力を所定測定時間毎に測定する圧力センサが関連付けられている水蒸気透過度測定装置において、
前記圧力センサが測定する測定環境の温度を、該圧力センサの測定時点毎に測定する温度センサと、
前記圧力センサが測定した各測定時点の測定圧力を、水蒸気透過度の算出に用いるべく、補正量を用いて補正圧力にそれぞれ補正する補正圧力演算部と、
前記補正圧力演算部において用いる補正量を演算する補正量演算部と、
が備えられ、
前記補正圧力演算部は、各測定時点の測定圧力を補正圧力に補正するに当たり、測定開始時点の測定圧力を補正圧力の初期値とし、以後、各測定時点の補正圧力を、各測定時点の一つ前における測定時点の補正圧力にその各測定時点における補正量を加算することにより求めるように設定され、
前記補正量演算部は、前記温度センサからの各温度情報に基づき前記測定環境における各測定時点の飽和水蒸気圧をそれぞれ導出し、その各導出情報と前記圧力センサからの各測定圧力情報とに基づき、各測定時点について、飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧をそれぞれ演算し、その各差圧演算情報に基づき、測定開始時点差圧の各測定時点差圧に対する割合をそれぞれ演算し、各測定時点における測定圧力と該各測定時点の一つ前における測定時点の測定圧力との差分をそれぞれ演算し、前記各割合情報と前記各差分情報とに基づき、前記各割合と前記各差分とを乗じた値を、各測定時点の補正量とするように設定されている構成とされている。
この構成によれば、前述の(1)の測定方法に使用する具体的装置を提供できる。
(5)前記(4)の構成の下で、
前記補正圧力演算部が演算した各測定時点の補正圧力を用いて、時間の経過に伴う補正圧力の変化がなす勾配を求める勾配演算部と、
前記勾配演算部が求めた勾配を用いて、所定の水蒸気透過度算出式から水蒸気透過度を演算する水蒸気透過度演算部と、
が備えられている構成とされている。
この構成によれば、前述の(4)の装置において求められる補正圧力が、各測定時点における測定環境の飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧変化が考慮されたものであり、その時間経過に伴う補正圧力の変化が直線性を強めた勾配を示すことになることから、勾配演算部は、その勾配を的確に算出し、水蒸気透過度演算部は、その勾配を利用して、水蒸気透過度を算出する。このため、当該装置として、水蒸気透過度の精度が低下することを抑制できるものを具体的に得ることができる。
(6)前記(4)又は(5)の構成の下で、
前記他方側区画空間が、通路を通じて前記圧力センサの測定環境に連なり、
前記測定環境が、温度管理領域外の室内環境に置かれている構成とされている。
この構成によれば、通路を用いることにより他方側区画空間における水蒸気の透過圧力を温度管理の領域外において的確に測定できる一方、各測定時点における測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧変化に基づく影響について、各測定時点における測定圧力を補正圧力に補正することにより解消することができる。このため、水蒸気透過度の精度の低下を抑制しつつ、恒温槽等による温度管理領域を限られたものにすることができる。しかも、測定環境の圧力を測定する圧力センサを室内温度で用いることになることから、その圧力センサとして、特別な温度環境下で使用する圧力センサを準備する必要がなくなり、室内温度で用いる汎用圧力センサを用いることができる。
(7)前記(4)~(6)のいずれか構成の下で、
前記一方のセルに、前記一方側区画空間と大気とを連通させる連通孔が形成され、
前記一方側区画空間が、前記測定環境の温度よりも高い所定温度の下で温度管理の領域内に置かれ、
前記一方側区画空間に供給された状態の水蒸気が、キャリアガス中において所定湿度の下で存在されている構成とされている。
この構成によれば、一方側区画空間の水蒸気を、大気圧の下で所定温度、所定水蒸気圧状態(所定湿度状態)とし、その水蒸気を、共通透過水蒸気として、各種試料膜の透過度測定に用いることができ、各種試料膜の透過度を共通の水蒸気の下で比較することができる。しかもこの場合、一方側区画空間が温度管理の領域内に置かれることから、温度管理の領域を限られたものにすることができる。
本発明によれば、試料膜を透過する水蒸気の透過水蒸気圧の測定環境において、飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差圧が時間の経過に伴い変化する場合であっても、それに基づいて水蒸気透過度の精度が低下することを抑制できる水蒸気透過度測定方法及び水蒸気透過度測定装置を提供できる。
実施形態に係る水蒸気透過度測定装置を示す斜視図。 実施形態に係る水蒸気透過度測定装置の構造を簡略的に示す説明図。 実施形態に係る上流側セルと下流側セルの下での水蒸気透過度の測定を簡略的に説明する説明図。 実施形態に係る演算処理装置における演算制御部の機能構造を概念的に示す図。 測定環境の飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧が一定の場合における測定圧力(P)の経時変化(補正後状況)と、測定環境の飽和水蒸気圧と測定圧力との間に差圧変化が生じる場合における測定圧力(P)の経時変化(補正前状況)とを比較説明する説明図。 測定環境の飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧が一定の場合における単位時間当たりの測定圧力変化(dP/dt)の経時変化(補正後状況)と、測定環境の飽和水蒸気圧と測定圧力との間に差圧変化が生じる場合における単位時間当たりの測定圧力変化(dP/dt)の経時変化(補正前状況)とを比較説明する説明図。 測定環境の飽和水蒸気圧と測定圧力との間に差圧変化が生じる状況下で水蒸気透過度測定が行われる場合(補正前)の測定圧力の経時変化と、測定環境の飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧が一定とした状況下で水蒸気透過度測定が行われるとした場合(補正後)の測定圧力(補正圧力)の経時変化との関係を説明する説明図。 図7の拡大説明図。 実施形態に係る演算処理装置の処理内容を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態を説明するに当たり、水蒸気透過度測定方法の説明に先立ち、その方法が使用される水蒸気透過度測定装置について説明する。
図1において、符号1は、水蒸気透過度測定方法が使用される水蒸気透過度測定装置を示す。この水蒸気透過度測定装置1は、試料膜5を挟持するための一方のセルとしての上流側セル(上側セル)2と、他方のセルとしての下流側セル(下側セル)3とを備え、その上流側セル2と下流側セル3とは、上流側セル2に対して下流側セル3を下側にして基板B(図2参照)上に配置されている。上流側セル2は、下流側セル3に対して起倒伏可能に支持されており、下流側セル3に対して上流側セル2が倒伏したきには、下流側セル3の支持面3aと上流側セル2の押圧面2aとが合わさり、その上流側セル2と下流側セル3とによりチャンバー4が形成される。
前記水蒸気透過度測定装置1は、簡略的には、図2、図3をもって示すことができる。前記下流側セル3の支持面3aは、水蒸気透過度を測定すべき試料膜5を載置すべき面とされており、その下流側セル3の支持面3aに試料膜5が載置された状態で、上流側セル2が下流側セル3に対して倒伏されたときには、下流側セル3と上流側セル2とは試料膜5を挟持することになる(図2、図3に示す状態)。この上流側セル2の押圧面2a及び下流側セル3の支持面3aには、凹所6,7が形成されており、上流側セル2と下流側セル3とが試料膜5を挟持しているときには、凹所6は、その開口が試料膜5により塞がれることにより一方側区画空間(以下、凹所6と同符号を用いる)を形成し、凹所7は、その開口が試料膜5により塞がれることにより他方側区画空間(以下、凹所7と同符号を用いる)を形成する。この上流側セル2の凹所6周壁にはシールリング8が設けられ、下流側セル3の凹所7内には濾紙9が収納されている。これにより、上流側セル2が下流側セル3に対して倒伏されたときには、上流側セル2におけるシールリング8が、濾紙9が凹所7内に収納された支持面3a上に配置された試料膜5をその下流側セル3の支持面3aに押し付けることになり、下流側セル3の支持面3aと上流側セル2の押圧面2aとの間において、シールリング8の径方向内方側は、径方向外方側に対して気密性が確保されることになる。尚、図1においては、符号10は、面積が小さい試料膜5を測定すべく、前記シールリング8よりも小さい径のシールリングを取付けるために、上流側セル2の押圧面2aに形成される環状溝である。符号53は、上流側セル2が下流側セル3に対して倒伏されたとき、上流側セル2が下流側セル3に対して押し付けられた状態を保持するための保持具である。
前記上流側セル2の一方側区画空間6には、図2、図3に示すように、ガス供給路12と大気連通孔13とが開口されている。ガス供給路12は、外部から測定ガスとしての水蒸気を含むガス(加湿ガス)を上流側セル2の一方側区画空間6に供給する役割を有しおり、そのガス供給路12は、上流側セル2内部においては、その内部に形成される加工孔14(簡略的に図示)をもって構成されている。これにより、一方側区画空間6に存在することになる水蒸気は、試料膜5に対する透過度測定に供される。大気連通孔13は、上流側セル2の一方側区画空間6と大気とを連通させる役割を有しており、水蒸気を含むガスが上流側セル2の一方側区画空間6に供給される状態になっていても、大気連通孔13が余剰な水蒸気を含むガスを排出することになり、上流側セル2の一方側区画空間6には、大気圧の下で水蒸気を含むガスが満たされる。また、この大気連通孔13には、湿度センサ50が臨んでおり、その湿度センサ50により大気圧下での一方側区画空間6内の相対湿度が検出される。
前記下流側セル3の他方側区画空間7には、図2、図3に示すように、通路15が、その一端をもって開口されている。通路15は、水蒸気透過度の測定を行うに当たり、下流側セル3の他方側区画空間7内を所定減圧状態(所定真空状態)とするために真空引きする真空引き用通路としての役割を有すると共に、水蒸気透過度の測定中に、下流側セル3における他方側区画空間7の圧力を導くための圧力導出通路としての役割を有している。このため、通路15の他端側は、図2,図3に示すように、下流側セル3、基板Bを経て、その基板Bの下方側に伸び、その通路15には、セルバルブ16、真空ポンプ17が介装された排出通路61が接続されている。また、通路15の他端には、他方側区画空間7へ透過した水蒸気を受け入れるガスタンク62が接続され、その通路15には、ガスタンク62の上流側において、他方側区画空間7の圧力を透過水蒸気圧として測定するための圧力センサ(低圧側圧力センサ)18と、その圧力センサ18の測定環境の温度(通路15内温度、ガスタンク62内温度)を測定する温度センサ63とが関連付けられている。この場合、通路15内及びガスタンク62内の圧力は、実質的に他方側区画空間7の圧力と同一圧を示すことになり、圧力センサ18の測定圧力は、他方側区画空間7の圧力を示すことになる。この水蒸気の透過度測定方法は、試験方法として確立されたものである(JIS K7129-5:2016 ISO 15106-5:2015参照)。また、下流側セル3には、その下流側セル3の温度Tを測定するための温度センサ65が設けられている(図3参照)。この温度センサ65が測定する測定温度Tは、上記水蒸気の透過度測定方法(JIS K7129-5:2016 ISO 15106-5:2015参照)の下で用いられる後述の(数1)式において使用される。
前記上流側セル2及び前記下流側セル3には、図2に示すように、それらを常に一定温度にすべく、一定温度の循環水(温度調整媒体)が満たされた温度調整循環通路(循環路)20が組み込まれている。温度調整循環通路20は、下流側セル3内部に形成される内部循環空間21と、下流側セル3内部に形成される内部循環空間22と、それらを、循環路として連通させる接続管(可撓性接続ホース)23,24とにより構成されている。その接続管23,24のうちの一つである接続管23(図1参照)には、図示を略す循環ポンプ、循環水の温度を一定にするための温度調整装置が介装されており、その循環ポンプにより、循環水は、図2の矢印に示すように、接続管23(循環ポンプ)、内部循環空間22、接続管24、内部循環空間21、接続管23を順次、循環することになる。これにより、基板B上の上流側セル2及び下流側セル3は、管理温度範囲(例えば20℃~85℃の範囲)内で温度管理される温度管理領域内に置かれ、その管理温度範囲のうちの所定温度(例えば40℃)に設定されることになる。これに対して、基板Bの下方側に配置される通路15部分、ガスタンク62等は、温度管理されずに室内環境に配置されており、それらの内部圧力を測定する圧力センサ18も室内環境にある。このため、本実施形態においては、圧力センサ18の測定環境は、室内温度の影響を受けることになる。
前記ガス供給路12は、図2に示すように、図示を略すガス源(空気源)と前記上流側セル2における加工孔14(一方側区画空間6)とを、前記下流側セル3内、前記接続管24内を経由させた状態で連ならせている。
より具体的には、ガス供給路12は、図1に示すように、図示を略すガス源から下流側セル3までは接続管31もって構成されている。その接続管31は、下流側セル3に接続されており、この接続管31には、図示を略すガス源から所定の乾き度のガスが供給され、そのガスの流量は、接続管31に介装された流量調整弁33により調整できることになっている。この場合、ガス源から供給されるガスとしては、空気、酸素、窒素等、種々のものを用いることができ、これらは、水蒸気に対するキャリアガスとなる。本実施形態においては、キャリアガスとして空気が用いられている。
前記ガス供給路12は、下流側セル3内では、図2に示すように、ガス供給路12を拡張することにより、水Wを溜める水槽34を形成している。この水槽34は、外部から水の補給を可能とすべく、下流側セル3の上面から外部に開口するように形成され、その水槽34の開口は蓋体35により覆われている。この下流側セル3内部には、前記接続管31に連なる加工孔36(簡略的に図示)が形成されており、その加工孔36は、水槽34内に、その水槽34内の水面Wsよりも高い位置において開口されて、図示を略すガス源からの空気は水槽34の水面Wa上に供給されることになっている。また、下流側セル3内部には、加工孔38(簡略的に図示)が形成されており、その加工孔38の一端開口は、水槽34内に、その水槽34内の水面Wsよりも高い位置において開口されている。これにより、図示を略すガス源から供給される空気は、水槽33の水面上を通過することにより加湿され、それが、加工孔38に供給される。このとき、空気は所定の乾き度とされていることから、流量調整弁33の調整により空気の流量を調整するだけで、空気の相対湿度を調整することができ、湿度センサ50の検出結果を参照しつつ流量調整弁33を調整(手動又は自動)することにより、一方側区画空間6に供給される加湿空気中に含まれる水蒸気の状態(湿度)を所定状態とすることができる。
前記ガス供給路12は、下流側セル3から上流側セル2までにおいては、図2に示すように、接続管41もって構成されている。その接続管41の一端側が下流側セル3の加工孔38に連なっている一方、その接続管41の一端部よりも他端側は、前記接続管24内に環状空間42が形成されるようにした状態で収納されている。これにより、下流側セル3における内部循環空間22における所定温度の循環水は、接続管24内の環状空間42を下流側セル3から上流側セル2に流れ、上流側セル2及び下流側セル3を一定温度にするだけでなく、接続管41内を流れる加湿空気の湿度状態が外部温度の影響を受けて変化することを抑制する。
上記接続管41の他端部は、図2に示すように、前記接続管24よりも延出されて、上流側セル2の前記加工孔14に連なっている。これにより、前記加湿空気は、その加工孔14から上流側セル2における一方側区画空間6に供給され、その一方側区画空間6においては、大気圧下、水蒸気が所定状態(所定温度(例えば40℃)、所定相対湿度(例えば90RH%))で存在することになる。
前記水蒸気透過度測定装置1は、図3に示すように、試料膜5に対する水蒸気透過度WVTRを算出するべく、演算処理装置51を備えている。このため、演算処理装置51には、前記圧力センサ18からの他方側区画空間7についての圧力情報、温度センサ63からの圧力センサ18の測定環境温度情報、温度センサ65からの下流側セル3の温度情報が入力される。この演算処理装置51には、コンピュータとしての機能を確保すべく、記憶部51Aと、演算制御部51Bと、ディスプレイ等の表示部51Cとが備えられている。記憶部51Aは、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶素子をもって構成され、その記憶部51Aには、水蒸気透過度WVTRを求める必要な情報として、下記(数1)式、(数2)式、(数3)式(Wagnerの式)、その(数1)~(数3)式において用いられる定数、固定値等が格納されている。
(数1)
WVTR=(Vc/A)×(M/(R×T))×(dPp/dt)
ここで、WVTR:水蒸気透過度[g/(m2・24h)]
Vc:下流側セル3のセル容積[m3
A:試験膜5の透過面積(m2
M:水の分子量(18.016[g/mol])
R:気体定数(8.3145[J/(k・mol)]
T:温度センサ65が測定する下流側セル3の測定温度[K]
Pp:圧力センサ18が測定する測定圧力Ptの補正圧力(圧力)[Pa]
dPp/dt:単位時間当たりの補正圧力変化(勾配)[Pa/24h]
(数2)
Ppn=Ppn-1+1/(1-α)×(Ptn-Ptn-1)
=Ppn-1+(Pdo/Pd)×(Ptn-Ptn-1)
ここで、n(測定順序)=0(測定開始),1,2,3・・・・N(測定終了)
Pp:圧力センサ18が測定する測定圧力Ptの補正圧力(圧力)[Pa]
Pt:圧力センサ18が測定する測定時点の測定圧力[Pa]
Ph:測定圧力Ptの測定時点における測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧[Pa]
Pto:圧力センサ18が測定する測定開始時点の測定圧力[Pa]
Pho:測定圧力Ptの測定開始時点における測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧[Pa]
Pd:測定時点における測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧Phと測定圧力Ptとの差圧(Pd=Ph-Pt)
Pdo:測定開始時点における測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧Phoと測定開始時点の測定圧力Ptoとの差圧(Pdo=Pho-Pto)
α:差圧変化率(α=(Pdo-Pd)/Pdo)
(数3)
Ph(th) = Pc・exp[ (A・x + B・x1.5 + C・x3 + D・x6) / (1 - x) ]
ここで、Ph(t)は、温度thの下での飽和水蒸気圧(hPa)
Pc:臨界圧(221200 [hPa])
Tc:臨界温度( 647.3 [K])
x = 1 - (th + 273.15) / Tc
A = -7.76451
B = 1.45838
C = -2.7758
D = -1.23303
また、必要なプログラムとしては、補正量演算(飽和水蒸気圧演算(Ph(t))、差圧演算(Pd=Ph-Pt、Pdo=Pho-Pto)、割合演算(Pdo/Pd)、差分演算(Ptn-Ptn-1)、補正量算出(Pdo/Pd)×(Ptn-Ptn-1))、補正圧力演算(Ppn=Ppn-1+(Pdo/Pd)×(Ptn-Ptn-1))、勾配演算(単位時間当たりの補正圧力変化演算:dPp/dt)、水蒸気透過度(WVTR)演算等に関するものが記憶部51Aに格納されている。
演算制御部51Bは、CPU(Central Processing Unit)をもって構成されており、演算制御部51Bは、記憶部51Aから読み出されたプログラムに基づき、図4に示すように、補正量演算部61と、補正圧力演算部62と、勾配演算部63と、水蒸気透過度演算部64等として機能し、補正量演算部61は、さらには、飽和水蒸気圧導出部としての飽和水蒸気圧演算部61S、差圧演算部61A、割合演算部61B、差分演算部61C、補正量算出部61Dとしての役割を果たす。
演算処理装置51は、水蒸気透過度WVTRの精度を高めるため、下流側セル3における他方側区画空間7の測定圧力Ptの補正処理を行った上で、水蒸気透過度WVTRを算出する。この演算処理装置51の処理には、実施形態に係る水蒸気透過度測定方法が反映されており、その演算処理装置51の処理について、これまでの一般的な水蒸気透過度測定方法を説明しつつ、実施形態に係る水蒸気透過度測定方法と共に、具体的に説明する。
差圧法に基づく水蒸気透過度WVTRの算出には、一般的な規格計算式として、下記(数4)式が用いられる(JIS K7129-5:2016 ISO 15106-5:2015参照)。その(数4)式を用いるに当たっては、他方側区画空間7の測定圧力Ptの経時変化を水蒸気圧の経時変化として測定し(水蒸気透過曲線の作成)、それらが形成する直線部分の傾き(勾配)を求め、それを(数4)式のdP/dtに代入することとされる。これにより、水蒸気透過度WVTRが導き出される。
(数4)
WVTR=(Vc/A)×(M/(R×T))×(dP/dt)
ここで、WVTR:水蒸気透過度[g/(m2・24h)]
Vc:下流側セル3のセル容積[m3
A:試験膜の透過面積(m2
M:水の分子量(18.016[g/mol])
R:気体定数(8.3145[J/(k・mol)]
T:温度センサ65が測定する下流側セル3の測定温度[K]
dP/dt:単位時間当たりの測定圧力変化(勾配)[Pa/24h]
しかし、他方側区画空間7の測定圧力Ptの経時変化を測定(水蒸気透過曲線の作成)した場合、時間の経過に伴い、測定圧力Ptが上昇する結果、その測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧Phと測定圧力Ptとの差圧Pd=Ph-Ptが減少する(水蒸気の透過推力の低下)。このため、測定圧力Ptは、時間の経過に伴い、図5(補正前状況参照)に示すように、個々の状況に応じて徐々に飽和値に近づき、また、単位時間当たりの測定圧力変化dP/dt(勾配)の経時的な変化は、図6(補正前状況参照)に示すように、単調に減少する傾向となる。この結果、測定開始時点における測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧Phoと測定圧力Ptoとの差圧Pdo=Pho-Ptoが同一であることを基本条件とすると、水蒸気透過度WVTR測定において、経時的に差圧減少が生じる場合のdP/dt(勾配)は、差圧Pdが一定値である場合のdP/dt(勾配)よりも小さい傾向を示し、さらには直線性も低下することとなり、その特定は容易でなくなる。仮にその特定を行ったとしても、その特定により得られるdP/dt(勾配)は、精度が高いものとは言えない。
また、本実施形態に示すように(図2参照)、上流側セル2及び下流側セル3が、前述の温度調整循環通路20に基づき温度管理下にある一方で、他方側区画空間7の圧力を測定する圧力センサ18の測定環境は、汎用圧力センサの利用、恒温槽の大型化回避等を考慮し、温度管理下にはない室内環境に置かれている。このため、水蒸気透過測定が数日に亘って行われると、その間に室内温度が何回も大きく変わり(例えば0℃~50℃)、それに伴い、飽和水蒸気圧も大きく変動する(611Pa~12353Pa)。この結果、室内の温度変化も、飽和水蒸気圧の変動を通じて差圧Pd=Ph-Ptに変動を与えることになり(図7、図8参照)、測定圧力の経時変化が示す勾配(単位時間当たりの測定圧力変化dP/dt(勾配))は、その飽和水蒸気圧の変動に応じた影響をも受けることにもなる。このため、このことも、そのdP/dt(勾配)の特定の容易性、その特定により得られるdP/dt(勾配)の精度を低める。尚、図5~図8では、理解を容易にするため誇張表示がなされている。
この場合、水蒸気の透過推力(飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差分)に関係する一方の要素である飽和水蒸気圧については、他方側区画空間7に連なるガスタンク62の測定環境の温度(圧力センサ18の測定環境の温度、温度センサ63の測定温度でもある)に応じたものに支配されると考えられる。このため、その測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧まで透過水蒸気圧が上昇し、その測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差分が小さくなるに従って透過推力が低下する。そして、透過水蒸気圧が増大して、その飽和水蒸気圧と透過水蒸気圧との差分がなくなったときには、水蒸気は試料膜5を透過できなくなることになる。
このため、本実施形態においては、演算処理装置51は、時間経過に伴って変化する測定圧力Ptを補正することにより補正圧力Ppをそれぞれ求め(水蒸気透過直線の作成)、その直線部分の傾き(勾配)から、dPp/dtを得ることとしている。
具体的には、演算処理装置51は、上記測定圧力Ptを補正するに当たって、他方側区画空間7における測定圧力上昇の勾配値(傾き値)が差圧Pdに比例(水蒸気透過度が測定環境温度の飽和水蒸気圧と測定水蒸気圧との差圧に比例)することに着目し、補正後の他方側区画空間7における圧力の上昇勾配値を、他方側区画空間7における実際の測定圧力Ptの上昇勾配値に差圧変化の変化率α分(減少率分)の補正(加算)を行ったものとしている(dPp/dt=dPt/dt+α×dPp/dt)。すなわち、図7に示すように、他方側区画空間7における測定圧力Ptの経時変化に対して、補正圧力Ppの経時変化が存在するとすれば、他方側区画空間7における測定圧力Ptの圧力勾配dPt/dtが、補正圧力Ppの圧力勾配dPp/dtよりもその差圧変化の変化率α分(α×dPp/dt)だけ小さくなると考えられることから、dPp/dt=dPt/dt+α×dPp/dtの関係が成り立つ。これを整理すれば、下記(数5)式となる。
(数5)
dPp/dt=(1/(1-α))×dPt/dt
他方、補正圧力Ppについては、n回目の測定時点とn-1回目の測定時点とでは、微分量を使って下記(数6)をもって示すことができる。
(数6)
Ppn=Ppn-1+(dPp/dt)×dt
この(数6)式に(数5)式を代入すれば、前述の(数2)式の関係を得る。
(数2)
Ppn=Ppn-1+(dPp/dt)×dt
=Ppn-1+(1/(1-α))×(dPt/dt)×dt
=Ppn-1+(1/(1-α))×(Ptn-Ptn-1)
=Ppn-1+(Pdo/Pd)×(Ptn-Ptn-1)
上記(数2)式から、測定時点tnにおける他方側区画空間7の測定圧力Ptに対する補正圧力Ppnは、1つ前の測定時点tn-1における補正圧力Ppn-1に補正量を加算したものとなり、その補正量としては、測定時点tnの測定圧力Ptnと測定時点tn-1の測定圧力Ptn-1との差分Ptn-Ptn-1に、測定開始時点と各測定時点との割合Pdo/Pdを乗じたもの(Pdo/Pd)×(Ptn-Ptn-1)となる。この場合、Pdとしては、tn時とtn-1時との平均値を利用することができる。すなわち、tn時のPdをPdnとすれば、Pdn=[(Phn-Ptn)+(Phn-1-Ptn-1)]/2である。
以上の内容から、演算処理装置51は、温度センサ63からの測定環境温度情報及び圧力センサ18からの圧力情報(水蒸気圧情報)が入力されると、補正量演算部61が、その各要素61S,61A~61D(図4参照)により上記内容の処理を行うことにより補正量を導き出す。すなわち、飽和水蒸気圧演算部61Sが、各測定時点において、そのときの測定環境の温度に基づき(数3)式から飽和水蒸気圧を演算し、差圧演算部61Aが、測定開始時点及び各測定時点について、差圧Pdo=Pho-Pto、Pd=Ph-Ptをそれぞれ演算し、割合演算部61Bは、各測定時点において、差圧演算部61Aからの情報に基づき、各測定時点における割合Pdo/Pdを演算する。差分演算部61Cは、各測定時点において、その各測定時点のPtnとその各測定時点の一つ前における測定時点のPtn-1との差分Ptn-Ptn-1を演算し、補正量算出部61Dは、各測定時点の割合Pdo/Pdと各測定時点の差分Ptn-Ptn-1とを乗算し、その値(Pdo/Pd)×(Ptn-Ptn-1)を、補正量として算出する。また、補正圧力演算部62は、各測定時点の測定圧力Ptnの補正圧力Ppnとして、各測定時点の一つ前における測定時点の補正圧力Ppn-1にその測定時点における補正量(Pdo/Pd)×(Ptn-Ptn-1)を加算するものを演算する。具体的には、t0のときには補正圧力Pp0=Pt0(初期値)、t1のときには補正圧力Pp1=Pt0+(Pd0/Pd)×(Pt1-Pt0)、t2のときには補正圧力Pp2=Pp1+(Pd0/Pd)×(Pt2-Pt1)等となる。
次いで、演算処理装置51は、その勾配演算部63が、補正圧力演算部62が演算した各測定時点の補正圧力Ppを用いて単位時間当たりの補正圧力変化(勾配dPp/dt)を演算し、水蒸気透過度演算部64は、代入値(温度センサ65が測定した測定温度を含む)と共に、その勾配演算部63が演算した単位時間当たりの補正圧力変化dPp/dtを、前述の(数1)式に代入し、試料膜5に対する水蒸気透過度MVTRを演算する。
このとき、単位時間当たりの補正圧力変化(勾配dPp/dt)を演算するに当たり、補正圧力演算部62が演算した補正圧力Ppが用いられ、そのPpを求めることが、差圧減少に伴う他方側区画空間7の測定圧力(水蒸気圧)勾配(dPt/dt)の減少を解消することにあることから、その勾配減少分として、測定開始時差圧Pdoを基準とした差圧変化率(α=(Pdo-Pd)/Pdo)を、測定開始時差圧が維持される場合の傾きdPp/dtに乗じたものが認識され、それが、前述の通り、(数5)式を導くために利用されている。このため、測定環境温度に対応した飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧変化として、他方側区画空間7の測定圧力上昇に基づく場合、測定環境における温度変化に伴う飽和水蒸気圧変動に基づく場合のいずれの差圧変化が生じても(図7、図8参照)、それらのいずれについても、測定開始時点の差圧Pdoを基準とした差圧変化の変化率として捉えることができ、測定開始時点差圧Pdoを維持した状態の下で水蒸気透過度測定を行う場合に相当する補正圧力Ppを得ることができる。この結果、測定開始時点差圧Pdoの下での試料膜5に応じた勾配dPp/dtは、時間の経過にかかわらず一定であることを強め、高い直線性を示すことになり、勾配演算部63は、(数1)式で用いるdPp/dtとして的確なものを容易且つ精度良く導き出すことになる。
このような水蒸気透過度測定装置1は、次のような順序に従って測定を行って水蒸気透過度MVTRを導き出す。先ず、図3に示すように、上流側セル2と下流側セル3とにより試料膜5を挟持した上で、下流側セル3における他方側区画空間7が、真空ポンプ17により大気圧よりも低い所定の減圧状態(所定の真空状態)とされる。次いで、空気源から所定の乾き度の空気の供給が開始され、その空気の流量を流量調整弁33をもって調整することにより、水槽34上で空気の湿度が調整される。このとき、この加湿された空気は連続的に上流側セル2における一方側区画空間6に供給されるが、その供給された分だけの空気が大気連通孔13から排出されることになり、一方側区画空間6内には、大気圧の下で、流量調整弁33により調整された湿度状態の空気(所定の水蒸気)が存在することとなる。
下流側セル3における他方側区画空間7の減圧状態が所定の状態となり、流量調整弁33によって一方側区画空間6での空気の湿度が所望の相対湿度となると(水蒸気の所定状態化)、セルバルブ16が閉じられると共に真空ポンプ17が停止される(試料膜5に対する水蒸気透過度の測定準備完了)。
試料膜5に対する水蒸気透過度の測定準備が完了すると、その試料膜5に対する水蒸気透過度の測定、演算を開始すべく、演算処理装置51は、図9に示すフローチャートに従って処理を行う。尚、Rはステップを示す。
先ず、R1において、前述の(数1)~(数3)式、その他演算式、定数、測定順序n=0(測定初回)、測定順序n=N(測定終了)等の各種情報が読み込まれる。次に、R2において、測定順序nがn=0(初回(測定開始時点))か否かが判別される。R2がYESのときには、直ちに圧力センサ18により測定環境の圧力が水蒸気圧として測定されると共に温度センサ63により測定環境温度が測定され(R3,R4)、それらは記憶される(R5)。そして、次のR6において、測定順序nが測定終了順序N以上になったか否かが判別される。最初の処理においては、R6がNOになることから、処理は、R7に進んで、そこで測定順序nに1を加算したものが測定順序nとされた後、前記R2に戻される。以後の処理においては、R2がNOと判断されてR8に進み、そのR8において、次の測定までの所定時間(各測定時点間の時間)が経過したか否かが判別され、そのR8がYESのときには、前記R3に進み、次の測定時点の圧力を測定する。
前記R6がYESと判断されたときには、R9において、測定順序が終了順序を終えたとして、その旨の警告が行われ、それに基づき、測定終了準備が自動又は手動により行われることになる。測定終了準備としては、ガス源からの空気の供給停止、セルバルブ16を開いて真空ポンプ17によりガスタンク62内の水蒸気等を排気し、その排気を待って真空ポンプ17を停止すること等が行われる。この測定終了準備が完了(例えば、一連の測定終了準備が行われ、そのうち、真空ポンプ17の作動後、所定時間経過)したか否かがR10において判別され、R10がYESのときには、真空ポンプ17を停止させた上で、R11以降の演算処理が行われる。
R11以降の演算処理については、前述した如く、R11において、補正量演算部61の各要素61S,61A~61Dが、測定開始時点を含む各測定時点の測定圧力、測定環境温度を利用して補正量を導き、R12において、補正圧力演算部62が測定圧力Ptの補正圧力Ppを(数2)式から求める。
次のR13においては、勾配演算部63が、R12における各測定時点の補正圧力Ppに基づきそれらが形成する勾配dP/dtを求め、R14において、水蒸気透過度演算部64が、R13で求めた勾配dPp/dt、各種読み込み値(代入値)を(数1)式に代入して、水蒸気透過度MVTRを演算する。
したがって、演算処理装置51は、単位時間当たりの透過水蒸気圧変化(勾配:dP/dt)を求めるに際して、各測定時点の透過水蒸気圧として、各測定時点の測定圧力Ptを補正処理した補正圧力Ppを用い、その補正圧力Ppを求めるために、測定開始時の差圧Pdoを基準とした各測定時における差圧変化Pdo-Pdの変化率(Pdo-Pd)/Pdoを用いることにより、各測定時点の測定圧力Ptを、測定開始時の差圧Pdo下に相当する値Ppに補正する。これにより、前述したように、(数1)式において、単位時間当たりの透過水蒸気圧変化として、特定が容易で精度が高い単位時間当たりの補正圧力変化dPp/dtを用いることができ、水蒸気透過度MVTRの精度が低下することを抑制できることになる。
以上実施形態について説明したが本発明にあっては次の態様を包含する。
(1)温度に応じた飽和水蒸気圧を記憶部51Aに記憶しておき、飽和水蒸気圧が必要なときには、温度センサ63が測定した測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧を記憶部51Aから読み出すこと。
(2)拡張空間である水槽34を上流側セル2の内部に内蔵すること。
(3)セルバルブ16開閉動、真空ポンプ17の作動、非作動を自動化すること。
(4)一方側区画空間に圧力センサを関連付けて、大気圧補正を行うこと。
(5)基板Bの下方側に配置される通路15部分、ガスタンク62等についても、温度管理を行うこと。
本発明は、測定環境における温度に対応する飽和水蒸気圧Phと測定圧力Ptとの差圧Pdが時間の経過に伴い変化する場合であっても、水蒸気透過度MVTRの精度が低下することを抑制することに利用できる。
1 水蒸気透過度測定装置
2 上流側セル(一方のセル)
3 下流側セル(他方のセル)
5 試料膜
6 一方側区画空間
7 他方側区画空間
13 大気連通孔
15 通路
18 圧力センサ
61 補正量演算部
62 補正圧力演算部
63 勾配演算部
64 水蒸気透過度演算部
63 温度センサ
Pp 補正圧力(初期値Pp0=Pt0)
Ph 各測定時点における測定圧力の測定環境温度に対応する飽和水蒸気圧
Pt 各測定時点における測定圧力(他方側区画空間の圧力)
Pdo 測定開始時点の差圧(Pd0=Ph0-Pt0)
Pd 測定時点の差圧(Pd=Ph-Pt)
(Pdo-Pd)/Pdo 測定開始時点の差圧を基準とした各測定時点の差圧変化の変化率
Pdo/Pd 測定開始時点の差圧と各測定時点の差圧との比
Ptn-Ptn-1 各測定時点における測定圧力と該各測定時点の一つ前における測定時点の測定圧力との差分

Claims (7)

  1. 試料膜を基準として該試料膜の一方側に、水蒸気が供給された状態とされた一方側区画空間を確保し、前記試料膜の他方側に、前記一方側区画空間の圧力よりも低い圧力状態とされた他方側区画空間を確保し、その上で、前記他方側区画空間の圧力を所定測定時間毎に測定し、その測定時点毎の測定圧力を用いることにより、水蒸気透過度の算出に用いる単位時間当たりの水蒸気の透過圧力の変化を求める水蒸気透過度測定方法において、
    前記各測定時点の水蒸気の透過圧力として、該各測定時点の測定圧力に対する補正処理によって得られる補正圧力を用い、
    前記補正圧力を得るための補正処理に当たり、前記測定時点毎に、測定圧力を測定する測定環境の測定環境温度を検出して、該測定環境温度に基づき該測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧をそれぞれ導き出し、その上で、該測定時点毎に該飽和水蒸気圧と該測定圧力との差圧を算出して、測定開始時点の差圧を基準とした各測定時点の差圧変化の変化率を用いることにより、該各測定時点の測定圧力を該測定開始時点の差圧下に対応する値に補正し、
    前記各測定時点の測定圧力を前記測定開始時点の差圧下に対応する値に補正するに当たっては、前記測定時点毎の補正圧力として、測定開始時点の測定圧力を補正圧力の初期値とし、以後、各測定時点の一つ前における測定時点の補正圧力にその各測定時点における補正量を加算したものを用い、
    前記測定時点毎の補正量として、前記測定開始時点の差圧の前記各測定時点の差圧に対する割合を、該各測定時点の測定圧力と該各測定時点の一つ前における測定時点の測定圧力との差分に乗じたものを用いる、
    ことを特徴とする水蒸気透過度測定方法。
  2. 請求項1において、
    前記測定時点毎における前記測定環境温度に応じた飽和水蒸気圧については、該測定環境温度を検出して、該測定環境温度に基づき所定の飽和水蒸気圧算出式から求める、
    ことを特徴とする水蒸気透過度測定方法。
  3. 請求項1~2のいずれか1項において、
    前記一方側区画空間を、所定温度とされる温度管理領域内に置き、
    前記測定環境を、前記温度管理領域の外にある室内環境に置く、
    ことを特徴とする水素透過度測定方法。
  4. 試料膜を挟持するための一対のセルが備えられ、該一対のセルのうちの一方のセルと前記試料膜との間に、水蒸気が供給された状態とされる一方側区画空間が形成され、前記一対のセルのうちの他方のセルと前記試料膜との間に、圧力が前記一方側区画空間の圧力よりも低下された他方側区画空間が形成され、前記他方側区画空間に対して該他方側区画空間の圧力を所定測定時間毎に測定する圧力センサが関連付けられている水蒸気透過度測定装置において、
    前記圧力センサが測定する測定環境の温度を、該圧力センサの測定時点毎に測定する温度センサと、
    前記圧力センサが測定した各測定時点の測定圧力を、水蒸気透過度の算出に用いるべく、補正量を用いて補正圧力にそれぞれ補正する補正圧力演算部と、
    前記補正圧力演算部において用いる補正量を演算する補正量演算部と、
    が備えられ、
    前記補正圧力演算部は、各測定時点の測定圧力を補正圧力に補正するに当たり、測定開始時点の測定圧力を補正圧力の初期値とし、以後、各測定時点の補正圧力を、各測定時点の一つ前における測定時点の補正圧力にその各測定時点における補正量を加算することにより求めるように設定され、
    前記補正量演算部は、前記温度センサからの各温度情報に基づき前記測定環境における各測定時点の飽和水蒸気圧をそれぞれ導出し、その各導出情報と前記圧力センサからの各測定圧力情報とに基づき、各測定時点について、飽和水蒸気圧と測定圧力との差圧をそれぞれ演算し、その各差圧演算情報に基づき、測定開始時点差圧の各測定時点差圧に対する割合をそれぞれ演算し、各測定時点における測定圧力と該各測定時点の一つ前における測定時点の測定圧力との差分をそれぞれ演算し、前記各割合情報と前記各差分情報とに基づき、前記各割合と前記各差分とを乗じた値を、各測定時点の補正量とするように設定されている、
    ことを特徴とする水蒸気透過度測定装置。
  5. 請求項4において、
    前記補正圧力演算部が演算した各測定時点の補正圧力を用いて、時間の経過に伴う補正圧力の変化がなす勾配を求める勾配演算部と、
    前記勾配演算部が求めた勾配を用いて、所定の水蒸気透過度算出式から水蒸気透過度を演算する水蒸気透過度演算部と、
    が備えられている、
    ことを特徴とする水蒸気透過度測定装置。
  6. 請求項4又は5において、
    前記他方側区画空間が、通路を通じて前記圧力センサの測定環境に連なり、
    前記測定環境が、温度管理領域外の室内環境に置かれている、
    ことを特徴とする水蒸気透過度測定装置。
  7. 請求項4~6のいずれか1項において、
    前記一方のセルに、前記一方側区画空間と大気とを連通させる連通孔が形成され、
    前記一方側区画空間が、前記測定環境の温度よりも高い所定温度の下で温度管理の領域内に置かれ、
    前記一方側区画空間に供給された状態の水蒸気が、キャリアガス中において所定湿度の下で存在されている、
    ことを特徴とする水蒸気透過度測定装置。

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