JP7340880B2 - マッサージ評価方法、マッサージ評価装置、およびマッサージ評価プログラム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、フェイシャルマッサージ等の顔面に対する美容施術の前後に撮影された画像を用いて、顔面の皮膚のひずみ分布を求め、このひずみ分布を評価指標として美容施術の効果を定量的に解析する方法が開示されている。
また、リンパ節刺激ステップおよび筋膜刺激ステップにおいて、リンパ節と筋膜とを刺激するので、リンパ節に刺激を与えて、リンパ液の流れを促進し、筋肉と筋膜との間に介在する老廃物の代謝を促し、筋膜と筋肉との付着を効果的に解消することができる。
本発明の一実施形態に係る画像処理システム100について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理システム100の構成例を示す模式図である。図2は、図1に示すミラー装置2をユーザ5が使用している状態を示す図である。
実際にユーザ5が使用する際には、図2に示すようにミラー装置2の前にユーザ5が着座し、ユーザ5の顔を、撮像部21により撮像した画像データを用いて、後述する各種の解析が実施される。
個人用端末2Bは、主にユーザ5が自宅で使用することを想定された端末であり、ユーザが日々の生活において、例えば、身だしなみを整える際や就寝前等に利用することができる。
また、図示の例では、ネットワーク3に、ユーザ5の携帯端末4が接続されている。携帯端末4は、ネットワーク3に無線通信により接続されている。
画像処理システム100は、例えばユーザ5が自身の顔の肌の状態を改善するために、今後取り組むべき施策を提案するために用いてもよい。
すなわち、画像処理システム100の使用に際しては、店舗のオペレータ6の操作のもとで行われてもよいし、ユーザ5自身の操作により行われてもよい。
図3に示すように、ミラー装置2は、表示部20、撮像部21、および通信部22を備えている。表示部20は、ミラー装置2の表面に設けられ、鏡面になるとともに、データを表示することができるディスプレイである。すなわち表示部20は、画像解析装置1による後述する各種の解析結果を表示する。
また、表示部20の鏡面上にデータを表示することもできるし、表示部20の半分の領域を鏡面にして、残りの半分の領域にデータを表示してもよい。
通信部22は、撮像部21が撮像した画像データを、画像解析装置1の通信部23に送信する。
すなわち、習慣的に撮像を行う場合において、撮像部21に対して、ユーザ5の顔の位置が大きく変化しないことが好ましい。このため、撮像部21の前方に位置するユーザ5が、自身の顔の位置を撮像部21に対して合わせるために、表示部20が、過去に撮像した当該ユーザ5の顔の画像データの輪郭を表示する。この際、表示面に撮像部21に撮像されたユーザ5の顔の画像を表示し、ユーザ5が顔の位置を合わせた後に撮像部21が画像データを取得する。
なお、ミラー装置2は、例えば撮像部21が間隔をあけて複数配置された3Dカメラであってもよいし、1つの撮像部21と距離センサとを備えている構成であってもよい。
ネットワーク3は、ミラー装置2、画像解析装置1、および携帯端末4の間を相互に接続させるためのネットワークであり、例えば、無線ネットワークや有線ネットワークである。
例えば、ネットワーク3は、LTEによる無線ネットワークと、閉域網であるイントラネットなどの有線ネットワークと、を含むものであってもよい。
図3に示すように、画像解析装置1は、肌状態評価部30と、顔形状評価部50と、通信部23と、将来予測部60と、評価結果提供部61と、確認内容報告部62と、記憶部63と、ユーザ識別部64と、を備えている。
画像解析装置1は、撮像部21が撮像したユーザ5の顔の画像データを解析する。
顔形状評価部50は、ユーザ5の顔のプロモーションの変化を評価する機能部である。顔形状評価部50の構成の詳細については、図15を用いて後述する。
ここで、美容促進の程度とは、肌の状態や顔のプロモーションのような美容項目について、現在の状態から、将来に向けて改善を目指す過程における進捗具合を指している。
また、確認内容報告部62は、表示部20が表示したメンテナンス方法およびメンテナンス商品のうちの少なくとも一方を、店舗用端末2Aに報告する。メンテナンス方法およびメンテナンス商品の詳細については後述する。
記憶部63はまた、ユーザ5それぞれの顔のデータと、ユーザ5のIDと、を記憶している。
図4に示すように、ユーザがまず、ユーザ認証を行う(S10:ユーザ認証ステップ)。ユーザ認証は、ユーザ5が表示部20に表示されるタッチパネルのキーボードを用いて、ユーザIDを入力してもよいし、撮像部21が撮像した顔の画像データから、ユーザ識別部64が記憶部63に記憶されたユーザ5の情報を参照することで行ってもよい。
次に、顔形状評価部50が、ユーザ5の顔のプロモーションの変化を評価する(S12:顔形状評価ステップ)。この内容については後述する。
次に、確認内容報告部62が、ユーザ5が確認した内容を、店舗用端末2Aに送信することにより、店舗に報告する(S14:確認内容報告ステップ)。これにより、ユーザ5が、美容に関するどのような項目に興味があるかを店舗スタッフが確認することができる。
次に、肌状態評価部30の構成について詳述する。肌状態評価部30は、画像データから、ユーザ5の肌の色に基づいて、ユーザ5の肌の健康状態を評価する。
肌状態評価部30は、ユーザ5の肌の色に基づいて、ユーザ5の肌において異常が生じている部分を異常部として検出し、異常部の数量を、過去の履歴とともに表示する。異常部の数は、例えば肌の色としての色相に対して、予め設定した閾値を超える部分の数量をカウントすることで把握することができる。
図5に示すように、肌状態評価部30は、肌の状態の異常を検出する機能を有している。肌状態評価部30が検出できる肌の異常とは、小じわ、シワ、シミ、毛穴の拡大、肌荒れ(キメ)、赤み、クマがある。図5に示す各領域を肌状態評価部30が設定し、この各領域を、検出したい各異常項目に応じた検出領域として、検出処理を行う。
図6に示すように、肌状態評価部30は、装置側通信部31、データ記憶部32、データ処理部33、および装置側表示部34を備えている。肌状態評価部30は、ユーザ5の顔を撮像した画像データから、ユーザ5の顔の肌の状態を解析する情報処理装置である。
改善データとは、後述する改善データ生成部33Fが、画像データに対して、色素異常部における色素沈着が改善された状態を想定し、色素異常部の色相を変化させてユーザ5に表示するデータを指す。
データ記憶部32は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。
装置側表示部34は、画像解析装置1の操作の内容や処理の結果を表示するモニタ装置である。
なお、データ処理部33は、これらの例に限られず、画像解析装置1の各部を制御するコンピュータであれば、どのようなものであってもよい。
肌色評価部33Aは、シミの検出の際には、ユーザ5の肌を撮像した画像データを用いて、ユーザ5の肌の任意の箇所を、複数のステージに区分けする。
図7は、シミを検出する際における肌色評価部33Aの評価基準となる評価テーブルの一例である。なお、色相の値としては、RGB値に限られず、CMYK値やその他の指標値であってもよい。
また、淡い茶褐色から淡い茶色の場合に、ステージ3と判断される。また、青色からグレーの場合には、ステージ4と判断される。ここで、色素斑の種類の判断については、色素異常部の位置や外観から、オペレータ6が選択する。
また、肌色評価部33Aは、肌の異常の種類(小じわ、シワ、シミ、毛穴の拡大、肌荒れ、赤み、クマのいずれか)により、参照する評価テーブルを変更する(図13、図14参照)。この点については後述する。
さらに、評価結果表示部33Cは、同一のユーザ5に対して異なる時期に撮像した複数の画像データに対して、ステージ毎の位置表示およびマーキングを行い、並べて表示することもできる。
図8(a)および図8(b)において、最も薄いマークM1がステージ1を示し、最も濃いマークM3がステージ3を示している。そして、中間の濃さのマークM2が、ステージ2を示している。この図では、ステージ4のマークは確認されていない。
ここで、上側とは肌の内部のうち、表面を向く側を指し、下側とは肌の内部のうち、体内に向かう側を指す。このような色と深さとの判断基準は、任意に設定することができる。
携帯端末4は、端末側通信部41、端末記憶部42、端末処理部43、カメラ44、および端末側表示部45を備えている。
端末記憶部42に記憶された制御プログラムを実行することで、端末処理部43が、画像処理システム100として実現すべき各機能のうちの少なくとも一部を実現してもよい。
カメラ44は、ユーザ5の操作により、撮像を行うことができる。本実施形態に係るミラー装置2に代えて、携帯端末4のカメラ44により、画像データを取得して、画像解析装置1に送信してもよい。
端末側表示部45は、画像解析装置1により処理された比較結果を示す情報を表示するモニタ装置である。端末側表示部45は、比較結果とともに、画像データを表示することができる。
図10に示すように、まず、ミラー装置2により撮像したユーザ5の顔の画像データを取得する(画像取得ステップ:S501)。
次に、肌色評価部33Aが、評価テーブルを参照しながら、ユーザ5の肌を複数のステージに区分けする(肌色評価ステップ:S502)。
最後に、改善データ生成部33Fが、改善データを生成して表示する(改善データ生成ステップ:S507)。改善データ生成部33Fは、画像データに対して、色素異常部における色素沈着が改善された状態を想定し、色素異常部の色相を変化させてユーザ5に表示する。これにより、ユーザ5は、施策を行った際にどのような効果が得られるかを視覚的に把握することができ、施策を継続して行うことの動機付けを得ることができる。
毛穴を検出する際には、肌色評価部33Aが検出した肌の色に関する情報から、肌異常特定部33Bが毛穴の位置を特定する。
例えば、図12に示すように乾燥毛穴、たるみ毛穴、詰まり毛穴、および形状記憶型毛穴の4つに分類することができる。そして、このように分類された毛穴に対して、どのような処置を行えば目立たなくすることができるかというメンテナンス情報が、図12の右端に位置する対策欄に記載されている。施策提案部33Eは、評価結果と合わせて、この対策内容を提示することで、ユーザ5が美容に供することができる。
クマを検出する際には、肌色評価部33Aが検出した肌の色に関する情報から、肌異常特定部33Bが、クマの位置を検出する。この際、クマの色の範囲を示す情報が、評価テーブルに予め記憶されており、この値を参照することでクマが検出される。
クマ、赤みおよびシミの場合にも、解決策として評価テーブルに記憶されているメンテナンス情報や施策情報を、施策提案部33Eが、評価結果と合わせてユーザ5に提示する。
すなわち、ミラー装置2の表示部20は、評価結果とともに、メンテナンス方法およびメンテナンス商品のうちの少なくとも一方を表示することができる。
キメ(肌荒れ)を評価する際には、肌色評価部33Aが、頬の肌を色の違いで微小な面積要素に細分化し、密集度を評価してスコアを付ける。このスコアが50点以上である場合には、角質肥厚と判断し、30点以上49点以下である場合には、乾燥肌と判断する。29点以下の場合には、異常なしと判断する。
たるみじわは筋肉の低下が主な原因であり、小じわは表皮、真皮が薄くなっていることが主な原因と考えられる。毛穴の評価については、前述の通りであり、説明を省略する。
次に、図3に示す顔形状評価部50の構成について図15を用いて説明する。図15は、顔形状評価部50の構成を示すブロック図である。
顔形状評価部50は、画像データから、ユーザ5の骨格、筋肉、および脂肪の位置に基づいて、ユーザ5の顔のプロポーションの変化を評価する。顔形状評価部50は、ユーザ5の骨格、筋肉、および脂肪の位置に基づいて、ユーザ5の顔に画定した所定領域の面積を算出し、所定領域の面積を、過去の履歴とともに表示する。
データ記憶部52は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。
装置側表示部54は、顔形状評価部50の操作の内容や処理の結果を表示するモニタ装置である。
なお、装置処理部53は、これらの例に限られず、顔形状評価部50の各部を制御するコンピュータであれば、どのようなものであってもよい。
頂点認識部53Aは、ユーザ5の顔を撮像した撮像データから、2つの固定点Pfおよび1つの可動点Pmそれぞれの位置を認識する。
なお、ここでいう固定という意味は、位置がまったく変化しないという意味ではなく、後述する可動点Pmと比較して、変化の量が極めて少ないという意味である。
また可動点Pmは、顔の筋肉に刺激を与えることで、顔の筋肉が強くなったり、顔の脂肪量が少なくなったりすることで、上側に向けて位置が変化する。このような可動点Pmの位置の変化により顔のプロポーションが変化して、顔が相手に与える印象に大きく左右する。
図16は、頂点認識部53Aによって認識する各頂点を示す図であって、撮像データの(a)正面図、(b)側面図である。なお、この内容はあくまで一例であり、頂点認識部53Aが認識する各頂点は、任意に変更することができる。すなわち、ユーザ5の骨格の構造や、筋肉の付き方等を考慮して、認識しやすい顔の頂点を、評価に用いることができる。
本実施形態では、深鼻点P1およびこめかみの頂点P2それぞれの上下方向の位置は、互いに同等となっている。頬上の頂点P3は、深鼻点P1およびこめかみの頂点P2よりも下側に位置している。
本実施形態では、鼻下点P4および耳下点P5それぞれの上下方向の位置は、互いに同等となっている。頬下の頂点P6は、鼻下点P4および耳下点P5のよりも下側に位置している。
本実施形態では、撮像データが3Dデータであるため、座標値も3次元的に表現されることとなる。
なお、領域画定部53Bが画定する画定領域は、2次元的な領域でもよいし、3次元的な領域であってもよい。本実施形態では画定領域は、3次元的な領域となっている。
すなわち、領域画定部53Bは、上側画定領域A1および下側画定領域A2それぞれを、左右一対画定することとなる。
面積比較部53Dは、面積算出部53Cが算出した画定領域の面積と、画定領域と対応する領域の面積として既知の基準面積と、を比較する。
また、面積比較部53Dは、基準面積として、ユーザ5が望む顔としての理想モデルにおける画定領域の面積を用いることができる。このように基準面積としては、現時点での画定領域の面積と比較できるものであれば、任意に設定することができる。
理想モデルは、過去の撮像データを用いて作成する。過去の撮像データに対して、理想となる画定領域を目視で指定した元データを100個ほど準備する。この元データを用い、ディープラーニング(深層学習)処理を行うことで、理想モデルを作成することができる。
また、下側画定領域A2においても、可動点Pmである頬下の頂点P6が、鼻下点P4および耳下点P5よりも下側に位置している。
一方、可動点Pmである頬上の頂点P3、および頬下の頂点P6が上側に移動すると、上側画定領域A1および下側画定領域A2はそれぞれ、面積が小さくなることとなる。
すなわち、顔の筋肉が強くなったか、又は顔の脂肪が少なくなったことで、顔のプロポーションが改善したことを意味する。
すなわち、顔の筋肉が弱くなったか、又は顔の脂肪が多くなったことで、顔のプロポーションが悪化したことを意味する。
このようにユーザ5は、画定領域の変化量を確認することで、定量的に顔のプロポーションが改善に向かっているのか悪化しているのかを把握することができる。
図17は、画像処理システム100における処理フローを示す図であり、図18は、頂点認識部53Aが、頬上の頂点P3を認識する処理における模式図である。
画像受付ステップでは、ユーザ5の顔の表情による変化を抑えるために、例えば奥歯を軽く噛合わせる等をして、常に同じ表情とすることが望ましい。
頂点認識ステップでは、1つの画定領域を構成する3つの頂点として、2つの固定点Pfおよび1つの可動点Pmそれぞれの位置を認識する。ここで、各頂点の具体的な判別手法の一態様について説明する。なお、あくまでこの説明は一例であり、他の手法により各頂点を判別してもよい。
次に、他方の固定点Pfをなすこめかみの頂点P2については、顔のこめかみ部分のうち、最も窪んだ部分をこめかみの頂点P2として認識する。なお、こめかみの頂点P2は、正面視における顔の左右方向の外端部のうち、深鼻点P1と瞳の中心、または目頭とを結ぶ直線が通過する部分としてもよい。
この処理を左右両側で行うことで、左右一対の上側画定領域A1を構成する各頂点が認識される。
次に、他方の固定点Pfをなす耳下点P5については、顔のうち、耳の下に位置する部分のうち、最も窪んだ部分を耳下点P5として認識する。
この処理を左右両側で行うことで、左右一対の下側画定領域A2を構成する各頂点が認識される。
また、最新の撮像データを、過去の撮像データと重ね合わせることで、各頂点の位置を特定してもよい。また、オペレータ6が、各頂点として適切な箇所を撮像データ上で選択することで、各頂点の位置を特定してもよい。
領域画定ステップでは、各頂点同士を結んだ直線により、三角形状をなす画定領域を画定する。
面積算出ステップでは、画定領域の面積を、各頂点の座標データを用いて算出する。
面積比較ステップでは、画定領域の面積と、この画定領域と対応する領域の面積として既知の基準面積と、を比較する。この説明では、過去の測定結果で得られた画定領域の面積を、基準面積として設定している。
表示処理ステップでは、面積比較部53Dにより比較された画定領域の面積と、基準面積と、の比較結果を、装置側表示部54および端末側表示部45に表示する。また、比較結果には、今回の結果に対する知見や、今後ユーザ5が取り組む施策(顔のマッサージ等)を提案する情報が含まれていてもよい。なお、端末側表示部45には比較結果を表示しなくてもよい。
そして、このような比較を行うことにより、前述した第1実施形態と同様に、経年劣化および改善対策による顔のプロポーションの変化を定量的に評価して、美容促進に資することができる。
図19は、表示処理部53Eによる表示内容の一例を示す図であり、(a)2か月前の撮像データ、(b)評価時の撮像データである。また、図20は、表示処理部53Eによる表示内容の他の例を示す図であり、(a)2か月前の撮像データ、(b)評価時の撮像データである。また、図19および図20においては、上下に同じ画像データを配置している。
マッサージステップでは、機能剤塗布ステップと、リンパ節刺激ステップと、筋膜刺激ステップと、を実行することにより行われる。この説明では、マッサージステップを顔に対して施す内容を説明するが、顔以外の部分にマッサージステップを実行してもよい。
リンパ節マッサージを施すリンパ節刺激ステップでは、機能剤塗布ステップの後に、ユーザ5の顔のうち、リンパ節が位置する部分を物理的に刺激する。顔のリンパ節は、耳下に位置している。
図21に示すように、美容器70は、付勢部材73,75により付勢されたピン状の押圧部72、74を備えている。この押圧部72、74をユーザ5の顔のうち、リンパ節が位置する部分の肌に押し付けて押圧することで、リンパ節が刺激される。ここで、美容器70の構造について詳述する。
美容器本体71は、軸方向の一方側から他方側に向けて、段階的に拡径する多段筒状に形成された筒状をなしている。
大径筒部71Cの内周面のうち、中間筒部71Bと軸方向に連なる部分には、径方向の内側に向けて張り出した張り出し部71Dが形成されている。
第1付勢部材73は、美容器本体71における一端部の内部に収容され、第1押圧部72を美容器本体71の外側に向けて付勢している。第1付勢部材73はコイルばねである。
第2付勢部材75は、美容器本体71における他端部の内部に収容され、保持部の端部に当接することで、第2押圧部74を美容器本体71の外側に向けて付勢している。第2付勢部材75は、コイルばねである。
第2付勢部材75は、大径筒部71Cの内側に配置され、張り出し部71Dに当接した状態で、保持部の端部に当接している。
リンパ節刺激ステップでは、顔にあるリンパ節だけではなく、鎖骨付近になるリンパ節も刺激する。これにより、リンパ節でのリンパ液の滞留が解消される。
なお、リンパ節刺激ステップおよび筋膜刺激ステップは繰り返して行ってもよいし、先に筋膜刺激ステップを行った後に、リンパ節刺激ステップを行ってもよい。
表示処理ステップは、表示処理部53Eが表示部20に評価結果を表示する。これにより、リンパ節マッサージおよび筋膜マッサージの効果を確認する。
筋肉と筋膜との癒着は、これらの間に介在する老廃物に起因して生じていることがある。この老廃物を除去するには、筋肉と筋膜との間を流れるリンパ液の流れを良くすることが有効である。そして、リンパ液を貯留するリンパ節を刺激することで、リンパ液の流れを良くすることができる。
まず、図22(a)に示すように、美容器70を用いて、鎖骨付近の静脈角に刺激を与える。この際、美容器70の押圧部72,74を静脈角に押し込むように押圧する。この状態を5秒程度キープするのが好ましい。
次に、図22(b)に示すように、美容器70の押圧部72,74を、鎖骨下のリンパ節が位置する鎖骨中央部に当て、20秒程、押圧部72,74を押し込む動作を繰り返す。(リンパ節刺激ステップ)押圧部72,74を押し込む動作は、1秒間に5回程度の速度で行うのが好ましい。
次に、図22(d)に示すように、美容器70の押圧部72,74を、後頭部に当て、10秒程、押圧部72,74を押し込む動作を繰り返す。押圧部72,74を押し込む動作は、1秒間に3~5回程度の速度で行うことが好ましい。なお、後頭部のうち、耳中央部と同じ高さで首筋の上に位置する部分を押圧するのが好ましい。
次に、図23(b)に示すように、耳の手前を上下に伸ばす。この動作は5回ほど行う。
次に、図23(d)に示すように、こめかみに4指を当て、斜め上方向(側頭部)に指を引き上げることで、頭皮のストレッチを行う。この際、指を引き上げた状態で5秒程度キープするのが好ましい。
次に、図24(c)に示すように、こめかみの周辺に対して、同様に押圧部72,74を押し込む動作を繰り返す。この際、1秒間に3~5回程度の速度で10秒ほど行うことが好ましい。
次に、図25(b)に示すように、側頭部に4指を当て、円弧を描くようにほぐす。この動作は5回程度行う。
次に、図25(d)に示すように、前頭部に4指をあて、円弧を描くようにほぐす。この動作は5回程度行う。
次に、図26(b)に示すように、耳の裏側を矢印の方向に引っ張る。この動作は、各方向について5秒ずつ行う。
次に、図26(d)に示すように、生え際に4指をあて、後頭部に向かって、手ぐしを3回ずつ入れる
まず、図28(a)に示すように、両手4指で耳上の頭皮をつかむ。次に、両手4指で耳上の側頭筋を動かすように、円を描く。この際、3つの円をそれぞれ3回ずつ描くようにする。
次に、図28(c)に示すように、両手4指で生え際の頭皮をつかむ。次に、両手4指で前頭筋を動かすように、円を描く。この際、3つの円をそれぞれ3回ずつ描くようにする。
次に、図29(a)に示すように、生え際から頭頂部に向けて、親指で圧を加えながら、耳の裏まで滑らせる。この際、3つのラインをそれぞれ3回描くようにする。
次に、図29(c)に示すように、耳の裏側を矢印の各方向に、それぞれ5回ずつ引っ張る。
次に、図30(b)に示すように、後頭部全体を美容器70の押圧部72,74により、刺激する。この際、3つのラインに沿って、それぞれ5回ずつ刺激する。
次に、図30(d)に示すように、首のストレッチとして、片側の手首を耳の上に、もう片側の手首を後頭部の風池とよばれるツボの周辺に置く。
そして、内側に圧をかけながら、上に5秒間程度引き上げる。これにより、第2例に係るマッサージの一連の作業が終了する。
このマッサージにより、腹部周りの筋肉、筋膜の硬結、癒着を取り除くことができる。そして、肩こりの解消、猫背の解消、およびお腹を引き締めるといった効果が期待できる。
次に、図31(b)に示すように、烏口突起上と呼ばれる図示のポイントを、美容器70の第1押圧部72で30秒程度、押圧する。
次に、図32(b)に示すように、上腕部の硬結部に美容器70の第1押圧部72を用いて押圧する。その後、両方の肩に手を置き、肩を開くように圧をかける。
次に、図33(b)に示すように、みぞおちから指3本分外側に位置する部分を、美容器70の第1押圧部72で、1箇所につき1分程度ずつ、押圧する。
次に、図34(b)に示すように、みぞおちから肋骨にそって美容器70の第1押圧部72で左右5か所ずつ、それぞれ1分程度、押圧する。その後に機能剤を塗布し、第2押圧部74で押圧する。
胸部に対するマッサージは、猫背や前肩による姿勢の悪さの改善を目的としている。このマッサージにより、鎖骨周りの血流、リンパの流れを良くし、バストへの栄養を行き届きやすくする。
次に、図35(b)に示すように、乳様突起下部を、美容器70の第1押圧部72で、1分程度押圧する。その後、胸鎖乳突筋の位置する部分に機能剤を塗布する。
そしてこの後に、前述した図30から図32までのマッサージを前述の通り行う。
これにより、仮に顔のプロポーションの変化が、一定期間の経過前後において、撮像データで確認してもわかりにくいような違いしか無いような場合であっても、ユーザ5が、顔の変化の程度を認識しやすくなり、美容促進に対する動機づけを得ることができる。
このため、顔の頬の上部周辺のプロポーションを定量的に評価して、例えば加齢とともに気になりやすい頬上部のたるみ(例えば、ほうれい線と頬骨との間に形成されるゴルゴライン等)の変化を確認することができる。
これにより、筋肉と筋膜との間に介在する老廃物の代謝を促し、筋膜と筋肉との付着を効果的に解消することができる。
また、機能剤にグレコンへスぺリジンの成分が含まれる場合には、筋膜弛緩効果を奏することができる。
このため、ユーザ5が自身の画像に対して行った解析のうち、どのような内容に興味があるのかを、店舗スタッフが確認することが可能になり、ユーザ5が興味のある内容に関するアドバイスをすることにより、美容促進を効率的に行うことができる。
これにより、ユーザ5が、自身の顔を撮像させるだけで、ユーザ認証を行うことが可能になり、例えば、ユーザ5自身が、自らのIDを入力するような操作を省略することが可能になり、ユーザ5の利便性を確保することができる。
このため、複数のユーザ5の確認履歴情報により、ユーザ5全体が、どのような美容項目に興味があるかを統計的に把握することが可能になる。これにより、店舗側の美容促進に関する指導に役立てることができる。
このため、ユーザ5が興味のあるメンテナンス方法やメンテナンス商品を店舗スタッフが把握することが可能になり、店舗が展開する営業活動に資することができる。
例えば、上記実施形態の制御プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、制御プログラムを記憶可能である。記憶媒体は、HDDやSDDなどの任意の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、制御プログラムを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。
また、当該制御プログラムは、任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、画像処理システム100に提供されてもよい。画像処理システム100は、例えば、インターネット等を介してダウンロードした制御プログラムを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
2 ミラー装置
30 肌状態評価部
50 顔形状評価部
70 美容器
100 画像処理システム
Claims (5)
- 鏡面になるとともに、データを表示可能な表示部と、
前記表示部の前方を撮像する撮像部と、
ユーザの顔のプロポーションの変化を評価する顔形状評価部と、
前記顔形状評価部により評価したユーザの顔のプロポーションの変化を示す情報を前記表示部に出力する表示処理部と、を備え、
前記表示部は、前記撮像部がユーザの顔を撮像する際に、前記撮像部の前方に位置するユーザが、顔の位置を合わせるために、過去に撮像した当該ユーザの顔の画像データの輪郭を表示し、
前記顔形状評価部は、ユーザの顔を前記撮像部が撮像した画像データから、ユーザの骨格、筋肉、および脂肪の位置に基づいて、ユーザの顔のプロポーションの変化を評価するに際し、
ユーザの顔の表面に、血行促進、脂肪融解の促進、又は筋膜弛緩の促進のうちの少なくともいずれかの機能を有する機能剤を塗布する機能剤塗布ステップと、
前記機能剤塗布ステップの後に、ユーザの顔のうち、リンパ節が位置する部分を物理的に刺激するリンパ節マッサージを施すリンパ節刺激ステップと、
前記機能剤塗布ステップの後に、ユーザの顔のうち、筋膜が位置する部分を物理的に刺激する筋膜マッサージを施す筋膜刺激ステップと、
を施したユーザの顔を評価するものであって、前記機能材塗布ステップと、前記リンパ節刺激ステップと前記筋膜刺激ステップとを施した施術後の画像データに対して、時間の経過による位置の変化が少ない2つの固定点と、可動点とを設定し、前記2つの固定点と前記可動点を結んで得られる領域の面積に基づいて、前記ユーザの顔を評価するマッサージ評価装置。 - 前記リンパ節刺激ステップでは、付勢部材により付勢されたピン状の押圧部を備えた美容器を用いて、前記押圧部により、ユーザの顔のうち、リンパ節が位置する部分を押圧することを特徴とする請求項1に記載のマッサージ評価装置。
- 前記筋膜刺激ステップでは、付勢部材により付勢されたピン状の押圧部を備えた美容器を用いて、前記押圧部により、ユーザの顔のうち、筋膜が位置する部分を押圧することを特徴とする請求項1又は2に記載のマッサージ評価装置。
- 前記機能剤は、グラウシン、オクラ種子エキス、およびナイアシンアミドの成分を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマッサージ評価装置。
- 前記機能剤は、グレコンへスぺリジンの成分を更に有していることを特徴とする請求項4に記載のマッサージ評価装置。
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