JP2023085012A - インプリント方法、および物品製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】欠けショット領域に対するインプリント性能の低下を抑制するために有利な技術を提供する。【解決手段】型を用いて基板のショット領域にインプリントを行うインプリント方法が提供される。ここで、前記基板は、チップが形成される有効領域と、前記有効領域の外側の、チップが形成されない無効領域とを有し、前記無効領域は、前記有効領域の外側の外側領域をエッチングして形成された領域である。前記インプリント方法は、前記有効領域と前記無効領域との高低差に基づいて、前記有効領域の外縁によって規定される欠けショット領域に対するインプリント条件を決定する工程と、前記決定されたインプリント条件に従い、前記欠けショット領域に前記インプリントを行う工程と、を有する。【選択図】 図9

Description

本発明は、インプリント方法、および物品製造方法に関する。
半導体デバイス等の物品を製造するためのリソグラフィ工程において使用されるリソグラフィ装置の1つとして、インプリント装置がある。インプリント装置は、シリコンウエハやガラスプレート等の基板の上のインプリント材に型を接触させた状態でインプリント材を硬化させ、硬化したインプリント材から型を引き離すことによって基板上にインプリント材のパターンを形成する。
一般に、基板上には複数のショット領域がマトリクス状に配列される。通常のショット領域には型のパターン部の全てが転写されるが、基板の外周部付近には、インプリント時に型が基板からはみ出るために型のパターン部の一部しか転写されないショット領域(欠けショット領域)も存在しうる。基板の有効面積(パターンが形成される領域の面積)を最大化するためには、そのような欠けショット領域も使用する必要がある。
しかし、欠けショット領域では、配置されるインプリント材の不均一性の影響を受けやすい、かつ/または、異物の不存在が保証できない、といった問題が顕著になりうる。このような問題を軽減するため、基板端部にテーパーや段差をつけることが提案されている(特許文献1、2参照)。
特開2017-010962号公報 特開2018-182303号公報
欠けショット領域においては、型のパターン部と基板上のインプリント材とを接触させたときに型の一部が基板と直接接触する、インプリント材の厚みのむらが大きくなる、といったことが発生しうる。これにより、型と基板との相対位置合わせ駆動時に大きな剪断力が発生し駆動しづらくなる、型とインプリント材とを剥離する時にインプリント材の一部が型に残留する等の懸念が生じる。
本発明は、欠けショット領域に対するインプリント性能の低下を抑制するために有利な技術を提供する。
本発明の一側面によれば、型を用いて基板のショット領域にインプリントを行うインプリント方法であって、前記基板は、チップが形成される有効領域と、前記有効領域の外側の、チップが形成されない無効領域とを有し、前記無効領域は、前記有効領域の外側の外側領域をエッチングして形成された領域であり、前記インプリント方法は、前記有効領域と前記無効領域との高低差に基づいて、前記有効領域の外縁によって規定される欠けショット領域に対するインプリント条件を決定する工程と、前記決定されたインプリント条件に従い、前記欠けショット領域に前記インプリントを行う工程と、を有することを特徴とするインプリント方法が提供される。
本発明によれば、欠けショット領域に対するインプリント性能の低下を抑制するために有利な技術を提供することができる。
インプリント装置の構成を示す図。 型駆動部の構成を示す図。 型側マーク及び基板側マークの配置例を示す図。 インプリント処理を説明する図。 基板のショットレイアウトを例示する図。 基板端部の構造を例示する図。 基板端部へのインプリント時の型変形量のシミュレーション結果を示す図。 基板端部へのインプリント時の型変形量のシミュレーション結果を示す図。 欠けショット領域に対するインプリント方法を示すフローチャート。 インプリントシーケンスを示すフローチャート。 インプリント条件の調整手順を説明する図。 基板加工の例を説明する図。 インプリント方法を示すフローチャート。 物品製造方法を説明する図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
まず、実施形態に係るインプリント装置の概要について説明する。インプリント装置は、基板上に供給されたインプリント材を型と接触させ、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型の凹凸パターンが転写された硬化物のパターンを形成する装置である。
インプリント材としては、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられうる。電磁波は、例えば、その波長が10nm以上1mm以下の範囲から選択される光、例えば、赤外線、可視光線、紫外線などでありうる。硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物でありうる。これらのうち、光の照射により硬化する光硬化性組成物は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤とを含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を更に含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。インプリント材は、インプリント材供給装置(不図示)により、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に配置されうる。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下でありうる。基板の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、金属、半導体、樹脂等が用いられうる。必要に応じて、基板の表面に、基板とは別の材料からなる部材が設けられてもよい。基板は、例えば、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英ガラスである。
<第1実施形態>
図1は、実施形態におけるインプリント装置IMPの概略図である。本明細書および図面においては、水平面をXY平面とするXYZ座標系において方向が示される。後述の基板保持部12は、基板11の表面が水平面(XY平面)と平行になるように、基板保持部12の保持面上で基板11を保持する。よって以下では、基板保持部12の保持面に沿う平面内で互いに直交する方向をX軸およびY軸とし、X軸およびY軸に垂直な方向をZ軸とする。また、以下では、XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸にそれぞれ平行な方向をX方向、Y方向、Z方向といい、X軸周りの回転方向、Y軸周りの回転方向、Z軸周りの回転方向をそれぞれθx方向、θy方向、θz方向という。また、インプリント材の硬化法としては、紫外線の照射によってインプリント材を硬化させる光硬化法と、加熱によってインプリント材を硬化させる熱硬化法とがあり、どちらを採用してもよいが、ここでは光硬化法を採用するものとする。
図1において、制御部1は、CPUおよびメモリを含む、少なくとも1つのコンピュータで構成されうる。制御部1は、インプリント装置IMPの各構成要素に回線を介して接続され、メモリに格納されたプログラムに従って、インプリント装置IMPの各構成要素の動作、調整等を制御しうる。
型10は、紫外光を透過させることが可能な石英などで構成されうる。型10は、基板11と対向する面に回路パターン等のパターンが形成されたパターン面22を有する。パターン面22は、基板の上のインプリント材に接触させる接触領域である。パターン面22には、型側マーク(第1マーク)18が形成されている。型保持部9は、真空吸着力または静電力により型10をひきつけて保持する。
基板11は、型10のパターンが転写される基板であり、例えば、単結晶シリコン基板やSOI(Silicon on Insulator)基板でありうる。基板11の上の複数のショット領域のそれぞれには、基板側マーク(第2マーク)19が形成されている。基板保持部12は、真空吸着力または静電力により基板11を引きつけて保持する。
検出部4は、型側マーク18と基板側マーク19とを光学的に検出(観察)するスコープで構成されている。検出部4は、型側マーク18と基板側マーク19との相対的な位置関係を検出することができればよい。したがって、検出部4は、2つのマークを同時に撮像するための光学系を備えたスコープで構成されてもよいし、2つのマークの干渉信号やモアレなどの相対位置関係を反映した信号を検知するスコープで構成されてもよい。また、検出部4は、型側マーク18と基板側マーク19とを同時に検出できなくてもよい。例えば、検出部4は、内部に配置された基準位置に対する型側マーク18及び基板側マーク19のそれぞれの位置を求めることで、型側マーク18と基板側マーク19との相対的な位置関係を検出してもよい。制御部1は、検出部4による検出結果に基づいて、基板駆動部13の位置を制御しうる。
供給部3は、基板11の上にインプリント材を供給する。制御部1は、基板駆動部13を制御して、基板11のショット領域が供給部3の下に位置するように基板保持部12(すなわち基板11)をXY方向に駆動する。その後、供給部3はショット領域の上にインプリント材を供給する(供給工程)。供給部3によるインプリント材の供給は、複数のショット領域に一括して行われてもよいし、インプリント処理において型10との接触を行うショット領域ごとに行われてもよい。なお、供給部3はインプリント装置IMPの外部に配置されている態様もありうる。その場合、基板11へのインプリント材の供給は、インプリント装置IMPに基板11を搬入する前に行われる。
インプリント材の供給が行われた後、制御部1は、基板駆動部13を制御して、ショット領域が型10の下に位置するように基板保持部12をXY方向に駆動する。その後、制御部1は、型駆動部8を制御して、型10が基板11側(-Z方向)へ移動して、型10がショット領域の上のインプリント材と接触する(接触工程)。接触工程では、型駆動部8によって型10を-Z方向へ駆動することにより接触が行われてもよいし、基板駆動部13によって基板11を型10側(+Z方向)へ駆動することにより接触が行われてもよい。あるいは、型駆動部8および基板駆動部13の双方の駆動によって接触が行われてもよい。すなわち、本実施形態では、型駆動部8と基板駆動部13は、型10と基板11との相対位置を調整するために、型10と基板11との間隔が変化するように型保持部9および基板保持部12を相対駆動する相対駆動機構を構成している。
インプリント装置IMPは、型10のパターン面22とは反対側の空間である気室15に圧力を加えることによりパターン面22を基板11に向けて凸状に変形させる変形部14を備えうる。制御部1は、型10と基板11の上のインプリント材とを接触させる際に、型10と型保持部9との間の気室15の圧力を、変形部14を用いて制御することで型10の形状を基板11側へ凸状に変形させることができる。これは、型10と基板11の上のインプリント材とを接触させたときにインプリント材の内部に空気が閉じ込められることを防止するためである。制御部1は、変形部14によるパターン面22の変形を制御しながらパターン面22と基板11の上のインプリント材とを接触させる処理を行う。また、型保持部9は、型10の側面の複数箇所に外力を与えることにより型10(パターン面22)の形状(ショット形状)を補正する形状補正部(不図示)を更に備えていていもよい。形状補正部により、基板上に既に形成されているパターンの形状に応じて型10を変形させることができる。
型10と基板11の上のインプリント材とが接触し始めた後、型駆動部8はその接触面積を拡げるために、基板11側(-Z方向)へ駆動する。この駆動は、型10と基板11との距離に基づく制御により行われてもよいし、型10が受ける力に基づく制御により行われてもよい。パターン面22の全面が基板11の上のインプリント材と接触するように、気室15の圧力制御と型駆動部8の制御とが同時に行われる。この型10と基板11の上のインプリント材との接触が開始された後から該接触を進行させてパターン面22の全面にインプリント材を拡げることを、以下では「押印」と呼ぶ。
上記したように、型駆動部8および基板駆動部13は、型10(のパターン面22)と基板11との相対位置が調整されるように基板11および型10の少なくとも一方を駆動する相対駆動機構を構成する。該相対駆動機構による相対位置の調整は、基板11の上のインプリント材に対する型10のパターン面22の接触、および、インプリント材の硬化物からのパターン面22の分離のための駆動を含む。基板駆動部13は、複数の自由度(例えば、X、Y、θz軸の3軸、好ましくは、X、Y、Z、θx、θy、θzの6軸)を持つ駆動機構でありうる。型駆動部8も、複数の自由度(例えば、Z、θx、θyの3軸、好ましくは、X、Y、Z、θx、θy、θzの6軸)を持つ駆動機構でありうる。
図2に例示されるように、型駆動部8は、型保持部9をZ方向に駆動する3つの駆動系Z1、Z2、Z3を含みうる。駆動系Z1、Z2、Z3は、例えば、Z方向における位置およびZ方向に作用する力を検出するセンサを含み、これらのセンサの出力に基づいて、型10の位置、姿勢ならびに型10に加わる力を制御することができる。
例えば、駆動系Z1、Z2は型10を基板11側(-Z方向)へ押し込み、駆動系Z3は型10を基板11とは反対側(+Z方向)へ押し込むことで、型1を+X方向へ傾けることができる。このような制御により、型10のパターン面22の傾き(θx、θy方向の制御)や、基板11の傾きおよび/または面内形状に応じた姿勢制御が可能になる。
インプリント材がパターン面22全域に拡がった後に、インプリント材に硬化用のエネルギーが与えられてインプリント材が硬化する(硬化工程)。硬化用エネルギーは、光源5から発生し、ビームスプリッタ6、型10を通ってインプリント材に与えられる。インプリント材の硬化後、制御部1は、型駆動部8を基板11の反対側(+Z方向)へ駆動させ、型10のパターン面22をインプリント材から引き離す(離型工程)。
以上により、1つのショット領域に対するパターン形成が完成となる。インプリント装置IMPは、上記した接触工程、硬化工程、離型工程におけるインプリント材の状態を確認するためにインプリント材を撮像するカメラ23を備えていてもよい。
基板11内にインプリント材供給済みの他のショット領域があれば、次にパターン形成を行うべき領域が型10の下に位置するように基板駆動部13が駆動され、接触工程、硬化工程、離型工程を行われる。基板11内にインプリント材供給済みの他のショット領域がなければ、新たなショット領域にインプリント材の供給が行われる。基板11内にパターン形成をすべきショット領域がなくなれば、基板11は基板保持部12から離脱し、装置外へ搬出される。
図3を参照して、型10と基板11との位置合わせに用いられるアライメントマークとしての型側マーク18及び基板側マーク19について説明する。本実施形態では、基板11の上の1つのショット領域に6つのチップ領域が配置されているものとする。
図3(a)には、型10のパターン面22の四隅に形成された型側マーク18a~18hが示されている。例えば、横方向に長手方向を有する型側マーク18a、18b、18e、18fは、X方向に計測方向を有するマークである。また、縦方向に長手方向を有する型側マーク18c、18d、18g、18hは、Y方向に計測方向を有するマークである。また、図3(a)において、破線で囲まれた領域は、6つのチップ領域のそれぞれに転写すべきパターンが形成されたパターン領域を示している。
図3(b)には、基板11の上の1つのショット領域13aの四隅に形成された基板側マーク19a~19hが示されている。例えば、横方向に長手方向を有する基板側マーク19a、19b、19e、19fは、X方向に計測方向を有するマークである。また、縦方向に長手方向を有する基板側マーク19c、19d、19g、19hは、Y方向に計測方向を有するマークである。また、図3(b)において、ショット領域13aの内側の実線で囲まれた領域は、チップ領域を示している。
インプリント処理を行う際、具体的には、型10と基板11の上のインプリント材とを接触させる際には、型側マーク18a~18hのそれぞれと基板側マーク19b~19hのそれぞれとが互いに近傍に位置することになる。したがって、検出部15によって型側マーク18と基板側マーク19とを検出することで、型10のパターン面22の形状及び位置と基板11のショット領域13aの形状及び位置とを比較することができる。型10のパターン面22の形状及び位置と基板11の上のショット領域13aの形状及び位置との間に大きな差(ずれ)が生じると、重ね合わせ誤差が許容範囲を超え、パターンの転写不良(製品不良)を招いてしまう。
図4を参照して、インプリント処理によって型10のパターンが基板上のインプリント材に転写される様子を説明する。図4(a)に示すように、接触工程が開始される前に、インプリント材20がショット領域に供給される。インプリント材は一般に揮発性が高いため、インプリント処理の直前に供給される。インプリント材の揮発性が低い場合には、インプリント材がスピンコートなどにより事前に基板全面へ塗布されてもよい。また、離型工程においてインプリント材が基板から剥がれないように、インプリント材と基板の間に密着性を向上させる材料を事前に塗布しておくことが一般的である。
次に、図4(b)に示すように、接触工程において、型10とインプリント材とが接触して、インプリント材が型10のパターン部(凹凸構造)内に充填する。インプリント材は可視光を透過するため、基板側マーク19は検出部4によって観察可能である。また、紫外光によってインプリント材を硬化させるため、型10は石英など透明な材料で構成される。そのため、型10とインプリント材との屈折率差が小さく、凹凸構造だけでは、型側マーク18が計測できなくなる場合がある。そこで、型側マーク18を、型10とは異なる屈折率や透過率の物質で構成する、あるいは、イオン照射などにより型10のマーク部の屈折率を変える等の手法が提案されている。これらの手法を用いることで、図4(b)の状態においても、検出部4は、型側マーク18を計測することが可能である。
図4(c)は、硬化工程および離型工程を経て、型10がインプリント材から引き離された状態を示している。離型完了後、基板上に硬化されたインプリント材のパターン21が残ることで、型10のパターンが基板に転写される。
図5には、一般的な円形基板と、そこに配置される複数のショット領域のレイアウト(ショットレイアウト)が例示されている。複数のショット領域は、型10のパターンの全てが転写されるフルショット領域Sa(フルフィールド)と、基板の外周部に位置していることによって型10のパターンの一部のみが転写される欠けショット領域Sb(パーシャルフィールド)とを含みうる。「欠け」がなくても、隅部が基板の外周に触れているだけのショット領域や、基板の外周に近いショット領域も欠けショット領域に分類されてもよい。基板は、チップが形成される有効領域と、該有効領域の外側の、チップが形成されない無効領域とを有する。例えば、基板の外周端から所定距離の領域は、前工程のプロセスの影響を受けやすいとの理由により、あるいは、基板収容装置の規格により、インプリントの対象外である無効領域とされうる。このような無効領域に一部がかかっているショット領域も、欠けショット領域に分類されてもよい。したがって、欠けショット領域は、有効領域の外縁によって規定されるショット領域であると理解されてもよい。
一例において、型10には複数のチップパターン領域が形成されており、基板のフルショット領域には、それに対応して複数のチップ領域が形成されている。型10の複数のチップパターンが互いに同じパターンである場合、基板のフルショット領域には、複数のチップ領域には互いに同じパターンを有するチップが構成される。このチップ1つ1つがデバイスとして機能する。このため、欠けショット領域Sbにおいても、少なくとも1つのチップが作成される場合には、インプリントによって作成されるデバイスの生産量を増やすことができる。
インプリント時にインプリント材を介して型10を基板に接触させる際、転写領域とその外では、例えばインプリント材の供給(塗布)状況が異なる。インプリント装置IMP内でインプリント材が供給される場合、基板外周ぎりぎりまでインプリント材を供給すると基板外への漏れが発生することが考えられるため、基板端部における一定範囲にはインプリント材を供給しないことが一般的である。また、スピンコートにおいても、基板端部のインプリント材が装置内で剥がれてゴミになることを防ぐため、一旦全面に塗布した後、基板端部のインプリント材を除去するエッジリンス工程が実施される。また、微小パーティクル対策として、基板外周部を削る工程(ベベル研磨工程)も実施されうる。
これらを踏まえて、欠けショット領域Sbにインプリントする際の、断面を示したものが図6である。図6(a)は、型10が基板11上のインプリント材20と接触する前の状態を示す。前述したように、インプリント材20は基板端まで供給されていない。また、図6(a)では、基板11の端部は加工されていないものを例として挙げた。
図6(b)は、型10が基板11上のインプリント材20と接触した状態を示している。この際、型11は各種インプリント条件や自重たわみなどにより変形するが、インプリント材20を介して基板11に押印されている部分は、基板11の平面に倣った形状になる。一方、インプリント材20の介在がない基板端では、型10の変形が現れる。この際、インプリント材20は、基板端に向かって広がるが、型10の変形により基板11との隙間が狭まるのに倣って徐々に薄くなる。インプリント材20が極薄もしくは無い領域が発生し、型10と基板11とが接触する領域が発生する。この後、基板側マークと型側マークとの相対位置の計測結果に基づいて相対位置合わせ駆動が行われるが、型10と基板11とがほぼ直接接触しているこの状態では、型10と基板11とに大きな剪断力が発生し、駆動できなくなる、または駆動しづらくなる。また、型10と基板11がほぼ直接接触した状態では、仮に駆動できても、型10を部分的に破壊する、あるいは傷つける可能性もある。エッジリンスなどにより密着材がない領域で型10とインプリント材20とが接触する、またはインプリント材厚みにムラが発生すると、型10とインプリント材20とを剥離するときにインプリント材20の一部が型10に付着しうる。型10に付着したインプリント材は、次のショット領域に対するインプリント性能に影響を及ぼしうるため、そのような付着は防止する必要がある。
図6(c)には、基板11の端部に傾斜が付けられた構造が示され、図6(d)には、基板11の端部に段差が設けられた構造が示されている。このような傾斜または段差を設けることにより、型10と基板11との直接接触を避けることができる。
図9には、本実施形態における、欠けショット領域にインプリントを行うインプリント方法を示すフローチャートが示されている。前述したように、基板は、チップが形成される有効領域と、該有効領域の外側の、チップが形成されない無効領域とを有する。無効領域は、例えば、有効領域の外側の外側領域をエッチングして上記のような傾斜または段差が形成された領域である。工程S901で、制御部1は、有効領域と無効領域との高低差に基づいて、欠けショット領域に対するインプリント条件を決定する。その後、工程S902で、制御部1は、工程S901で決定されたインプリント条件に従い、欠けショット領域にインプリントを行う。
図6(c)あるいは図6(d)に示したような構成でインプリントを行うことにより、図6(b)に示したような構成に比べて、型10と基板11とが接触しにくくなり、欠けショット領域に対するインプリント性能の低下が抑制されうる。しかし、型10の変形量が基板11の端部の傾斜または段差量よりも大きい場合には、図6(b)と同様の現象が発生しうる。そこで、型10の変形量をも考慮した、以下で示すようなインプリント方法が実施されてもよい。
種々のインプリント条件のうち、基板端にインプリントする際に、押印領域における型の接触面からの変位量(変形量)が大きい条件を挙げ、シミュレーションによってその影響を見積もった結果が図7である。インプリント条件は複数の条件を含みうる。一例において、複数の条件は、押印力、背面加圧力、型の傾きでありうる。図7は、型10の厚みが1mmである場合のシミュレーション結果である。押印力(Imprint Force:IF)とは、型10を基板11上のインプリント材20に接触させる際のZ方向の相対的な力の大きさを指す。型10とインプリント材20の接触時から剥離時までの間でこの力を変化させることもあるが、インプリント条件によって本課題に影響するタイミングが異なるため、事前評価やシーケンスの検討によって着目する力のタイミングは選定される。影響するタイミングの一例として、型10と基板11との相対位置合わせ駆動が行われるタイミングでの押印力が挙げられる。
背面加圧力(Back Pressure:BP)とは、型10を基板11側へ凸状に変形させるために加える力の大きさを指している。押印時の型10の凸形状に応じて、相対的なショット形状の変化が発生するため、この力を制御する。型10を直接接触して変形させてもよいし、型10上部の空間の気圧を変化させてもよい。本シミュレーションでは、変形部14により型10上部の空間である気室15の圧力を変化させるモデルを採用した。
型の傾き(Tilt:T)とは、型駆動部8による型10のθx、θy方向の制御により型10をX軸まわりやY軸まわりに傾ける量を指している。
押印面積とは、インプリントする領域(インプリント材が存在している領域)の面積を指している。押印面積は、型10のパターン面22の面積に対するインプリントする領域(インプリント材が存在している領域)の面積の比(面積比)で示されてもよい。面積比は、フルショット領域であれば100%であり、欠けショット領域では基板端部の位置に応じて100%未満の値になる。図7では、面積に15%、25%、50%の例が示されている。一般的に、面積比が小さいほど、押印領域外の型変形量が大きい。
図7における各グラフの横軸は、押印領域端を0とし、押印領域外で型10が変形しうる領域の押印領域端からの距離を示している(図6参照)。縦軸は型10の変位量を示している。図7によると、押印領域端から離れるにしたがって型10の変位量が大きくなっている傾向が確認できる。また、押印面積、およびインプリント条件(押印力、背面加圧力、型の傾き)によって、型10の変位量が異なることも確認できる。比較例として、図8に、型10の厚みが3mmである場合のシミュレーション結果を示す。型が厚くなると、押印力および背面加圧力の変化に対する型の変形量は小さくなることがわかる。しかし、型全体が傾く型の傾きTに対して型が厚くなっても図7とほぼ同じ結果である。
これらのインプリント条件(押印力、背面加圧力、型の傾き)は同時に発生しうる。このため、各インプリント条件に対する変位量を求め、それらを加算することでインプリント時の型変位量を求めることができる。基板端の基板表面に対する型変位量を求めることにより、型10が基板11に直接接触しない条件でインプリントを実施することができる。
図10を参照して、本実施形態におけるインプリントシーケンスを説明する。
まず、工程8-1で、制御部1は、基板端部(無効領域)の凹凸構造(基板端構造)の情報を取得する。基板端構造の情報から、有効領域と無効領域との高低差が求められる。基板端構造の情報は、例えば、レーザー変位計や共焦点顕微鏡などの高さ方向の位置を計測できる計測器と、基板を保持し所定の位置へ駆動することができるステージとを組み合わせた計測システムを使用して、取得される。基板端構造は、基板の設計条件および加工条件の少なくともいずれかに基づいて予測または推定されてもよいが、基板毎にばらつきがある場合や、所定枚数毎の抜き取り検査が必要である場合には、適宜計測が必要となる。
工程8-2は、インプリントするための基板を準備する工程である。基板を準備する工程は、基板上に薄膜を構成すること、基板の温度調整を行うこと、基板の外形計測を行うこと、基板を基板保持部12へ搭載すること等を含みうる。なお、工程8-1と工程8-2はその一部または全部の順番が逆転してもよい。例えば、本来であればインプリントする際の基板の構造を計測したいため、基板への各種工程が全て終了し基板が基板保持部12へ搭載された後に、基板端構造を計測するのが望ましい。しかし、計測している間はインプリント工程を実施することはできないため、生産性が低下する。そこで、基板保持部12に搭載する前に、別ユニットで計測することでインプリント工程と並行して実施するようにしてもよい。また、インプリント装置IMPの外部で事前に計測を行う場合は、その後の基板への各種工程での基板端部構造の変化を予測する。
前述したように、図7および図8で示したようなシミュレーション結果から、インプリント条件とインプリント時の型10の変位量(型変位量)との間の関係が予め得られている。工程8-3では、制御部1は、その関係に基づいて、仮設定されたインプリント条件の下で基板端のショット領域(欠けショット領域)にインプリントを行ったときの型変位量を予測する。制御部1は、仮設定されたインプリント条件から、型変位量を予測することができる。なお、型変位量の予測は、図7および図8で示したようなシミュレーション結果に基づいて行われてもよいし、事前に各種インプリント条件を変えながら実際にインプリントを実施した結果に基づいて行われてもよい。
工程8-4で、制御部1は、工程8-1で取得された基板端構造(から求まる高低差)と、工程8-3で得られた型の予測変位量とを比較する。例えば、図6(d)に示したような段差を有する基板端構造で、押印領域外における基板表面の方が型10の最大予測変位量より深ければ、型10と基板11との直接接触は回避される(8-4-1)。なお、「+α」は、安全係数あるいは余裕度を示す項であり、例えばインプリント時の条件のばらつき精度や基板端構造のばらつきを見込んだ値である。どの程度の余裕度を与えるかは、事前評価やこれまでの実績から決定されうる。図6(c)に示したような傾斜が付けられた基板端構造の場合、型の最大予測変位量だけでなく、中途での接触も考えられるため、各所での接触可否を求める必要がある。以上により、接触しないもしくは許容できないようなインプリント材の薄さが発生しないことが確認できたら、制御部1は、工程8-5で、本インプリント条件を装置に適用し、工程8-7で、インプリントを実施する。
一方、工程8-4での比較の結果、型10と基板11との直接接触が避けられないと判断される場合には(8-4-2)、インプリント条件の再設定が必要である。制御部1は、工程8-6で、基板端構造から求まる高低差と予測された型変位量とに基づいて、仮設定されたインプリント条件を修正することにより、インプリント条件を決定する。この工程8-6において、制御部1は、型変位の許容量を基板端構造から求め、変更可能な各インプリント条件を調整する。例えば、押印力、背面加圧力、型の傾きが調整される。また、型が厚い場合は型の傾きにしか敏感度を持たないため、型の傾きを調整する、という選択肢がとられる。押印力、背面加圧力、型の傾き等のインプリント条件は、型の変形だけではなく、転写パターンの形状、インプリント材の充填性、型の端からのインプリント材の浸み出しといった性能とも関連している。そのため、各インプリント条件の重要度および許容度、各性能への敏感度等の情報を事前に入力しておくことで自動的に各インプリント条件を配分をしなおすことが望ましい。
図11を参照して、インプリント条件の調整手順の具体例を示す。
上記した押印力、背面加圧力、型の傾きは、他のインプリント結果にも影響を及ぼすパラメータである。例えば、特開2013-55327号公報にも記載されているように、これらのパラメータを変化させると型と基板との相対ショット形状が変化することが知られている。以下では、型と基板との相対ショット形状を単に「ショット形状」という。
ここで、取得された基板端形状と、シミュレーションまたは事前評価による型変形量とを比較した結果、型と基板との接触可能性があると判断されたとする。この際、ショット形状の敏感度と型変形の敏感度を、複数の条件の項目(押印力/背面加圧力/型の傾き)ごとに比較する。ショット形状は様々な形状を含んでおり、各項目が影響する形状が異なるため、これらのインプリント条件を組み合わせて所望の形状を発現させている。このため、必要な形状補正に対する敏感度の項目差は存在する。
本実施形態において、複数の条件それぞれの変化に対する、型と基板とのショット形状の敏感度および型の変形の敏感度の情報に基づいて、各条件の修正に対する優先度が決定されている。例えば、図11の例において、項目Aに関しては、型変形の敏感度が高く、ショット形状の敏感度は低い。項目Bに関しては、型変形の敏感度およびショット形状の敏感度は共に中程度である。項目Cに関しては、型変形の敏感度は低く、ショット形状の敏感度が高い。この中で、調整に最適な項目は、ショット形状の敏感度は低く、型変形の敏感度が高い項目(図10の例では項目C)である。そのような項目であれば、型10と基板11とが接触しない条件に変更しても、ショット形状への影響は小さいので、本補正に対して最も好都合である。逆に、ショット形状への敏感度が高く、型変形の敏感度が低い項目は、ショット形状補正の優先度を上げるべきである(接触回避項目としては優先度を下げる)。このように、ショット形状の敏感度が低く、型変形の敏感度が高いほど、高い優先度が与えられる。これらの優先順位を事前に設定しておき、型10と基板11との接触の可能性が出た際には、優先度に従う順序でインプリント条件が修正される。
その後、制御部1は、工程8-7で、インプリントを実施する。
以上のインプリントシーケンスによれば、インプリント時の転写精度を維持しつつ基板端と型との直接接触を回避することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態として、インプリント条件に応じた基板端構造を決定し、基板に追加工を施す手法を説明する。
図7および図8に示したようなシミュレーションや事前評価により、各インプリント条件での型変形量が取得される。この結果に基づいて、基板端に追加工を施す。図12を参照して、基板端部に段差構造を形成する手順を説明する。
まず、基板11の全面にインプリント材20が塗布される(図12(a))。このとき、基板11には、前工程で構成されたパターンや膜があってもよい。
次に、基板端における所定幅のインプリント材20が除去される(図12(b))。例えば、除去する部分のインプリント材20に露光光を照射し、変質したインプリント材20を除去する手法が用いられる。そのほか、薬液だけで不要な部分を除去することもできるが、精度よく除去する領域を確定するのであれば露光による方法が望ましい。除去する幅も、押印領域の大きさに関与するため、作成するデバイス条件やチップレイアウトのみならず、型変形の影響に基づいて決定される。
次に、基板11のエッチング処理が行われる(図12(c))。ここで、インプリント材20が除去された部分がエッチングされる一方、インプリント材20が残っている部分は保護されるため、基板端部に段差構造が形成される。段差構造の深さは、前述のシミュレーションや事前評価に基づき決定されうる。
最後に、基板上に残ったインプリント材20が除去され、基板端へ段差構造を作成する工程が完了する(図12(d))。
基板端構造を作成する手法は、これに限らない。例えば、微小異物が付きやすいベベル部分を研磨するベベル研磨装置があるが、これを用いて所望の構造になるように基板端を研磨してもよい。ただし、研磨装置では段差構造にならず、なだらかな傾斜になるため、上記したエッチングの方が型変形により接触しづらい所望の構造を形成しやすい。
以上の加工工程をインプリント前に基板に施すことにより、必要なインプリント条件でインプリントしても、基板と型が接触することがなくなる。
図13には、本実施形態におけるインプリント方法のフローチャートが示されている。工程S1301で、インプリントするための基板が準備される。基板は、チップが形成される有効領域と、該有効領域の外側の外側領域とを有する。基板を準備する工程は、基板上に薄膜を構成すること、基板の温度調整を行うこと、基板の外形計測を行うこと、基板を基板保持部12へ搭載すること等を含みうる。工程S1302で、制御部1は、欠けショット領域に対するインプリント条件に基づいて、準備された基板の有効領域と外側領域との高低差を決定する。工程S1303で、決定された高低差に従って外側領域をエッチングし、基板の有効領域の外側に、チップが形成されない無効領域を形成する。その後、工程S1304で、制御部1は、基板の有効領域上のショット領域にインプリント材を供給してチップのパターンをインプリント材に転写するインプリントを行う。
以上のインプリント方法によれば、基板端と型との直接接触を回避することができ、これにより、欠けショット領域に対するインプリント性能の低下が抑制されうる。
<物品製造方法の実施形態>
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用の型等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品製造方法について説明する。図14の工程SAでは、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコン基板等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図14の工程SBでは、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図14の工程SCでは、インプリント材3zが付与された基板1zと型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを介して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図14の工程SDでは、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凸部が硬化物の凹部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図14の工程SEでは、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。図14の工程SFでは、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
IMP:インプリント装置、1:制御部、3:供給部、4:検出部、8:型駆動部、10:型、11:基板、12:基板保持部、13:基板駆動部、14:変形部、15:気室

Claims (8)

  1. 型を用いて基板のショット領域にインプリントを行うインプリント方法であって、
    前記基板は、チップが形成される有効領域と、前記有効領域の外側の、チップが形成されない無効領域とを有し、前記無効領域は、前記有効領域の外側の外側領域をエッチングして形成された領域であり、
    前記インプリント方法は、
    前記有効領域と前記無効領域との高低差に基づいて、前記有効領域の外縁によって規定される欠けショット領域に対するインプリント条件を決定する工程と、
    前記決定されたインプリント条件に従い、前記欠けショット領域に前記インプリントを行う工程と、
    を有することを特徴とするインプリント方法。
  2. 前記基板の前記無効領域の構造である基板端構造の情報を取得する工程と、
    インプリント条件とインプリント時の前記型の変位量との間の予め得られた関係に基づいて、仮設定されたインプリント条件の下でインプリントを行ったときの前記型の変位量を予測する工程と、を更に有し、
    前記インプリント条件を決定する工程では、前記基板端構造から求まる前記高低差と前記予測された変位量とに基づいて、前記仮設定されたインプリント条件を修正することにより、インプリント条件を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント方法。
  3. 前記インプリント条件は複数のインプリント条件を含み、
    前記複数のインプリント条件それぞれの変化に対する、前記型と前記基板との相対ショット形状の敏感度および前記型の変形の敏感度の情報に基づいて、各条件の修正に対する優先度を決定する工程を更に有し、
    前記インプリント条件を決定する工程では、前記優先度に従う順序でインプリント条件を修正する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のインプリント方法。
  4. 前記優先度を決定する工程では、前記相対ショット形状の敏感度が低く、前記型の変形の敏感度が高いほど、高い優先度を与える、ことを特徴とする請求項3に記載のインプリント方法。
  5. 前記複数のインプリント条件は、前記型を前記欠けショット領域の上のインプリント材に接触させる際の押印力と、前記型の背面に加える圧力である背面加圧力と、前記型の傾きとを含む、ことを特徴とする請求項3または4に記載のインプリント方法。
  6. 前記情報を取得する工程では、前記基板端構造を計測することにより、または、前記基板の設計条件および加工条件の少なくともいずれかに基づいて予測することにより、前記情報を取得する、ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載のインプリント方法。
  7. チップが形成される有効領域と前記有効領域の外側の外側領域とを有する基板を準備する工程と、
    前記有効領域と前記外側領域との高低差を決定する工程と、
    前記決定された高低差に従って前記外側領域をエッチングし、前記有効領域の外側に、チップが形成されない無効領域を形成する工程と、
    前記有効領域上のショット領域にインプリント材を供給して前記チップのパターンを前記インプリント材に転写するインプリントを行う工程と、を有し、
    前記高低差を決定する工程では、前記有効領域の外縁によって規定される欠けショット領域に対する前記インプリントの条件に基づいて前記高低差を決定する、ことを特徴とするインプリント方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のインプリント方法に従い基板の上にパターンを形成する工程と、
    前記パターンが形成された基板を処理する工程と、
    を含み、前記処理された基板から物品を製造する、
    ことを特徴とする物品製造方法。
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