JP7345710B2 - 検出装置および検出方法 - Google Patents

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Description

本開示は、検出装置および検出方法に関する。
人体などの物標の位置または方向を検出する手段として、無線信号を利用する方法がある。例えば、下記の特許文献1にはOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号のようなマルチキャリア信号を利用して物標の位置を検出する技術が示されている。
特開2020-8548号公報
電波は伝搬距離に応じて減衰し、室内のように周囲に構造物が多い環境では、反射、回折または散乱によりマルチパス環境が形成されやすい。マルチパス環境において受信する無線信号には受信電力レベルが低い信号成分が含まれるが、特許文献1の技術では受信電力レベルが低い信号成分の検出が困難であるという課題があった。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、マルチキャリア信号を用いた検出技術であって、マルチパス環境において受信する無線信号に含まれる受信電力レベルが低い信号成分を検出して物標の位置または方向を検出できる検出技術を提供することを目的とする。
本開示の実施形態による検出装置は、複数の送信アンテナ素子に接続され、送信信号を出力する送信部と、複数のサブキャリアが配置されかつサブキャリア割り当てされていない周波数単位を有し、複数のシンボルからなるマルチキャリア信号を生成し、前記マルチキャリア信号の各シンボルにサイクリックプレフィックスを付加して送信信号を生成し、生成した送信信号を前記送信部に出力する送信信号生成部と、前記サイクリックプレフィックスの長さを一定時間毎に増加させるよう前記送信信号生成部に指示をするCP制御部と、複数の受信アンテナ素子に接続され、前記複数の受信アンテナ素子を介して受信されたマルチキャリア信号を受信信号として出力する受信部と、前記受信信号からサブキャリア割り当てされていない前記周波数単位を分離し、干渉検出を行って干渉抑圧指示情報を出力する干渉検出部と、前記干渉抑圧指示情報に基づき、前記受信部からの各受信信号に重み係数を乗算し、前記重み係数が乗算された各受信信号を合成して、複数の合成信号を出力するヌリング部と、前記複数の合成信号から信号電力の大きい順に複数の信号成分を抽出する信号抽出部と、前記抽出された複数の信号成分に基づき、物標の存在する方向または位置を推定する検出処理部と、を備える。
本開示の実施形態による検出装置によれば、マルチパス環境において受信する無線信号に含まれる受信電力レベルが低い信号成分を検出して物標の位置または方向を検出できる。
検出装置の構成例を示す図である。 ヌリング部の構成例を示す図である。 信号処理部の構成例を示す図である。 CP制御部、干渉検出部、ヌリング部および信号抽出部のハードウェアの構成例を示す図である。 検出方法のフローチャートである。 送信信号のシンボル配置および送信データ系列の生成例を示す図である。 周波数軸上で表現したOFDM信号の構成例を示す図である。 サブキャリア間干渉を示す図である。 送信波形と受信インパルス応答との関係を示した図である。
以下、添付の図面を参照して、本開示における種々の実施形態について詳細に説明する。なお、図面において同一または類似の符号を付された構成要素は、同一または類似の構成または機能を有するものであり、そのような構成要素についての重複する説明は省略する。
実施の形態1.
<構成>
図1は本開示の実施の形態1による検出装置の構成例を示す図である。図1に示されているように、検出装置は、複数の受信用アンテナ素子1-k(k=1、2、・・・、Kr)、送信用アンテナ素子1-k(k=1、2、・・・、Kt)、送信部20、送信信号生成部30、CP制御部40、受信部50、干渉検出部60、ヌリング部70、信号抽出部80、および検出処理部90から構成される。図1では送信と受信で異なるアンテナ素子を設けているが、送受共用として同一のアンテナ素子を利用してもよい。
<送信系の構成>
(CP制御部)
CP制御部40は、検出装置の全体的な動作を統括する制御を行う。CP制御部40は、送信信号生成部30、干渉検出部60および信号抽出部80と接続され、これらの機能部に対して当該機能部を制御する制御情報を出力する。
また、CP制御部40は、マルチキャリア信号(OFDM信号)の各シンボルの先頭に付加されるCP(Cyclic Prefix;ガードインターバルとも呼ばれる。)の長さを指示する制御情報を送信信号生成部30に対して出力する。例えば、CP制御部40は、CPの長さを一定時間毎に増加させるよう指示する制御情報を送信信号生成部30に対して出力する。最短のCPの長さは、0であってもよい。
(送信信号生成部)
送信信号生成部30は、複数のサブキャリアが配置されかつサブキャリア割り当てされていない周波数単位を有し、複数のシンボルからなるマルチキャリア信号を生成し、マルチキャリア信号の各シンボルにサイクリックプレフィックスを付加して送信信号を生成し、生成した送信信号を送信部20に出力する。送信信号生成部30は、例えばCPU(Central Processing Unit)を実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成される。これらKt個の信号から、送信ビーム形成に必要な励振係数(振幅位相値)およびアンテナ素子間の校正値が考慮された波形が生成される。さらに、送信信号生成部30は、CP制御部40からの制御情報に基づき、CP長を逐次変更する。CPは、各OFDMシンボルの一部を複製し、OFDMシンボルの波形の先頭に付加することにより設けられる。送信信号生成部30は、生成したKt個のマルチキャリア信号(OFDM信号)を送信部20に供給する。
(送信部)
送信部20は、不図示のDAC(Digital to Analog Converter)、局部発振器、ミキサ、およびパワーアンプを備え、送信信号生成部30から供給された信号をRF(Radio Frequency)帯に周波数変換し、電力増幅するなどして無線信号に変換し、無線信号を送信用アンテナ素子1-k(k=1、2、・・・、Kt)へ入力する。送信用アンテナ素子1-kは、入力された無線信号を空間に放射する。
<受信系の構成>
(受信部)
受信用アンテナ素子1-k(k=1、2、・・・、Kr)は、放射されたRF帯の信号が反射、散乱または回折を経て到来したマルチキャリア信号を受信する。受信用アンテナ素子1-kには受信部50が接続され、受信部50は、受信用アンテナ素子1-kを介して受信されたマルチキャリア信号が入力される。受信部50は、不図示の帯域制限フィルタ、LNA(Low Noise Amplifier)、局部発振器、直交復調器、およびADC(Analog to Digital Converter)を備え、Kr個の信号を周波数変換およびディジタル化を行う。受信部50は、さらに、ディジタル化された信号に対してFFT(Fast Fourier Transform)を行ってマルチキャリア信号を得る。受信部50は、干渉検出部60およびヌリング部70に接続されており、マルチキャリア信号を干渉検出部60およびヌリング部70に入力する。
(干渉検出部)
干渉検出部60は、マルチキャリア信号を第1の周波数単位と第2の周波数単位に分波し、干渉の有無を検出する。干渉が検出された場合、干渉検出部60は、干渉を抑圧するため、ヌリング部70に対して干渉抑圧指示情報を出力する。干渉抑圧指示情報には、ディジタル化されたマルチキャリア信号に乗算する重み係数、および重み係数をディジタル化されたマルチキャリア信号に乗算する旨の指示が含まれる。
(ヌリング部)
ヌリング部70は、干渉抑圧指示情報に基づき、受信部50からの各受信信号に重み係数を乗算し、重み係数が乗算された各受信信号を合成して、複数の合成信号を出力する。ヌリング部70は、図2に示すような、L個のヌリング処理器100-l(l=1、2、・・・、L)から構成され、各ヌリング処理器はKr個の乗算器101と1つの加算器102を備える。ここで、Lは分離する無線信号の数である。乗算器は文字どおり入力された信号に対して干渉検出部60から指示された重み係数を複素乗算するものであり、入力信号の振幅および位相を調整して、振幅および位相が調整された信号を出力する。また、加算器は入力された複数の信号を複素加算して、複素加算した信号を出力する。したがって、いずれも複素数演算を想定した構成図である。ヌリング部70は、分離されたL個の信号を、信号抽出部80へ供給する。
(信号抽出部)
信号抽出部80は、複数の合成信号から信号電力の大きい順に複数の信号成分(本開示において、「信号成分」を単に「信号」と呼ぶ場合がある。)を抽出する。具体的には、信号抽出部80は、ヌリング部70から供給されたL個の信号を用いて、各信号成分の抽出を実施する。信号抽出部80は、例えば、図3に示すようなL個の信号抽出器81-l(l=1、2、・・・、L)とL―1個の減算器85-l(l=1、2、・・・、L-1)から構成され、各信号抽出器は判定器201とレプリカ生成器202を備える。判定器201は入力信号に含まれる複数の無線信号の中から最も信号電力が大きい信号成分、つまり信号対雑音電力比が大きい信号成分に関する波形情報を判定して抽出する。この情報に基づき、レプリカ生成器202は抽出した信号成分の受信信号に含まれる状態を再生したレプリカ信号を再生する。この時点で、互いに干渉となる信号成分が取り除かれており、後段の検出処理部90において、人体などの物標の位置または方向が推定される。またレプリカ生成器202で再生された信号は、2番目に信号電力の大きい信号成分を抽出するために、第2系統に伝送され、減算器85-1により第2系統に入力された入力信号から差し引かれる。信号抽出部80は、この手順をL-1回繰り返すことで、信号電力の大きい順にL個の信号成分を抽出する。抽出信号抽出部80は、このようにして抽出したL個の信号成分を検出処理部90へ供給する。
(検出処理部)
検出処理部90は、信号抽出部80から供給されたL個の信号成分に基づき、見通し外(NLOS:Non Line of Sight)の物標を含む物標の位置または方向を推定する検出処理を行う。
<ハードウェア構成>
図1の例では、ヌリング部70および信号抽出部80などの構成部のそれぞれが専用の処理回路を備えたハードウェアで構成されているものを想定しているが、各構成部はコンピュータで構成されていてもよい。図4は、例えばヌリング部70がコンピュータで構成される場合におけるハードウェアの構成例を示す図である。ヌリング部70がコンピュータで構成される場合、乗算器101-k(k=1、2、・・・、Kr)と加算器102-k(k=1、2、・・・、Kr)の処理内容を記述しているプログラムがコンピュータのメモリ501に格納され、そのコンピュータのプロセッサ502がメモリ501に格納されているプログラムを読み出して実行する。なお、図4において、入力インタフェース機器503は例えばUSB(Universal Serial Bus)ポートまたはシリアルポートなどの信号入出力ポートを備えるインタフェース機器であり、受信部50と接続されて、受信部50から出力された信号を入力する。出力インタフェース機器504は、例えばUSBポートまたはシリアルポートなどの信号入出力ポートを備えるインタフェース機器であり、信号抽出部80と接続されて、信号を出力する。
<動作>
次に、図5を参照して、検出装置の動作について説明する。図5は、本開示の実施の形態1による検出装置の処理内容を示すフローチャートである。まず、送信系における信号生成方法について説明する。
ステップS101において、CP制御部40は、送受信処理に関する条件設定を行う。具体的には、まず図6に示すような送信信号の構成を決める。図6の上図は送信信号のシンボル配置を、横軸を時間、縦軸を周波数として示したものである。本開示では複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号、特に直交する周波数間隔に配置するODFM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交波周波数分割多重)信号の利用を想定する。図6では、8サブキャリア(f1からf8)の例を示しており、f1、f2、f4、f5、f7、およびf8の6つにサブキャリアシンボル320を割り当てる。これらサブキャリア群を第1の周波数単位300と呼ぶことにする。一方、f3およびf5はサブキャリアシンボルを割り当てない(ヌルキャリアとよぶ)サブキャリアであり、これらを第2の周波数単位310と呼ぶ。サブキャリアの数や配置は、図6の例に限られず、利用する周波数帯域内で自由に選択してよい。また、CP制御部40は、送受信回数Mの設定も行う。また、CP制御部40は、CPの長さを一定時間毎に増加させる指示を生成する。CP制御部40は、これらの設定および指示に関する情報を制御情報として送信信号生成部30に出力する。
ステップS102において、送信信号生成部30は、CP制御部40からの制御情報に基づき、CP長の設定を行う。一例として、このCP長は、送信回数に応じて変更され、送信回数が大きくなるに従ってより長く設定される。
ステップS103において、送信信号生成部30は、ステップS101の条件設定にしたがって図6の下図のように配置したシンボル列を逆フーリエ変換し、時系列データとなるOFDM信号330をまず生成する。例えば、図7Aは周波数軸上で表現したOFDM信号の構成を示す図であるが、図7Aにおいてf3とf6にサブキャリアが配置されないのは、前述のとおりである。このようなサブキャリア配置の周波数領域信号を逆フーリエ変換により時間領域信号にすることで、マルチキャリア校正用信号を生成する。なお、各サブキャリアシンボルは位相変調など任意の変調信号であってもよいし、連続波(CW波)であってもよい。時間方向のサブキャリアシンボル(s1、s2、s3、…)は、サブキャリアシンボル間で異なるデータとなっていてもよいし、同じシンボルであってもよい。その後、送信信号生成部30は、ステップS102で設定した長さのCPを各OFDMシンボルの先頭に付加した送信データ系列(送信信号)を生成する。
ステップS104において、送信部20は、アンテナ素子1-1~1-Ktを介して、上記ディジタルデータを空間に高周波信号として放射する。
続いて、受信後の手順について説明する。ステップS105において、受信部50は、反射、散乱、または回折して戻ってきた送信信号をアンテナ素子および受信部を経由して受信する。受信した信号は、具体的には、A/D(Analog to Digital)変換することでベースバンド帯のディジタル信号となる。受信部50は、ベースバンド帯のディジタル信号を受信信号として出力する。
ステップS106において、干渉検出部60は、Kr個の受信信号をそれぞれフーリエ変換して、サブキャリア単位に分波する。干渉検出部60は、これらのサブキャリアを前述の第1の周波数単位と第2の周波数単位にグループ化する。受信信号内の各マルチパス(個別の伝搬経路により到来した信号)間で到来遅延差が存在するので、CP長を超える遅延時間を有するマルチパス成分については図7Bのように第2の周波数単位に出力が生じる。これは、隣接するデータシンボルによるサブキャリア間干渉(ブロック間干渉ともいう)が生じるためであり、OFDM信号の直交性が崩れるためである。本開示ではCPの長さを制御することで、遅延量に応じたマルチパス(干渉成分)を検出する。つまり、第2の周波数単位に生じる信号成分ができるだけ小さくなるような、理想的には零となるKr個のウエイト値(振幅と位相を調整する重み係数)を決定することで、干渉除去が可能となる。そこで、干渉検出部60は、干渉抑圧指示情報を出力する。干渉抑圧指示情報には、ウエイト値、およびウエイト値をディジタル化されたマルチキャリア信号に乗算する旨の指示が含まれる。次に、決定したウエイトに基づき、ヌリング部70は、ウエイト値を乗算器101に設定することで干渉除去(アレーアンテナによるヌル形成)を実施する。
ステップS107において、信号抽出部80は、対象とする到来信号(パス)を再生し、そのレプリカ信号を生成する。このレプリカ信号を用いて第2系統以降の入力信号に対して減算処理をすることにより、対象とする信号以外の成分を効率よく除去することができ、検出性能が改善される。特に、減算処理を受信電力の大きい順に実施することで、信号電力の小さいパスを検出することが容易になる。
ステップS108において、CP制御部40は、上記処理をM回繰り返したかどうかを判定し、未達成であれば処理はステップS102に戻る。送受信回数Mについては任意に設定可能であるが、検出したい到来信号(パス)数L(Lは2以上の整数)以上であることが望ましい。干渉検出部60による干渉検出から信号抽出部80による信号抽出までの処理がL回(Lは2以上の整数)繰り返されることにより、L個の信号成分が抽出される。また、より若番のヌリング処理器の系統でより大きい受信電力を有する到来信号を受信するためには、より若番の系統を通過する信号のCP長はできるだけ短くし、より老番の系統を通過する信号のCP長を順次長くするのが望ましい。例えば、第1系統(ヌリング処理器100-1を通過するパス)で最も受信電力の大きい到来信号を受信するためには、第1系統を通過する信号のCP長はできるだけ短く(CP無しでも可)し、第2系統以降では、CP長を順次長くする。したがって、図6下段のCP1、CP2、CP3、・・・の長さ設定と図5のステップS102におけるCP長設定とを適切に組み合わせて制御することで、効率良く各パスを検出することができる。さらに、図2および図3はL個のパスを同時に処理する構成となっているが、繰返し回数(送受信回数)Mを2以上に設定して逐次(時分割)で処理することも可能である。例えば、CP1+st1を送信して受信信号を第1系統で処理し、次にCP2+st2を送信して受信信号を第2系統で処理し、次にCP3+st3を送信して受信信号を第3系統で処理するような、段階的な処理を行ってもよい。なお、図6下段にはサブキャリアシンボルが各1個の送信セットを図示しているが、CP1+st1を例えば10回の複数系列として生成、送信して受信信号を第1系統で処理し、次にCP2+st2を例えば10回の複数系列として生成、送信して受信信号を第2系統で処理し、CP3+st3を例えば10回の複数系列として生成、送信して受信信号を第3系統で処理するような、各サブキャリアシンボルについての一連の処理をCP長を変えながらM回実行することも可能である。ステップS107による信号抽出処理がL回(M回)繰り返されることにより、信号抽出部80は、ヌリング部70から出力されたL個の信号から、信号電力の大きい順にL個の信号成分を抽出する。
図8は、送信波形と受信インパルス応答との関係を示した図であり、最初CP長は短く設定される(図8では最初CP長が0の場合が示されている。)。干渉検出部60では遅延時間のない(最も短い)到来信号以外の到来信号(遅延波信号)が検出され、遅延波信号がヌリング対象となる。したがって、アレー自由度(アンテナ素子数―1)の範囲で干渉除去が行われ、信号抽出部80には先行波のみが入力される。
その後、CP長が順次長く設定されるにつれて、ヌリング対象の遅延時間範囲が変更される。CP長内のマルチパス(遅延波)は、干渉を生じずに、まとめて1波としてFFTにより抽出されることは公知である。すなわち、CP長内のマルチパス(インパルス応答)はヌルキャリアで検出されず、ヌリング対象とならない。そこで、図8に示されているように、CP長を順次長くすることにより、ヌリングにより除去する対象(パス)を順次減少させることができる。その後、抽出対象の信号に先行する先行波成分は信号抽出部でのレプリカを用いたキャンセル処理で除去される。
最終的に設定したL個の到来信号が分離、抽出されて、検出処理部90に入力される。
最後に、ステップS109において、検出処理部90は、CP長に対応した遅延時間に基づいて抽出された複数の信号を識別し、識別された信号を用いて物標の方向または位置を推定する。手法については、レーダのような距離や方向を推定して位置を求める方法や、機械学習などによる方法など、既存の技術が適用可能である。また、上記CP長に対応した遅延時間は、到来する各パスの距離差に相関のある情報であるため、検出処理においてCP長の制御情報も併せて利用することが可能である。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、空間処理(ヌリング)と時間処理(レプリカによるキャンセル)を併用して実施することで、限られたアンテナ素子数であっても見通し外から到来するような微弱な信号成分を抽出および検出することができる。したがって、従来では検出困難であった、精度の高い検出装置が得られる効果がある。
なお、実施形態を組み合わせたり、各実施形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本開示の検出装置は、マルチパス環境において微弱な信号成分を検出する検出装置として用いることができる。
1-k 受信用アンテナ素子、1-k 送信用アンテナ素子、20 送信部、30 送信信号生成部、40 CP制御部、50 受信部、60 干渉検出部、70 ヌリング部、80 信号抽出部、81-l 信号抽出器、85-l 減算器、90 検出処理部、100-l ヌリング処理器、101 乗算器、102 加算器、201 判定器、202 レプリカ生成器、501 メモリ、502 プロセッサ、503 入力インタフェース機器、504 出力インタフェース機器。

Claims (10)

  1. 複数の送信アンテナ素子に接続され、送信信号を出力する送信部と、
    複数のサブキャリアが配置されかつサブキャリア割り当てされていない周波数単位を有し、複数のシンボルからなるマルチキャリア信号を生成し、前記マルチキャリア信号の各シンボルにサイクリックプレフィックスを付加して送信信号を生成し、生成した送信信号を前記送信部に出力する送信信号生成部と、
    前記サイクリックプレフィックスの長さを一定時間毎に増加させるよう前記送信信号生成部に指示をするCP制御部と、
    複数の受信アンテナ素子に接続され、前記複数の受信アンテナ素子を介して受信されたマルチキャリア信号を受信信号として出力する受信部と、
    前記受信信号からサブキャリア割り当てされていない前記周波数単位を分離し、干渉検出を行って干渉抑圧指示情報を出力する干渉検出部と、
    前記干渉抑圧指示情報に基づき、前記受信部からの各受信信号に重み係数を乗算し、前記重み係数が乗算された各受信信号を合成して、複数の合成信号を出力するヌリング部と、
    前記複数の合成信号から信号電力の大きい順に複数の信号成分を抽出する信号抽出部と、
    前記抽出された複数の信号成分に基づき、物標の存在する方向または位置を推定する検出処理部と、
    を備えた検出装置。
  2. 前記信号抽出部は、前記複数の合成信号に含まれる1つの合成信号から電力最大の信号成分を抽出し、抽出した信号成分の前記受信信号に含まれる状態を再生したレプリカ信号を再生し、前記複数の合成信号に含まれる他の1つの合成信号から前記レプリカ信号を減算して電力が2番目に大きい信号成分を抽出することにより、信号電力の大きい順に複数の信号成分を抽出する、
    請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記CP制御部は前記サイクリックプレフィックスの長さをゼロから始めるよう前記送信信号生成部に指示をする、
    請求項1または2に記載の検出装置。
  4. 前記信号抽出部は、前記干渉検出部による前記干渉検出から前記信号抽出部による前記信号成分抽出までの処理がL回(Lは2以上の整数)繰り返されることにより、L個の信号成分を抽出し、
    前記検出処理部は、抽出されたL個の信号成分に基づき物標の存在する方向または位置を推定する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の検出装置。
  5. 前記検出処理部は、前記サイクリックプレフィックスの長さに対応した遅延時間に基づいて抽出された複数の信号成分を識別し、識別された信号成分を用いて物標の方向または位置を推定する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の検出装置。
  6. 送信部、送信信号生成部、CP制御部、受信部、ヌリング部、信号抽出部、および検出処理部を備えた検出装置が行う検出方法であって、
    CP制御部により、サイクリックプレフィックスの長さを一定時間毎に増加させるよう指示をするステップと、
    送信信号生成部により、複数のサブキャリアが配置されかつサブキャリア割り当てされていない周波数単位を有し、複数のシンボルからなるマルチキャリア信号を生成し、前記指示に基づいて前記マルチキャリア信号の各シンボルにサイクリックプレフィックスを付加して送信信号を生成し、生成した送信信号を出力するステップと、
    送信部により、出力された送信信号を複数の送信アンテナ素子を介して放射するステップと、
    受信部により、複数の受信アンテナ素子を介して受信されたマルチキャリア信号を受信信号として出力するステップと、
    干渉検出部により、前記受信信号からサブキャリア割り当てされていない前記周波数単位を分離し、干渉検出を行って干渉抑圧指示情報を出力するステップと、
    ヌリング部により、前記干渉抑圧指示情報に基づき、前記受信部からの各受信信号に重み係数を乗算し、前記重み係数が乗算された各受信信号を合成して、複数の合成信号を出力するステップと、
    信号抽出部により、前記複数の合成信号から信号電力の大きい順に複数の信号成分を抽出するステップと、
    検出処理部により、前記抽出された複数の信号成分に基づき、物標の存在する方向または位置を推定するステップと、
    を備えた検出方法。
  7. 前記信号電力の大きい順に複数の信号成分を抽出するステップは、前記信号抽出部により、前記複数の合成信号に含まれる1つの合成信号から電力最大の信号成分を抽出し、抽出した信号成分の前記受信信号に含まれる状態を再生したレプリカ信号を再生し、前記複数の合成信号に含まれる他の1つの合成信号から前記レプリカ信号を減算して電力が2番目に大きい信号成分を抽出するステップを含む、
    請求項6に記載の検出方法。
  8. 前記サイクリックプレフィックスの長さの指示をするステップは、前記CP制御部により、前記サイクリックプレフィックスの長さをゼロから始めるよう前記送信信号生成部に指示をすることを含む、
    請求項6または7に記載の検出方法。
  9. 複数の信号を抽出するステップは、前記干渉検出部による前記干渉検出から前記信号抽出部による前記信号成分抽出までの処理がL回(Lは2以上の整数)繰り返されることにより、前記信号抽出部によりL個の信号成分を抽出するステップを含み、
    前記物標の存在する方向または位置を推定するステップは、前記検出処理部により、抽出されたL個の信号成分に基づき物標の存在する方向または位置を推定するステップを含む、
    請求項6から8のいずれか1項に記載の検出方法。
  10. 前記物標の存在する方向または位置を推定するステップは、前記検出処理部により、前記サイクリックプレフィックスの長さに対応した遅延時間に基づいて抽出された複数の信号成分を識別し、識別された信号成分を用いて物標の方向または位置を推定するステップを含む、
    請求項6から9のいずれか1項に記載の検出方法。
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