JP7344712B2 - 情報処理システム、情報処理方法 - Google Patents
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Description
以下の説明において「プリンタ識別情報」とは、複数のプリンタの中から個々のプリンタを識別するための情報であれば如何なる情報であってもよい。例えば、プリンタのシリアル番号、MAC(Media Access Control address)アドレス、ユーザによって個々のプリンタに一意に割り当てられたコード等がプリンタ識別情報となりうる。
本開示における「記憶装置」は、情報処理端末に内蔵されるメモリあるいはストレージであってもよいし、情報処理端末の外部の装置(例えば、HDD(Hard Disk Drive)あるいはUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部の記憶装置やデータベースサーバ)であってもよい。
本開示において、ラベル等の印字媒体に対する印字可否は、実質的に印字媒体の発行可否を意味する。
以下、本発明の情報処理システムの一実施形態であるデータ配信システム1について、図1~図3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るデータ配信システム1のシステム構成図である。図2は本実施形態に係るプリンタの斜視図であり、図3は本実施形態に係るプリンタの印字動作を説明する図である。
本実施形態の例では、データ配信システム1は、複数の店舗を運営する販売業者によって運用され、各店舗で販売する商品にラベルを発行するためのシステムである。なお、本実施形態では、ラベルが発行される場所が店舗である場合を例として説明するが、実際には工場等でラベルが発行される場合もある。
本部では,PC2を使用してラベルの基本的なレイアウトデザインを設計する。各店舗では、本部から提供されるラベルのレイアウトデザインを基に、商品に貼付するラベルを発行する。
プリンタ3には、プロジェクトファイルを基にラベルを発行するラベル発行アプリケーションプログラム(以下、適宜「ラベル発行アプリケーション」という。)がインストールされている。ラベル発行アプリケーションを実行することで、ラベルのレイアウトデザイン、ラベルに含まれる各項目のデータ等を特定する発行データを選択し、あるいは必要に応じて選択した発行データを編集し、発行データを基にラベルを発行することができる。
プロジェクトファイルおよび発行データについては後述する。
図2に示すように、本実施形態のプリンタ3は、筐体42とカバー43を備え、カバー43の上部には表示パネル34aが配置される。表示パネル34aは、カバー43が閉鎖した状態においてユーザに対する入出力インタフェースを提供し、例えばタッチパネル機能を備えた液晶表示パネルである。
カバー43は、端部にある軸部49を中心にして筐体42に対して揺動可能であり、収容室48を開放又は閉鎖する。ロール紙Rを収容室48に収容するには、カバー43を開放状態とする。
サーマルヘッド46は、カバー43が閉鎖状態のときにプラテンローラ45と対向するように、カバー43に配置され、印字データに基づいて連続紙Pのラベル上に印字する。サーマルヘッド46の印字面には、通電により発熱する複数の発熱抵抗体(発熱素子)が連続紙Pの幅方向(ライン方向)に沿って並んで設置されている。サーマルヘッド46は、印字データの各ラインに対応する発熱素子を選択的に通電させてラベルの感熱発色層を変色させることにより印字する。
サーマルヘッド46によって印字された連続紙Pは、カバー43と閉鎖状態のときの筐体42とカバー43の隙間である排出口47(図2参照)からプリンタ3の外部に排出される(つまり、ラベルが発行される)。店舗の従業員は、排出口47から排出された連続紙Pの台紙からラベルを剥がし、当該ラベルを店舗内の商品に貼付する。
次に、図4~図9を参照して、PC2によってプロジェクトファイルが作成され、プリンタ3によってラベルが発行されるまでの一連の流れについて説明する。
図4は、PC2のプロジェクトファイル作成画面の一例を示す図である。図5は、PC2において呼出しテーブルを表示する手順を示す図である。図6は、PC2において店名テーブルを表示する手順を示す図である。図7は、PC2において呼出しテーブル定義を表示する手順を示す図である。図8は、PC2においてサーバにプロジェクトファイルをアップロードする手順を示す図である。図9は、プリンタ3においてラベルを発行するときの操作手順を示す図である。
図4は、ラベル作成アプリケーションを起動したときにPC2に表示されるPC画面G1(プロジェクトファイル作成画面)の一例である。プロジェクトファイル作成画面においてユーザは、ラベルの印字有効範囲に配置すべきオブジェクトを設定することで、プリンタ3によって発行されるラベルをデザインすることができる。
プロジェクト設定部104には、プロジェクトファイルに含まれるデータが階層構造で表示される。この階層構造で示すように、プロジェクトファイルは、呼出しテーブルと、レイアウトデータと、店名テーブルとを含む。
レイアウトデータは、呼出しテーブルと組み合わせてプリンタ3でラベルを発行するためのデザインデータであり、例えば編集の際にPC画面G1のデザインウィンドウ103に表示される。
店名テーブルには、プロジェクトファイルの配信先の店舗に配置されているプリンタのプリンタID(プリンタ識別情報)に対応する情報が登録されている。
ボタンb2(「入力画面」)を操作すると、デザインウィンドウ103に代えて、各オブジェクトに含まれる文字列又はコードを入力するウィンドウ(図示せず)が表示される。当該ウィンドウが表示された状態でボタンb1(「レイアウト」)を操作すると、デザインウィンドウ103に戻る。
図4に示す例では、選択されているオブジェクトOBJ1に対する各種設定をオブジェクトプロパティ設定部105において行うことができる。例えば、オブジェクトプロパティ設定部105の項目名(この例では「品名」)によって、デザインウィンドウ103内のレイアウトデザイン内で使用される項目が設定される。入力方法として「固定」又は「発行時」が選択可能である。入力方法として「固定」が選択された場合には、「データ」の欄にセットされた値(この例では、「チキンカツサンド」)が印字される設定であることを示し、入力方法として「発行時」が選択された場合には、「データ」の欄にセットされた初期値がプリンタ3のラベル発行アプリケーションにおいて変更可能であることを示す。
ラベルに印字するためのデータを呼出しテーブルに登録するには、予めデータを定義する必要がある。そのデータ定義を行うためには、図5に示すように、プロジェクト設定部104の「呼出しテーブル」を操作する(例えば、右クリックして「定義」を選択操作する)ことで呼出しテーブル定義のウィンドウW1を表示させる。ウィンドウW1の呼出しテーブル定義データTL1には、「品名」、「名称」、「内容量」、「消費期限」の4個の項目名が定義された例が示されている。呼出しテーブル定義データTL1の各項目名に対応するレコードには、例えば「桁数」、「桁数チェック」、「文字種チェック」等の各フィールドの値が入力される。
「桁数」フィールドの値は、各項目名に対応する文字列の最大桁数の値を示す。「桁数チェック」フィールドの値は、呼出しテーブルにおいて項目名に対応する文字列が入力されているかのチェックの有無、あるいは、項目名に対応する文字列の桁数が「桁数」フィールドの値以下であるかについてのチェックの有無を示す。「文字種チェック」フィールドの値は、項目名に対応する文字列の文字種(数字、あるいは数字以外の文字列)のチェックを有無、チェックする場合の文字種の指定を示す。
ユーザがウィンドウW1において入力を行い、呼出しテーブル定義データTL1を作成することで、ラベルに印字するための項目名が呼出しテーブルに登録される(つまり、項目が定義される)。
呼出しテーブルTL2には、呼出しテーブル定義データTL1(図5参照)で定義された「品名」、「名称」、「内容量」、「消費期限」の4個の項目名のフィールドに加え、「呼出しNo.」と「レイアウト指定」の各フィールドが設けられる。
呼出しテーブルTL2では、呼出しNo.によって発行データが特定される。プリンタ3のラベル発行アプリケーションでは、呼出しNo.によって発行データが呼び出される。
この例では、デザインウィンドウ103のラベルデザインは、呼出しNo.:1に対応するレコードの「レイアウト指定」フィールドの値([1]内容表示ラベル)に対応する。品名に対応するオブジェクトOBJ1内の文字列は、呼出しテーブルTL2の呼出しNo.:1のレコードの「品名」フィールドの値に対応する。名称に対応するオブジェクトOBJ2内の文字列は、呼出しテーブルTL2の呼出しNo.:1のレコードの「名称」フィールドの値に対応する。内容量に対応するオブジェクトOBJ3内の文字列は、呼出しテーブルTL2の呼出しNo.:1のレコードの「内容量」フィールドの値に対応する。
図示の例では、店名テーブルTL3の各レコードは、「登録番号」、「店名」、「住所」、「電話番号」の各フィールドの値を含む。登録番号は、プロジェクトファイルの配信先となるプリンタ3を特定する値であり、プリンタID(プリンタ識別情報)と対応づけられている。店舗によっては複数のプリンタ3が配置されている場合があるため、登録番号と店名は必ずしも1対1で対応しない。図7の例では、F店に登録番号:6,7の2台のプリンタ3が配置されていることを示している。なお、図7には図示しないが、所定のユーザ操作に基づいて、店名テーブルTL3に新たな登録番号のレコードを追加し、あるいは店名テーブルTL3から既存のレコードを削除することが可能である。
店名テーブルTL3は、プロジェクトファイルの配信先であるプリンタ3を特定するためのデータであり、各店舗についての「住所」および「電話番号」の各フィールドは必ずしも必要ない。
具体的には、指示ボタン群101内の出力ボタンを操作すると、図8に示すようにデータ出力のウィンドウW2が表示される。ウィンドウW2の出力先選択部204では、出力先としてPC2内のストレージ(「デバイスとドライブ」)又はサーバ5(「サーバ」)が選択可能である。ここで、「サーバ」を選択すると、ウィンドウW3が表示される。ウィンドウW3において、サーバ5に対応するアドレス(URL)、ログインID、および、プロジェクトファイルのファイル名を入力してOKボタンを操作することでプロジェクトファイルのアップロードが行われる(ウィンドウW4)。なお、ウィンドウW3では、安全のためにパスワードによる認証を行ってもよい。
図8に示す例では、「サンドイッチデータ」というファイル名のプロジェクトファイルがサーバ5にアップロードされる。
プリンタ3においてラベルを発行するときの手順は以下のとおりである。
先ず、プリンタ3のラベル発行アプリケーションを起動させ、プロジェクトファイルをサーバ5からダウンロードする操作を行う。次いで、図9のプリンタ画面g1に示すように、ダウンロードしたプロジェクトファイルの中から、ユーザが発行したいラベルに対応するプロジェクトファイルとして、「サンドイッチデータ」を選択する。
次いで表示されるプリンタ画面g2は、選択されたプロジェクトファイルにおいて呼出しNo.を入力するための入力ボックスbx1を含む。ここで入力される呼出しNo.は、プロジェクトファイル内の呼出しテーブル(図6参照)の呼出しNo.に対応する。例えば、入力ボックスbx1に呼出しNo.:003を入力した場合には、図6の呼出しテーブルの呼出しNo.:3に対応するレコードの発行データが呼び出され、プリンタ画面g3が表示される。
プリンタ画面g3において確定ボタンが操作された場合、プリンタ画面g4が表示される。プリンタ画面g4は、プレビューボタンb4、確定ボタンb5、発行枚数を入力するための入力ボックスbx2、および、入力ボックス群207を含む。
入力ボックス群207は、発行データの各項目に対応する入力ボックスからなる。ラベル作成アプリケーションにおいてデータの入力方法が「発行時」(図4のオブジェクトプロパティ設定部105参照)に設定されていた場合には、入力ボックスを選択し、例えばソフトウェアキーボードSKを操作することでユーザが文字列を編集することができる。
プリンタ画面g4において確定ボタンb5を操作することでラベルが発行される。なお、ラベル発行前にプレビューボタンb4を操作することで、ラベルのプレビュー画像を表示させることができる。
次に、図10を参照して、データ配信システム1に含まれるPC2、プリンタ3、および、サーバ5の構成について説明する。
図10に示すように、PC2は、制御部21、ストレージ22(記憶部の一例)、操作入力部23、表示部24、および、通信部25を備える。通信部25は、サーバ5との間で通信を行う通信インタフェースである。
ストレージ22は、不揮発性のメモリであり、例えばフラッシュメモリ等のSSD(Solid State Drive)であってもよい。ストレージ22は、ラベル作成アプリケーションプログラムのほか、ラベル作成アプリケーションを実行することで作成されたプロジェクトファイル、各店舗に配置されるプリンタ3のプリンタID(店名テーブルの登録番号に対応するプリンタID)等を記憶する。
(1-i) ラベルの印字有効範囲内に、ラベル内の項目に対応するオブジェクトを配置してレイアウトデータを作成、更新すること
(1-ii) 各オブジェクトに対する各種設定を行うこと
(1-iii) 呼出しテーブル定義データを作成し、それに応じて呼出しテーブルを作成することで、呼出しNo.に対応する各発行データに対してレイアウトデータと各項目の値(文字列)を対応付けること
(1-iv) 店名テーブルを作成、更新すること
データ選択モジュール213および条件設定モジュール214については後述する。
操作入力部23は、例えば、ポインティングデバイス、タッチパネル等の入力デバイスを含む。表示部24がタッチパネル入力用表示パネルを備える場合、表示部24は、操作入力部23の一部を構成する。
図10に示すように、プリンタ3は、制御部31(設定部の一例)、ストレージ32、操作入力部33(入力部の一例)、表示部34(出力部の一例)、搬送部35、印字部36、および、通信部37を備える。通信部37は、サーバ5との間で通信を行う通信インタフェースである。
例えば、制御部31に含まれるマイクロプロセッサは、ストレージ32に記録されているファームウェアおよびラベル発行アプリケーションプログラムをロードして実行する。
制御部31は、サーバ5に対してプロジェクトファイルの送信を要求し、当該要求に応じて送信されるプロジェクトファイルを通信部37を介して受信し、ストレージ32に保存する。制御部31がサーバ5に対してプロジェクトファイルの送信を要求するタイミングは限定するものではないが、例えば、プリンタ3の起動時、毎日の所定の時刻、あるいは、ユーザによって所定のダウンロード操作が行われたタイミング等である。通信部37は、プロジェクトファイルを取得する取得部の一例である。
(2-i) ストレージ32に保存されているプロジェクトファイルの中からユーザ操作に基づいてプロジェクトファイルを特定すること
(2-ii) 特定されたプロジェクトファイルの中からユーザの呼出しNo.の選択入力に基づいて、呼出しNo.に対応する発行データを読み出すこと(呼び出すこと)
(2-iii) 読み出した発行データのうち編集可能な値(文字列)をユーザ操作に応じて変更すること
(2-iv) ラベルの発行可否のための設定を行うこと
搬送部35は、プラテンローラ45(図3参照)、および、図示しないモータ駆動回路およびステッピングモータを含み、プリンタ3内の連続紙Pの搬送を行う。例えば、ファームウェアによる搬送要求に基づき、モータ駆動回路が、プラテンローラ45の回転を制御するステッピングモータを駆動することによって、連続紙Pを搬送させる。
印字部36は、サーマルヘッド46(図3参照)および図示しないヘッド駆動回路を含む。ヘッド駆動回路は、ラインデータに基づきサーマルヘッド46の各発熱素子に選択的に電流を流すことで、連続紙Pのラベル上に印字を行う。
サーバ5は、制御部51、ストレージ52、および、通信部53を備える。通信部53は、PC2およびプリンタ3との間で通信を行う通信インタフェースである。
ストレージ52は、例えばHDD等の大容量記憶装置であり、PC2から送信されるプロジェクトファイルをログインIDと対応付けて記憶する。
制御部51は、マイクロプロセッサを主体として構成され、サーバ5の全体を制御する。制御部51は、例えば、プリンタ3からの要求に応じてプロジェクトファイルを送信するように通信部53を制御する。
次に、呼出しテーブルによる配信設定について、図11~図16を参照して説明する。
PC2で実行されるラベル作成アプリケーションでは、各プリンタ3に対する配信設定を呼出しテーブルに登録することができる。
図11は、ラベル作成アプリケーションおいて配信期間を設定する手順を示す図である。図12は、本実施形態に係るデータ配信システム1のシーケンスチャートの一例である。
具体的には、図11に示すように、ユーザ操作に応じて呼出しテーブル定義データTL1のウィンドウW5を表示させ、配信期間設定部201を操作してチェックマークを表示させる。その後に呼出しテーブルTL2を表示させると、呼出しテーブルTL2には、「配信開始日」および「配信終了日」の各フィールドが設けられる。「配信開始日」及び/又は「配信終了日」の各フィールドに値(日付)を入力することで、配信期間が設定される。
呼出しテーブルに配信期間が設定された後に、ユーザの操作に応じて、PC2のラベル作成アプリケーションは、当該呼出しテーブルを含むプロジェクトファイルをサーバ5に送信する(ステップS2)。サーバ5は、PC2から受信したプロジェクトファイルをストレージ52に保存する(ステップS4)。
サーバ5は、プリンタ3からの要求に応じて当該プロジェクトファイルをプリンタ3に送信し(ステップS6)、プリンタ3は、受信したプロジェクトファイルをストレージ32に保存する(ステップS8)。
別の観点では、いったんプロジェクトファイルをサーバ5から取得すれば、プリンタ3のラベル発行アプリケーションは、現在日付に応じて発行データの呼出しの可否を判定する。そのため、オフラインの環境においても各呼出しNo.に対応するラベルの発行可否を判定することができる。
図13は、ラベル作成アプリケーションにおいて配信先を設定する手順を示す図である。図14は、ラベル作成アプリケーションにおいて配信先を設定する手順を示す図である。図15は、本実施形態に係るデータ配信システム1のシーケンスチャートの一例である。
具体的には、図13に示すように、ユーザ操作に応じて呼出しテーブル定義データTL1のウィンドウW7を表示させ、配信先設定部202を操作してチェックマークを表示させる。その後に呼出しテーブルTL2を表示させると、ウィンドウW8の呼出しテーブルTL2には、「配信先」フィールドが設けられる。「配信先」フィールドの初期値は「全端末」となっている(すべてのプリンタ3に配信する設定となっている)。ここで、いずれかの呼出しNo.に対応する「配信先」フィールドを選択操作することで図14のウィンドウW9が表示され、当該呼出しNo.に対応する配信先を設定することができる。ウィンドウW9は、一例として呼出しNo.:1に対応する配信先を設定する例を示している。
選択済みの配信先として(2)B店を設定した後に呼出しテーブルTL2を表示させると、ウィンドウW10に示すように、呼出しNo.:1に対応する配信先として「(2)B店」が設定される。
呼出しテーブルに配信先が設定された後に、ユーザの操作に応じて、PC2のラベル作成アプリケーションは、当該呼出しテーブルを含むプロジェクトファイルをサーバ5に送信する(ステップS20)。サーバ5は、PC2から受信したプロジェクトファイルをストレージ52に保存する(ステップS22)。
サーバ5は、プリンタ3からの要求に応じて当該プロジェクトファイルをプリンタ3に送信し(ステップS24)、プリンタ3は、受信したプロジェクトファイルをストレージ32に保存する(ステップS26)。
例えば、特定のラベルについてA店で発行可能、B店で発行不可に設定している場合、A店で使用していたプリンタ3をB店で使用したいときでも当該プリンタ3のプリンタIDを書き換えるだけで、当該プリンタ3をB店で発行可能にすることができる。
プリンタ3のラベル発行アプリケーションは、上述した配信期間の設定および配信先の設定をプリンタ3側で有効とするか否かについて、ユーザの操作入力に基づいて設定するようにしてもよい。そして、上述した配信期間の設定および配信先の設定をプリンタ3側で有効とないように設定された場合には、図12のステップS14又は図15のステップS32の判定結果に関わらず、入力された呼出しNo.に対応する発行データを表示させ、当該発行データに基づいてラベルを発行可能とする。
配信期間の設定および配信先の設定の有効/無効をプリンタ3側で設定することで、各店舗においてラベルの発行についての裁量自由度を持たせることができる。
図16は、ラベル作成アプリケーションにおいて配信可否を設定する手順を示す図である。
配信可否の設定は、呼出しテーブルの各発行データに対して配信可能か否かを設定することである。配信可否を設定することで、発行データごとに配信を行うか否かを柔軟に設定することができる。例えば、過去に使用した発行データであるが現在使用していない発行データを、再度の使用のために呼出しテーブルに登録しておくことができる。それによって、発行データを適宜追加、削除等する必要がなくなる利点がある。
具体的には、図16に示すように、呼出しテーブル定義データTL1のウィンドウW11を表示させ、配信可否設定部203を操作してチェックマークを表示させる。その後に呼出しテーブルTL2を表示させると、ウィンドウW12の呼出しテーブルTL2には、「配信可否」フィールドが設けられる。「配信可否」フィールドにチェックマークを付けることで配信可に設定され、チェックマークを外すことで配信不可に設定される。ウィンドウW12では、呼出しNo.:2の発行データが配信不可に設定された例が示される。
配信可否が設定された場合、PC2は、配信不可に設定された発行データを除いた状態の呼出しテーブルを含むようにして、プロジェクトファイルをサーバ5にアップロードする。そのため、各プリンタ3は、ラベル作成アプリケーション側で配信不可に設定された発行データに対応する呼出しNo.が入力されても当該発行データを呼び出すことができない。
次に、加算値の設定について、図17~図19を参照して説明する。図17は、ラベル作成アプリケーションにおいて加算値の上限値および下限値を設定する手順を示す図である。図18は、本実施形態に係るプリンタ3において消費期限を決定するフローチャートである。図19は、本実施形態に係るプリンタ3において消費期限を入力する手順を示す図である。
商品に消費期限あるいは賞味期限がある場合、商品を販売する現場で消費期限あるいは賞味期限を設定したい場合がある。例えば、商品が食品である場合、ラベルのレイアウトデザインを作成する本部では、店舗に直接入荷される商品の消費期限を設定することが難しい場合があり、その場合には商品の消費期限は実質的に店舗側で設定される。
店舗において消費期限を設定する場合、プリンタ3のラベル発行アプリケーションでは、基準日付に対してユーザが加算値を入力することにより設定される。基準日付は、プリンタ3のラベル発行アプリケーションにおいて設定可能である。基準日付は、現在日付とは限らず、消費期限等の日時オブジェクトの値を設定する上での基準となる日付である。例えば、食品の製造日を基準に当該食品に貼付するラベルに印字する消費期限を設定する場合、一般に消費期限が食品の製造日を基準に決定されることから、食品の製造日が基準日付に設定される。
加算値が上限値以下であるか否かの判定を行うのは、プリンタ3での加算値の入力ミスを防止するためである。大き過ぎる加算値が誤って入力されて食品の消費期限が想定よりも先に設定されてしまうと、食品の衛生管理上良くないため、加算値の上限値を設定するのが好ましい。
他方、加算値が下限値以上であるか否かの判定を行うのは、プリンタ3での加算値の入力ミスを防止するためという目的に加え、商慣習あるいは商品の流通段階での業者間の取り決めに従うためである。例えば、国内の食品流通業界の商慣習では1/3ルールが適用されている。1/3ルールとは、食品の製造日から消費期限までを3分割し、店舗(あるいは卸業者)に対する納入期限は製造日から3分の1の時点までを限度とし、店舗での販売期限は消費期限の3分の2の時点までを限度とするものである。
図4のプロジェクトファイル作成画面において日時オブジェクトであるオブジェクトOBJ4(消費期限に対応する日時オブジェクト)を選択したときのオブジェクトプロパティ設定部105の例を図17に示す。図17に示すように、オブジェクトプロパティ設定部105は、入力方法として、加算有無の選択、加算有りの場合の加算値の設定を行うための加算値設定部208を含む。加算値設定部208では、加算値の単位として年、月、日、時のいずれかを選択可能である。
加算値設定部208は詳細設定ボタンb6を有する。当該ボタンを操作することで、加算値の上限値及び/又は下限値を設定するウィンドウW13が表示される。
また、「参照」が選択された場合には、特殊処理の有無を選択可能である。特殊処理が選択された場合、上記1/3ルールに従って下限値を以下のように設定する。
・加算値の1日を当日に含める設定の場合には、下限値=参照値÷3とし、割り切れない場合は切り上げする。
・加算値の1日を当日に含めない設定の場合には、下限値=(参照値+1)÷3-1とし、割り切れない場合は切り上げする。例えば、ウィンドウW11に示すように、参照値が「10」である場合には、下限値は「3」となる。
ラベル作成アプリケーションにおいて消費期限に対応する日時オブジェクトに加算値の上限値及び/又は下限値を設定されている場合、ラベル発行アプリケーションは、発行データを確定させる操作の後(例えば、図9のプリンタ画面g4において確定ボタンb5を操作した後)、加算値入力画面を表示する(ステップS40)。
図19のプリンタ画面g5は、加算値入力画面の一例である。プリンタ画面g5は、加算値を入力する入力ボックスbx3を含む。ここで、入力ボックスbx3に加算値が入力されて確定ボタンb8が操作された場合(ステップS42:YES)、ラベル発行アプリケーションは、入力値が上限値と下限値(上下限)の範囲内であるという条件を満たすか否か判定する。上下限の範囲内であるという条件を満たす場合(ステップS44:YES)、入力された加算値を基準日付に加えた日付を消費期限とする(ステップS46)。
プリンタ画面g6では、加算値の上限値が「9」に設定されている場合に9を超える加算値(例えば、12)が入力された場合の表示例を示している。入力された加算値が条件を満たさないと判定した場合、条件(「9以下の数値」)と、加算値の入力のための操作を再度行うことを要求するテキストとを含むメッセージm1を表示させることが好ましい。当該メッセージの表示によってユーザが適切な加算値を入力することができるようになる。
なお、プリンタ画面g6では、メッセージm1を表示出力する場合について示しているが、プリンタ3が音声出力機能を備えている場合には、メッセージm1を音声出力してもよい。
ボタンb7が操作された場合にはプリンタ画面g7が表示される。プリンタ画面g7は、加算値の上下限の範囲内という条件を満たす日付のみを選択可能となるようにカレンダーCALを表示し、カレンダーCALの中の日付を選択する操作に応じて実質的に加算値を入力するものとなっている。具体的には、プリンタ画面g7には、カレンダーCAL上において、基準日付D1と、加算値の上限値および下限値とに基づく消費期限設定可能期間T1とが表示される。消費期限設定可能期間T1内の任意の日付を操作することで、消費期限を設定することができる。
カレンダーCAL上で日付を選択するように構成することで、ユーザが適切な加算値を入力することを補助できるようになる。また、カレンダーCAL上の日付を選択することでユーザは、直感的に消費期限を決定できる。
かかる設定は、例えばプリンタ3が店舗だけでなく、商品の工場にも配置されている場合に有効である。工場では生産計画に従って商品を製造するが、商品の製造日よりも前に商品に貼付する予定のラベルを作成したい場合がある。その場合には、加算値を上限値より大きい値にする必要があるため、工場に配置されているプリンタ3に限って加算値の入力値が上下限の範囲内であるという条件を無効にできるようにすると便利である。
例えば、上述したデータ配信システム1では、サーバ5を介してプロジェクトファイルをPC2からプリンタ3に配信する例を示したが、その限りではない。サーバ5を介さずに、PC2から各プリンタ3に直接配信する態様であってもよい。その場合には、PC2のストレージ22にプロジェクトファイルを保存した状態で、プリンタ3がプロジェクトファイルを受信可能な状態となる。
2…情報処理装置(PC)
21…制御部
211…データ作成モジュール
212…受信可能化モジュール
213…データ選択モジュール
214…条件設定モジュール
22…ストレージ
23…操作入力部
24…表示部
25…通信部
3…プリンタ
31…制御部
32…ストレージ
33…操作入力部
34…表示部
34a…表示パネル
35…搬送部
36…印字部
37…通信部
42…筐体
43…カバー
45…プラテンローラ
46…サーマルヘッド
47…排出口
48…収容室
49…軸部
5…サーバ
51…制御部
52…ストレージ
53…通信部
101…指示ボタン群
102…配置設定ボタン群
103…デザインウィンドウ
104…プロジェクト設定部
105…オブジェクトプロパティ設定部
201…配信期間設定部
202…配信先設定部
203…配信可否設定部
204…出力先選択部
206…発行データ表示部
207…入力ボックス群
208…加算値設定部
209…上限値設定部
210…下限値設定部
m1…メッセージ
P…連続紙
R…ロール紙
OBJ1~OBJ4…オブジェクト
G1…PC画面
g1~g7…プリンタ画面
W1~W14…ウィンドウ
SK…ソフトウェアキーボード
TL1…呼出しテーブル
TL2…店名テーブル
TL3…呼出しテーブル定義データ
CAL…カレンダー
D1…基準日付
T1…消費期限設定可能期間
Claims (7)
- 情報処理端末と、ネットワークを介して前記情報処理端末からデータを受信可能な複数のプリンタと、を含む情報処理システムであって、
前記複数のプリンタの各々は、プリンタ識別情報によって識別可能であり、
前記情報処理端末は、
前記複数のプリンタの各々において印字に必要となる印字用データを記憶する記憶部と、
ユーザによる操作入力に基づいて、前記複数のプリンタのうち前記印字用データに基づく印字を可能にするプリンタのプリンタ識別情報を選択する第1選択部と、を備え、
各プリンタは、
前記情報処理端末から前記印字用データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記印字用データを記憶する記憶部と、
前記情報処理端末の第1選択部によるプリンタ識別情報の選択結果に基づいて、前記記憶部が記憶する前記印字用データに基づく印字の可否を判定する判定部と、を備えた、
情報処理システム。 - 前記情報処理端末は、ユーザによる操作入力に基づいて、各プリンタによって前記印字用データに基づく印字が可能になる日付、および、印字が不可能となる日付のうち少なくともいずれか一方の日付を選択する第2選択部をさらに備え、
各プリンタは、前記第2選択部による日付の選択結果に関するデータを受信する、
請求項1に記載された情報処理システム。 - 前記印字用データは、印字内容が異なる複数の個別データを含み、
前記第2選択部は、個別データごとに日付を選択する、
請求項2に記載された情報処理システム。 - 前記印字用データは、印字内容が異なる複数の個別データを含み、
前記情報処理端末は、ユーザによる操作入力に基づいて、前記複数の個別データのうち各プリンタが受信可能となる個別データを選択する第3選択部をさらに備えた、請求項1から3のいずれか一項に記載された情報処理システム。 - 前記印字用データは、印字内容が異なる複数の個別データを含み、
前記第1選択部は、個別データごとにプリンタ識別情報を選択する、
請求項1から4のいずれか一項に記載された情報処理システム。 - 前記プリンタは、ユーザの操作入力に基づいて前記判定部による判定結果を有効とするか否かを設定する設定部を備え、
前記プリンタの制御部は、前記判定結果を有効としないと設定された場合には、前記判定結果に関わらず、前記印字用データに基づく印字を可能とするように制御する、
請求項1に記載された情報処理システム。 - 情報処理端末と、ネットワークを介して前記情報処理端末からデータを受信可能な複数のプリンタとの間の情報処理方法であって、
前記複数のプリンタの各々は、プリンタ識別情報によって識別可能であり、
前記情報処理方法は
前記情報処理端末が、前記複数のプリンタのうち、印字用データに基づく印字を可能にするプリンタのプリンタ識別情報を選択し、
各プリンタが、前記情報処理端末から前記印字用データを取得し、
各プリンタが、前記取得した前記印字用データを記憶部に記憶させ、
各プリンタが、前記情報処理端末によるプリンタ識別情報の選択結果に基づいて、前記記憶部に記憶されている前記印字用データに基づく印字の可否を判定する、
情報処理方法。
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JP2018132938A (ja) | 2017-02-15 | 2018-08-23 | 凸版印刷株式会社 | コンテンツ印刷システム、コンテンツ提供装置及び印刷方法 |
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