JP7340948B2 - 電子部品 - Google Patents
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特許文献2は、シリコン基板と、シリコン基板の上に形成されたLOCOS酸化膜と、LOCOS酸化膜の上に形成されたポリシリコン抵抗と、ポリシリコン抵抗の上でポリシリコン抵抗に接続された配線と、を含む、半導体装置を開示している。
一方、基板の主面の上に形成される多層配線構造では、複数の配線層が密に引き回され、かつ、平坦性が要求される。したがって、抵抗層の形成領域の観点および多層配線構造の平坦性の観点から、多層配線構造の内部にポリシリコンを含む抵抗層を組み込むことは好ましいとはいえない。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子部品1を示す模式的な平面図であって、第1形態例に係る抵抗層10が組み込まれた形態を示す平面図である。
電子部品1は、導体材料もしくは半導体材料、または、半導体材料の性質等を利用して形成される種々の機能デバイスを含む半導体装置である。電子部品1は、直方体形状に形成されたチップ状の半導体層2を含む。半導体層2は、一方側の第1主面3、他方側の第2主面4、ならびに、第1主面3および第2主面4を接続する側面5A,5B,5C,5Dを含む。
半導体層2は、半導体材料の一例としてのSi(シリコン)を含むSi半導体層であってもよい。Si半導体層は、Si半導体基板およびSiエピタキシャル層を含む積層構造を有していてもよい。Si半導体層は、Si半導体基板からなる単層構造を有していてもよい。
半導体層2は、半導体材料の一例としての化合物半導体材料を含む化合物半導体層であってもよい。化合物半導体層は、化合物半導体基板および化合物半導体エピタキシャル層を含む積層構造を有していてもよい。化合物半導体層は、化合物半導体基板からなる単層構造を有していてもよい。
半導体層2は、デバイス領域6および外側領域7を含む。デバイス領域6は、機能デバイスが形成された領域である。デバイス領域6は、半導体層2の側面5A~5Dから内方領域に間隔を空けて形成されている。デバイス領域6は、この形態では平面視においてL字形状に形成されている。デバイス領域6の平面形状は、任意であり、図1に示される平面形状に限定されない。
半導体スイッチングデバイスは、BJT(Bipolar Junction Transistor)、MISFET(Metal Insulator Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Junction Transistor)、および、JFET(Junction Field Effect Transistor)のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
集積回路は、SSI(Small Scale Integration)、LSI(Large Scale Integration),MSI(Medium Scale Integration)、VLSI(Very Large Scale Integration)およびULSI(Ultra-Very Large Scale Integration)を含んでいてもよい。
外側領域7の平面形状は、任意であり、図1に示される平面形状に限定されない。外側領域7の配置および平面形状は、任意であり、図1に示される配置および平面形状に限定されない。外側領域7は、平面視において第1主面3の中央部に形成されていてもよい。
抵抗回路11(抵抗層10)を外側領域7に配置することにより、抵抗回路11がデバイス領域6に与える電気的な影響を抑制し、デバイス領域6が抵抗回路11に与える電気的な影響を抑制できる。一例として、デバイス領域6および抵抗回路11の間の寄生容量を抑制できる。つまり、ノイズの低減およびQ値の向上を図ることができる。
図2は、図1に示すII-II線に沿う断面図である。図3は、図2に示す領域IIIの拡大図である。図4は、図2に示す領域IVの拡大図である。図5は、抵抗層10の平面形状を説明するための平面図である。
多層配線構造12は、この形態では、半導体層2の第1主面3側からこの順に積層された第1絶縁層13、第2絶縁層14、第3絶縁層15(下側絶縁層)および第4絶縁層16(上側絶縁層)を含む。第1~第4絶縁層13~16に係る「第1」、「第2」、「第3」および「第4」の用語は、図中の絶縁層を識別するために付したものであり、順列を付することを意図しない。
第1~第4絶縁層13~16は、主面をそれぞれ有している。第1~第4絶縁層13~16の主面は、それぞれ平坦に形成されている。第1~第4絶縁層13~16の主面は、それぞれ半導体層2の第1主面3に平行に延びている。第1~第4絶縁層13~16の主面は、それぞれ研削面であってもよい。つまり、第1~第4絶縁層13~16の主面は、研削痕をそれぞれ有していてもよい。
第1~第4絶縁層13~16は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜からなる単層構造をそれぞれ有していてもよい。第1~第4絶縁層13~16は、同一種からなる絶縁材料によって形成されていることが好ましい。第1~第4絶縁層13~16は、この形態では、酸化シリコン膜からなる単層構造をそれぞれ有している。
接続回路形成層21は、半導体層2の第1主面3側に形成されている。接続回路形成層21は、第1絶縁層13および第2絶縁層14を含む。接続回路形成層21は、デバイス領域6(機能デバイス)および外側領域7(抵抗回路11)の電気的接続を1つの目的とした層である。接続回路形成層21の具体的な構造については、後述する。
抵抗回路11は、第1ビア電極23および第2ビア電極24を含む。第1ビア電極23は、第3絶縁層15に埋め込まれ、第3絶縁層15の主面から露出している。第2ビア電極24は、第1ビア電極23から間隔を空けて第3絶縁層15に埋め込まれ、第3絶縁層15の主面から露出している。
図3を参照して、第1ビア電極23は、第3絶縁層15の主面の法線方向に関して、一方側の第1端部23aおよび他方側の第2端部23bを含む。第1ビア電極23の第1端部23aは、第3絶縁層15の主面から露出している。第1ビア電極23の第2端部23bは、第3絶縁層15内に位置している。第1ビア電極23は、断面視において第1端部23aから第2端部23bに向けて幅が狭まる先細り形状に形成されている。
第1ビア電極23は、本体層25およびバリア層26を含む積層構造を有している。本体層25は、第3絶縁層15に埋め込まれている。本体層25は、タングステン(W)または銅(Cu)を含んでいてもよい。本体層25は、この形態では、タングステン層27からなる単層構造を有している。
図4を参照して、第2ビア電極24は、第3絶縁層15の主面の法線方向に関して、一方側の第1端部24aおよび他方側の第2端部24bを含む。第2ビア電極24の第1端部24aは、第3絶縁層15の主面から露出している。第2ビア電極24の第2端部24bは、第3絶縁層15内に位置している。第2ビア電極24は、断面視において第1端部24aから第2端部24bに向けて幅が狭まる先細り形状に形成されている。
第2ビア電極24は、本体層30およびバリア層31を含む積層構造を有している。本体層30は、第3絶縁層15に埋め込まれている。本体層30は、タングステン(W)または銅(Cu)を含んでいてもよい。本体層30は、この形態では、タングステン層32からなる単層構造を有している。
図5を参照して、抵抗層10は、第1ビア電極23および第2ビア電極24に跨るように形成されている。これにより、抵抗層10は、第1ビア電極23および第2ビア電極24に電気的に接続されている。抵抗層10は、この形態では、平面視において四角形状(より具体的には長方形状)に形成されている。
接続部10cは、第1端部10aおよび第2端部10bの間の領域を帯状に延びている。接続部10cは、第1端部10aおよび第2端部10bを結ぶ直線に沿って帯状に延びている。抵抗層10の第1端部10a、第2端部10bおよび接続部10cは、この形態では、一様な幅で形成されている。
したがって、CrSiを抵抗層10に採用することにより、抵抗層10の厚さを適切に低減しながら、抵抗層10の平面面積を適切に縮小できる。これにより、平坦性を確保しながら、第3絶縁層15および第4絶縁層16の間の領域に抵抗層10を適切に介在させることができる。
図7Aは、第2形態例に係る抵抗層10を示す平面図である。以下では、電子部品1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図7Aを参照して、第2形態例に係る抵抗層10は、接続部10cに形成された1つの切欠部110を含む。切欠部110は、接続部10cが延びる方向に交差する方向に延びている。切欠部110は、この形態では、接続部10cが延びる方向に直交する方向に延びている。
図7Bは、第3形態例に係る抵抗層10を示す平面図である。以下では、電子部品1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
複数の第2切欠部110Bは、接続部10cにおいて長手方向に沿って延びる他方の辺に間隔を空けて形成されている。複数の第2切欠部110Bは、接続部10cが延びる方向に交差する方向にそれぞれ延びている。
複数の第1切欠部110Aおよび複数の第2切欠部110Bは、それぞれ接続部10cの一部の領域がレーザ光照射法によって溶断されたレーザ光加工痕である。複数の第1切欠部110Aおよび複数の第2切欠部110Bによって、抵抗層10の電流経路が延びる。これにより、抵抗層10の抵抗値が高められている。抵抗層10の抵抗値は、複数の第1切欠部110Aおよび複数の第2切欠部110Bによって増加方向に調整可能である。
図7Cを参照して、第4形態例に係る抵抗層10では、第1端部10a、第2端部10bおよび接続部10cが互いに異なる幅を有している。より具体的には、第1端部10aは、接続部10cとは異なる幅で形成されている。また、第2端部10bは、接続部10cとは異なる幅で形成されている。第2端部10bは、この形態では、第1端部10aと等しい幅で形成されている。第2端部10bは、第1端部10aとは異なる幅で形成されていてもよい。
図7Dは、第5形態例に係る抵抗層10を示す平面図である。以下では、電子部品1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図7Eを参照して、第6形態例に係る抵抗層10は、複数(2以上。この形態では4つ)の第1ビア電極23および複数(2以上。この形態では4つ)の第2ビア電極24に電気的に接続されている。
第1ビア電極23の個数および第2ビア電極24の個数は、任意である。第1ビア電極23の個数および第2ビア電極24の個数は、互いに異なっていてもよい。第1ビア電極23の個数は、第2ビア電極24の個数以下であってもよい。第1ビア電極23の個数は、第2ビア電極24の個数以上であってもよい。
第1形態例、第2形態例、第3形態例、第4形態例、第5形態例および第6形態例に係る抵抗層10の特徴は、それらの間で任意の態様および任意の形態で組み合わされることができる。第1~第6形態例に係る抵抗層10の特徴のうちの少なくとも2つの特徴が組み合わされた形態を有する抵抗層10が採用されてもよい。
図2~図4を再度参照して、抵抗回路11は、抵抗層10を保護する保護層40をさらに含む。保護層40は、第3絶縁層15および第4絶縁層16の間の領域に介在し、抵抗層10を被覆している。保護層40は、抵抗層10に沿って膜状に形成されている。
保護層40は、酸化シリコン膜および窒化シリコン膜を含む積層構造を有していてもよい。この場合、酸化シリコン膜の上に窒化シリコン膜が形成されていてもよいし、窒化シリコン膜の上に酸化シリコン膜が形成されていてもよい。保護層40は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜からなる単層構造を有していてもよい。保護層40は、この形態では、酸化シリコン膜からなる単層構造を有している。
抵抗回路11は、第1下側配線層41および第2下側配線層42をさらに含む。第1下側配線層41は、抵抗層10に対して第3絶縁層15側の領域に形成されている。第1下側配線層41は、より具体的には、接続回路形成層21(第2絶縁層14)の上に形成され、第3絶縁層15によって被覆されている。第1下側配線層41は、第3絶縁層15に埋め込まれている。第1下側配線層41は、第1ビア電極23を介して抵抗層10に電気的に接続されている。
第1下側配線層41および第2下側配線層42は、第1厚さTL1をそれぞれ有している。第1厚さTL1は、100nm以上3000nm以下であってもよい。第1厚さTL1は、それぞれ、100nm以上500nm以下、500nm以上1000nm以下、1000nm以上1500nm以下、1500nm以上2000nm以下、2000nm以上2500nm以下、または、2500nm以上3000nm以下であってもよい。
図3を参照して、第1下側配線層41は、一方側の第1端部41a、他方側の第2端部41b、ならびに、第1端部41aおよび第2端部41bを接続する接続部41cを含む。第1端部41aは、平面視において抵抗層10の第1端部10aに重なっている。第1端部41aは、第1ビア電極23を介して抵抗層10の第1端部10aに電気的に接続されている。
第1下側配線層41は、この形態では、複数の電極層が積層された積層構造を有している。第1下側配線層41は、接続回路形成層21(第2絶縁層14)の上からこの順に積層された第1バリア層43、本体層44および第2バリア層45を含む。
本体層44は、第1バリア層43の抵抗値および第2バリア層45の抵抗値未満の抵抗値を有している。本体層44は、第1バリア層43の厚さおよび第2バリア層45の厚さを超える厚さを有している。本体層44は、Al、Cu、AlSiCu合金、AlSi合金およびAlCu合金のうちの少なくとも一種を含んでいてもよい。本体層44は、この形態では、AlCu合金層48からなる単層構造を有している。
図4を参照して、第2下側配線層42は、一方側の第1端部42a、他方側の第2端部42b、ならびに、第1端部42aおよび第2端部42bを接続する接続部42cを含む。第1端部42aは、平面視において抵抗層10の第2端部10bに重なっている。第1端部42aは、第2ビア電極24を介して抵抗層10の第2端部10bに電気的に接続されている。
第2下側配線層42は、この形態では、複数の電極層が積層された積層構造を有している。第2下側配線層42は、接続回路形成層21(第2絶縁層14)の上からこの順に積層された第1バリア層53、本体層54および第2バリア層55を含む。
本体層54は、第1バリア層53の抵抗値および第2バリア層55の抵抗値未満の抵抗値を有している。本体層54は、第1バリア層53の厚さおよび第2バリア層55の厚さを超える厚さを有している。本体層54は、Al、Cu、AlSiCu合金、AlSi合金およびAlCu合金のうちの少なくとも一種を含んでいてもよい。本体層54は、この形態では、AlCu合金層58からなる単層構造を有している。
抵抗回路11は、第1上側配線層61および第2上側配線層62をさらに含む。第1上側配線層61は、第3絶縁層15の上に形成されている。第1上側配線層61は、多層配線構造12の最上配線層の1つを形成している。第1上側配線層61は、第1下側配線層41に電気的に接続されている。
これにより、抵抗層10は、第1下側配線層41を介して第1上側配線層61に電気的に接続されている。また、抵抗層10は、第2下側配線層42を介して第2上側配線層62に電気的に接続されている。抵抗層10は、第1下側配線層41および第2下側配線層42を介して第1上側配線層61および第2上側配線層62に直列接続されている。
第2上側配線層62は、平面視において抵抗層10から間隔を空けて形成されている。第2上側配線層62は、平面視において抵抗層10に重なっていない。抵抗層10の全体は、平面視において第2上側配線層62から露出している。
抵抗層10は、この形態では、平面視において第1上側配線層61および第2上側配線層62から間隔を空けて形成されている。これにより、抵抗層10および第1上側配線層61の間の領域において寄生容量を適切に抑制できる。
第2厚さTL2は、100nm以上15000nm以下であってもよい。第2厚さTL2は、100nm以上1500nm以下、1500nm以上3000nm以下、3000nm以上4500nm以下、4500nm以上6000nm以下、6000nm以上7500nm以下、7500nm以上9000nm以下、9000nm以上10500nm以下、10500nm以上12000nm以下、12000nm以上13500nm以下、また、13500nm以上15000nm以下であってもよい。
図3を参照して、第1上側配線層61は、一方側の第1端部61a、他方側の第2端部61b、ならびに、第1端部61aおよび第2端部61bを接続する接続部61cを含む。第1端部61aは、平面視において第1下側配線層41の第1端部41aに重なる領域に位置している。
第1バリア層63は、この形態では、接続回路形成層21(第2絶縁層14)の上からこの順に積層されたTi層66およびTiN層67を含む積層構造を有している。第1バリア層63は、Ti層66またはTiN層67からなる単層構造を有していてもよい。
図4を参照して、第2上側配線層62は、一方側の第1端部62a、他方側の第2端部62b、ならびに、第1端部62aおよび第2端部62bを接続する接続部62cを含む。第1端部62aは、平面視において第2下側配線層42の第2端部42bに重なる領域に位置している。
第1バリア層73は、この形態では、接続回路形成層21(第2絶縁層14)の上からこの順に積層されたTi層76およびTiN層77を含む積層構造を有している。第1バリア層73は、Ti層76またはTiN層77からなる単層構造を有していてもよい。
図1~図4を参照して、抵抗回路11は、第1ロングビア電極83および第2ロングビア電極84を含む。第1ロングビア電極83は、第1下側配線層41および第1上側配線層61に電気的に接続されている。第2ロングビア電極84は、第2下側配線層42および第2上側配線層62に電気的に接続されている。
第1ロングビア電極83は、抵抗層10の側方に形成されている。第1ロングビア電極83は、この形態では、第1ビア電極23および第2ビア電極24を結ぶ直線上に位置している。
これにより、抵抗層10は、第1ロングビア電極83および第2ロングビア電極84を結ぶ直線上に位置している。抵抗層10は、第1ビア電極23、第2ビア電極24、第1ロングビア電極83および第2ロングビア電極84を結ぶ直線上に位置している。抵抗層10は、この形態では、第1ロングビア電極83および第2ロングビア電極84を結ぶ直線に沿って延びている。
第1ロングビア電極83は、第3絶縁層15の主面の法線方向に抵抗層10を横切っている。第1ロングビア電極83は、第3絶縁層15および第4絶縁層16を貫通して第3絶縁層15および第4絶縁層16に埋め込まれ、第4絶縁層16の主面から露出している。
第2端部83bは、第3絶縁層15内に位置している。第2端部83bは、第1下側配線層41の第2端部41bに電気的に接続されている。第1ロングビア電極83は、断面視において第1端部83aから第2端部83bに向けて幅が狭まる先細り形状に形成されている。
バリア層86は、本体層85および第3絶縁層15、ならびに、本体層85および第4絶縁層16の間に介在されている。バリア層86は、この形態では、複数の電極層が積層された積層構造を有している。バリア層86は、この形態では、第3絶縁層15からこの順に形成されたTi層88およびTiN層89を含む。
第2ロングビア電極84は、この形態では平面視において円形状に形成されている。第2ロングビア電極84の平面形状は任意である。第2ロングビア電極84は、円形状に代えて、平面視において三角形状、四角形状もしくは六角形状等の多角形状、または、楕円形状に形成されていてもよい。
第2ロングビア電極84は、第3絶縁層15の主面の法線方向に関して、一方側の第1端部84aおよび他方側の第2端部84bを含む。第1端部84aは、第4絶縁層16の主面から露出している。第1端部84aは、第2上側配線層62の第1端部62aに電気的に接続されている。
第2ロングビア電極84は、抵抗層10に対して第3絶縁層15側に位置する下側部分84c、および、抵抗層10に対して第4絶縁層16側に位置する上側部分84dを有している。第3絶縁層15の主面の法線方向に関して、上側部分84dの長さは、下側部分84cの長さ以上である。上側部分84dの長さは、より具体的には、下側部分84cの長さを超えている。
バリア層91は、本体層90および第3絶縁層15、ならびに、本体層90および第4絶縁層16の間に介在されている。バリア層91は、この形態では、複数の電極層が積層された積層構造を有している。バリア層91は、この形態では、第3絶縁層15からこの順に形成されたTi層93およびTiN層94を含む。
図2を参照して、接続回路形成層21は、機能デバイスおよび抵抗層10を電気的に接続する配線95を含む。配線95は、第1絶縁層13および第2絶縁層14内に選択的に形成され、デバイス領域6から外側領域7に引き回されている。
1つまたは複数の接続配線層96は、デバイス領域6から外側領域7に選択的に引き回されている。接続配線層96は、第1下側配線層41(第2下側配線層42)や第1上側配線層61(第2上側配線層62)と同様の積層構造を有している。接続配線層96についての具体的に説明は省略する。
1つまたは複数の接続ビア電極97は、第1絶縁層13の上および第2絶縁層14の上のいずれか一方または双方に形成されている。図2では、2つの接続ビア電極97によって1つの接続配線層96が第1下側配線層41に接続された例が示されている。
第1上側配線層61の第2端部61bは、接続ビア電極97を介して任意の接続配線層96に接続されていてもよい。第2上側配線層62の第2端部62bは、接続ビア電極97を介して任意の接続配線層96に接続されていてもよい。
最上絶縁層101は、この形態では、パッシベーション層106および樹脂層107を含む積層構造を有している。図1では、明瞭化のため、樹脂層107がハッチングによって示されている。
パッシベーション層106は、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜からなる単層構造を有していてもよい。パッシベーション層106は、多層配線構造12とは異なる種からなる絶縁材料によって形成されていることが好ましい。パッシベーション層106は、この形態では、窒化シリコン膜からなる単層構造を有している。
以上、電子部品1によれば、抵抗層10が金属薄膜からなるので、抵抗層10を多層配線構造12に適切に組み込むことができる。すなわち、抵抗層10の金属材料として採用されるCrSi、TaNおよびTiNは、比較的小さい温度依存性および電圧依存性を有しており、ポリシリコンのシート抵抗よりも優れたシート抵抗値を有している。
これにより、平坦性を確保しながら、第3絶縁層15および第4絶縁層16の間の領域に抵抗層10を適切に介在させることができる。また、抵抗層10に対するコンタクトを第3絶縁層15に埋め込まれた第1ビア電極23および第2ビア電極24によって形成できるから、抵抗層10の上層における平坦性を適切に高めることができる。つまり、第4絶縁層16の平坦性を適切に高めることができる。
図8A~図8Sは、図1に示す電子部品1の製造方法の一例を説明するための断面図である。図8A~図8Sは、図2に対応する部分の断面図である。
接続回路形成層21は、第1絶縁層13、第2絶縁層14、1つまたは複数の接続配線層96、および、1つまたは複数の接続ビア電極97を含む。接続回路形成層21の形成工程についての説明は省略する。
第1バリア層112の形成工程は、接続回路形成層21の上からこの順にTi層およびTiN層をこの順に形成する工程を含む。Ti層およびTiN層は、スパッタ法によってそれぞれ形成されてもよい。本体層113の形成工程は、第1バリア層112の上にAlCu合金層を形成する工程を含む。AlCu合金層は、スパッタ法によって形成されてもよい。
次に、図8Cを参照して、所定パターンを有するマスク115が、第1ベース配線層111の上に形成される。マスク115は、第1ベース配線層111における第1下側配線層41および第2下側配線層42を形成すべき領域を被覆し、それ以外の領域を露出させる開口116を有している。
次に、図8Dを参照して、第1下側配線層41および第2下側配線層42を被覆する第3絶縁層15が、接続回路形成層21の上に形成される。第3絶縁層15は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成されてもよい。
この工程では、まず、所定パターンを有するマスク119が、第3絶縁層15の上に形成される。マスク119は、第3絶縁層15において第1ビアホール117および第2ビアホール118を形成すべき領域を露出させる複数の開口120を有している。
次に、図8Fを参照して、第1ビア電極23および第2ビア電極24のベースとなるベース電極層121が、第3絶縁層15の上に形成される。ベース電極層121の形成工程は、第3絶縁層15の上からこの順にバリア層122および本体層123を形成する工程を含む。
次に、図8Gを参照して、ベース電極層121の除去工程が実施される。ベース電極層121は、第3絶縁層15が露出するまで除去される。ベース電極層121の除去工程は、研削によってベース電極層121を除去する工程を含んでいてもよい。
これにより、第1ビア電極23の一部が、第3絶縁層15から突出する第1突出部23cとして形成される。また、第2ビア電極24の一部が、第3絶縁層15から突出する第2突出部24cとして形成される。
次に、保護層40のベースとなるベース保護層125が、ベース抵抗層124の上に形成される。ベース保護層125は、酸化シリコンを含む。ベース保護層125は、CVD法によって形成されてもよい。
次に、ベース保護層125の不要な部分が、マスク126を介するエッチング法によって除去される。これにより、保護層40が形成される。
次に、図8Kを参照して、保護層40および抵抗層10を被覆する第4絶縁層16が、第3絶縁層15の上に形成される。第4絶縁層16は、CVD法によって形成されてもよい。
この工程は、まず、所定パターンを有するマスク130が、第4絶縁層16の上に形成される。マスク130は、第4絶縁層16において第1ビアホール128および第2ビアホール129を形成すべき領域を露出させる複数の開口131を有している。
次に、図8Mを参照して、第1ロングビア電極83および第2ロングビア電極84のベースとなるベース電極層132が、第4絶縁層16の上に形成される。ベース電極層132の形成工程は、第4絶縁層16の上からこの順にバリア層133および本体層134を形成する工程を含む。
次に、図8Nを参照して、ベース電極層132の除去工程が実施される。ベース電極層132は、第4絶縁層16が露出するまで除去される。ベース電極層132の除去工程は、研削によってベース電極層132を除去する工程を含んでいてもよい。
ベース電極層132の研削工程の後、第4絶縁層16の主面に付着した研磨剤(砥粒)が、薬液を用いた洗浄によって除去されてもよい。第4絶縁層16の一部は、薬液によって研磨剤(砥粒)と共に除去されてもよい。この場合、第1ロングビア電極83の一部は、第4絶縁層16から突出する突出部として形成されてもよい。また、第2ロングビア電極84の一部は、第4絶縁層16から突出する突出部として形成されてもよい。
第1バリア層136の形成工程は、第4絶縁層16の上からこの順にTi層およびTiN層をこの順に形成する工程を含む。Ti層およびTiN層は、スパッタ法によってそれぞれ形成されてもよい。本体層137の形成工程は、第1バリア層136の上にAlCu合金層を形成する工程を含む。AlCu合金層は、スパッタ法によって形成されてもよい。
次に、図8Pを参照して、所定パターンを有するマスク139が、第2ベース配線層135の上に形成される。マスク139は、外側領域7において第2ベース配線層135における第1上側配線層61および第2上側配線層62を形成すべき領域を被覆し、それ以外の領域を露出させる開口140を有している。
次に、樹脂層107が、パッシベーション層106の上に塗布される。樹脂層107は、ネガティブタイプの感光性樹脂の一例としてのポリイミドを含んでいてもよい。
次に、図8Sを参照して、パッシベーション層106の不要な部分が、樹脂層107を介するエッチング法によって除去される。これにより、第1上側配線層61および第2上側配線層62をそれぞれ露出させる第1パッド開口102および第2パッド開口103が形成される。以上を含む工程を経て、電子部品1が製造される。
電子部品1は、外側領域7に形成された1つの抵抗回路11(抵抗層10)を含む。これに対して、図9を参照して、電子部品151は、外側領域7に形成された複数(2以上。この形態では4つ)の抵抗回路11(抵抗層10)を含む。抵抗回路11(抵抗層10)の個数は任意であり、機能デバイスの形態に応じて5つ以上形成されていてもよい。
複数の抵抗回路11のうちの少なくとも2つは、同一形態例に係る抵抗層10を含んでいてもよい。複数の抵抗回路11は、異なる形態例に係る抵抗層10を含んでいてもよい。複数の抵抗回路11は、第1~第6形態例に係る抵抗層10の特徴のうちの少なくとも2つの特徴が組み合わされた形態を有する抵抗層10を含んでいてもよい。
図10は、本発明の第3実施形態に係る電子部品161を示す模式的な断面図であって、第1形態例に係るヒューズ抵抗層162が組み込まれた形態を示す断面図である。図11は、図10に示す領域XIの拡大図である。図12は、図10に示す領域XIIの拡大図である。以下では、電子部品1に対して述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
ヒューズ抵抗層162は、CrSi(クロムシリコン合金)、TaN(窒化タンタル)およびTiN(窒化チタン)のうちの少なくとも1つを含む金属薄膜からなることが好ましい。金属薄膜は、CrSiを含むことが特に好ましい。ヒューズ抵抗層162は、CrSi膜、TaN膜またはTiN膜からなる単層構造を有していてもよい。ヒューズ抵抗層162は、任意の順で積層されたCrSi膜およびTaN膜を含む積層構造を有していてもよい。
また、ヒューズ抵抗層162の平面面積を適切に縮小できるから、ヒューズ抵抗層162に対するデザインルールを緩和できる。すなわち、ヒューズ抵抗層162をデバイス領域6ではなく、外側領域7に適切に配置できる。よって、ヒューズ抵抗層162およびデバイス領域6の相互間における電気的影響を適切に抑制できる。ヒューズ抵抗層162が、CrSiに加えてまたはこれに代えてTaNおよび/またはTiNを含む場合であっても、上記と同様の効果を奏することができる。
ヒューズ抵抗層162のシート抵抗値は、100Ω/□以上50000Ω/□以下であってもよい。ヒューズ抵抗層162のシート抵抗値は、100Ω/□以上5000Ω/□以下、5000Ω/□以上10000Ω/□以下、10000Ω/□以上15000Ω/□以下、15000Ω/□以上20000Ω/□以下、20000Ω/□以上25000Ω/□以下、25000Ω/□以上30000Ω/□以下、30000Ω/□以上35000Ω/□以下、35000Ω/□以上40000Ω/□以下、40000Ω/□以上45000Ω/□以下、または、45000Ω/□以上50000Ω/□以下であってもよい。
ヒューズ抵抗層162は、第1ビア電極23、第1下側配線層41および第1ロングビア電極83を介して第1上側配線層61に電気的に接続されている。また、ヒューズ抵抗層162は、第2ビア電極24、第2下側配線層42および第2ロングビア電極84を介して第2上側配線層62に電気的に接続されている。
ヒューズ抵抗層162は、この形態では、第1端部162aおよび可溶部162cの間に介在する第1狭窄部162d、ならびに、第2端部162bおよび可溶部162cの間に介在する第2狭窄部162eを含む。
第1端部162aは、平面視において四角形状に形成されている。第1端部162aの平面形状は任意である。第1端部162aは、平面視において四角形状以外の多角形状、円形状または楕円形状に形成されていてもよい。第1端部162aは、第1方向Xに直交する第2方向Yに関して、第1幅W1を有している。
第2端部162bは、平面視において四角形状に形成されている。第2端部162bの平面形状は任意である。第2端部162bは、平面視において四角形状以外の多角形状、円形状または楕円形状に形成されていてもよい。第2端部162bは、第2方向Yに関して、第2幅W2を有している。
第1狭窄部162dは、平面視において第1端部162aから可溶部162cに向けて先細り形状に形成されている。第1狭窄部162dは、第1端部162aから可溶部162cに向かう電流経路を狭める。
第1端部162aおよび第2端部162bの間に所定の電圧が印加されると、可溶部162cがジュール熱によって溶断する。これにより、第1端部162aおよび第2端部162bが電気的に開放される。
図14Aは、第2形態例に係るヒューズ抵抗層162を示す平面図である。以下では、図10~図13において述べた構造に対応する構造については同一の参照符号を付して説明を省略する。
図14Bを参照して、第3形態例に係るヒューズ抵抗層162は、第1端部162aおよび第2端部162bに直接接続された可溶部162cを含む。つまり、第3形態例に係るヒューズ抵抗層162は、第1狭窄部162dおよび第2狭窄部162eを含まない。
図14Cを参照して、第3形態例に係るヒューズ抵抗層162は、平面視において第1方向Xに沿って延びる部分および第2方向Yに沿って延びる部分を有する可溶部162cを含む。可溶部162cは、この形態では、平面視において葛折り状に延びている。
電子部品161は、基準電圧電極171、高電圧電極172、ならびに、基準電圧電極171および高電圧電極172の間に電気的に接続された抵抗並列回路173を含む。抵抗並列回路173は、互いに並列接続された複数の抵抗回路174A、174B、174C、174D、174Eを含む。
第1抵抗回路174Aは、基準抵抗となる第1抵抗R1を含む。第2抵抗回路174Bは、第1ヒューズF1および第2抵抗R2を有する直列回路を含む。第3抵抗回路174Cは、第2ヒューズF2および第3抵抗R3を有する直列回路を含む。第4抵抗回路174Dは、第3ヒューズF3および第4抵抗R4を有する直列回路を含む。第5抵抗回路174Eは、第4ヒューズF4および第5抵抗R5を有する直列回路を含む。
第1入力電極175は、第2抵抗回路174Bにおいて第1ヒューズF1および第2抵抗R2の間に接続されている。第2入力電極176は、第3抵抗回路174Cにおいて第2ヒューズF2および第3抵抗R3の間に接続されている。第3入力電極177は、第4抵抗回路174Dにおいて第3ヒューズF3および第4抵抗R4の間に接続されている。第4入力電極178は、第5抵抗回路174Eにおいて第4ヒューズF4および第5抵抗R5の間に接続されている。
基準電圧電極171および第2入力電極176の間に所定の電圧が印加されると、第2ヒューズF2に電流が流れ、第2ヒューズF2が溶断される。これにより、第3抵抗R3が、基準電圧電極171および高電圧電極172から電気的に開放される。
基準電圧電極171および第4入力電極178の間に所定の電圧が印加されると、第4ヒューズF4に電流が流れ、第4ヒューズF4が溶断される。これにより、第5抵抗R5が、基準電圧電極171および高電圧電極172から電気的に開放される。
第1~入力電極175~178は必ずしも必要ではない。たとえば、第1~第4ヒューズF1~F4は、互いに異なる抵抗値を有し、かつ、互いに異なる電流値(電圧値)で切断されるように形成されていてもよい。この場合、切断すべき第1~第4ヒューズF1~F4の個数に応じて、基準電圧電極171および高電圧電極172の間に印加される電圧値が調整される。
以上、電子部品161は、金属薄膜からなるヒューズ抵抗層162を含む。ヒューズ抵抗層162は、CrSi(クロムシリコン合金)、TaN(窒化タンタル)およびTiN(窒化チタン)のうちの少なくとも1つを含む金属薄膜からなることが好ましい。
前述の各実施形態では、1つまたは複数の抵抗回路11(抵抗層10、ヒューズ抵抗層162)が、外側領域7に形成される例について説明した。しかし、前述の各実施形態において、1つまたは複数の抵抗回路11(抵抗層10、ヒューズ抵抗層162)が、デバイス領域6に形成されていてもよい。
前述の各実施形態では、第1上側配線層61および第2上側配線層62が、多層配線構造12の最上配線層を形成している例について説明した。しかし、第1上側配線層61および第2上側配線層62は、多層配線構造12の最上配線層でなくてもよい。この場合、第1~第4絶縁層13~16と同様の構造を有する絶縁層および第1下側配線層41(第2下側配線層42)や第1上側配線層61(第2上側配線層62)と同様の構造を有する配線層が、任意の態様および任意の周期で第4絶縁層16の上に積層される。
図16を参照して、電子部品1,151,161は、演算増幅回路201を含む。演算増幅回路201は、正側電源端子202、負側電源端子203、非反転正側電源端子204、反転正側電源端子205、出力端子206、トランジスタTrA1~TrA14(半導体スイッチングデバイス)および抵抗RA1~RA4(受動デバイス)を含む。
トランジスタTrA4のソースは、負側電源端子203に接続されている。トランジスタTrA5のゲートは、非反転正側電源端子204に接続されている。トランジスタTrA6のゲートは、反転正側電源端子205に接続されている。
トランジスタTrA7のドレインは、トランジスタTrA9のソースに接続されている。トランジスタTrA8のソースは、抵抗RA2を介して正側電源端子202に接続されている。トランジスタTrA8のドレインは、トランジスタTrA10のソースに接続されている。
トランジスタTrA9のドレインは、トランジスタTrA11のドレインに接続されている。トランジスタTrA10のドレインは、トランジスタTrA12のドレインに接続されている。
トランジスタTrA11のゲートは、トランジスタTrA12のゲートに接続されている。トランジスタTrA11のゲートおよびトランジスタTrA12のゲートには、バイアス電圧Vb5が入力される。
トランジスタTrA13のゲートは、トランジスタTrA14のゲートに接続されている。トランジスタTrA13のゲートおよびトランジスタTrA14のゲートは、トランジスタTrA11のドレインに接続されている。
この形態では、演算増幅回路201がトランジスタTrA1~TrA6を含む例について説明した。しかし、トランジスタTrA1~TrA3を備えない演算増幅回路201が採用されてもよいし、トランジスタTrA4~TrA6を備えない演算増幅回路201が採用されてもよい。
図17を参照して、電子部品1,151,161は、電流増幅型の定電流レギュレータ211を含む。定電流レギュレータ211は、正側電源端子212、負側電源端子213、出力端子214、トランジスタTrB1~TrB12(半導体スイッチングデバイス)、抵抗RB1~RB3(受動デバイス)およびコンデンサC(受動デバイス)を含む。
トランジスタTrB1~TrB12、抵抗RB1,RB3およびコンデンサCは、それぞれ半導体層2においてデバイス領域6に形成されている。つまり、デバイス領域6に形成された機能デバイスは、トランジスタTrB1~TrB12、抵抗RB1,RB3およびコンデンサCによって形成された回路網を含む。
抵抗RB2は、半導体層2において外側領域7に形成される。抵抗RB2は、抵抗層10(CrSi)によって形成されている。抵抗RB2は、ヒューズ抵抗層162によって調整された抵抗値を有していてもよい。抵抗RB2は、電流値設定抵抗を形成し、電流増幅率を決定する。抵抗RB2は、接続回路形成層21(接続配線層96および接続ビア電極97)を介してトランジスタTrB1~TrB12、抵抗RB1,RB3およびコンデンサCによって形成された回路網に選択的に接続される。
トランジスタTrB1のドレインは、抵抗RB1を介して正側電源端子212に接続されている。トランジスタTrB1のソースは、負側電源端子213に接続されている。トランジスタTrB2のソースは、トランジスタTrB1のソースに接続されている。
トランジスタTrB3のソースは、負側電源端子213に接続されている。トランジスタTrB2のドレインは、トランジスタTrB1のゲートおよびトランジスタTrB2のゲートに接続されている。トランジスタTrB4のソースは、負側電源端子213に接続されている。
抵抗RB3は、コンデンサCとの間でRC直列回路215を形成している。RC直列回路215は、トランジスタTrB7のゲートおよび負側電源端子213の間に接続されている。
トランジスタTrB8のソースは、トランジスタTrB3のドレインに接続されている。トランジスタTrB9のソースは、トランジスタTrB5のコレクタに接続されている。トランジスタTrB10のソースは、トランジスタTrB6のコレクタに接続されている。
本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、さらに他の形態で実施することもできる。
また、前述の各実施形態において、1つまたは複数の抵抗回路11(抵抗層10)が、デバイス領域6および外側領域7にそれぞれ形成されていてもよい。また、1つまたは複数の抵抗回路11(抵抗層10)が、外側領域7に代えてデバイス領域6だけに形成されていてもよい。
[項1]機能デバイスが形成されたデバイス領域および前記デバイス領域外の外側領域を含み、主面を有する半導体層と、前記半導体層の前記主面の上に積層された複数の絶縁層を含む多層配線構造であって、前記デバイス領域から前記外側領域に引き回されるように複数の前記絶縁層内に選択的に形成され、前記機能デバイスに電気的に接続された配線層を含む接続回路形成層、および、前記接続回路形成層の前記配線層を介して前記機能デバイスに電気的に接続されるように前記外側領域において前記接続回路形成層とは異なる複数の前記絶縁層内に選択的に形成され、金属薄膜からなる抵抗層を含む抵抗回路形成層を有する多層配線構造と、を含む、電子部品。
[項3]前記機能デバイスは、受動デバイス、半導体整流デバイスおよび半導体スイッチングデバイスのうちの任意の2種以上のデバイスが選択的に組み合わされた回路網を含む、項1に記載の電子部品。
[項5]前記半導体整流デバイスは、pn接合ダイオード、ツェナーダイオード、ショットキーバリアダイオードおよびファーストリカバリーダイオードのうちの少なくとも1つを含む、項2または3に記載の電子部品。
[項7]前記機能デバイスおよび前記抵抗層によって形成された増幅回路を含む、項1に記載の電子部品。
[項9]前記機能デバイスおよび前記抵抗層によって形成された定電流レギュレータ回路を含む、項1に記載の電子部品。
[項10]前記抵抗層は、CrSi、TaNおよびTiNのうちの少なくとも1つを含む金属薄膜からなる、項1~9のいずれか一項に記載の電子部品。
2 半導体層
6 デバイス領域
7 外側領域
10 抵抗層
15 第3絶縁層
16 第4絶縁層
23 第1ビア電極
23c 第1ビア電極の第1突出部
24 第2ビア電極
24c 第2ビア電極の第2突出部
41 第1下側配線層
42 第2下側配線層
61 第1上側配線層
62 第2上側配線層
83 第1ロングビア電極
83c 第1ロングビア電極の下側部分
83d 第1ロングビア電極の上側部分
84 第2ロングビア電極
84c 第2ロングビア電極の下側部分
84d 第2ロングビア電極の上側部分
101 最上絶縁層
102 第1パッド開口
103 第2パッド開口
161 電子部品
162 ヒューズ抵抗層
TL1 第1配線厚さ
TL2 第2配線厚さ
Claims (26)
- 下側絶縁層と、
前記下側絶縁層の上に形成された上側絶縁層と、
前記下側絶縁層に埋め込まれた第1ビア電極と、
前記第1ビア電極から離間して前記下側絶縁層に埋め込まれた第2ビア電極と、
金属薄膜からなり、前記下側絶縁層および前記上側絶縁層の間の領域に介在し、前記第1ビア電極および前記第2ビア電極に電気的に接続された抵抗層と、
前記抵抗層に対して前記下側絶縁層側の領域に形成され、前記第1ビア電極に電気的に接続された第1下側配線層と、
前記抵抗層に対して前記下側絶縁層側の領域に形成され、前記第2ビア電極に電気的に接続された第2下側配線層と、
前記上側絶縁層の上に形成され、前記第1下側配線層に電気的に接続された第1上側配線層と、
前記上側絶縁層の上に形成され、前記第2下側配線層に電気的に接続された第2上側配線層と、を含む、電子部品。 - 前記抵抗層は、前記第1下側配線層および前記第2下側配線層に直列接続されている、請求項1に記載の電子部品。
- 前記抵抗層は、前記第1上側配線層および前記第2上側配線層に直列接続されている、請求項1に記載の電子部品。
- 前記第1上側配線層は、平面視において前記抵抗層から離間しており、
前記第2上側配線層は、平面視において前記抵抗層から離間している、請求項1~3のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記第1上側配線層は、最上配線層を形成し、
前記第2上側配線層は、最上配線層を形成している、請求項1~4のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記第1上側配線層は、前記第1下側配線層の厚さ以上の厚さを有している、請求項1~5のいずれか一項に記載の電子部品。
- 前記第2上側配線層は、前記第2下側配線層の厚さ以上の厚さを有している、請求項1~6のいずれか一項に記載の電子部品。
- 前記下側絶縁層および前記上側絶縁層を貫通して埋め込まれ、前記第1下側配線層および前記第1上側配線層に電気的に接続された第1ロングビア電極と、
前記下側絶縁層および前記上側絶縁層を貫通して埋め込まれ、前記第2下側配線層および前記第2上側配線層に電気的に接続された第2ロングビア電極と、をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記抵抗層は、平面視において前記第1ロングビア電極および前記第2ロングビア電極を結ぶ直線上に位置している、請求項8に記載の電子部品。
- 前記第1ロングビア電極は、前記抵抗層に対して前記第1下側配線層側に位置する第1下側部分、および、前記抵抗層に対して前記第1上側配線層側に位置し、前記第1下側部分の長さ以上の長さを有する第1上側部分を有している、請求項8または9に記載の電子部品。
- 前記第2ロングビア電極は、前記抵抗層に対して前記第2下側配線層側に位置する第2下側部分、および、前記抵抗層に対して前記第2上側配線層側に位置し、前記第2下側部分の長さ以上の長さを有する第2上側部分を有している、請求項8~10のいずれか一項に記載の電子部品。
- 前記第1上側配線層および前記第2上側配線層を被覆し、前記第1上側配線層を露出させる第1パッド開口および前記第2上側配線層を露出させる第2パッド開口を有する絶縁層をさらに含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の電子部品。
- 前記絶縁層は、平面視において前記第1上側配線層および前記第1ロングビア電極の接続部を被覆している、請求項12に記載の電子部品。
- 前記絶縁層は、平面視において前記第2上側配線層および前記第2ロングビア電極の接続部を被覆している、請求項12または13に記載の電子部品。
- 前記第1ビア電極は、前記下側絶縁層の主面に対して前記上側絶縁層に向けて突出した第1突出部を有しており、
前記抵抗層は、前記第1ビア電極の前記第1突出部を被覆している、請求項1~14のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記第2ビア電極は、前記下側絶縁層の主面に対して前記上側絶縁層に向けて突出した第2突出部を有しており、
前記抵抗層は、前記第2ビア電極の前記第2突出部を被覆している、請求項1~15のいずれか一項に記載の電子部品。 - 主面を有する半導体層をさらに含み、
前記下側絶縁層は、前記半導体層の主面の上に形成されている、請求項1~16のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記半導体層は、機能デバイスが形成されたデバイス領域および前記デバイス領域外の外側領域を含み、
前記抵抗層は、平面視において前記外側領域に形成されている、請求項17に記載の電子部品。 - 前記抵抗層は、CrSi、TaNおよびTiNのうちの少なくとも1つを含む金属薄膜からなる、請求項1~18のいずれか一項に記載の電子部品。
- 下側絶縁層と、
前記下側絶縁層の上に形成された上側絶縁層と、
前記下側絶縁層に埋め込まれた第1ビア電極と、
前記第1ビア電極から離間して前記下側絶縁層に埋め込まれた第2ビア電極と、
前記上側絶縁層の上に形成された第1上側配線層と、
前記第1上側配線層から離間して前記上側絶縁層の上に形成された第2上側配線層と、
金属薄膜からなり、平面視において前記第1上側配線層および前記第2上側配線層の間の領域に位置するように前記下側絶縁層および前記上側絶縁層の間の領域に介在し、前記第1ビア電極および前記第2ビア電極に電気的に接続された抵抗層と、を含む、電子部品。 - 前記抵抗層の側方を横切るように前記下側絶縁層および前記上側絶縁層を貫通して埋め込まれ、前記第1上側配線層に電気的に接続された第1ロングビア電極と、
前記抵抗層の側方を横切るように前記下側絶縁層および前記上側絶縁層を貫通して埋め込まれ、前記第2上側配線層に電気的に接続された第2ロングビア電極と、をさらに含む、請求項20に記載の電子部品。 - 前記抵抗層は、平面視において前記第1ロングビア電極および前記第2ロングビア電極を結ぶ直線上に位置している、請求項21に記載の電子部品。
- 前記第1ロングビア電極は、平面視において前記第1ビア電極および前記第2ビア電極を結ぶ直線上に位置している、請求項21または22に記載の電子部品。
- 前記第2ロングビア電極は、平面視において前記第1ビア電極および前記第2ビア電極を結ぶ直線上に位置している、請求項21~23のいずれか一項に記載の電子部品。
- 前記抵抗層は、前記第1上側配線層および前記第2上側配線層に電気的に接続されてい
る、請求項20~24のいずれか一項に記載の電子部品。 - 前記抵抗層は、CrSi、TaNおよびTiNのうちの少なくとも1つを含む金属薄膜
からなる、請求項21~25のいずれか一項に記載の電子部品。
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