JPH08108208A - 薄板製造・処理ラインのピンチロール設備とその制御装置 - Google Patents

薄板製造・処理ラインのピンチロール設備とその制御装置

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JPH08108208A
JPH08108208A JP24148594A JP24148594A JPH08108208A JP H08108208 A JPH08108208 A JP H08108208A JP 24148594 A JP24148594 A JP 24148594A JP 24148594 A JP24148594 A JP 24148594A JP H08108208 A JPH08108208 A JP H08108208A
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JP
Japan
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roll
bending moment
thin plate
rolling force
pinch
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Withdrawn
Application number
JP24148594A
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English (en)
Inventor
Shigeru Ogawa
茂 小川
Ichiro Masuda
一郎 増田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Control Of Heat Treatment Processes (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属等の薄板製造・処理ラインにおいて、薄
板を通板するための駆動力を与えるため、あるいは薄板
に張力を付与するため、さらには薄板の進行方向を変更
するために適用されるピンチロール設備で、通板中の薄
板の蛇行防止機能を有するピンチロール設備およびその
制御装置を提供する。 【構成】 ロール胴長中心の半径よりもロール胴端の半
径が0.1%以上小さい凸クラウンを付与したロール
と、該ロールのネック部を少なくとも片側2個のロール
チョックによって支持し、該ロールに少なくともディク
リース方向のロールベンディングモーメントを付与でき
るロールベンディング装置を備えた薄板製造・処理ライ
ンのピンチロール設備およびその制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ホットストリ
ップミル、コールドストリップミル、ストリップ鋳造に
よる薄板製造ラインや、連続焼鈍設備、表面処理設備、
スリッタライン、自動プレスライン等に代表される金属
等の薄板の製造・処理ラインにおいて、薄板を通板する
ための駆動力を与えるため、あるいは薄板に張力を付与
するため、さらには薄板の進行方向を変更するために適
用されるピンチロール設備で、該薄板の蛇行を防止する
機能を有する設備とそのピンチロールを制御する装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】元来、上下一対のピンチロールで薄板を
その弾性限度内で狭圧し通板することのみでも、薄板製
造・処理ラインにおける薄板の蛇行防止効果をある程度
期待することができる。しかしながら、通板される薄板
自身の寸法精度不良や表面性状むら、あるいはピンチロ
ール自身の通板ライン方向に対する垂直度の誤差、ピン
チロールの寸法精度不良、さらにはピンチロールの表面
性状むら等の要因によって、薄板が蛇行することは珍し
くない。この蛇行現象は、最悪の場合、薄板が通板ライ
ンを逸脱してライン休止に至るような事故を起こすが、
そこまで大事に至らなくとも、蛇行によって、ピンチロ
ールの前後で実施される薄板の加工あるいは処理の精度
が悪化したり、蛇行そのものによって薄板の形状・寸法
が悪化する場合もあり、蛇行防止技術の確立は薄板製造
・処理ラインにとって非常に重要な課題である。
【0003】ピンチロール自身に、強力な蛇行防止機能
を与えようとする試みは、これまでも種々なされてきて
いるが、その代表的な例は、図9に示すようにピンチロ
ール1,2に凸クラウンを付与することである。ピンチ
ロール自身に凸クラウンを付与し、ロール胴長中心の半
径よりもロール胴端の半径を小さくすると、特に、ピン
チロールの一方のロールに有限角度だけ薄板を捲き付
け、薄板の進行方向をその板面外に変化させるプロセス
に適用する場合、“糸捲き効果”とよばれる蛇行修正効
果が期待できる。これは、図9に示すように、薄板14
が通板ラインセンターよりずれた場合に、ピンチロール
入側の薄板が通板ラインセンターに戻る方向に薄板板面
内で傾くことによる。ところが、ピンチロールに薄板を
捲き付けない場合には、この効果を期待することはでき
ず、凸ロールが必ずしも有利とは限らなくなる。
【0004】また、(社)日本鉄鋼協会第126回講演
大会講演論文集CAMP−ISIJ,Vol.6(19
93)第1378頁には、薄板の捲き付けを前提としな
いプロセスにおいても蛇行防止機能を有するピンチロー
ルとして、左右二分割されたスリーブがアーバに対して
偏芯リングを介して回動自在に取り付けられており、該
スリーブの周速ベクトルに、通板ラインのセンター方向
に向かう若干の速度成分を加え得る方式のロールが提案
されている。しかしながら、この方法では、薄板のセン
タリング効果は、ピンチロール周速ベクトルの幅方向成
分によるため、特に薄手材では材料の幅方向の座屈が問
題となる上、幅方向の速度成分を薄板に伝えるために
は、接触弧長がある程度以上に長くなければならないの
で、ゴムロールを使用することが前提となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来法に
よると、薄板の捲き付けが前提となっていたり、ピンチ
ロールにゴムロールを使用することが前提条件となって
いる。しかしながら、一般に捲き付け角をとるには、そ
れに対応するスペースが必要であり、また、それに対応
して必要とされるロールの本数も増えることになるた
め、ピンチロールに捲き付け角をとることが不可能な設
備も少なくない上、設計上可能であっても捲き付け角を
とるために設備費が増大することが問題となる。また、
ゴムロールを使用することを前提とする場合、当然のこ
とながら、高温状態の薄板の製造・処理を実施すること
ができなくなる上、当然のことながら、薄板に大きな張
力や駆動力を与えることが不可能となる。
【0006】本発明は、以上のような従来法の問題点を
解決し、薄板の捲き付けやゴムロールの採用を前提とし
ないで、蛇行防止機能を有するピンチロール設備および
その制御装置を開示する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の要旨は、
ロール胴長中心の半径よりもロール胴端の半径が0.1
%以上小さい凸クラウンを付与したロールと、該ロール
のネック部を少なくとも片側2個のロールチョックによ
って支持し、該ロールに少なくともディクリース方向の
ロールベンディングモーメントを付与できるロールベン
ディング装置を備えた薄板製造・処理ラインのピンチロ
ール設備であり、第二の要旨は、ロール胴長中心の半径
よりもロール胴端の半径が0.1%以上小さい凸クラウ
ンを付与したロールと、該ロールのネック部を少なくと
も片側2個のロールチョックによって支持し、該ロール
に少なくともディクリース方向のロールベンディングモ
ーメントを付与できるロールベンディングモーメント負
荷装置を備え、さらに該ロールに負荷される圧下力の検
出装置と、その圧下力検出結果に応じて、通板している
薄板の存在範囲における上下ロールのギャップが均一と
なるような前記ロールベンディングモーメントを算出す
る演算装置と、該ロールベンディングモーメント演算値
にしたがって前記ロールベンディングモーメント負荷装
置を制御する制御装置とから構成される薄板製造・処理
ラインのピンチロール制御装置であり、第三の要旨は、
ロール胴長中心の半径よりもロール胴端の半径が0.1
%以上小さい凸クラウンを付与したロールと、該ロール
のネック部を少なくとも片側2個のロールチョックによ
って支持し、該ロールに少なくともディクリース方向の
ロールベンディングモーメントを付与できるロールベン
ディングモーメント負荷装置を備え、さらに該ロールに
負荷される圧下力の検出装置と、その圧下力検出結果に
応じて、通板している薄板と前記ロールとの接触荷重が
該薄板の弾性限度内で板端部近傍が高くなるような前記
ロールベンディングモーメントを算出する演算装置と、
該ロールベンディングモーメント演算値にしたがって前
記ロールベンディングモーメント負荷装置を制御する制
御装置とから構成される薄板製造・処理ラインのピンチ
ロール制御装置であり、第四の要旨は、ロール胴長中心
の半径よりもロール胴端の半径が0.1%以上小さい凸
クラウンを付与したロールと、該ロールのネック部を少
なくとも片側2個のロールチョックによって支持し、該
ロールに少なくともディクリース方向のロールベンディ
ングモーメントを付与できるロールベンディングモーメ
ント負荷装置を備え、さらに該ロールに負荷される圧下
力の検出装置と、その圧下力検出結果に応じて、通板し
ている薄板と前記ロールとの接触荷重が該薄板の弾性限
度内で板端部近傍が高くなるような前記ロールベンディ
ングモーメントを算出する演算装置と、該ロールベンデ
ィングモーメント演算値にしたがって前記ロールベンデ
ィングモーメント負荷装置を制御する制御装置と、前記
ロールの圧下制御を圧下位置制御方式とし、前記圧下力
検出装置で測定された作業側の圧下力と駆動側の圧下力
との和が予め設定された圧下力になるように、作業側の
圧下位置と駆動側の圧下位置の平均値を操作し、さらに
作業側の圧下力測定値と駆動側の圧下力測定値との差と
その単位時間あたりの変動量に基づいて、前記薄板の弾
性限度内で、かつ予め設定された圧下位置差の許容限度
内で、圧下力が高く圧下力が増大傾向にある側をさらに
締め込み、圧下力が低く圧下力が低減傾向にある側をさ
らに開放する方向に作業側と駆動側の圧下位置の差を制
御する圧下位置制御装置とからなる薄板製造・処理ライ
ンのピンチロール制御装置にある。
【0008】
【作用】以下添付図面を用いて本発明の作用を詳細に説
明する。図1には、本発明の第一発明のピンチロール設
備の好ましい実施例の構成を示す。上下一対のピンチロ
ール1および2の胴部には、胴部中央部の半径よりも胴
端部の半径が小さくなるように凸クラウンが付与されて
いる。上ピンチロール1のネック部には、アウターチョ
ック7−1、7−2、およびインナーチョック9−1,
9−2が、下ピンチロール2のネック部には、アウター
チョック8−1,8−2,およびインナーチョック10
−1,10−2が装着されており、図1の例では、ピン
チロール圧下装置3−1,3−2は、上ピンチロール用
アウターチョック7−1,7−2の位置を決める構造と
なっており、下ピンチロール用アウターチョック8−
1,8−2は下ロールチョック支持部材4−1,4−2
を介して図示していないハウジング下部に固定されてい
る。また下ピンチロール用インナーチョック10−1,
10−2には、ディクリースベンディングモーメント負
荷装置5−1,5−2の駆動機構がそれぞれ内蔵されて
いる。
【0009】ここで、ディクリースベンディングモーメ
ントとは、上下ピンチロールギャップで見たときに、上
下ピンチロールの凸クラウン効果を減少させる方向にロ
ール曲げを加える方向の曲げモーメント、すなわち上ロ
ールは上に凸、下ロールは下に凸の方向に曲げる曲げモ
ーメントを意味しており、インクリースベンディングモ
ーメントとは、その逆の方向の曲げモーメントを意味し
ている。一般に、ピンチロールに凸クラウンを付与した
場合、薄板と全幅にわたって接触させることが不可能な
場合を生じるが、このような場合でも、図2に示すよう
に、ディクリースベンディングモーメントを負荷するこ
とによって、ピンチロールを薄板全幅にわたって接触せ
しめることが可能となる。
【0010】ピンチロールに凸クラウンを付与すること
は、上述したようにロールに薄板を捲き付ける場合に、
糸捲き効果によって蛇行防止効果が得られるという知見
があるが、捲き付けない場合にも、以下に説明するよう
な蛇行防止効果がある。図3(a)には図1に示したピ
ンチロールで薄板14を狭圧し、矢印で示した進行方向
に搬送している状況を平面図で示している。ピンチロー
ル1および2に凸クラウンを付与することによって、ピ
ンチロールの周速度は、胴長中心部が最も大きく、胴端
部が最も小さくなる。一方、薄板14の進行速度は板幅
方向に均一であるから、ピンチロールの周速度と薄板の
進行速度との差は、板幅方向に見て、図3(b)に示す
ような分布となる。すなわち、板幅中央部でロール周速
の方が速く、板幅端部で板速度の方が速くなる。
【0011】このような状況で、図4(a)に示すよう
に、例えば薄板14が駆動側(DS)に蛇行した場合、
板が進行方向に正確に進行すると仮定すれば、ロール周
速度と板速度との差は、図4(b)に示すような左右非
対称な分布となる。このような相対速度分布となった場
合、薄板14を平面図で右回りの方向に回転させようと
するモーメントが作用する。その結果、図4(c)に示
したように薄板14が僅かに傾き、この状態で薄板が進
行することによって、DSに生じた蛇行が回復されるこ
とになる。このようなメカニズムが機能するため、ロー
ルに板を捲き付けない場合でもピンチロールに凸クラウ
ンを付与することは有効である。以下では、この効果の
ことを、“ロール周速効果”と呼ぶことにする。
【0012】ところで、上記のロール周速効果を安定的
に利用するためには、ピンチロールの温度分布の変化や
摩耗によるロールクラウン変化、さらには薄板の存在す
る範囲で板やピンチロールの微小な弾性変形や振動で隠
れてしまわない程度の有意な速度差を付与する必要があ
り、本発明者らの検討の結果、半径差にして0.1%以
上の凸クラウンを付与する必要があることがわかった。
【0013】図6には、本発明の第二の発明の好ましい
実施例の構成を示す。この発明では、ピンチロール圧下
力測定用ロードセル6−1,6−2を備えることが必要
であり、これらにより測定された作業側(WS)および
駆動側(DS)の圧下力をピンチロール圧下力分析装置
15によって合算し、この値と予め操業データ18とし
て計算機内に格納してある薄板14の板幅、薄板14の
幅方向板厚分布、ピンチロールの寸法、弾性定数等によ
り、ロールギャップ分布制御用ロールベンディングモー
メント演算装置16により、目標とする上下ピンチロー
ルギャップを実現するためのディクリースベンディング
モーメントを計算し、ロールベンディングモーメント制
御装置17により、これを実現するためのディクリース
ベンディングモーメント負荷装置5−1,5−2の制御
を実施する。このような構成とすることによって、作業
条件が変化しても、ピンチロール1,2と薄板14は、
常に薄板の全幅で接触し、前記したロール周速効果によ
る蛇行防止メカニズムを安定的に利用することができ
る。
【0014】ところで、ピンチロールと薄板との間の接
触状態に関しては、もう一つの蛇行防止メカニズムが存
在する。これは、図5(a)に示すように、図4の場合
よりも大きなディクリースベンディングモーメントを負
荷することによって、薄板14とピンチロール1,2と
の間に作用する荷重分布を図5(b)に示すように、板
端部が高くなるようにすることで顕在化する効果であ
る。図5(b)に示すように、板端部の荷重が高くなる
ような条件下で、薄板14が、例えば、駆動側(DS)
に蛇行した場合、DSの荷重が作業側(WS)に比べて
高くなる。その結果、ピンチロール荷重による薄板14
の圧縮変形、そしてこれに伴う板の進行方向の伸び歪も
DSがWSに比べて大きくなり、DSの入側の薄板14
の進行速度はWSのそれよりも小さくなり、図5(c)
に示す方向に薄板14は傾き、その結果、DSに生じた
蛇行は回復されることになる。この蛇行防止メカニズム
を以下では“ロールギャップ効果”と称することにす
る。
【0015】ピンチロールに単に凸クラウンを付与する
だけでは、一般に、板端部のピンチロール荷重が小さく
なるため、上記ロールギャップ効果による蛇行防止メカ
ニズムとは逆の蛇行を助長する効果が生まれることにな
り、この効果が、ロール周速効果を打ち消して十分な蛇
行防止効果が得られなくなる場合がある。本発明は、こ
のような“逆ロールギャップ効果”を避け、さらに、こ
れを積極的に利用するため、凸クラウンにロールディク
リースベンディングモーメント負荷装置を組み合わせて
いる。
【0016】本発明における第一および第二の発明は、
上記逆ロールギャップ効果を避けて、ロール周速効果を
十分に利用することを目的としていたが、本発明におけ
る第三および第四の発明は、ロール周速効果のみならず
ロールギャップ効果も積極的に利用することを狙ってい
る。
【0017】図7には、本発明の第三発明の好ましい実
施例の構成を示す。この発明では、ピンチロール圧下力
測定用ロードセル6−1,6−2を備えることが必要で
あり、これらにより測定された作業側(WS)および駆
動側(DS)の圧下力をピンチロール圧下力分析装置1
5によって合算し、この値と予め操業データ18として
計算機内に格納してある薄板14の板幅、薄板14の幅
方向板厚分布、ピンチロールの寸法、弾性定数等によ
り、板幅方向荷重分布制御用ロールベンディングモーメ
ント演算装置19により、板端部の荷重が板中央部に比
べて大きい荷重分布を実現するためのディクリースベン
ディングモーメントを計算し、ロールベンディングモー
メント制御装置17により、これを実現するためのディ
クリースベンディングモーメント負荷装置5−1,5−
2の制御を実施する。このような構成とすることによっ
て、作業条件が変化しても、ピンチロール1,2と薄板
14は、常に薄板の全幅で接触し、さらに、板端部の荷
重が板中央部の荷重よりも常に大きい条件で通板するこ
とが可能となり、前記したロール周速効果のみならずロ
ールギャップ効果による蛇行防止メカニズムを安定的に
利用することができる。
【0018】ところで、ピンチロールの圧下制御は、一
般に、通板する薄板に一定の狭圧力を与えるという目的
で、荷重一定制御とするのが通常である。しかしなが
ら、左右の圧下制御をそれぞれ独立に荷重一定制御とし
た場合、図5(b)に示したように板端部の荷重を大き
く設定したとしても、薄板14が、例えば、駆動側(D
S)に蛇行したときに、DSのロードセル6−2で検出
される荷重が高くなって、DSの圧下が開放側に操作さ
れ、前記ロールギャップ効果による蛇行防止メカニズム
が実質的に作用しなくなる。本発明の第四発明は、この
ような圧下制御上の従来法の問題点を併せて解決したも
のである。
【0019】図8には、本発明の第四発明の好ましい実
施例の構成を示す。この発明では、ピンチロール圧下力
測定用ロードセル6−1,6−2を備えることが必要で
あり、これらにより測定された作業側(WS)および駆
動側(DS)の圧下力をピンチロール圧下力分析装置1
5によって合算し、この値と予め操業データ18として
計算機内に格納してある薄板14の板幅、薄板14の幅
方向板厚分布、ピンチロールの寸法、弾性定数等より、
板幅方向荷重分布制御用ロールベンディングモーメント
演算装置19により、目標とする荷重分布すなわち板端
部が板中央部に比べて荷重の大きい分布を実現するため
のディクリースベンディングモメーントを計算し、ロー
ルベンディングモーメント制御装置17により、これを
実現するためのディクリースベンディングモーメント負
荷装置5−1,5−2の制御を実施する。
【0020】さらに、ピンチロール1の圧下制御に関し
ては、圧下位置制御方式とし、作業側(WS)ロードセ
ル6−1と駆動側(DS)ロードセル6−2によって測
定された圧下力の和20が予め設定された圧下力になる
ように平均圧下位置演算装置22によって、平均圧下位
置の操作量を演算する。さらにWSロードセル6−1と
DSロードセル6−2とで測定された圧下力の差とその
単位時間あたりの変動量21に基づいて、圧下位置差演
算装置23によって、圧下力が増大傾向にある側の圧下
位置を締め込む方向の圧下位置差の操作量を演算算出す
る。なお、このとき、圧下位置差に関しては、あまりに
大きな圧下位置差を付けることは、薄板の蛇行現象の発
散を招く可能性があるので、操業上の許容限度を超えな
い範囲で圧下位置差をつける必要がある。
【0021】このようにして演算された平均圧下位置の
操作量と圧下位置差の操作量とに基づいて圧下位置制御
装置24を介してWSおよびDSのピンチロール圧下位
置の制御を実施する。このような構成とすることによっ
て、ピンチロールによる圧下力の合計は荷重制御の場合
と同様にほぼ一定としたまま、ロールギャップ効果によ
る蛇行修正メカニズムを積極的に活用することが可能と
なる。
【0022】
【実施例】
実施例1:板幅1000mm、板クラウン10μmの薄鋼
板を、半径150mm、胴長1200mm、支点間距離15
00mmのピンチロールを用いて圧下力5.0tonfで狭圧
して通板する設備で、当初、ピンチロールに半径あたり
0.1mmの凸クラウンを付与して操業したところ、薄板
の蛇行が発生した。そこで、図1に示すような構成の片
側2個のロールチョックを有するピンチロールとし、半
径あたり0.2mmの凸クラウンを付与した。インナーチ
ョック中心とロール胴端との距離は150mm、インナー
チョック中心とアウターチョック中心との距離は500
mmとし、板クラウン10μmの薄鋼板の全幅にピンチロ
ールが接触することを目的として、ピンチロール1およ
び2に7.0tonf・m のディクリースベンディングモー
メントを負荷して操業したところ、薄板の蛇行は解消し
た。なお、この場合のディクリースベンディングモーメ
ント負荷装置の荷重は14tonfであった。
【0023】実施例2:実施例1で改造した薄鋼板用ピ
ンチロール設備で、幅方向板厚分布の長手方向変動の大
きい材料を通板したところ、再び蛇行を生じた。そこ
で、薄鋼板とピンチロールとの間で作用する荷重分布が
板中央部よりも板端部が平均的に大きくなることを意図
して、ピンチロール1および2のディクリースベンディ
ングモーメントを8.0tonf・m に増加し、さらに、ピ
ンチロール圧下制御を位置制御方式として次のような圧
下位置制御方式を採用した。図8に示すように作業側
(WS)ロードセル6−1と駆動側(DS)ロードセル
6−2によって測定された圧下力の和20が予め設定さ
れた圧下力になるように平均圧下位置演算装置22によ
って、平均圧下位置の操作量を演算する。さらにWSロ
ードセル6−1とDSロードセル6−2とで測定された
圧下力の差とその単位時間あたりの変動量21に基づい
て、圧下位置差演算装置23によって、圧下力が増大傾
向にある側の圧下位置を締め込む方向の圧下位置差の操
作量を演算算出する。具体的には、圧下力の差の検出信
号に対して比例・微分制御で圧下位置差の制御を実施す
る方式を採用した。
【0024】このようにして演算算出された平均圧下位
置の操作量と圧下位置差の操作量の計算結果に基づいて
圧下位置制御装置24によってWS,DSの圧下位置を
制御したところ、板厚変動の大きい薄鋼板に対しても蛇
行は解消された。
【0025】なお、図1の例では好ましい実施例とし
て、ディクリースベンディングモーメントの負荷装置5
−1,5−2の他に、インクリースベンディングモーメ
ント負荷装置12−1,12−2,13−1,13−2
を備えている。これらは、ピンチロール圧下力が過大に
なり、ディクリースベンディングモーメントを負荷しな
い場合でも、板端部の圧力が過大になる場合に、これを
緩和する目的で使用することができるものである。
【0026】
【発明の効果】本発明のピンチロール設備とその制御装
置を薄板製造・処理ラインに適用することによって、ピ
ンチロール部に強力な蛇行防止機能を付与することが可
能となり、ピンチロール近傍の薄板の蛇行による生産ト
ラブルや品質不良の発生を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一発明のピンチロール設備の好まし
い実施例の構成を示す図。
【図2】本発明の第一発明のピンチロール設備を用いて
薄板を通板している状態の正面図。
【図3】本発明の第一発明のピンチロール設備を用いて
薄板を正常に通板している状態の平面図(a)とロール
と薄板との相対速度分布図(b)。
【図4】本発明の第一発明のピンチロール設備を用いて
薄板を通板しており、薄板が駆動側に蛇行した状態の平
面図(a)とロールと薄板との相対速度分布図(b)、
そして蛇行が修正される方向に薄板が板面内で傾いた状
態の図(c)。
【図5】本発明の第三および第四発明の主要な蛇行修正
メカニズムであるロールギャップ効果の説明図。
【図6】本発明の第二発明の好ましい実施例の構成を示
す図。
【図7】本発明の第三発明の好ましい実施例の構成を示
す図。
【図8】本発明の第四発明の好ましい実施例の構成を示
す図。
【図9】ピンチロールに薄板を捲き付ける場合の蛇行修
正メカニズムである糸捲き効果の説明図。
【符号の説明】
1 上ピンチロール 2 下ピンチロール 3 上圧下装置 3−1 作業側上圧下装置 3−2 駆動側上圧下装置 4 下ロールチョック支持部材 4−1 作業側下ロールチョック支持部材 4−2 駆動側下ロールチョック支持部材 5 ディクリースベンディングモーメント負荷装
置 5−1 作業側ディクリースベンディングモーメント
負荷装置 5−2 駆動側ディクリースベンディングモーメント
負荷装置 6 ピンチロール圧下力測定用ロードセル 6−1 作業側ロードセル 6−2 駆動側ロードセル 7 上ピンチロール用アウターチョック 7−1 上ピンチロール用作業側アウターチョック 7−2 上ピンチロール用駆動側アウターチョック 8 下ピンチロール用アウターチョック 8−1 下ピンチロール用作業側アウターチョック 8−2 下ピンチロール用駆動側アウターチョック 9 上ピンチロール用インナーチョック 9−1 上ピンチロール用作業側インナーチョック 9−2 上ピンチロール用駆動側インナーチョック 10 下ピンチロール用インナーチョック 10−1 下ピンチロール用作業側インナーチョック 10−2 下ピンチロール用駆動側インナーチョック 11 ロールバランス装置 11−1 作業側ロールバランス装置 11−2 駆動側ロールバランス装置 12 上ロール用インクリースベンディングモーメ
ント負荷装置 12−1 上ロール用作業側インクリースベンディング
モーメント負荷装置 12−2 上ロール用駆動側インクリースベンディング
モーメント負荷装置 13 下ロール用インクリースベンディングモーメ
ント負荷装置 13−1 下ロール用作業側インクリースベンディング
モーメント負荷装置 13−2 下ロール用駆動側インクリースベンディング
モーメント負荷装置 14 薄板 15 ピンチロール圧下力分析装置 16 ロールギャップ分布制御用ロールベンディン
グモーメント演算装置 17 ロールベンディングモーメント制御装置 18 薄板製造・処理ライン操業データ 19 板幅方向荷重分布制御用ロールベンディング
モーメント演算装置 20 作業側圧下力測定値と駆動側圧下力測定値と
の和 21 作業側圧下力測定値と駆動側圧下力測定値と
の差およびその単位時 間あたりの変動量 22 ピンチロール平均圧下位置演算装置 23 ピンチロール圧下位置差演算装置 24 ピンチロール圧下位置制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 9/56 101 E 11/00 105

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール胴長中心の半径よりもロール胴端
    の半径が0.1%以上小さい凸クラウンを付与したロー
    ルと、該ロールのネック部を少なくとも片側2個のロー
    ルチョックによって支持し、該ロールに少なくともディ
    クリース方向のロールベンディングモーメントを付与で
    きるロールベンディング装置とを備えた薄板製造・処理
    ラインのピンチロール設備。
  2. 【請求項2】 ロール胴長中心の半径よりもロール胴端
    の半径が0.1%以上小さい凸クラウンを付与したロー
    ルと、該ロールのネック部を少なくとも片側2個のロー
    ルチョックによって支持し、該ロールに少なくともディ
    クリース方向のロールベンディングモーメントを付与で
    きるロールベンディングモーメント負荷装置を備え、さ
    らに該ロールに負荷される圧下力の検出装置と、その圧
    下力検出結果に応じて、通板している薄板の存在範囲に
    おける上下ロールのギャップが均一となるような前記ロ
    ールベンディングモーメントを算出する演算装置と、該
    ロールベンディングモーメント演算値にしたがって前記
    ロールベンディングモーメント負荷装置を制御する制御
    装置とから構成される薄板製造・処理ラインのピンチロ
    ール制御装置。
  3. 【請求項3】 ロール胴長中心の半径よりもロール胴端
    の半径が0.1%以上小さい凸クラウンを付与したロー
    ルと、該ロールのネック部を少なくとも片側2個のロー
    ルチョックによって支持し、該ロールに少なくともディ
    クリース方向のロールベンディングモーメントを付与で
    きるロールベンディングモーメント負荷装置を備え、さ
    らに該ロールに負荷される圧下力の検出装置と、その圧
    下力検出結果に応じて、通板している薄板と前記ロール
    との接触荷重が該薄板の弾性限度内で板端部近傍が高く
    なるような前記ロールベンディングモーメントを算出す
    る演算装置と、該ロールベンディングモーメント演算値
    にしたがって前記ロールベンディングモーメント負荷装
    置を制御する制御装置とから構成される薄板製造・処理
    ラインのピンチロール制御装置。
  4. 【請求項4】 ロール胴長中心の半径よりもロール胴端
    の半径が0.1%以上小さい凸クラウンを付与したロー
    ルと、該ロールのネック部を少なくとも片側2個のロー
    ルチョックによって支持し、該ロールに少なくともディ
    クリース方向のロールベンディングモーメントを付与で
    きるロールベンディングモーメント負荷装置を備え、さ
    らに該ロールに負荷される圧下力の検出装置と、その圧
    下力検出結果に応じて、通板している薄板と前記ロール
    との接触荷重が該薄板の弾性限度内で板端部近傍が高く
    なるような前記ロールベンディングモーメントを算出す
    る演算装置と、該ロールベンディングモーメント演算値
    にしたがって前記ロールベンディングモーメント負荷装
    置を制御する制御装置と、前記ロールの圧下制御を圧下
    位置制御方式とし、前記圧下力検出装置で測定された作
    業側の圧下力と駆動側の圧下力との和が予め設定された
    圧下力になるように、作業側の圧下位置と駆動側の圧下
    位置の平均値を操作し、さらに作業側の圧下力測定値と
    駆動側の圧下力測定値との差とその単位時間あたりの変
    動量に基づいて、前記薄板の弾性限度内で、かつ予め設
    定された圧下位置差の許容限度内で、圧下力が高く圧下
    力が増大傾向にある側をさらに締め込み、圧下力が低く
    圧下力が低減傾向にある側をさらに開放する方向に作業
    側と駆動側の圧下位置の差を制御する圧下位置制御装置
    とからなる薄板製造・処理ラインのピンチロール制御装
    置。
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