JP7339853B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱された雰囲気下で被処理物を処理するための、熱処理装置に関する。
基板等の材料に熱処理を行うための、熱処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の熱処理装置は、石英製のチューブを有している。このチューブは、筒状に形成されており、当該チューブの中心軸線が水平向きとなるように横向きに配置されている。このチューブは、基板等の被処理物を収容する。チューブ内では、熱反応によって、被処理物に所望の熱処理が施される。チューブの開口部は、被処理物の熱処理時にドアによって閉じられる。
特開2014-53550号公報
上記のチューブの開口部とドアとの間には、チューブアダプタが設置されている。チューブアダプタは、チューブの開口部にドアを取り付けるために用いられる。チューブアダプタは、筒状に形成されており、チューブの開口部に沿わされている。チューブは、例えば、サポート部材によって支持されている。また、チューブアダプタは、別のサポート部材によって固定されている。
熱処理装置は、被処理物を数百度以上に加熱するため高温になる。このため、チューブも高温になる。チューブが高温になると、チューブ用のサポート部材も高温となるため、サポート部材やチューブ等が熱膨張し、その結果、チューブの開口部における各部の上下位置が変化する。また、チューブ内に被処理物が搬入されることで、この被処理物からの荷重を受けてチューブが水平方向に対して傾き、開口部の上下位置が変化してしまう場合がある。このように、チューブの上下位置が変化する一方、チューブアダプタは、サポート部材によって固定されているため上下位置が変化しない。その結果、チューブの開口部は、上下方向に移動する力を受けつつ固定されたチューブアダプタと相対移動しなくてはならない。これにより、チューブの開口部には大きな負荷がかかり、チューブの開口部に破損が生じ易くなる一因となる。
本発明は、上記事情に鑑みることにより、熱処理装置において、被処理物を収容するチューブにかかる負荷をより低減することを、目的とする。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる熱処理装置は、被処理物を出し入れするための開口部を含む横型のチューブと、前記開口部を開閉するドアと、
前記チューブの前記開口部と前記ドアとの間に配置され前記ドアを前記チューブに取り付けるためのチューブアダプタと、前記チューブの前記開口部が上下方向に変位する動作に連動して前記チューブアダプタを前記上下方向に変位可能に支持するチューブアダプタ支持機構と、を有している。
この構成によると、高温になったチューブ支持部材の熱膨張によってチューブの開口部の上下位置が変化した場合、高温になったチューブの熱膨張によって当該チューブの開口部の上下位置が変化した場合、または、チューブ内での被処理物の荷重バランスに起因して当該チューブの開口部の上下位置が変化した場合、チューブアダプタは、チューブの開口部の上下位置の変化に合わせて上下方向に変位できる。その結果、チューブの開口部は、チューブアダプタから大きな力を受けずに済む。よって、チューブの開口部にかかる負荷をより低減できる。
(2)前記チューブアダプタ支持機構は、前記チューブの軸線方向から見て、前記チューブアダプタの右側部分および左側部分のそれぞれにおいて、前記チューブアダプタを前記上下方向に変位可能に支持している場合がある。
この構成によると、チューブアダプタを一箇所で大きな構造で支持する場合と比べてチューブアダプタ支持機構をレイアウトし易い。また、チューブアダプタの自重を左右のバランスよくチューブアダプタ支持機構で受けることができる。また、ドアを支持するドア支持機構を例えば左右方向におけるドアの中央部分に配置する場合において、ドア支持機構の配置に対してチューブアダプタ支持機構が邪魔にならずに済む。
(3)前記チューブアダプタ支持機構は、前記上下方向への移動を規制された固定部と、前記チューブアダプタと前記上下方向に一体的に移動可能に設けられた可動部と、前記可動部からの荷重を前記固定部に伝達する弾性部材と、を有している場合がある。
この構成によると、チューブアダプタ支持機構は、チューブアダプタを上下方向にスムーズに変位させることができる。
(4)前記熱処理装置は、前記チューブを支持する筐体をさらに備え、前記チューブアダプタ支持機構は、前記チューブの軸線方向から見て、前記筐体に対して前記チューブアダプタを前記上下方向および左右方向の少なくとも一方に位置調整可能である。
この構成によると、上下位置および左右位置の少なくとも一方におけるチューブアダプタの位置を調整可能である。
(5)前記チューブアダプタ支持機構は、前記上下方向における前記可動部の可動量を規定するストッパを含む場合がある。
この構成によると、チューブアダプタが上下方向に過度に移動することを防止できる。
(6)前記チューブアダプタ支持機構は、前記固定部および前記可動部に設けられ前記上下方向への前記チューブアダプタの移動を案内するリニアガイドを含む場合がある。
この構成によると、チューブアダプタ支持機構は、チューブアダプタを上下方向に、よりスムーズに移動させることができる。
本発明によると、熱処理装置において、被処理物を収容するチューブにかかる負荷をより低減できる。
本発明の一実施形態に係る熱処理装置の概略構成を示す模式的な斜視図であり、一部を断面で示している。 熱処理装置の主要部を模式的に示した構成を熱処理装置の左側方から見た状態を示す図であり、一部を断面で示している。 熱処理装置のチューブアダプタの周辺を左側方から見た状態を示す模式的な断面図である。 チューブアダプタ支持機構の左側機構の概略図であり、一部を断面で示している。 チューブアダプタ支持機構の右側機構の概略図であり、一部を断面で示している。 チューブアダプタ支持機構の右側機構の概略の断面図である。 熱処理装置の一部を示す模式的な斜視図であり、ドア支持機構の模式的な構成を示している。 ドア支持機構の構成を模式的に示す、一部を断面で示す左側面図であり、図2の一部を拡大した図に相当する。 図7および図8におけるドア支持機構の主要部を拡大して示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明は、被処理物を熱処理するための熱処理装置として広く適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱処理装置1の概略構成を示す模式的な斜視図であり、一部を断面で示している。図2は、熱処理装置1の主要部を模式的に示した構成を熱処理装置1の左側方から見た状態を示す図であり、一部を断面で示している。図3は、熱処理装置1のチューブアダプタ6の周辺を左側方から見た状態を示す模式的な断面図である。図4は、チューブアダプタ支持機構7の左側機構30Lの概略図であり、一部を断面で示している。図5は、チューブアダプタ支持機構7の右側機構30Rの概略図であり、一部を断面で示している。図6は、チューブアダプタ支持機構7の右側機構30Rの概略の断面図である。図7は、熱処理装置1の一部を示す模式的な斜視図であり、ドア支持機構9の模式的な構成を示している。図8は、ドア支持機構9の構成を模式的に示す、一部を断面で示す左側面図であり、図2の一部を拡大した図に相当する。図9は、図7および図8におけるドア支持機構9の主要部を拡大して示す斜視図である。
なお、以下では、熱処理装置1の後述するチューブ4の中心軸線P1の方向に沿ってチューブ4の開口部4aと向かい合った状態で見たときを基準として、前後方向X、左右方向Y、および、上下方向Zをいう。また、「左右方向Yにおける内側」とは、左右方向Yにおいてチューブ4の中心軸線P1に近い側をいい、「左右方向Yにおける外側」とは、左右方向Yにおいて熱処理装置1の外側に近い側をいう。
図1および図2を参照して、熱処理装置1は、被処理物100の表面に熱処理を施すことが可能に構成されている。この熱処理として、CVD(Chemical Vapor Deposition)処理、拡散処理、アニール処理、太陽電池の製造処理、半導体デバイスの製造処理等を例示することができる。本実施形態では、被処理物100は、ガラス基板である。被処理物100は、例えば、矩形状に形成されている。熱処理装置1は、被処理物100を、反応性ガスの雰囲気下で熱処理することにより、被処理物100の表面に、薄膜を形成する。また、熱処理装置1は、横型熱処理装置である。被処理物100は、熱処理装置1に対して出し入れされる際に、水平方向である前後方向Xに変位される。
熱処理装置1は、筐体2と、チューブ支持部材3と、チューブ(収納容器)4と、ヒータ5と、チューブアダプタ6と、チューブアダプタ支持機構7と、ドア8と、ドア支持機構9と、を有している。
筐体2は、熱処理装置1の外殻部材として設けられており、本実施形態では、前後方向Xに細長く延びる枠構造を有している。
筐体2は、熱処理装置1の前端に配置された左右一対の柱としての右柱11Rおよび左柱11Lと、これらの柱11R,11Lの下部側において水平に設置された床12と、を有している。
床12には、チューブ支持部材3が載せ置かれている。チューブ支持部材3は、チューブ4の外周部の形状に沿って円弧状に形成された面を有するブロック状の部分と、このブロック状の部分から下方に延びて床12に固定される柱と、を含む部材であり、前後方向Xに沿って複数配置されている。これらのチューブ支持部材3によって、チューブ4が支持されている。
チューブ4は、被処理物100を収納するために設けられた横型のチューブである。チューブ4は、チューブ4内に収納された被処理物100を、加熱された雰囲気下で熱処理するために設けられている。本実施形態では、チューブ4は、石英を用いて形成されている。チューブ4は、中空に形成されている。チューブ4の厚み(板厚)は、数十mm程度に設定されている。本実施形態では、チューブ4は、前後方向Xに延びる中心軸線P1を有する円筒状に形成されている。チューブ4の後端は閉じられている。チューブ4の円筒状部分(胴部)は、チューブ支持部材3に載せられてこのチューブ支持部材3に支持されている。チューブ4の前端は、前方に開放されており、開口部4aを形成している。
開口部4aは、被処理物100を通過させることが可能な大きさに形成されている。被処理物100は、開口部4aを通してチューブ4に出し入れされる。被処理物100は、例えば支持台13に乗せられた状態で、開口部4aを通してチューブ4に出し入れされる。上記の構成を有するチューブ4は、ヒータ5によって加熱される。
ヒータ5は、チューブ4内の雰囲気を加熱するために設けられている。ヒータ5は、例えば、電熱ヒータである。ヒータ5は、筐体2に設置されており、チューブ4の周囲を取り囲むように配置されている。図1では、ヒータ5の一部を図示している。ヒータ5は、チューブ4内の雰囲気を、数百度程度に加熱することが可能である。チューブ4内の雰囲気が加熱されている間、チューブ4の開口部4aは、チューブアダプタ6およびドア8によって閉じられている。
ドア8は、チューブ4の開口部4aを開閉するために設けられている。ドア8は、例えば、金属板を用いて形成されている。ドア8は、チューブ4の開口部4aの形状に沿った形状に形成されており、本実施形態では、円板状に形成されている。ドア8は、チューブアダプタ6の開口部6aを塞ぐようにチューブアダプタ6の開口部6aに沿わされることで、チューブ4の開口部4aを塞ぐ。より具体的には、ドア8の外周部は、チューブアダプタ6の後述する第1フランジ21に接触可能に構成されている。ドア8の外周部が第1フランジ21に接触した場合、ドア8と、第1フランジ21との間は、後述する第1シール部材15によって気密的にシールされる。ドア8は、チューブ4およびチューブアダプタ6の前方に配置されている。ドア8は、ドア支持機構9によって、チューブ4の開口部4aを開閉可能に支持されている。ドア支持機構9の詳細は、後述する。
図1~図3を参照して、チューブアダプタ6は、チューブ4の開口部4aとドア8との間に配置され、ドア8をチューブ4に取り付けるために設けられている。本実施形態では、チューブアダプタ6は、第1シール部材15、および、第2シール部材16を冷却するように構成されている。チューブアダプタ6が設けられていることにより、第1シール部材15、および、第2シール部材16は、ヒータ5からの熱による過熱を抑制される。その結果、第1シール部材15、および、第2シール部材16の劣化を抑制できる。
チューブアダプタ6は、チューブ4の開口部4aに隣接して配置されている。チューブアダプタ6は、2つの円筒部材(内筒19および外筒20)を組み合わせた形状を有しており、チューブ4とは、略同軸に配置されている。チューブアダプタ6は、金属材料を用いて形成されている。この金属材料は、例えば、ステンレス材である。
チューブアダプタ6は、内筒19と、内筒19を取り囲む外筒20と、内筒19の前端および外筒20の前端の間を塞ぐ環状の第1フランジ21と、内筒19の後端および外筒20の後端の間を塞ぐ環状の第2フランジ22と、冷却水路23と、第2シール部材ホルダ24と、を有している。
第1フランジ21は、ドア8と接触する部分として設けられている。第1フランジ21は、溶接等によって、内筒19および外筒20に固定されている。第1フランジ21のうち、ドア8に対向する前面に、環状の第1シール部材15が配置されている。
第1シール部材15は、ドア8と、チューブアダプタ6との間を、気密的にシールするために設けられている。本実施形態では、第1シール部材15は、合成ゴム等を用いて形成されたOリングであり、弾性および可撓性を有している。第1シール部材15の後方に、第2フランジ22が配置されている。
第2フランジ22は、チューブ4に隣接する部分として設けられている。第2フランジ22は、溶接等によって、内筒19および外筒20に固定されている。第2フランジ22、第1フランジ21、内筒19および外筒20によって、冷却水路23が形成されている。
冷却水路23は、円筒状の水路として設けられている。冷却水路23は、図示しない熱交換器と接続されている。冷却水路23は、この熱交換機で冷却された冷却水が通過するように構成されている。これにより、冷却水路23に隣接して配置された第1シール部材15および第2シール部材16が冷却される。
第2シール部材16は、チューブアダプタ6とチューブ4との間を、気密的にシールするために設けられている。本実施形態では、第2シール部材16は、第1シール部材15と同様の構成を有している。即ち、第2シール部材16は、合成ゴム等を用いて形成されたOリングであり、弾性および可撓性を有している。第2シール部材16は、環状に形成されている。第2シール部材16は、チューブ4の開口部4aの外周面に嵌められている。また、第2シール部材16は、第2フランジ22の後端面に接触している。第2シール部材16は、第2シール部材ホルダ24によって、保持されている。
第2シール部材ホルダ24は、前後方向Xに見て円弧状に形成されたブロック状部材であり、チューブ4の周方向に沿って複数配置されている。各第2シール部材ホルダ24は、ボルト等の固定部材25を用いて第2フランジ22に固定されている。各第2シール部材ホルダ24は、第2シール部材16をチューブ4の開口部4aにおいてチューブ4の外周面に押し付けている。
図4~図6を参照して、上記の構成を有するチューブアダプタ6は、チューブアダプタ支持機構7によって支持されている。チューブアダプタ支持機構7は、チューブ4の開口部4aが上下方向Zに変位する動作に連動してチューブアダプタ6を上下方向Zに変位可能にチューブアダプタ6を支持している。
本実施形態では、チューブアダプタ支持機構7は、上下方向Zにおけるチューブアダプタ6の中央部分に設けられている。また、本実施形態では、チューブアダプタ支持機構7は、前後方向X(チューブ4の中心軸線P1の方向)から見て、チューブアダプタ6の右側部分および左側部分のそれぞれにおいて、チューブアダプタ6を上下方向Zに変位可能に支持している。具体的には、チューブアダプタ支持機構7は、チューブアダプタ6の右側方に設置された右側機構30Rと、チューブアダプタ6の左側方に設置された左側機構30Lと、を有している。
なお、チューブアダプタ支持機構7の右側機構30Rと左側機構30Lは、左右対称な構成を有している。よって、以下では、特に言及しない限り、右側機構30Rの構成と左側機構30Lの構成とを区別せずに説明する。
右側機構30Rおよび左側機構30Lは、チューブ4を左右方向Yに挟むように配置されている。右側機構30Rおよび左側機構30Lは、前後方向Xから見て(チューブ4の中心軸線P1の方向から見て)、チューブアダプタ6の右側方および左側方において、チューブアダプタ6を上下方向Zに変位可能に支持している。上下方向Zにおける右側機構30Rおよび左側機構30Lの長さは、本実施形態では、チューブ4の内径の1/3程度である。
右側機構30Rおよび左側機構30Lは、それぞれ、固定部31と、可動部32と、固定部31および可動部32に設けられ上下方向Zへのチューブアダプタ6の移動を案内するリニアガイド35であって固定レール33およびスライダ34を含むリニアガイド35と、チューブアダプタ6の荷重を受けるための第1荷重受け部36と、を有している。
固定部31は、筐体2に固定されている部分であり、上下方向Zへの移動を規制されている。固定部31は、左右方向Yにおけるチューブアダプタ支持機構7の外側寄り部分に配置されている。固定部31は、上下方向Zにおける可動部32の変位を許容するように構成されている。
固定部31は、第1固定部材37と、第2固定部材38と、第3固定部材39と、固定レール33と、を有している。
第1固定部材37は、筐体2の対応する柱11R,11L(図1参照)に固定された部材である。この第1固定部材37は、対応する柱11R,11Lから前方に延びており、例えば、矩形の板状部分を含んでいる。第1固定部材37に、第2固定部材38が前後方向Xの位置調整を可能に取り付けられている。
第2固定部材38は、左右方向Yにおいて、第1固定部材37の位置に対してチューブ4の中心寄りの位置に配置されている。第2固定部材38は、本実施形態では、上下方向Zから見てL字状に形成されている。第2固定部材38は、チューブアダプタ6の外筒20と左右方向Yに並んでいる。第2固定部材38には、上下方向Zに並ぶ複数の横長孔38aが形成されている。各横長孔38aは、左右方向Yにおける第2固定部材38の外側部分に配置されており、前後方向Xに延びている。各横長孔38aには、固定ボルト40が通されている。各固定ボルト40は、第1固定部材37に形成されたねじ孔(図示せず)にねじ結合しており、第2固定部材38を第1固定部材37に締結している。固定ボルト40が緩められているときにおいて、横長孔38aの位置を変更することで、第1固定部材37(チューブ4)に対する第2固定部材38の前後位置を調整できる。なお、第2固定部材38を第1固定部材37に対して前後方向Xの位置を調整可能で且つ第2固定部材38を第1固定部材37に固定可能な構成であれば、上述の構成に限定されない。第2固定部材38のうち、前後方向Xと直交する矩形板状に形成された部分に、第3固定部材39が左右方向Yの位置調整を可能に取り付けられている。
第3固定部材39は、左右方向Yにおいて、第2固定部材38の位置に対してチューブ4の中心寄りの位置に配置されている。第3固定部材39は、本実施形態では、上下に細長い矩形の板状に形成されており、第3固定部材39の厚み方向が前後方向Xとなるように配置されている。第3固定部材39は、チューブアダプタ6の外筒20と左右方向Yに並んでいる。第3固定部材39には、上下方向Zに並ぶ複数の横長孔39aが形成されている。各横長孔39aは、左右方向Yに延びている。各横長孔39aには、固定ボルト41が通されている。
各固定ボルト41は、第2固定部材38に形成されたねじ孔にねじ結合しており、第3固定部材39を第2固定部材38に締結している。固定ボルト41が緩められているときにおいて、固定ボルト41に対する横長孔39aの位置を変更することで、第2固定部材38(チューブ4)に対する第3固定部材39の左右位置を調整できる。なお、第3固定部材39を第2固定部材38に対して左右方向Yの位置を調整可能で且つ第3固定部材39を第2固定部材38に固定可能な構成であれば、上述の構成に限定されない。
上述の構成により、第3固定部材39および固定レール33は、固定ボルト40,41を緩めた状態で、チューブ4に対する前後方向Xの位置および左右方向Yの位置を変更できる。
第3固定部材39には、ストッパブラケット42が固定されている。ストッパブラケット42は、一つの第3固定部材39において上下方向Zに並んで例えば2箇所に配置されており、本実施形態では、第3固定部材39から前方に延びている。各ストッパブラケット42には、ストッパ43が固定されている。ストッパ43は、例えば、ボルトを用いて形成されている。ストッパ43は、上下方向Zにおける可動部32の可動量の最大値を規定するために設けられている。ストッパ43は、ストッパブラケット42に形成された貫通孔を貫通しており、当該ストッパ43に取り付けられた一対の固定ナット44を用いてストッパブラケット42に固定されている。この構成により、左右方向Yにおけるストッパ43の頭部の位置を調整可能である。本実施形態では、ストッパ43の先端に設けられた頭部が、可動部32の後述するストッパ受け部46eに接触可能に配置される。第3固定部材39には、固定レール33が固定されている。
固定レール33は、上下方向Zに真っ直ぐに延びる部材である。固定レール33は、左右方向Yにおける第3固定部材39の内側部分に配置されている。本実施形態では、固定レール33は、上下方向Zに延びている。固定レール33は、第3固定部材39の前面に設置されている。固定レール33は、上下方向Zから見てくびれた形状に形成されている。すなわち、固定レール33は、前後方向Xの中間部の幅(左右方向Yの幅)が、前端部の幅よりも狭く、且つ、後端部の幅よりも狭い形状に形成されている。この固定レール33によって、スライダ34を含む可動部32が上下方向Zの変位を案内される。
可動部32は、チューブアダプタ6に固定されている部分であり、チューブアダプタ6と上下方向Zに一体的に移動可能である。可動部32は、左右方向Yにおけるチューブアダプタ支持機構7の内側寄り部分に配置されている。可動部32は、チューブアダプタ6と一体的に上下方向Zに変位する。
可動部32は、第1可動部材45と、第2可動部材46と、スライダ34と、を有している。
第1可動部材45は、チューブアダプタ6に直接固定されている部分である。第1可動部材45は、略矩形の板状に形成されており、第1可動部材45の厚み方向が前後方向Xに沿っている。第1可動部材45のうち、左右方向Yの内側端面は、チューブアダプタ6の外筒20の外周面形状に沿った円弧状に形成されており、外筒20の外周面に溶接等によって固定されて外筒20と一体化している。なお、第1可動部材45と外筒20とは、互いの相対位置調整を可能に連結されていてもよい。第1可動部材45には、上下方向Zに並ぶ複数の縦長孔45aが形成されている。
各縦長孔45aは、左右方向Yにおける第1可動部材45の外側部分に配置されており、上下方向Zに延びている。各縦長孔45aには、固定ボルト47が通されている。各固定ボルト47は、第2可動部材46に形成されたねじ孔にねじ結合しており、第2可動部材46を第1可動部材45に締結している。固定ボルト47が緩められているときにおいて、固定ボルト47に対する縦長孔45aの位置を変更することで、第1可動部材45に対する第2可動部材46の上下方向Zの位置を調整できる。上述したように、横長孔38a,39aと縦長孔45aとが設けられていることにより、筐体2に対する前後方向X、左右方向Y、および、上下方向Zへのチューブアダプタ6の3次元の位置調整が可能である。例えば、チューブアダプタ6が後述する弾性部材51で支持され且つ外力を受けていない無負荷状態において、横長孔38a,39aの位置と縦長孔45aの位置とを調整することで、チューブアダプタ6の位置調整が可能である。この位置調整するのにチューブアダプタ6に加える必要のある力は、数kg程度で済む。
なお、第2可動部材46を第1可動部材45に対して上下方向Zの位置を調整可能で且つ第2可動部材46を第1可動部材45に固定可能な構成であれば、上述の構成に限定されない。
第2可動部材46は、リニアガイド35のスライダ34を保持する部分として設けられている。第2可動部材46は、上下方向Zに細長く延びている。第2可動部材46は、本実施形態では、上下方向Zからみてクランク形状に形成されており、前後方向Xと直交して延びる後部46aと、左右方向Yと直交して延びる中間部46bと、前後方向Xと直交して延びる前部46cと、を有している。
後部46aには、前述した固定ボルト47がねじ結合する部分である。この後部46aに第1可動部材45が固定されている。後部46aは、第1可動部材45の後方に配置されている。中間部46bは、左右方向Yにおけるリニアガイド35の側方に配置されている。前部46cには、ストッパ受け部46d,46eが形成されている。ストッパ受け部46d,46eは、それぞれ、前部46cの一部を切り欠くようにして形成された部分である。より具体的には、板状の前部46cのうち、左右方向Yの外側部分で且つストッパ43に隣接する箇所に、左右方向Yの内側に向かう窪みを形成することで、ストッパ受け部46d,46eが形成されている。ストッパ受け部46dの上端部および下端部と、ストッパ受け部46eの上端部は、ストッパ43に対する上下方向Zの変位量が一定値に到達すると、ストッパ43の頭部に接触する。これにより、可動部32およびチューブアダプタ6が固定部31に対して上下方向Zに過度に変位することを防止できる。前部46cの後端部に、リニアガイド35のスライダ34が固定されている。
スライダ34は、固定レール33と協働してリニアガイド35を形成している。スライダ34は、本実施形態では、上下方向Zに離隔して2つ設けられている。なお、スライダ34の数は限定されない。
上下方向Zから見て、スライダ34は、固定レール33の形状に対応した形状を有しており、くびれた形状に形成されている。すなわち、スライダ34の溝において、前後方向Xの中間部の幅(左右方向Yの幅)が、前端部の幅よりも狭く、且つ、後端部の幅よりも狭い形状に形成されている。スライダ34は固定レール33に上下方向Zに相対移動可能に嵌まっている。
第1荷重受け部36は、チューブアダプタ6および可動部32の自重を含む荷重を受けるために設けられている。第1荷重受け部36は、弾性支持機構であり、チューブアダプタ6および可動部32を上下方向Zに移動可能な状態で上記の荷重を受ける。第1荷重受け部36は、本実施形態では、チューブアダプタ支持機構7の下部に配置されている。
第1荷重受け部36は、軸部材48と、軸部材48に取り付けられた一対の受け部材49,50と、一対の受け部材49,50に挟まれた弾性部材51と、を有している。
軸部材48は、上下方向Zに延びており、一対の受け部材49,50および弾性部材51が嵌合している。軸部材48は、例えば頭部付ボルトまたはスタッドボルト等のボルトを用いて形成された雄ねじ部材である。軸部材48は、第2可動部材46の中間部46bに形成された雌ねじ部46fにねじ結合されている。また、軸部材48のうち雌ねじ部46fに隣接した箇所で且つ第2可動部材46の下方位置に、ロックナット52がねじ結合している。ロックナット52が設けられていることで、軸部材48が第2可動部材46に対して緩むことを抑制されている。この構成により、軸部材48と可動部32とは上下方向Zに一体的に変位する。軸部材48のうち、ロックナット52の下方に、一対の受け部材49,50および弾性部材51が配置されている。
一対の受け部材49,50は、協働して弾性部材51を上下方向Zに挟んでおり、弾性部材51の弾性反発力を固定部31と可動部32とに伝達する。各受け部材49,50は、本実施形態では、中央に貫通孔が形成された円板状に形成されている。各受け部材49,50の貫通孔に軸部材48が隙間をあけて通されている。上側の受け部材49の上方には、ダブルナットからなるストッパ53が配置されている。このストッパ53は、軸部材48にねじ結合しているとともに、上側の受け部材49を上方から受けている。これにより、上側の受け部材49は、軸部材48に対する上方への移動が規制されている。下側の受け部材50は、固定部31の第3固定部材39に受けられている。具体的には、第3固定部材39の下端部には、左右方向Yにおける第3固定部材39の内側端部の下端部に、凸状の受け部39bが形成されている。この受け部39bに下側の受け部材50が配置されており、受け部39bが下側の受け部材50を下方から受けている。
弾性部材51は、本実施形態では、コイルばねである。弾性部材51は、可動部32から軸部材48および上側の受け部材49を介して伝達された荷重を、下側の受け部材50を介して固定部31の第3固定部材39に伝達する。
第3固定部材39には、受け部39bの下方に貫通孔が形成されており、この貫通孔に軸部材48が通されている。軸部材48の下部には、ナットからなるストッパ54とねじ結合している。ストッパ54は、いわゆるダブルナットであり、互いに締結されることで軸部材48に固定されている。チューブ4の中心軸線が水平であるとき、上側のストッパ54と第3固定部材39との間には、隙間SPが設けられている。この隙間SPは、固定部31に対して可動部32およびチューブアダプタ6が上側へ変位できる可動量に相当する。チューブ4の中心軸線が水平である状態から可動部32およびチューブアダプタ6が上記の隙間SP分上方へ変位すると、ストッパ54が第3固定部材39の下端部に接触し、軸部材48、可動部32、および、チューブアダプタ6がそれ以上上方へ変位する動作を規制する。
以上説明したように、チューブアダプタ6が上下方向Zに変位すると、リニアガイド35のスライダ34が固定レール33に対して上下方向Zにスライドする。このとき、チューブアダプタ6の荷重は、第1荷重受け部36の弾性部材51によって常時受けられていることから、チューブアダプタ6のスムーズな上下変位が可能である。
以上が、チューブアダプタ支持機構7の構成である。
図2および図7~図9を参照して、次に、ドア支持機構9の構成を説明する。
ドア支持機構9は、筐体2に取り付けられており、チューブアダプタ6およびチューブアダプタ支持機構7の前方に配置されている。ドア支持機構9は、チューブアダプタ6の開口部6a(チューブ4の開口部4a)に対してドア8を開閉可能に支持しており、チューブ4の開口部4aおよびチューブアダプタ6の上下方向Zへの変位に連動してドア8を上下方向Zに変位可能に支持している。また、本実施形態では、ドア支持機構9は、ドア8の傾斜動作を許容している。
ドア支持機構9は、ドア8を支持するためにドア8に連結された第1支持部材61と、第1支持部材61を支持する第2支持部材62と、第1支持部材61からの荷重を第2支持部材62に伝達する第2荷重受け部64と、第2支持部材62を支持し第2支持部材62および第1支持部材61を介してドア8に連結されドア8を開閉させるためのドア開閉機構65と、ドア8に関する設定を行うための設定部66と、を有している。
第1支持部材61は、本実施形態では、ドア8の前方で且つドア8の上部側に配置され上下方向Zに延びる軸状部である。第1支持部材61は、本実施形態では、スタッドボルトを用いて形成されており、雄ねじ部61aを有している。第1支持部材61は、左右方向Yにおけるドア8の中心に配置されている。第1支持部材61は、金属製で十mm~数十mm程度の直径を有しており、ドア8の自重を支えることが可能な強度を有している。第1支持部材61の下部はドア8の前方に位置しており、第1支持部材61の上部はドア8の上方に位置している。第1支持部材61の下端部は、継手としての球面継手67を介してドア8に連結されている。
球面継手67は、第1支持部材61に取り付けられた第1部材68と、ドア8に取り付けられた第2部材69と、を有している。
球面継手67の第1部材68は、本実施形態では、軸受部分であり、第2部材69に設けられた球状部70を受ける球体受け部71と、球体受け部71から上方に延び第1支持部材61の下端の雄ねじ部61aにねじ結合する雌ねじ軸72と、を有している。球体受け部71は、球状部70と滑り接触する内周面を含んでいる。第1部材68は、第1支持部材61とねじ結合していることにより、第1支持部材61と一体的に移動する。
球面継手67の第2部材69は、本実施形態では、軸部分であり、球状部70と、球状部70から例えば後方に延びる雄ねじ軸73であって、ドア8の前面に固定されたブラケット8aに形成された雌ねじ部(図示せず)にねじ結合する雄ねじ軸73と、を有している。第2部材69は、ブラケット8aおよびドア8と一体的に移動する。上記のように、ドア8と第1支持部材61とが球面継手67を用いて連結されていることにより、ドア8は、上下方向Zと直交する左右方向Yに延びる軸線L1回りに変位可能に第1支持部材61に連結されている。この構成により、ドア8を閉じたときにドア8の外周部とチューブアダプタ6の開口部6aとの間に隙間が生じることをより確実に抑制できる。なお、第1支持部材61に球状部70を設けるとともに、ドア8のブラケット8aにこの球状部70を受ける軸受部を設けてもよい。
上述の構成を有する球面継手67が下端に設けられた第1支持部材61を取り囲むようにして、第2支持部材62が配置されている。
第2支持部材62は、前述したように、第1支持部材61を支持する部材であり、第1支持部材61とは前後方向Xおよび左右方向Yに一体的に移動可能に構成されている。本実施形態では、第2支持部材62は、ドア8の前方に配置されている。本実施形態では、第2支持部材62は、数mm程度の厚みの金属板を複数組み合わせて形成されている。これにより、第2支持部材62は、ドア8等の荷重を支えることが可能な強度を有している。
第2支持部材62は、左右一対の柱74R,74Lと、上下一対の梁としての上梁75および下梁76と、を有している。
柱74R,74Lは、ドア開閉機構65に支持される部分として設けられている。柱74R,74Lは、左右方向Yに離隔して配置されている。本実施形態では、柱74R,74Lは、ドア開閉機構65に吊り下げ支持されている。柱74R,74Lは、それぞれ、左右方向Yを厚み方向とする矩形の板状に形成されている。柱74R,74Lの上端部は、ドア8の上方に配置されており、ドア支持機構9の後述する前後スライダ111a,111aに固定されている。各柱74R,74Lの上部は、ドア8の上方に位置しており、各柱74R,74Lの中間部から下端部にかけての部分が、ドア8の前方に位置している。各柱74R,74Lとドア8との間には、ドア押さえ弾性部材77が配置されている。
ドア押さえ弾性部材77は、「第2弾性部材」の一例である。ドア押さえ弾性部材77は、第2支持部材62とドア8との間で弾性変形することでドア8をチューブアダプタ6の開口部6a(チューブ4の開口部4a)側へ加圧する弾性反発力を生じる。ドア押さえ弾性部材77は、コイルばね等を用いて形成されており、右柱74Rとドア8との間に配置されているとともに、左柱74Lとドア8との間に配置されている。ドア押さえ弾性部材77は、各柱74R,74Lにおいて上下方向Zに離隔して例えば2箇所に配置されている。ドア押さえ弾性部材77は、例えば、上下方向Zにおける球面継手67の下方に配置されている。ドア押さえ弾性部材77は、対応する柱74R,74Lに取り付けられていることが好ましいけれども、ドア8に取り付けられていてもよい。上記の構成により、ドア8と向かい合った正面視において、ドア押さえ弾性部材77は、左右対称に配置されており、これら複数のドア押さえ弾性部材77がドア8をより均等な荷重でチューブ4側に加圧している。左右一対の柱74R,74Lの間に、上梁75および下梁76が配置されている。
上梁75および下梁76は、第2荷重受け部64の後述する弾性部材82を支持するとともに第1支持部材61が通される部分として設けられている。上梁75および下梁76は、上下方向Zに離隔して配置されている。本実施形態では、上梁75および下梁76は、柱74R,74Lに固定されている。より具体的には、上梁75および下梁76の左右両端部が、それぞれ、対応する柱74R,74Lの内側面に固定されている。上梁75および下梁76は、それぞれ、上下方向Zを厚み方向とする矩形の板状に形成されている。本実施形態では、上梁75および下梁76は、ドア8の上方に配置されている。上梁75の上方には、設定部66の後述する初期荷重設定部91が配置される空間が形成されている。また、上梁75と下梁76との間には、設定部66の後述するドア高さ位置調整部92が配置される空間が形成されている。上梁75および下梁76には、それぞれ、貫通孔75a,76aが形成されている。
貫通孔75a,76aは、第1支持部材61が通過する部分として設けられている。本実施形態では、貫通孔75a,76aは、平面視において梁75,76の中央に形成されている。
上記の構成を有する第2支持部材62は、第2荷重受け部64を介して第1支持部材61およびドア8からの荷重を受ける。第2荷重受け部64は、第2支持部材62の柱74R,74Lの間において、上梁75の上方に配置されている。
第2荷重受け部64は、上梁75に載せられた下プレート81と、下プレート81に載せられた左右一対の弾性部材82,82と、これらの弾性部材82上に設置された上プレート83と、上プレート83と下プレート81とを繋ぐ左右一対の連結軸84,84と、上プレート83と第1支持部材61とを連結するナットとしての上下一対の連結ナット85,85と、上プレート83と連結軸84とを連結するナットとしての初期荷重設定部材86,86と、を有している。
下プレート81は、上梁75の上面に固定された矩形の板状部材である。下プレート81には、第1支持部材61が貫通する貫通孔が形成されている。下プレート81上に、弾性部材82が配置されている。
弾性部材82は、「第1弾性部材」の一例である。弾性部材82は、第2支持部材62に対して第1支持部材61が上下方向Zに移動可能なように第1支持部材61からの荷重を第2支持部材62に伝達する部材として設けられている。弾性部材82は、コイルばね等を用いて形成されている。本実施形態では、弾性部材82は、第1支持部材61を中心として左右対称に一対設置されている。各弾性部材82の全長およびばね定数は、ドア8の自重、上下方向Zにおけるドア8の可動量を考慮して適宜設定される。本実施形態では、弾性部材82は、ドア8が下方に変位すると縮む一方でドア8が上方に変位すると伸びるように構成されている。なお、下プレート81を省略し、弾性部材82を直接上梁75に載せてもよい。
上プレート83は、下プレート81(上梁75)と平行に配置された矩形の平板状部材である。上プレート83には、第1支持部材61が貫通する貫通孔と、左右一対の連結軸84が貫通する左右一対の貫通孔の合計3つの貫通孔が形成されている。上プレート83の下面は、直接、または、ワッシャ等のシート部材を介して各弾性部材82を受けている。
連結軸84は、下プレート81に溶接等によって固定されている。下プレート81が省略される場合、連結軸84は、上梁75に直接固定される。本実施形態では、連結軸84は、対応する弾性部材82で囲まれた空間を通っている。各連結軸84は、上プレート83の対応する貫通孔を通って上プレート83の上方に延びている。また、第1支持部材61も、上プレート83の上方にまで延びている。
連結ナット85は、上下一対設けられており、上プレート83の上方と上プレート83の下方にそれぞれ配置されている。各連結ナット85は、第1支持部材61の上端における雄ねじ部61aにねじ結合することで、第1支持部材61と上プレート83とを互いに固定している。これにより、第1支持部材61と上プレート83とは上下方向Zに一体的に変位する。
初期荷重設定部材86は、各連結軸84に設置されている。初期荷重設定部材86は、上プレート83の上方において、対応する連結軸84の上端に形成された雄ねじ部84aにねじ結合している。この構成により、上プレート83が連結軸84から抜けることが防止されている。そして、初期荷重設定部材86は、ストッパとなって上方への上プレート83の変位を規制する一方、下方への上プレート83の変位は許容する。第1支持部材61からの荷重は、上プレート83および弾性部材82を介して第2支持部材62の上梁75に伝達される。本実施形態では、各初期荷重設定部材86の上方において、各連結軸84に緩み止めナット87がねじ結合されている。各緩み止めナット87は、対応する初期荷重設定部材86に締結されている。これにより、各初期荷重設定部材86が対応する連結軸84に固定されている。
本実施形態では、上下方向Zにおけるドア8の移動量を一定の範囲に規制するための部材として、初期荷重設定部材86およびストッパナット88が設けられている。初期荷重設定部材86は、第1支持部材61に固定された上プレート83を受けることで、上プレート83、第1支持部材61およびドア8が上方へ変位することを規制する。また、ストッパナット88は、上プレート83の下方で且つ下プレート81の上方の位置において、第1支持部材61に形成された雄ねじ部61aにねじ結合している。ストッパナット88は、雄ねじ部61aにねじ結合された緩み止めナット89と締結されていることで、第1支持部材61に固定されている。ストッパナット88は、上梁75に受けられることで、第1支持部材61およびドア8が下方へ変位することを規制する。
上記のように、第1支持部材61は、弾性部材82を介して第2支持部材62に支持されている。そして、弾性部材82が受ける初期荷重(ドア8が移動する前の静止状態での荷重)と、熱処理装置1のメンテナンス時におけるドア8の上下位置(第2支持部材62に対する第1支持部材61の位置)と、を設定するための設定部66が設けられている。
設定部66は、弾性部材82の初期荷重を設定するための初期荷重設定部91と、ドア8の高さ位置を調整するためのドア高さ位置調整部92と、を有している。
初期荷重設定部91は、第2荷重受け部64に設けられており、本実施形態では、第2荷重受け部64の一部が初期荷重設定部91を形成している。
初期荷重設定部91は、上プレート83と、左右一対の連結軸84,84と、上下一対の連結ナット85,85と、初期荷重設定部材86と、を有している。
初期荷重設定部材86は、連結軸84に取り付けられており、上プレート83を介して弾性部材82からの荷重を受ける部材であり、第2支持部材62に対する初期荷重設定部材86の上下位置に応じた初期荷重を弾性部材82に発生させる。すなわち、初期荷重設定部材86の位置によって、弾性部材82の圧縮量が決まる。本実施形態では、左右一対の初期荷重設定部材86,86は、上下の高さ位置が互いに同じである。より具体的には、各連結軸84の雄ねじ部84aに対する各初期荷重設定部材86のねじ込み量、すなわち、各連結軸84に対する各初期荷重設定部材86の上下位置を変更すると、下プレート81に対する上プレート83の上下位置も変化する。上プレート83と下プレート81との間の距離が変化すると、弾性部材82の圧縮量が変化する。弾性部材82の圧縮量が変化すると、弾性部材82の弾性反発力、すなわち、初期荷重が変化する。図8では、初期荷重設定部材86を上プレート83から離隔させることで、初期荷重設定部材86と上プレート83との間に隙間を設けた状態を示している。すなわち、初期荷重設定部材86による荷重がゼロの状態を示している。
なお、本実施形態では、初期荷重設定部材86がナットを用いて形成される例を説明している。しかしながら、この通りで無くてもよい。初期荷重設定部材は、ドア8が静止状態にあるときの弾性部材82の圧縮量(ばね長)を変更できる構成であればよく、上プレート83と連結軸84に連結されるナットとは別の部材で形成されてもよい。
本実施形態では、上記の構成を有する初期荷重設定部91の下方において、上梁75と下梁76との間の空間に、ドア高さ位置調整部92が配置されている。ドア高さ位置調整部92は、熱処理装置1の非稼働時(被処理物100を熱処理するサイクルを行っていないとき)において、熱処理装置1のメンテナンス等のためにドア8の上下位置を変更するときに用いられる。
ドア高さ位置調整部92は、位置調整部材93と、上軸受ユニット94と、下軸受ユニット95と、を有している。
位置調整部材93は、初期荷重設定部材86とは別の部材であり、第2支持部材62に対する第1支持部材61(ドア8)の上下位置を調整するために設けられている。位置調整部材93は、本実施形態では、ナット部材であり、第1支持部材61の中間部に形成された雄ねじ部61aにねじ結合している。位置調整部材93は、外周面を円筒状に形成されることで人の手によって回されるように構成されてもよい。また、位置調整部材93は、互いに平行な一対の面を一組または複数組有する形状(例えば多角形形状)に形成され、スパナ等の工具によって回されるように構成されてもよい。
熱処理装置1が稼働中のとき、すなわち、熱処理装置1のチューブ4に被処理物100が搬入され、熱処理装置1によって被処理物100が加熱処理され、その後、チューブ4から被処理物100が搬出される動作が行われている間、位置調整部材93は、上軸受ユニット94および下軸受ユニット95の双方と離隔して配置されている。これにより、熱処理装置1が稼働中のとき、位置調整部材93と軸受ユニット94,95との接触が防止されており、弾性部材82によって支持されたドア8の上下変位が許容される。
上軸受ユニット94は、位置調整部材93の上方に配置されている。上軸受ユニット94は、上軸受94aと、上軸受94aを上梁75に取り付けるための上軸受ホルダ94bと、を有している。
上軸受94aは、本実施形態では、下軌道盤および上軌道盤を含むスラスト軸受である。上軸受94aの内径は、第1支持部材61の外径よりも大きい。上軸受94aには、第1支持部材61が当該上軸受94aと隙間をあけて通されている。
上軸受ホルダ94bは、上軸受94aの上軌道盤の上面を受け且つ上梁75の下面に受けられる円環状の台座94cと、上軸受94aの下軌道盤の下面の外周縁部を受ける軸受押さえ94dと、台座94cおよび軸受押さえ94dを上梁75に固定する固定ピン94eと、を有している。
軸受押さえ94dは、本実施形態では、上軸受94aの周方向に沿って複数配置されている。各軸受押さえ94dに固定ピン94eが取り付けられている。固定ピン94eは、軸受押さえ94dおよび台座94cを貫通し、さらに、上梁75に形成された固定ピン用の孔部に、圧入等によって固定さている。上記の構成により、位置調整部材93が上軸受94aの下軌道盤に接触したとき、上軸受94aは、位置調整部材93からの上向きのスラスト荷重を受ける。このとき、上軸受94aの下軌道盤と位置調整部材93とが第1支持部材61回りを一体回転できる。
下軸受ユニット95は、位置調整部材93の下方に配置されており、上軸受ユニット94と上下対称に形成されている。下軸受ユニット95は、下軸受95aと、下軸受95aを下梁76に取り付けるための下軸受ホルダ95bと、を有している。
下軸受95aは、本実施形態では、下軌道盤および上軌道盤を含むスラスト軸受であり、上軸受94aと同じ構成を有している。下軸受95aの内径は、第1支持部材61の外径よりも大きい。下軸受95aには、第1支持部材61が当該下軸受95aと隙間をあけて通されている。
下軸受ホルダ95bは、下軸受95aの下軌道盤の下面を受け且つ下梁76の上面に受けられる円環状の台座95cと、下軸受95aの上軌道盤の上面の外周縁部を受ける軸受押さえ95dと、台座95cおよび軸受押さえ95dを下梁76に固定する固定ピン95eと、を有している。
軸受押さえ95dは、本実施形態では、下軸受95aの周方向に沿って複数配置されている。各軸受押さえ95dに固定ピン95eが取り付けられている。固定ピン95eは、軸受押さえ95dおよび台座95cを貫通し、さらに、下梁76に形成された固定ピン用の孔部に、圧入等によって固定されている。上記の構成により、位置調整部材93が下軸受95aの上軌道盤に接触したとき、下軸受95aは、位置調整部材93からの下向きのスラスト荷重を受ける。このとき、下軸受95aの上軌道盤と位置調整部材93とが第1支持部材61回りを一体回転できる。
次に、ドア8の高さ位置を下げる場合の動作を説明する。上記の構成を有するドア高さ位置調整部92においては、位置調整部材93が一方向に回転されると、位置調整部材93は、第1支持部材61に対して上方に移動する。そして、上軸受94aと位置調整部材93とが接した状態で位置調整部材93がさらに上記一方向に回転されると、位置調整部材93の上下位置が一定の状態である一方、第1支持部材61は、ドア8とともに下方に変位される。このとき、弾性部材82の全長が短くなり、当該弾性部材82が圧縮される。
次に、ドア8の高さ位置を上げる場合の動作を説明する。上記の構成を有するドア高さ位置調整部92においては、位置調整部材93が上記一方向とは反対の他方向に回転されると、位置調整部材93は、第1支持部材61に対して下方に移動する。そして、下軸受95aと位置調整部材93とが接した状態で位置調整部材93がさらに上記他方向に回転されると、位置調整部材93の上下位置が一定の状態である一方、第1支持部材61は、ドア8とともに上方に変位される。このとき、弾性部材82の全長が長くなり、当該弾性部材82の圧縮度合いが和らぐ。
次に、ドア開閉機構65の構成を説明する。
図2、図7および図8を参照して、ドア開閉機構65は、ドア8の開閉動作に連動させて第1支持部材61および第2支持部材62を変位させる。本実施形態では、ドア開閉機構65は、ドア8を水平方向に移動させることでドア8を開閉動作させる。ドア開閉機構65は、本実施形態では、ドア8を左右方向Yおよび前後方向Xに移動させることが可能である。ドア開閉機構65は、本実施形態では、チューブ4の前方において第2支持部材62の上方に配置されている。ドア開閉機構65は、第2支持部材62および第1支持部材61を介してドア8を支持しており、ドア8の開閉動作に連動させて第2支持部材62、弾性部材82、および、第1支持部材61を変位させる。本実施形態では、ドア開閉機構65は、2軸スライドテーブル機構である。
ドア開閉機構65は、前後移動機構111と、左右移動機構112と、を有している。
前後移動機構111は、第2支持部材62、第1支持部材61、弾性部材82、第2荷重受け部64およびドア8を含む可動ユニット110を前後方向Xに移動させる機構である。本実施形態では、前後移動機構111は、左右移動機構112の下方に配置されている。前後移動機構111は、前後方向Xに可動ユニット110を変位させる。
前後移動機構111は、前後スライドテーブル111aと、前後方向Xに延び前後スライドテーブル111aを支持するレール111bと、前後スライドテーブル111aを前後方向Xに移動させるアクチュエーター(図示せず)と、を有している。
前後スライドテーブル111aは、本実施形態では、左右一対配置されている。各前後スライドテーブル111aは、ブロック状部分を有しており、このブロック状部分に、第2支持部材62の柱74R,74Lの上端部が固定されている。また、前後スライドテーブル111a,111aの上部は、左右方向Yに離隔して一対設けられたレール111b,111bに支持されている。この構成により、前後スライドテーブル111aは、レール111bに支持されつつレール111bに対して前後方向Xにスライド可能である。レール111b,111bは、左右移動機構112に支持されている。
左右移動機構112は、左右スライドテーブル112aと、左右方向Yに延び左右スライドテーブル112aを支持するレール112bと、左右スライドテーブル112aを左右方向Yに移動させるアクチュエーター(図示せず)と、を有している。
左右スライドテーブル112aは、水平に配置された矩形の平板状部分を有しており、この平板状部分の下面に、前後移動機構111のレール111b,111bが固定されている。また、左右スライドテーブル112aの上部は、前後方向Xに離隔して一対設けられたレール112b,112bに支持されている。この構成により、左右スライドテーブル112aは、レール112bに支持されつつレール112bに対して左右方向Yにスライド可能である。レール112b,112bは、筐体2の例えば上部梁10に固定されている。
上記の構成により、チューブアダプタ6の開口部6aを閉じた状態のドア8を開くときには、まず、前後移動機構111を駆動し、ドア8を含む可動ユニット110を前方へ変位させる。これにより、ドア8をチューブアダプタ6の開口部6aから離隔させる。次いで、左右移動機構112を駆動し、可動ユニット110をチューブアダプタ6の開口部6aの例えば左方へ変位させる。これにより、チューブアダプタ6の開口部6aは開かれ、チューブ4に対する被処理物100の出し入れが可能となる。
一方、チューブアダプタ6の開口部6aを開いた状態のドア8を閉じるには、まず、左右移動機構112を駆動し、可動ユニット110を右方へ変位させる。これにより、ドア8をチューブアダプタ6の開口部6aと前後方向Xに向かい合わせる。次いで、前後移動機構111を駆動し、可動ユニット110をチューブアダプタ6の開口部6aに向けて変位させる。これにより、ドア8がチューブアダプタ6の開口部6aに押し当てられ、ドア8が閉じられる。
なお、本実施形態では、前後移動機構111の上方に左右移動機構112が配置される形態を例に説明したけれども、この通りでなくてもよい。左右移動機構112の上方に前後移動機構111が設けられてもよい。また、本実施形態では、ドア開閉機構65として、2軸スライドテーブル機構を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。ドア開閉機構65は、ドア8を開閉できればよく、例えば、ヒンジ機構等の他の機構が用いられてもよい。
以上説明したように、熱処理装置1によると、チューブアダプタ支持機構7は、チューブ4の開口部4aが上下方向Zに変位する動作に連動してチューブアダプタ6を上下方向Zに変位可能にチューブアダプタ6を支持している。この構成によると、高温になったチューブ支持部材3の熱膨張によってチューブ4の開口部4aの上下位置が変化した場合、高温になったチューブ4の熱膨張によって当該チューブ4の開口部4aの上下位置が変化した場合、または、チューブ4内での被処理物100の荷重バランスに起因して当該チューブ4の開口部4aの上下位置が変化した場合、チューブアダプタ6は、チューブ4の開口部4aの上下位置の変化に合わせて上下方向Zに変位できる。その結果、チューブ4の開口部4aは、チューブアダプタ6から大きな力を受けずに済む。よって、チューブ4の開口部4aにかかる負荷をより低減できる。
また、熱処理装置1によると、チューブアダプタ支持機構7は、チューブアダプタ6の右側部分および左側部分のそれぞれにおいて、チューブアダプタ6を上下方向Zに変位可能に支持している。この構成によると、チューブアダプタ6を一箇所で大きな構造で支持する場合と比べてチューブアダプタ支持機構7をレイアウトし易い。また、チューブアダプタ6の自重を左右のバランスよくチューブアダプタ支持機構7で受けることができる。また、ドア8を支持するドア支持機構9を左右方向Yにおけるドア8の中央部分に配置する本実施形態では、ドア支持機構9の配置に対してチューブアダプタ支持機構7が邪魔にならずに済む。
また、熱処理装置1によると、チューブアダプタ支持機構7は、上下方向Zへの移動を規制された固定部31と、チューブアダプタ6と上下方向Zに一体的に移動可能に設けられた可動部32と、可動部32からの荷重を固定部31に伝達する弾性部材51と、を有している。この構成によると、チューブアダプタ支持機構7は、チューブアダプタ6を上下方向Zにスムーズに変位させることができる。
また、熱処理装置1によると、チューブアダプタ支持機構7は、筐体2に対してチューブアダプタ6を上下方向Z、左右方向Y、および、上下方向Zの少なくとも一つ(本実施形態では、全て)について位置調整可能である。この構成によると、上下位置、左右位置、および、上下位置の少なくとも一つにおけるチューブアダプタ6の位置を調整することが可能である。
また、熱処理装置1によると、チューブアダプタ支持機構7は、上下方向Zにおける可動部32の可動量を規定するストッパ43を含んでいる。この構成によると、チューブアダプタ6が上下方向Zに過度に移動することを防止できる。
また、熱処理装置1によると、チューブアダプタ支持機構7は、固定部31および可動部32に設けられ上下方向Zへのチューブアダプタ6の移動を案内するリニアガイド35を含んでいる。この構成によると、チューブアダプタ支持機構7は、チューブアダプタ6を上下方向Zに、よりスムーズに移動させることができる。
また、熱処理装置1によると、ドア支持機構9は、チューブアダプタ6の開口部6a(チューブ4の開口部4a)が上下方向Zに変位する動作に連動してドア8を上下方向Zに変位可能に支持する。この構成によると、高温になったチューブ支持部材3の熱膨張によってチューブ4の開口部4aの上下位置が変化した場合、高温になったチューブ4の熱膨張によって当該チューブ4の開口部4aの上下位置が変化した場合、または、チューブ4内での被処理物100の荷重バランスに起因して当該チューブ4の開口部4aの上下位置が変化した場合、ドア8は、チューブ4の開口部4aの上下位置の変化に合わせて上下方向Zに変位できる。その結果、チューブ4の開口部4aおよびチューブアダプタ6の開口部6aは、ドア8から大きな力を受けずに済む。よって、チューブ4の開口部4aにかかる負荷をより低減できる。
また、熱処理装置1によると、ドア支持機構9の弾性部材82は、第2支持部材62に対して第1支持部材61が上下方向Zに移動可能なように第1支持部材61からの荷重を第2支持部材62に伝達する。この構成によると、ドア支持機構9は、弾性部材82の弾性変形によって、ドア8を上下方向Zにスムーズに移動させることができる。
また、熱処理装置1によると、ドア8は、左右方向Yに延びる軸線L1回りに変位可能に第1支持部材61に連結されている。この構成によると、チューブ4の開口部4aが上下方向Zに対して傾くように変位した場合、例えば、チューブ4内での被処理物100の荷重バランスに起因して当該チューブ4の開口部4aが上下方向Zに対して傾いた場合、ドア支持機構9は、この傾きに合わせるようにドア8を傾けることができる。これにより、チューブ4の開口部4aとドア8との間に隙間ができることを抑制しつつ、チューブ4の開口部4aに大きな負荷が作用することを抑制できる。
特に、本実施形態の熱処理装置1では、ドア8と第1支持部材61とは、球面継手67を用いて連結されている。この構成によると、チューブ4の開口部4aの変位に合わせるようにドア8が変位する自由度をより高くでき、且つ、継手(球面継手67)が少ない部品点数で済む。
また、熱処理装置1によると、ドア支持機構9の第1支持部材61は、上下方向Zに延びる軸状部であり、第2支持部材62に形成された貫通孔75a,76aを通されている。この構成によると、第2支持部材62が第1支持部材61を保護する保護部材として機能し、第1支持部材61が異物に接触することをより確実に抑制できる。さらに、第1支持部材61および第2支持部材62をコンパクトに配置できる。
また、熱処理装置1によると、ドア支持機構9のドア押さえ弾性部材77は、第2支持部材62とドア8との間で弾性変形することでドア8をチューブアダプタ6の開口部6a(チューブ4の開口部4a)側へ加圧する弾性反発力を生じる。この構成によると、ドア8をチューブアダプタ6の開口部6aへ加圧する荷重をドア8に与えることで、ドア8とチューブアダプタ6との密着度を高めることができる。さらに、ドア8をチューブアダプタ6の開口部6a(チューブ4の開口部4a)に加圧する荷重をドア8の周方向においてより均等にできる。
また、熱処理装置1によると、ドア支持機構9のドア開閉機構65は、ドア8の開閉動作に連動させて第1支持部材61および第2支持部材62を変位させる。この構成によると、ドア開閉機構65は、ドア8の開閉動作に伴ってドア支持機構9の第1支持部材61と第2支持部材62の双方をチューブ4の開口部4aに対して変位させることができる。これにより、チューブ4の開口部4aを通して被処理物100を出し入れする際に、第1支持部材61および第2支持部材62が邪魔にならないようにこれら第1支持部材61および第2支持部材62を移動させることができる。
また、熱処理装置1によると、ドア支持機構9の初期荷重設定部材86は、第2支持部材62に対する初期荷重設定部材86の上下位置に応じた初期荷重を弾性部材82に発生させる。さらに、位置調整部材93は、初期荷重設定部材86とは別の部材で設けられ、第2支持部材62に対する第1支持部材61の上下位置を調整するために用いられる。この構成によると、初期荷重設定部材86は、例えば、チューブ4の開口部4aがドア8に対して変位する前の状態における弾性部材82の弾性変形量を設定できる。また、位置調整部材93を操作することで、第2支持部材62に対する第1支持部材61の上下位置を変更できる。このような構成により、例えば熱処理装置1のメンテナンスの際等において、初期荷重設定部材86を操作することなく、第2支持部材62に対する第1支持部材61(ドア8)の位置調整を行うことができる。このように、初期荷重設定作業と、ドア8の位置調整作業とを互いに独立して行うことができる構成が採用されている結果、熱処理装置1の組立およびメンテナンスにかかる手間をより少なくできる。
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上述の実施の形態に限られない。本発明は、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。
本発明は、熱処理装置として、広く適用することができる。
1 熱処理装置
2 筐体
4 チューブ
4a 開口部
6 チューブアダプタ
7 チューブアダプタ支持機構
8 ドア
31 固定部
32 可動部
35 リニアガイド
43 ストッパ
51 弾性部材
100 被処理物
P1 チューブの中心軸線
Y 左右方向
Z 上下方向

Claims (6)

  1. 被処理物を出し入れするための開口部を含む横型のチューブと、
    前記開口部を開閉するドアと、
    前記チューブの前記開口部と前記ドアとの間に配置され前記ドアを前記チューブに取り付けるためのチューブアダプタと、
    前記チューブの前記開口部が上下方向に変位する動作に連動して前記チューブアダプタを前記上下方向に変位可能に支持するチューブアダプタ支持機構と、
    を備えている、熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の熱処理装置であって、
    前記チューブアダプタ支持機構は、前記チューブの軸線方向から見て、前記チューブアダプタの右側部分および左側部分のそれぞれにおいて、前記チューブアダプタを前記上下方向に変位可能に支持している、熱処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱処理装置であって、
    前記チューブアダプタ支持機構は、
    前記上下方向への移動を規制された固定部と、
    前記チューブアダプタと前記上下方向に一体的に移動可能に設けられた可動部と、
    前記可動部からの荷重を前記固定部に伝達する弾性部材と、
    を有している、熱処理装置。
  4. 請求項3に記載の熱処理装置であって、
    前記チューブを支持する筐体をさらに備え、
    前記チューブアダプタ支持機構は、前記チューブの軸線方向から見て、前記筐体に対して前記チューブアダプタを前記上下方向および左右方向の少なくとも一方に位置調整可能である、熱処理装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の熱処理装置であって、
    前記チューブアダプタ支持機構は、前記上下方向における前記可動部の可動量を規定するストッパを含む、熱処理装置。
  6. 請求項3~請求項5の何れか1項に記載の熱処理装置であって、
    前記チューブアダプタ支持機構は、前記固定部および前記可動部に設けられ前記上下方向への前記チューブアダプタの移動を案内するリニアガイドを含む、熱処理装置。
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