JP7336887B2 - 搬送装置の制御方法及び搬送装置 - Google Patents

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Description

本開示は、板材の搬送方法および搬送装置に関する。
板材の製造ラインにおいては、板材の面外変形を防止しながら板材を円滑に搬送すべく、上下一対のピンチロールで板材を挟圧し搬送する装置が用いられる。(例えば特許文献1参照)。
特開昭59-191510号公報
上述したような板材を搬送する装置においては、板材の搬送時に、上下ピンチロールで狭圧され搬送される板材の板幅中心位置を検出し、板幅中心位置検出値と目標値との差異すなわち蛇行量が生じている場合、蛇行量に応じて作業側および駆動側の荷重を制御し板材の蛇行を修正する圧下レベリング制御が実施されることがある。
しかし、ロールアライメント不良や上流側の板材の蛇行等の板材の蛇行に対する外乱が大きい場合、蛇行を修正するために生じる荷重の左右差が過大となり、荷重の高い側において板材が塑性変形を生じ、板材の形状が乱れるという深刻なトラブルを招くことがあった。
本開示は上記実情に鑑みてなされたものであり、ピンチロール装置を用いた板材の搬送装置のロール温度分布制御装置において、ロールの左右非対称性を考慮したロール温度分布制御を実施し、板材の板幅中心位置を板幅中心目標位置に良好に制御することを目的とする。
本開示の一態様に係る板材の搬送装置の制御方法は、ロール温度分布制御装置を備えた上下一対のピンチロールによって板材を挟圧して搬送する制御方法であって、該板材が作業側に蛇行する傾向が強いと判定された場合は、作業側のロール温度を駆動側に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御し、逆に該板材が駆動側に蛇行する傾向が強いと判定された場合は、駆動側のロール温度を作業側に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御する。
搬送装置近傍に配備された板端位置測定装置により測定された板端位置測定値に基づき板材の板幅中心位置を検出し、該板幅中心位置検出値の履歴に基づいて該板材が作業側と駆動側のどちらに蛇行する傾向が強いかを判定してもよい。
ピンチロールの軸方向両端部それぞれに配備された荷重測定装置により測定される作業側および駆動側の荷重測定値から、板材の板幅中心位置を検出し、該板幅中心位置検出値の履歴に基づいて該板材が作業側と駆動側のどちらに蛇行する傾向が強いかを判定してもよい。
ピンチロールに曲げモーメントを作用させるロールベンディング装置を、少なくとも板材の板端部近傍とピンチロールとの非接触状態の発生を抑制するように制御してもよい。
ピンチロールによって挟圧されている板材の板幅中心位置現在値を検出し、該板幅中心位置現在値を板幅中心位置目標値に近づけることを目標とし、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置現在値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に大きくする方向に該ピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を操作、逆に、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置現在値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に小さくする方向に該ピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を操作する圧下制御を実施しつつ、該ピンチロールの軸方向両端部に配備された荷重測定装置による作業側荷重測定値と駆動側荷重測定値との差異すなわち荷重左右差を検出し、該荷重左右差の履歴から作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合に該板材が作業側に蛇行する傾向が強いと判定し、作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合に該板材が駆動側に蛇行する傾向が強いと判定してもよい。
本開示の一態様に係る板材の搬送装置は、板材を挟圧し搬送する上下一対のピンチロールと、少なくとも上下どちらか一方のピンチロールの軸方向両端部それぞれに圧下装置と、該板材の板幅中心位置が作業側と駆動側のどちらに寄る傾向が強いかを判定する板材の蛇行性向判定装置と、該ピンチロールのロール温度分布制御装置と、作業側と駆動側のうち該蛇行性向判定装置によって板材が寄る傾向が強いと判定された側のロール温度を反対側のロール温度に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御する蛇行性向制御装置とを有することを特徴とする。
板材の板端位置を測定する板端位置測定装置と、該板端位置測定装置により測定された板端位置測定値に基づき板材の板幅中心位置を検出する板位置検出装置とをさらに有し、該蛇行性向判定装置は、該板位置検出装置によって検出された板幅中心位置の履歴に基づいて、板材の板幅中心位置が作業側と駆動側のどちらに寄る傾向が強いかを判定してもよい。
ピンチロールの軸方向両端部それぞれに配備された荷重測定装置と、該荷重測定装置により測定される作業側および駆動側の荷重測定値から、板材の板幅中心位置を検出する板位置検出装置とをさらに有し、該蛇行性向判定装置は、該板位置検出装置によって検出された板幅中心位置の履歴に基づいて、板材の板幅中心位置が作業側と駆動側のどちらに寄る傾向が強いかを判定してもよい。
ピンチロールに曲げモーメントを作用させるロールベンディング装置をさらに有してもよい。
ピンチロールを駆動する駆動装置と、少なくとも上下どちらか一方のピンチロールの軸方向両端部それぞれに荷重測定装置と、板位置検出装置で検出された板材の板幅中心位置現在値を板幅中心位置目標値に近づけることを目標とし、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置現在値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に大きくする方向にピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を制御、逆に、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置現在値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に小さくする方向に該ピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を制御、する圧下制御装置とをさらに有し、該蛇行性向判定装置は、前記荷重測定装置によって測定された作業側荷重測定値と駆動側荷重測定値との差異すなわち荷重左右差を検出し、該荷重左右差の履歴から作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう制動力を与えている場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合に該板材が作業側に蛇行する傾向が強いと判定し、作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう制動力を与えている場合に該板材が駆動側に蛇行する傾向が強いと判定してもよい。
本開示によれば、ピンチロールを用いた板材の搬送において、板材の板幅中心位置を目標値に良好に制御することができる。
本開示にかかる板材搬送装置の制御方法の概略を示す制御フローである。 本開示にかかる板材搬送装置の制御方法の概略を示す制御フローである。 本開示にかかる板材搬送装置の制御方法の概略を示す制御フローである。 ピンチロールと板材の位置関係を示す図である。 作業側および駆動側荷重測定値と板位置との関係を示す図である。 ピンチロールが板材に駆動力を与える時の板材に付与される搬送方向の力を模式的に示した図である。 ピンチロールが板材に制動力を与える時の板材に付与される搬送方向と逆方向の力を模式的に示した図である。 ピンチロールが板材に対し駆動力を与えかつピンチロールが板材の作業側を駆動側より強く狭圧している場合の板材に負荷される搬送方向力の左右差とモーメントを示す図である。 ピンチロールが板材に対し制動力を与えかつピンチロールが板材の作業側を駆動側より強く狭圧している場合の板材に負荷される搬送方向力の左右差とモーメントを示す図である。 本開示にかかるピンチロール装置の概略構成である。 本開示にかかるピンチロール装置の概略構成である。 本開示にかかるピンチロール装置の概略構成である。 本開示にかかるピンチロール装置の概略構成である。 本開示にかかるピンチロール装置の概略構成である。 ピンチロール作業側のロール径が駆動側のロール径に比べ、相対的に大きくなった場合の、ピンチロールに対する板材の進入速度を示した図である。 ピンチロール作業側のロール径が駆動側のロール径に比べ、相対的に小さくなった場合の、ピンチロールに対する板材の進入速度を示した図である。 ロールベンディング装置によりピンチロールにディクリース力を付与している様子を示した図である。 ロールベンディング装置によりピンチロールにインクリース力を付与している様子を示した図である。
以下、実施態様について図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素または同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
最初に、図10を参照して、本開示に係る板材の搬送装置100の概要を説明する。搬送装置100は、板材2の製造・処理ラインにおいて、上下一対のピンチロール1a、1bで板材2を挟持しながら所定の搬送方向に板材2を搬送する装置である。板材の搬送装置100は、ピンチロール1a、1bと、圧下装置3a、3bと、ロール温度分布制御装置13を備えている。
ロール温度分布制御装置13はロール軸方向の温度分布を制御するための装置であり、ロール冷却装置、またはロール加熱装置、あるいはこれらを組み合わせた構成になっており、ロール軸方向の冷却能力また加熱能力を調整する機能を有する。
ピンチロール1a、1bは、板材2を上下から所定の圧力で挟持し、所定の搬送方向に板材2を搬送する回転体である。上側のピンチロール1aにおける軸方向の一端側(作業側)はチョックを介して圧下装置3aに接続されており、軸方向の他端側(駆動側)はチョックを介して圧下装置3bに接続されている。下側のピンチロール1bにおける作業側と駆動側はそれぞれチョックにて支持されている。
圧下装置3a、3bは、ピンチロール1aの作業側および駆動側(軸方向両端部)それぞれにおいてピンチロール1aを圧下する。圧下装置3aは、ピンチロール1aの作業側を、設定されたピンチロール圧下位置で圧下する。圧下装置3bは、ピンチロール1aの駆動側を、設定されたピンチロール圧下位置で圧下する。
次に、図1を参照して、本開示の搬送装置の制御方法の一態様について詳細に説明する。まず、搬送装置により搬送されている板材が、搬送時に作業側もしくは駆動側のどちらに寄る傾向が強いかという板材の蛇行性向を判定する。板材が作業側もしくは駆動側に寄る傾向が強い状態の一例としては、板材が実際に作業側もしくは駆動側に寄った状態が挙げられるが、必ずしもこれに限られない。例えば、作業側もしくは駆動側に板材を寄せないように、板材に対し何らかの力が付与されている状態も、板材が作業側もしくは駆動側に寄る傾向が強い状態に含まれる。
板材の蛇行性向を判定したのち、図1のフローチャートにおいてS1、S2で示されているロール温度分布制御を実施する。S1に示される制御方法について、搬送されている板材の蛇行性向が作業側にある(板材が作業側に寄る傾向が強い)と判定された場合、ピンチロール作業側のロール温度が駆動側のロール温度に比べて相対的に低くなる方向にロール温度分布制御装置を制御する。なお、あくまで、ピンチロール作業側のロール温度が駆動側のロール温度に比べて相対的に低くなる方向への制御がなされればよく、ピンチロール作業側のロール温度を駆動側のロール温度に比べて低くすることは必須ではない。その際、例えば、ロール冷却装置とロール加熱装置を組み合わせた構成であれば、作業側に相当するロール冷却装置からロールに吹き付けられる冷却噴流の噴射量または噴射圧を多くまたは高くするよう制御、または、駆動側に相当するロール加熱装置によりロール駆動側におけるロール温度を高くするよう制御、もしくは上記した作業側および駆動側の両制御を同時に行うか、あるいは、ロール駆動側に相当するロール冷却装置からロールに吹き付けられる冷却噴流の噴射量または噴射圧を少なくまたは低くするよう制御、または、作業側に相当するロール加熱装置によるロール作業側の加熱を抑えるよう制御、あるいは上記した作業側および駆動側の両制御を同時に行い、板材の作業側への蛇行性向を抑制する。
ロール温度分布制御装置がロール冷却装置のみで構成されている場合は、作業側に相当するロール冷却装置からロールに吹き付けられる冷却噴流の噴射量または噴射圧を多くまたは高くするよう制御、または駆動側に相当するロール冷却装置からロールに吹き付けられる冷却噴流の噴射量または噴射圧を少なくまたは低くするよう制御、もしくは上記した作業側および駆動側の両制御を同時に行うことで、板材の作業側への蛇行性向を抑制する。また、ロール温度分布制御装置がロール加熱装置のみで構成されている場合は、作業側に相当するロール加熱装置によるロール作業側の加熱を抑えるよう制御、または駆動側に相当するロール加熱装置によるロール駆動側の加熱を促進するよう制御、もしくは上記した作業側および駆動側の両制御を同時に行うことで、板材の作業側への蛇行性向を抑制する。
図1のS2の制御方法には、搬送されている板材の蛇行性向が駆動側にある(板材が駆動側に寄る傾向が強い)場合を示したものである。この場合、蛇行性向が作業側にある際の制御と逆の制御が実施され板材の駆動側への蛇行性向を抑制する。
板材が示す搬送装置の作業側もしくは駆動側のどちらか一方に寄る傾向を蛇行性向と呼ぶが、この蛇行性向は板材の板幅中心位置を求め、その板幅中心位置の履歴から判定することが可能である。板材の板幅中心位置を求める方法の一つとして、図11に示すような板端位置を連続的に測定できる板端位置測定装置5を搬送装置近傍に配備する方法がある。この板端位置測定装置5による測定値と既知の板幅から板幅中心位置現在値を演算する。例えば、図4に示すようにラインセンターを原点としピンチロール軸に沿って作業側を正とする座標zを定義して位置を示すものとし、作業側に配備された板端位置測定装置5で測定された作業側板端位置をzとし、既知の板幅をbとするとき、駆動側の板端位置はz-bで推定されるから板幅中心位置現在値zはこれらの平均値として次式で計算される。
Figure 0007336887000001

なお板幅の値が不確定な場合は駆動側にも板端位置測定装置を配し、駆動側板端位置zを実測して、作業側板端位置zWと駆動側板端位置zの平均値として板幅中心位置現在値zを算出する。板幅中心位置現在値は厳密にはピンチロール直下の板幅中心位置であることが好ましいが、板端位置測定装置5が搬送装置に十分近ければ上記計算値zを板幅中心位置現在値とみなしてよい。さらに正確さを期する場合、搬送装置の入側と出側双方に板端位置測定装置を配備し、それぞれの実測値から計算される板幅中心位置zの平均をとって板幅中心位置現在値とすることが好ましい。
または、図11に示した板端位置測定装置5を配備することなく、図12に示されるようなピンチロールの軸方向両端部それぞれに配備された荷重測定装置4a、4bにより測定される作業側および駆動側の荷重測定値から、板材の板幅中心位置現在値を検出する方法もある。以下、図5を参照して、荷重測定値より板幅中心位置現在値を算出する方法の一例を具体的に説明する。図5では板材からピンチロールに作用する荷重Pを板材の板幅中心に作用する集中荷重で表現している。板材の板幅中心はラインセンター9よりzの位置にあり、ピンチロールの軸方向両端部のうち作業側の荷重測定装置で測定される荷重測定値をP、駆動側の荷重測定装置で測定される荷重測定値をPとする。作業側荷重測定装置と駆動側荷重測定装置の距離をaとするとき、これらの荷重の間にはピンチロールのモーメントの平衡条件より次の関係式が成立する。
Figure 0007336887000002

式(2)をzについて解くと板幅中心位置現在値zが次式で得られる。
Figure 0007336887000003

式(3)によれば作業側および駆動側の荷重測定値より板材の板幅中心位置を求めることができる。ただし、式(3)は板材~ピンチロール間荷重分布が板幅方向に左右対称となっていることを前提とした計算式であり、左右非対称となっている場合は、その非対称性が荷重測定値の左右差P-Pにおよぼす影響を除外した上で板幅中心位置zを計算しなければならない。例えば、板材~ピンチロール間荷重分布が直線分布であり、作業側の線荷重と駆動側の線荷重との差異すなわち荷重分布左右差がpdfとなっている場合、この荷重分布左右差がP-Pにおよぼす影響は、板幅をbとするとき、pdf・b/(6a)で与えられるから式(3)の代わりに次式を用いて板幅中心位置を計算する。
Figure 0007336887000004
なお、圧下レベリング操作を実施する場合は、数(4)で示した式内の荷重分布左右差pdfについて、例えば、初期設定の圧下位置では零を仮定し、その後の圧下レベリング操作Δgdfに対しては、ピンチロールと板材の弾性変形を考慮して計算される板材~ピンチロール間荷重分布左右差の変化量Δpdfを、例えば次式によって計算し、これを時系列的に積算することによって求めることができる。
Figure 0007336887000005

ここで、mは板材を単位厚さだけピンチロール圧下したときの線荷重増分を表す板材の弾性定数であり、Dは、第二種平行剛性と呼ばれ、荷重分布左右差が単位量だけ変化したときにピンチロールを含めた搬送装置の弾性変形により生ずる板厚左右差を表わすパラメータであり、何れも設備仕様および板材の寸法と弾性係数が与えられれば公知の方法により予め計算できるものである。
板材が蛇行する要因は多数考えられるが、例として、ロール摩耗やロール温度分布に起因して板材の搬送装置の作業側および駆動側におけるロール径に差異が生じた場合について説明する。板材が搬送装置に対して作業側に寄る傾向がある場合、図15のような状態になっていると考えられる。すなわち、作業側のロール径が駆動側のロール径に対して大きくなっている。この時、ピンチロール装置の作業側および駆動側における板材の搬送速度は、板材とロール間ですべりが生じていないとするとロール径に比例する。すわなち、作業側における板材のピンチロールへの進入速度は、駆動側における板材のピンチロールへの進入速度に比べ相対的に速くなっている。この板材の進入速度差により、作業側のピンチロール入側では板材が不足し、逆に駆動側のピンチロール入側では板材が余る状態になる。すると、板材がピンチロール入側で作業側に傾き、その状態で搬送される結果、板材は作業側に蛇行していく。
この搬送状況において、ロール温度分布制御装置によりロール径差異による板材の蛇行を修正する際、図15に示した作業側のロール径は小さくなるよう、駆動側のロール径は大きくなるよう制御される。このロール径変化に伴い、ピンチロール入側の作業側の板材の進入速度が遅くなり、また、駆動側の板材の進入速度が速くなり、ロールの作業側と駆動側とで板材の進入速度差が生じることで、板材の作業側への蛇行が修正される。しかし、このロール温度分布制御の実施において、板材とロールが接触していないと、ロール作業側と駆動側における板材の進入速度差が発生しないため、蛇行制御性は確保できず板材の蛇行は進行してしまう。
こうした考えより、作業側と駆動側の板材の進入速度差を確保するために、少なくとも板端部近傍とロールは常時接触している状態にあることが必要であることがわかる。図13にはピンチロール装置の作業側および駆動側においてロールベンディング装置14a-1、14a-2、14b-1、14b-2を設けた際の設備構成を示した。ロールベンディング装置を用いることでロールのたわみを任意に変化させることが可能となる。作業側および駆動側の圧下装置間の距離および圧下装置により生じる荷重と、ロール径およびロールプロフィール情報と板材の板幅および板幅方向のプロフィールよりロールたわみ量を演算し、ロールの軸方向における板材との接触および非接触の状態を判定する。そして、非接触部分を接触状態にするために必要なロールベンディング力を演算することで、ロールベンディング装置を、例えば図17のようにロールたわみをディクリース方向に増加させる、または、図18のようにロールたわみをインクリース方向に増加させるよう制御することで、板端部近傍とロールとを接触状態とし、適切な接触荷重を実現する。よって、板材のピンチロールへの進入速度差が生まれる結果、ロール温度分布制御の効果による板材の作業側への蛇行性向が修正される。
図16は、板材が搬送装置に対して駆動側に寄る傾向がある場合を例示しており、板材が作業側に寄る傾向を示した時と逆の状態である。すわなち、駆動側における板材の進入速度は、作業側における板材の進入速度に比べ相対的に速くなっている。よって、駆動側のピンチロール入側では板材が不足し、一方で作業側のピンチロール入側では板材が余る状態になる為、板材がピンチロール入側で駆動側に傾き、その状態で搬送される結果、板材は駆動側に蛇行していく。この場合についても、板材が作業側に蛇行性向を示した時と同様に、板材の板端部近傍とロールが常時接触するようロールベンディング力を演算し、ロールたわみをロールベンディング装置により制御した上で、ロール温度分布制御を上記したように実施することで、板材の駆動側への蛇行性向が修正される。
次に、図3を参照して、本開示のピンチロール駆動のための電動機を有するピンチロール装置の圧下装置の制御方法の実施態様について詳細に説明する。なお、ピンチロール荷重を制御するためのピンチロール装置の作業側および駆動側の圧下装置の左右対称制御すなわち同時圧下制御が実施されていることを前提として、ここでは蛇行制御を目的とした、ピンチロール装置の作業側および駆動側の圧下装置を左右非対称に制御することを特徴とする圧下レベリング制御の制御方法について説明するものとする。まず板幅中心位置現在値を検出する。検出方法は数式(1)ないしは数式(3)に基づき導出する。
続いて、板材2の板幅中心位置現在値を検出した後、ピンチロール1a、1bが板材2に搬送方向に向かう駆動力を与えているかどうかを判定する。本開示に係る搬送装置の制御方法の一態様では、例えば、図14に示すような設備構成をしている場合、ピンチロール1a、1bを駆動している電動機6は板材2に所定の張力を付加するためトルク制御を実施する。これは具体的には電動機に供給する電流を制御することになる。そこで電動機の電流の制御目標値を抽出するか、または電流実績値を測定することにより、ピンチロール1a、1bが板材2に搬送方向に向かう駆動力を与えているかどうかを判定する。
さらに図3のフローチャートにおいて、ピンチロール1a、1bが板材2に搬送方向に向かう駆動力を与えていると判定された場合、板材とピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、板幅中心位置現在値を基準として、ピンチロールの作業側と駆動側のうち、板幅中心位置目標値側の荷重が相対的に大きくなる方向にピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を操作する。この圧下位置操作について図4を用いて説明する。図4ではピンチロールの胴長中心となるラインセンター9に対して板幅中心位置現在値10は作業側に寄っている。ここでは説明を簡単にするため、このときの板幅中心位置目標値はラインセンター9に一致しているものとするが、目標値はその他の位置であっても差支えない。この場合、板材2を駆動側に戻すことが制御目標となるが、その時、板材とピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、板幅中心位置現在値10を基準として板幅中心位置目標値(ラインセンター9)側、すなわち駆動側の荷重が、作業側の荷重に比べて、相対的に大きくなる方向に圧下装置を操作する。具体的には作業側の圧下位置をロールギャップ開の方向、駆動側の圧下位置をロールギャップ閉の方向に操作する。このように作業側と駆動側で逆方向に同じ大きさだけ圧下位置操作を実施することを本開示では圧下レベリング操作と称するが、上記の圧下レベリング操作により、ピンチロール~板材間の荷重合計は変化することなく荷重分布が変化し、図4における板材2はピンチロール回転に伴い駆動側に戻る。
一方、ピンチロール1a、1bが板材2に搬送方向とは逆方向の制動力を与えていると判定された場合、板材とピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、板幅中心位置現在値を基準として、ピンチロールの作業側と駆動側のうち、板幅中心位置目標値側の荷重が相対的に小さくなる方向にピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を操作する。図4の例では、板材とピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、板幅中心位置現在値10を基準として板幅中心位置目標値(ラインセンター9)側すなわち駆動側の荷重が、作業側の荷重に比べて、相対的に小さくなる方向に圧下装置を操作する。すなわち作業側ロールギャップ閉、駆動側ロールギャップ開の方向に圧下レベリング操作をすることで図4における板材2はピンチロール回転に伴い駆動側に戻る。
ピンチロール装置が板材に与える駆動力もしくは制動力に応じて、圧下レベリング制御を変化させ板材の蛇行性向を修正できるピンチロール蛇行メカニズムについて以下に示す。図6はピンチロール装置が板材に駆動力を与えている状態を示しており、ピンチロール装置から板材に23a、23bの矢印で示すような駆動力が作用している。図8は図6を上から見た平面図を示しており、この例では板材~ピンチロール間荷重分布20は作業側が大きくなっていると想定している。この場合、ピンチロールは板材の作業側を駆動側より強く挟圧しているので、ピンチロールから板材に作用する駆動力は作業側駆動力23a-1が駆動側駆動力23b-2よりも大きくなると考えられる。その結果、ピンチロールから板材に対してモーメント25が作用し、板材の進行速度は作業側が駆動側より僅かに速くなり、板材は図8に示したように傾くことになる。このように入側上流で作業側に傾いた板材がピンチロールによって搬送方向に送られることによって板材は作業側に蛇行することになる。すなわち圧下レベリング操作によって、圧下を強くし荷重が大きくなる側に蛇行することを説明することができる。なお、ピンチロールから板材に作用する駆動力は、実際には、板材とピンチロールの接触領域にわたって分布する力であるが、ここでは説明を簡単にするため、作業側と駆動側の矢印で代表させて示した。
図7はピンチロール装置が板材に制動力を与えている状態を示しており、ピンチロール装置が板材に24a、24bの矢印で示すような制動力が作用している。図9は図7を上から見た平面図を示しており、この例では板材~ピンチロール間荷重分布20は作業側が大きくなっていると仮定している。この場合、ピンチロールは板材の作業側を駆動側より強く挟圧しているので、ピンチロールから板材に作用する制動力は作業側制動力24a-1が駆動側制動力24b-2よりも大きくなると考えられる。その結果、ピンチロールから板材に対してモーメント25が作用し、板材の進行速度は作業側が駆動側より僅かに遅くなり、板材は図9に示したように傾くことになる。このように入側上流で駆動側に傾いた板材がピンチロールによって搬送方向に送られることによって板材は駆動側に蛇行することになる。すなわち圧下レベリング操作によって、圧下を強くし荷重が大きくなる側と反対側に蛇行することになる。
続いて、図2を参照し、板材の搬送装置のロール温度分布制御装置の制御方法の実施態様について詳細を説明する。図2は図14に例示するような装置構成において、図3に示すような板材の搬送における蛇行制御を実施しており、図14内の装置4a、4bより、搬送装置の作業側と駆動側に作用する荷重を検出していることを前提としている。まず、荷重測定装置4aで測定される値と荷重測定装置4bで測定される荷重値の差分の現在時刻から一定時間遡った時刻までの移動平均値を演算する。なお、演算方法は上記した方法以外にも、演算された時刻までの時系列データの積分値を用いる方法であってもよい。
次に、図2のS5について説明する。S5では板材がピンチロール装置に対して作業側もしくは駆動側のどちらに寄る傾向が強いかを判定している。そして、S6、S7の制御により、ピンチロールが板材に搬送方向に向かう駆動力を与えているか、もしくは搬送方向と逆方向に制動力を与えているかについて考えることで、板材の蛇行性向が判定される。
図3に示すような板材の搬送における蛇行制御を実施し得られる荷重の作業側と駆動側の荷重差の一定時間の演算結果を、S5の判定基準により作業側の荷重が大きいと演算されたか、あるいは駆動側の荷重が大きいと演算されたかを判定し、例えば、判定結果が作業側の荷重が大きいと判定され、かつS6での判定結果が、ピンチロールが板材に駆動力を与えていると判定された場合、板材は駆動側への蛇行性向を持っていると結論される。よって、ロール温度分布制御装置が蛇行性向制御装置により、例えば、駆動側のロール径は小さくなるよう、また作業側のロール径は大きくなるよう制御される。その結果、板材の蛇行性向が修正される。
また、例えば、判定結果が作業側の荷重が大きいと判定され、かつS6での判定結果が、ピンチロールが板材に制動力を与えていると判定された場合、板材は作業側への蛇行性向を持っていると結論される。よって、ロール温度分布制御装置が蛇行性向制御装置により、例えば、作業側のロール径は小さくなるよう、また駆動側のロール径は大きくなるよう制御される。その結果、板材の蛇行性向が修正される。
また、例えば、判定結果が駆動側の荷重が大きいと判定され、かつS7での判定結果が、ピンチロールが板材に制動力を与えていると判定された場合、板材は駆動側への蛇行性向を持っていると結論される。よって、ロール温度分布制御装置が蛇行性向制御装置により、例えば、駆動側のロール径は小さくなるよう、また作業側のロール径は大きくなるよう制御される。その結果、板材の蛇行性向が修正される。
また、例えば、判定結果が駆動側の荷重が大きいと判定され、かつS7での判定結果が、ピンチロールが板材に駆動力を与えていると判定された場合、板材は作業側への蛇行性向を持っていると結論される。よって、ロール温度分布制御装置が蛇行性向制御装置により、例えば、作業側のロール径は小さくなるよう、また駆動側のロール径は大きくなるよう制御される。その結果、板材の蛇行性向が修正される。
なお、ピンチロールが板材に与える駆動力もしくは制動力の判定は、例えば、ピンチロール装置の入出側の板材に作用する張力を測定し、入側張力および出側張力を減算することで判定可能である。そして、板材に作用する駆動力もしくは制動力の判定方法は、上記したピンチロール入出側の張力を測定、そして演算する方法以外の方法で求めても良い。
また、図2で示したロール温度分布制御と図3で示した圧下レベリング制御の制御周期は任意に制御周期を設定して良いが、ロール温度分布制御の制御周期は圧下レベリング制御の制御周期よりも遅い条件が好ましい。例えば、圧下レベリング制御装置の制御周期は10msといった短周期を設定し、ロール温度分布制御装置の制御周期は60sといった長周期を設定する。
本開示の搬送装置の蛇行性向判定方法の一態様では、板材の板端位置を板端測定装置で測定し、既知である板幅の情報と処理することで板幅中心位置を演算し、板材の蛇行性向を判定する。図11には板端測定装置が搬送装置に近接されている場合の搬送装置の設備構成を示す。板材の搬送装置100は、ピンチロール1a、1bと、圧下装置3a、3bと、ロール温度分布制御装置13に加え、板材の板端位置測定装置5と、蛇行性向判定装置12と、蛇行性向制御装置16を備えている。板端位置測定装置5はピンチロール1a、1bによって搬送されている板材2の、板端位置を連続的に(常時)測定する。板端位置測定装置5は、例えば搬送装置100近傍の所定の位置に固定して配置されており、検出した板端位置と既知である板材2の板幅とから、搬送されている板材2の板幅中心位置を導出する。あるいは、板端位置測定装置5は、板材2の板幅が既知でない場合には、板材2の板材幅方向における両端位置を測定することにより板材2の板幅中心位置を導出してもよい。なお、板端位置測定装置5による位置測定方法は限定されるものではなく、例えば、フォトマイクロセンサ、エリアセンサ、光電センサ、近接センサ、ファイバセンサ、又はレーザセンサ等の既知のセンサを用いることができる。蛇行性向制御装置16は、ロール温度分布制御装置13を制御する装置であり、作業側と駆動側のうち、板材が寄る傾向が強いと判定された側のロール温度を反対側のロール温度に比べて相対的に低くする方向にロール温度分布制御装置を制御するよう指令を出すことを特徴とする装置である。
また、本開示の搬送装置の蛇行性向判定方法の一態様では、ピンチロールの軸方向両端部それぞれに配備された荷重測定装置により測定される作業側および駆動側の荷重測定値から、板材の板幅中心位置現在値を検出し、板材の蛇行性向を判定する。図12には搬送装置の作業側および駆動側に荷重測定装置を配備した場合の搬送装置の設備構成を示す。板材の搬送装置100は、ピンチロール1a、1bと、圧下装置3a、3bと、蛇行性向判定装置12と、ロール温度分布制御装置13と、蛇行性向制御装置16に加え、作業側と駆動側で生じる荷重を測定する荷重測定装置4a、4bを備えている。荷重測定装置4a、4bは、ピンチロール1bの作業側および駆動側それぞれにおける荷重を測定しており、荷重測定装置4aは、ピンチロール1bの作業側における荷重を測定する。荷重測定装置4bは、ピンチロール1bの駆動側における荷重を測定する。
また、本開示の搬送装置のピンチロールの圧下装置の制御方法による蛇行制御性を高める方法としてロールベンディング装置を用いてピンチロールのたわみ量を制御する方法がある。図13には搬送装置の作業側および駆動側の圧下装置の両端部において、上下ピンチロールに対してロールベンディング装置が配備された場合の搬送装置の設備構成を示す。板材の搬送装置100は、ピンチロール1a、1bと、圧下装置3a、3bと、蛇行性向判定装置12と、ロール温度分布制御装置13と、蛇行性向制御装置16に加え、作業側と駆動側で生じる荷重を測定する荷重測定装置4a,4bと、板材の板端位置測定装置5と、ロールベンディング装置14a-1、14a-2、14b-1、14b-2を備えている。ロールベンディング装置14a-1、14a-2、14b-1、14b-2は、ピンチロール作業側および駆動側(軸方向両端部)それぞれにおいてピンチロールに曲げモーメントを作用させる。
また、本開示の搬送装置の蛇行制御方法の実施態様の一例として、板材の蛇行性向に対してピンチロールの作業側および駆動側に配備される圧下装置の荷重に差を生じさせる圧下レベリング制御と並行して、荷重左右差から計算される板材の板幅中心位置から板材の蛇行性向を判定し、蛇行性向判定結果に基づき行うロール温度分布制御がある。図14には圧下レベリング制御およびロール温度分布制御を実施する際の搬送装置の設備構成の一例を示した。板材の搬送装置100は、ピンチロール1a、1bと、圧下装置3a、3bと、蛇行性向判定装置12と、ロール温度分布制御装置13と、蛇行性向制御装置16と、作業側と駆動側で生じる荷重を測定する荷重測定装置4a,4bと、板材の板端位置測定装置5と、ロールベンディング装置14a-1、14a-2、14b-1、14b-2に加え、荷重左右差による蛇行制御操作を制御する圧下レベリング制御装置17と、電動機6と、スピンドル7a、7bと、ピニオンスタンド8を備えている。ピンチロール1a、1bは、スピンドル7a、7bおよびピニオンスタンド8を介して、電動機6と接続されており、電動機により駆動される構成となっている。また、圧下レベリング制御装置17は、該ピンチロールが板材に駆動力を与えており、かつ板材が作業側もしくは駆動側に蛇行した場合は蛇行した側の圧下装置を開放し、該ピンチロールが板材に制動力を与えており、かつ板材が作業側もしくは駆動側に蛇行した場合は蛇行した側の圧下装置を締め込むよう、圧下装置を制御する。
[本実施形態の作用効果]
以上説明してきたように、本発明によれば、板材とピンチロールとの接触によるロール左右の入熱差によるロール径左右差に起因する板材の蛇行現象は解消され、圧下レベリング操作による板材の蛇行制御効果を十分に発揮し、板材の板幅中心位置を板幅中心目標位置に良好に制御することが可能となる。
1a、1b…ピンチロール、2…板材、3a、3b…圧下装置、4a、4b…荷重測定装置、5…板材の板端位置測定装置、6…電動機、7a、7b…スピンドル、8…ピニオンスタンド、9…ラインセンター、10…板幅中心位置現在値、11…板材の搬送方向、12…蛇行性向判定装置、13…ロール温度分布制御装置、14a-1、14a-2、14b-1、14b-2…ロールベンディング装置、16…蛇行性向制御装置、17…圧下レベリング制御装置、23…入側張力、23a-1、23b-2…ピンチロールから板材に作用する駆動力、24…出側張力、24a-1、24b-2…ピンチロールから板材に作用する制動力、25…ピンチロールから板材に作用するモーメント、100…板材搬送装置。

Claims (10)

  1. ロール温度分布制御装置を備えた上下一対のピンチロールによって板材を挟圧し、少なくとも板材の板端部近傍とピンチロールとを接触させた状態で搬送する板材の搬送装置の制御方法であって、
    該板材の板幅中心位置を検出し、該板幅中心位置の検出値の履歴に基づいて該板材が作業側と駆動側のどちらに蛇行する傾向が強いかを判定し、
    該板材が作業側に蛇行する傾向が強いと判定された場合は、作業側のロール温度を駆動側に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御し、逆に該板材が駆動側に蛇行する傾向が強いと判定された場合は、駆動側のロール温度を作業側に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御することを特徴とする搬送装置の制御方法。
  2. 搬送装置近傍に配備された板端位置測定装置により測定された板端位置測定値に基づき板幅中心位置を検出することを特徴とする請求項1記載の搬送装置の制御方法。
  3. ピンチロールの軸方向両端部それぞれに配備された荷重測定装置により測定される作業側および駆動側の荷重測定値から、板幅中心位置を検出することを特徴とする請求項1記載の搬送装置の制御方法。
  4. ピンチロールに曲げモーメントを作用させるロールベンディング装置を、少なくとも板材の板端部近傍とピンチロールと触するように制御することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の搬送装置の制御方法。
  5. ロール温度分布制御装置を備えた上下一対のピンチロールによって板材を挟圧し、少なくとも板材の板端部近傍とピンチロールとを接触させた状態で搬送する板材の搬送装置の制御方法であって、
    該板材の板幅中心位置を検出し、該板幅中心位置の検出値を板幅中心位置目標値に近づけることを目標とし、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置の検出値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に大きくする方向に該ピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を操作、逆に、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置の検出値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に小さくする方向に該ピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を操作する圧下制御を実施しつつ、該ピンチロールの軸方向両端部に配備された荷重測定装置による作業側荷重測定値と駆動側荷重測定値との差異すなわち荷重左右差を検出し、該荷重左右差の履歴から作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合に該板材が作業側に蛇行する傾向が強いと判定し、作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合に該板材が駆動側に蛇行する傾向が強いと判定し、
    該板材が作業側に蛇行する傾向が強いと判定された場合は、作業側のロール温度を駆動側に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御し、逆に該板材が駆動側に蛇行する傾向が強いと判定された場合は、駆動側のロール温度を作業側に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御することを特徴とする搬送装置の制御方法。
  6. 少なくとも板端部近傍と接触した状態で板材を挟圧し搬送する上下一対のピンチロールと、
    少なくとも上下どちらか一方のピンチロールの軸方向両端部それぞれに圧下装置と、
    板幅中心位置を検出する板位置検出装置と、
    該板幅中心位置の検出値の履歴に基づいて、該板幅中心位置が作業側と駆動側のどちらに寄る傾向が強いかを判定する板材の蛇行性向判定装置と、
    該ピンチロールのロール温度分布制御装置と、
    作業側と駆動側のうち該蛇行性向判定装置によって板材が寄る傾向が強いと判定された側のロール温度を反対側のロール温度に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御する蛇行性向制御装置とを有することを特徴とする板材の搬送装置。
  7. 該板位置検出装置は、該板材の板端位置を測定する板端位置測定装置により測定された板端位置測定値に基づき板幅中心位置を検出することを特徴とする請求項記載の板材の搬送装置。
  8. 該板位置検出装置は、ピンチロールの軸方向両端部それぞれに配備された荷重測定装置により測定される作業側および駆動側の荷重測定値から、板材の板幅中心位置を検出することを特徴とする請求項記載の板材の搬送装置。
  9. ピンチロールに曲げモーメントを作用させるロールベンディング装置をさらに有することを特徴とする請求項6~8のいずれか一項記載の板材の搬送装置。
  10. 少なくとも板端部近傍と接触した状態で板材を挟圧し搬送する上下一対のピンチロールと、
    少なくとも上下どちらか一方のピンチロールの軸方向両端部それぞれに圧下装置と、
    板幅中心位置を検出する板位置検出装置と、
    ピンチロールを駆動する駆動装置と、
    少なくとも上下どちらか一方のピンチロールの軸方向両端部それぞれに荷重測定装置と、
    板位置検出装置で検出された板材の板幅中心位置の検出値を板幅中心位置目標値に近づけることを目標とし、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置の検出値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に大きくする方向にピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を制御、逆に、該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えていない場合は、該板材と該ピンチロール間に作用する荷重の板幅方向分布に関して、該板幅中心位置の検出値を基準として該板幅中心位置目標値側の荷重を他方に比べて相対的に小さくする方向に該ピンチロールの作業側および駆動側の圧下装置を制御、する圧下制御装置と、
    前記荷重測定装置によって測定された作業側荷重測定値と駆動側荷重測定値との差異すなわち荷重左右差を検出し、該荷重左右差の履歴から作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう制動力を与えている場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合に該板材が作業側に蛇行する傾向が強いと判定し、作業側荷重が駆動側荷重より大きくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう駆動力を与えている場合および作業側荷重が駆動側荷重より小さくなる傾向が強く該ピンチロールが該板材に搬送方向に向かう制動力を与えている場合に該板材が駆動側に蛇行する傾向が強いと判定する蛇行性向判定装置と、
    該ピンチロールのロール温度分布制御装置と、
    作業側と駆動側のうち該蛇行性向判定装置によって該板材が寄る傾向が強いと判定された側のロール温度を反対側のロール温度に比べて相対的に低くする方向に該ロール温度分布制御装置を制御する蛇行性向制御装置とを有する板材の搬送装置。
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