JP7343910B2 - 肺線維症の治療方法 - Google Patents

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Description

本発明は、肺線維症の治療のためのアリールピペラジン誘導体の利用方法に関する。
肺繊維症(PF)は酸素の輸送及び交換能力の不可逆的な欠失を生じる肺粘膜の瘢痕及び肥厚で特徴づけられる進行性の呼吸器疾患である。肺組織が瘢痕化すると、それはより硬直し、肺が膨張及び圧縮することがより難しくなる。これが生じた場合に、血流内により少ない酸素が運搬され、呼吸を困難にする。PFを悪化するにつれて、人は進行性に呼吸がより弱く及び短くなり、そしてこの損傷は最終的に死をもたらす。PFの病因が明確に特定できない場合、その状態は特発性肺繊維症(IPF)と名付けられる。
肺内の小さな間質空間を破壊する慢性疾患のIPFは、びまん性実質性肺疾患の最も一般的なタイプである。IPFは不可逆な繊維増殖性の及び異常な創傷治癒のカスケードの結果としてますます理解されている。肺線維症の経過及び症状の重症度は人によりかなり異なりうる。PFの主要な徴候及び症状は、息切れ(呼吸困難)、乾性咳嗽、疲労、原因不明の体重低下、筋肉及び関節の痛み、並びに指先又はつま先の広がり及び丸み(ばち指)を含む。合併症はPFを有する個人に一般的である。最も一般的な付随する合併症は肺気腫(しばしば臨床でCPFEと称される:肺線維症と肺気腫との組み合わせ)、肺高血圧症(PH)、静脈血栓塞栓症、肺癌、胃食道逆流症(GERD)、循環器疾患、糖尿病及び精神神経症状例えばうつ、不安、及び認知障害である。
世界のIPFの正確な有病率は未知であるが、米国肺協会はIPFが毎年約140,000人のアメリカ人に影響を与え、そして約40,000人が毎年それによって亡くなっていると推定する。IPFは典型的に≧50歳(40-70歳)の人に生じ、女性よりも男性の方が影響を受けやすい。生存期間中央値は初診後2-3年である。約3分の2のIPF患者は5年以内に死亡し、そして死亡リスクは年齢とともに増加する。
特に肺線維症(PF)の分子遺伝学及び細胞生物学に関して、近年多くの進歩がもたらされたが、PFの原因は未だ十分に理解されていない。上皮又は内皮細胞の損傷及び通常の創傷治癒過程の破壊は肺線維症の発症の要因になる(Wynn 2011)。肺胞繊維症、血管の繊維症、血液凝固、肺炎症及び呼吸抵抗は、肺線維症の形態学的な特徴である(Wynn 2011)。セロトニン(5-HT)及び重要なセロトニン受容体はPFの病態生物学において重要な役割を果たすことが報告された。上昇したセロトニンレベル並びにセロトニン5-HT2A、5-HT2B及び5-HT7受容体の発現はPF患者の上皮及び内皮細胞内で報告される。5-HT2A受容体の調節は血液凝固、増殖及び血管弛緩を制御することが報告された。5-HT2B受容体の調節は繊維化及び増殖の制御において重要な役割を果たすことが報告され、一方で5-HT7は炎症性サイトカイン及びケモカインを制御することが報告された(Lofdhal 2016,Mann 2013,and Dees 2011)。
肺線維症(PF)の病態生物学の知識の増加に関わらず、患者の予後は依然として不良のままである。PFは不可逆的でありそして現在、病気の進行を止める又は有意に遅らせる治療はない。典型的に、PFの治療方針はクオリティ・オブ・ライフの改善(すなわち、病気の徴候/症状の軽減)又はさらなる炎症及び瘢痕の制限を試みることを目的とする。抗炎症薬、例えば副腎皮質ステロイド薬及び細胞傷害性薬物は、長期生存率について利点の証拠はないにも関わらず用いられる。ピルフェニドン及びニンテダニブはIPFの処置のための2つのFDA承認薬である。ピルフェニドンとニンテダニブとの両方が肺線維症を有する患者の肺において繊維組織をある程度減少すると報告されているが、その治療は最適とはほど遠い。治療法の提供及び患者の全体的なクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の改善のない場合でも、肺線維症の進行を有意に遅らせうるより効果的及び許容できる次世代の治療法又は処置について差し迫った必要がある。
ブレオマイシン誘発IPF試験の間の動物の様々な処置のスケジュールを示す。
シャム、BLM誘発、及び処置グループの動物の(A)1-10日及び(B)11-21日の生存曲線、並びに(C)体重を示す。BLM:ブレオマイシン;シャム:媒体による非誘導動物。*P<0.05 BLM+Veh;シャムと比較して。**P<0.05;BLM+Vehと比較して。
21日目に測定した(A-C)血行動態及び心臓のパラメータ及び(D-F)全身動脈圧を示す。BLM:ブレオマイシン;シャム:媒体による非誘導動物。*P<0.05 BLM+Veh;シャムと比較して。♯P<0.05;BLM+Vehと比較して。♯♯P<0.05;BLM+Vehと比較して。
21日目に測定した(A)呼吸抵抗及び(B)肺のヒドロキシプロリン。BLM:ブレオマイシン;シャム:媒体による非誘導動物。*P<0.05 BLM+Veh;シャムと比較して。***P<0.001;シャムと比較して。♯P<0.05;BLM+Vehと比較して。♯♯P<0.01;BLM+Vehと比較して。
(A)肺重量、(B)BALF中の細胞数、及び(C)BALF中の総タンパク量を含む21日目の肺水腫を反映するパラメータを示す。BALF:気管支肺胞洗浄液検査;BLM:ブレオマイシン;シャム:媒体による非誘導動物。**P<0.01、BLM+Veh;シャムと比較して。***P<0.001;シャムと比較して。♯P<0.05;BLM+Vehと比較して。
(A、C)H&E染色及びAshcroftスコアにより示された形態学的な変化を示す。(B、D)21日目のラットにおいてBLMで誘導されたマッソントリクローム染色によりコラーゲン沈着は反映された。BLM:ブレオマイシン;シャム:媒体による非誘導動物。BLM+RP5063(全ての動物)。***P<0.001;シャムと比較して。♯♯♯P<0.001;BLM+Vehと比較して。
21日目に測定した(A)血中酸素飽和度及び(B)血中乳酸値のBLM誘導効果を示す。BLM:ブレオマイシン;シャム:媒体による非誘導動物。**P<0.01;シャムと比較して。♯P<0.05;BLM+Vehと比較して。♯♯P<0.01;BLM+Vehと比較して。
21日目のBALF中のサイトカインレベルを示す:(A)MIP1;(B)MCP1;(C)IL6;(D)IP10;及び(E)RANTES。BLM:ブレオマイシン;シャム:媒体による非誘導動物。*P<0.05;シャムと比較して。***P<0.001;シャムと比較して。♯P<0.05;BLM+Vehと比較して。♯♯P<0.01;BLM+Vehと比較して。♯♯♯P<0.001;BLM+Vehと比較して。
定義:
「アルキル」又は「アルカニル」は、親アルカンの一つの炭素原子から一つの水素原子の除去により由来する、飽和した、枝分かれした又は直鎖又は環状の一価の炭化水素遊離基を意味する。典型的なアルキル基はメチル;エチル;プロピル例えばプロパン-1-イル、プロパン-2-イル、シクロプロパン-1-イル;ブチル例えばブタン-1-イル、ブタン-2-イル、2-メチル-プロパン-1-イル、2-メチル-プロパン-2-イル、シクロブタン-1-イル等を含むが限定されない。好ましくは、アルキル基は1-20の炭素原子を、より好ましくは、1から10又は1から6又は1-4の炭素原子を含む。
「アルケニル」は、親アルケンの一つの炭素原子から一つの水素原子の除去により由来する少なくとも一つの炭素間二重結合を有する不飽和の枝分かれした、直鎖又は環状のアルキル遊離基を意味する。その集団は二重結合を中心にシス又はトランス構造のいずれかにありうる。典型的なアルケニル基はエテニル;プロペニル例えばプロパ-1-エン-1イル、プロパ-1-エン-2-イル、プロパ-2-エン-1イル(アリル)、プロパ-2-エン-2イル、シクロプロパ-1-エン-1-イル、シクロプロパ-2-エン-1-イル;ブテニル例えばブタ-1-エン-1-イル、ブタ-1-エン-2-イル、2-メチル-プロパ-1-エン-1-イル、ブタ-2-エン-1-イル、ブタ-2-エン-2-イル、ブタ-1,3-ジエン-1-イル、ブタ-1,3-ジエン-2-イル、シクロブタ-1-エン-1-イル、シクロブタ-1-エン-3-イル、シクロブタ-1,3-ジエン-1-イル、等;等を含むが限定されない。
「アルキニル」は、親アルキンの一つの炭素原子から一つの水素原子の除去により由来する少なくとも一つの炭素間二重結合を有する不飽和の枝分かれした、直鎖又は環状のアルキル遊離基を意味する。典型的なアルキニル基はエチニル;プロピニル例えばプロパ-1-イン-1-イル、プロパ-2-イン-1-イル、等;ブチニル例えばブタ-1-イン-1-イル、ブタ-1-イン-3-イル、ブタ-3-イン-1-イル、等;等を含むが限定されない。
「アシル」は-C(O)Rの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したように、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであって、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例はホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイル、ベンジルカルボニル、等が含まれるが限定されない。
「アシルアミノ」は本明細書で規定した「アミド」を意味する。
「アルキルアミノ」は-NHRの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したようにアルキル、又はシクロアルキル基を示し、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、メチルアミノ、エチルアミノ、1-メチルエチルアミノ、シクロヘキシルアミノ等を含むが限定されない。
「アルコキシ」は-ORの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したようにアルキル、又はシクロアルキル基を示し、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ等を含むが限定されない。
「アルコキシカルボニル」は-C(O)-アルコキシを意味し、ここでアルコキシは本明細書で規定した通りである。
「アルキルスルフォニル」は-S(O)2Rの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したようにアルキル、又はシクロアルキル基であり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、メチルスルフォニル、エチルスルフォニル、プロピルスルフォニル、ブチルスルフォニル、等を含むが限定されない。
「アルキルスルフィニル」は-S(O)Rの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したようにアルキル、又はシクロアルキル基であり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、等を含むが限定されない。
「アルキルチオ」は-SRの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したようにアルキル又はシクロアルキル基であり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、等を含むが限定されない。
「アミド」又は「アシルアミノ」は-NR’C(O)R’’の遊離基を意味し、ここでR’又はR’’はそれぞれ独立して、本明細書で規定したように水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロヘキシルメチルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、ベンゾイルカルボニルアミノ等を含むが限定されない。
「アミノ」は-NH2の遊離基を意味する。
「アリール」は親の芳香族環系の1つの炭素原子から1つの水素原子の除去により由来する1価の芳香族炭化水素遊離基を意味する。典型的にアリール基はアセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フッ素、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ-2,4-ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、トリナフタレン等に由来する基を含むが限定されない。好ましくは、アリール基は6から20の炭素原子を、より好ましくは6から12の間の炭素原子を含む。
「アリールアルキル」は、炭素原子、典型的に末端又はsp3炭素原子に結合している1つの水素原子をアリール基に置換した非環式アルキルを意味する。典型的にアリールアルキル基はベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、ナフトベンジル、2-ナフトフェニルエタン-1-イル等を含むが限定されない。好ましくは、アリールアルキル基は(C6-C30)アリールアルキル、例えば、アリールアルキル基のアルキル部分は(C1-C10)及びアリール部分は(C6-C20)であり、さらに好ましくは、アリールアルキル基は(C6-C20)アリールアルキル、例えばアリールアルキル基のアルキル部分は(C1-C8)及びアリール部分は(C6-C12)である。
「アリールアルコキシ」は-O-アリールアルキル遊離基を意味し、ここでアリールアルキルは本明細書で規定した通りであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「アリールオキシカルボニル」は-C(O)-O-アリール遊離基を意味し、ここでアリールは本明細書で規定した通りであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「カルバモイル」は-C(O)NRRの遊離基を意味し、ここで各R基は独立して、本明細書に規定したように、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「カルバメート」は-NR’C(O)OR’’の遊離基を意味し、ここでR’及びR’’はそれぞれ独立して、本明細書に規定したように、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、メチルカルバミン酸(-NHC(O)OCH3)、エチルカルバミン酸(-NHC(O)OCH2CH3)、ベンジルカルバミン酸(-NHC(O)OCH265)等を含むが限定されない。
「カーボネート」は-OC(O)ORの遊離基を意味し、ここでRは本明細書に規定したように、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書に規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。代表的な例は、炭酸メチル(-C(O)OCH3)、炭酸シクロヘキシル(-C(O)OC611)、炭酸フェニル(-C(O)OC65)、炭酸ベンジル(-C(O)OCH265)等を含むが限定されない。
「カルボキシ」は-C(O)OHの遊離基を意味する。
「シアノ」は-CNの遊離基を意味する。
「シクロアルキル」は置換された又は置換されていない環状アルキル遊離基を意味する。典型的なシクロアルキル基はシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等から由来する基を含むが限定されない。好ましい態様において、シクロアルキル基は(C3-C10)シクロアルキルであり、より好ましくは(C3-C7)シクロアルキルである。
「シクロヘテロアルキル」は1以上の炭素原子(及び任意の関連する水素原子)が独立して同じ又は異なるヘテロ原子と置換される飽和又は不飽和の環状アルキル遊離基を意味する。典型的に炭素原子に置換するヘテロ原子は、N、P、O、S、Si、等を含むが限定されない。特定のレベルの飽和が意図された場合に、命名法「シクロヘテロアルカニル」又は「シクロヘテロアルキニル」が用いられる。典型的なシクロヘテロアルキル基は、エポキシド、イミダゾリジン、モルフォリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラゾリジン、ピロリジン、キヌクリジン等から由来する基を含むが限定されない。
「ハロゲン」はフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを意味する。
「ヘテロアリール」は親ヘテロ芳香族環系の一つの原子から一つの水素原子の除去により由来する一価のヘテロ芳香族環系遊離基を意味する。典型的なヘテロアリール基は、アクリジン、アルシンドール、カルバゾール、カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンテン、等を含むが限定されない。好ましくは、ヘテロアリール基は5-20の間の員環のヘテロアリールであり、5-10の員環のヘテロアリール基は特に好ましい。好ましいヘテロアリール基は、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、キノリン、イミダゾール、オキサゾール及びピラジンから由来するそれらである。
「ヘテロアリールオキシカルボニル」は-C(O)-OR遊離基を意味し、ここでRは規定したヘテロアリールであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「ヘテロアリールアルキル」は、炭素原子、典型的に末端又はsp3炭素原子に結合している1つの水素原子をヘテロアリール基に置換した非環式アルキルを意味する。好ましくは、ヘテロアリールアルキル遊離基は6-30炭素員環のヘテロアリールアルキル、例えばヘテロアリールアルキルのアルキル部位は1-10員環及びヘテロアリール部位が5-20員環のヘテロアリールであって、さらに好ましくは、6-20員環のヘテロアリールアルキル、例えばヘテロアリールアルキルのアルキル部位が1-8員環及びヘテロアリール部位が5-12員環のヘテロアリールである。
「ヒドロキシ」は-OH遊離基を意味する。
「オキソ」は2価の=O遊離基を意味する。
「医薬的に許容可能な」は連邦若しくは州政府の規制当局によって承認された若しくは承認できるもの又は動物における使用、及びより一般的にヒトにおける使用について米国薬局方若しくは他の一般的に認められた薬局方に記載されたものを意味する。
「医薬的に許容可能な塩」は本発明の化合物の塩を意味し、それは医薬的に許容可能及び親化合物の所望された薬理学的な活性を有する。そのような塩には(1)無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等で形成した酸付加塩;又は有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファ―スルホン酸、4-メチルビシクロ[2,2,2]-オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、等で形成した酸付加塩;又は(2)親化合物内に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はアルミニウムイオンに置換した場合に形成した塩;又は有機塩例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン等による配位体が含まれる。
「医薬的に許容可能な媒体」は希釈剤、アジュバント、賦形剤又は本発明の化合物と共に投与される担体を意味する。
「ホスフェート」は-OP(O)(OR’)(OR’’)の遊離基を意味し、ここでR’及びR’’はそれぞれ独立して、本明細書で規定したように水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「ホスホネート」は-P(O)(OR’)(OR’’)の遊離基を意味し、ここでR’及びR’’はそれぞれ独立して、本明細書で規定したように水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書で規定した1以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「予防」は病気又は障害を得るリスク(すなわち、病気にさらされうる又はなりやすくなりうるが病気の症状をまだ経験していない又は示してない患者において発生していない少なくとも一つの病気の臨床的な症状を引き起こすこと)の低減を意味する。
「ラセミ体」はキラル分子の鏡像異性体の等モルの混合物を意味する。
「置換した」は1以上の水素原子がそれぞれ独立して同じ又は異なる置換基に置き換わることを意味する。典型的な置換基は-X、-R54、-O-、=O、-OR54、-SR54、-S、=S、-NR5455、=NR54、-CX3、-CF3、-CN、-OCN、-SCN、-NO、-NO2、=N2、-N3、-S(O)2-、-S(O)2OH、-S(O)2OR54、-OS(O)231、-OS(O)254,-P(O)(O-2、-P(O)(OR14)(O31)、-OP(O)(OR54)(OR55)、-C(O)R54、-C(S)R54,-C(O)OR54、-C(O)NR5455、-C(O)O-、C(S)OR54,-NR56C(O)NR5455、-NR56C(S)NR5455、-NR57C(NR56)NR5455、及び-C(NR56)NR5455を含むが限定されず、ここで各Xは独立して水素;各R54、R55、R56及びR57は独立して、水素、アルキル、置換したアルキル、アリール、置換したアリール、アリールアルキル、置換したアリールアルキル、シクロアルキル、置換したシクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換したシクロヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、置換したヘテロアリールアルキルであって、-NR5859、-C(O)R58若しくは-S(O)258であり、又は任意にR58及びR59とそれらが両方結合する原子とともにシクロヘテロアルキル又は置換したシクロヘテロアルキル環を形成する;そしてR58及びR59は独立して水素、アルキル、置換したアルキル、アリール、置換したアリール、アリールアルキル、置換したアリールアルキル、シクロアルキル、置換したシクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換したシクロヘテロアルキル、ヘテロアルキル、置換したヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換したヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、置換したヘテロアリールアルキルである。
「スルフェイト」は-OS(O)(O)ORの遊離基を意味し、ここでRは本明細書に規定したように水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書に規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「スルホンアミド」は-S(O)(O)NR’R’’の遊離基を意味し、ここでR’及びR’’は独立して本明細書に記載したように水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書に規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい又は任意にR’及びR’’とそれらが両方結合する原子とともにシクロヘテロアルキル又は置換したシクロヘテロアルキル環を形成する。代表的な例は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、4-(NR’’’)-ピペラジニル又はイミダゾリル基を含むが限定されず、ここで述べられた基は本明細書に規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。R’’’は本明細書で規定したように、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「スルホネート」は-S(O)(O)ORの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したように、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであって本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
「チオ」は-SHの遊離基を意味する。
「チオエーテル」は-SRの遊離基を意味し、ここでRは本明細書で規定したように、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり、本明細書で規定した一以上の置換基により任意に置換されてもよい。
任意の病気又は障害の「治療」は、一の態様において、病気又は障害を回復させることを意味する(すなわち、病気の発症又はその臨床症状の少なくとも1つを停止すること又は減少すること)。別の態様において、「治療」は少なくとも1つの身体的なパラメータを回復させることを意味し、それは患者によって識別可能でないかもしれない。さらに別の態様において、「治療」は病気又は障害を阻害することを意味し、肉体的に(例えば、識別可能な症状の安定化)、生理学的に(例えば、肉体のパラメータの安定化)のいずれか、又は両方を意味する。
「治療有効量」は病気の治療のために患者に投与する場合に、病気のそのような治療に影響するために十分である化合物の量を意味する。その「治療有効量」は化合物、病気及び治療を受ける患者の重症度及び年齢、体重等に依存して変化し、そして不当な試験なしに当業者により決定される。
本発明は肺線維症の治療方法に関する。
本発明のための有用な化合物:
式(I)の化合物は本発明のために有用である。
Figure 0007343910000001
ここでAは、
-O-(CH2n-、-(CH2n-、-S-(CH2n-、-S(O)(O)-(CH2n-、-NH-(CH2n-、-CH2-O-(CH2n-、-(CH2n-O-CH2-CH2-、-CH2-S-(CH2n-、-(CH2n-S-CH2-CH2-、-CH2-S(O)(O)-(CH2n-、-(CH2n-S(O)(O)-CH2-CH2-、-O-C(O)-(CH2n-、-S-C(O)-(CH2n-、-NH-C(O)-(CH2n-、-CH2-C(O)-O-(CH2n-、-CH2-C(O)-NH-(CH2n-、-CH2―C(O)-S-(CH2n-、-(CH2n-C(O)-O-CH2-CH2-、-CH2-O-C(O)-(CH2n-、-CH2-NH-C(O)-(CH2n-、-CH2-S-C(O)-(CH2n-、-(CH2n-O-C(O)-CH2-CH2-、(CH2n-NH-C(O)-CH2-CH2-、又は-(CH2n-S-C(O)-CH2-CH2-であり、ここでnは1から7までの整数であり、好ましくはnは2から5であり、例えばnは4である。
BはO、S、S(O)(O)、又はNR5;及び
各R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は独立して水素、アルキル、置換したアルキル、アリール、置換したアリール、アリールアルキル、置換したアリールアルキル、シクロアルキル、置換したシクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換したシクロヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換したヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、置換したヘテロアリールアルキル、アシルアルキルオキシカルボニル、アシルオキシアルキルオキシカルボニル、アシルアルキルオキシカルボニルアミノ、アシルオキシアルキルオキシカルボニルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルコキシ、アルコキシカルボニルアルキルアミノ、アルキルスルフィニル、アルキルスルフォニル、アルキルチオ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアルコキシ、アリールアルコキシカルボニルアルコキシ、アリールオキシカルボニルアルキルアミノ、カルボキシ、カルバモイル、カルバミン酸、炭酸、シアノ、ハロ、ヘテロアリールオキシカルボニル、ヒドロキシ、リン酸、ホスホネート、硫酸、スルホン酸、又はスルホンアミドであって、ここでR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8及びAは任意に2H(重水素)、3H(トリチウム)、13C、36Cl、18F、15N、17O、18O、31P、32P及び35S;好ましくは2H(重水素);又は医薬的に許容可能な塩、そのラセミ体又はジアステレオマーの混合物を含むが限定されないアイソトープと置換されてもよい。
本発明の一つの側面において、Aは-O-(CH2n-である。
本発明の一つの側面において、Aは-(CH2n-である。
本発明の別の側面において、Aは-S-(CH2n-、-CH2-O-(CH2n-、-(CH2n-O-CH2-CH2-、-CH2-S-(CH2n-、又は-(CH2n-S-CH2-CH2-であり;Aが-O-(CH2n-であることが好ましい。
本発明の別の側面において、Aは-NH-C(O)-(CH2n-、-CH2-NH-C(O)-(CH2n-、-CH2-C(O)-NH-(CH2n-又は-(CH2n-C(O)-NH-CH2-CH2-である。
本発明の別の側面において、BはOである。
本発明の別の側面において、R3、R4、R6、R7及びR8はHである。
好ましい態様において、Aは-O-(CH2n-又は-NH-C(O)-(CH2n-であり、n=2-5である。
好ましい態様において、BはOである。
好ましい態様において、R3、R4、R6、R7及びR8はHである。
好ましい態様において、R1及びR2のそれぞれは、独立して、H、ハロゲン(例えばクロロ)、ハロアルカリ、又はアルコキシ(例えば、メトキシ又はエトキシ)であり;好ましくはハロゲン又はアルコキシである。
式Iの好ましい化合物は、例えば下記の化合物A-D及びそれらの塩酸塩を含む。
Figure 0007343910000002
6-(4-(4-(2,3-ジクロロフェニル)ピペラジン-1-イル)ブトキシ)-2H-ベンゾ[b][1、4]オキサジン-3(4H)-オン(Brilaroxazine、又は化合物A);
Figure 0007343910000003
6-(4-(4-(2-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)ブトキシ)-2H-ベンゾ[b][1、4]オキサジン-3(4H)-オン(化合物B);
Figure 0007343910000004
(化合物C);及び
Figure 0007343910000005
(化合物D)。
本発明に有用な化合物はさらに、式Iの鏡像異性的に単離した化合物に関する。式Iの化合物の単離した鏡像異性的な形式は、実質的にお互いに含まない(すなわち、鏡像異性体過剰率にある)。言い換えると、化合物の「R」型は、実質的に化合物のS型を含まず、それゆえ「R」型の鏡像異性体の鏡像異性体過剰率にある。逆に、化合物の「S」型は化合物の「R」型を実質的に含まず、それゆえ「S」型の鏡像異性体過剰率にある。本発明の一の態様において、その単離した鏡像異性体の化合物は少なくとも約80%の鏡像異性体過剰率にある。それゆえ、例えば、その単離した鏡像異性体の化合物が少なくとも約90%の鏡像異性体過剰率に、好ましくは少なくとも約95%の鏡像異性体過剰率に、より好ましくは少なくとも約97%の鏡像異性体過剰率に、又はさらにより好ましくは少なくとも99%又は99%以上の鏡像異性体過剰率である。
式Iの化合物は米国特許第8,188,076号に従って合成でき、その全体が本明細書に組み込まれている。
肺線維症の治療方法:
本明細書は、肺線維症(PF)及び特発性肺線維症(IPF)の治療方法に関する。PFの原因が明確に同定できない場合に、その状態はIPFと呼ばれる。PF及びIPFの原因が異なりうるが、PF及びIPFの徴候及び症状は同じであって、そして本明細書は病気の原因に関わらず、PF及びIPFを治療するために効果的である。その方法は、肺線維症で苦しむ患者への式Iの化合物の有効量の投与のステップを含む。式I化合物は患者の肺動脈(心臓から肺へ導く血管)又は肺胞内の繊維症を減らし、肺線維症を治療しうる。治療はまた合併症、例えば、肺炎症、息切れ、疼痛発作、肺実質の炎症を減らしうり、生存期間を延長させうる。
一の態様において、その方法は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺動脈性高血圧症(PAH)、鎌状赤血球症(SCD)、強皮症又は肺癌を有する患者の肺繊維症を治療する方法である。
一の態様において、その方法は肺繊維症を有する患者の合併症の心の病、例えば精神病、うつ、気分症状を治療する。別の態様において、その方法は肺線維症を有する患者の不安を治療する。
肺線維症を治療するために用いた場合に、式Iの1以上の化合物は単体又は他の薬剤と組み合わせて患者に投与されうる。その患者は動物、好ましくは哺乳類、及びより好ましくはヒトでありうる。
式Iの化合物は好ましくは経口で投与される。式Iの化合物はまた、任意の他の都合の良い投与経路で、例えば、点滴又はボーラス投与で、上皮又は皮膚粘膜の裏層(例えば、経口粘膜、直腸及び腸管粘膜等)を通じた吸収で、患者に投与されてもよい。投与は全身又は局所であってよい。本発明の化合物及び/又は組成物の投与に用いられうる様々な投与経路が知られている(例えば、リポソーム内に封入、微小粒子、マイクロカプセル、カプセル等)。投与方法は、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下、鼻腔内、脳内、経腟、経皮、直腸、吸入、又は局所的に、とりわけ耳、鼻、目又は皮膚が含まれるが限定されない。吸入又は経皮投与は若い子供に好まれうる。
式Iの化合物は、持続放出製剤、好ましくは経口の持続放出製剤を介して送達されうる。一の態様において、ポンプが用いられうる。(Langer,supra;Sefton,1987,CRC Crit.Ref Biomed.Eng.14:201;Saudek et al.,1989, N.Emgl.J.Med.321:574参照)。
一の態様において、高分子化合物が用いられうる(“Medical Applications of Controlled Release,” Langer and Wise(eds.),Wiley,New York(1984);Ranger and Peppas,1983,J.Macromol.Sci.Rev.Macromol Chem.23:61参照;Levy et.al.,1985,Science 228:190;During et.al.,1989,Ann.Neurol.25:351;Howard et al,1989,J.Neurosurg.71:105もまた参照)。好ましい態様において、高分子化合物は経口の持続放出製剤に対して用いられうる。好ましい高分子はカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース(最も好ましい、ヒドロキシプロピルメチルセルロール)。他の好ましいセルロースエーテルは当該技術分野で記載されている(Bamba et al.,Int.J.Pharm.,1979,2,307)
一の態様において、腸溶性の調製物が蛍光の持続放出投与のために用いられうる。好ましいコーティング材はpH依存性溶解性を有する高分子(すなわち、pH制御した放出)、膨潤、融解又は浸食の遅い又はpH依存性の速度を有する高分子、酵素により分解される高分子(すなわち、酵素制御した放出)及び圧力の上昇により破壊される堅い層を形成する高分子(すなわち、圧力制御した放出)を含む。
さらに別の態様において、浸透圧性の送達系は経口の持続放出投与のために用いられる(Verma et al.,Drug Dev.Ind.Pharm.,2000,26:695-708)。より好ましい態様において、OROS浸透圧性の送達系は経口の持続放出送達装置のために用いられる(例えば、Theeuwes et al.,米国特許第3,845,770;及びTheeuwes et.al.,米国特許第3,916,899参照)。
さらに別の態様において、制御した放出系は本発明の化合物及び/又は組成物の標的に近接して置かれてもよく、それゆえ全身投与量の一部のみを必要とする(例えば、Goodson,“Medical Applications of Controlled Release,”Supra,vol.2,pp.115-138(1984)内を参照)。Langer,1990,Science 249:1527-1533に論ぜられた他の制御した放出系はまた用いられうる。
式Iの化合物は化学的に及び/又は酵素学的に切断されうる。哺乳類における胃、腸管腔、腸管の細胞、血液、肝臓、脳又は任意の他の適当な組織に存在する1以上の酵素は、酵素学的に本発明の化合物及び/又は組成物を切断しうる。
本発明の製剤処方:
本発明は肺線維症の治療のための製剤処方に関する。その製剤処方は式Iの1以上の治療有効量を好ましくは精製された形状で、医薬的に許容可能な溶媒の適当な量とともに含む。患者へ投与される場合に、製剤処方は好ましくは無菌である。本発明の化合物が静脈内に投与される場合水は好ましい溶媒である。生理食塩水溶液及び水溶性のブドウ糖及びグリセロール溶液は液体の媒体として、特に注射用の溶液としてまた利用されうる。適当な医薬的な媒体はまた賦形剤、例えばデンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、脱脂粉乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノール等を含む。本薬剤又はpH緩衝剤。加えて、助剤、安定化剤、増粘剤、平滑材、及び着色剤は用いられうる。
本発明の化合物を含む医薬的な組成物は慣習的な混合、溶解、造粒、粉末化、及び乳化、被包、封入又は凍結乾燥工程を用いて製造されうる。医薬的な組成物は、医薬的に用いられうる調製物内の本発明の化合物の処理を促進する、1以上の生理学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤又は助剤を用いて慣習の方法において製剤化されうる。適当な製剤化は選択された投与経路に依存する。
本組成物は溶液、懸濁液、乳剤、錠剤、丸剤、小丸薬、及びカプセル剤、液体を含むカプセル剤、散剤、持続放出製剤、坐薬、乳剤、噴霧材、スプレー、懸濁液の形状、又は使用に適当な任意の他の形状を取りうる。一の態様において、その医薬的に許容可能な媒体はカプセル剤である(例えば、Grosswald et.al.,米国特許第5,698,155号参照)。適当な医薬的な媒体の他の例は当該技術分野で記載されている(Remington’s Pharmaceutical Sciences, Philadelphia College of Pharmacy and Science, 17th Edition,1985参照)。本発明の好ましい組成物は経口投与のために、特に経口の持続放出投与のために製剤化される。
経口の送達のための組成物は例えば、錠剤、トローチ、水溶性又は油性の懸濁液、顆粒、散剤、乳剤、カプセル剤、シロップ、エリキシル剤の形状であってよい。経口投与される組成物は1以上の任意の試薬、例えば、甘味剤例えばフルクトース、アスパルテーム又はサッカリン;調味料例えばペパーミント、冬緑油、又はサクランボの着色剤、及び医薬的に許容できる調製物を提供するための保存剤を含む。さらに、錠剤又は丸剤の形状で、組成物は消化管において崩壊及び吸収を遅らせるためにコートされてもよく、それによって、長期間にわたって持続した活性を提供する。浸透活性駆動化合物を包囲している選択的透過膜はまた本発明の経口で投与される化合物に適している。これらの後のプラットフォームにおいて、カプセル剤をとりまく環境由来の液体は駆動化合物により浸され、これは開口部を通じて試薬又は試薬構成物を置換するために膨張する。これらの駆動プラットフォームは即時放出製剤の添加された特性に対照的に、本質的に零次駆動特性を提供しうる。グリセロールモノステアレート又はステアリン酸グリセロールのような時間遅延原料はまた用いられうる。経口組成物は標準の媒体、例えばマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等を含む。その媒体は医薬品のグレードが所望される。
経口液体調製物、例えば、懸濁液、エリキシル剤及び溶液について、適当な担体、賦形剤又は希釈剤には、水、生理食塩水、アルキレングリコール(例えば、プロピレングリコール)、ポリアルキレングリコール系の油(例えばポリエチレングリコール)、アルコール、pH4からpH6の間とのわずかに酸性の緩衝液(例えば、約1mMから約50mMの間の酢酸、クエン酸、アスコルビン酸)等を含む。加えて、調味料、保存料、着色料、胆汁酸塩、アシルカルニチン等が添加されうる。
他の経路を介する投与のための組成物はまた考えられうる。頬側投与について、その組成物は慣習の方法により製剤化された錠剤、トローチ等の形状をとりうる。噴霧器及び液体噴霧装置及びEHDエアロゾル装置を用いた使用に適当な液体製剤は、典型的に医薬的に許容可能な媒体を用いた本発明の化合物を含む。好ましくは、その医薬的に許容可能な媒体は液体例えばアルコール、水、ポリエチレングリコール、又はパーフルオロカーボンである。任意に、本発明の化合物の溶液又は懸濁物のエアロゾル特性を変化するために別の原料が加えられうる。好ましくは、この原料は液体例えばアルコール、グリコール、ポリグリコール、又は脂肪酸である。エアロゾル装置内の使用に適当な液体製剤溶液又は懸濁液の処方の他の方法は、当該技術分野で既知である(Biesalski,米国特許第5,112,598号;Biesalski,米国特許第5,556,611号)。本発明の化合物はまた、直腸の又は膣の組成物例えば坐薬又は滞留浣腸、例えば慣習の坐薬の基材、例えばココア、バター又は他のグリセリドで製剤化されてもよい。前述の製剤に加え、本発明の化合物はまたデポ製剤として製剤化されうる。そのような持効性の製剤は留置(例えば、皮下又は筋肉内)又は筋肉内注射により投与されうる。それゆえ、例えば、本発明の化合物は適当な高分子又は疎水性材料(例えば、許容可能な油における乳剤として)、又はイオン交換樹脂として、又は難溶性誘導体、例えば難溶性塩として製剤化されうる。
治療のための投与量:
投与した式I化合物の量は、他の因子、患者の治療歴、及び患者の体重、苦痛の重症度、投与方法及び処方する医師の判断に依存する。例えば、その投薬は単回投与により、多数回投与又は制御した放出により医薬的な化合物において送達されうる。一の態様において、本発明の化合物は、経口持続放出投与で送達される。一の態様において、本発明の化合物は、1日あたり2回、及び好ましくは1日あたり1回投与される。投薬は断続的に繰り返してよく、単体又は他の薬剤との組み合わせにおいて供給してよく、そして病気の状態又は障害の効果的な治療が求められる限り、続けてもよい。
式Iの化合物は0.1mgから500mgの範囲で、好ましくは1日あたり1mgから100mg、例えば1日あたり5mg、10mg、15mg、20mg、25mg、35mg又は50mg、及び好ましくは1日当たり10mgで投与してもよい。
併用治療:
本発明のある態様において、本発明の化合物は少なくとも一つの他の治療薬との併用療法で使用されうる。式I化合物及び治療薬は相加的及び相乗的に働きうる。一の態様において、式I化合物は、式I化合物の同じ組成物の一部になりうる、別の治療薬の投与と同時に投与される。別の態様において、本発明の化合物を含む組成物は別の治療薬の投与の前又は後に投与される。
本発明は肺繊維症の治療に効果的である。式Iの化合物はセロトニン5-HT2A受容体(化合物A、Ki=2.5nM、実施例1参照)、5-HT2B受容体(化合物A、Ki=0.19nM、実施例1参照)、及び5-HT7受容体(化合物A、Ki=2.7nM、実施例1参照)との強力な結合親和性を有する。加えて、式Iの化合物はドーパミン(D2)及びセロトニン(5-HA1A)の重要なサブタイプに対する部分的なアゴニスト活性及びセロトニン5-HT6受容体でのアンタゴニスト活性を示す。さらに、式I(化合物A)の化合物は肺線維症ラットモデルに誘導されるブレオマイシンの肺線維症の治療効果を実証した(実施例2)。
本発明は以下の実施例に示された。
実施例1:In vitroの薬理学の結果
式(I)の2つのアリールピペラジン誘導体、化合物A及び化合物Bはドーパミン、D2S、セロトニン、5-HT1A、5-HT2A、5-HT2B、5-HT6、及び5-HT7受容体に対するそれらの活性を評価するためにin vitroの薬理学的なアッセイをテストした。そのin vitroアッセイのプロトコール及び文献参照を本明細書で記載した。
ドーパミン、D2S放射性リガンド結合アッセイ
材料及び方法:
受容体の供給源:ヒトリコンビナントD2S発現哺乳類細胞
放射性リガンド:[3H]スピペロン(20-60 Ci/mmol)又は[3H]-7-ヒドロキシDPAT,1.0nM
コントロール化合物:ハロペリドール又はクロルプロマジン
培養条件:反応を120mM NaCl、5mM KCl、5mM MgCl2、1mM EDTAを含む50mM Tris-HCl(pH7.4)において25℃で60分間行った。反応をガラス繊維フィルター上で急速真空濾過により終結した。フィルター上に捕捉した放射活性を決定し、そして試験化合物とクローン化したドーパミン-D2の短い結合部位のとの任意の相互作用を確認するためにコントロール値と比較した(文献参照:Jarvis,K.R.et al.Journal of Receptor Reserch 1993,13(1-4),573-590;Gundlach,A.L.et al.Life Sciences 1984,35,1981-1988)。
セロトニン、5HT1A放射性リガンド結合アッセイ
材料及び方法:
受容体の供給源:ヒトリコンビナント5-HT1A発現哺乳類細胞
放射性リガンド:[3H]-8-OH-DPAT(221 Ci/mmol)
コントロール化合物:8-OH-DPAT
培養条件:反応を10mM MgSO4,0.5mM EDTA及び0.1%アスコルビン酸を含む50mM Tris-HCl(pH7.4)において室温で1時間行った。反応をガラス繊維フィルター上で急速真空濾過により終結した。フィルター上に捕捉した放射活性を決定し、そして試験化合物とクローン化したセロトニン-5HT1A結合部位との任意の相互作用を確認するためにコントロール値と比較した(文献参照:Hoyer,D.et al.Eur.Journal Pharmacol.1985,118,13-23;Schoeffter,P.and Hoyer,D.Naunyn-Schmiedeberg’s Arch.Pharmac.1989,340,135-138)。
セロトニン、5HT2A放射性リガンド結合アッセイ
材料及び方法:
受容体の供給源:ヒト皮質又はヒトリコンビナント5-HT2A発現哺乳類細胞
放射性リガンド:[3H]-ケタンセリン(60-90 Ci/mmol)
コントロール化合物:ケタンセリン
培養条件:反応を50mM Tris-HCl(pH7.6)において室温で90分間行った。反応をガラス繊維フィルター上で急速真空濾過により終結した。フィルター上に捕捉した放射活性を決定し、そして試験化合物とセロトニン-5HT2A結合部位との任意の相互作用を確認するためにコントロール値と比較した(文献参照:Leysen,J.E.et al.Mol.Pharmacol.1982,21,301-314;Martin,G.R.and Humphrey,P.P.A.Neruopharmacol.1994,33(3/4),261-273)。
セロトニン、5HT2B放射性リガンド結合アッセイ
材料及び方法:
受容体の供給源:ヒトリコンビナント5-HT2B発現CHO-K1細胞
放射性リガンド:1.20nM [3H]リゼルグ酸ジエチルアミド(LSD)
コントロール化合物:ケタンセリン
培養条件:反応を50mM Tris-HCl(pH7.6)において室温で90分間行った。反応をガラス繊維フィルター上で急速真空濾過により終結した。フィルター上に捕捉した放射活性を決定し、そして試験化合物とセロトニン-5HT2B結合部位との任意の相互作用を確認するためにコントロール値と比較した。
セロトニン、5HT6放射性リガンド結合アッセイ
材料及び方法:
受容体の供給源:ヒトリコンビナント5-HT6発現哺乳類細胞
放射性リガンド:[125I]SB258585、15nM又は[3H]LSD,2nM
コントロール化合物:メチオテピン又はセロトニン
培養条件:反応を10mM MgSO4、0.5mM EDTA及び0.1%アスコルビン酸を含む50mM Tris-HCl(pH7.4)において室温で1時間行った。反応をガラス繊維フィルター上で急速真空濾過により終結した。フィルター上に捕捉した放射活性を決定し、そして試験化合物とクローン化したセロトニン-5HT6結合部位との任意の相互作用を確認するためにコントロール値と比較した(文献参照:Gonzalo,R.,et al.,Br.J.Pharmacol.,2006(148),1133-1143)。
セロトニン、5HT7放射性リガンド結合アッセイ
材料及び方法:
受容体の供給源:ヒトリコンビナント5-HT7発現CHO細胞
放射性リガンド:[3H]リゼルグ酸ジエチルアミド(LSD),4nM
コントロール化合物:セロトニン
培養条件:反応を50mM Tris-HCl(pH7.6)において室温で90分間行った。反応をガラス繊維フィルター上で急速真空濾過により終結した。フィルター上に捕捉した放射活性を決定し、そして試験化合物とクローン化したセロトニン-5HT7結合部位との任意の相互作用を確認するためにコントロール値と比較した。
その放射性リガンド結合アッセイを6から10の異なる濃度で行い、そしてそのテスト濃度は0.1nM、0.3nM、1nM、10nM、30nM、100nM、300nM及び1000nMであった。
放射性リガンドを用いた選択した化合物A及びBのin vitroの薬理学的な活性を以下の表に報告した。化合物A(brilaroxazine)=6-(4-(4-(2,3-ジクロロフェニル)ピペラジン-1-イル)ブトキシ)-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-3(4H)-オン-塩酸塩。
Figure 0007343910000006
実施例2:ブレオマイシン(BLM)誘導肺繊維症ラットモデルにおける化合物A(RP5063)の効果の評価
材料及び方法:
対象動物:調査に4つのグループにそれらの体重に従い等しく分配しランダム化した34匹のオスのスプラーグドーリーラット(体重:275-300 g;年齢:8週;Charles River Laboratories,Quebec,Canada)を含む。研究デザイン:本並行デザイン研究の目的は、BLM-誘導モデルにおける機能的、組織学的、及び病態生理学的パラメータのBLM-誘導後1日目及び10日目に開始した化合物A(RP5063)の有効性を評価するためである。
研究方法:0日目に、グループIの動物(シャム;N=5)は媒体、0.250mLの媒体0.9%生理食塩水溶液の単回気管内投与を受けた(図1)。グループ2から4(それぞれ、n=9、10、10)の動物は0.250mL(5U/kg-3.33 mg/kg)の硫酸ブレオマイシン(Cayman Chemicals,Ann Arbor,MI)溶液の単回気管内投与を受けた。1日目から10日目まで、媒体をグループ1、2及び4に投与した。化合物A(RP5063)をグループ3に1日目から20日目まで治療として(グループ3、RPT)1日2回で、経管栄養ごとに15mg/kg投与した。その媒体投与を20日目までグループ1(シャム)及びグループ2(BLM)に続けた。10日目から20日目まで、グループ4は介入治療として(グループ4、RPI)化合物A(RP5063)を1日2回で、経管栄養ごとに15mg/kg受けた。治療期間の間、食物及び水を適宜ラットへ提供した。各日において、動物を行動、全身の健康状態、及び生存について監視した。体重測定及び食物の摂取をまた測定した。
用いられた溶液は750mgの化合物A(RP5063)を500mLの滅菌5%グルコース溶液に溶解して1.5mg/mLの溶液を得ることで調製した。ブレオマイシンについて、50mgの薬剤を測り、そして4mg/mLの溶液を得るために滅菌した12.5mLの0.9%生理食塩水を添加し溶解した。その媒体を5%溶液をもたらすために1Lの水に50gのグルコースを溶解することで作製した。
21日目に動物を麻酔し、装着した。血行動態のパラメータ(全身の動脈血圧、心拍数、及び酸素飽和度)を少なくとも5分間続けて記録した。記録後に血液試料を収集した。動物を失血させた後に、肺循環を0.9%NaClで洗い流し、組織(肺、気管、及び心臓)をさらなる分析のために胸腔から一斉に収集した。
手術日に測定したパラメータ:心臓の活動を手術工程の間、続けて記録した。リードI/II構成に配置し、そしてIsoDam8差動増幅器に接続した3つの心電図(ECG)接触電極を使用して心臓の活動を監視した。心拍数(HR)を二重のシステムを用いて記録した:EGC記録(RR間隔)及びN-595パルス酸素濃度計を動物の左足に接着して使用することにより。パルス酸素濃度計に由来する心拍数の値をClampfit 10.2.0.14CAにおけるカーソルの読み取りを用いて1分間の拍動(bpm)で測定した。血中酸素飽和濃度(SpO2)を動物の左前足に接着したパルス酸素濃度計のシグナルで測定した。
全身の動脈圧(SAP)を動脈内の液体で満たされたカテーテルを圧力変換機に接続して用いて、拡張期及び収縮期のmmHgで測定した圧力の値で連続して監視した。平均SAP(mSAP)及び脈圧(PP)の計算に以下の式を用いた:1-mSAP=拡張期の全身の血圧+([収縮期の全身の血圧-拡張期の全身の血圧]/3);及び2-PP=収縮期の全身の血圧-拡張期の全身の血圧。脈圧を収縮期と拡張期の読み取りの間の差異として計算した。
収集後、気管を灌流システムのカニューレに接続した。左の肺を肺の右葉の液体(BALF)を得るための気管支肺胞洗浄を行うために5mLの冷却したPBS溶液で気管内に注入した時に固定し、そしてさらなる分析(総細胞数カウント及びサイトカイン測定)のために収集した。一旦、BALF試料を収集し、1200rpmで4℃、10分間遠心した。上清をサイトカイン分析まで-80℃で凍結した。細胞をその時PBSで再懸濁し、そして血球計測器で数えた。
臓器重量を相対的割合で示し、そして以下のように計算した:相対的臓器重量=(臓器重量×100)/体重
組織プレパラート及び分類:各ラットに対して、肺の左葉を収集し、灌流し、そして10%中性緩衝ホルマリンで固定した。左中葉の横断図を切断し、そして10%中性緩衝ホルマリン内でがん免疫研究所(モントリオール、ケベック、カナダ)に送った。組織を包埋し、切片化し(5μmの厚さ)、マウントし、そして続けて染色した。染色はヘマトキシリン及びエオジン(H&E)並びにAshcroftスコア並びに、最終的に繊維症の定量のためのマッソントリクローム染色を含む。固定及び染色した組織を含むガラススライドを20倍の倍率で可視化した(Eclipse T100顕微鏡、ニコン)。1つの肺あたり少なくとも5つの重複しない視野を顕微鏡写真のために選択した。(Nikon DS-Fi1 digital camera with Nikon NIS Elements 4.30,Nikon)。
肺胞中隔及び肺の構造をH&Eスライドを用いて推定した。組織を以前に選択した5つの重複しない視野の平均に従い修飾したAshcroftスケールを用いてスコア化した。マッソントリクロームで染色したガラススライド組織をまた、切片上の繊維症の組織の割合を決定するためスキャナーを用いて可視化した。
ヒドロキシプロリン定量:ヒドロキシプロリン(PFに対するバイオマーカー)含量を比色分析キット(Cell Biolabs Inc,CA,USA)で定量した。右葉の部分を除去し、そして0.1mLの水にホモジナイズした。その上清を0.1mLの10N HClに120℃で6時間加水分解した。5mgの活性炭の添加に次いで、試料を5分間、10,000rpmで遠心し、そして上清を新しいチューブに移し、そして実験装置に従って加工した。吸光度を540nmで測定し、そして、ヒドロキシプロリンの量をタンパク含有量のために定量及び補正した。
サイトカイン定量:動物の全採血後直ちに21日にBALF試料を収集した。全てのグループについて、各試料の半分を続くサイトカインの分析のために保存した:(1)マクロファージ炎症性タンパク質-1(MIP1);(2)単球遊走因子(MCP1);(3)インターロイキン(IL)-6;(4)インターフェロンγ誘導タンパク質10(IP-10);及び(5)RANTES。サイトカイン分析は、Luminexアッセイ(Eve Technologies,Calgary,Alberta)を用いて実施した。
分析及び統計:主要評価に生存率及び体重を含む。注目すべき追加のパラメータには手術、臓器重量、組織学的試料、気管支肺胞洗浄の体液細胞数、ヒドロキシプロリンレベル、及びサイトカインの心肺及び血圧のパラメータが含まれる。結果を平均±SEMとして示す。比較はANOVAを用いて通常に分布データで作成し、続いてFisherのPost hocテストでGraph Pad Prism Software version 7.0 for Mac(San Diego,CA,USA)を用いてBLMグループの差異を評価した。治療の差異は比較しなかった。差異はP値が0.05以下であり、統計学的に有意だった。
結果:
動物の生存率及び体重:グループ2及び4の19匹の動物の10日目の生存率はこの期間中82%だった(P<0.05、シャム)。対照的に、非誘導及び介入療法(RPI)動物(それぞれグループ1及びグループ3)は100%(P<0.05、BLM)(図2A)だった。21日目に、BLM(グループ)の生存率は62%に落ち(P<0.05、シャム)、ここで予防治療(RPT)及びRPI生存率はそれぞれ90%及び89.5%(P<0.05、BLM)であった(図2B)。シャムグループの動物は100%で続いた。
生存率を反映しているのは、それらの体重だった(図2C)。BLM誘導後3週、シャムグループのそれらの体重は約50%増加し;しかしながら、BLMグループのラットは有意に低い(P<0.05、シャム)。RPTは、BLMグループと比較して、21日目までにBLM-誘導した体重減少を有意に軽減した(P<0.01、BLM)。BLM誘導後10日目から投与したRPTは、21日目にBLM治療したラットと比較してごくわずかに体重を増加した。
血行力学的効果及び心臓効果:血行力学的なパラメータを21日目に記録した(図3)。BLMにおける動物は、動脈圧(図3A)及び心拍出量(図3B)に有意な効果を経験した(P<0.05、シャム)。心室機能不全(不十分な左心室の前負荷)及び血液量減少は脈圧とともにこれらの所見を説明しうる。RPTにおける動物は改善した動脈圧を経験し(P<0.05、BLM)、そしてシャムグループのそれらによって経験されたものと同じレベルだった。加えて、これらの動物はBLMのそれらと比較して心臓のアウトプットを回復した(P<0.01)。RPIは動脈圧及び心臓のアウトプットをごくわずかに回復した。脈拍は全てのグループにおいて相対的に似ていた(図3C)。
全身の動脈圧に関連して(図3D-F)、差異はグループ間で認められなかったので、BLMグループの動物は全身の動脈圧の有意でない減少を示した;この効果はおそらく心臓のアウトプットの減少の結果である。
肺線維症及び機能を反映するパラメータ:肺線維症は呼吸抵抗を誘導することが既知である;吸入及び呼息の間の呼吸器系を通じた空気の流れに対する抵抗。この抵抗は肺胞のガス交換(O2-CO2)を減少し、そして寿命減少の要因になるBLM動物は呼吸抵抗を有意に増加することを示した(P<0.001、シャム)(図4A)。RPTグループの動物は、RPIグループのそれらが改善を示した(P=0.10)間に、このパラメータの有意な減少を示した(P<0.05,BLM)。肺のヒドロキシプロリンの含有量はまた肺繊維症の存在を評価するために測定され、そして呼吸抵抗に見られる変化を反映した。そのBLM動物は2倍高いヒドロキシプロリン濃度を有した(P<0.05、シャム)。RPTのそれら(P<0.05、BLM)及びRPI(P<0.01、BLM)グループはヒドロキシプロリン濃度の有意な減少を有した。
BLMにより誘導した肺の変化の反映し、BLMグループの動物は有意に高い肺重量を有し(図5A)、水腫の存在を示した。RPT動物の肺重量は有意に低かった(P<0.05、BLM)。肺重量はまた、RPIグループにおいて減少した。
総細胞数(炎症、図5B)及び総タンパク質量(水腫、図5C)を肺重量測定を補強するため及び肺の水腫の存在を反映するために肺の右葉のBALFより得た。BLM動物の細胞数及びタンパクレベルの両方は有意な増加を示した(P<0.01,シャム)。RPTグループの動物は細胞数及びタンパクレベルの両方において逆転を示した。RPIグループの動物は有意に総細胞数を減少し(P<0.05,BLM)、そしてBALFタンパク質濃度の数値的な改善の減少を示した。
肺組織の染色はBLMでの肺線維症の発生及びRP5063治療での減弱を反映した追加の証拠を提供した。H&E染色において示したように(図6)、BLMグループの肺組織試料(図6A,C)のAshcroftスコアは有意であった(P<0.001,シャム)。治療したうち、RTP動物から得られた試料はこれらの肺の実質の繊維症の変化の有意な減少を示した(図6C)(P<0.001、BLM)。肺繊維症をマッソントリクローム染色で測定したコラーゲン領域の割合により反映するように、肺内の過剰なコラーゲン沈着により特徴づけた。BLMの動物からの染色試料は21日目の肺のコラーゲン沈着の割合(図6B、D)の有意な増加を示した(P<0.001、シャム)。RP5063での治療介入はこれらの変化を有意に減少した(P<0.001、BLM)。これらの結果は以前に示したヒドロキシプロリン濃度定量と正確に一致する。
心肺機能、血中酸素飽和度(図7A)及び血中乳酸レベル(図7B)に対するBLM誘導効果を反映して21日目に測定した。BLM動物は飽和の有意な減少を示し、そして血中乳酸レベルの有意な増加を示した(両方とも;P<0.01,シャム)。RPTグループの動物は血中の酸素レベルの標準化を示した(P<0.05,BLM)。RPI動物の飽和レベルは改善し、そして数値的にBLMグループのそれらよりも良かった。治療が血中乳酸(PFに対するバイオマーカー)の水準の減少を誘導した時、RPT及びRPIの両方は有意であった(BLMに対してそれぞれP<0.01,P<0.05)。
BLM-誘導炎症及び繊維形成のサイトカイン:BLM-誘導炎症及び繊維形成のサイトカインの治療の影響を評価するために、21日目からのBALFの分析はMIP1、MCP1、IL-6、IP10及びRANTESの水準を定量化した(図8A-E)。BLMグループの動物は全ての5つのサイトカインレベルの有意な増加を示した(MIP1及びMCP1に対してP<0.05;IP10及びRANTESに対してP<0.01,シャム)。RPTはこのサイトカインの産生をごくわずかに減少したが、MIP-1の産生を統計的に逆転した治療は無かった(図8A)。動物グループを治療したRP5063は、MCP-1濃度の減少を示し(図8B)、そしてRPIグループのそれらは有意に減少を示した(P<0.05,BLM)。両方の治療グループの動物は数値的に(RPT,RPI)IL6レベルを減少した(図8C)。両方のRPT及びRPIグループの動物はIP10の有意な減少を示した(図8D)(P<0.01,BLM)。最終的に、動物を治療したRP5063の両方における動物は、RANTESサイトカインレベルを有意に減少した(図8E)(P<0.01,BLM)。
結論
IPF治療のための効果の実証のための実際の基準に照らして、RP5063(化合物A、brilaroxazine)は本研究において示すすべての重要なバイオマーカー及び実際の評価項目に有意に影響をあたえることができた。RP5063での治療はBLM-誘導肺繊維症、炎症及びECM沈着(コラーゲン)を減弱し、そして、げっ歯類の心肺機能を改善した。RP5063は、1日目に予防治療を開始し(RPT)そして10日目にBLM誘導後に介入療法を開始した両方により、IPFの進行を減らすことができた。体重、生存率、肺水腫、繊維形成サイトカイン産生、ヒドロキシプロリン含量、及び呼吸抵抗、及び心肺能力における良い効果が、RP5063がIPFと関連した機能的及び病理的な影響の両方に影響する支持的な証拠を提供する。この並進動物モデルのその全体の効果は、RP5063がIPF及びPFの治療のための有効な治療であることを示す。
前述の内容は本発明の好ましい態様を説明しており、そして特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく変更をそこに加えることができることを理解されたい。

Claims (8)

  1. 以下の式を有する化合物
    Figure 0007343910000007
    又はその医薬的に許容可能な塩の有効量を含む肺線維症の治療のための医薬組成物。
  2. 医薬的に許容可能な担体、賦形剤、又は希釈剤を含む、請求項に記載の医薬組成物。
  3. 経口で投与される、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. 特発性肺線維症を治療する、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  5. 慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有する対象の肺線維症を治療する、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  6. 鎌状赤血球症(SCD)を有する対象の肺線維症を治療する、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  7. 強皮症を有する対象の肺線維症を治療する、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  8. 肺癌を有する対象の肺線維症を治療する、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
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