JP2007065111A - 教育支援システム、教育支援方法、教育支援プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

教育支援システム、教育支援方法、教育支援プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 eラーニングに際して講師による採点やアドバイス作成を不要にし、しかも、各受講者の理解度をより適正に評価することを可能にする教育支援システム、教育支援方法、教育支援プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】 イーラーニングを受ける受講者に操作され、イーラーニングのテストに対する回答の際に受講者による画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網1に送信する受講者端末2と、テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存し、通信網1から受信した受講者端末2からの画面操作記録を基にして、受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、受講者ログと標準ログとを突き合わせてテストを採点する支援装置4とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、パーソナルコンピュータやインターネットを利用して教育などを行う教育支援システム、教育支援方法、教育支援プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体に関する。
パーソナルコンピュータやインターネットを利用して教育などを行う方式として、例えばeラーニング(e−learning:イーラーニング)がある。eラーニングは、LAN(Local Area Network)やインターネットで接続されたパーソナルコンピュータを利用して、講師が受講者に対する教育などを行い、また、教育などの理解度を把握するために、講師はパーソナルコンピュータを用いて実践テストなどのテストをする。さらに、講師は、パーソナルコンピュータを用いて、テストの結果を基にして受講者にアドバイスを行い、効果的な教育などをする(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−53967号公報
しかし、パーソナルコンピュータやインターネットを利用して教育などを行う方式、例えばeラーニングには次の課題がある。受講者に対する教育などの理解度を把握するために、講師がeラーニングの実践テストを実施する。この後、実践テストを採点する場合、講師がLANやインターネットを経て受信した回答を採点し、パーソナルコンピュータを操作してアドバイスを作成する。このために、講師は、採点やアドバイスを各受講者に対して行わなければならないため、長時間を要するとともに、人による評価やアドバイスのため、適正かつ均質(公平)な採点やアドバイスができないおそれがある。
さらに、eラーニングはパーソナルコンピュータを介在させた教育などであり、講師が直接受講者に教育などをする場合に比べて、受講者が理解する過程までを把握して教育などに反映することができない。すなわち、採点やアドバイスが回答のみに基づいて行われるため、つまり、どのような過程を経て回答に至ったかについては考慮されないため、各受講者の理解度に合った採点やアドバイスができない。
この発明は、前記の課題を解決し、eラーニングに際して講師による採点やアドバイス作成を不要にし、しかも、各受講者の理解度をより適正に評価することを可能にする教育支援システム、教育支援方法、教育支援プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、イーラーニングを受ける受講者に操作され、イーラーニングのテストに対する回答の際に受講者による画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網に送信する第1の端末と、前記テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存し、前記通信網から受信した前記第1の端末からの画面操作記録を基にして、前記受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、この受講者ログと前記標準ログとを突き合わせて前記テストを採点する支援装置とを備えることを特徴とする教育支援システムである。
請求項1の発明では、受講者がイーラーニングのテストに回答するとき、第1の端末が受講者による画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網に送信する。支援装置は、テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存している。そして、支援装置は、通信網から受信した第1の端末からの画面操作記録を基にして、受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、受講者ログと標準ログとを突き合わせてテストを採点する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の教育支援システムにおいて、前記支援装置は、前記テストに回答するための画面操作の標準時間を前記標準ログにあらかじめ保存し、前記受講者ログに記録されている各画面操作の操作時間と前記標準時間とを突き合わせて前記テストを採点することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の教育支援システムにおいて、前記支援装置は、前記受講者ログと前記標準ログとを突き合わせた結果を基にして、前記回答に対する評価を作成することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の教育支援システムにおいて、前記第1の端末が作成する前記画面操作記録は、受講者による画面操作の際のマウス操作、キー操作、およびディスプレイ画像を含むことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載の教育支援システムにおいて、前記支援装置は、マウス操作およびキー操作の誤りを基にして前記回答に対するコメントを作成することを特徴とする。
請求項6の発明は、イーラーニングを受ける受講者に操作される第1の端末を用いて行われるイーラーニングの教育支援方法であって、前記イーラーニングのテストに対する回答の際に受講者による前記第1の端末の画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、前記テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網に送信し、前記テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存し、前記通信網から受信した前記第1の端末からの画面操作記録を基にして、前記受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、前記受講者ログと前記標準ログとを突き合わせて前記テストを採点することを特徴とする教育支援方法である。
請求項7の発明は、イーラーニングを受ける受講者に操作される第1の端末を用いて行われるイーラーニングの教育支援方法をコンピュータに実行させる教育支援プログラムであって、前記イーラーニングのテストに対する回答の際に受講者による前記第1の端末の画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、前記テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網に送信する第1の手順と、前記テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存し、前記通信網から受信した前記第1の端末からの画面操作記録を基にして、前記受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、前記受講者ログと前記標準ログとを突き合わせて前記テストを採点する第2の手順と、を含むことを特徴とする教育支援プログラムである。
請求項8の発明は、請求項6に記載の教育支援プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体である。
請求項1の発明と請求項6から請求項8の発明とにより、支援装置が受講者ログと標準ログとを突き合わせてテストの採点をするので、講師による採点を不要にし、支援装置によるテストの自動採点を可能にする。これにより、迅速な採点ができるとともに、適正かつ均質(公平)な採点やアドバイス(評価)が可能となる。しかも、受講者ログに基づいて採点するため、各受講者の理解度をより適正に評価することが可能となる。
請求項2の発明により、受講者ログに記録されている各画面操作の操作時間と標準時間とを突き合わせてテストを採点するので、各受講者の理解度に合った適切な採点やアドバイスをすることを可能にする。
請求項3の発明により、受講者ログと標準ログとを突き合わせた結果を基にして、回答に対する評価を作成するので、講師による評価の作成を不要にし、回答に対する評価を自動作成することを可能にする。
請求項4の発明により、前記画面操作記録がマウス操作、キー操作、およびディスプレイ画像を含み、回答に至るまでの手順なども判明するので、×○式のテストや選択式のテストに比べて、適正かつ効果的な評価を自動作成することができる。
請求項5の発明により、マウス操作およびキー操作の誤りを基にして回答に対するコメントを作成するので、講師によるコメントの作成を不要にし、回答に対するコメントを自動作成することを可能にする。しかも、操作の誤りを基にして回答に対するコメントを作成するので、どの操作に誤りがあり、どの操作の理解度が不十分なのかが判断でき、各受講者の理解度に応じた適正なコメントを作成することが可能となる。
つぎに、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態による教育支援システムを図1に示す。この教育支援システムは、LANやインターネットなどの通信網1と、通信網1に接続された1つ以上の受講者端末2と、通信網1に接続された講師端末3と、通信網1に接続された支援装置4とで構成されている。この教育支援システムでは、eラーニングにより購買システムの操作教育を講師が受講者に対して行う場合を例としている。
受講者端末2は、購買システムの操作教育を受ける受講者に操作されるパーソナルコンピュータであり、受講者端末2には、eラーニングに必要なプログラムがインストールされている。講師端末3は、購買システムの操作教育をする講師に操作されるパーソナルコンピュータであり、講師端末3には、eラーニングに必要なプログラムがインストールされている。受講者端末2および講師端末3は通信網1を経由して支援装置4とデータ伝送が可能であり、また、受講者端末2と講師端末3との間でも通信網1を経由してデータ伝送が可能である。
支援装置4は、eラーニングを支援するためのサーバであり、通信部4Aと制御部4Bと記憶部4Cとデータベース4Dとを備えている。通信部4Aは、制御部4Bの制御により、通信網1を経由して受講者端末2および講師端末3とデータ通信をする。データベース4Dは受講者に関するデータや実践テストを保存し、記憶部4Cは支援装置4の全般的な制御に関するプログラムを記憶している。さらに、記憶部4Cは、eラーニングを支援するためのプログラムを記憶している。制御部4Bは、記憶部4Cに記憶されているプログラムに従って支援装置4の全般的な制御や教育支援を行う。
この実施の形態による教育支援方法は次の通りである。受講者が購買システムの操作教育を受けた後、受講者端末2を操作して実践テストを始めると、支援装置4は図2に示す処理を行う。支援装置4の制御部4Bは、通信部4Aを経て受講者端末2からの実践テストの開始を示す指示(以下、「開始指示」という)を受け取ると(ステップS1)、データベース4Dから実践テストを読み出し、実践テストの開始指示をした受講者端末2に実践テストを送信する(ステップS2)。ステップS2の後、制御部4Bは、開始指示をした受講者の後述する受講者識別情報を受信すると(ステップS3)、開始指示をした受講者端末2からの実践テストの回答を受け取るまで待機する(ステップS4)。
ステップS4で支援装置4が待機しているとき、受講者端末2は、図3に示す処理を行う。開始指示をした受講者端末2は、支援装置4から実践テストを受け取ると(ステップS21)、このテストを表示する(ステップS22)。受講者端末2は、実践テストの表示に際して、先ず教育課題を表示する。この実施の形態では、教育課題として、
「教育課題:購買システムを使用し、鉛筆100ダース、ノート200冊を購入する発注立案を行う。」
という内容を表示する。つぎに、受講者端末2は、実践テストの問題、つまり図4および図5に示す総合メニュー画面A1〜確認画面A6をテストの進み具合に応じて表示する。まず、受講者端末2が総合メニュー画面A1を表示すると、受講者は、先に表示した教育課題に従って、受講者端末2のマウスを用いて画面を選び、また、マウスやキーボードを用いて必要事項を入力する。このとき、受講者端末2は、実践テストに回答するために受講者が行った画面操作、つまりマウス操作、キー操作、ディスプレイ画像を記録する。受講者による画面操作の記録(以下、「画面操作記録」という)には、画面が操作されるまでの時間やキー入力に要した時間も経過時間として含まれる。受講者端末2は、作成したすべての画面操作記録を保存(キャプチャー)する(ステップS23)。
ステップS22により、受講者端末2は、例えば実践テストの総合メニュー画面A1を表示すると、ディスプレイ画像を保存する。この後、受講者端末2のマウスが操作されて、総合メニュー画面A1の「購買システム」がクリックされると、受講者端末2はマウス操作を保存すると共に、このマウス操作がされるまでの経過時間を保存する。受講者端末2は、マウス操作により選択された「購買システム」のログイン画面A2を表示すると共に、このログイン画面A2のディスプレイ画像を保存する。この後、マウス操作やカーソルキーなどのキー操作で「ユーザID」の入力欄が選択されて、キーボードのキー操作で入力欄に「ABC001」のデータが入力されると、受講者端末2は、「ユーザID」の入力データを保存すると共に入力開始までの経過時間を保存する。この後、マウス操作やカーソルキーなどのキー操作で「パスワード」の入力欄が選択されて、キーボードのキー操作で入力欄に「XYZ999」のデータが入力されると、受講者端末2は、「パスワード」の入力データを保存すると共に入力開始までの経過時間を保存する。この後、マウス操作により、「送信」のボタンが操作されると、受講者端末2は、このマウス操作を保存すると共にこのマウス操作をするまでの経過時間を保存する。受講者端末2は、「送信」ボタンが操作されたので、受講者識別情報として「ユーザID」および「パスワード」の入力データを支援装置4に送信する(ステップS24)。
同じようにして、受講者端末2は、購買メニュー画面A3、発注メニュー画面A4、小額消耗品画面A5、確認画面A6のマウス操作、キー操作、ディスプレイ画像、および経過時間についての画面操作記録をすべて保存する。そして、受講者端末2は、確認画面A6の表示後に、「発注」のボタンがマウス操作をされると、このマウス操作を保存すると共に「発注」ボタンがマウス操作をされるまでの経過時間を保存し、画面操作記録のキャプチャーを終了する(ステップS25)。ステップS25の後、受講者端末2は、キャプチャーしたすべての画面操作記録、つまり、マウス操作、キー操作、ディスプレイ画像、および経過時間を実践テストの回答として支援装置4に送信する(ステップS26)。こうして、開始指示をした受講者端末2は実践テストを終了する。
一方、ステップS4で待機状態にある支援装置4の制御部4Bは、通信部4Aを経て受講者端末2から実践テストの回答を受信すると(ステップS5)、この回答である画面操作記録から受講者ログを作成する(ステップS6)。受講者ログは、ステップS5で受け取った回答、つまり、マウス操作、キー操作、ディスプレイ画像、および経過時間を基にして作成された受講者の画面操作の時系列の記録である。制御部4Bは、作成した受講者ログを、ステップS3で受け取った受講者識別情報と共にデータベース4Dに保存し(ステップS7)、受講者の回答データとする。
制御部4Bが作成した受講者ログの例を図6に示す。受講者ログでは、ディスプレイ画像である「総合メニュー画面」の表示から3秒の経過時間後に、マウス操作により「購買システム」が選択されている。つぎに、「購買システム」の「ログイン画面」の表示から15秒の経過時間後に、マウス操作やカーソルキーなどのキー操作で「ユーザID」の入力欄が選択されて、キーボードのキー操作で「ユーザID」の入力欄に「ABC001」の入力データが入力されている。そして、「ユーザID」の入力から4秒の経過時間後に、「パスワード」の欄に「XYZ999」が入力されている。この後、2秒の経過時間後に、マウス操作で「送信」ボタンが操作されている。つまり、これらの経過時間は受講者が画面操作に要した操作時間である。
同じようにして、「購買メニュー画面」、「発注メニュー画面」、および「小額消耗品画面」の画面操作記録が受講者ログとしてデータベース4Dに保存されている。ただし、「発注メニュー画面」を表示した後で、受講者がマウス操作により「高額消耗品」、「貯蔵品」を順に選択し、最後に「小額消耗品」を選択したのは、受講者による選択ミスを例示するためである。
一方、支援装置4のデータベース4Dには、実践テストに対して回答する際の標準的なログである標準ログが、標準の回答データとして前もって登録されている。この標準ログの一例を図7に示す。標準ログには、実践テストに対する回答の際の正しい画面遷移の順序、各画面でのマウス操作の正しい順序、画面操作毎の所要時間つまり画面操作のための標準時間、正しい入力データなどが記録されている。
制御部4Bは、受講者の回答を採点する場合、標準の回答である標準ログと、この受講者のログとをデータベース4Dから読み出し、2つのログを突き合せて、実践テストの回答を採点する(ステップS8)。回答の採点は、所定の箇所に指示された入力がされているか、キー操作やマウス操作の順番が正しいか、画面遷移の順番が正しいか等の判断によって行われる。
ステップS8による回答の採点の具体例を次に説明する。たとえば、図6の受講者ログと図7の標準ログとを突き合せる場合、制御部4Bは、図8に示すように、「総合メニュー画面」の表示後にマウス操作が行われるまでの標準の経過時間(5秒)と受講者ログの経過時間(3秒)とを比較して、受講者ログの経過時間(3秒)が標準の経過時間(5秒)以内かどうかを調べて良否の判断する。受講者ログの経過時間(3秒)が標準の経過時間(5秒)以内であれば、制御部4Bは、良(○印)と判断し、標準の経過時間(5秒)を過ぎていれば、否(×印)と判断する。
次の「ログイン画面」に遷移すると、制御部4Bは、画面遷移が正常かどうか、ここでは「総合メニュー画面」から「ログイン画面」に画面遷移が行われているかどうかを判断する。画面遷移が正常であれば、制御部4Bは、この画面の表示後から「ユーザID」の入力が行われるまでの標準の経過時間(5秒)と受講者ログの経過時間(15秒)とを比較し、受講者ログの経過時間(15秒)が標準ログの経過時間(5秒)を過ぎているので、時間超過のために否(×印)と判断する。「ユーザID」の入力では、制御部4Bは、入力データを比較し、標準ログと受講者ログの入力データが一致するので、良(○印)と判断する。以下、同じようにして、標準ログと受講者ログとを比較し、実践テストの回答を採点をする。最後に、制御部4Bは、各経過時間から実践テストの回答に要した時間である実施時間を算出して、回答の採点を終了する。この場合には、「ユーザID」などの欄に「ABC001」などの値をキー操作で入力する時間も加えられる。
なお、標準ログと受講者ログとの突き合せの際に、「発注画面」を表示してから20秒後にマウス操作をしているので、制御部4Bは、時間超過のために否(×印)と判断する。また、このマウス操作で「高額消耗品」の欄を選択しているので、制御部4Bは、選択誤りのために否(×印)と判断する。この後、受講者ログによれば、10秒後にマウス操作をしているので、制御部4Bは、時間超過のために否(×印)と判断する。また、このマウス操作で「貯蔵品」の欄を選択しているので、制御部4Bは、選択誤りのために否(×印)と判断する。この後、3秒後にマウス操作をしているので、制御部4Bは、5秒以内にマウス操作が行われたので、良(○印)と判断する。また、このマウス操作で「小額消耗品」の欄を選択しているので、制御部4Bは良(○印)と判断する。
さらに、標準ログと受講者ログとの突き合せの際の「小額消耗品画面」では、品名で「鉛筆」を入力した後、数量で「200」を入力したので、制御部4Bは入力誤りのために否(×印)と判断する。
ステップS8による回答の採点が終了すると、制御部4Bは、ステップS8で得た採点結果を基にして、回答に対する評価を作成する(ステップS9)。ステップS9の評価では、制御部4Bは回答の良否の結果を用いる。図8の場合、制御部4Bは、良(○印)の個数と否(×印)の個数とを調べ、良(○印)の個数と否(×印)の個数との割合を算出する。制御部4Bは、算出した割合(75%)と関連付けて回答に対して、
「理解度は、75%です。」
といった評価を作成する。
ステップS9の後、制御部4Bはアドバイスを作成する(ステップS10)。制御部4Bは、マウス操作での選択誤りやキー操作での入力誤りあるいはタイムオーバーに対して、これらの操作記録と関連付けてアドバイスを作成する。たとえば、「発注メニュー画面」で「小額消耗品」と選択すべきところで「高額消耗品」を選択しているので、発注メニューに関連付けて、
「発注メニューの操作内容が理解されていません。」
というアドバイス(A)を自動作成する。さらに、「発注メニュー画面」で「小額消耗品」と選択すべきところで「貯蔵品」を選択しているので、連続した選択誤りに関連付けて、
「マニアルの復習が必要です。」
というアドバイス(B)を作成する。また、「小額消耗品画面」では、数量として「100」と入力すべきところで「200」を入力しているので、数量の誤りに関連付けて、
「数量に入力誤りがあります。」
というアドバイス(C)を作成する。次の入力誤りでは、
「必要時期に入力誤りがあります。発注データをよく確認して、入力することが重要です。」
というアドバイス(D)を作成する。最後に、実施時間の468秒に対しては、標準時間300秒との比較に関連付けて、
「全体の操作時間が長いです。処理の流れの理解が必要です。」
というアドバイス(E)を作成する。
制御部4Bは、ステップS10でアドバイスを作成すると、ステップS8の採点結果、ステップS9の評価、ステップS10のアドバイスを受講者端末2および講師端末3に送信し(ステップS11)、処理を終了する。講師端末3は、例えば評価やアドバイスをチェックし、必要に応じて評価やアドバイスに追加事項を入力して、受講者端末2に再送してもよい。
受講者端末2と支援装置4とが用いるプログラムについては、図2の処理と図3の処理とを記録媒体に記録し、支援装置4の記憶部4Cは、この記録媒体により図2の処理と図3の処理とを保存し、教育を受ける受講者に操作される受講者端末2が決められたときに、支援装置4の制御部4Bは、通信網1を経由して、図3の処理を受講者端末2に送信する。また、図2の処理と図3の処理とを別の記録媒体に記録し、支援装置4の記憶部4Cは、図2の処理を記録した記録媒体により図2の処理を保存し、教育を受ける受講者に操作される受講者端末2は、図3の処理を記録した記録媒体により図3の処理を保存してもよい。
こうして、この実施の形態により、実践テストに対する受講者の回答を支援装置4が自動採点をするので、迅速な採点を可能にする。また、採点結果を基にして支援装置4が評価を自動で作成するので、迅速かつ的確な評価を作成することができる。かつ、受講者ログに記録されている各画面操作の操作時間と標準時間とを突き合わせてテストを採点するので、各受講者の理解度に合った適切な採点やアドバイスをすることを可能にする。また、採点結果を基にして支援装置4が自動でアドバイスを作成するので、それぞれの誤りに応じた効果的なアドバイスを作成することができ、かつ、適正かつ均質(公平)な採点やアドバイス(評価)が可能となる。しかも、受講者ログに基づいて採点するため、どのような過程を経て回答に至ったかが考慮され、各受講者の理解度をより適正に評価することが可能となる。さらに、講師による採点、回答に対する評価、アドバイスの作成を不要にすることができる。
(実施の形態2)
この実施の形態では、実施の形態1のステップS9の評価作成を次のようにしている。制御部4Bは、実施の形態1と同様に良否結果から評価を自動作成すると共に、各画面での理解度を算出する。つまり、総合メニュー画面では、良(○印)が2個、否(×印)が0個であるので、制御部4Bは良(○印)の個数と否(×印)の個数との割合を算出し、
「総合メニュー画面の操作内容の理解度は、100%です。」
といった評価を作成する。同じようにして、ログイン画面では、良(○印)が5個、否(×印)が1個であるので、制御部4Bは良(○印)の個数と否(×印)の個数との割合を算出し、
「総合メニュー画面の操作内容の理解度は、83%です。」
といった評価を作成する。
実施の形態1で作成した評価に対して、画面別の個別評価を加えることにより、さらに、○×式や選択式のテストに比べて、回答の細部まで言及した効果的な評価を自動作成することができる。
(実施の形態3)
この実施の形態では、データベース4Dに蓄積されている過去の回答との比較により、ステップS9の評価作成を次のようにしている。制御部4Bは、実施の形態1と同様に評価を自動作成すると共に、回答を送信した受講者の識別情報からデータベース4Dを調べ、過去の回答を取り出す。この後、制御部4Bは、今回の回答と過去の回答との比較から比較評価を作成する。たとえば、過去の回答では、良が15個であり、否が13個であり、理解度が53%である場合、制御部4Bは、前回の理解度53%と今回の理解度75%とを関連付けて、
「今回、前回と比べて理解度が22%アップしました。」
といった評価を作成する。
この実施の形態によれば、実施の形態1で作成した評価に対して、比較評価を加えることにより、理解度の進捗状況を含む効果的な評価を自動作成することができる。
(実施の形態4)
この実施の形態では、実施の形態1と同様に図1に示す教育支援システムを用いて、図2および図3に示す処理を行い、eラーニングとして電子メールの操作教育を行う。この実施の形態では、ステップS2で支援装置4が実践テストを送信すると、受講者端末2は、ステップS22で実践テストを表示する。このとき、受講者端末2は、実践テストの教育課題として例えば、
「教育課題:
グローバルファイル
フォルダ4:eラーニング
宛先
123456(講師)
件名
ドキュメント・ファイリング・システムの導入について
本文
表記について、別添のとおり送付します。
添付ファイルは、以下のとおりです。
電子文書管理の手引き…tebiki.pdf
以上、よろしくお願いします。
添付ファイル
20051234 tebiki.pdf」
という内容を表示する。この後、受講者端末2は、ステップS22で、実践テストの問題として、図9に示す画面B1を表示し、この後の受講者によるマウス操作でメール画面B2を表示する。
制御部4Bは、受講者端末2から実践テストの回答を受け取ると、実施の形態1と同じように、例えば図10に示す受講者ログを作成してデータベース4Dに保存する。一方、支援装置4のデータベース4Dは例えば図11に示す標準ログを記憶している。この後、制御部4Bは、受講者ログと標準ログとの突き合せを行い、回答の採点をする。たとえば、制御部4Bは、「ログイン画面」の表示後にキー操作が行われるまでの標準の経過時間(5秒)と受講者ログの経過時間(20秒)とを比較し、受講者ログの経過時間(20秒)が標準ログの経過時間(5秒)を過ぎているので、時間超過のために否(×印)と判断する。同じようにして、「メール画面」の表示から10秒の標準経過時間後に、マウス操作やカーソルキーなどのキー操作で「グローバルファイルの保存先」の入力欄が選択される場合、11秒後に「件名」の入力欄が選択される場合、制御部4Bは時間超過のために否(×印)と判断する。さらに、制御部4Bは各入力欄に対する入力が正しいかなどを判断する。
ステップS8による回答の採点が終了すると、制御部4Bは、採点結果を基にして回答に対する評価をステップS9で作成する。回答の評価では実施の形態1と同じように、制御部4Bは良否の結果を用いる。ステップS9の後、ステップS10で制御部4Bはアドバイスを作成する。
こうして、この実施の形態により、電子メールの操作教育の場合でも、実施の形態1と同じように、受講者の回答を自動採点をするので、講師による採点を不要にすることができ、さらに、採点結果を基にして自動でアドバイスを作成するので、誤りに応じた効果的なアドバイスを作成することができる。
なお、実施の形態1〜3では購買システムの操作教育を例とし、実施の形態4では電子メールの操作教育を例としたが、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。たとえば、OA操作教育、プログラム言語教育、システム操作教育など各種の教育にこの発明は適用が可能である。また、実施の形態1〜4では、講師端末3を用意したが、教育支援システムから講師端末3を除いた構成も可能である。この場合には、ステップS11で採点結果、評価、およびアドバイスを講師端末3に送信することが不要になる。
また、実施の形態3では、「グローバルファイルの保存先」、「宛先(ユーザコード)」、「件名」、「本文」、「添付ファイル」入力の順序が換わってもよいので、制御部4Bは、標準ログと受講者ログとを突き合わせる際に、受講者ログの操作順に従って標準ログの4番目から8番目の項目を入れ換えて新たな標準ログとし、この標準ログと受講者ログとを突き合わせてもよい。
さらに、実施の形態1〜3では、回答の自動採点をしたときに、所定数以上の受講者が同じ箇所で誤りやタイムオーバーをしている場合、教育支援方法そのものに問題がある可能性があるので、この内容を表すコメントを作成し、講師端末3に送信してもよい。これにより、教育支援方法やeラーニングのプログラムに対する評価、改善をすることが可能になる。
実施の形態1による教育支援システムを示す構成図である。 支援装置の処理を示すフローチャートである。 受講者端末の処理を示すフローチャートである。 実践テストの表示例を示す図である。 実践テストの表示例を示す図である。 受講者ログの一例を示す図である。 標準ログの一例を示す図である。 制御部による回答の採点の例を説明する説明図である。 実施の形態4による実践テストの表示例を示す図である。 実施の形態4による受講者ログの一例を示す図である。 実施の形態4による標準ログの一例を示す図である。
符号の説明
1 通信網
2 受講者端末(第1の端末)
3 講師端末
4 支援装置
4A 通信部
4B 制御部
4C 記憶部
4D データベース

Claims (8)

  1. イーラーニングを受ける受講者に操作され、イーラーニングのテストに対する回答の際に受講者による画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網に送信する第1の端末と、
    前記テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存し、前記通信網から受信した前記第1の端末からの画面操作記録を基にして、前記受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、この受講者ログと前記標準ログとを突き合わせて前記テストを採点する支援装置と、
    を備えることを特徴とする教育支援システム。
  2. 前記支援装置は、前記テストに回答するための画面操作の標準時間を前記標準ログにあらかじめ保存し、前記受講者ログに記録されている各画面操作の操作時間と前記標準時間とを突き合わせて前記テストを採点する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の教育支援システム。
  3. 前記支援装置は、前記受講者ログと前記標準ログとを突き合わせた結果を基にして、前記回答に対する評価を作成する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の教育支援システム。
  4. 前記第1の端末が作成する前記画面操作記録は、受講者による画面操作の際のマウス操作、キー操作、およびディスプレイ画像を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の教育支援システム。
  5. 前記支援装置は、マウス操作およびキー操作の誤りを基にして前記回答に対するコメントを作成する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の教育支援システム。
  6. イーラーニングを受ける受講者に操作される第1の端末を用いて行われるイーラーニングの教育支援方法であって、
    前記イーラーニングのテストに対する回答の際に受講者による前記第1の端末の画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、
    前記テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網に送信し、
    前記テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存し、
    前記通信網から受信した前記第1の端末からの画面操作記録を基にして、前記受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、
    前記受講者ログと前記標準ログとを突き合わせて前記テストを採点する、
    ことを特徴とする教育支援方法。
  7. イーラーニングを受ける受講者に操作される第1の端末を用いて行われるイーラーニングの教育支援方法をコンピュータに実行させる教育支援プログラムであって、
    前記イーラーニングのテストに対する回答の際に受講者による前記第1の端末の画面操作の記録を画面操作記録としてそれぞれ保存し、前記テストが終了すると、保存した画面操作記録を通信網に送信する第1の手順と、
    前記テストに回答する際の一連の標準の画面操作を記録した標準ログをあらかじめ保存し、前記通信網から受信した前記第1の端末からの画面操作記録を基にして、前記受講者による一連の画面操作を記録した受講者ログを作成し、前記受講者ログと前記標準ログとを突き合わせて前記テストを採点する第2の手順と、
    を含むことを特徴とする教育支援プログラム。
  8. 請求項7に記載の教育支援プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。

JP2005248702A 2005-08-30 2005-08-30 教育支援システム、教育支援方法、教育支援プログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体 Pending JP2007065111A (ja)

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