JP7338538B2 - ラジアルフォイル軸受、ラジアルフォイル軸受の製造方法 - Google Patents

ラジアルフォイル軸受、ラジアルフォイル軸受の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、ラジアルフォイル軸受、ラジアルフォイル軸受の製造方法に関するものである。
従来、高速回転体用の軸受として、回転軸に外挿されて用いられるラジアル軸受が知られている。このようなラジアル軸受としては、軸受面を形成する薄板状のトップフォイルと、このトップフォイルを弾性的に支持するバックフォイルと、前記トップフォイル及び前記バックフォイルを収容する円筒状の軸受ハウジングと、を備えたラジアルフォイル軸受がよく知られている。ラジアルフォイル軸受のバックフォイルとしては、薄板を波板状に成形したバンプフォイルが主として用いられている。
下記特許文献1に記載のラジアルフォイル軸受は、軸受ハウジングにトップフォイルを保持するために、円筒状に巻いたトップフォイルの端部に固定具を係合させ、その固定具を軸受ハウジングの内周面に形成した通し溝に収容している。通し溝の内側面には、通し溝の長さ方向に沿って係止凹部が形成され、その係止凹部に固定具から延出したトップフォイルの端部が挿入されている。
特許第5861550号公報
しかしながら、軸受ハウジングの通し溝に、上記係止凹部を形成するには、微細な加工が必要となる。また、上記固定具は、金属材から切り出しており、製作に時間がかかる。
本開示は、新たなトップフォイルの保持構造の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示のラジアルフォイル軸受は、挿通孔を有する軸受ハウジングと、前記挿通孔に収容されたトップフォイルと、前記トップフォイルを前記軸受ハウジングに係止させる係止部材と、を備え、前記軸受ハウジングは、前記挿通孔の内周面に、前記挿通孔が延びる軸方向に沿って通し溝が形成され、前記トップフォイルは、端部同士が前記軸受ハウジング側に引き出されるように交差した状態で円筒状に巻かれており、前記係止部材は、前記通し溝に収容される囲い板部と、前記囲い板部から前記トップフォイル側に突出する第1返し板部と、を備え、前記トップフォイルの端部が、前記囲い板部と前記第1返し板部との隙間に挿入される。
また、本開示においては、前記係止部材は、前記囲い板部の前記軸方向の両端部から突出し、前記軸受ハウジングと前記軸方向で係止する第2返し板部を備えてもよい。
また、本開示においては、前記係止部材は、前記囲い板部から前記トップフォイル側に突出し、前記トップフォイルと前記軸方向で係止する第3返し板部を備えてもよい。
また、本開示においては、前記第1返し板部は、前記トップフォイルの内側で回転するシャフトの回転方向で、前記トップフォイルの端部と対向する対向壁を備えてもよい。
また、本開示においては、前記囲い板部の底面部は、前記通し溝に向かって突出していてもよい。
また、本開示のラジアルフォイル軸受の製造方法は、挿通孔を有する軸受ハウジングと、前記挿通孔に収容されたトップフォイルと、前記トップフォイルを前記軸受ハウジングに係止させる係止部材と、を備え、前記軸受ハウジングは、前記挿通孔の内周面に、前記挿通孔が延びる軸方向に沿って通し溝が形成され、前記トップフォイルは、端部同士が前記軸受ハウジング側に引き出されるように交差した状態で円筒状に巻かれており、前記係止部材は、前記通し溝に収容される囲い板部と、前記囲い板部から前記トップフォイル側に突出する第1返し板部と、を備え、前記トップフォイルの端部が、前記囲い板部と前記第1返し板部との隙間に挿入される、ラジアルフォイル軸受の製造方法であって、前記通し溝に前記囲い板部を収容した後、前記囲い板部の前記軸方向の両端部から第2返し板部を突出させ、前記軸受ハウジングと前記軸方向で係止させる。
本開示によれば、新たなトップフォイルの保持構造を提供できる。
本開示のラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す側面図である。 本開示の第1実施形態に係るラジアルフォイル軸受を示す正図である。 本開示の第1実施形態に係るトップフォイルを展開した平面図である。 本開示の第1実施形態に係るラジアルフォイル軸受の通し溝に係合する係止部材の斜視図である。 本開示の第1実施形態に係る係止部材の平面図である。 本開示の第1実施形態に係る係止部材の正面図である。 本開示の第1実施形態に係る係止部材の右側面図である。 本開示の第1実施形態に係る係止部材の展開図である。 本開示の第1実施形態に係る係止部材の製造方法の一例を示す説明図である。 本開示の第2実施形態に係る係止部材の右側面図である。 本開示の第3実施形態に係る係止部材の斜視図である。
以下、図面を参照して本開示のラジアルフォイル軸受を詳しく説明する。
図1は、本開示のラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す側面図である。
図1中、符号1は回転軸(シャフト)、符号2は回転軸の軸方向の一方側の先端に設けられたインペラ、符号3は本開示に係るラジアルフォイル軸受である。なお、図1では省略してラジアルフォイル軸受を一つしか記載していないが、通常は回転軸1の軸方向にラジアルフォイル軸受が二つ設けられている。したがって、本開示においてもラジアルフォイル軸受3が二つ設けられている。
回転軸1には、ラジアルフォイル軸受3が外挿(挿通)されている。回転軸1のインペラ2とラジアルフォイル軸受3との間には、スラストカラー4が設けられている。このスラストカラー4の軸方向両側には、スラスト軸受5が配置(挿通)されている。インペラ2は、静止側となるハウジング6内に配置されており、ハウジング6との間にチップクリアランス7を有している。
(第1実施形態)
図2は、本開示の第1実施形態に係るラジアルフォイル軸受3を示す正面図である。
ラジアルフォイル軸受3は、回転軸1に外挿されて、該回転軸1を支持する軸受である。ラジアルフォイル軸受3は、トップフォイル9と、中間フォイル10と、バックフォイル11と、軸受ハウジング12と、を備える。軸受ハウジング12は、回転軸1が挿通される挿通孔12aを有する。
なお、以下の説明においては、挿通孔12aを基準に各部材の位置関係を説明することがある。具体的に、「軸方向」とは、挿通孔12aが延びる方向(回転軸1が挿通される方向)を言う。また、「径方向」とは、挿通孔12aの径方向を言う。また、「周方向」とは、挿通孔12aの内周面に沿った周方向を言う。
軸受ハウジング12は、径方向におけるラジアルフォイル軸受3の最外部を構成する円筒状の部材である。軸受ハウジング12には、挿通孔12aが形成されている。挿通孔12aには、バックフォイル11、中間フォイル10、トップフォイル9が収容されている。具体的に、バックフォイル11は挿通孔12aの内周面に支持され、中間フォイル10はバックフォイル11に支持され、トップフォイル9は中間フォイル10に支持されている。なお、本開示の軸受ハウジング12は、挿通孔12aを備える円筒状の部材である。しかし、挿通孔12aを有すれば、軸受ハウジング12は、円筒状以外の部材(例えば角柱状の部材)であってもよい。
図3は、本開示の第1実施形態に係るトップフォイル9を展開した平面図である。
トップフォイル9は、図3に示すように、周方向を長辺とし、軸方向を短辺とする矩形状の金属箔である。このトップフォイル9は、図2に示すように、円筒状に巻かれて、回転軸1の周面に対向して配置されている。
トップフォイル9の長辺方向における一方の短辺(端部,第1端)には、図3に示すように、長辺方向の一方側に突出する一つの凸部21aと、凸部21aの短辺方向両側に形成された二つの凹部22aとを有してなる第1の凹凸部23aが形成されている。すなわち、トップフォイル9の長辺方向における一方の短辺は、長辺方向の一方側に突出する一つの凸部21aと、凸部21aの短辺方向両側に延接する段差とを備える。
また、トップフォイル9の当該一方の短辺と反対の他方の短辺(長辺方向における他方側に位置する短辺(端部,第2端))には、短辺方向において離隔する二つの凸部21bと、当該二つの凸部21bの間に位置する一つの凹部22bと、を有してなる第2の凹凸部23bが形成されている。あるいは、トップフォイル9の長辺方向の他方側に位置する短辺には、長辺方向の一方側に窪む凹部22bと、凹部22bの短辺方向両側に位置する段差とを備える。
第2の凹凸部23bの凹部22bは、第1の凹凸部23aの凸部21aに対応して形成されている。また、第1の凹凸部23aの凹部22aは、第2の凹凸部23bの凸部21bに対応して形成されている。つまり、凹部22bの短辺方向の間隔の最少が、凸部21aの短辺方向の幅の最大より大きい。本開示の凹部22bの長辺方向の間隔と、凸部21aの長辺方向の間隔は、長辺方向において一定である。
第2の凹凸部23bの凹部22bは、第1の凹凸部23aと第2の凹凸部23bとが重なるようにトップフォイル9を円筒状に巻いた際、凹部22b内を凸部21aが通り抜けるように形成されている。同様に、第1の凹凸部23aの凹部22aは、トップフォイル9を円筒状に巻いた際、該凹部22a内を凸部21bがそれぞれ通り抜けるように形成されている。つまり、トップフォイル9は、第1端(一方の短辺)から周方向一方側に延伸する部位(凸部21a)と、第2端(他方の短辺)から周方向他方側に延伸する部位(凸部21b)が、軸方向に交差している。
凹部22b、22aを通り抜けた凸部21a、21b(トップフォイル9の両端)は、図2に示すように、それぞれ軸受ハウジング12側に引き出される。すなわち、挿通孔12aの内周側に配されたトップフォイル9を軸方向から見ると、凸部21aと凸部21bが交差している。また、トップフォイル9の凸部21aは、軸方向において、2つの凸部21bの間に位置する。
軸受ハウジング12には、挿通孔12aの内周面に、通し溝14が形成されている。通し溝14は、軸受ハウジング12の軸方向の一方の端面12bから他方の端面12bまで軸方向に沿って形成されている。通し溝14には、トップフォイル9を軸受ハウジング12に係止させる係止部材40(後述)が係合している。係止部材40は、トップフォイル9の端部(凸部21a、21b)を保持している。
バックフォイル11は、軸受ハウジング12と中間フォイル10との間に配置されている。バックフォイル11は、中間フォイル10及びトップフォイル9を弾性的に支持するフォイル(薄板)である。このようなバックフォイル11としては、例えばバンプフォイルや、特開2006-57652号公報や特開2004-270904号公報などに記載されているスプリングフォイル、特開2009-299748号公報などに記載されているバックフォイルなどが用いられる。本実施形態では、バックフォイル11としてバンプフォイルを用いている。
本開示のバックフォイル11は、挿通孔12aの内周面に沿って配置された3つ(複数)のバックフォイル片11aによって構成されている。バックフォイル片11aは、フォイル(薄板)が周方向に波板状になっている。3つのバックフォイル片11aは、軸方向から見たとき、全体として略円筒状になるよう湾曲している。つまり、バックフォイル片11aは、挿通孔12aの内周面に沿って配置される。本開示では、バックフォイル片11aの3つが全て同じ形状・寸法に形成されている。したがって、これらバックフォイル片11aは、挿通孔12aの内周面を周方向において略3分割して配置されている。
バックフォイル片11aは、径方向内側に突出する山部11cと、山部11cから見て径方向外側に突出する谷部11bと、が周方向において交互に形成されている。つまり、バックフォイル片11a(バックフォイル11)は、挿通孔12aの径方向に凹凸を有する。谷部11bの挿通孔12aと対向する平坦部は、軸受ハウジング12に当接可能である。また、山部11cは、中間フォイル10(中間フォイル片10a)に当接可能である。このように、バックフォイル片11aは、山部11cにより、中間フォイル片10aを介してトップフォイル9を弾性的に支持している。なお、バックフォイル片11aの周方向両端は、いずれも谷部11bとなっている。
中間フォイル10は、トップフォイル9とバックフォイル11との間に配置されている。中間フォイル10は、本開示では、挿通孔12aの内周面に沿って配置された3つの中間フォイル片10aによって構成されている。3つの中間フォイル片10aは、展開形状が略矩形状であり、軸方向から見たとき、図2に示すように、全体として略円筒状になるよう湾曲している。本開示では、中間フォイル片10aの3つが全て同じ形状・寸法に形成されている。したがって、これら中間フォイル片10aは、挿通孔12aの内周面を周方向において略3分割して配置されている。
中間フォイル片10aの厚みは、バックフォイル片11aよりも薄い。中間フォイル片10aの外形は、バックフォイル片11aの外形と略等しい大きさを有する。この中間フォイル片10aは、バックフォイル11の山部11cの頂部に接する平面部10bと、平面部10bによりも径方向外側に窪む(突出する)溝部10cと、を有する。すなわち、この溝部10cは、トップフォイル9から離隔している。溝部10cは、中間フォイル片10aの周方向両端の間の周方向位置(本開示では周方向における中間フォイル片10aの中央位置)に形成されている。
軸受ハウジング12の軸方向両側の端面12bには、図2に示すようにそれぞれ、挿通孔12aの内周縁から径方向外側に向かって延びる一対の嵌合溝15が形成されている。
本開示の嵌合溝15は、軸受ハウジング12の端面12bを、その周方向にほぼ3分割する位置に、それぞれ形成されている。そして、これら嵌合溝15には、上述した中間フォイル片10a及びバックフォイル片11aを軸受ハウジング12に取り付ける取付片30が嵌合している。
取付片30は、コの字(略Uの字)状に形成され、一対の嵌合溝15に嵌合する一対の脚部と、一対の脚部の間を軸方向で接続し、中間フォイル片10aの溝部10cに係合する係合部と、を有している。本開示では、3つの嵌合溝15のうちの2つの嵌合溝15の間に、通し溝14が配置されている。また、嵌合溝15の一つは、通し溝14と径方向において対向している。なお、嵌合溝15は、軸受ハウジング12の内周縁から外周縁まで貫通して形成されていなくてもよい。
図4は、本開示の第1実施形態に係るラジアルフォイル軸受3の通し溝14に係合する係止部材40の斜視図である。図5は、本開示の第1実施形態に係る係止部材40の平面図である。図6は、本開示の第1実施形態に係る係止部材40の正面図である。図7は、本開示の第1実施形態に係る係止部材40の右側面図である。
これらの図に示すように、係止部材40は、金属板を折り曲げた構造となっている。また、図4に示すように、軸受ハウジング12の通し溝14は、その隅部14aに逃げ加工が無く、また、周方向で対向する内側面にも係止凹部(上述した従来技術の係止凹部)が無い。つまり、通し溝14は、単純なキー溝形状となっている。
係止部材40は、囲い板部41と、第1返し板部42と、第2返し板部43と、第3返し板部44と、を備えている。囲い板部41は、金属板を四角筒状に巻いた形状を有し、図2に示すように、通し溝14に収容される。囲い板部41は、図7に示すように、第1平面部41a(天面部)と、第2平面部41b(第1側面部)と、第3平面部41c(底面部)と、第4平面部41d(第2側面部)と、を備えている。
第1平面部41aは、径方向内側(トップフォイル9側)を向いている。第2平面部41bは、第1平面部41aに対して直角に屈曲し、周方向の一方側を向いている。第3平面部41cは、第2平面部41bに対してさらに直角に屈曲し、径方向外側を向いている。第4平面部41dは、第3平面部41cに対してさらに直角に屈曲し、周方向の他方側を向いている。第4平面部41dは、第1平面部41aの周方向他方側の端部に対して離隔している。また、囲い板部41の角部の外面側は丸みを帯びている。
第1返し板部42は、囲い板部41からトップフォイル9側に突出し、図2に示すように、トップフォイル9の端部(凸部21b)と、挿通孔12aの径方向で係止する。第1返し板部42は、図7に示すように、囲い板部41の第1平面部41aよりもトップフォイル9側に延設された第4平面部41dの先端部を、周方向一方側に向かって直角に屈曲させることで形成されている。
第1返し板部42は、第1平面部41aに対し径方向で隙間をあけて対向している。第1返し板部42と囲い板部41との隙間には、図2に示すように、トップフォイル9の端部(凸部21b)が挿入される。第1返し板部42は、図5に示す平面視で、第1平面部41aと一部重なっている(ラップしている)。この第1返し板部42は、一対の凸部21bに対応して、囲い板部41の軸方向の一方側と他方側に一対で設けられている。一対の第1返し板部42の間には、凹部50が形成されている。つまり、一対の第1返し板部42は、軸方向で隔離して形成されている。
第1返し板部42は、図2に示すように、トップフォイル9の内側で回転する回転軸1の回転方向で、トップフォイル9の端部と対向する対向壁45を備えている。本開示の回転軸1の回転方向は符号Pで示す方向である。つまり、対向壁45は、トップフォイル9の端部(端部21a、端部21b)のうち、回転方向の下流側に位置する端部21bと、当該回転方向の下流側(周方向他方側)において対向している。
図5に示すように、囲い板部41の第1平面部41aには、第3返し板部44が形成されている。第3返し板部44は、囲い板部41からトップフォイル9側(径方向内側)に突出し、トップフォイル9と軸方向で係止する。具体的に、第3返し板部44は、第1平面部41aに対してスリット51を介して離隔した部分を、径方向内側に向かって直角に屈曲させることで形成されている。第3返し板部44は、第1平面部41aに軸方向に隙間をあけて一対で形成され、周方向に平行に延びている。
一対の第3返し板部44の内側には、トップフォイル9の凸部21a(図3参照)が、上述した凹部50を介して周方向他方側から一方側に向かって挿入される。一対の第3返し板部44の外側には、トップフォイル9の一対の凸部21b(図3参照)が配置される。換言すると、一対の第3返し板部44は、トップフォイル9の凸部21aの軸方向外側且つ一対の凸部21bの軸方向内側に配置される。すなわち、一対の第3返し板部44は、交差する凸部21aと一対の凸部21bの軸方向の隙間に配置(挿入)される。
図4に示すように、第2返し板部43は、囲い板部41の軸方向の両端部から突出し、軸受ハウジング12と軸方向で係止する。囲い板部41の両端部は、通し溝14から軸方向両側に延出している。通し溝14の軸方向両端部は、軸受ハウジング12の軸方向両側の端面12bに形成された一対の係止溝13に接続されている。係止溝13は、挿通孔12aの内周縁から径方向外側に向かって延びている。係止溝13は、通し溝14の周方向両側に、第2返し板部43が軸方向で係止する段差を形成している。
第2返し板部43は、図7に示すように、囲い板部41の第2平面部41b及び第4平面部41dに形成されている。第2平面部41bにおいて第2返し板部43は、図6に示すように、第2平面部41bに対してスリット52を介して離隔した部分を、周方向一方側に向かって直角に屈曲させることで形成されている。また、第4平面部41dにおいても同様に、第2返し板部43は、第4平面部41dに対してスリットを介して離隔した部分を、周方向他方側に向かって直角に屈曲させることで形成されている。
図8は、本開示の第1実施形態に係る係止部材40の展開図である。図9は、本開示の第1実施形態に係る係止部材40の製造方法の一例を示す説明図である。
上述した係止部材40は、図8に示す金属板を、同図に示す点線に沿って、例えば図9に示すように折り曲げることで製造することができる。図8に示す金属板の一方の長辺には上述した凹部50が形成され、他方の長辺には平面視L字状の一対のスリット51が形成され、一方の短辺及び他方の短辺には平面視T字状の一対のスリット52が形成されている。このような金属板は、金属板の打ち抜き加工などで容易に量産することができる。
係止部材40の折り曲げはプレス機などで行うことが好ましく、その折り曲げ手順は特に限定されない。但し、ラジアルフォイル軸受3の組立性を向上させるため、第2返し板部43の折り曲げは、係止部材40(囲い板部41)を、軸受ハウジング12の通し溝14に係合させた後に行うとよい。これにより、トップフォイル9を係止部材40に組み付けた状態で、軸受ハウジング12の挿通孔12aに(係止部材40は通し溝14に)軸方向から挿入できる。したがって、トップフォイル9を円錐形状に窄めて挿通孔12aに入れる必要が無くなり、ラジアルフォイル軸受3の組立性が向上する。また、トップフォイル9の組み付け時(円錐形状に窄めた時)、トップフォイル9の端部がトップフォイル9の表面(コーティングが施されている)に接触し、コーティングを傷付けるなどの不具合が生じ難くなる。
次に、このような構成からなるラジアルフォイル軸受3の作用について説明する。
回転軸1が停止した状態では、トップフォイル9はバックフォイル11(3つのバックフォイル片11a)によって中間フォイル10(3つの中間フォイル片10a)を介して回転軸1側に付勢されることで回転軸1に密着している。
そして、回転軸1を図2中の矢印P方向に始動させると、最初は低速で回転を始め、その後徐々に加速して高速で回転する。すると、図2中矢印Qで示すように、トップフォイル9、中間フォイル10、バックフォイル11のそれぞれの一端側から周囲流体が引き入れられ、トップフォイル9と回転軸1との間に流入する。これにより、トップフォイル9と回転軸1との間に流体潤滑膜が形成され、回転軸1は非接触状態で回るようになる。
この流体潤滑膜の膜圧は、トップフォイル9に作用し、該トップフォイル9に接する中間フォイル10を介してバックフォイル片11aの個々の山部11cを押圧する。すると、バックフォイル片11aは中間フォイル10に押圧されることにより、その山部11cが押し広げられ、これによってバックフォイル片11aは軸受ハウジング12上をその周方向に動こうとする。すなわち、バックフォイル片11a(バックフォイル11)は、中間フォイル10を介してトップフォイル9を弾性的に支持するため、トップフォイル9から荷重を受けた際にはその周方向に変形することで、トップフォイル9や中間フォイル10の撓みを許容し、これを支持する。
この非接触状態に至るまでの過渡期においては、回転軸1とトップフォイル9の間に固体摩擦が生じており、トップフォイル9は回転軸1と共に周方向へ連れ回ろうとする。しかし、回転軸1の回転方向(一方向のみに定められている)では、トップフォイル9の凸部21bが係止部材40の第1返し板部42に係止し、対向壁45に押し込まれる形になっているので、トップフォイル9が周方向へ回り出すことはない。
また、トップフォイル9は、その交差する端部(凸部21a,凸部21b)が係止部材40の軸方向の略中央部に設けられた2つの第3返し板部44に引っ掛けられているので、外乱が作用しても軸方向へ動くこともない。さらに、軸受ハウジング12には、回転軸1が挿入されているので、トップフォイル9が径方向内側へ外れることも無い。従って、運転中、トップフォイル9は所定の位置に保持され、軸受ハウジング12の外へ飛び出すことはない。
このように、上述のラジアルフォイル軸受3によれば、新たなトップフォイル9の保持構造を提供できる。具体的に、ラジアルフォイル軸受3は、挿通孔12aを有する軸受ハウジング12と、挿通孔12aに収容されたトップフォイル9と、トップフォイル9を軸受ハウジング12に係止させる係止部材40と、を備え、軸受ハウジング12は、挿通孔12aの内周面に、挿通孔12aが延びる軸方向に沿って通し溝14が形成され、トップフォイル9は、端部(凸部21a、凸部21b)同士が軸受ハウジング12側に引き出されるように交差した状態で円筒状に巻かれており、係止部材40は、通し溝14に収容される囲い板部41と、囲い板部41からトップフォイル9側に突出する第1返し板部42と、を備え、トップフォイル9の端部(凸部21b)が、囲い板部41と第1返し板部42との隙間に挿入されるので、軸受ハウジング12の通し溝14に係止凹部を形成せずに済む。また、係止部材40が金属板を折り曲げた構造となり、製作が容易になる。
また、本開示においては、係止部材40は、囲い板部41の軸方向の両端部から突出し、軸受ハウジング12と軸方向で係止する第2返し板部43を備えているので、係止部材40が軸受ハウジング12の通し溝14から軸方向外側に外れることはない。
また、本開示においては、係止部材40は、囲い板部41からトップフォイル9側に突出し、トップフォイル9と軸方向で係止する第3返し板部44を備えているので、トップフォイル9が軸受ハウジング12の挿通孔12aから軸方向外側に外れることはない。
また、本開示においては、第1返し板部42は、トップフォイル9の内側で回転する回転軸1の回転方向で、トップフォイル9の端部と対向する対向壁45を備えているので、トップフォイル9は回転軸1と共に周方向へ回り出すことはない。
また、本開示のラジアルフォイル軸受3の製造方法は、挿通孔12aを有する軸受ハウジング12と、挿通孔12aに収容されたトップフォイル9と、トップフォイル9を軸受ハウジング12に係止させる係止部材40と、を備え、軸受ハウジング12は、挿通孔12aの内周面に、挿通孔12aが延びる軸方向に沿って通し溝14が形成され、トップフォイル9は、端部(凸部21a、凸部21b)同士が軸受ハウジング12側に引き出されるように交差した状態で円筒状に巻かれており、係止部材40は、通し溝14に収容される囲い板部41と、囲い板部41からトップフォイル9側に突出する第1返し板部42と、を備え、トップフォイル9の端部(凸部21b)が、囲い板部41と第1返し板部42との隙間に挿入される、ラジアルフォイル軸受3の製造方法であって、通し溝14に囲い板部41を収容した後、囲い板部41の軸方向の両端部から第2返し板部43を突出させ、軸受ハウジング12と軸方向で係止させるので、ラジアルフォイル軸受3の組立性を向上できる。
具体的に、囲い板部41は、金属板の曲げ加工なので、その角部には自ずとRが形成され、面取りが不要になる。また、軸受ハウジング12の通し溝14の隅部14aに逃げ加工をせずとも、係止部材40(囲い板部41)を通し溝14に対して軸方向にストレートに挿入できる。係止部材40の挿入は、円筒状に巻いたトップフォイル9の端部を係止部材40に係合させた状態で行える。その後、第2返し板部43の爪を立てるようにすれば、トップフォイル9を円錐形状に窄めて挿通孔12aに入れる必要が無くなり、ラジアルフォイル軸受3の組立性が向上する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は、本開示の第2実施形態に係る係止部材40の右側面図である。
図10に示すように、第2実施形態では、囲い板部41の第3平面部41c(底面部)が径方向外側に向かって突出している。なお、第3平面部41cは半球状に膨出していてもよく、また、図10に示すように第3平面部41cに傾斜が形成されていてもよい。
第3平面部41cは、通し溝14の底に接している。つまり、この第3平面部41cが通し溝14に向かって突出する凸形状になっている。これにより、通し溝14の底と接するのは、第3平面部41cの周方向中央部(凸部の先端)のみとなり、図4に示す通し溝14の隅部14aのR(曲率半径)が仮に大きくても、囲い板部41の角部と隅部14aとの干渉を避けることができる。つまり、通し溝14の隅部14aにおけるRを厳密に管理する必要が無くなるため、通し溝14の加工が容易になる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図11は、本開示の第3実施形態に係る係止部材40の斜視図である。
図11に示すように、第3実施形態では、トップフォイル9と軸方向で係止する第3返し板部44が、囲い板部41の軸方向両端部に形成されている。
図8に示す第3返し板部44は、トップフォイル9の一対の凸部21bの軸方向外側に配置される。つまり、第3返し板部44は、トップフォイル9の軸方向の移動を、軸方向の両側端から抑える。この構成によっても、上述した実施形態の第3返し板部44と同様の作用効果が得られる。
以上、図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本開示の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記各実施形態の構成の置換、組み合わせは適宜行うことができる。
1 回転軸(シャフト)
3 ラジアルフォイル軸受
9 トップフォイル
12 軸受ハウジング
12a 挿通孔
12b 端面
14 通し溝
15 嵌合溝
21a 凸部(端部)
21b 凸部(端部)
40 係止部材
41 囲い板部
41c 第3平面部(底面部)
42 第1返し板部
43 第2返し板部
44 第3返し板部
45 対向壁

Claims (6)

  1. 挿通孔を有する軸受ハウジングと、
    前記挿通孔に収容されたトップフォイルと、
    前記トップフォイルを前記軸受ハウジングに係止させる係止部材と、を備え、
    前記軸受ハウジングは、前記挿通孔の内周面に、前記挿通孔が延びる軸方向に沿って通し溝が形成され、
    前記トップフォイルは、端部同士が前記軸受ハウジング側に引き出されるように交差した状態で円筒状に巻かれており、
    前記係止部材は、
    前記通し溝に収容される囲い板部と、
    前記囲い板部から前記トップフォイル側に突出する第1返し板部と、を備え、
    前記トップフォイルの端部が、前記囲い板部と前記第1返し板部との隙間に挿入される、ラジアルフォイル軸受。
  2. 前記係止部材は、前記囲い板部の前記軸方向の両端部から突出し、前記軸受ハウジングと前記軸方向で係止する第2返し板部を備える、請求項1に記載のラジアルフォイル軸受。
  3. 前記係止部材は、前記囲い板部から前記トップフォイル側に突出し、前記トップフォイルと前記軸方向で係止する第3返し板部を備える、請求項1または2に記載のラジアルフォイル軸受。
  4. 前記第1返し板部は、前記トップフォイルの内側で回転するシャフトの回転方向で、前記トップフォイルの端部と対向する対向壁を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のラジアルフォイル軸受。
  5. 前記囲い板部の底面部は、前記通し溝に向かって突出している、請求項1~4のいずれか一項に記載のラジアルフォイル軸受。
  6. 挿通孔を有する軸受ハウジングと、
    前記挿通孔に収容されたトップフォイルと、
    前記トップフォイルを前記軸受ハウジングに係止させる係止部材と、を備え、
    前記軸受ハウジングは、前記挿通孔の内周面に、前記挿通孔が延びる軸方向に沿って通し溝が形成され、
    前記トップフォイルは、端部同士が前記軸受ハウジング側に引き出されるように交差した状態で円筒状に巻かれており、
    前記係止部材は、
    前記通し溝に収容される囲い板部と、
    前記囲い板部から前記トップフォイル側に突出する第1返し板部と、を備え、
    前記トップフォイルの端部が、前記囲い板部と前記第1返し板部との隙間に挿入される、ラジアルフォイル軸受の製造方法であって、
    前記通し溝に前記囲い板部を収容した後、前記囲い板部の前記軸方向の両端部から第2返し板部を突出させ、前記軸受ハウジングと前記軸方向で係止させる、ラジアルフォイル軸受の製造方法。
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