JP2021068807A - インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デチャックが発生した場合でも、インプリント処理を継続するのに有利なインプリント装置を提供する。【解決手段】インプリント装置であって、前記型及び前記基板のそれぞれをマテリアルとして保持する保持部と、前記保持部によって保持された前記マテリアルの位置を計測する計測部と、前記保持部における前記マテリアルのデチャックを検知する検知部と、前記検知部が前記デチャックを検知した場合に、前記インプリント処理を継続するための継続処理を制御する制御部と、を有し、前記制御部は前記継続処理として、デチャックした前記マテリアルを、前記インプリント装置から搬出せずに前記保持部に再度保持させる処理(S11)と、前記インプリント処理の前に前記型と前記基板とのアライメントに用いられる再度保持された前記型と前記基板との位置を計測する処理(S13)と、を行う。【選択図】図7

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法に関する。
半導体デバイスなどの量産用のリソグラフィ装置の1つとして、パターンが形成された型を用いて基板上のインプリント材を成形するインプリント装置が注目されている。インプリント装置は、基板上のインプリント材と型とを接触させた状態でインプリント材を硬化させ、硬化したインプリント材から型を引き離すことで、インプリント材で構成された凹凸のパターンを基板上に形成する。
インプリント装置では、基板上のパターン(ショット領域)と型のパターンとの位置合わせ(アライメント)方式として、ダイバイダイアライメント方式やグローバルアライメント方式が採用されている。ダイバイダイアライメント方式は、ショット領域ごとに、基板上のインプリント材と型とを接触させた状態で、基板と型とのアライメントを行うアライメント方式である。グローバルアライメント方式は、基板上の複数のサンプルショット領域の位置を計測した結果から基板上のショット領域の配列(ショット配列)を求め、かかるショット配列に基づいて型と基板とのアライメントを行うアライメント方式である。インプリント装置では、通常、両方のアライメント方式を組み合わせ、基板上のおよそのショット配列をグローバルアライメント方式で求め、ショット領域ごとの詳細なアライメントをダイバイダイアライメント方式で行っている。
インプリント装置においては、基板上の硬化したインプリント材から型を引き離す際に、型や基板が、それぞれの保持機構から脱離する(外れる)こと、所謂、デチャックが発生する場合がある。デチャックは、基板上の硬化したインプリント材から型を引き離す際に必要となる離型力が基板や型の保持力よりも大きくなった場合に発生する。このようなデチャックを検知できずに、インプリント処理が継続されると、基板や型に損傷を与えてしまう可能性がある。そこで、デチャック(の発生)を検知するとともに、デチャックが発生したら、基板や型をその保持機構に再度保持させる技術が提案されている(特許文献1及び2参照)。
特許第6315963号公報 特開2018−10942号公報
インプリント装置においては、デチャックが発生したとしても、そのショット領域、即ち、インプリント材を介して型と基板とが張り付いてしまったショット領域には、インプリント材のパターン(インプリント材の硬化物)が問題なく形成されている。従って、デチャックが解消できれば、引き続き、インプリント処理を継続することで、デチャックが発生した基板を無駄にすることはない。これは、生産性に関わるため、特に、半導体デバイスなどの量産工程で有用となる。
しかしながら、デチャックが発生した基板は、保持機構で再度保持されたとしても、デチャックが発生する前の保持位置からずれて保持機構に保持されることになる。従って、デチャックが発生する前の基板のアライメント情報を用いて、保持機構で再度保持された基板の以降のショット領域に対するインプリント処理を行うと、アライメントに誤差(ずれ)が生じてしまう。例えば、グローバルアライメント方式であれば、デチャックが発生する前に求めたショット配列は、デチャックが発生した後のショット配列と大きく異なる。また、ダイバイダイアライメント方式であっても、基板上のインプリント材と型とを接触させた状態で、アライメントに必要となる基板や型の移動量が大きくなり、基板上に形成されるパターンの形状の歪み、所謂、ディストーションが発生してしまう。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、デチャックが発生した場合でも、インプリント処理を継続するのに有利なインプリント装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのインプリント装置は、型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、前記型及び前記基板のそれぞれをマテリアルとして保持する保持部と、前記保持部によって保持された前記マテリアルの位置を計測する計測部と、前記保持部における前記マテリアルのデチャックを検知する検知部と、前記検知部が前記デチャックを検知した場合に、前記インプリント処理を継続するための継続処理を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記継続処理として、デチャックした前記マテリアルを、前記インプリント装置から搬出せずに、前記保持部に再度保持させる処理と、前記インプリント処理の前に、前記計測部によって、前記インプリント処理において前記型と前記基板とのアライメントに用いられる、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理と、を行うことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、デチャックが発生した場合でも、インプリント処理を継続するのに有利なインプリント装置を提供することができる。
本発明の一側面としてのインプリント装置1の構成を示す概略図である。 インプリント装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図2に示すインプリント装置の動作において、アライメントに関する工程を概念的に示す図である。 インプリント処理を説明するためのフローチャートである。 図2に示すインプリント処理の各工程を概念的に示す図である。 基板及び型のそれぞれのデチャックを模式的に示す図である。 インプリント装置の本実施形態における動作を説明するためのフローチャートである。 解消処理を説明するためのフローチャートである。 再アライメント処理を説明するためのフローチャートである。 インプリント装置の本実施形態における動作を説明するためのフローチャートである。 物品の製造方法を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としてのインプリント装置1の構成を示す概略図である。インプリント装置1は、半導体デバイスなどの製造工程に用いられ、基板上に原版の凹凸パターンを転写するリソグラフィ装置(加工装置)である。本実施形態では、インプリント装置1は、原版としての型(マスク)を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行う。インプリント装置1は、基板上に供給(配置)された未硬化のインプリント材と、型とを接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型のパターンが転写された硬化物のパターンを形成する。
インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることによって硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波などが用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光を用いる。
硬化性組成物は、光の照射によって硬化する組成物である。光の照射によって硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて、非重合性化合物又は溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーター(スピンコート法)やスリットコーター(スリットコート法)によって基板上に膜状に付与されてもよい。また、インプリント材は、液体噴射ヘッドによって、液滴状、或いは、複数の液滴が繋がって形成された島状又は膜状で基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
基板には、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂などが用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。具体的には、基板は、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスなどを含む。
インプリント装置1は、インプリント技術として光硬化法を採用する。インプリント装置1は、照射部2と、インプリントヘッド4と、基板ステージ6と、供給部7と、型搬送部11と、基板搬送部12とを有する。また、インプリント装置1は、基準マーク9と、基板計測スコープ8と、TTM(Through The Mask)スコープ13と、撮像部30と、制御部10とを有する。
照射部2は、インプリント処理の際に、型3を介して、基板上のインプリント材14に紫外線17を照射する。照射部2は、例えば、光源と、かかる光源から射出された紫外線17をインプリント処理に適切な状態に調整するための複数の光学素子とを含む。
型3は、基板5に対向する面に、所定のパターン(例えば、回路パターンなどの凹凸パターン)が3次元形状に形成されたパターン領域を有する。型3は、紫外線17が透過する材料、例えば、石英などで構成されている。
インプリントヘッド4は、型3(マテリアル)を保持(固定)するための保持部である。インプリントヘッド4は、型3を保持した状態で、型3をZ方向に移動させる(駆動する)Z駆動機構を含む。また、インプリントヘッド4は、型3や基板5の傾きに応じて、型3(の全体)を傾ける傾き補正機構を含んでいてもよい。
TTMスコープ13は、インプリントヘッド4の内部、且つ、型3の上方に設けられている。TTMスコープ13は、基板5に設けられたマーク(アライメントマーク)と、型3に設けられたマーク(アライメントマーク)とを検出するための光学系及び撮像系を含むアライメントスコープである。TTMスコープ13は、基板5(基板上のショット領域)と型3(のパターン領域)とのX方向及びY方向の位置ずれ(位置ずれ量)を計測する。TTMスコープ13は、本実施形態では、インプリントヘッド4によって保持された型3(マテリアル)の位置を計測する計測部としても機能する。
基板ステージ6は、基板5(マテリアル)を保持し、且つ、XY平面内を自由に移動可能な基板保持部である。基板ステージ6は、基板5をZ軸周りに回転させる回転機構を含むとよい。また、基板ステージ6が基板5をZ方向に移動させる(駆動する)Z駆動機構や基板5をX軸及びY軸周りに回転させる回転機構を含み、インプリントヘッド4のZ駆動機構や傾き補正機構を代用させてもよい。
基板ステージ6は、ステージ定盤15に沿って移動する。ステージ定盤15は、定盤マウント16を介して、床からの振動を絶縁する構造になっている。本実施形態では、インプリント装置1の全体を定盤マウント16の上に構成することで、床からの振動の影響を受けない構造になっている。
基準マーク9は、基板ステージ6に設けられている。基準マーク9は、基板5に設けられたマークと同じマークを含み、TTMスコープ13や基板計測スコープ8で計測可能である。
基板計測スコープ8は、基板5に設けられたマークを検出することで、基板5に形成されている下地パターン(ショット領域)の位置を計測するためのスコープである。基板計測スコープ8は、本実施形態では、基板ステージ6によって保持された基板5(マテリアル)の位置を計測する計測部として機能する。
供給部7は、基板上に未硬化のインプリント材14を供給する機能を有し、例えば、基板上の各ショット領域に対してインプリント材14を吐出するディスペンサを含む。インプリント材14は、本実施形態では、照射部2から紫外線17が照射されることで硬化する光硬化性のインプリント材である。
型搬送部11は、型3を搬送する機能を有し、型3を収納する収納部とインプリントヘッド4との間で型3を搬送する。基板搬送部12は、基板5を搬送する機能を有し、基板5を搬入及び搬出するための搬送口と基板ステージ6との間で基板5を搬送する。
撮像部30は、インプリントヘッド4に保持された型3のパターン領域を視野に含むように構成(配置)され、型3及び基板5の少なくとも一方を撮像して画像を取得する。撮像部30は、インプリント処理において、基板上のインプリント材14と型3との接触状態を観察するカメラ(スプレッドカメラ)である。
制御部10は、CPUやメモリなどを含むコンピュータ(情報処理装置)で構成され、記憶部に記憶されたプログラムに従って、インプリント装置1の各部を統括的に制御してインプリント装置1を動作させる。制御部10は、インプリント処理やインプリント処理に関連する各種の処理を制御する。
インプリント装置1は、上述した各部の他にも、型3の表面(パターン領域)の高さや傾きを計測するセンサや基板5の表面の高さや傾きを計測するセンサなどを有しているが、ここでの詳細な説明は省略する。
図2、図3(a)、図3(b)及び図3(c)を参照して、インプリント装置1の一般的な動作について説明する。図2は、インプリント装置1の一般的な動作を説明するためのフローチャートである。図3(a)乃至図3(c)は、インプリント装置1の一般的な動作において、アライメント(位置合わせ)に関する工程、具体的には、S2、S3及びS5の各工程を概念的に示す図である。インプリント装置1は、上述したように、制御部10がインプリント装置1の各部を統括的に制御することで動作する。
S1では、インプリントヘッド4で型3を保持する。具体的には、型搬送部11によって、インプリントヘッド4に対してインプリント処理に用いる型3を搬送し、かかる型3をインプリントヘッド4に保持させる。インプリントヘッド4は、真空吸着によって型3を保持(チャッキング)する。
S2では、TTMスコープ13によって、型3と基準マーク9との相対位置を計測する。図3(a)は、S2の工程を概念的に示す図である。S2において、基準マーク9を基準とする型3(のパターン)の位置ずれが得られる。以下では、これを、「型アライメント」と称する。
S3では、基板計測スコープ8によって、基準マーク9を計測する。図3(b)は、S3の工程を概念的に示す図である。S3において、基板計測スコープ8と基準マーク9との相対位置(位置関係)が得られる。
S2で得られた位置ずれ及びS3で得られた相対位置から、基準マーク9を介して、型3(のパターン)と基板計測スコープ8との相対位置(位置関係)を得ることができる。
S4では、基板ステージ6で基板5を保持する。具体的には、基板搬送部12によって、基板ステージ6に対して基板5を搬送し、かかる基板5を基板ステージ6に保持させる。基板ステージ6は、真空吸着によって基板5を保持(チャッキング)する。
S5では、基板計測スコープ8によって、基板5に形成されている下地パターン(ショット領域)を計測する。図3(c)は、S5の工程を概念的に示す図である。型3のパターンと基板計測スコープ8との相対位置は既に得られているため、S5の結果を加えることで、最終的には、型3のパターンと基板5の下地パターンとの相対位置(位置関係)を得ることが可能となる。
ここで、S5においては、一般的には、基板上の代表的なショット領域(複数のショット領域のうちの一部のショット領域)のみをサンプルショット領域とし、かかるサンプルショット領域の下地パターンを計測する。そして、サンプルショット領域での計測結果から、基板上のショット領域の配列(ショット配列)を関数近似で求める。以下では、これを、「グローバルアライメント」と称する。グローバルアライメントは、基板上の全てのショット領域の下地パターンを計測する場合や後述する事前ダイバイダイアライメントなどと比べると、スループットの点で有利である。但し、基板上の全てのショット領域の下地パターンを計測してもよく、この場合、スループットは低下するが、アライメントの精度では有利となる。下地パターンを計測するショット領域の数(サンプルショット領域の数)は、必要なアライメント精度を満たし、且つ、スループットが最大となるように決定すればよい。
S1からS5までの工程によって、上述したように、型3のパターンと基板5の下地パターンとの相対位置が得られる。このようにして得られた型3のパターンと基板5の下地パターンとの相対位置に基づいて、S6では、基板上のインプリント材14と型3とを接触させ、基板上にパターンを形成するインプリント処理を行う。
図4、図5(a)、図5(b)、図5(c)、図5(d)及び図5(e)を参照して、インプリント処理について説明する。図4は、インプリント処理を説明するためのフローチャートである。図5(a)乃至図5(c)は、インプリント処理の工程、具体的には、S62、S63、S64、S65及びS67の各工程を概念的に示す図である。
S61では、事前ダイバイダイアライメントを行うかどうかを判定する。アライメント精度に関しては、通常、グローバルアライメントで十分であるため、事前ダイバイダイアライメントは行わなくてもよい。但し、基板5の表面のコート剤の種類や厚み、或いは、マークの形状や種類によっては、基板計測スコープ8とTTMスコープ13との間で計測差が生じる場合がある。このような場合には、基板5を交換した後の最初のショット領域、又は、数ショット領域のみに対して、事前ダイバイダイアライメントを行うとよい。事前ダイバイダイアライメントを行う場合には、S62に移行する。一方、事前ダイバイダイアライメントを行わない場合には、S63に移行する。
S62では、事前ダイバイダイアライメントを行う。図5(a)は、S62の工程、即ち、事前ダイバイダイアライメントを概念的に示す図である。事前ダイバイダイアライメントでは、まず、基板5のショット領域が型3の直下に位置するように基板ステージ6を移動させ、インプリントヘッド4を、型3が基板上のインプリント材14に接触しない程度まで下降させる。例えば、型3と基板5との間のギャップが数μmから数十μm程度となるようにインプリントヘッド4を下降させる。但し、型3と基板5との間のギャップは、TTMスコープ13の焦点深度に依存する。そして、型3のマークと基板5のマークとをTTMスコープ13で同時に検出することで、両者のマークの相対位置を計測する。事前ダイバイダイアライメントにおける型3のマークの形状や基板5のマークの形状に関しては、露光装置で用いられている一般的なマークの形状と同様でよいため、ここでの詳細な説明は省略する。
なお、型3のマークと基板5のマークとをTTMスコープ13で同時に検出する方式は、計測精度に優れているが、それぞれの相対位置がある程度合っている状態でないと、型3のマーク及び基板5のマークを検出できない場合が多い。これは、それぞれのマークが重なってしまう、或いは、それぞれのマークが許容範囲を超えて離れてしまうと、画像処理ができなくなるからである。また、モアレを用いた場合には、それぞれのマークが重ならないと、モアレが生じないからである。従って、事前ダイバイダイアライメントでは、基板計測スコープ8による基板5の下地パターンの計測(S5)と比べて、それぞれのマークに許容される位置ずれ量が小さい。また、型3のマークと基板5のマークとの相対位置ずれ量が許容範囲を超えている場合には、許容範囲に収まるように、基板ステージ6を移動させる必要がある。このため、事前ダイバイダイアライメントは、基板計測スコープ8による基板5の下地パターンの計測(S5)よりも時間を要することが多い。そこで、一般的には、グローバルアライメントで事前に基板上のショット配列を求め、事前ダイバイダイアライメントで更に高精度なアライメント(精計測)を実現している。
基板計測スコープ8は、基板上のインプリント材14と型3とを接触させる位置(インプリント材14を介して型3を基板5に押し付けるインプリント位置)から離れた位置に設けられているため、オフアクシススコープとも呼ばれる。オフアクシススコープは、インプリントヘッド4などの機構の制約を受けないため、大きな視野を有し、且つ、高精度なスコープを用いることが可能である。特に、基板5に関しては、搬送誤差やショット配列の誤差成分が大きく、基板計測スコープ8には、大きな視野を有するスコープが必要となるため、オフアクシススコープを採用するとよい。
S63では、供給部7によって、基板上のショット領域(インプリント処理の対象となるショット領域)にインプリント材14を供給する。図5(b)は、S63の工程を概念的に示す図である。基板上のショット領域の位置(ショット配列)は既に計測されているため、その計測結果に基づいて、供給部7からインプリント材14を供給すればよい。
S64では、基板上のインプリント材14と型3とを接触させる。図5(c)は、S64の工程を概念的に示す図である。具体的には、まず、これまでに得られている型3と基板上のショット領域との位置関係に基づいて、インプリント材14が供給されたショット領域がインプリント位置に位置するように、基板ステージ6を移動させる。そして、インプリントヘッド4を下降させて、基板上のインプリント材14と型3とを接触させる。以下では、この動作を、「押印」と称する。
S65では、ダイバイダイアライメントを行う。図5(d)は、S65の工程を概念的に示す図である。ダイバイダイアライメントでは、インプリント材14と型3とを接触させた状態で、TTMスコープ13によって、型3のマークと基板5のマークとを検出しながら、型3のパターンと基板上のショット領域とのアライメントを行う。ダイバイダイアライメントは、型3のマークと基板5のマークとを直接的にアライメントしているため、型3のパターンと基板上のショット領域との高精度なアライメントを実現することができる。但し、ダイバイダイアライメントでは、インプリント材14と型3とを接触させた状態で基板ステージ6を移動させることが必要となる。この際、基板ステージ6の移動量が大きいと、基板上に形成されるパターンの形状の歪み、所謂、ディストーションが発生してしまう。従って、グローバルアライメントや事前ダイバイダイアライメントを予め行っておくことで、ダイバイダイアライメントで必要となる基板ステージ6の移動量を小さくしておくことが望ましい。
S66では、基板上のインプリント材14を硬化させる。具体的には、基板上のインプリント材14と型3とを接触させた状態において、ダイバイダイアライメントが完了したタイミングで、照射部2から型3を介してインプリント材14に紫外線17を照射して、インプリント材14を硬化させる。
S67では、基板上の硬化したインプリント材14から型3を引き離す。図5(e)は、S67の工程を概念的に示す図である。基板上の硬化したインプリント材14と型3とが接触している状態から、インプリントヘッド4を上昇させて、インプリント材14から型3を引き離す。以下では、この動作を、「離型」と称する。
図2に戻って、基板上の1つのショット領域に対するインプリント処理が終了すると、S7では、型3及び基板5のいずれかにデチャックが発生しているか(型3及び基板5のいずれかのデチャックが検知されているか)どうかを判定する。ここで、デチャックとは、型3を保持するインプリントヘッド4からの型3の脱離、或いは、基板5を保持する基板ステージ6からの基板5の脱離を意味する。デチャックが検知されている場合には、S8に移行する。一方、デチャックが検知されていない場合には、S9に移行する。
S8では、デチャックの発生によって、インプリント処理を継続すると、型3や基板5に損傷を与えてしまう可能性があるため、インプリント処理を停止する。
S9では、基板上の全てのショット領域に対してインプリント処理を行っているかどうかを判定する。基板上の全てのショット領域に対してインプリント処理を行っていない場合には、次のショット領域に対してインプリント処理を行うために、S6に移行する。一方、基板上の全てのショット領域に対してインプリント処理を行っている場合には、S10に移行する。
S10では、全ての基板に対してインプリント処理を行っているかどうかを判定する。全ての基板に対してインプリント処理を行っていない場合には、次の基板に対してインプリント処理を行うために、S4に移行する。一方、全ての基板に対してインプリント処理を行っている場合には、動作を終了する。
ここで、デチャックについて詳細に説明する。インプリント処理においては、離型(S67)の際に、基板5が基板ステージ6から脱離する(外れる)こと、所謂、デチャックが発生することがある。例えば、特許文献1のように、基板上に形成されるパターンの欠陥を低減させるために、離型の際に、基板ステージ6が基板5を真空吸着する際の吸着圧を弱め、基板5を撓ませると、特に、デチャックが発生しやすくなる。
図6(a)は、基板5が基板ステージ6から脱離した状態、即ち、基板5のデチャックを概念的に示す図である。基板5のデチャックが発生した状態でインプリント処理を継続すると、基板5がインプリント材14を介して型3に張り付いたままの状態で基板ステージ6を移動させることになる。これにより、基板5が基板ステージ以外の場所に落下したり、或いは、基板5が基板ステージ6に設けられた構造物、例えば、基準マーク9と接触して基板5や基準マーク9が損傷したりすることが考えられる。また、図6(b)に示すように、型3がインプリントヘッド4から脱離した状態、即ち、型3のデチャックが発生した場合も、基板5のデチャックが発生した場合と同様に、インプリント処理を継続することは難しい。
そこで、インプリント装置1は、型3のデチャックや基板5のデチャックを検知する検知部を有する。検知部としては、例えば、撮像部30を用いることが可能である。撮像部30で取得される画像から、型3のデチャックや基板5のデチャックを検知することができる。また、基板5に対する基板ステージ6の吸着圧や型3に対するインプリントヘッド4の吸着圧を常時監視するセンサを検知部として用いてもよい。例えば、センサで監視される吸着圧が設定範囲に収まっていれば、デチャックが発生していない(正常)ものとし、センサで監視される吸着圧が設定範囲を超えれば(通常、大気開放圧力値に近づいていれば)、デチャックが発生しているものとする。
このような検知部がデチャックを検知した場合、インプリント処理の安全性を優先するのであれば、図2に示したように、インプリント処理を中止すればよい。一方、スループットを優先するのであれば、検知部がデチャックを検知した場合であっても、かかるデチャックを解消(復旧)させて、インプリント処理を継続してもよい。
ここで、デチャックを解消する処理について説明する。通常、離型の際に基板5のデチャックが発生した場合には、図6(a)に示すように、基板ステージ6は、インプリント材14を介して型3に張り付いている基板5の真下に位置しているはずである。従って、インプリントヘッド4を下降させて、型3に張り付いている基板5を基板ステージ6に再度保持させ、基板5に対する基板ステージ6の吸着圧が設定範囲(正常)に収まった段階で離型を再度行うことで、基板5のデチャックを解消することができる。この際、基板5に対する基板ステージ6の吸着圧を、デチャックが発生したときの吸着圧よりも強くすることで、デチャックが再び発生する可能性を低減することができる。また、型3のデチャックも同様に、基板5に張り付いている型3をインプリントヘッド4に再度保持させ、型3に対するインプリントヘッド4の吸着圧が設定範囲に収まった段階で離型を再度行うことで、型3のデチャックを解消することができる。
このように、インプリント装置1に特有な問題であるデチャックに関しては、その検知及び解消が可能である。また、デチャックが発生したとしても、そのショット領域には、インプリント材のパターンが形成されている。従って、デチャックが解消されれば、残りのショット領域に対するインプリント処理を継続することが可能である。特に、半導体デバイスの量産工程においては、生産性が非常に重要であるため、デチャックを解消し、インプリント処理を継続することが要求されている。
但し、デチャックを解消するために、例えば、基板5を基板ステージ6に再度保持させると、基板ステージ6に基板5を再度保持させた際に基板5の位置ずれや基板5の歪みが生じる。グローバルアライメントでは、ショット配列(基板計測スコープ8と基板5の各ショット領域のマークとの位置関係)を記憶しているが、基板5のデチャックが発生すると、かかるショット配列はグローバルアライメントに用いることができない。特に、線幅の細いクリティカルレイヤーと称されるパターンは、位置決め精度にも数nmオーダーが要求されているため、このような精度を維持した状態で基板5を基板ステージ6に再度保持させることは困難である。一方、このような状態でダイバイダイアライメントを行うと、上述したように、基板ステージ6の移動量が大きくなり、ディストーションが発生してしまう。
また、型3のデチャックが発生した場合も同様の問題が生じる。上述したように、図3(a)に示す型アライメントにおいて、型3と基準マーク9との相対位置を計測することで、最終的に、型3と基板5との相対位置を得ることができる。但し、型3のデチャックが発生すると、インプリントヘッド4に型3を再度保持させたとしても、数nmオーダーの位置決め精度を維持することは困難である。そのため、型アライメントで得られた型3と基板5との相対位置を用いることができなくなる。
そこで、本実施形態では、デチャックが発生した場合であっても、そのデチャックを解消し、インプリント処理を継続することを可能とする技術(インプリント処理を継続するための継続処理)を提供する。
図7は、インプリント装置1の本実施形態における動作を説明するためのフローチャートである。本実施形態によれば、デチャックが発生した場合であっても、かかるデチャックを解消し、インプリント処理を継続することができる。インプリント装置1の本実施形態における動作は、図2に示す一般的な動作と比較して、型3及び基板5のいずれかにデチャックが発生している場合(S7のYes)に行う工程として、S11、S12及びS13が追加されている点が異なる。以下では、S11、S12及びS13の工程について説明する。
S11では、デチャックを解消するための処理(解消処理)を行う。図6(a)に示す型3のデチャックであっても、図6(b)に示す基板5のデチャックであっても、基本的には、以下で図8を参照して説明する各工程(シーケンス)を経ることで、かかるデチャックを解消することができる。図8は、解消処理を説明するためのフローチャートである。ここでは、基板5のデチャックを例に説明する。
S111では、インプリント材14を介して基板5が張り付いている型3を保持しているインプリントヘッド4を下降させる。インプリントヘッド4は、基本的には、インプリント位置まで下降させればよい。
S112では、基板ステージ6に基板5を再度保持させる。この際、基板5に対する基板ステージ6の吸着圧を、上述したように、デチャックが発生したときの吸着圧、即ち、インプリント処理時の吸着圧よりも強くするとよい。
S113では、離型を行う。解消処理における離型は、インプリント処理における離型(S67)と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
S114では、離型が正常に行われたか(即ち、デチャックが発生していないか)を判定する。ここで、正常な離型とは、型3が基板上の硬化したインプリント材14から完全に引き離され、インプリントヘッド4によって型3が保持され、基板ステージ6によって基板5が保持された状態を意味する。離型が正常に行われた場合には、解消処理を終了する。一方、離型が正常に行われていない(即ち、デチャックが再度発生している)場合には、S115に移行する。
S115では、インプリント装置1をエラー停止して、解消処理を終了する。なお、離型が正常に行われていない場合であっても、インプリント装置1をエラー停止するのではなく、S113に移行して、離型を再度行ってもよい。この場合、最大の繰り返し回数を設定し、その最大の繰り返し回数に到達してもデチャックが解消しなければ、インプリント装置1をエラー停止するとよい。
図7に戻って、S12では、図8に示す解消処理によって、デチャックが解消されたかどうかを判定する。デチャックが解消されていない場合には、S8に移行する。一方、デチャックが解消された場合には、S13に移行する。
S13では、再アライメント処理を行う。図9は、再アライメント処理を説明するためのフローチャートである。再アライメント処理は、基板5のデチャックが発生したのか、型3のデチャックが発生したのか、即ち、デチャックの種類によって、その後の処理を分岐する。具体的には、基板5のデチャックが発生した場合と、型3のデチャックが発生した場合とで、シーケンスを分ける。
S131では、インプリント装置1で発生したデチャックが基板5のデチャックであるかどうかを判定する。インプリント装置1で発生したデチャックが基板5のデチャックである場合には、S132に移行する。一方、インプリント装置1で発生したデチャックが基板5のデチャックではない場合、即ち、型3のデチャックである場合には、S136に移行する。なお、S131はデチャックの種類を分類することを目的としているため、S131において、インプリント装置1が発生したデチャックが型3のデチャックであるかどうかを判定してもよい。
S132では、歪み解放処理を行う。歪み解放処理とは、基板ステージ6によって再度保持された基板5を一時的に解放して再び保持させる処理である。具体的には、基板ステージ6において、基板5の吸着を一度オフ、即ち、大気開放して、基板自体の弾性によって基板5の歪みを解いた後、再度、基板5の吸着をオンにして基板5を保持する。基板5の歪みは、解消処理において、インプリントヘッド4を下降させるが、基板5の一部が持ち上がった状態であるため、基板5の自重によって、基板5(の端部)が撓んだ状態で基板ステージ6に押し付けられることで発生する。
基板5の歪みを解放したら、基板ステージ6によって再度保持された基板5の位置を計測する。但し、本実施形態では、インプリント処理が行われていないショット領域(以下、「残ショット領域」と称する)の数によって、基板5の位置の計測のシーケンスを分岐する。これは、基板上にインプリント材のパターンが形成されることによって、基板5の下地パターンが基板計測スコープ8で計測できなくなる可能性がある、或いは、計測できたとしてもパターンの形成の前後で計測値が異なる可能性があるからである。
S133では、基板上の複数のショット領域のうち、残ショット領域の数が閾値以上であるかどうかを判定する。残ショット領域の数が閾値以上である場合には、S134に移行する。一方、残ショット領域の数が閾値以上ではない場合(即ち、残ショット領域の数が閾値よりも小さい場合)には、S135に移行する。
S134では、グローバルアライメントを行う。具体的には、S5と同様に、基板上のサンプルショット領域の下地パターンを計測し、サンプルショット領域での計測結果から、基板上のショット配列を求める。なお、サンプルショット領域は、残ショット領域(インプリント処理が行われていないショット領域)から選択するとよい。また、アライメント精度を優先して、基板上の全てのショット領域の下地パターンを計測してもよいが、この場合、スループットは低下することになる。
S135では、事前ダイバイダイアライメントモード(インプリント処理において、S62の事前ダイバイダイアライメントを経由するモード)を設定する。残ショット領域の数が閾値よりも小さい場合には、サンプルショット領域の数を十分に確保できない可能性がある。そこで、この後、事前ダイバイダイアライメン(S62)を行うモードである事前ダイバイダイアライメントモードを設定する。事前ダイバイダイアライメントモードでは、全ての残ショット領域に対して事前ダイバイダイアライメントを行う。事前ダイバイダイアライメントは時間を要するため、上述したように、残ショット領域が閾値以上である場合には、グローバルアライメントを行うのが好ましい。なお、残ショット領域の数が閾値よりも小さい場合であっても、グローバルアライメントを行ってから、事前ダイバイダイアライメントを行ってもよい。但し、グローバルアライメントを行う分だけ時間を要するため、本実施形態では、事前ダイバイダイアライメントのみを行うようにしている。
S136では、型アライメントを行う。具体的には、S2と同様に、TTMスコープ13によって、型3と基準マーク9との相対位置を計測して、基準マーク9を基準とする型3(のパターン)の位置ずれを得る。型3のデチャックにおいては、基板5のデチャックとは異なり、インプリントヘッド4によって型3を再度保持することで、アライメントに用いることができなくなる情報は、基準マーク9を基準とする型3の位置ずれだけである。その他の情報はアライメントに用いることができるため、型アライメントのみを行えばよい。なお、事前ダイバイダイアライメントを行っても同様なアライメント精度を得ることができるが、事前ダイバイダイアライメントには時間を要するため、型アライメントのみを行うとよい。
このように、本実施形態によれば、デチャックが発生した場合に、デチャックが解消された型3や基板5をインプリント装置1(それらを保持する保持部が配置された空間)から搬出せずに、それらの位置を再度計測している。これにより、インプリント装置1は、デチャックが発生したとしても、インプリント処理を継続すること可能となり、スループットや生産性の低下を最小限に抑えることができる。
また、基板5のデチャックが発生した場合に、残ショット領域の数によって、基板5の位置の計測のシーケンスを分岐する(S133)ための閾値は、以下のように設定される。例えば、かかる閾値は、グローバルアライメントに要する時間と事前ダイバイダイアライメントに要する時間との関係に基づいて設定(決定)される。具体的には、残ショット領域の全てに対して事前ダイバイダイアライメント行うのに要する時間と、グローバルアライメントを行うのに要する時間とを比較して、時間が短い方のアライメントが行われるように、閾値を設定する。例えば、1つのショット領域に対して事前ダイバイダイアライメントを行うのに要する時間が0.5秒、グローバルアライメントを行うのに要する時間が5.2秒であると仮定する。この場合、残ショット領域の数が10以下であれば、事前ダイバイダイアライメントを行い、残ショット領域の数が11を超えれば、グローバルアライメントを行うように、閾値を11に設定すればよい。また、残ショット領域が全てのショット領域の1/4未満である場合に、或いは、残ショット領域の数がグローバルアライメントのサンプルショット領域の数よりも小さい場合に、事前ダイバイダイアライメントを行うように、閾値を設定してもよい。
本実施形態では、デチャックが発生したとしても、そのショット領域には、インプリント材のパターンが問題なく形成されていることを前提としている。但し、実際には、デチャックを解消するための解消処理において、通常のインプリント処理よりも大きな力が基板上の硬化したインプリント材14にかかり、離型後に基板上に形成されたパターンが損傷している場合がある。このような場合、かかる基板はリワークすることになるため、その後の工程を行っても無駄になる。
従って、図10に示すように、デチャックが解消された場合(S12のYes)には、S15において、基板上に形成されたパターンに損傷があるかどうかを判定するとよい。そして、基板上に形成されたパターンに損傷がある場合には、その後の工程を行わずに、S8に移行する。一方、基板上に形成されたパターンに損傷がない場合には、その後の工程を行うために、S13に移行する。なお、基板上に形成されたパターンに損傷があるかどうかは、離型の離型力に閾値を設けることで判定してもよいし、スコープなどで基板上に形成されたパターンを直接観察することで判定してもよい。基板上に形成されたパターンを直接観察する場合、観察に時間を要するものの、判定精度には優れている。
インプリント装置1を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは、各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型などである。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMなどの揮発性又は不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAなどの半導体素子などが挙げられる。型としては、インプリント用のモールドなどが挙げられる。
硬化物のパターンは、上述の物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入などが行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図11(a)に示すように、絶縁体などの被加工材が表面に形成されたシリコンウエハなどの基板を用意し、続いて、インクジェット法などにより、被加工材の表面にインプリント材を付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材が基板上に付与された様子を示している。
図11(b)に示すように、インプリント用の型を、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材に向け、対向させる。図11(c)に示すように、インプリント材が付与された基板と型とを接触させ、圧力を加える。インプリント材は、型と被加工材との隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型を介して照射すると、インプリント材は硬化する。
図11(d)に示すように、インプリント材を硬化させた後、型と基板を引き離すと、基板上にインプリント材の硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凸部が硬化物の凹部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材に型の凹凸のパターンが転写されたことになる。
図11(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材の表面のうち、硬化物がない、或いは、薄く残存した部分が除去され、溝となる。図11(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材の表面に溝が形成された物品を得ることができる。ここでは、硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子などに含まれる層間絶縁用の膜、即ち、物品の構成部材として利用してもよい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1:インプリント装置 3:型 4:インプリントヘッド 5:基板 6:基板ステージ 8:基板計測スコープ 10:制御部 13:TTMスコープ 30:撮像部

Claims (12)

  1. 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記型及び前記基板のそれぞれをマテリアルとして保持する保持部と、
    前記保持部によって保持された前記マテリアルの位置を計測する計測部と、
    前記保持部における前記マテリアルのデチャックを検知する検知部と、
    前記検知部が前記デチャックを検知した場合に、前記インプリント処理を継続するための継続処理を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記継続処理として、
    デチャックした前記マテリアルを、前記インプリント装置から搬出せずに、前記保持部に再度保持させる処理と、
    前記インプリント処理の前に、前記計測部によって、前記インプリント処理において前記型と前記基板とのアライメントに用いられる、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理と、
    を行うことを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記基板は、前記インプリント処理がそれぞれ行われる複数のショット領域を含み、
    前記制御部は、前記継続処理として、再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理の前に、前記マテリアルが前記型であるか前記基板であるかを判定する処理を行い、
    前記マテリアルが前記基板である場合に、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理として、前記複数のショット領域のうちの一部のショット領域のうち一部のショット領域の位置を計測することで前記複数のショット領域の配列を得ることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記基板は、前記インプリント処理がそれぞれ行われる複数のショット領域を含み、
    前記制御部は、前記継続処理として、再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理の前に、前記マテリアルが前記型であるか前記基板であるかを判定する処理を行い、
    前記マテリアルが前記基板である場合に、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理として、前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理が行われていないショット領域のそれぞれについて、当該ショット領域と前記型との相対位置を計測することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  4. 前記基板は、前記インプリント処理がそれぞれ行われる複数のショット領域を含み、
    前記制御部は、前記継続処理として、再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理の前に、前記マテリアルが前記型であるか前記基板であるかを判定する処理を行い、
    前記マテリアルが前記基板である場合に、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理として、前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理が行われていないショット領域の数に応じて、前記複数のショット領域のうちの一部のショット領域のうち一部のショット領域の位置を計測することで前記複数のショット領域の配列を得る処理、及び、前記インプリント処理が行われていないショット領域のそれぞれについて、前記ショット領域と前記型との相対位置を計測する処理、のいずれか一方の処理を行うことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  5. 前記一部のショット領域は、前記インプリント処理が行われていないショット領域であることを特徴とする請求項2又は4に記載のインプリント装置。
  6. 前記制御部は、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理が行われていないショット領域の数が閾値以上である場合には、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理として、前記複数のショット領域の配列を得る処理を行い、
    前記複数のショット領域のうち前記インプリント処理が行われていないショット領域の数が閾値よりも小さい場合には、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理として、前記ショット領域と前記型との相対位置を計測する処理を行うことを特徴とする請求項4に記載のインプリント装置。
  7. 前記閾値は、前記複数のショット領域の配列を得る処理に要する時間と、前記ショット領域と前記型との相対位置を計測する処理に要する時間との関係に基づいて決定されていることを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。
  8. 前記制御部は、前記マテリアルが前記基板である場合に、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルを一時的に解放して再び保持させる処理を行うことを特徴とする請求項2乃至7のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  9. 前記制御部は、前記マテリアルが前記型である場合に、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理として、前記型と前記基板を保持する保持部に設けられた基準マークとの相対位置を計測することを特徴とする請求項2乃至8のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  10. 前記制御部は、前記継続処理として、
    前記マテリアルを前記保持部に再度保持させた後に、前記基板上に形成された前記インプリント材のパターンに損傷があるかどうかを判定する処理を行い、
    前記インプリント材のパターンに損傷がある場合には、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する処理を行わないことを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  11. 型を用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント方法であって、
    前記型及び前記基板のそれぞれをマテリアルとして保持する保持部における前記マテリアルのデチャックを検知する工程と、
    前記デチャックを検知した場合に、前記インプリント処理を継続するための継続処理を制御する工程と、を有し、
    前記継続処理では、
    デチャックした前記マテリアルを、前記保持部が配置された空間から搬出せずに、前記保持部に再度保持させ、
    前記インプリント処理の前に、前記インプリント処理において前記型と前記基板とのアライメントに用いられる、前記保持部によって再度保持された前記マテリアルの位置を計測する、
    ことを特徴とするインプリント方法。
  12. 請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載のインプリント装置を用いてパターンを基板に形成する工程と、
    前記工程で前記パターンが形成された前記基板を処理する工程と、
    処理された前記基板から物品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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