JP7336373B2 - 型を製造する方法、型、インプリント方法、インプリント装置及び物品の製造方法 - Google Patents

型を製造する方法、型、インプリント方法、インプリント装置及び物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、型を製造する方法、型、インプリント方法、インプリント装置及び物品の製造方法に関する。
インプリント技術は、ナノスケールの微細なパターンの転写を可能にする技術であり、半導体デバイス、液晶表示素子、磁気記憶媒体などのデバイスの量産用リソグラフィ技術の1つとして注目されている。インプリント技術を用いたインプリント装置では、微細なパターンが形成された型(モールド)を用いて基板(シリコンウエハやガラス基板)上のインプリント材を成形する。
インプリント装置は、型と基板上のインプリント材とを接触させた状態でインプリント材を硬化させ、硬化したインプリント材から型を引き離すことで、インプリント材で構成された凹凸のパターンを基板上に形成する。インプリント装置では、インプリント材の硬化法として、一般に、紫外線などの光の照射によって基板上のインプリント材を硬化させる光硬化法が採用されている。従って、型は、紫外線などの光が透過する材料、例えば、石英で構成されている。
インプリント装置では、型と基板上のインプリント材とを接触させる際に、型と基板とを正確に位置合わせ(アライメント)する必要があり、例えば、型と基板とのアライメント方式として、ダイバイダイアライメント方式が採用されている(特許文献1参照)。ダイバイダイアライメント方式とは、基板上のショット領域ごとに、ショット領域に設けられたマークと型に設けられたマークとを検出することによって、型と基板とのアライメントを行う方式である。
ダイバイダイアライメント方式では、マークを検出する際に、型に設けられたマークにインプリント材が充填される。型を構成する石英は、インプリント材とほぼ同等な光学物性値(例えば、屈折率など)を有しているため、マークにインプリント材が充填されると、マークの検出に必要なコントラストが得られなくなる可能性がある。そこで、型に設けられたマークにインプリント材が充填されても、かかるマークを検出することができるように、インプリント材や石英とは異なる光学物性値を有する物質(マーク材)をマークに構成する技術が提案されている(特許文献2及び3参照)
特開2011-127979号公報 特開2013-30522号公報 特開2019-41126号公報
しかしながら、マーク材をマークに構成し、更に、インプリント処理時や型洗浄時でのマーク材の剥離を抑制するための保護層をマーク材に構成する場合、型のマークの部分(マーク部)がパターン面(パターンが形成された面)よりも高くなることがある。この場合、型と基板上のインプリント材とを接触させた際に、マーク部が型の高さ方向(Z方向)に変形して歪みの原因となる。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、インプリント材と接触させた状態でのマークの検出、及び、インプリント材と接触させた際の変形の抑制の点で有利な型を製造する方法を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての方法は、基板に転写すべきパターンと、前記基板に対する位置合わせに用いられるマークとが形成されたパターン面を有し、インプリント材を成形するための型を製造する方法であって、前記型の前記パターン面となる基材の面における前記マークを形成すべきマーク領域を、前記パターンを形成すべきパターン領域よりも掘り下げるように前記基材の面を加工する第1工程と、前記パターン領域よりも掘り下げられた前記マーク領域に、前記マークの表面の高さと前記パターンの表面の高さとの差が所定範囲内となるように、前記型とは異なる光学物性値を有する物質からなるマーク材、及び、前記マーク材を覆う保護層を設ける第2工程と、を有し、前記第1工程では、前記マーク領域が前記パターン領域に対して凹構造となるように前記基材の面を加工し、前記凹構造に前記マークを構成する凹部及び凸部が形成されるように、前記マーク領域の面の一部を掘り下げるように加工する第3工程を更に有し、前記第2工程では、前記凹構造に形成された前記凹部及び前記凸部のいずれか一方に対して、前記マーク材及び当該マーク材を覆う前記保護層を設けることを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、インプリント材と接触させた状態でのマークの検出、及び、インプリント材と接触させた際の変形の抑制の点で有利な型を製造する方法を提供することができる。
インプリント装置の構成を示す概略図である。 型側マーク及び基板側マークを説明するための図である。 型側マーク及び基板側マークを説明するための図である。 インプリント処理における基板及び型の状態を示す断面図である。 マーク材及び保護層が構成された型側マークを説明するための図である。 本実施形態における型を製造する方法を説明するための図である。 本実施形態における型を製造する方法を説明するための図である。 物品の製造方法を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1(a)及び図1(b)は、インプリント装置100の構成を示す概略図である。インプリント装置100は、半導体デバイス、液晶表示素子、磁気記憶媒体などの製造工程であるリソグラフィ工程に採用され、基板にパターンを形成するリソグラフィ装置である。インプリント装置100は、基板上に供給された未硬化のインプリント材と型とを接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型のパターンが転写された硬化物のパターンを形成する。
インプリント材としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する材料(硬化性組成物)が使用される。硬化用のエネルギーとしては、電磁波や熱などが用いられる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、具体的には、赤外線、可視光線、紫外線などを含む。
硬化性組成物は、光の照射、或いは、加熱により硬化する組成物である。光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて、非重合性化合物又は溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターによって基板上に膜状に付与されてもよい。また、インプリント材は、液体噴射ヘッドによって、液滴状、或いは、複数の液滴が繋がって形成された島状又は膜状で基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
基板には、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂などが用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。具体的には、基板は、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどを含む。
本明細書及び添付図面では、基板1の表面に平行な方向をXY平面とするXYZ座標系で方向を示す。XYZ座標系におけるX軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに平行な方向をX方向、Y方向及びZ方向とし、X軸周りの回転、Y軸周りの回転及びZ軸周りの回転のそれぞれを、θX、θY及びθZとする。X軸、Y軸、Z軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な方向、Y軸に平行な方向、Z軸に平行な方向に関する制御又は駆動を意味する。また、θX軸、θY軸、θZ軸に関する制御又は駆動は、それぞれ、X軸に平行な軸周りの回転、Y軸に平行な軸の周りの回転、Z軸に平行な軸の周りの回転に関する制御又は駆動を意味する。また、位置は、X軸、Y軸及びZ軸の座標に基づいて特定される情報であり、姿勢は、θX軸、θY軸及びθZ軸の値で特定される情報である。位置決めは、位置及び/又は姿勢を制御することを意味する。位置合わせは、基板及び型の少なくとも一方の位置及び姿勢の制御を含む。
インプリント装置100は、インプリント材の硬化法として、光硬化法を採用している。インプリント装置100は、型2を保持するヘッド3と、基板1を保持する基板ステージ11と、計測部6とを有する。また、インプリント装置100は、基板上にインプリント材を供給するためのディスペンサを含む供給部、ヘッド3を保持するためのブリッジ定盤、基板ステージ11を保持するためのベース定盤なども有する。
型2は、基板上のインプリント材を成形するモールドである。型2は、矩形の外形形状を有し、基板1(の上のインプリント材)に転写すべきパターン(凹凸のパターン)が形成されたパターン面21を有する。型2は、基板上のインプリント材を硬化させるための紫外線7を透過する材料、例えば、石英などで構成される。また、型2のパターン面21には、基板1に対する位置合わせ(アライメント)に用いられるマーク、即ち、アライメントマークとして機能するマーク(型側マーク)4が設けられている。
ヘッド3は、型2を保持する保持機構である。ヘッド3は、例えば、型2を真空吸着又は静電吸着する型チャックと、かかる型チャックを駆動する(移動させる)型駆動部とを含む。型駆動部は、型2を吸着した型チャック、即ち、型2を少なくともZ方向に駆動する。また、型駆動部は、Z方向だけではなく、X方向、Y方向、θZ方向に型2を駆動する機能を備えていてもよい。
基板1は、型2のパターンが転写される基板である。基板1には、供給部からインプリント材が供給される。また、基板1の複数のショット領域のそれぞれには、型2に対するアライメントに用いられるマーク、即ち、アライメントマークとして機能するマーク(基板側マーク)5が設けられている。
基板ステージ11は、基板1を保持する保持機構である。基板ステージ11は、例えば、基板チャックを介して基板1を真空吸着又は静電吸着し、基板駆動部によって駆動される。基板駆動部は、基板1を保持した基板ステージ11、即ち、基板1を少なくともX方向及びY方向に駆動する。また、基板駆動部は、X方向及びY方向だけではなく、Z方向及びθZ方向に基板1を駆動する機能を備えていてもよい。
計測部6は、例えば、図1(a)に示すように、ヘッド3の内部に設けられ、型側マーク4と基板側マーク5とを光学的に検出(観察)することで、型側マーク4(型2)と基板側マーク5(基板1)との相対位置(位置ずれ)を計測する。計測部6をヘッド3の内部に配置することが困難である場合には、計測部6は、図1(b)に示すように、結像光学系8を介して、ヘッド3の上方に形成される型側マーク4及び基板側マーク5のそれぞれの像を検出してもよい。本実施形態では、計測部6によって計測された型側マーク4と基板側マーク5との相対位置に基づいて、型2と基板1とのアライメントを行う。
インプリント装置100では、基板上のインプリント材と型2とを接触させた状態で、かかるインプリント材を硬化させるための紫外線7を装置上方から照射する。これにより、インプリント材は硬化し、その後、型2を離型することで、型2のパターン面21に設けられたパターン構造が転写されたインプリント材の硬化物である樹脂層が基板上に設けられる。
インプリント装置100が図1(b)に示す構成を有する場合には、結像光学系8の光路上に合成プリズムを配置し、計測部6の光路と紫外線7を照射する照射部との光路を合成する。この場合、合成プリズムは、紫外線7を反射し、計測部6からの光(計測光)を透過する特性を有していればよい。
ここで、型側マーク4及び基板側マーク5について説明する。型側マーク4及び基板側マーク5は、それらの相対位置(位置関係)を求めることが可能なマーク、例えば、図2に示すように、Box in Boxマークで構成される。図2では、内側の黒塗りの四角のマークを型側マーク4とし、外側の白抜きの四角のマークを基板側マーク5とするが、これに限定されるものではない。黒塗りの四角のマーク及び白抜きの四角のマークのうち、一方が基板1に設けられ、他方が型2に設けられていればよい。
図2に示す型側マーク4及び基板側マーク5を検出したら、型側マーク4及び基板側マーク5のそれぞれの辺の間隔x1、x2、y1及びy2を抽出し、それらと設計値との差、或いは、間隔x1と間隔x2との差及び間隔y1と間隔y2との差を求める。これにより、X方向及びY方向のそれぞれの方向における型側マーク4と基板側マーク5との相対位置を得ることができる。
また、図3(a)、図3(b)及び図3(c)に示すように、モアレを用いて、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置を求めることも可能である。具体的には、図3(a)に示す格子パターンを型側マーク4とし、図3(b)に示す格子パターンを基板側マーク5とする。図3(a)に示す格子パターンと図3(b)に示す格子パターンとは、互いに格子ピッチが異なるパターンであるため、型側マーク4と基板側マーク5とを重ね合わせることで、図3(c)に示すモアレ(モアレ信号)が発生する。格子ピッチの差によって発生するモアレは、型側マーク4と基板側マーク5との位置ずれを拡大しているため、計測部6の性能(解像力)が低くても、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置を高精度に計測することができる。
また、型側マーク4と基板側マーク5とのピッチを等しくし、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置に応じて発生する光信号の強弱に基づいて、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置を求めてもよい。例えば、基板1と型2との相対位置をずらしながら、型側マーク4及び基板側マーク5からの光信号を検出する。型側マーク4と基板側マーク5との位置が一致している状態で検出される光信号が最も強く、型側マーク4と基板側マーク5との位置が半ピッチずれている状態で検出される光信号が最も弱くなる。このような関係から、型側マーク4及び基板側マーク5からの光信号を検出することで、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置を求めることが可能となる。
図4(a)、図4(b)、図4(c)及び図4(d)は、インプリント処理における基板1(基板上のインプリント材10)及び型2の状態を概略的に示す断面図である。図4(a)は、基板上のインプリント材10と型2とを接触させる前(接液前)の状態を示している。図4(a)を参照するに、基板1にはインプリント材10が供給され、基板1と型2とが相対している。なお、図4(a)では、基板1の全面にインプリント材10が供給(塗布)されているが、これに限定されるものではない。例えば、基板上にインプリント材10の液滴を供給(滴下)し、型2を接触させる際に、基板上のインプリント材10の液滴を型2で押し広げるようにしてもよい。
図4(b)は、基板上のインプリント材10と型2とを接触させた後(接液後)の状態を示している。図4(b)を参照するに、基板上のインプリント材10は、毛細管現象によって、型2の凹部、具体的には、型側マーク4を構成する凹部4aに充填される。
上述したように、基板上のインプリント材10を硬化させる際には、型2を介して紫外線7をインプリント材10に照射する必要があるため、型2は、紫外線7を透過する材料である石英などで構成される。ここで、インプリント材10と型2の光学物性値(例えば、屈折率など)が近いと、型側マーク4が検出できなくなり、或いは、検出しづらくなり、型側マーク4(型2)と基板側マーク5(基板1)との相対位置の計測に不具合が生じる。
そこで、図4(c)や図4(d)に示すように、インプリント材10や型2とは異なる光学物性値を有する物質で構成されたマーク材20を型側マーク4に構成する。これにより、型側マーク4(凹部4a)にインプリント材10が充填されても、型側マーク4を検出することができるようになる。図4(c)及び図4(d)は、接液後の状態を示しており、図4(c)は、型側マーク4を構成する凸部4bの表面にマーク材20を構成した場合を示し、図4(d)は、型側マーク4を構成する凹部4aの底面にマーク材20を構成した場合を示している。マーク材20は、インプリント材10や型2とは異なる光学物性値を有し、且つ、蒸着などが比較的容易な物質、例えば、Al、Cu、Crなどで構成される。
マーク材20を型側マーク4に構成することで、型側マーク4にインプリント材10が充填されても、型側マーク4を検出することが可能となるため、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置を計測することができる。従って、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置の計測結果に基づいて、基板ステージ11及びヘッド3の少なくとも一方を駆動することで、基板1と型2との位置関係を所望の状態にすることができる。
インプリント処理を一定回数継続していると、インプリント材10が型2に付着して堆積することがあるため、一般的に、型2は定期的に洗浄される。但し、型2を洗浄することで、型側マーク4に構成したマーク材20が損傷する、或いは、剥離する可能性がある。また、型2は、ショット領域ごとに、基板上のインプリント材10と接触するため、損傷しやすく、これもマーク材20が剥離する可能性を高めている。従って、マーク材20の損傷や剥離が型2の使用可能期間(寿命)を決定する一要因となっている。型2は、高価な部材であるため、インプリント装置100によるデバイスの製造コストを考えると、より長期間の使用を可能にすることが好ましい。
そこで、マーク材20の損傷や剥離を抑制するために、保護層をマーク材20に構成する、即ち、保護層でマーク材20を覆うようにすることが考えられる。保護層は、型側マーク4の計測に影響を与えない物質、例えば、インプリント材10や型2の光学物性値と近い光学物性値を有する物質(具体的には、SiO)で構成される。
また、型側マーク4は、型2のパターン面に形成されているデバイス領域のパターンと比べて大きな寸法を有することが多い。従って、型側マーク4(凹部4a)にインプリント材10が充填されるまでに時間を要することがある。型側マーク4にインプリント材10が十分に充填されていない状態で型側マーク4を検出すると、型側マーク4のインプリント材10が充填されていない部分(未充填部分)で計測光の散乱が生じる。型側マーク4の未充填部分での計測光の散乱は、ノイズとなり、型側マーク4の誤計測を引き起こす。但し、上述した保護層で型側マーク4(凹部4a)を埋めると、インプリント材10を充填する必要はなく、型側マーク4が最初から保護層で満たされた(充填された)状態にすることができる。
型側マーク4にマーク材20の損傷や剥離を抑制するための保護層13を設けると、一般的には、図5(a)及び図5(b)に示すように、型側マーク4の部分(マーク部)が型2のパターン面21(表面)よりも高くなることがある。換言すれば、型2のパターン面21に対して、マーク部が凸になる構造(凸構造)となる。図5(a)は、型側マーク4の凸部4bの表面にマーク材20を構成し、更に、マーク材20を保護層13で覆った構造を有するマーク部を模式的に示す断面図である。図5(b)は、型側マーク4の凹部4aの底面にマーク材20を構成し、更に、凹部4aに保護層13を充填してマーク材20を保護層13で覆った構造を有するマーク部を模式的に示す断面図である。なお、図5(a)に示すマーク部においても、型側マーク4の凹部4aを保護層13のような物質で充填してもよい。
図5(a)や図5(b)に示す型側マーク4を有する型2と基板上のインプリント材10とを接触させると、図5(c)に示すように、パターン面21に対して凸構造を有するマーク部が型2の高さ方向(Z方向)に変形する。これにより、型2がひずみ、ショット形状に歪みが発生する。
また、基板上のインプリント材10と型2とを接触させた後、上述したように、型側マーク4と基板側マーク5との相対位置の計測結果に基づいて、基板ステージ11及びヘッド3の少なくとも一方を駆動して、型2と基板1とのアライメントを行う。この際、マーク部が凸構造を有していると、基板上のインプリント材10のマーク部に対応する部分の膜厚が薄くなる、或いは、基板上の凹凸構造と干渉して駆動に影響を与えることが考えられる。
これらの要因に伴い、基板上の硬化したインプリント材10から型2を引き離すことで基板上に形成されるインプリント材10のパターンには、厚みむらが発生する。次工程以降では、基板上に形成されたインプリント材10のパターンをマスクとしてエッチングなどが行われるが、インプリント材10のパターンに厚みむらがあると、エッチングにも影響を及ぼすことになる。
そこで、本実施形態では、マーク材20や保護層13をマーク4に構成しても、基板上のインプリント材と接触させた状態での型側マーク4の検出やインプリント材と接触させた際の変形の抑制の点で有利な型2及びかかる型2を製造する方法を提供する。
図6(a)乃至図6(f)を参照して、本実施形態における型2を製造する方法、具体的には、型側マーク4の凸部4bに対してマーク材20及び保護層13を構成した構造(図5(a))を有する型2を製造する方法について説明する。なお、型2には、基板1に転写すべきパターンも形成されるが、かかるパターンの形成に関しては従来技術と同様であるため、ここでは、型側マーク4の形成に関して重点的に説明する。
まず、図6(a)に示すように、型2のパターン面21となる基材22の面における型側マーク4を形成すべきマーク領域MRを除く領域をレジスト(樹脂)RSでマスキングする。例えば、基材22の全面にレジストRSを塗布し、露光装置などでマーク領域MRの上のレジストRSを露光(感光)し、その後、露光したレジストRSを剥離(除去)することで、マーク領域MRを除く領域をレジストRSでマスキングすることができる。本実施形態では、基材22の面において、マーク領域MRが開口するように露光工程と剥離工程とを経ている。
次いで、図6(b)に示すように、マーク領域MRがマーク領域MRを除く領域、具体的には、基板1に転写すべきパターン領域に対して凹構造となるように基材22の面を加工する。例えば、マーク領域MRを除く領域がレジストRSでマスキングされた基材22(図6(a))をエッチングすることで、レジストRSでマスキングされた領域外であるマーク領域MRが掘り込まれる。これにより、マーク領域MRに凹構造を形成することができる。
次に、図6(c)に示すように、マーク領域MRに凹構造が形成された基材22の面にマーク材20と保護層13とを順に形成(構成)し、更に、その上にレジストRSを塗布して電子線描画装置などで型側マーク4に対応するマークパターンを描画する。マークパターンが描画された領域のレジストRSは、変質するため、現像により剥離(除去)することができる。この工程では、図示していないパターン領域も同様の工程を経ている。
次いで、レジストRSの開口領域(マークパターン)をエッチングし、レジストRSを剥離することで、型側マーク4を構成する凹部4a及び凸部4bを形成する。そして、図6(d)に示すように、再度、レジストRSを塗布し、電子線描画装置などを用いて、型側マーク4として必要な領域のレジストRSだけを残し、不要な領域のレジストRSを剥離する。
次に、図6(e)に示すように、レジストRSでマスキングされていない領域のマーク材20及び保護層13を剥離する。
最後に、図6(f)に示すように、レジストRSを剥離する。これにより、型側マーク4の凸部4bに対してマーク材20及び保護層13を構成した構造を有する型2が製造される。
図7(a)乃至図7(h)を参照して、本実施形態における型2を製造する方法、具体的には、型側マーク4の凹部4aに対してマーク材20及び保護層13を構成した構造(図5(b))を有する型2を製造する方法について説明する。なお、型2には、基板1に転写すべきパターンも形成されるが、かかるパターンの形成に関しては従来技術と同様であるため、ここでは、型側マーク4の形成に関して重点的に説明する。
まず、図7(a)に示すように、型2のパターン面21となる基材22の面における型側マーク4を形成すべきマーク領域MRを除く領域をレジスト(樹脂)RSでマスキングする。上述したように、基材22の全面にレジストRSを塗布し、露光装置などでマーク領域MRの上のレジストRSを露光し、その後、露光したレジストRSを剥離することで、マーク領域MRを除く領域をレジストRSでマスキングすることができる。本実施形態では、基材22の面において、マーク領域MRが開口するように露光工程と剥離工程とを経ている。
次いで、図7(b)に示すように、マーク領域MRがマーク領域MRを除く領域、具体的には、基板1に転写すべきパターン領域に対して凹構造となるように基材22の面を加工する。例えば、マーク領域MRを除く領域がレジストRSでマスキングされた基材22(図7(a))をエッチングすることで、レジストRSでマスキングされた領域外であるマーク領域MRが掘り込まれる。これにより、マーク領域MRに凹構造を形成することができる。
次に、図7(c)に示すように、マーク領域MRに凹構造が形成された基材22の面にレジストRSを塗布し、型側マーク4に対応するマークパターンを転写する。この際、パターン領域に形成すべきパターンも同時に転写することで、型側マーク4とパターン領域に形成すべきパターンとの相対位置を管理することができる。従って、この工程では、電子線描画装置などの微細なパターンを描画することができる装置を用いるとよい。
次いで、図7(d)に示すように、レジストRSの開口領域(マークパターン)をエッチングし、レジストRSを剥離することで、型側マーク4を構成する凹部4a及び凸部4bを形成する。
次に、図7(e)に示すように、型側マーク4を構成する凹部4a及び凸部4bが形成された基材22の面にマーク材20を形成する。この際、マーク材20で型側マーク4を構成する凹部4aを十分満たしておいてもよい。
次いで、図7(f)に示すように、ドライエッチングなどで基材22の表層(凸部4b及びマーク領域MRを除く領域)に形成されたマーク材20を剥離し、型側マーク4の凹部4aの底面に形成されたマーク材20だけを残す。
次に、図7(g)に示すように、マーク領域MRを除く領域をレジストRSでマスキングして、マーク領域MR(及びマーク領域MRを除く領域)に保護層13を形成する。
最後に、図7(h)に示すように、レジストRSを剥離する。これにより、型側マーク4の凹部4aに対してマーク材20及び保護層13を構成した構造を有する型2が製造される。
このように、本実施形態では、型2のパターン面21となる基材22の面におけるマーク領域MRを、パターン領域よりも掘り下げるように基材22の面を加工する(図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b))。そして、パターン領域よりも掘り下げられたマーク領域MRに、マーク材20及び保護層13を設ける(図6(c)乃至図6(f)、図7(c)乃至図7(h))。この際、マーク領域MRに、基板1に転写すべきパターンの表面と型側マーク4の表面とが同一の高さとなるように、マーク材20及び保護層13を設ける。これにより、型側マーク4の部分が型2のパターン面21(表面)よりも高くなることなく、パターン面21と略同面となる型側マーク4を有する型2を製造することができる。このような型2であれば、マーク材20及び保護層13を設けていながらも、型2と基板上のインプリント材10とを接触させた際に型側マーク4の部分がZ方向に変形することなく、型2のひずみやショット形状に歪みが発生することを抑制することができる。
本実施形態では、基板1に転写すべきパターンの表面と型側マーク4の表面とが同一の高さとなるように、マーク材20及び保護層13を設ける場合について説明したが、これに限定されるものではない。型側マーク4の部分の変形を抑えるという観点では、後述するように、マーク4の表面の高さと基板1に転写すべきパターンの表面の高さとの差が所定範囲内となればよい。従って、型側マーク4の表面の高さと基板1に転写すべきパターンの表面の高さとの差が所定範囲内となるように、マーク材20及び保護層13を設けてもよい。
また、本実施形形態では、図7(g)及び図7(h)に示すように、マーク領域MRに形成された凹構造の全体を保護層13で充填しているが、マーク材20が設けられた凹部4aのみを保護層13で充填してもよい。この場合にも、型側マーク4の表面の高さと基板1に転写すべきパターンの表面の高さとの差が所定範囲内となるため、型2と基板上のインプリント材10とを接触させた際に型側マーク4の部分がZ方向に変形することを抑制することができる。
また、本実施形態では、型側マーク4を構成する凹部4a及び凸部4bを形成する前にマーク領域MRに凹構造を形成し、最終的に型側マーク4の部分と型2のパターン面21(表面)とを同面にしているが、これに限定されるものではない。例えば、マーク領域MRに型側マーク4を構成する凹部4a及び凸部4bを形成した後に、凸部4bを掘り下げ、掘り下げた凸部4bの表面にマーク材20と保護層13とを順に設けてもよい。凸部4bを掘り下げる加工法としては、以下の3つの加工法が挙げられる。なお、型2を製造する際には、マーク材20や保護層13の加工しやすさ、コスト、工程の手間などを考慮して、以下の3つの加工法から1つの加工法を選択すればよい。
第1の加工法は、研磨である。半導体製造工程では、積層工程後の基板表面を平坦にするため、CMP(Chemical Mechanical Polishing)が用いられている。具体的には、CMPは、スラリと呼ばれる研磨剤で基板表面を磨いて平坦化する研磨工程である。このような研磨工程を、型2の製造に適用することで凸部4bを掘り下げ、最終的に、基板1に転写すべきパターンの表面と型側マーク4の表面とが同一の高さとなる構造を実現することができる。
第2の加工法は、エッチングである。具体的には、凹部4a及び凸部4bが形成されたマーク領域MRに対して、図6(a)及び図6(b)や図7(a)及び図7(b)に示した工程を適用する。この場合、リソグラフィ工程及びエッチング工程を追加する必要があるが、既存の工程であるため、大きな技術的障害はない。
第3の加工法は、切削である。近年、突出した部分(微小領域)だけを削り取る加工を行うことができる装置が開発されている。例えば、収束イオンビーム装置(FIB:Focused Ion Beam)は、イオン源から放出されたイオンを静電レンズで試料上の設定領域に収束及び照射することでスパッタリングを行う装置である。イオン源としては、例えば、ガリウム(Ga)が用いられ、比較的重い原子量から加工も可能である。例えば、型側マーク4の凸部4bにイオンビームを収束させ、所定の時間照射することで、凸部4bを削り取り(掘り下げ)、最終的に、基板1に転写すべきパターンの表面と型側マーク4の表面とが同一の高さとなる構造を実現することができる。
以上のようなマーク部構成後に加工する手法を用いれば、例えば、型への事前の追加工をせずともマーク材20のみ十分満たし、或いは、更に保護層を追加し、その後除去する加工をすることでマーク部外との高さを合わせることができる。
以上により、マーク部とそれ以外の部分の高さを略同面になるように加工する。このような型を用いてインプリント処理を行うと、パターン面では、上述したように、インプリント材が硬化して設けられた薄い樹脂層が設けられる。このとき、インプリント材の樹脂層の厚さ(残膜厚)に対する型2のマーク部とそれ以外の部分の高さの凹凸の厚さの比が1/5より大きくなると、各種影響が発生しだすことがシミュレーションにより求められている。
例えば、インプリント材の樹脂層の厚さが15nmである場合、3nmより
大きい凹凸がマーク部とそれ以外の部分の高さとであるとひずみが発生したり、樹脂層のむらの影響が性能に対して顕著になり始めたりする。
従って、本実施形態で示した手法により、マーク部の凹凸がインプリント処理時の樹脂層の厚さ(残膜厚)の1/5の厚さの範囲内となるようにすることが望ましい。換言すれば、マークの表面の高さとパターンの表面の高さとの差が、樹脂層の厚みに応じて定まる所定の範囲内となるように保護層などを設けて高さを調整しておくことが望ましい。
なお、マークパターンの1つ1つは微小デザインであるため影響は小さく、マーク部全体の凹凸の影響を注目している。
インプリント装置100は、上述した構造を有する型2を用いて、基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行う。インプリント処理は、型2と基板上のインプリント材とを接触させた状態でインプリント材を硬化させ、基板上の硬化したインプリント材から型2を引き離す工程を含む。この際、上述したように、インプリント材と接触させた状態での型側マーク4の検出及びインプリント材と接触させた際の変形の抑制の点で有利な型2を用いているため、基板上に型2のパターンに対応するパターンを高精度に形成することができる。
インプリント装置100を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは、各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型などである。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMなどの揮発性又は不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAなどの半導体素子などが挙げられる。型としては、インプリント用のモールドなどが挙げられる。
硬化物のパターンは、上述の物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入などが行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図8(a)に示すように、絶縁体などの被加工材が表面に形成されたシリコンウエハなどの基板を用意し、続いて、インクジェット法などにより、被加工材の表面にインプリント材を付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材が基板上に付与された様子を示している。
図8(b)に示すように、インプリント用の型を、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材に向け、対向させる。図8(c)に示すように、インプリント材が付与された基板と型とを接触させ、圧力を加える。インプリント材は、型と被加工材との隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型を介して照射すると、インプリント材は硬化する。
図8(d)に示すように、インプリント材を硬化させた後、型と基板を引き離すと、基板上にインプリント材の硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凸部が硬化物の凹部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材に型の凹凸のパターンが転写されたことになる。
図8(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材の表面のうち、硬化物がない、或いは、薄く残存した部分が除去され、溝となる。図8(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材の表面に溝が形成された物品を得ることができる。ここでは、硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子などに含まれる層間絶縁用の膜、即ち、物品の構成部材として利用してもよい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:インプリント装置 1:基板 2:型 4:型側マーク 13:保護層 20:マーク材 21:パターン面

Claims (12)

  1. 基板に転写すべきパターンと、前記基板に対する位置合わせに用いられるマークとが形成されたパターン面を有し、インプリント材を成形するための型を製造する方法であって、
    前記型の前記パターン面となる基材の面における前記マークを形成すべきマーク領域を、前記パターンを形成すべきパターン領域よりも掘り下げるように前記基材の面を加工する第1工程と、
    前記パターン領域よりも掘り下げられた前記マーク領域に、前記マークの表面の高さと前記パターンの表面の高さとの差が所定範囲内となるように、前記型とは異なる光学物性値を有する物質からなるマーク材、及び、前記マーク材を覆う保護層を設ける第2工程と、
    を有し、
    前記第1工程では、前記マーク領域が前記パターン領域に対して凹構造となるように前記基材の面を加工し、
    前記凹構造に前記マークを構成する凹部及び凸部が形成されるように、前記マーク領域の面の一部を掘り下げるように加工する第3工程を更に有し、
    前記第2工程では、前記凹構造に形成された前記凹部及び前記凸部のいずれか一方に対して、前記マーク材及び当該マーク材を覆う前記保護層を設けることを特徴とする方法。
  2. 前記第2工程では、前記差が前記型で成形されて前記基板上に形成される前記インプリント材の層の厚さの1/5の範囲内となるように、前記マーク材及び前記保護層を設けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2工程では、前記パターン領域よりも掘り下げられた前記マーク領域に、前記パターンの表面と前記マークの表面とが同一の高さとなるように、前記マーク材及び前記保護層を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第2工程は、
    前記凸部の表面に前記マーク材を設ける工程と、
    前記凸部の表面に設けられた前記マーク材の上に前記保護層を設ける工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第2工程は、
    前記凹部の底面に前記マーク材を設ける工程と、
    前記マーク材が設けられた前記凹部を前記保護層で充填する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記保護層で充填する工程では、前記凹構造の全体を前記保護層で充填することを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. 基板に転写すべきパターンと、前記基板に対する位置合わせに用いられるマークとが形成されたパターン面を有し、インプリント材を成形するための型を製造する方法であって、
    前記型の前記パターン面となる基材の面における前記マークを形成すべきマーク領域を、前記パターンを形成すべきパターン領域よりも掘り下げるように前記基材の面を加工する第1工程と、
    前記パターン領域よりも掘り下げられた前記マーク領域に、前記マークの表面の高さと前記パターンの表面の高さとの差が所定範囲内となるように、前記型とは異なる光学物性値を有する物質からなるマーク材、及び、前記マーク材を覆う保護層を設ける第2工程と、
    前記マーク領域に前記マークを構成する凹部及び凸部を形成する第3工程と、
    有し、
    前記第1工程では、前記第3工程で形成された前記凸部を掘り下げ、
    前記第2工程は、
    前記第1工程で掘り下げた前記凸部の表面に前記マーク材を設ける工程と、
    前記凸部の表面に設けられた前記マーク材の上に当該マーク材を覆う前記保護層を設ける工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  8. 前記マーク材は、前記インプリント材とは異なる光学物性値を有する物質からなることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の方法。
  9. 基板に転写すべきパターンと、前記基板に対する位置合わせに用いられるマークとが形成されたパターン面を有し、インプリント材を成形するための型であって、
    前記型の前記パターン面となる面を有する基材と、
    前記型とは異なる光学物性値を有する物質からなるマーク材と、
    前記マーク材を覆う保護層と、を有し、
    前記基材は、前記マークを形成すべきマーク領域が前記パターンを形成すべきパターン領域よりも掘り下げられた部分を含み、
    前記マーク材及び前記保護層は、前記マークの表面の高さと前記パターンの表面の高さとの差が所定範囲内となるように、前記部分に設けられ
    前記マーク領域は、前記パターン領域に対して凹構造を有し、
    前記凹構造には、前記マーク領域の面の一部を掘り下げることで前記マークを構成する凹部及び凸部が形成され、
    前記凹構造に形成された前記凹部及び前記凸部のいずれか一方に対して、前記マーク材及び当該マーク材を覆う前記保護層が設けられていることを特徴とする型。
  10. 型を用いて基板上のインプリント材にパターンを形成するインプリント方法であって、
    基板に転写すべきパターンと、前記基板に対する位置合わせに用いられるマークとが形成されたパターン面を有し、インプリント材を成形するための型を製造する工程と、
    前記工程で製造された前記型と前記基板上のインプリント材とを接触させた状態で前記インプリント材を硬化させ、前記基板上の硬化した前記インプリント材から前記型を引き離す工程と、を有し、
    前記型を製造する工程は、
    前記型の前記パターン面となる基材の面における前記マークを形成すべきマーク領域を、前記パターンを形成すべきパターン領域よりも掘り下げるように前記基材の面を加工する第1工程と、
    前記パターン領域よりも掘り下げられた前記マーク領域に、前記マークの表面の高さと前記パターンの表面の高さとの差が所定範囲内となるように、前記型とは異なる光学物性値を有する物質からなるマーク材、及び、前記マーク材を覆う保護層を設ける第2工程と、
    を含み、
    前記第1工程では、前記マーク領域が前記パターン領域に対して凹構造となるように前記基材の面を加工し、
    前記凹構造に前記マークを構成する凹部及び凸部が形成されるように、前記マーク領域の一部を掘り下げるように加工する第3工程を更に有し、
    前記第2工程では、前記凹構造に形成された前記凹部及び前記凸部のいずれか一方に対して、前記マーク材及び当該マーク材を覆う前記保護層を設けることを特徴とするインプリント方法。
  11. 型を用いて基板上のインプリント材にパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記型を保持して移動するヘッドを有し、
    前記型は、請求項に記載の型を含むことを特徴とするインプリント装置。
  12. 請求項10に記載のインプリント方法を用いてパターンを基板に形成する工程と、
    前記工程で前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、
    処理された前記基板から物品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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