JP7337599B2 - 果実吊り下げ支持具及び果実収容構造 - Google Patents

果実吊り下げ支持具及び果実収容構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7337599B2
JP7337599B2 JP2019153367A JP2019153367A JP7337599B2 JP 7337599 B2 JP7337599 B2 JP 7337599B2 JP 2019153367 A JP2019153367 A JP 2019153367A JP 2019153367 A JP2019153367 A JP 2019153367A JP 7337599 B2 JP7337599 B2 JP 7337599B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fruit
tubular portion
pair
support
vines
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019153367A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021031125A (ja
Inventor
剛 高下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2019153367A priority Critical patent/JP7337599B2/ja
Publication of JP2021031125A publication Critical patent/JP2021031125A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7337599B2 publication Critical patent/JP7337599B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Packaging Frangible Articles (AREA)

Description

特許法第30条第2項適用 (1)森裕貴への出荷、平成30年10月1日 (2)村上茂樹への出荷、平成30年10月11日
本発明は、果実を吊り下げ状態に支持するための果実吊り下げ支持具と、これを用いて果実を収容する果実収容構造とに関する。
ブドウやイチゴ等の果実は、傷つくと商品価値が低下してしまう。このため、これらの果実を輸送等する際には、果実に傷がつかないようにすることが望まれる。このような実状に鑑みて、これまでには、果実を吊り下げ状態で輸送等できるようにするも提案されている。
例えば、特許文献1の図3には、アーチ状に形成した吊り下げ保持体1の吊り下げ用透孔14に、イチゴAの果柄B(ツル)を挿通し、果柄Bに抜け止め処理を施すことによって、イチゴAを吊り下げ状態で収容する包装部材が記載されている。
特開2016-204004号公報
特許文献1の包装部材のように、果実を吊り下げ状態で収容すると、包装箱等の内壁に果実が触れないようにすることができ、果実が傷つかないようにすることができる。しかし、特許文献1の包装部材は、イチゴのように重量の小さな果実には使用できても、ブドウのように重量がある程度大きな果実を収容するものとしては適していなかった。
というのも、特許文献1の包装部材は、吊り下げ保持体1の吊り下げ用透孔14にイチゴの果柄B(果実のツル)を挿通して抜け止めをするだけのものであったため、果実が重いと、抜け止め(同文献の図3における留め具C)が変形して吊り下げ用透孔14を通り抜けるおそれや、果実のツル自体が抜け止め(留め具C)から脱落するおそれがあるからである。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、イチゴ等の軽い果実だけでなく、ブドウ等の重い果実でも、しっかりと吊り下げ状態を維持することができる果実吊り下げ支持具を提供するものである。また、この果実吊り下げ支持具を用いて果実を収容する果実収容構造を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
果実を吊り下げ状態に支持するための果実吊り下げ支持具であって、
果実のツルを下側から上側に通すための第一筒状部と、第一筒状部から上側に引き出された果実のツルを第一筒状部に交差する方向に通すための第二筒状部とが、十文字状に固定されたことを特徴とする果実吊り下げ支持具
を提供することによって解決される。
このように、果実吊り下げ支持具を、縦方向(上下方向)の第一筒状部と、横方向(水平方向)の第二筒状部とからなる十文字状のものとし、果実のツルを、第一筒状部に縦方向(上下方向)に通した後、第二筒状部に横方向(水平方向)に通すことによって、果実の重量によって第一筒状部内のツルが下側に引っ張られた際に、第二筒状部の入口付近でツルが斜め上側に引っ張られるようにすることができる。このため、第二筒状部からツルに加わる摩擦力によってツルが第二筒状部から抜け出ないようにすることができる。この摩擦力は、果実の重量が大きければ大きいほど大きくなる。
また、本発明の果実吊り下げ支持具は、果実のツルを第一筒状部に縦方向(上下方向)に通した後、そのツルを折り曲げて第二筒状部に横方向(水平方向)に通すという簡単な操作で果実を吊り下げ状態で支持できるものとなっている。さらに、本発明の果実吊り下げ支持具では、果実のツルを第一筒状部だけでなく第二筒状部にも通す分、果実のツルを長めに切り残すようになる。このため、果実の鮮度が長時間にわたって保たれやすくなる。
本発明の果実吊り下げ支持具において、第一筒状部及び第二筒状部は、硬質なものであってもよいが、弾性チューブによって形成されたものであることが好ましい。
これにより、上記のように、果実の重量によって第一筒状部内のツルが下側に引っ張られて、第二筒状部の入口付近でツルが斜め上側に引っ張られた際に、第一筒状部の出口側及び第二筒状部の入口側が湾曲するようになり、第一筒状部及び第二筒状部の内周面に対して、ツルの外周面がより広い範囲で接触するようになる。すなわち、ツルが第一筒状部及び第二筒状部から受ける摩擦力を大きくすることができる。
また、果実の重量によって第一筒状部内のツルが下側に引っ張られて、第二筒状部の入口付近でツルが斜め上側に引っ張られた際に、第一筒状部の出口付近や第二筒状部の入口付近がツルに鋭く当たると、ツルが切れるおそれがあるところ、第一筒状部及び第二筒状部を湾曲させることで、第一筒状部の出口付近や第二筒状部の入口付近がツルに鋭く当たらないようにすることもできる。
第一筒状部及び第二筒状部を形成する弾性チューブとしては、シリコーンチューブ(シリコーンゴムからなるチューブ)が好ましい。シリコーンゴムは、適度な弾性と柔らかさを有しており、果実のツルを傷つけにくいことに加えて、摩擦も大きいからである。また、シリコーンゴムは、人体に無害であり、食品衛生的にも適した素材となっている。
本発明の果実吊り下げ支持具は、果実を吊り下げ状態に支持するのであれば、その使用態様を特に限定されないが、
果実を吊り下げ状態で収容するための果実収容構造であって、
上記の果実吊り下げ支持具(本発明の果実吊り下げ支持具)と、
果実を収容する果実収容空間の上部を覆う一対の蓋部と
を備え、
一対の蓋部を重ねたときにその重なり部分に形成される穴部の上側から果実吊り下げ支持具の第一筒状部を挿入すると、果実吊り下げ支持具の第二筒状部が一対の蓋部の上面側で支持されるようにした
ことを特徴とする果実収容構造
において採用することが好ましい。
これにより、簡素な構造で、果実を傷つきにくい状態でしっかりと吊り下げ状態に支持することが可能になる。また、果実の輸送時等に生じた振動を、蓋部の湾曲弾性で吸収することも可能になる。
上記の果実収容構造において、果実吊り下げ支持具の第一筒状部を挿入する前記穴部(一対の蓋部を重ねたときにその重なり部分に形成される穴部)は、それぞれの蓋部の幅方向中間部に穴部を設け、一対の蓋部を重ねたときにそれぞれの穴部が略完全に重なることで形成されるようにしてもよい。しかし、この場合には、前記穴部に対して果実吊り下げ支持具の第一筒状部を挿入した後に、果実吊り下げ支持具の第一筒状部と第二筒状部とに果実のツルを通すようになり、果実吊り下げ支持具の第一筒状部と第二筒状部とに果実のツルを通しにくくなるおそれがある。
このため、上記の果実収容構造においては、
一方の蓋部の幅方向一側の縁部から幅方向中間部に向かって第一切込部を形成して、
他方の蓋部の幅方向他側の縁部から幅方向中間部に向かって第二切込部を形成し、
第一切込部と第二切込部とを互いに噛み込ませることによって、一対の蓋部が重なった状態で維持されるとともに、第一切込部と第二切込部との重合部が、果実吊り下げ支持具の第一筒状部を挿入する前記穴部となるようにする
ことが好ましい。
これにより、果実吊り下げ支持具の第一筒状部と第二筒状部とに果実のツルを通した後に、前記穴部に対して果実吊り下げ支持具を挿入することができるようになる。したがって、果実吊り下げ支持具の第一筒状部と第二筒状部とに果実のツルを通す作業を行いやすくなる。
上記の果実収容構造において、一対の蓋部の設け方は、特に限定されない。一対の蓋部は、連続する1枚の帯状面材(湾曲弾性を有する帯状面材)を折り曲げて形成することもできるし、箱体(剛性を有する箱体)の開口部付近に固定した状態に設けることもできる。
以上のように、本発明によって、イチゴ等の軽い果実だけでなく、ブドウ等の重い果実でも、しっかりと吊り下げ状態を維持することができる果実吊り下げ支持具を提供することが可能になる。また、この果実吊り下げ支持具を用いて果実を収容する果実収容構造を提供することも可能になる。
本発明の果実吊り下げ支持具を示した斜視図である。 本発明の果実吊り下げ支持具を用いて果実を吊り下げた状態を示した斜視図である。 本発明の果実吊り下げ支持具を、一対の蓋部を重ねて形成された穴部に挿入している様子を示した斜視図である。 本発明の果実吊り下げ支持具を載せる一対の蓋部を有する構造体を作製している様子を示した斜視図である。 本発明の果実吊り下げ支持具を用いて吊り下げた果実を包装箱に入れている様子を示した斜視図である。 本発明の果実吊り下げ支持具を用いて吊り下げた果実を包装箱に入れた様子を示した断面図である。 本発明の果実吊り下げ支持具を載せる一対の蓋部を有する構造体の他の例を示した斜視図である。 一対の蓋部を開口部付近に固定した箱体を示した斜視図である。
本発明の果実吊り下げ支持具の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の果実吊り下げ支持具10を示した斜視図である。図2は、本発明の果実吊り下げ支持具10を用いて果実50を吊り下げた状態を示した斜視図である。本発明の果実吊り下げ支持具10は、図1に示すように、縦方向(上下方向)の第一筒状部11と、横方向(水平方向)の第二筒状部12とが十文字状(交差した状態)に固定されたものとなっている。
この果実吊り下げ支持具10は、図2に示すように、第一筒状部11の下側開口(入口)から上側開口(出口)に果実50のツル51を通すとともに、第一筒状部11の上側開口から引き出されたツル51を第二筒状部12の一端側開口(入口)から他端側開口(出口)に通すことによって、ツル51を保持し、果実50を吊り下げ状態に支持するものとなっている。
すなわち、果実50の重量によって第一筒状部11内のツル51が下側に引っ張られると、第二筒状部12の入口付近でツル51が斜め上側に引っ張られ(第二筒状部12の入口付近のツル51が、第一筒状部11の出口に向かって引っ張られ)、第二筒状部12等からツル51に加わる摩擦力によって、ツル51が第二筒状部12から抜け出ないようにすることができる。この摩擦力は、果実50の重量が大きければ大きいほど大きくなる。このため、果実50の重量がある場合であっても、果実50の吊り下げ状態をしっかりと維持することができる。
また、ツル51を果実吊り下げ支持具10に通すだけで、ツル51を果実吊り下げ支持具10に拘束させることができ、ツル51を結束等する必要がない。このため、果実50を簡単に吊り下げた状態で支持することができる。さらに、果実50のツル51は、第一筒状部11及び第二筒状部12の双方に通す必要があるため、ツル51が長めに切り残されるようになる。このため、果実50の鮮度が長時間にわたって保たれやすくなるという利点もある。
第一筒状部11及び第二筒状部12の内径は、特に限定されない。しかし、第一筒状部11及び第二筒状部12の内径が小さすぎると、第一筒状部11及び第二筒状部12の内側にツル51を通しにくくなるおそれがある。このため、第一筒状部11及び第二筒状部12の内径は、通常、3mm以上とされる。第一筒状部11及び第二筒状部12の内径は、5mm以上とすることが好ましく、7mm以上とすることがより好ましい。
ただし、第一筒状部11及び第二筒状部12の内径を大きくしすぎると、第一筒状部11及び第二筒状部12が緩くなり、ツル51が第一筒状部11及び第二筒状部12に拘束されにくくなるおそれがある。このため、第一筒状部11及び第二筒状部12の内径は、通常、20mm以下とされる。第一筒状部11及び第二筒状部12の内径は、15mm以下とすることが好ましく、12mm以下とすることがより好ましい。本実施態様において、第一筒状部11及び第二筒状部12の内径は、約10mmに設定している。
また、第一筒状部11及び第二筒状部12の長さも、特に限定されない。しかし、第一筒状部11及び第二筒状部12を短くしすぎると、ツル51と第一筒状部11及び第二筒状部12の内周面との接触面積を確保しにくくなり、ツル51が第一筒状部11及び第二筒状部12に拘束されにくくなるおそれがある。このため、第一筒状部11及び第二筒状部12の長さは、通常、10mm以上とされる。第一筒状部11及び第二筒状部12の長さは、30mm以上とすることが好ましく、50mm以上とすることがより好ましい。
ただし、第一筒状部11及び第二筒状部12を長くしすぎると、第一筒状部11及び第二筒状部12にツル51を通しにくくなるおそれがある。加えて、果実吊り下げ支持具10が場所をとるようになり、果実吊り下げ支持具10を配置するスペースを広く確保する必要が生ずる。このため、第一筒状部11及び第二筒状部12の長さは、通常、150mm以下とされる。第一筒状部11及び第二筒状部12の長さは、120mm以下とすることが好ましく、100mm以下とすることがより好ましい。本実施態様において、第一筒状部11及び第二筒状部12の長さは、約65mmに設定している。
果実吊り下げ支持具10における第一筒状部11及び第二筒状部12を形成する素材は、ツル51に対してある程度摩擦が生ずるものであれば、特に限定されないが、湾曲弾性を有する弾性チューブを用いることが好ましい。弾性チューブとしては、ゴム製のチューブや、樹脂製のチューブ等が例示される。
このように、果実吊り下げ支持具10の第一筒状部11及び第二筒状部12を弾性チューブで形成することによって、上記のように、果実50の重量によって第一筒状部11内のツル51が下側に引っ張られて、第二筒状部12の入口付近でツル51が斜め上側に引っ張られた際に、第一筒状部11の出口側が斜め下側に変位して(第一筒状部11の出口側が、第二筒状部12の入口に近づく側に変位して)、第一筒状部11が湾曲するとともに、第二筒状部12の入口側が斜め上側に変位して(第二筒状部12の入口側が、第一筒状部11の出口に近づく側に変位して)、第二筒状部12が湾曲するようになっている。
このため、第一筒状部11及び第二筒状部12の内周面に対して、ツル51の外周面がより広い範囲で接触するようになり、ツル51が第一筒状部11及び第二筒状部12から受ける摩擦力を大きくすることが可能になる。また、第一筒状部11の出口付近や第二筒状部12の入口付近がツル51に鋭く当たると、ツル51が切れるおそれがあるところ、第一筒状部11及び第二筒状部12が湾曲するようにしたことで、第一筒状部11の出口付近や第二筒状部12の入口付近がツル51に鋭く当たらないようにすることも可能となっている。
本実施態様においては、果実吊り下げ支持具10の第一筒状部11及び第二筒状部12を、シリコーンゴム製のチューブ(シリコーンチューブ)で形成している。シリコーンゴムは、適度な弾性と柔らかさを有しており、果実50のツル51を傷つけにくい。加えて、シリコーンゴムは、表面の摩擦が大きく、果実50のツル51をしっかりと保持することができる。また、シリコーンゴムは、人体に無害であり、食品衛生的にも適した素材となっている。
既に述べたように、果実吊り下げ支持具10の第一筒状部11と第二筒状部12は、十文字状(交差した状態)に固定される。本実施態様においては、第一筒状部11と第二筒状部12とをその交差部分α(図1)で互いに接着している。ただし、第一筒状部11と第二筒状部12とを固定する方法は、接着に限定されない。第一筒状部11と第二筒状部12は、溶着により固定してもよいし、リベット等の固定具を用いて固定してもよい。
以上で説明した果実吊り下げ支持具10は、果実50を吊り下げ状態に支持するものであるため、果実50よりも高い位置に配される。果実吊り下げ支持具10を果実50よりも高い位置に配する構造は、特に限定されない。本実施態様においては、図3に示すように、果実50(図2)を収容する果実収容空間βの上部を覆う一対の蓋部21,22を設け、一対の蓋部21,22を重ねたときにその重なり部分に形成される穴部γの上側から果実吊り下げ支持具10の第一筒状部11を挿入することで、果実吊り下げ支持具10の第二筒状部12が一対の蓋部21,22の上面側で支持されるようにしている。図3は、本発明の果実吊り下げ支持具10を、一対の蓋部21,22を重ねて形成された穴部γに挿入している様子を示した斜視図である。
この一対の蓋部21,22をどのように設けるかは特に限定されない。本実施態様においては、図4(a)に示すように、連続する1枚の帯状面材20aを、一対の折り線L,Lに沿って折り曲げて、図4(b)に示すように、帯状面材20aの両側を起立させ、その起立した部分における上部(網掛けハッチングで示した部分)が、一対の蓋部21,22となるようにしている。図4は、本発明の果実吊り下げ支持具10を載せる一対の蓋部21,22を有する構造体20を作製している様子を示した斜視図である。
一対の蓋部21,22を有する構造体20を上記のように作製することで、蓋部21と蓋部22の下側が繋がった状態になる。具体的には、蓋部21の下側に連続する側壁部23と、蓋部22の下側に連続する側壁部24と、側壁部23の下縁と側壁部24の下縁とに連続する底壁部25とを介して、蓋部21と蓋部22とが繋がった状態となっている。帯状面材20aは、通常、湾曲弾性を有する面材(樹脂製面材等)によって形成される。本実施態様においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の面材で帯状面材20aを形成している。
このように、湾曲弾性を有する1枚の帯状面材20aを折り曲げて、一対の蓋部21,22を有する側面視「U」字状の構造体20(以下においては、この構造体20を「果実持ち上げ台20」と呼ぶことがある。)を作製することで、果実持ち上げ台20にクッション性を付与することが可能になる。したがって、果実50(図2)の輸送時等に振動が生じた場合であっても、果実持ち上げ台20のクッション性でその振動を吸収し、果実50を衝撃から保護することが可能になる。
ただし、既に述べたように、果実持ち上げ台20を形成した帯状面材20aは、湾曲弾性を有している。このため、果実50を吊り下げたときには、果実持ち上げ台20が横方向に潰れるようになる。したがって、果実持ち上げ台20を自立させにくい。この点、剛性を有する箱体の内部に果実持ち上げ台20を収容することで、果実持ち上げ台20の横方向への潰れを防止し、果実持ち上げ台20の形態を維持することが可能になる。
図5は、本発明の果実吊り下げ支持具10を用いて吊り下げた果実50を包装箱30に入れている様子を示した斜視図である。図6は、本発明の果実吊り下げ支持具10を用いて吊り下げた果実50を包装箱30に入れた様子を示した断面図である。本発明の果実吊り下げ支持具10を用いて吊り下げた果実50は、図5及び図6に示すように、果実持ち上げ台20に吊り下げた状態のまま、包装箱30に収容することができる。
図6を見ると、果実吊り下げ支持具10の側壁部23,24の外面が、包装箱30の内面に密着しており、側壁部23,24が外側に広がらないようになっていることが分かる。側壁部23,24や蓋部21,22は、湾曲弾性を有しているため、果実50は、多少は縦方向(上下方向)や横方向(水平方向)に揺れることがある。しかし、果実50の下方や側方には、十分な空間が設けられているため、果実50が揺れても、果実持ち上げ台20や包装箱30の内面に果実50がぶつからないようになっている。
ところで、一対の蓋部21,22を重ねたときにその重なり部分に形成される穴部γ(図3)の上側から果実吊り下げ支持具10の第一筒状部11を挿入することについては、既に述べた。この点、本実施態様においては、図4に示すように、一方の蓋部21の幅方向一側の縁部から幅方向中間部に向かって第一切込部21aを形成して、他方の蓋部22の幅方向他側の縁部から幅方向中間部に向かって第二切込部22aを形成している。
これにより、図3に示すように、第一切込部21aと第二切込部22aとを互いに噛み込ませると、一対の蓋部21,22が重なった状態で維持されるようになるとともに、第一切込部21aと第二切込部22aとの重合部を上記の穴部γとして利用することができるようになっている。第一切込部21a及び第二切込部22aに係るこの構成を採用することによって、果実吊り下げ支持具10にツル51を通した後に、穴部γに果実吊り下げ支持具10を挿入することができるようになり、果実吊り下げ支持具10にツル51を通す作業を行いやすくなる。
また、一対の蓋部21,22は、以下の構造を採用することもできる。図7は、本発明の果実吊り下げ支持具10を載せる一対の蓋部21,22を有する構造体(果実持ち上げ台)20の他の例を示した斜視図である。図7に示した果実持ち上げ台20における一対の蓋部21,22は、連続する1枚の帯状面材20aを折り曲げて形成した点では、図4に示したものと同じであるが、それぞれの蓋部21,22には、第一切込部21a及び第二切込部22aの代わりに、第一穴部21b及び第二穴部22bを設けている。
第一穴部21b及び第二穴部22bは、それぞれ、蓋部21,22における幅方向中間部に設けられている。一対の蓋部21,22を重ねたときには、第一穴部21bと第二穴部22bとが略完全に重なることで上記の穴部γが形成されるようになっている。この構成は、果実吊り下げ支持具10にツル51を通すよりも前に、穴部γに対して果実吊り下げ支持具10の第一筒状部11を挿入しておく必要があり、果実吊り下げ支持具10にツル51を通す作業を行いにくくなるおそれがあるものの、一対の蓋部21,22に対して果実吊り下げ支持具10をしっかりと位置決めできるという利点がある。
以上では、包装箱30に適用する場合を例に挙げて、本発明の果実吊り下げ支持具10を説明したが、本発明の果実吊り下げ支持具10は、包装箱30以外でも採用することができる。例えば、果実50を輸送する際に使用する輸送箱や、果実50を保管する際に使用する保管箱でも採用することができる。図8は、一対の蓋部21,22を開口部付近に固定した箱体40を示した斜視図である。
図8に示した箱体40は、木や板紙等、ある程度剛性を有する素材によって形成されており、仕切壁によって、箱体40の内部が複数の区画に仕切られている。本実施態様においては、3行3列の計9つの区画に仕切られている。それぞれの区画には、果実が1つずつ収容される。
それぞれの区画の開口部付近(上側開口付近)には、一対の蓋部21,22が向かい合った状態で設けられている。一対の蓋部21,22は、図3に示した果実持ち上げ台20をそれぞれの区画に差し込むことで設けてもよいが、図8に示した箱体40においては、分離した蓋部21,22の下縁を箱体40に固定している。蓋部21,22が弾性面材で形成されている点や、蓋部21,22に第一切込部21a及び第二切込部22aが設けられている点は、図4に示した蓋部21,22と同様である。
このように、箱体40の内部におけるそれぞれの区画に、一対の蓋部21,22を設けることで、それぞれの区画に果実50を吊り下げた状態で支持することが可能になる。図8に示した箱体40は、果実50を輸送する際の輸送箱や、果実50を保管する際の保管箱として好適に用いることができる。これにより、果実50の痛みを防止しながら、果実50の大量輸送や大量保管を行いやすくなる。
ところで、図2、図5及び図6では、本発明の果実吊り下げ支持具10で吊り下げる果実50をブドウとしているが、本発明の果実吊り下げ支持具10には、ブドウ以外の果実を吊り下げることもできる。本発明の果実吊り下げ支持具10は、ツルを有する各種の果実を吊り下げた状態に支持することができる。ツルを有する果実としては、ブドウのほか、イチゴやアタゴナシ等を例示することができる。
なかでも、ブドウは、果皮が柔らかく傷つきやすいことや、高級なものも多いこと等から、傷を防止することのメリットが大きい。加えて、本発明の果実吊り下げ支持具10は、果実の重量が大きくてもしっかりと吊り下げた状態に支持できるものであるところ、ブドウは、重量がある程度大きい。このため、本発明の果実吊り下げ支持具10は、ブドウを吊り下げた状態に支持するものとして特に好適に採用することができる。
10 果実吊り下げ支持具
11 第一筒状部
12 第二筒状部
20 果実持ち上げ台(構造体)
20a 帯状面材
21 蓋部
21a 第一切込部
21b 第一穴部
22 蓋部
22a 第二切込部
22b 第二穴部
23 側壁部
24 側壁部
25 底壁部
30 包装箱
40 箱体
50 果実
51 ツル
α 第一部分と第二部分との交差部分
β 果実収容空間
γ 穴部

Claims (7)

  1. 果実を吊り下げ状態に支持するための果実吊り下げ支持具であって、
    果実のツルを下側から上側に通すための第一筒状部と、第一筒状部から上側に引き出された果実のツルを第一筒状部に交差する方向に通すための第二筒状部とが、十文字状に固定されたことを特徴とする果実吊り下げ支持具。
  2. 第一筒状部及び第二筒状部が、弾性チューブによって形成された請求項1記載の果実吊り下げ支持具。
  3. 前記弾性チューブが、シリコーンチューブである請求項2記載の果実吊り下げ支持具。
  4. 果実を吊り下げ状態で収容するための果実収容構造であって、
    果実のツルを下側から上側に通すための第一筒状部と、第一筒状部から上側に引き出された果実のツルを第一筒状部に交差する方向に通すための第二筒状部とが、十文字状に固定された果実吊り下げ支持具と、
    果実を収容する果実収容空間の上部を覆う一対の蓋部と
    を備え、
    一対の蓋部を重ねたときにその重なり部分に形成される穴部の上側から果実吊り下げ支持具の第一筒状部を挿入すると、果実吊り下げ支持具の第二筒状部が一対の蓋部の上面側で支持されるようにした
    ことを特徴とする果実収容構造。
  5. 一方の蓋部の幅方向一側の縁部から幅方向中間部に向かって第一切込部が形成されて、
    他方の蓋部の幅方向他側の縁部から幅方向中間部に向かって第二切込部が形成され、
    第一切込部と第二切込部とを互いに噛み込ませることによって、一対の蓋部が重なった状態で維持されるとともに、第一切込部と第二切込部との重合部が、果実吊り下げ支持具の第一筒状部を挿入する前記穴部となるようにした
    請求項4記載の果実収容構造。
  6. 一対の蓋部が、連続する1枚の帯状面材を折り曲げて形成されたものである請求項4又は5記載の果実収容構造。
  7. 一対の蓋部が、箱体の開口部付近に固定された請求項4又は5記載の果実収容構造。
JP2019153367A 2019-08-26 2019-08-26 果実吊り下げ支持具及び果実収容構造 Active JP7337599B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019153367A JP7337599B2 (ja) 2019-08-26 2019-08-26 果実吊り下げ支持具及び果実収容構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019153367A JP7337599B2 (ja) 2019-08-26 2019-08-26 果実吊り下げ支持具及び果実収容構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021031125A JP2021031125A (ja) 2021-03-01
JP7337599B2 true JP7337599B2 (ja) 2023-09-04

Family

ID=74675188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019153367A Active JP7337599B2 (ja) 2019-08-26 2019-08-26 果実吊り下げ支持具及び果実収容構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7337599B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016128326A (ja) 2015-01-09 2016-07-14 いちごカンパニー株式会社 イチゴの輸送用包装方法
JP2018083645A (ja) 2016-11-22 2018-05-31 株式会社岡山直売所ネットワーク 葡萄収容箱

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016128326A (ja) 2015-01-09 2016-07-14 いちごカンパニー株式会社 イチゴの輸送用包装方法
JP2018083645A (ja) 2016-11-22 2018-05-31 株式会社岡山直売所ネットワーク 葡萄収容箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021031125A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120159748A1 (en) Shower caddy clip and sleeve
JP2004244080A (ja) 冷凍ころも付きえび用収納トレー
JP7337599B2 (ja) 果実吊り下げ支持具及び果実収容構造
JP5279009B2 (ja) 植物の保持部材
KR20170140223A (ko) 장갑 분배 조립체
JP2014012555A (ja) 果実収納用緩衝具及び該緩衝具を用いた果実の収納方法
KR200463647Y1 (ko) 포도 포장 박스
KR200453007Y1 (ko) 과일포장상자용 박스형받침대
KR101618804B1 (ko) 과일용 포장박스
JP6314031B2 (ja) 容器用緩衝材及びそれを用いた梱包方法
EP3070021B1 (en) Protective packaging in which wine bottles can be transported
KR102110092B1 (ko) 과일 포장 장치
AU2013384433B2 (en) Package for hose coil
JP5946926B1 (ja) イチゴの輸送用包装方法
KR20130005611U (ko) 포도 박스
KR101121629B1 (ko) 포도박스
JP7101415B2 (ja) 果物収納容器、果物収納構造及び果物収納システム
KR20150030451A (ko) 포장용기
MXPA05001831A (es) Contenedor para empaque para transportar fruta suave.
JP2004065055A (ja) 物入れ装置
JP2003012075A (ja) 果実用パックとそれを用いた梱包体
JP7211607B2 (ja) 果実保持部材
KR200395282Y1 (ko) 과일상자
US2055968A (en) Shipping container
JP6091210B2 (ja) 容器装着具及び容器装着具を用いた容器包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20190906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230801

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7337599

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150