JP7344069B2 - 車両の整流構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両の車体前部周囲の気流を整流する車両の整流構造に関する。
乗用車等の自動車の車体においては、車室前部に設けられるガラス等の透明部材であるフロントシールドの両端部を、柱状部材であるフロントピラー(Aピラー)によって支持する構成が一般的である。
車両の走行によって車体の周囲に形成される気流である走行風がフロントシールドと干渉してその側端側へ流れ、フロントピラーの周囲で縦渦等の乱れが生じると、いわゆる風切り音などの空力騒音や空力振動の原因となり、車両の静粛性、質感、快適性などが損なわれてしまう。
また、車両周囲に乱流が形成されることにより、車両の空気抵抗や、直進性などの操縦安定性にも悪影響が発生する場合がある。
Aピラー周囲の走行風を整流することによる静粛性向上に関する従来技術として、例えば特許文献1には、フロントピラーの表面部にウインドシールドガラス(フロントシールド)の側端部を覆うモール部を有するアウタモールを装着することが記載されている。
また、特許文献2には、フロントピラー周囲の空力性能の向上を図るため、フロントピラーとその外側に取り付けられるピラーアウターカバーとの間に空気が流通する所定形状の流通路を形成することが記載されている。
特開2011-255758号公報 特開2014- 69611号公報
車室の前方にフードが設けられた車両においては、フードの上方を車体から見て相対的に車両後方側へ流れる走行風が直接、あるいは、フードとフロントシールドとの間に設けられるカウル部内を経由して、フロントシールド側部のピラー側へ進行し、ピラー後方の縦渦に巻き込まれることによって、ピラー後方側の車体側面部近傍における乱流の発生を促進する場合がある。
この乱流が強くなると、車両の空気抵抗、空力騒音(風切音)、空力振動などが悪化することが懸念される。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、フロントピラー周辺部の乱流形成を抑制した車両の整流構造を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、車両の車室前部に設けられたフロントシールドの前方側に設けられたフードに設けられる車両の整流構造であって、プラズマアクチュエータを帯状に形成して長手方向と直交する幅方向に気流を生じさせる気流発生装置の前記長手方向における第1端と該第1端の反対側の第2端とがそれぞれ、前記フードの車両垂直方向上側平面における車幅方向内側の第1位置と該第1位置より車幅方向外側かつ車両進行方向前側の第2位置とに位置するように前記気流発生装置を配置し、前記車両に対して車幅方向外側かつ車両後方側へ進行する気流である斜行流を形成することを特徴とする車両の整流構造である。
これによれば、フードの上方を車両後方側へ流れる走行風を車幅方向外側に誘導し、フロントシールドの側部やピラーに衝突することを防止し、走行風がピラーからサイドウインドウ側へ巻き込んで渦流を伴う乱流を形成することを抑制できる。
請求項2に係る発明は、前記気流発生装置は、帯状の誘電体を挟んで配置された少なくとも一対の帯状の電極及び前記電極に交流電圧を印加する電源を有するプラズマアクチュエータを有することを特徴とする請求項1に記載の車両の整流構造である。
これによれば、可動部分を持たないシンプルな構成により応答性良く斜行流を発生させることが可能であり、上述した効果を確実に得ることができる。
請求項3に係る発明は、前記斜行流の流速が最大となる主流部分が前記フロントシールドの側端部に設けられるピラーよりも車両前方側を通過すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の整流構造である。
これによれば、走行風のピラーへの衝突を抑制し、上述した効果を効果的に得ることができる。
請求項4に係る発明は、前記斜行流の流速が最大となる主流部分が前輪を収容するホイルハウスの周縁部であるホイルアーチの上端部よりも車両後方側で発生することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両の整流構造である。
これによれば、斜行流がホイルハウスから車幅方向外側へ噴出される気流に巻き込まれ
、車両側部における乱流の形成が促進されることを防止できる。
請求項5に係る発明は、前記気流発生装置は車幅方向に離間して左右一対設けられ、
左右の前記気流発生装置の間に設けられ、車両後方側へ進行する気流である後方流を形成する後方流発生部を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両の整流構造である。
これによれば、フード上部における車幅方向中央部を後方側へ流れる走行風を加速し、フード後端部からカウル部内を経由せずフロントシールド側へ流れるよう誘導することにより、走行風がカウル部内を通って車幅方向外側へ噴出され、ピラー近傍からサイドウインドウ側へ進行して乱流の発生、成長を促進することを防止できる。
請求項6に係る発明は、前記後方流発生部は、誘電体を挟んで配置された少なくとも一対の電極及び前記電極に交流電圧を印加する電源を有するプラズマアクチュエータを有することを特徴とする請求項5に記載の車両の整流構造である。
これによれば、可動部分を持たないシンプルな構成により応答性良く後方流を発生させることが可能であり、上述した効果を確実に得ることができる。
請求項7に係る発明は、前記第1位置は、前記フードの後端部近傍に、前記フードの車両前後方向後縁部と前記フロントシールドの下端部との間に設けられたカウル部と隣接する位置であって、前記第2位置は、前記フードの側端部近傍であって、前記車両の前輪を収容するホイルハウスの周縁部であるホイルアーチの上端部よりも車両前方側に位置することを特徴とする請求項1に記載の車両の整流構造である。

以上説明したように、本発明によれば、フロントピラー周辺部の乱流形成を抑制した車両の整流構造を提供することができる。
本発明を適用した車両の整流構造の第1実施形態が設けられる車両の前部の外観斜視図である。 第1実施形態の車両の整流構造に設けられる2極式のプラズマアクチュエータの模式的断面図である。 本発明の比較例である車両の前部の外観斜視図である。 本発明を適用した車両の整流構造の第2実施形態が設けられる車両の前部の外観斜視図である。 本発明を適用した車両の整流構造の第3実施形態が設けられる車両の前部の外観斜視図である。 本発明を適用した車両の整流構造の第4実施形態に設けられる3極式のプラズマアクチュエータの模式的断面図である。 第4実施形態の車両の整流構造が設けられる車両の前部の外観斜視図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した車両の整流構造の第1実施形態について説明する。
第1実施形態の車両の整流構造は、例えば、乗用車等の自動車に設けられ、車両の走行時に車体の周囲を車体に対して相対的に流れる気流(走行風)を整流する整流装置を有するものである。
第1実施形態の整流装置は、以下説明するプラズマアクチュエータを用いて気流を発生させ、走行風の整流を図っている。
図1は、第1実施形態の車両の整流構造が設けられる車両の前部の外観斜視図である。
車両1は、キャビン10、エンジンコンパートメント20を有する例えば2ボックス型の乗用車である。
キャビン10は、乗員が収容される空間部を有する。
キャビン10は、フロントガラス11、Aピラー12、フロントドア13、フロントドアガラス14、ドアミラー15等を備えている。
フロントガラス(フロントシールド)11は、キャビン10の前部における上半部に設けられている。
フロントガラス11は、上端部が下端部に対して車両後方側となるように傾斜して配置されている。
また、フロントガラス11は、車両前方が凸となるように湾曲して形成されている。
Aピラー12は、フロントガラス11の左右両端部に沿って配置された柱状の部分である。
フロントドア13は、キャビン10の前方側における側部に設けられた扉状体である。
フロントドア13は、前端部に設けられたヒンジ回りに揺動して開閉可能に取り付けられている。
フロントドアガラス14は、フロントドア13の上部に設けられた昇降式のガラスである。
フロントドアガラス14が閉じられた(最も上昇した)状態において、フロントドアガラス14の前端部は、Aピラー12の後部に沿って配置されている。
ドアミラー15は、フロントドア13の前端部近傍かつ上部から、車幅方向外側に突出して設けられたサイドビューミラーである。
エンジンコンパートメント20は、車両の走行用動力源である図示しないエンジン等が収容される部分である。
エンジンコンパートメント20は、キャビン10の前端部における下半部(フロントガラス11の下端部よりも下方の領域・バルクヘッド及びトーボード部)から、車両前方側へ突出して配置されている。
エンジンコンパートメント20は、フード21、フロントフェンダ22、ホイルハウス23、フロントコンビネーションランプ24、フロントグリル25、フロントバンパ26、カウル部27等を有する。
フード21は、エンジンコンパートメント20の上部に開閉可能に設けられた扉状体である。
フード21は、上方が凸となる曲面状に形成されるとともに、前端部近傍において、その曲率が大きくなっている。
フード21の車幅方向における両端部は、稜線21aよりも外側の領域で下方に屈曲し、フロントフェンダ22の表面部と接続されている。
稜線21aは、凸曲面の曲率が局所的に大きくなる箇所であって、フード21の側端部において車両前後方向に延在している。
フロントフェンダ22は、エンジンコンパートメント20の側面部を構成する外装部材である。
フロントフェンダ22の後縁部は、フロントドア13の前縁部に沿って形成されている。
フロントフェンダ22の下部には、車両側面視におけるホイルハウス23の上縁部となる円弧状のホイルアーチ22aが形成されている。
ホイルハウス23は、車両の前輪FWが収容される空間部である。
ホイルハウス23は、エンジンコンパートメント20の側部における下部に設けられ、ホイルアーチ22aの内側において車幅方向外側に開口している。
フロントコンビネーションランプ24は、車両前方を照射するヘッドランプや、ターンシグナルランプ、ポジションランプ、デイライトランニングランプ等の灯火類を共通のハウジング内に収容しユニット化したものである。
フロントコンビネーションランプ24は、車幅方向に離間して一対設けられ、フード21の前端部における左右両端部近傍の下部に配置されている。
フロントグリル25は、図示しないラジエータコア、エアコンディショナ装置のコンデンサ等に空気を導入する開口部に設けられた外装部材である。
フロントグリル25は、左右のフロントコンビネーションランプ24の間に配置されている。
フロントバンパ26は、車体前端部を構成する外装部材であって、フロントコンビネーションランプ24、フロントグリル25の下方に設けられている。
フロントバンパ26の左右側端部は、フロントフェンダ22の前部の下側に回り込んでホイルハウス23の前部に隣接して配置されている。
カウル部27は、フロントガラス11を払拭する図示しないフロントワイパ装置や、歩行者保護エアバッグ装置が設けられる領域である。
カウル部27は、フード21の後縁部とフロントガラス11の下端部(前端部)との間に配置されている。
カウル部27は、フード21の表面に対して下方に凹んだトレイ状に形成されている。
フード21には、以下説明する気流発生装置30が設けられている。
気流発生装置30は、後述するプラズマアクチュエータ100を用いて、フード21の表面に沿って進行する気流を発生させるものである。
気流発生装置30は、斜行流発生部31、後方流発生部32を有する。
斜行流発生部31は、フード21の側端部近傍に設けられ、車幅方向外側かつ車両後方側に斜行して進行する斜行流Woを発生するものである。
斜行流発生部31は、後述するプラズマアクチュエータ100の平面形状を帯状に形成して構成され、車幅方向外側の端部が車幅方向内側の端部に対して車両前方側となるように、車幅方向に対して傾斜して配置されている。
斜行流Woは、車両平面視において、斜行流発生部31の長手方向と直交する方向に、フード21の表面に沿って噴出される。
斜行流発生部31の車幅方向外側の端部31aは、フード21の側端部近傍であって、ホイルアーチ22aの上端部22bよりも車両方側に配置されている。
斜行流発生部31の車幅方向内側の端部31bは、フード21の後端部近傍に、カウル部27と隣接して配置されている。
斜行流Woは、その流速が最大となる主流部分が、フロントガラス11及びAピラー12よりも車両前方側を通過して車幅方向外側へ進行するようになっている。
また、斜行流Woの主流部分は、ホイルアーチ22aの上端部22bよりも車両後方側を通過するようになっている。
後方流発生部32は、左右の斜行流発生部31の車幅方向内側の端部31bの間にわたして設けられ、車両後方側に進行する後方流Wbを発生するものである。
後方流発生部32は、後述するプラズマアクチュエータの平面形状を帯状に形成して構成されている。
後方流発生部32は、フード21の後端部近傍において、長手方向を車幅方向に沿わせて配置されている。
後方流Wbは、車両平面視において、その長手方向と直交する方向(車両後方側)に、フード21の表面に沿って噴出される。
以下、気流発生装置30の斜行流発生部31、後方流発生部32として用いられるプラ
ズマアクチュエータの構成について説明する。
図2は、第1実施形態の車両の整流構造に設けられる2極式のプラズマアクチュエータの模式的断面図である。
2極式のプラズマアクチュエータ100は、誘電体110、上部電極120、下部電極130、絶縁体140等を有して構成されている。
誘電体110は、例えばポリテトラフルオロエチレンなどのフッ化炭素樹脂などからなるシート状の部材である。
上部電極120、下部電極130は、例えば銅などの金属薄膜からなる導電テープにより構成されている。
上部電極120は、誘電体110の表面側(車体等に取り付けた際、外部に露出する側)に貼付されている。
下部電極130は、誘電体110の裏面側に貼付されている。
上部電極120と下部電極130とは、誘電体110の面方向にオフセットして配置されている。
絶縁体140は、プラズマアクチュエータ100の基部となるシート状の部材であって、誘電体110の裏面側に、下部電極130を覆って設けられている。
プラズマアクチュエータ100の上部電極120と下部電極130に、電源PSによって所定の波形を有する交流電圧を印加すると、電極間にプラズマ放電Pが発生する。
印加電圧は絶縁破壊が生じてプラズマ放電Pが発生する程度の高圧とする必要があり、例えば、1乃至10kV程度とすることができる。
また、印加電圧の周波数は、例えば、1乃至10kHz程度とすることができる。
このとき、プラズマアクチュエータ100の表面側の空気がプラズマ放電Pに誘引され、壁面噴流状の気流Fが発生する。
また、プラズマアクチュエータ100は、印加される交流電圧の波形を制御することにより、気流Fの方向を逆転することも可能となっている。
以下、上述した第1実施形態の効果を、以下説明する本発明の比較例と対比して説明する。
比較例及び以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と同様の箇所には同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図3は、比較例の車両の外観斜視図である。
比較例の車両は、第1実施形態の車両から、気流発生装置30を含む車両の整流構造を除去したものである。
比較例の車両においては、フード21の上部でありかつ側端部近傍を流れる走行風Woutは、フロントガラス11の側端部近傍の領域と干渉して車幅方向外側に偏向する。
その後、走行風Woは、Aピラー12からフロントドアガラス14側に巻き込み、フロントドアガラス14の前部付近において過流を伴う乱流Tを発生させる。
また、フード21の上部でありかつ車幅方向中央部を流れる走行風Winは、フロントガラス11と干渉して一部がカウル部27に導入される。
カウル部27に導入された気流は、カウル部27の内部を車幅方向外側に流れ、Aピラー12の下部において車幅方向外側に噴出され、上述した走行風Woutと合流して、乱流Tの成長を促進する。
これに対し、第1実施形態においては、図1に示すように、気流発生装置30の斜行流発生部31が斜行流Woを発生することにより、フード21の側部上方を通過する気流を車幅方向外側に誘導し、Aピラー12の後方に巻き込まれて乱流が発生、成長することを抑制できる。
さらに、後方流発生部32が後方流Wbを発生することにより、フード21の中央部上方を通過する気流を加速してフロントガラス11側へ流すことにより、カウル部27への気流の導入を抑制し、カウル部27から車幅方向外側へ噴出した気流が乱流の発生、成長を促進することを防止できる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)斜行流発生部31が車幅方向外側かつ車両後方側へ斜行する斜行流Woを形成することにより、フード21の上方を車両後方側へ流れる走行風を車幅方向外側に誘導し、フロントガラス11の側部やAピラー12に衝突することを防止し、走行風がピラーからフロントドアガラス14側へ巻き込んで渦流を伴う乱流Tを形成することを抑制できる。
(2)斜行流Woの主流部分がフロントガラス11及びAピラー12の前方側を通過することにより、走行風のフロントガラス11、Aピラー12への衝突を抑制し、上述した効果を効果的に得ることができる。
(3)斜行流Woの主流部分がホイルアーチ22aの上端部22bよりも後方側で発生することにより、斜行流Woがホイルハウス23から車幅方向外側へ噴出される気流に巻き込まれ、車両側部における乱流Tの形成が促進されることを防止できる。
(4)後方流発生部32が車両後方側へ進行する後方流Wbを形成することにより、フード21の上部における車幅方向中央部を後方側へ流れる走行風を加速し、フード21の後端部からカウル部27内を経由せず直接フロントガラス11側へ流れるよう誘導することにより、走行風がカウル部27内を通って車幅方向外側へ噴出され、Aピラー12近傍からフロントドアガラス14側へ進行して乱流Tの発生、成長を促進することを防止できる。
(5)気流発生装置50がプラズマアクチュエータ100を有する構成としたことにより、可動部分を持たないシンプルな構成により応答性良く斜行流Wo、後方流Wbを発生させることが可能であり、上述した効果を確実に得ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した車両の整流構造の第2実施形態について説明する。
図4は、第2実施形態の車両の整流構造が設けられる車両の前部の外観斜視図である。
第2実施形態においては、気流発生装置30の左右の斜行流発生部31、後方流発生部32を、車両後方側に凸となるよう湾曲した弧に沿って連続的に配置している。
斜行流発生部31、後方流発生部32を構成する各プラズマアクチュエータ100をフード21の表面の法線方向から見た平面形は、弧状に湾曲して形成されている。
以上説明した第2実施形態においても、上述した第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明を適用した車両の整流構造の第3実施形態について説明する。
図5は、第3実施形態の車両の整流構造が設けられる車両の前部の外観斜視図である。
第3実施形態は、第1実施形態の構成から後方流発生部32を除去し、斜行流発生部31から斜行流Woのみを発生させるものである。
以上説明した第3実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果((4)項に記載のものを除く)を得ることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明を適用した車両の整流構造の第4実施形態について説明する。
第4実施形態においては、気流発生装置30の斜行流発生部31、後方流発生部32として、第1実施形態の2極式のプラズマアクチュエータ100に代えて、以下説明する3極式のプラズマアクチュエータ100Aを用いる。
図6は、第4実施形態の車両の整流構造に設けられる3極式のプラズマアクチュエータの模式的断面図である。
図6に示す3極式のプラズマアクチュエータ100Aは、下部電極130を挟んだ両側に一対の上部電極120(120A,120B)を対称的に配置し、個々の上部電極120A、120Bに独立した電源PSを設けている。
このような3極式のプラズマアクチュエータ100Aは、例えば、上部電極120Aと下部電極130、上部電極120Bと下部電極130との間にそれぞれ形成されるプラズマPを用いて、相互に対向する気流Fを発生させることができる。
この場合、対向する気流Fは衝突して合流しつつ偏向し、プラズマアクチュエータ100Aの主平面から離間する方向(典型的には法線方向等)に沿って流れる気流を形成(合成)することができる。
また、3極式のプラズマアクチュエータ100Aは、一方の上部電極120(120A又は120B)のみに通電することによって、上述した2極式のプラズマアクチュエータ100と同様に、その表面に沿って進行する気流を形成することができる。
さらに、上部電極120A、120Bに印加される電圧等を制御することにより、合流した後の気流の進行方向を制御することもできる。
図7は、第4実施形態の車両の整流構造が設けられる車両の前部の外観斜視図である。
第4実施形態においては、後方流発生部32が発生する後方流Wbの噴出方向を、フード21の表面に沿った方向に対して所定の角度θだけ上向きとし、後方流Wb及びこれに誘導される気流のカウル部27への導入を抑制している。
一方、斜行流発生部31が発生する斜行流Woの噴出方向は、フード21の表面に沿った方向に設定され、斜行流Wo及びこれに誘導される気流がAピラー12に沿って吹き上げられることを抑制している。
以上説明した第4実施形態によれば、3極式のプラズマアクチュエータ100Aを用いることにより、気流の噴出方向の設定自由度を高め、斜行流発生部31、後方流発生部32が形成する気流の状態を最適化して整流効果を高めることができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)車両の整流構造及び車両の構成は、上述した各実施形態に限定されることなく、適宜変更することができる。
例えば、車両の車形や、整流装置の設置個所は、適宜変更することができる。
(2)第1実施形態等においては、斜行流形成部と後方流形成部とを連続させて配置しているが、これらを相互に離間した箇所に配置してもよい。
(3)各実施形態において、斜行流形成部、後方流形成部を、必要に応じて車両前後方向に複数設ける構成としてもよい。
(4)第4実施形態において、車体表面から遠ざかる方向の速度ベクトルを有する気流は、例えば3極式のプラズマアクチュエータを用いて発生させているが、他の構成により発生させてもよい。例えば、2極式のプラズマアクチュエータにより発生する気流を、例えばフラップ状の部材などにより変更させてもよい。
1 車両 10 キャビン
11 フロントガラス 12 Aピラー
13 フロントドア 14 フロンドドアガラス
15 ドアミラー
20 エンジンコンパートメント 21 フード
21a 稜線
22 フロントフェンダ 22a ホイルアーチ
23 ホイルハウス 24 フロントコンビネーションランプ
25 フロントグリル 26 フロントバンパ
27 カウル部
30 気流発生装置 31 斜行流発生部
31a、31b 端部 32 後方流発生部
Wo 斜行流 Wb 後方流
Win,Wout 気流
100 プラズマアクチュエータ(2極式)
100A プラズマアクチュエータ(3極式)
110 誘電体 120(120A,120B) 上部電極
130 下部電極 140 絶縁体

Claims (7)

  1. 車両の車室前部に設けられたフロントシールドの前方側に設けられたフードに設けられる車両の整流構造であって、
    プラズマアクチュエータを帯状に形成して長手方向と直交する幅方向に気流を生じさせる気流発生装置の前記長手方向における第1端と該第1端の反対側の第2端とがそれぞれ、前記フードの車両垂直方向上側平面における車幅方向内側の第1位置と該第1位置より車幅方向外側かつ車両進行方向前側の第2位置とに位置するように前記気流発生装置を配置し、前記車両に対して車幅方向外側かつ車両後方側へ進行する気流である斜行流を形成するこ
    を特徴とする車両の整流構造
  2. 前記気流発生装置は、帯状の誘電体を挟んで配置された少なくとも一対の帯状の電極及び前記電極に交流電圧を印加する電源を有するプラズマアクチュエータを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両の整流構造
  3. 前記斜行流の流速が最大となる主流部分が前記フロントシールドの側端部に設けられるピラーよりも車両前方側を通過すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の整流構造
  4. 前記斜行流の流速が最大となる主流部分が前輪を収容するホイルハウスの周縁部であるホイルアーチの上端部よりも車両後方側で発生すること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両の整流構造
  5. 前記気流発生装置は車幅方向に離間して左右一対設けられ、
    左右の前記気流発生装置の間に設けられ、車両後方側へ進行する気流である後方流を形成する後方流発生部を有すること
    を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両の整流構造
  6. 前記後方流発生部は、誘電体を挟んで配置された少なくとも一対の電極及び前記電極に交流電圧を印加する電源を有するプラズマアクチュエータを有すること
    を特徴とする請求項5に記載の車両の整流構造
  7. 前記第1位置は、前記フードの後端部近傍に、前記フードの車両前後方向後縁部と前記フロントシールドの下端部との間に設けられたカウル部と隣接する位置であって、
    前記第2位置は、前記フードの側端部近傍であって、前記車両の前輪を収容するホイルハウスの周縁部であるホイルアーチの上端部よりも車両前方側に位置すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両の整流構造。
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