以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態における教育支援システム100の構成を示す。教育支援システム100は、生徒側(学校)に設けられる記入デバイス10及び接続デバイス12と、管理サーバ20と、教師側に設けられる教師用端末30とをネットワーク5を介して通信可能に構成したものである。
生徒側には、各生徒が使用する記入デバイス10と、接続デバイス12とが設けられる。記入デバイス10は、デジタルペン10a、又は、タブレット10bとタッチペン10cの組み合わせである。即ち、生徒は、テストや演習を行う際、デジタルペン10aを利用して専用用紙である答案用紙に解答を記入するか、タブレット10bに対してタッチペン10cで解答を記入する。以下の説明では、単に「記入デバイス10」と言った場合は、デジタルペン10a、及び、タブレット10bとタッチペン10cの組み合わせの両方を含むものとする。なお、図1では、便宜上、デジタルペン10aと、タブレット10b及びタッチペン10cを1つずつしか図示していないが、実際には、生徒数に応じた数のデジタルペン10a又はタブレット10bとタッチペン10cが使用される。
接続デバイス12は、記入デバイス10から受信したデータを外部へ送信するための通信用端末である。接続デバイス12は、例えば、PC、スマートフォン、無線親機などであり、記入デバイス10から記入データ「D1」を受信する。記入デバイス10と接続デバイス12との間の通信は、無線であっても有線であってもよい。本実施形態では、記入データD1は、デジタルペン10a、又は、タブレット10bとタッチペン10cの組み合わせを用いて生徒が入力した解答(答えを導くための計算式などの書込みも含む)を表す解答情報であり、例えば、解答を表す筆跡の時系列の位置を示す位置情報と、各位置での時刻を示す時刻情報とを含む。接続デバイス12は、受信した記入データD1を、ネットワーク5を通じて管理サーバ20へ送信する。なお、ネットワーク5を通じた接続デバイス12と管理サーバ20との通信は有線であっても無線であってもよい。
管理サーバ20は、テスト情報データベース(以下、「データベース」を「DB」と記す。)24と、テスト結果DB28とに接続されている。管理サーバ20は、生徒側の接続デバイス12から各生徒の記入データD1を受信し、記入データD1から生徒が記入したストロークを抽出し、解答の筆跡を再現するためのストローク情報としてテスト結果DB28に記憶する。ネットワーク5を通じた管理サーバ20と教師用端末30との通信は有線であっても無線であってもよい。また、管理サーバ20は、後述するように、テスト情報DB24又は/及びテスト結果DB28を参照することで、教師用端末30に送信すべき表示データ「D2」の生成処理や、タブレット10bに送信すべき表示データ「D3」の生成処理などを行う。
教師側に設けられた教師用端末30は、例えばデスクトップPC、ラップトップPC、タブレットPCなどである。なお、教師用端末30がタブレットPCである場合には、生徒側に設けられる接続デバイス12の如き通信用端末を教師側に設けてもよい。この場合、接続デバイス12は、生徒側及び教師側の共用の通信用端末として機能してもよい。教師用端末30は例えば液晶ディスプレイなどの表示部を備える。教師用端末30は、管理サーバ20から表示データD2を受信し、教師用端末30の表示部に表示する。なお、教師用端末30は、教室内に設けられた図示しないプロジェクターや大型ディスプレイなどに接続し、表示データを上述のプロジェクターや大型ディスプレイに供給することで、クラスの生徒が視認できるように表示を行うことも可能である。
[装置構成]
図2(A)は、タブレット10bの構成を示すブロック図である。図示のように、タブレット10bは、通信部13、記憶部14、タッチセンサ15、制御部16、及び表示部17を備える。これらの構成要素は、バス19により相互に接続されている。
通信部13は、接続デバイス12を介して管理サーバ20等と通信を行う。記憶部14は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部14には、制御部16により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。制御部16は、それらのプログラムを実行することにより、タブレット10b全体を制御する。また、記憶部14は、制御部16が様々な処理を実行する際の作業メモリとして機能する。例えば、タッチセンサ15が取得した解答の電子データは、一時的に記憶部14に保存される。
タッチセンサ15は、表示部17上に設けられており、解答者のタッチペン10cによる入力やタッチを検出する。タッチセンサ15が入力やタッチを検出することにより、解答者が入力した内容が電子データとして取得される。表示部17は、タブレット10bの前面に設けられる液晶パネルなどであり、テスト(演習等も含む)の問題や解答フォームなどを表示する。
制御部16は、CPUなどのコンピュータにより構成され、タブレット10bの各構成要素を制御する。例えば、クラスの各生徒がタブレット10bを利用してテストを行う場合、制御部16は、通信部13により、テストの問題や解答フォームなどを表示するための表示データD3を、接続デバイス12を介して管理サーバ20から受信する。また、制御部16は、通信部13により、各生徒の解答データを示す記入データD1を、接続デバイス12を介して管理サーバ20に送信する。また、制御部16は、テストの終了後において、管理サーバ20から接続デバイス12を介して送信される表示データD3に基づき、実施されたテストに対する答案の再生画面(「答案再生画面」とも呼ぶ。)を表示部17に表示する。
図2(B)は、管理サーバ20の構成を示すブロック図である。管理サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。なお、これらの構成要素と、テスト情報DB24と、テスト結果DB28とは、バス29を介して相互に接続されている。
通信部21は、ネットワーク5を通じて生徒側の接続デバイス12及び教師側の教師用端末30と通信を行うための通信ユニットである。記憶部22は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部22には、制御部23により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。
制御部23は、CPUなどのコンピュータにより構成され、管理サーバ20の各構成要素を制御する。例えば、制御部23は、通信部21が生徒側の接続デバイス12から受信した記入データD1から、生徒が記入したストロークを抽出する。また、制御部23は、後述するテスト情報DB24及びテスト結果DB28を参照することで、教師用端末30に供給する表示データD2と、タブレット10bに供給する表示データD3とをそれぞれ生成する。制御部23は、本発明における取得手段、表示手段、及びプログラムを実行するコンピュータの一例である。
テスト情報DB24は、生徒に実施させるテストに関する情報であるテスト情報を記憶している。テスト情報には、対象のテストの未記入の答案を表示するための表示データ(例えば、問題文の表示データ及び解答欄の表示データ等)が含まれている。
テスト結果DB28は、過去に実施されたテストの実施結果に関する情報であるテスト結果情報を、テストを実施した生徒の識別情報等と関連付けて記憶している。テスト結果DB28は、テストの実施日時ごとに、テストを実施した各生徒に対応するテスト結果情報を記憶している。テスト結果情報は、例えば、テストの実施日に関する情報、テストを実施した時間帯、テストを実施した生徒の識別情報、当該生徒が記述した解答を示す解答情報(解答の筆跡を再現するためのストローク情報も含む)、設問毎の正誤情報などを含む。
ストローク情報は、例えば、答案内における各ストロークの位置情報、及び、当該ストロークが記入された時刻情報を少なくとも含む。1つのストロークを表すストローク情報は、例えば、1個又は複数個の座標点と、各座標点に対応する記入時刻とを含む。なお、ストローク情報は、消去されたストロークに関する情報であってもよい。この場合、ストローク情報は、例えば、消去されたストロークを特定する情報(例えば位置情報)と、当該ストロークが消去された消去時刻を示す時刻情報とを含む。
図2(C)は、教師用端末30の構成を示すブロック図である。教師用端末30は、通信部33と、記憶部34と、入力部35と、制御部36と、表示部37とを備える。なお、これらの構成要素は、バス39を介して相互に接続されている。
通信部33は、制御部36の制御に基づき、管理サーバ20等と通信を行い、表示データD2の要求及び受信などを行う。記憶部34は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部34には、制御部36により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。制御部36は、それらのプログラムを実行することにより、教師用端末30の全体を制御する。また、記憶部34は、制御部36が様々な処理を実行する際の作業メモリとして機能する。入力部35は、表示する画面などを教師用端末30の利用者である教師が指定するための入力デバイスであり、例えば、キーボード、マウス、タッチセンサ、音声入力装置などが該当する。
制御部36は、CPUなどのコンピュータにより構成され、教師用端末30の各構成要素を制御する。例えば、制御部36は、通信部33を介し、入力部35によるユーザ入力に基づき表示データD2の要求信号を管理サーバ20に送信し、その応答として管理サーバ20から表示データD2を受信する。そして、制御部36は、受信した表示データD2に基づき、各種画面を表示部37に表示する。
[答案再生画面の表示]
次に、タブレット10bによる答案再生画面の表示について説明する。後述するように、答案再生画面は、主に、ストローク表示機能と、再生位置表示機能と、空き時間短縮機能と、消去時間帯表示機能とを有する。これらの機能について順に説明を行う。
(1)ストローク表示機能
まず、答案再生画面のストローク表示機能について説明する。概略的には、タブレット10bは、答案再生画面上において、未再生のストロークを目立たない態様により表示しておき、再生済みのストロークを未再生のストロークよりも目立つ態様により表示する。これにより、タブレット10bは、これから再生されるストロークの位置を事前にユーザに認識させ、再生中のストロークの位置をユーザに容易に把握させる。
図3は、管理サーバ20が送信する表示データD3に基づきタブレット10bに表示される答案再生画面の表示例である。なお、タブレット10bは、再生表示すべき答案を指定する入力を検知した場合、タブレット10bのユーザである解答者(生徒)及び指定された答案の識別情報を含む答案再生画面の表示要求を管理サーバ20に送信する。この場合、管理サーバ20は、指定された解答者の識別情報及び答案の識別情報に基づき、テスト情報DB24及びテスト結果DB28等から、該当するテストの表示情報及び当該テストにおいて記入されたストロークに関するストローク情報等を抽出する。そして、管理サーバ20は、抽出した情報から答案再生画面を表示するための表示データD3を生成し、表示データD3をタブレット10bに送信する。
図3に示すように、答案再生画面は、操作領域40と、答案表示領域50とを含んでいる。
操作領域40には、主に、操作ボタン41(41A~41C)と、第1再生バー42と、第2再生バー43と、再生ポインタ44と、再生時間表示45と、再生速度指定欄46と、空き時間短縮チェックボックス47と、頁指定ボタン48と、消去時間帯表示チェックボックス49とが表示されている。
操作ボタン41は、再生ボタン41Aと、戻るボタン41Bと、一時停止ボタン41Cとを含む。再生ボタン41Aが選択された場合、タブレット10bは、テスト結果DB28から抽出した対象のストローク情報に基づき、対象の答案に記入されたストロークの再生を開始する。ストローク再生の具体的な表示態様については後述する。また、戻るボタン41Bが選択された場合、タブレット10bは、再生ポインタ44を第1再生バー42の左端位置に戻すことで、再生の対象となる時点(「再生対象時点」又は「再生位置」とも呼ぶ。)を、再生開始の時点に戻す。また、一時停止ボタン41Cが選択された場合、タブレット10bは、再生の一時停止を行う。
第1再生バー42は、再生の対象となる期間(「再生対象期間」とも呼ぶ。)を棒状に示した表示であり、左端位置が再生対象期間の開始時点に相当し、右端位置が再生対象期間の終了時点に相当する。再生ポインタ44は、第1再生バー42上を移動することで再生対象時点を指し示すインジケータである。再生ポインタ44は、第1再生バー42上においてドラッグアンドドロップすることが可能となっており、これにより、ユーザは、再生対象時点を再生対象期間中の任意の時点に移動させることができる。なお、タブレット10bは、再生対象期間を、例えば、対象のテストが実施された時間帯に設定してもよく、管理サーバ20から送信された表示データD3に含まれるストローク情報の時刻情報が示す時刻の最早時刻及び最遅時刻に基づき設定してもよい。
第2再生バー43は、第1再生バー42と同一長に設定され、再生対象期間内におけるストロークの記入が行われている時間帯(「記入時間帯」とも呼ぶ。)とストロークの記入が行われていない時間帯(「空き時間帯」とも呼ぶ。)とを少なくとも明示したオブジェクトである。図3の例では、記入時間帯は、ハッチング部分に相当し、空き時間帯は、白部分に相当する。なお、タブレット10bは、所定時間(例えば1秒)以内のストローク間の空き時間については、空き時間帯とみなさず、記入時間帯に含めてもよい。これにより、タブレット10bは、連続して記入するストロークの記入時間を1つの記入時間帯として好適に認識することが可能となる。
再生時間表示45は、再生対象期間の長さ及び再生対象期間における現在の再生位置(ここでは再生開始時点から再生対象時点までの時間長)を示している。
再生速度指定欄46は、ストロークの再生中における再生速度を指定するボタンである。図3の例では、再生速度指定欄46は、プルダウンメニュー形式となっており、再生速度に関する複数の選択肢の中から任意の再生速度(ここでは5倍速)を指定することが可能となっている。
空き時間短縮チェックボックス47は、再生中における空き時間の短縮の有無を指定するためのインターフェースである。タブレット10bは、空き時間短縮チェックボックス47が有効である場合には、ストロークの再生時において、空き時間帯を所定の規則に基づき短縮する。空き時間帯の短縮方法については後述する。
頁指定ボタン48は、対象の答案が複数頁存在する場合に答案表示領域50に表示させる頁を指定するボタンである。図3の例では、対象の答案は第1頁と第2頁とを有し、第1頁に対応する頁指定ボタン48が選択されていることにより、タブレット10bは、対象の答案の第1頁を答案表示領域50に表示させている。
消去時間帯表示チェックボックス49は、再生対象期間内においてストロークの消去が行われている時間帯(「消去時間帯」とも呼ぶ。)を第2再生バー43上に表示させるか否かを指定するためのインターフェースである。例えば、消去時間帯は、消去するストロークを指定するモードである消去モードの開始から終了までの時間帯である。例えば、タブレット10bは、上述の消去モードの開始及び終了を、対象のテストの実施時に消しゴムが表示されたアイコン等の選択により認識する。他の例では、消去時間帯は、上述の消去モードの開始から終了までの時間帯のうち消去操作(すなわち、タッチ操作等)が実際に行われている時間帯であってもよい。タブレット10bは、消去時間帯表示チェックボックス49が有効である場合には、第2再生バー43上において、記入時間帯と空き時間帯と共に、消去時間帯を表示する。一方、タブレット10bは、消去時間帯表示チェックボックス49が無効である場合には、第2再生バー43上において、消去時間帯を表示せず、記入時間帯と空き時間帯を表示する。図3の例では、消去時間帯表示チェックボックス49が無効であるため、タブレット10bは、第2再生バー43上において、消去時間帯を表示していない。消去時間帯の表示方法については後述する。
答案表示領域50には、テスト情報DB24から抽出されたテスト情報に基づき再現された未記入の答案の画像に、テスト結果DB28から抽出されたストローク情報に基づくストロークが描かれている。図3の例では、タブレット10bは、それぞれ、表示データD3に含まれるストローク情報が示す位置情報に基づき、ストロークを解答欄51(51A~51D)に表示する。
ここで、図3の例では、再生ポインタ44が再生対象期間の開始時点を指し示しているため、答案表示領域50上に表示すべきストロークは全て未再生となっている。この場合であっても、タブレット10bは、未再生のストロークを、ストロークの通常の表示色よりも目立たない色(「暫定表示色」とも呼ぶ。)により表示している。ここでは、タブレット10bは、暫定表示色として、ストロークの表示色として採用される色よりも薄いグレーを暫定表示色として用いている。これにより、タブレット10bは、答案表示領域50上に再生されるストロークの位置を好適にユーザに把握させることができ、再生部分をユーザが目で追うことが容易となる。
なお、ストローク情報にストロークの色情報が含まれている場合には、タブレット10bは、未再生のストロークについては、当該色情報が示す色よりも目立たない色を暫定表示色として採用するとよい。この場合、例えば、タブレット10bは、ストローク情報に含まれる色情報が示す色と同系色の薄い色(透過率又は濃さを表すその他の指標を所定率だけ下げた色)を暫定表示色として採用してもよく、目立たない色として予め定めた色を暫定表示色として採用してもよい。
図4は、再生中における答案再生画面の表示例である。図4の例では、タブレット10bは、再生ボタン41Aの押下を検知した後、答案表示領域50上に表示すべきストロークの再生を行っている。
ここで、タブレット10bは、再生済みのストロークについては、通常のストロークの表示色として採用される色(「通常色」とも呼ぶ。)により表示している。ここで、再生済みのストロークに用いられる通常色は、未再生のストロークに用いられる暫定表示色(薄いグレー)よりも目立つ色(ここでは濃い黒)となっている。これにより、タブレット10bは、再生済みのストロークと未再生のストロークとをそれぞれ識別可能な態様により表示しつつ、再生済みのストロークを好適に目立たせて表示することができる。
なお、図4の例では、解答欄51Bの「2X+1」のうち「+」の横棒部分が再生済みの部分と未再生の部分とを含んでおり、タブレット10bは、「+」の横棒部分のうち、再生済みの部分を通常色により表示し、未再生の部分を暫定表示色により表示している。このように、タブレット10bは、同一ストローク内に再生済みの部分と未再生の部分とが存在する場合であっても、それぞれの座標点に対応する時刻情報が示す時刻が再生対象時点以前の部分を通常色により表示し、再生対象時点以後の部分を暫定表示色により表示することで色分けして表示する。これにより、タブレット10bは、再生時において、再生中のストロークの表示を記入開始位置から徐々に暫定表示色から通常色に変更させ、再生中のストロークの位置を閲覧者に容易に把握させることができる。
(2)再生位置強調機能
次に、答案再生画面における再生位置強調機能について説明する。概略的には、タブレット10bは、再生の停止状態などにおいて、最後に再生されたストロークの位置を強調表示する。これにより、タブレット10bは、現在の再生対象時点において再生対象となるストロークの位置を好適にユーザに把握させる。以下では、再生位置強調機能に関する表示例(第1~第3表示例)について、図5~図7を参照して説明する。
図5は、再生の停止状態において再生ポインタ44をユーザ操作に基づき移動させた場合の答案再生画面の第1表示例である。図5の例では、タブレット10bは、再生ポインタ44のドラッグアンドドロップ操作を検知し、再生ポインタ44を指定された位置に移動させている。
この場合、タブレット10bは、上述したストローク表示機能に従い、移動後の再生ポインタ44が指し示す再生対象時点を認識し、認識した再生対象時点までに再生すべきストロークの色を、未再生のストロークに用いられる暫定表示色よりも目立つ通常色により表示する。
さらに、図5に示す第1表示例では、タブレット10bは、再生済みのストロークのうち、最後に再生された部分(「最新再生部分」とも呼ぶ。)を認識し、当該最新再生部分を中心とした円52を表示させる。具体的には、1つのストロークに対するストローク情報が1個又は複数個の座標点とその記入時刻の組合せから構成されることから、タブレット10bは、再生対象時点の直前の記入時刻に対応する座標点をストローク情報から抽出し、抽出した座標点を中心とした円52を表示させている。この場合、抽出された座標点が最新再生部分となる。なお、タブレット10bは、再生対象時点の直前の記入時刻に対応する座標点を含むストロークを認識し、当該ストロークを基準として円52を表示させてもよい。この場合、例えば、タブレット10bは、認識したストロークを構成する座標点の重心位置を中心とする円52を表示させる。
第1表示例によれば、タブレット10bは、最新再生部分を円52により好適に強調表示し、直前に再生対象となったストロークの位置を好適にユーザに認識させることができる。これにより、ユーザは、次に再生されるストロークの位置についても容易に把握することができる。
なお、第1表示例において、タブレット10bは、好適には、円52を、再生済みストロークの色(即ち濃い黒)及び未再生のストローク(薄いグレー)とは異なる色(例えば赤色)により表示するとよい。これにより、タブレット10bは、円52がストロークの一部であると誤認混同が生じるのをより確実に抑制することができる。
図6は、再生の停止状態において再生ポインタ44をユーザ操作に基づき移動させた場合の答案再生画面の第2表示例である。
図6に示す第2表示例では、タブレット10bは、第1表示例の円52に代えて、ペンを表す図形であるアイコン52Bにより最新再生部分を指し示している。具体的には、タブレット10bは、この場合、最新再生部分がペン先となる位置にアイコン52Bを表示させる。
このように、第2表示例によれば、タブレット10bは、ストロークとの混同が生じる虞がないアイコン52Bにより最新再生部分を好適に明示し、直前に再生対象となったストロークの位置をユーザに好適に認識させることができる。
図7は、再生の停止状態において再生ポインタ44をユーザ操作に基づき移動させた場合の答案再生画面の第3表示例である。
図7に示す第3表示例では、タブレット10bは、第1表示例及び第2表示例と同様に最新再生部分を認識した後、最新再生部分が属する解答欄51Bを認識し、当該解答欄51Bを縁取り効果により強調表示している。この場合、タブレット10bは、例えば、最新再生部分を含む最小の矩形枠を、当該最新再生部分を含む解答欄51Bとして認識する。他の例では、タブレット10bは、管理サーバ20から各解答欄51の位置を示す位置情報を受信し、最新再生部分の位置情報と比較することで、当該最新再生部分を含む解答欄51Bを認識してもよい。
このように、第3表示例によれば、タブレット10bは、最新再生部分を含む解答欄51を強調表示することで、表示の煩雑化を好適に抑制しつつ、再生対象となっているストロークの位置をユーザに好適に認識させることができる。
なお、最新再生部分の強調表示の態様は、第1~第3表示例に限定されない。例えば、タブレット10bは、円52以外の任意の図形(例えば3角形又は四角形)により最新再生部分を囲んでもよく、ペン以外の任意のアイコンにより最新再生部分を指し示してもよい。他の例では、タブレット10bは、例えば最新再生部分を含むストローク又はその一部を、他の再生済み又は未再生のストロークの色とは異なる色(例えば青等)により表示してもよい。これらの例によっても、最新再生部分を好適に閲覧者が識別可能に表示することができる。
次に、最新再生部分の強調表示の終了タイミングについて説明する。第1の例では、タブレット10bは、再生ボタン41Aの選択を検知して再生を開始する場合、最新再生部分の強調表示を終了する。これにより、タブレット10bは、再生中における表示の煩雑化を好適に抑制することができる。第2の例では、タブレット10bは、最新再生部分の強調表示を行ってから所定時間経過した場合、最新再生部分の強調表示を終了する。これによっても、タブレット10bは、最後に再生された部分の強調表示が継続することによる表示の煩雑化を好適に抑制することができる。
なお、タブレット10bは、再生中であった場合も、最新再生部分を強調表示してもよい。例えば、タブレット10bは、再生中に再生ポインタ44のドラッグアンドドロップを検知し、移動後の再生ポインタ44の位置を基準として再生を自動再開する場合には、再生ポインタ44が指し示す最新の再生対象時点に対応する最新再生部分を認識し、当該最新再生部分を強調表示する。この場合、再生対象時点は指定された再生速度に応じて変化するため、最新再生部分となるストロークの位置も変化する。なお、この場合、好適には、タブレット10bは、最新再生部分の強調表示を、再生ポインタ44が移動されてから所定時間(例えば5秒)後に消去してもよい。これにより、再生表示中の表示の煩雑化を低減することができる。
(3)空き時間短縮機能
次に、答案再生画面の空き時間短縮機能について説明する。概略的には、タブレット10bは、空き時間短縮チェックボックス47が有効である場合には、再生時において空き時間帯を所定の規則に基づき短縮して再生する。これにより、答案再生画面の表示が切り替わらない無駄な時間を好適に短縮する。
図8(A)は、ストロークの再生中において空き時間帯に差し掛かる直前の答案再生画面の表示例を示し、図8(B)は、当該空き時間帯における答案再生画面の表示例を示す。
図8(A)の例では、解答欄51Bへのストロークの再生がほぼ終了し、第2再生バー43のハッチング領域61に相当する記入時間帯から白領域62に相当する空き時間帯に差し掛かっている。なお、タブレット10bは、ハッチング領域61に相当する記入時間帯では、再生速度指定欄46により指定された再生速度に応じて再生ポインタ44を一定速度により第1再生バー42上を右方向に遷移させる。
一方、タブレット10bは、白領域62に相当する空き時間帯に差し掛かった場合、図8(B)に示すように、再生ポインタ44を白領域62の終了位置からハッチング領域63の開始位置へ高速又は瞬間的に移動させる。従って、タブレット10bは、解答欄51B内のストロークの再生終了後、直ちに又は短期間で解答欄51C内のストロークの再生へ移行する。
このように、タブレット10bは、空き時間帯に差し掛かった場合には、再生ポインタ44を次の記入時間帯の開始位置まで高速又は瞬間的に移動させることで、空き時間帯の再生時間を好適に短縮する。
また、タブレット10bは、再生ポインタ44を白領域62の終了位置からハッチング領域63の開始位置へ高速又は瞬間的に移動させた場合、空き時間帯を短縮させたことを答案再生画面上において明示する。図8(B)の例では、タブレット10bは、上述の再生ポインタ44の移動により結果として空き時間帯の再生時間を85秒だけ短縮させたことから、操作領域40上に「85秒分短縮しました」と表示させている。タブレット10bは、このような表示を、短縮した空き時間帯の再生時間中に表示してもよく、短縮した空き時間帯の再生時間終了後に所定時間表示してもよい。これにより、タブレット10bは、空き時間帯を短縮させた場合に、空き時間帯を短縮させた旨及び短縮した時間長等を好適にユーザに認識させることができる。なお、後述するように、タブレット10bは、空き時間帯の短縮時間を表示する代わりに、空き時間帯での再生速度の情報を表示してもよい。
次に、空き時間帯を短縮させる具体的態様について、図9(A)~(D)を参照して説明する。
図9(A)は、記入時間帯及び空き時間帯の構成を明示した第2再生バー43の一例を示し、図9(B)~(D)は、第1短縮例~第3短縮例に従い図9(A)の空き時間帯を短縮した場合の各記入時間帯及び空き時間帯の再生時間を示すグラフである。なお、図9(A)の第2再生バー43には、15秒間の空き時間帯「T1」、30秒間の記入時間帯「T2」、30秒間の空き時間帯「T3」、30秒間の記入時間帯「T4」、90秒間の空き時間帯「T5」及び30秒間の記入時間帯「T6」が順に設けられている。以後では、分かり易さのため、再生速度が1倍速に設定された場合を代表例として説明を行う。
図9(B)に示される第1短縮例では、タブレット10bは、空き時間帯T1、T3、T5を再生対象から除外し、記入時間帯T2、T4、T6のみを対象に再生を行う。この場合、タブレット10bは、空き時間帯T1、T3、T5の再生時間をそれぞれ0秒とするため、再生対象期間の再生時間は合計90秒(30秒+30秒+30秒)となる。この例によれば、タブレット10bは、空き時間帯を含まない効率的なストロークの再生を行うことが可能となる。
図9(C)に示される第2短縮例では、タブレット10bは、空き時間帯T1、T3、T5の再生時間に対し上限時間(ここでは5秒)を設け、上限時間を超えたこれらの空き時間帯T1、T3、T5を上述の上限時間まで短縮した空き時間帯「T1a」、「T3a」、「T5a」に差し替える。その結果、空き時間帯T1a、T3a、T5aの再生時間は、いずれも5秒となっている。これにより、タブレット10bは、空き時間帯を残して空き時間帯の存在を認識させつつ、長い空き時間帯の存在によりストロークの再生が冗長になるのを好適に抑制することができる。
なお、タブレット10bは、空き時間帯の再生時間の上限時間を設ける代わりに、空き時間帯の再生時間を固定値(例えば1秒)に定めてもよい。これによっても、タブレット10bは、空き時間帯を残して空き時間帯の存在を認識させつつ、長い空き時間帯の存在によりストロークの再生が冗長になるのを好適に抑制することができる。
図9(D)に示される第3短縮例では、タブレット10bは、空き時間帯T1、T3、T5を、それぞれ、一律の比率(ここでは1/5)により短縮した空き時間帯「T1b」、「T3b」、「T5b」に差し替える。この場合、15秒間の空き時間帯T1は、3秒間の空き時間帯T1bとなり、30秒間の空き時間帯T3は、6秒間の空き時間帯T3bとなり、90秒間の空き時間帯T5は、9秒間の空き時間帯T5bとなる。
このように、第3短縮例では、タブレット10bは、空き時間帯を一定の比率により短縮する。これにより、タブレット10bは、空き時間帯同士の時間比の関係を維持しつつ、長い空き時間帯の存在によりストロークの再生が冗長になるのを好適に抑制することができる。
なお、タブレット10bは、第2短縮例と第3短縮例とを組み合わせてもよい。この場合、タブレット10bは、一律の比率で各空き時間帯を短縮し、短縮後の空き時間帯に対してさらに上限時間を設け、当該上限時間を超えないように短縮後の空き時間帯の長さをさらに調整する。
また、第2又は第3短縮例において、タブレット10bは、短縮後の空き時間帯に対して下限時間を設け、当該下限時間を下回らないように短縮後の空き時間帯の長さをさらに調整してもよい。この場合、上述の下限時間は、例えば、再生時に閲覧者が空き時間帯の存在を認識可能な最小の時間長に設定される。これにより、タブレット10bは、再生時に空き時間帯の存在を好適に閲覧者に認識させることができる。
このように、第2及び第3短縮例では、タブレット10bは、空き時間帯の再生時間を短縮する場合に、空き時間帯の全てを省略せずに短縮した状態で意図的に残す。これにより、タブレット10bは、ストロークの再生時に、空き時間帯の存在を好適に閲覧者に認識させつつ、空き時間帯での再生が冗長になるのを好適に防ぐことができる。
(4)消去時間帯表示機能
次に、答案再生画面の消去時間帯表示機能について説明する。概略的には、タブレット10bは、消去時間帯表示チェックボックス49が有効である場合には、第2再生バー43上において、消去時間帯を、記入時間帯の表示態様と異なる表示態様により表示する。これにより、再生対象期間においてストロークの消去が行われた時間帯をユーザに容易に把握させる。
図10は、消去時間帯を明示した答案再生画面の第1表示例である。
図10の例では、消去時間帯表示チェックボックス49が有効となっていることから、タブレット10bは、第2再生バー43上において消去時間帯を明示している。言い換えると、タブレット10bは、記入時間帯と、消去時間帯と、記入時間帯又は消去時間帯のいずれにも該当しない空き時間帯とを区切って第2再生バー43上に表示する。
このとき、タブレット10bは、第2再生バー43上において、記入時間帯を示す記入時間帯領域70とは異なる態様により、消去時間帯を示す消去時間帯領域60(60A~60C)を表示する。例えば、タブレット10bは、消去時間帯領域60を、記入時間帯領域70とは異なる色により表示する。これにより、タブレット10bは、消去時間帯を記入時間帯と区別してユーザに認識させることができる。また、タブレット10bは、消去時間帯領域60を、縁取り効果により強調して表示している。これにより、タブレット10bは、再生対象期間における消去時間帯の位置及び時間長を明確にユーザに視認させることができる。
さらに、タブレット10bは、各解答欄51(51A~51D)上において、各解答欄51に記入されたストロークが示す解答の正誤を示す正誤マーク71(71~71D)を表示する。この場合、まず、タブレット10bは、タブレット10bのユーザである生徒(即ち解答者)の識別情報及び指定された答案の識別情報に関連付けられた正誤情報を、解答者テスト結果情報DB28から参照する。そして、タブレット10bは、設問1の(1)ア、(1)イ、及び(3)が正解であると判断し、これらに対応する解答欄51A、51B、51Dに正解を示す正誤マーク71A、71B、71Dを表示する。一方、タブレット10bは、設問1の(2)が不正解であると判断し、これに対応する解答欄51Cに不正解を示す正誤マーク71Cを表示する。
これにより、閲覧者は、各解答欄51の解答の正誤を好適に把握することができる。そして、閲覧者は、ストロークの消去が行われた消去時間帯と共に、解答欄51の解答の正誤を把握することで、解答者が迷いながら書いた結果不正解となったか、解答者が迷いながら書いた結果正解となったか、解答者が書き直すことなくスムーズに書いて不正解となったか、解答者が書き直すことなくスムーズに書いて正解となったか等を好適に把握することができる。
図11は、消去時間帯を明示した答案再生画面の第2表示例である。
図11に示す第2表示例では、まず、タブレット10bは、テスト結果DB28から抽出されたストローク情報に基づき、各解答欄51の解答に解答者が費やした時間帯(「所要時間帯」とも呼ぶ。)を認識する。そして、タブレット10bは、認識した各解答欄51に対する所要時間帯を示す所要時間帯矢印73を、第2再生バー43の直下に第2再生バー43が示す各時間帯と対応付けて表示している。
図11に示す第2表示例では、タブレット10bは、一例として、対象の解答欄51へのストロークを書き始める直前の空き時間の開始時点から、対象の解答欄51へ最後に記入したストロークを書き終わった時点までの時間帯を、所要時間帯として定めている。なお、これに代えて、タブレット10bは、対象の解答欄51へのストロークの書き始め時点から、対象の解答欄51へ最後に記入したストロークを書き終わった時点までの時間帯を、所要時間帯として定めてもよい。
このように、タブレット10bは、各解答欄51に対する所要時間帯を示す所要時間帯矢印73を第2再生バー43と対応付けて表示することで、各解答欄51における消去時間帯の有無等を閲覧者に好適に把握させることができる。よって、閲覧者は、第2再生バー43、解答欄51における正誤マーク71及び所要時間帯矢印73を参照することで、各解答欄51の解答について、解答者が迷いつつ書いた結果不正解となったか、解答者が迷いつつ書いた結果正解となったか、解答者が書き直すことなくスムーズに書いて不正解となったか、解答者が書き直すことなくスムーズに書いて正解となったか等を、容易に把握することができる。
なお、第2再生バー43は、「オブジェクト」の一例であり、所要時間帯矢印73は、「表示物」の一例である。
[処理フロー]
図12は、答案再生画面の表示処理(答案再生処理)の手順を示したフローチャートである。タブレット10bは、図12のフローチャートの処理を繰り返し実行する。ここでは、空き時間短縮チェックボックス47及び消去時間帯表示チェックボックス49はいずれも有効であるものとする。
まず、タブレット10bは、答案再生画面において表示対象とする答案を指定するユーザ入力を受け付ける(ステップS10)。そして、タブレット10bは、答案を指定する入力を検知した場合、タブレット10bのユーザである生徒(即ち解答者)の識別情報及び指定された答案の識別情報を含む答案再生画面の表示要求を管理サーバ20に送信する。この場合、管理サーバ20は、指定された生徒の識別情報及び答案の識別情報に基づき、テスト情報DB24及びテスト結果DB28から該当するテストの答案の表示情報及びストローク情報等を抽出し、答案再生画面の答案表示領域50を表示するための表示情報を生成する。そして、管理サーバ20は、上述の表示情報と、予め記憶した操作領域40の表示情報とを含む表示データD3を、タブレット10bに送信する。
そして、答案再生画面を表示するための表示データD3を受信したタブレット10bは、表示データD3に基づき答案再生画面を表示する。このとき、タブレット10bは、答案表示領域50に表示させる答案の全ストロークを、通常のストロークの表示色よりも目立たない暫定表示色により表示する(ステップS11)。これにより、タブレット10bは、再生により表示されるべき全ストロークを好適にユーザに把握させることができる。
また、タブレット10bは、ステップS11の処理の実行と共に、記入時間帯と消去時間帯とを異なる態様により表示した第2再生バー43を、答案再生画面上に表示する(ステップS12)。これにより、閲覧者は、第2再生バー43を参照することで、再生対象期間における消去時間帯と記入時間帯とをそれぞれ好適に把握することができる。また、タブレット10bは、各解答欄51に対し、各解答欄51に記入されたストロークが示す解答の採点結果を示す正誤マーク71を表示する(ステップS12)。また、好適には、タブレット10bは、図11の答案再生画面の第2表示例に基づき、各解答欄51に対する所要時間帯を示す所要時間帯矢印73を第2再生バー43と対応付けて表示してもよい。これにより、閲覧者は、解答時に解答者に迷いが生じたか否かを解答欄51毎に的確に把握することができる。
次に、タブレット10bは、再生ポインタ44のドラッグアンドドロップ等による再生位置の指定があるか否か判定する(ステップS13)。そして、タブレット10bは、再生ポインタ44のドラッグアンドドロップ等による再生位置の指定があると判定した場合(ステップS13;Yes)、指定された再生位置までに再生すべきストロークを暫定表示色から通常色へ変更すると共に、通常色となる最後のストローク位置に相当する最新再生部分を強調表示する(ステップS14)。ステップS14での通常色となる最後のストローク位置の強調表示の具体的態様は、例えば、上述した図5~図7にそれぞれ示されている。タブレット10bは、ステップS14における強調表示を、所定時間だけ実行してもよく、後述するステップS15において再生指示があったと判定するまで実行してもよい。一方、タブレット10bは、再生ポインタ44のドラッグアンドドロップ等による再生位置の指定を検知しない場合(ステップS13;No)、ステップS15へ処理を進める。
次に、タブレット10bは、再生の指示があるか否か判定する(ステップS15)。この場合、例えば、タブレット10bは、再生ボタン41Aの選択を検知した場合、再生の指示があると判定する。そして、タブレット10bは、再生の指示があると判定した場合(ステップS15;Yes)、ストローク情報に基づき答案表示領域50におけるストロークの再生を実行し、再生済みのストロークを暫定表示色から通常色へ変更する(ステップS16)。これにより、タブレット10bは、再生済みのストロークと未再生のストロークとをユーザに好適に識別させることができる。また、この場合、タブレット10bは、再生速度指定欄46で指定された倍速によりストロークの再生を行う。さらに、タブレット10bは、ステップS14において最新再生部分の強調表示を行っていた場合には、当該強調表示を終了してもよい。
ストロークの再生開始後、タブレット10bは、再生対象時刻が空き時間帯に存在するか否か判定する(ステップS17)。そして、タブレット10bは、再生対象時刻が空き時間帯に存在する場合(ステップS17;Yes)、当該空き時間帯での再生時間を所定の規則に基づき短縮する(ステップS18)。ステップS18での空き時間帯の再生時間の短縮の具体的態様は、例えば上述した図9(B)~図9(D)においてそれぞれ示されている。一方、タブレット10bは、再生対象時刻が空き時間帯に存在しない場合(ステップS17;No)、即ち再生対象時刻が記入時間帯に存在する場合、引き続きステップS16において、ストローク情報の時刻情報に基づき各ストロークの再生を実行する。
次に、タブレット10bは、再生の停止の指示を検知したか否か判定する(ステップS19)。例えば、タブレット10bは、戻るボタン41B又は一時停止ボタン41Cの選択を検知した場合、再生ポインタ44のドラッグアンドドロップ操作を検知した場合等に、再生の停止の指示があったと判定する。そして、タブレット10bは、再生の停止の指示を検知した場合(ステップS19;Yes)、答案再生画面の表示を終了するか否か判定する(ステップS20)。なお、タブレット10bは、ステップS19において再生の停止の指示を検知した場合、ステップS14と同様、最新再生部分の強調表示を行ってもよい。
そして、タブレット10bは、答案再生画面の表示を終了する場合(ステップS20;Yes)、フローチャートの処理を終了する。一方、タブレット10bは、答案再生画面の表示を終了しない場合(ステップS20;No)、ステップS13へ処理を戻す。また、タブレット10bは、再生の停止の指示を検知しない場合(ステップS19;No)、引き続きステップS16において、ストローク情報の時刻情報に基づき各ストロークの再生を実行する。
なお、図12に示すフローチャートは一例であり、本発明が適用可能な処理手順はこれに限定されない。例えば、タブレット10bは、ステップS13において再生位置の指定の有無を判定することなく、ステップS14における再生位置強調機能に関する処理を実行してもよい。即ち、タブレット10bは、再生が停止されている間では、再生位置の指定の有無に関わらず、再生位置強調機能に基づき、最新再生部分の強調表示を行ってもよい。これにより、再生停止中において、次に再生が開始されるストローク部分を好適に閲覧者に認識させることができる。
ここで、再生対象時点が再生開始の時点(即ち頭出しの時点)である場合には、最新再生部分が存在しない。従って、この場合、タブレット10bは、最新再生部分に代えて、最初に再生されるべき部分を未再生のストロークから認識し、当該部分を強調表示してもよい。具体的には、この場合、タブレット10bは、最も早い時刻を示す記入時刻に対応する座標点をストローク情報から抽出し、抽出した座標点を基準として円等の図形を表示する。これにより、頭出しの時点においても、再生が開始されるストローク部分を好適に閲覧者に認識させることができる。
[変形例]
次に、上述の実施形態に好適な変形例について説明する。以下に示す変形例は、任意に組み合わせて上述の実施形態に適用されてもよい。
(変形例1)
図12のフローチャートの処理を、タブレット10bに代えて管理サーバ20が実行してもよい。
この場合、例えば、管理サーバ20は、答案再生画面でのユーザの入力情報をタブレット10bから受信し、受信した入力情報に基づき答案再生画面の表示データD3を生成し、当該表示データD3をタブレット10bに送信する。この場合、タブレット10bは、所謂ストリーミング再生と同様、管理サーバ20から受信する表示データD3に基づき答案再生画面の表示を更新する。この例では、管理サーバ20は、図12のステップS13、S15、S17、S19、S20の各判定処理をタブレット10bから受信する入力情報に基づき実行し、かつ、ステップS11、S12、S14、S16、S18においては、各ステップで規定する表示がタブレット10bにおいて実現されるように表示データD3を生成してタブレット10bに送信する。この態様によっても、タブレット10bは、答案再生画面を好適に表示することができる。なお、本変形例では、管理サーバ20は、本発明における「情報処理装置」の一例である。
(変形例2)
教師用端末30は、管理サーバ20から受信する表示データD2に基づき、タブレット10bと同様の答案再生画面の表示を行ってもよい。
この場合、教師用端末30は、ユーザ入力に基づき、答案を表示する生徒及び答案の指定を受け付けた場合に、生徒及び答案の識別情報を含む答案再生画面の表示要求を管理サーバ20に送信する。そして、教師用端末30は、その応答として答案再生画面を表示するための表示データD2を受信し、図12のステップS11~ステップS20の処理を実行する。これにより、教師は、生徒の答案に関するストロークを再現するための答案再生画面を好適に閲覧することができる。この場合、教師用端末30は、本発明における「情報処理装置」の一例である。
(変形例3)
図1の教育支援システム100の構成例は一例であり、本発明が適用可能な構成はこれに限定されない。例えば、教師用端末30は、タブレット10bが表示すべき答案再生画面の表示データを管理サーバ20の代わりに生成してもよい。
図13は、教育支援システム100xの構成例を示す。図示のように、生徒側の構成は図1と同様であるが、接続デバイス12はネットワーク5を通じて教師用端末30へ直接記入データD1を送信する。教師用端末30にはテスト情報DB24及びテスト結果DB28が接続されており、教師用端末30は管理サーバ20が行っていた処理を実行する。例えば、教師用端末30は、テスト情報DB24及びテスト結果DB28を参照することで、答案再生画面を表示するための表示データD3を生成し、表示データD3をタブレット10bへ送信する。この態様によっても、タブレット10bは、実施形態において説明した答案再生画面を好適に表示することができる。
他の例では、タブレット10bは、テスト情報DB24及びテスト結果DB28を参照可能に構成され、答案再生画面などの表示データを管理サーバ20の代わりに自ら生成してもよい。この場合、タブレット10bは、テスト情報DB24及びテスト結果DB28に基づき、図12が示すフローチャートの処理を実行する。この場合、タブレット10bは、テスト情報DB24及びテスト結果DB28を直接参照可能であってもよく、各処理に必要なテスト情報DB24及びテスト結果DB28のデータを、管理サーバ20から受信してもよい。これにより、タブレット10bは、答案再生画面の表示データを自ら生成して表示することができる。
(変形例4)
図3~図8の例では、解答欄への筆跡を表すストロークが再生対象となっていたが、本発明が適用可能な表示態様はこれに限定されない。これに代えて、再生対象となるストロークは、解答欄以外への書込みを表すストロークを含んでもよい。また、タブレット10bは、グループワークなどで複数の生徒が共同で書込みを行った答案を対象に答案再生画面を表示してもよい。
他の例では、タブレット10bは、解答欄以外への書込みを示すストロークを再生対象から除外してもよい。この場合、例えば、テスト情報DB24には、各テストの答案における解答欄の位置情報が含まれ、タブレット10bは、この解答欄の位置情報を管理サーバ20から受信し、ストローク情報の位置情報と比較する。そして、タブレット10bは、解答欄内のストロークと解答欄外のストロークとを識別し、解答欄内のストロークのみを再生対象とし、解答欄外のストロークを非表示又は固定表示する。なお、タブレット10bは、テストの答案における矩形枠を解答欄として検出し、矩形枠内のストロークのみを再生対象とし、矩形枠外のストロークを非表示又は固定表示してもよい。