以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図1を参照して、本実施形態に係る答案処理システム1について説明する。図1は、答案処理システム1の全体構成を示す図である。答案処理システム1は、画像読取装置100と、サーバー装置200と、タブレットPC(Personal Computer)300とを備える。
一台の画像読取装置100、一台のサーバー装置200、及び複数のタブレットPC300は、ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。例えば、各装置は、インターネット、LAN(Local Area Network)、又は、WAN(Wide Area Network)を介して通信可能に接続される。本実施形態は、ネットワークの一例としてインターネットを用いる場合について説明する。
画像読取装置100は、ユーザーの操作に応じて、複数の答案用紙Sの画像を読み取る。答案用紙Sの詳細については、図2を参照して後述する。画像読取装置100は、例えば、スキャナーである。画像読取装置100が複合機(MFP:Multi Function Peripheral)のような画像形成装置に搭載されている実施形態でもよい。画像読取装置100は、例えば、タッチパネル機能を有するディスプレーを備えている。ユーザーは、タッチパネルから各種指示を入力する。画像読取装置100は、ユーザーの操作に応じて、原稿台に載置された原稿の画像を光学的に読み取り、画像データを取得する。画像読取装置100は、原稿を搬送する原稿搬送装置(ADF:Automatic Document Feeder)を備えていることが好ましい。画像読取装置100は、原稿搬送装置によって搬送される複数の原稿の画像を連続して読み取る。
サーバー装置200は、画像読取装置100とタブレットPC300とに通信可能に接続されている。サーバー装置200は、画像読取装置100及びタブレットPC300から送信される各種データを記憶する。また、ユーザーがタブレットPC300を介してサーバー装置200にデータを要求することにより、サーバー装置200は、記憶している各種データの中から対応するデータをタブレットPC300に送信する。
タブレットPC300は、「答案採点装置」の一例に相当する。答案採点装置は、テストの答案用紙の採点をユーザーの操作に基づいて実行する。タブレットPCの他に、例えば、パーソナルコンピューター、又はスマートフォンを答案採点装置として使用する実施形態でもよい。本実施形態では、答案採点装置がタブレットPC300である場合について説明する。採点者(ユーザー)は、例えば、テストを実施した教師、及び入学試験の採点担当者のようなテストを採点する者である。タブレットPC300は、例えば、無線通信でインターネットに接続される。タブレットPC300は、タッチパネル機能を有するディスプレーを備えている。ユーザーは、タッチパネルから各種指示を入力する。
続いて、図2を参照して、答案用紙Sの詳細について説明する。図2は、答案用紙Sの一例を示す図である。答案用紙Sは、受験者がテストの設問に対する答案Aを記入した用紙である。受験者は、例えば、小学6年生の生徒である。テストは、例えば、算数のテストである。
答案用紙Sには、テストを識別するテスト識別記号Tと、生徒を識別する生徒識別記号Eと、答案Aとが記載されている。テスト識別記号T及び生徒識別記号Eは、答案用紙Sの上部に記載されている。テスト識別記号T及び生徒識別記号Eは、予め答案用紙Sに印字されていてもよいし、解答時に生徒が手書きで記入してもよい。
テスト識別記号Tは、科目名を示す科目記号T1(例えば、「算数」)と、テストの実施回数を示す回数記号T2(例えば、「4」)とを含む。例えば、テスト識別記号Tは、答案用紙Sが「4」回目の「算数」のテストに対応する答案用紙であることを示す。
生徒識別記号Eは、生徒が所属する集団を示す所属記号E1(例えば、「6−2」)と、生徒の氏名を示す氏名記号E2(例えば、「ヤマダ ハナコ」)とを含む。例えば、生徒識別記号Eは、答案を記入した生徒が「6」年「2」組の「ヤマダ ハナコ」であることを示す。氏名記号E2は、仮名で表記されているが、漢字、又はアルファベットで表記されていてもよい。
答案Aは、テストに含まれる複数の問題(設問)にそれぞれ対応する。生徒は、各設問に応じて、答案用紙Sの各解答欄に答案A(A1〜A6)を手書きで記入する。答案A1〜A5は、数値を記入した答案の一例である。答案A6は、文章を記述した答案、図を描画した答案、及び、解答を求める思考の過程を記入した答案の一例である。以下、「答案A」は、1つの設問に対応する1つの答案(例えば、答案A1、答案A2、答案A3、答案A4、答案A5、又は答案A6)を示す。図2に示す答案用紙Sには、答案Aを書き込む領域を示す枠線が解答欄として記載されているが、枠線が記載されていることは必須ではない。
続いて、図2及び図3を参照して、画像読取装置100、サーバー装置200、及びタブレットPC300の構成について説明する。図3は、答案処理システム1の構成を示すブロック図である。
画像読取装置100は、第1制御部110と、第1送信部140(送信部)とを備える。第1制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びHDD(Hard Disk Drive)を含む。第1制御部110は、CPUが、ROM又はHDDに格納された制御プログラムを実行することによって動作する。RAMは、CPUが制御プログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、第1制御部110は、読取部120と第1記憶部130とを含む。
読取部120は、答案用紙Sの画像を読み取り、答案用紙画像情報SGDを生成する。具体的には、読取部120は、タッチパネルを介して入力された読取要求に基づいて、答案用紙Sの画像である答案用紙画像SGを読み取り、対応する答案用紙画像情報SGDを生成する。
答案用紙画像SGは、テスト識別画像TGと、生徒識別画像EGと、答案画像AG(AG1〜AG5)とを含む。テスト識別画像TGは、テスト識別記号Tを示す。生徒識別画像EGは、生徒識別記号Eを示す。答案画像AGは、答案Aを示す。答案画像AG1〜AG5は、それぞれ、答案A1〜A5に対応する。
答案用紙画像情報SGDは、テスト識別画像TGに対応するテスト識別画像情報TGDと、生徒識別画像EGに対応する生徒識別画像情報EGDと、答案画像AGに対応する答案画像情報AGDとを含む。読取部120は、第1記憶部130に答案用紙画像情報SGDを書き込む。
読取部120は、生成された答案用紙画像情報SGDに対してOCR(Optical Character Recognition)処理を実行する。具体的には、読取部120は、答案用紙画像SGのヘッダー部分に対応する画像情報を対象としてOCR処理を実行する。これにより、読取部120は、テスト識別画像情報TGDに基づいて、テストを識別するテスト識別情報TDを取得する。同様に、読取部120は、生徒識別画像情報EGDに基づいて、生徒を識別する生徒識別情報EDを取得する。読取部120は、取得した生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとを答案用紙画像情報SGDに対応付けて第1記憶部130に書き込む。
第1記憶部130には、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた答案用紙画像情報SGDが記憶されている。
第1送信部140は、答案用紙画像情報SGDをサーバー装置200に送信する。具体的には、第1送信部140は、ユーザーの操作に応じて、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた答案用紙画像情報SGDをサーバー装置200に送信する。
引き続き図3を参照して、サーバー装置200の構成について説明する。サーバー装置200は、第2制御部210を備える。第2制御部210は、CPU、ROM、RAM、及び、HDDを含む。第2制御部210は、CPUが、ROM又はHDDに格納された制御プログラムを実行することによって動作する。RAMは、CPUが制御プログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、第2制御部210は、第2受信部220(受信部)と、画像記録部230と、第2記憶部240と、第2送信部250(送信部)とを含む。
第2受信部220は、画像読取装置100から答案用紙画像情報SGDを受信する。具体的には、第2受信部220は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた答案用紙画像情報SGDを画像読取装置100から受信し、画像記録部230に通知する。
また、第2受信部220は、画像要求情報、採点結果情報CD、及び採点結果要求情報をタブレットPC300から受信し、画像記録部230に通知する。画像要求情報、採点結果情報CD、及び採点結果要求情報は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられている。画像要求情報、採点結果情報CD、及び採点結果要求情報の詳細については、タブレットPC300の構成を参照して後述する。
画像記録部230は、画像読取装置100から受信した答案用紙画像情報SGDを生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて第2記憶部240に記録する。
また、画像記録部230は、タブレットPC300から受信した画像要求情報に基づいて、答案用紙画像情報SGDを第2記憶部240から読み出す。
また、画像記録部230は、タブレットPC300から受信した採点結果情報CDを生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて第2記憶部240に記録する。採点結果情報CDは、採点者がタブレットPC300で答案用紙画像SGを採点した結果を示す情報である。具体的には、画像記録部230は、第2受信部220から通知された採点結果情報CDと生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに基づいて、対応する採点結果情報CDが既に第2記憶部240に記憶されているか否かを検索する。対応する採点結果情報CDが第2記憶部240に記憶されていない場合、画像記録部230は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて第2記憶部240に新規に採点結果情報CDを記録する。対応する採点結果情報CDが第2記憶部240に既に記憶されている場合、画像記録部230は、対応する採点結果情報CDに上書きして採点結果情報CDを書き込む。
また、画像記録部230は、タブレットPC300が採点結果要求情報を受信した場合に、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応する採点結果情報CDを第2記憶部240から読み出す。
第2記憶部240には、生徒識別情報ED、テスト識別情報TD、答案用紙画像情報SGD、及び採点結果情報CDが記憶されている。生徒識別情報ED、テスト識別情報TD、答案用紙画像情報SGD、及び採点結果情報CDは、互いに対応付けられている。
第2送信部250は、答案用紙画像情報SGDをタブレットPC300に送信する。具体的には、第2送信部250は、画像記録部230が読み出した答案用紙画像情報SGDを生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けてタブレットPC300に送信する。
また、第2送信部250は、画像記録部230が読み出した採点結果情報CDを生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けてタブレットPC300に送信する。
引き続き図3を参照して、タブレットPC300の構成について説明する。タブレットPC300は、第3制御部310を備える。第3制御部310は、CPU、ROM、RAM及び、HDDを含む。第3制御部310は、CPUが、ROM又はHDDに格納された制御プログラム(「答案採点プログラム」を含む)を実行することによって動作する。RAMは、CPUが制御プログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、第3制御部310は、答案表示部320、評価画像表示部330、選択部340、累計得点表示部350、累計配点表示部360、評価画像変更部370、受付部381、第3受信部382、第3記憶部383、及び第3送信部384を含む。
受付部381は、タッチパネルを介して、ユーザーから各種情報と各種要求とを受け付ける。各種情報は、例えば、生徒識別情報ED、テスト識別情報TD、又は、タブレットPC300にログインする際のユーザーIDである。ユーザーは、自身を識別するユーザーIDをタッチパネルから入力してタブレットPC300にログインし、各種要求に応じてタッチパネルを操作する。各種要求は、例えば、画像要求、又は採点結果要求である。
画像要求は、サーバー装置200に答案用紙画像情報SGDを要求する画像要求情報を送信する。画像要求情報は、例えば、対応する生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとを含む。
採点結果要求は、採点結果情報CDを要求する採点結果要求情報をサーバー装置200に送信する。採点結果要求情報は、例えば、対応する生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとを含む。
第3受信部382は、サーバー装置200から送信される答案用紙画像情報SGDを受信する。第3受信部382は、受信した答案用紙画像情報SGDを第3記憶部383に記録する。
答案表示部320は、受信した答案用紙画像情報SGDに対応する答案用紙画像SGを表示する。評価画像表示部330は、評価画像を表示する。答案表示部320及び評価画像表示部330の詳細については、図4を参照して後述する。
選択部340は、ユーザーからの入力に基づき、正答画像、誤答画像、及び一部正答画像のいずれか1つを選択する。累計得点表示部350は、正答画像が選択される度に、得点の累計である累計得点に配点を加算して更新し、更新された累計得点を表示する。累計配点表示部360は、正答画像、又は誤答画像が選択される度に、配点の累計である累計配点に配点を加算して更新し、更新された累計配点を表示する。選択部340、累計得点表示部350、及び累計配点表示部360の詳細については、図5を参照して後述する。
評価画像変更部370は、ユーザーからの入力に基づき、配置された評価画像の位置を変更する。評価画像変更部370の詳細については、図6及び図7を参照して後述する。
第3記憶部383には、サーバー装置200から受信した答案用紙画像情報SGDが記憶されている。
また、第3記憶部383には、採点結果情報CDが記憶されている。採点結果情報CDは、採点者による採点が完了した答案用紙画像情報SGD、又は、採点作業の途中で中断し保存された答案用紙画像情報SGDである。採点結果情報CDは、テスト識別情報TDと生徒識別情報EDとに対応付けられている。また、採点結果情報CDには、配置された評価画像の位置を示す情報と、正答画像に対応付けられた配点を示す情報と、一部正答画像に対応付けられた一部配点を示す情報とが含まれている。
また、第3記憶部383には、評価画像変更部370によって登録又は変更された、評価画像と、正答画像に対応付ける配点と、一部正答画像に対応付ける一部配点とが記憶されている。
第3送信部384は、ユーザーの操作に応じて、画像要求情報をサーバー装置200に送信する。例えば、教師は、タッチパネルからテスト識別情報TDと生徒識別情報EDとを入力し、テスト識別情報TDと生徒識別情報EDとに対応する答案用紙画像情報SGDをサーバー装置200に要求する。
また、第3送信部384は、ユーザーの操作に応じて、採点結果情報CDをテスト識別情報TDと生徒識別情報EDとに対応付けてサーバー装置200に送信する。第3送信部384は、採点結果情報CDをサーバー装置200に送信した後、第3記憶部383に記憶されている採点結果情報CDを消去する。
また、第3送信部384は、ユーザーの操作に応じて、採点結果情報CDを要求する採点結果要求情報をテスト識別情報TDと生徒識別情報EDとに対応付けてサーバー装置200に送信する。
また、第3送信部384は、評価画像変更部370によって登録又は変更された、評価画像と、正答画像に対応付ける配点と、一部正答画像に対応付ける一部配点とを含む採点パターン情報をサーバー装置200に送信する。第3送信部384は、採点パターン情報をサーバー装置200に送信した後、第3記憶部383に記憶されている採点パターン情報を消去する。
続いて、図4を参照して、答案表示部320及び評価画像表示部330の詳細について説明する。図4は、タブレットPC300のディスプレー(タッチパネル)に表示される採点画面10の一例を示す画面図である。採点画面10は、第3受信部382がサーバー装置200から答案用紙画像情報SGDを受信したときに表示する画面である。答案表示部320は、答案用紙画像情報SGDに対応する答案用紙画像SGを画面左側に表示する。
評価画像表示部330は、評価画像30をボタンとして画面右側に表示する。評価画像30は、答案Aの正否を評価する画像である。評価画像30は、正答画像31(例えば、○記号)と、誤答画像32(例えば、×記号)と、一部正答画像33(例えば、△記号)とを含む。評価画像30は、図面では、便宜上、黒色で表示されているが、実際には赤色で表示される。正答画像31は、答案Aが正答であることを示す。正答画像31は、答案Aの配点34(例えば、30点)に対応付けられる。誤答画像32は、答案Aが誤答であることを示す。一部正答画像33は、答案Aの一部が正答であることを示す。一部正答画像33は、配点34のうち一部の配点を示す一部配点35(例えば、20点)に対応付けられる。
さらに、評価画像表示部330は、評価画像30を複数個表示することが好ましい。本実施形態では、評価画像表示部330が3個の評価画像30、30A、及び30Bを表示する場合について説明する。具体的には、評価画像30Aは、正答画像31Aと誤答画像32Aと一部正答画像33Aとを含む。評価画像30Bは、正答画像31Bと誤答画像32Bと一部正答画像33Bとを含む。
複数個の評価画像30、30A、及び30Bに含まれる正答画像31、31A、及び31Bに対応付けられた配点34、34A、及び34Bは、それぞれ互いに異なる。例えば、正答画像31Aは、配点34A(20点)に対応付けられる。同様に、正答画像31Bは、配点34B(10点)に対応付けられる。また、一部正答画像33、33A、及び33Bに対応付けられた一部配点35、35A、及び35Bは、正答画像31、31A、及び31Bに対応付けられた配点34、34A、及び34Bの大きさに応じてそれぞれ設定される。例えば、一部正答画像33Aは、一部配点35A(10点)に対応付けられる。同様に、一部正答画像33Bは、一部配点35B(5点)に対応付けられる。
続いて、図5を参照して、選択部340、累計得点表示部350、及び累計配点表示部360の詳細について説明する。図5は、タブレットPC300のディスプレー(タッチパネル)に表示される採点画面11の一例を示す画面図である。採点画面11は、採点者が設問毎に予め想定した模範解答と各配点とに基づいて、採点者が答案A1から答案A5まで採点したことを示す画面である。例えば、設問毎の配点は、答案A1〜A3は各10点、答案A4及びA5は各20点、答案A6は30点である。本実施形態において、採点者は、答案画像AG毎に、評価画像30、30A及び30Bに含まれる画像のいずれか1つを正否に応じて指Fでタップし、対応する答案画像AGを指Fでタップする。評価画像30、30A及び30B(例えば、誤答画像32A)が指Fでタップされてから、対応する答案画像AG(例えば、答案画像AG5)が指Fでタップされるまでの間、選択部340は、指Fでタップされた誤答画像32Aを他の評価画像30、30A及び30Bと異なる色で表示する(又は、点滅させる)。選択部340は、採点者からの入力に基づき、選択された正答画像31、31A、31B、誤答画像32、32A、32B、及び一部正答画像33、33A、33Bを答案用紙画像SGに配置する。
例えば、採点者は、答案画像AG1に対して正答画像31Bを指Fでタップする。選択部340は、答案画像AG1の近傍に正答画像31Bに対応する正答画像41Bを配置する。同様に、選択部340は、採点者の操作に応じて、答案画像AG2及びAG3のそれぞれ近傍に誤答画像32Bに対応する誤答画像42Bを配置し、答案画像AG4の近傍に正答画像31Aに対応する正答画像41Aを配置し、答案画像AG5の近傍に誤答画像32Aに対応する誤答画像42Aを配置する。なお、指Fは、ディスプレー(タッチパネル)には表示されない。
さらに、選択部340は、配点34Bに対応する得点44B(10点)を正答画像41Bの近傍に表示する。同様に、選択部340は、配点34Aに対応する得点44A(20点)を正答画像41Aの近傍に表示する。従って、ユーザーは、答案Aに対応する得点を容易に確認することができる。
累計得点表示部350は、答案画像AG1に対応する得点44B(10点)に、答案画像AG4に対応する得点44A(20点)を加算して、累計得点50(30点)を画面右上側に表示する。また、累計得点表示部350は、一部正答画像33、33A、又は33Bが選択される度に、累計得点50に一部配点35、35A、又は35Bを加算して更新し、更新された累計得点50を表示する。
累計配点表示部360は、答案画像AG1〜AG3に対応する各配点34B(10点)と、答案画像AG4及びAG5に対応する各配点34A(20点)とを加算して、累計配点60(70点)を画面右上側に表示する。また、累計配点表示部360は、一部正答画像33、33A、又は33Bが選択される度に、累計配点60に一部配点35、35A、又は35Bを加算して更新し、更新された累計配点60を表示する。
続いて、図6を参照して、引き続き累計得点表示部350の詳細と、さらに、累計配点表示部360と評価画像変更部370との詳細とについて説明する。図6は、タブレットPC300のディスプレー(タッチパネル)に表示される採点画面12の一例を示す画面図である。採点画面12は、図5に示した採点画面11に対して、採点者が答案A6を更に採点し、全ての答案A(答案A1〜A6)の採点を完了したことを示す画面である。累計得点表示部350は、累計配点表示部360が累計配点60として満点を表示した場合に、ユーザーからの入力に応じて、対応する累計得点50を答案用紙画像SGに配置して表示する。例えば、選択部340は、採点者の操作に応じて、一部正答画像33に対応する一部正答画像43を答案画像AG6の近傍に配置する。選択部340は、一部配点35に対応する得点45(20点)を一部正答画像43の近傍に表示する。累計得点表示部350は、図5に示した累計得点50(30点)に一部配点35(20点)を加算して更新し、更新された累計得点50(50点)を表示する。累計配点表示部360は、図5に示した累計配点60(70点)に一部配点35(20点)を加算して更新し、更新された累計配点60(100点)を表示する。
ここで、更新された累計配点60(100点)は、累計配点60の満点を示す。累計配点表示部360が満点を表示した場合に、ユーザーは、得点表示ボタン(例えば、「適用」ボタン)51をタップする。これにより、累計得点表示部350は、累計得点50(50点)に対応する累計得点50P(下線付きの「50」)を答案用紙画像SGの所定の位置に表示する。累計得点表示部350は、累計得点50Pを表示すると、答案用紙画像情報SGDを採点結果情報CDとして第3記憶部383に記録する。これにより、ユーザー(教師)は答案用紙Sの採点を終了する。
例えば、採点画面12で、採点者が答案用紙画像SGに配置されている正答画像31、31A、31B、誤答画像32、32A、32B、及び一部正答画像33、33A、33Bのうちいずれか1つをタップして選択する。採点者は、変更したい位置で、再度、答案用紙画像SGをタップする。評価画像変更部370は、採点者がタップした答案用紙画像SGの位置に、選択された画像を移動する。なお、採点者は、位置を変更したい評価画像30、30A及び30Bをスライドさせて移動することもできる。
また、評価画像変更部370は、ユーザーからの入力に基づき、評価画像表示部330が表示する評価画像30、30A及び30Bのサイズを変更する。例えば、採点画面12で、採点者が答案用紙画像SGに配置されている正答画像31、31A、31B、誤答画像32、32A、32B、及び一部正答画像33、33A、33Bのうちいずれか1つをピンチイン又はピンチアウトする。評価画像変更部370は、採点者からの入力に基づき、評価画像30、30A及び30Bのサイズを縮小又は拡大する。評価画像変更部370は、変更した評価画像30、30A及び30Bのサイズをデフォルトとして設定する。評価画像変更部370は、変更したサイズを示すサイズ情報を、第3記憶部383に記録する。これにより、採点者は、同様の答案用紙Sを複数採点する際に、評価画像30、30A及び30Bのサイズを変更する作業を省略することができる。
続いて、図7を参照して、引き続き評価画像変更部370の詳細について説明する。図7は、タブレットPC300のディスプレーに表示される登録変更画面13の一例を示す画面図である。評価画像変更部370は、ユーザーからの入力に基づき、評価画像表示部330が表示する評価画像30、30A及び30Bと、配点とを変更する。具体的には、正答画像31、31A及び31Bの近傍には、登録変更ボタン(例えば、「変更」ボタン)70、70A及び70Bがそれぞれ表示されている。例えば、配点34を変更する場合、採点画面10(図4)のような採点前の段階で、採点者は登録変更ボタン70をタップする。これにより、子画面72が答案用紙画像SGの手前に表示され、登録変更の動作が開始する。
子画面72には、正答画像31に対応する登録画像73、参照ボタン74、配点変更ボタン75、登録決定ボタン76、及び変更キャンセルボタン77が表示される。採点者は、配点変更ボタン75をタップし、プルダウン表示から所望の配点(例えば、40点)を選択する。採点者は、必要に応じて変更キャンセルボタン77をタップすることにより、所望の配点を再度選択することもできる。さらに、採点者は、参照ボタン74をタップすることにより、所望の画像(例えば、◎記号)を正答画像31として新たに登録することもできる。採点者は、所望の配点を選択した後に、登録決定ボタン76をタップし変更内容を登録する。その結果、採点者は、現状の配点34(30点)を所望の配点(40点)に変更し登録することができる。配点34を変更することによって、既に採点した答案Aの累計配点が満点を超える場合には、評価画像変更部370は、累計配点が満点を超える旨のメッセージ(例えば、「累計配点の満点が110点になります。」)を表示し、採点者に更なる変更を促す。
一部正答画像33、33A及び33Bの近傍にも、登録変更ボタン71、71A及び71Bがそれぞれ表示されている。採点者は、正答画像31、31A及び31Bと同様に、一部正答画像33、33A、33Bに対応付ける一部配点35、35A及び35Bを変更する。
評価画像変更部370は、登録した評価画像30、30A及び30Bと、正答画像31、31A及び31Bに対応付ける配点と、一部正答画像33、33A及び33Bに対応付ける一部配点とを第3記憶部383に記録する。
続いて、図3及び図8を参照して、画像読取装置100の答案処理について説明する。ここで説明する答案処理は、教師が画像読取装置100に対して複数の答案用紙Sの読取りを要求する際に、画像読取装置100が行う処理である。図8は、画像読取装置100の答案処理を示すフローチャートである。
ステップS101において、ユーザー(教師)は、画像読取装置100のタッチパネルでユーザー識別情報(例えば、ユーザーID)を入力して答案処理システム1にログインする。第1制御部110は、ユーザーIDの入力を受け付ける。処理は、ステップS103に進む。
次に、ステップS103において、ユーザー(教師)は、画像読取装置100の原稿搬送装置に複数枚の答案用紙Sをセットする。教師は、タッチパネルの「読取開始」ボタンをタップすることによって、画像読取装置100が答案用紙Sの画像の読取指示を実行する。第1制御部110は、読取指示を受け付け、読取要求を読取部120に通知する。処理は、ステップS105に進む。
次に、ステップS105において、読取部120は、読取要求に基づいて、答案用紙画像SGを読み取り、対応する答案用紙画像情報SGDを取得する。処理は、ステップS107に進む。
次に、ステップS107において、読取部120は、答案用紙画像SGに対してOCR処理を実行することによって、テスト識別情報TDと生徒識別情報EDとを取得する。読取部120は、取得した生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとを答案用紙画像情報SGDに対応付けて第1記憶部130に記録する。処理は、ステップS109に進む。
次に、ステップS109において、第1送信部140は、ユーザーの操作に応じて、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた答案用紙画像情報SGDをサーバー装置200に送信する。処理は、ステップS317に進む。その後、処理は終了する。
続いて、図3及び図9を参照して、サーバー装置200の答案処理について説明する。ここで説明する答案処理は、ユーザー(教師)がタブレットPC300からサーバー装置200に対して答案用紙画像情報SGDを要求する際に、サーバー装置200が行う処理である。図9は、サーバー装置200の答案処理を示すフローチャートである。
ステップS209において、第2受信部220は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた答案用紙画像情報SGDを画像読取装置100から受信する。処理は、ステップS211に進む。ステップS209は、図8を参照して説明した画像読取装置100の答案処理のステップS109に一部対応している。
次に、ステップS211において、画像記録部230は、受信した答案用紙画像情報SGDを生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて第2記憶部240に記録する。処理は、ステップS213に進む。
次に、ステップS213において、第2受信部220は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた画像要求情報をタブレットPC300から受信する。処理は、ステップS215に進む。
次に、ステップS215において、画像記録部230は、受信した生徒識別情報EDと、第2記憶部240に記憶されている生徒識別情報EDとを照合する。これにより、画像記録部230は、対応する生徒識別情報EDが第2記憶部240に記憶されているか否かを判定する。対応する生徒識別情報EDが第2記憶部240に記憶されている場合(ステップS215でYES)には、処理はステップS217に進む。一方、対応する生徒識別情報EDが第2記憶部240に記憶されていない場合(ステップS215でNO)には、処理はステップS239に進む。
次に、ステップS217において、画像記録部230は、受信したテスト識別情報TDと、第2記憶部240に記憶されているテスト識別情報TDとを照合する。これにより、画像記録部230は、対応するテスト識別情報TDが第2記憶部240に記憶されているか否かを判定する。対応するテスト識別情報TDが第2記憶部240に記憶されている場合(ステップS217でYES)には、処理はステップS219に進む。一方、対応するテスト識別情報TDが第2記憶部240に記憶されていない場合(ステップS217でNO)には、処理はステップS239に進む。
次に、ステップS219において、画像記録部230は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた答案用紙画像情報SGDを第2記憶部240から読み出す。第2送信部250は、読み出された答案用紙画像情報SGDをタブレットPC300に送信する。処理は、ステップS239に進む。
次に、ステップS239において、タブレットPC300から送信された採点結果情報CDを第2受信部220が受信した場合(ステップS239でYES)には、処理はステップS241に進む。一方、第2受信部220が採点結果情報CDを受信しなかった場合(ステップS239でNO)には、その後、処理は終了する。
次に、ステップS241において、画像記録部230は、受信した採点結果情報CDを生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて第2記憶部240に記録する。その後、処理は終了する。
続いて、図3及び図10を参照して、タブレットPC300の答案処理について説明する。ここで説明する答案処理は、ユーザー(教師)がタブレットPC300からサーバー装置200に答案用紙画像情報SGDを要求し、タブレットPC300で答案用紙Sを採点する処理である。図10は、タブレットPC300の答案処理を示すフローチャートである。
ステップS313において、教師の操作に応じて、第3送信部384は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて、画像要求情報をサーバー装置200に送信する。処理は、ステップS319に進む。ステップS313は、図9を参照して説明したサーバー装置200の答案処理のステップS213に一部対応している。
次に、ステップS319において、第3受信部382が答案用紙画像情報SGDを受信したか否かを判定する。具体的には、第3受信部382は、画像要求情報に応じてサーバー装置200から送信される答案用紙画像情報SGDを受信する。第3受信部382は、第3記憶部383に答案用紙画像情報SGDを記録する。第3受信部382が答案用紙画像情報SGDを受信した場合(ステップS319でYES)には、処理はステップS321に進む。ステップS319は、図9を参照して説明したサーバー装置200の答案処理のステップS219に一部対応している。一方、第3受信部382が答案用紙画像情報SGDを受信しなかった場合(ステップS319でNO)には、処理は終了する。
次に、ステップS321において、答案表示部320は、受信した答案用紙画像情報SGDに対応する答案用紙画像SGをディスプレー(タッチパネル)に表示する。処理は、ステップS323に進む。
次に、ステップS323において、選択部340は、教師からの入力に基づき、評価画像30、30A及び30Bのうち、正答画像31、31A、31B、誤答画像32、32A、32B、及び一部正答画像33、33A、33Bのいずれか1つを選択する。処理は、ステップS325に進む。
次に、ステップS325において、選択部340は、選択された評価画像30、30A及び30Bを答案用紙画像SGに配置する。処理は、ステップS327に進む。
次に、ステップS327において、評価画像変更部370は、教師からの入力に基づき、評価画像表示部330が表示する評価画像30、30A及び30Bのサイズを変更する。処理は、ステップS329に進む。
次に、ステップS329において、累計得点表示部350は、正答画像31、31A、又は31Bが選択される度に、累計得点50に、それぞれ、配点34、34A、又は34Bを加算して更新し、更新された累計得点50を表示する。また、累計得点表示部350は、一部正答画像33、33A、又は33Bが選択される度に、累計得点50に、それぞれ、一部配点35、35A、又は35Bを加算して更新し、更新された累計得点50を表示する。処理は、ステップS331に進む。
次に、ステップS331において、累計配点表示部360は、正答画像31、31A、31B、又は誤答画像32、32A、32Bが選択される度に、配点の累計である累計配点60に、それぞれ、配点34、34A、又は34Bを加算して更新し、更新された累計配点60を表示する。また、累計配点表示部360は、一部正答画像33、33A、又は33Bが選択される度に、累計配点60に、それぞれ、一部配点35、35A、又は35Bを加算して更新し、更新された累計配点60を表示する。処理は、ステップS333に進む。
次に、ステップS333において、累計配点表示部360が表示した累計配点60が満点と一致する場合(ステップS333でYES)には、処理はステップS335に進む。一方、累計配点表示部360が表示した累計配点60が満点と一致していない場合(ステップS333でNO)には、処理はステップS337に進む。
上述したステップS333でYESの場合、処理はステップS335に進む。ステップS335において、教師は、得点表示ボタン51をタップする。これにより、累計得点表示部350は、累計得点50に対応する累計得点50Pを答案用紙画像SGの所定の位置に表示する。処理は、ステップS339に進む。
上述したステップS333でNOの場合、処理はステップS337に進む。ステップS337において、教師が休憩又は中断等により採点作業を終了する場合(ステップS337でYES)には、処理はステップS339に進む。一方、教師が採点作業を終了しない場合(ステップS337でNO)には、処理はステップS323に戻る。
上述したステップS337でYESの場合、処理はステップS339に進む。ステップS339において、第3送信部384は、ユーザーの操作に応じて、採点結果情報CDをテスト識別情報TDと生徒識別情報EDとに対応付けてサーバー装置200に送信する。第3送信部384は、採点結果情報CDをサーバー装置200に送信した後、第3記憶部383に記憶されている採点結果情報CDを消去する。そして、処理は終了する。
以上、図1〜図10を参照して説明したように、タブレットPC300の選択部340は、ユーザーからの入力に基づき、正答画像31又は誤答画像32を選択する。累計得点表示部350は、正答画像31が選択される度に、配点34を加算して更新した累計得点50を表示する。累計配点表示部360は、正答画像31又は誤答画像32が選択される度に、配点34を加算して更新した累計配点60を表示する。従って、ユーザーは、累計得点50と累計配点60とを視認しつつ、採点作業を進めることができる。その結果、採点漏れを抑制することができる。
さらに、本実施形態によれば、評価画像変更部370は、ユーザーからの入力に基づき、評価画像30と、正答画像31に対応付ける配点34とを変更する。これにより、ユーザーは、テストの設問毎に所望の配点34を容易に設定することができる。
さらに、本実施形態によれば、一部正答画像33は、配点34のうち所定の割合の配点を示す一部配点35に対応付けられる。ユーザーは、答案Aの内容に応じて一部正答画像33を答案用紙Sに表示し、対応する一部配点35を累計得点50に加算する。これにより、記述形式の答案A(例えば、国語の記述問題及び数学の証明問題に対する答案A)に対して、解答内容の充実度に応じて臨機応変に採点することができる。また、単一の解答が無い設問(例えば、小論文問題)に対する答案Aについても、正答画像31及び誤答画像32に限定されることなく、採点することができる。その結果、採点の自由度を向上することができる。
さらに、本実施形態によれば、複数の評価画像30、30A、及び30Bに含まれる正答画像31、31A、及び31Bに対応付けられた配点34、34A、及び34Bは、それぞれ異なる。選択部340は、ユーザーからの入力に基づき、評価画像30、30A、及び30Bのいずれかに含まれる正答画像31、31A、及び31B、誤答画像32、32A、及び32B、又は一部正答画像33、33A、及び33Bを選択する。従って、テストの各設問内容の難易度に応じて配点に重み付けをすることが必要な場合に、ユーザーは、簡素な構成により、重み付けに対応した配点を用いて採点することができる。
さらに、本実施形態によれば、累計配点表示部360が満点を表示した場合に、ユーザーが得点表示ボタン51をタップする。ユーザーからの入力に応じて、累計得点表示部350は、対応する累計得点50を答案用紙画像SGに表示する。換言すれば、累計配点表示部360が満点を表示していない場合にユーザーが得点表示ボタン51をタップしても、累計得点表示部350は、対応する累計得点50を答案用紙画像SGに表示しない。従って、採点漏れを更に抑制することができる。
さらに、本実施形態によれば、ユーザーは、評価画像30、30A及び30Bを所望の位置に配置することができる。また、ユーザーは、配置された評価画像30、30A及び30Bの位置とサイズとを変更することができる。従って、評価画像30、30A及び30Bが答案Aに重なって見辛くならないように、位置を簡易に調整することができる。さらに、解答欄を示す枠の形状に応じて評価画像30、30A及び30Bのサイズを簡易に調整することができる。
続いて、図3及び図11を参照して、タブレットPC300の画像閲覧処理について説明する。ここで説明する画像閲覧処理は、ユーザー(生徒又は教師)が採点結果の画像の閲覧をタブレットPC300からサーバー装置200に要求する際に、タブレットPC300が実行する処理である。図11は、タブレットPC300の画像閲覧処理を示すフローチャートである。
ステップS451において、ユーザーの操作に応じて、第3送信部384は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて、採点結果要求情報をサーバー装置200に送信する。処理は、ステップS457に進む。
次に、ステップS457において、第3受信部382が採点結果情報CDを受信したか否かを判定する。具体的には、第3受信部382は、採点結果要求情報に応じてサーバー装置200から送信される採点結果情報CDを受信する。第3受信部382は、第3記憶部383に採点結果情報CDを記録する。第3受信部382が採点結果情報CDを受信した場合(ステップS457でYES)には、処理はステップS459に進む。一方、第3受信部382が採点結果情報CDを受信しなかった場合(ステップS457でNO)には、処理は終了する。
次に、ステップS459において、答案表示部320は、受信した採点結果情報CDに対応する、採点済みの答案用紙画像SGをディスプレー(タッチパネル)に表示する。ユーザーは、ディスプレーに表示された採点済みの答案用紙画像SGを閲覧する。また、教師は、採点を中断して保存した答案用紙画像SGをディスプレーに表示する場合もある。処理は、ステップS461に進む。
次に、ステップS461において、教師が、採点を中断して保存した答案用紙画像情報SGDを編集(採点)する場合(ステップS461でYES)には、処理はステップS463に進む。一方、生徒又は教師が答案用紙画像情報SGDを編集しない場合(ステップS461でNO)には、処理は終了する。
次に、ステップS463において、教師は、採点を中断して保存した答案用紙画像情報SGDを編集(採点)する。具体的には、図10を参照して説明したステップS323〜S337の処理を実行する。処理は、ステップS465に進む。
ステップS465において、第3送信部384は、ユーザーの操作に応じて、編集した採点結果情報CDをテスト識別情報TDと生徒識別情報EDとに対応付けてサーバー装置200に送信する。第3送信部384は、採点結果情報CDをサーバー装置200に送信した後、第3記憶部383に記憶されている採点結果情報CDを消去させる。そして、処理は終了する。
続いて、図3及び図12を参照して、サーバー装置200の画像閲覧処理について説明する。ここで説明する画像閲覧処理は、ユーザー(生徒又は教師)がタブレットPC300から採点結果の画像の閲覧をサーバー装置200に対して要求する際に、サーバー装置200が実行する処理である。図11は、サーバー装置200の画像閲覧処理を示すフローチャートである。
ステップS551において、第2受信部220は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた採点結果要求情報をタブレットPC300から受信する。処理は、ステップS515に進む。ステップS551は、図11を参照して説明したタブレットPC300の画像閲覧処理のステップS451に一部対応している。
ステップS515及びステップS517の各々は、図9を参照して説明したステップS215及びステップS217の各々に対応しており、同様の処理を実行する。ステップS517でYESの場合、処理はステップS557に進む。ステップS515でNO、又はステップS517でNOの場合、処理は終了する。
次に、ステップS557において、画像記録部230は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた採点結果情報CDを第2記憶部240から読み出す。第2送信部250は、読み出された採点結果情報CDをタブレットPC300に送信する。処理は、ステップS539に進む。
ステップS539は、図9を参照して説明したステップS239に対応しており、同様の処理を実行する。処理は、ステップS515に進む。
ステップS515及びステップS517の各々は、図9を参照して説明したステップS215及びステップS217の各々に対応しており、同様の処理を実行する。ステップS517でYESの場合、処理はステップS573に進む。ステップS515でNO、又はステップS517でNOの場合、処理は終了する。
次に、ステップS573において、画像記録部230は、受信した採点結果情報CDを生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けて第2記憶部240に上書きする。そして、処理は終了する。
以上、図1〜図12を参照して説明したように、タブレットPC300は閲覧用としても使用し得る。ユーザー(生徒及び教師)は、タブレットPC300を介して採点結果を容易に確認できる。なお、答案処理システム1は、採点機能を有するタブレットPC300と、閲覧機能を有するタブレットPC400とを備えることもできる。
以上、図面(図1〜図12)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(10))。また、上記の各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の色、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)画像読取装置100は、本実施形態においてスキャナーとして説明していたが、本発明はこれに限られない。例えば、画像読取装置100を複合機(MFP)に搭載することができる。そのような実施形態において、ユーザー(教師)は、サーバー装置200に記憶されている採点結果情報CDを画像形成装置にダウンロードし、複合機で印刷することができる。その結果、教師は、採点された答案用紙Sを紙媒体として生徒に配布し、又は、保管することができる。
(2)タブレットPC300を一例として説明した答案採点装置は、タブレットPC300のROM又はHDDに格納された答案採点プログラムをCPUが実行することによって機能していたが、本発明はこれに限られない。例えば、答案採点プログラムがサーバー装置200のROM又はHDDに格納されている実施形態でもよい。このような実施形態において、サーバー装置200は、本実施形態におけるタブレットPC300の第3制御部310の各機能を備える。換言すれば、サーバー装置200は、「答案採点装置」に相当する。ユーザー(教師)は、インターネットを介してタブレットPC300からサーバー装置200に接続し、答案を採点する。
(3)画像読取装置100の読取部120は、OCR処理を実行することによって、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとを取得していたが、本発明はこれに限られない。例えば、教師が、読取要求をする際に、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとをタッチパネルを介して入力してもよい。
(4)タブレットPC300の第3送信部384は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた画像要求情報(又は採点結果要求情報)をサーバー装置200に送信していたが、本発明はこれに限られない。例えば、特定のテストを受験した全ての生徒の答案用紙Sを採点(又は閲覧)する場合には、第3送信部384は、テスト識別情報TDにのみ対応付けられた画像要求情報(又は採点結果要求情報)をサーバー装置200に送信することができる。また、例えば、特定の1人の生徒が受験した全てのテストに対応する答案用紙Sを採点(又は閲覧)する場合には、第3送信部384は、生徒識別情報EDに対応付けられた画像要求情報(又は採点結果要求情報)をサーバー装置200に送信することができる。従って、タブレットPC300からサーバー装置200に画像要求情報(又は採点結果要求情報)を送信する際、生徒識別情報ED又はテスト識別情報TDをタブレットPC300のタッチパネルで答案用紙毎に入力する操作を省略することができる。その結果、複数の答案用紙Sを採点(又は閲覧)する作業時間を短縮することができる。
(5)タブレットPC300の累計得点表示部350は、累計配点表示部360が累計配点60として満点を表示した場合に、ユーザーからの入力(「適用」ボタンへのタップ動作)に応じて、対応する累計得点50を答案用紙画像SGに表示したが、本発明はこれに限られない。例えば、「適用」ボタンへのタップ動作を不要とするようにユーザーが予め設定することにより、累計得点表示部350は、累計配点表示部360が累計配点60として満点を表示した場合に、累計配点表示部360が、対応する累計得点50を答案用紙画像SGに表示してもよい。この形態では、「適用」ボタンへのタップ動作が不要となるため、ユーザーの利便性を向上することができる。
(6)答案処理システム1は、成績管理システムのようなデータ管理システムと連携することができる。成績管理システムは、例えば、各生徒が受験した各種テストの採点結果情報CDを記録し、生徒別、又は、科目別に、採点結果情報CDを統計的に処理する。このような成績管理システムと連携することによって、ユーザー(教師)は、採点結果情報CDをより有効に利用することができる。
(7)タブレットPC300の第3記憶部383は、採点テーブル情報を備えてもよい。採点テーブル情報には、各答案の配点と解答欄の位置とが対応付けて設定されている。このような採点テーブル情報を予め答案用紙Sと対応付けて設定しておくことによって、教師が答案用紙Sを採点する際、例えば、採点対象の解答欄の位置を採点作業の進行と共に順次点灯して表示させることができる。また、教師が答案用紙Sを採点する際、例えば、答案Aに対応する配点を有する評価画像30、30A、及び30Bを採点の進行と共に順次強調して表示させることもできる。
(8)タブレットPC300の評価画像変更部370は、ユーザーからの入力に基づき、評価画像30、30A、及び30Bを変更していたが、本発明はこれに限られない。評価画像変更部370は、ユーザーからの入力に基づき、例えば、「良くできました」のような文字を示す画像、及び「花丸」のような図形を示す画像を登録することもできる。選択部340は、ユーザーからの入力に基づき、これらの画像を選択し、答案用紙画像SGに表示させる。これによって、正答画像、誤答画像、及び一部正答画像のような評価画像に限らず、様々な形式で答案用紙Sを採点することができる。その結果、テストに対する生徒の意欲を向上させることができる。
(9)サーバー装置200の第2制御部210は、更に集計部を備えてもよい。集計部は、生徒識別情報EDとテスト識別情報TDとに対応付けられた採点結果情報CDに基づいて、各テストの平均点を求める。ユーザー(教師)は、サーバー装置200の集計部で求められた特定のテストの平均点をタブレットPC300から参照しながら、他の生徒が提出した同じテストの答案用紙Sを採点する。評価画像表示部330は、教師の操作に応じて、平均点に対応させて配点を変更する。従って、採点作業中のテストの平均点が低く(又は高く)なり過ぎる場合に、教師は、各設問の配点を調整することができる。その結果、テストの平均点が低く(又は高く)なり過ぎることを抑制することができる。
(10)タブレットPC300の評価画像変更部370は、採点画面10(図4)に示すような採点前の段階で、登録変更画面13を参照して説明した変更(例えば、配点の変更)を実行していたが、本発明はこれに限られない。例えば、採点画面11(図5)に示すような採点途中の段階、又は採点画面12(図6)に示すような累計得点50Pを表示した段階で、評価画像変更部370は、登録変更画面13に示す変更を実行することができる。評価画像変更部370によって配置された評価画像30、30A、及び30Bは、設定された配点に対応付けられているため、上記の変更の実行後に、評価画像変更部370は、採点が既に済んでいる各答案Aに対応する配点に対し、変更内容を反映することができる。