JP7336219B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法などの画像形成方法に使用されるトナーに関する。
近年、電子写真画像形成装置には、より一層の高速化、長寿命化、省エネルギー化、小型化が求められており、これらに対応するために、トナーに対しても種々の性能のより一層の向上が求められている。特に高速化、長寿命化によって、現像機内のトナーが熱や衝撃などのストレスを受ける機会は増大していく傾向にある。そのため、多数枚の画像出力時においても、使用環境によらず良好な画質を保つために、帯電性、耐久性を高いレベルで維持するトナーが特に求められている。トナーの帯電性、耐久性を向上させるための方策としてマイクロキャリア効果、研磨効果、滑剤効果を付与する外添剤の検討がされている。
特許文献1及び2では、球形シリカと脂肪酸金属塩を含有させることで、転写性を向上し、部材へのフィルミングを防止できるトナー、及び高温高湿下においても帯電安定性に優れるトナーが提案されている。
また、特許文献3では、球状シリカとハイドロタルサイト化合物を含有させることで、安定した帯電性が得られるトナーが提案されている。
特開2006-58359号公報 国際公開第2010/113870号 特開2018-40967号公報
しかし、特許文献1及び2について本発明者らが鋭意検討した結果、さらなる高速化・長寿命化に対しては、脂肪酸金属塩の機能を耐久使用後半まで維持させる必要がある点で改善の余地があることが分かった。
また、特許文献3のトナーは、特定の使用条件において優れた性能を示すものであるが、さらなる高速化・長寿命化に関して改善の余地があることが分かった。
本発明は、上記のような課題を解決するものである。すなわち、本発明は、高速化、長寿命化に対応した画像形成装置においても、安定した帯電性と高い耐久性を有するトナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、以下のトナーにより上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、結着樹脂を含有するトナー粒子並びに外添剤A及び外添剤Bを含有するトナーであって、
該外添剤Aは、個数平均粒径Daが10nm以上40nm以下のシリカ微粒子であり、
該外添剤Bは、個数平均粒径Dbが100nm以上であるシリカ以外の微粒子であり、
該外添剤Aと該外添剤Bの仕事関数の差の絶対値が、0.10eV以下であり、
該外添剤Aの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.50質量部以上5.00質量部以下であり、
該外添剤Bの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.010質量部以上1.000質量部以下であることを特徴とするトナーに関する。
本発明によれば、高速化、長寿命化に対応した画像形成装置においても、安定した帯電性と高い耐久性を有するトナーを提供することができる。
画像形成装置の概略構成図 仕事関数の測定で得られるチャートの例
本発明において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、結着樹脂を含有するトナー粒子並びに外添剤A及び外添剤Bを含有するトナーであって、
該外添剤Aは、個数平均粒径Daが10nm以上40nm以下のシリカ微粒子であり、
該外添剤Bは、個数平均粒径Dbが100nm以上であるシリカ以外の微粒子であり、
該外添剤Aと該外添剤Bの仕事関数の差の絶対値が、0.10eV以下であり、
該外添剤Aの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.50質量部以上5.00質量部以下であり、
該外添剤Bの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.010質量部以上1.000質量部以下であることを特徴とする。
上記条件を満たすことで本発明の効果が得られる理由について、本発明者らは次のように考えている。
外添剤A(シリカ微粒子)と外添剤B(個数平均粒径Dbが100nm以上のシリカ以外の微粒子)を含有させ、外添剤Aと外添剤Bの仕事関数の差の絶対値を0.10eV以下にすることで、耐久使用後半においても外添剤Bの機能が低下することなく発揮される。
外添剤Aと外添剤Bの仕事関数差が大きい場合、耐久使用時に外添剤Aと外添剤Bが接触した際、仕事関数の大きな外添剤から小さな外添剤へ仕事関数の差に応じて電子の移動が起こる。その結果、電子を放出した外添剤はポジに、電子を授与した外添剤はネガに帯電するため、外添剤Aと外添剤Bは静電的に付着しやすい。外添剤Bに外添剤Aが付着すると、マイクロキャリア効果、滑剤効果、研磨効果等の外添剤Bの機能が低下する。
一方で、外添剤Aと外添剤Bの仕事関数の差の絶対値(|A-B|)が0.10eV以下である場合、両者が接触した場合においても電子の移動が少ないため、外添剤Aと外添剤Bの付着が抑制されると考えている。好ましくは仕事関数の差の絶対値が0.05eV以下である。0.05eV以下である場合、本発明の効果がより得られやすい。下限は特に制限されないが、外添剤Aと外添剤Bの仕事関数の差の絶対値が、0.00eV以上であることが好ましい。
外添剤Aの仕事関数は、外添剤Aの個数平均径、表面処理等で制御できる。外添剤Bの仕事関数は、外添剤Bの種類、個数平均粒径、表面処理等で制御できる。
外添剤Aの仕事関数は、好ましくは5.50eV~5.80eVである。
外添剤Bの仕事関数は、好ましくは5.50eV~5.80eVである。
外添剤Aの個数平均粒径Daは、10nm以上40m以下である。個数平均粒径が上記範囲であることで、外添剤Aをトナー粒子に均一かつ強固に固着させることができ、高速機での長期使用時においても、外添剤Aが外添剤Bに付着することを抑制できる。
40nmより大きくなると、外添剤Aをトナー粒子へ均一かつ強固に付着させることが難しく、外添剤Bに付着しやすくなり、耐久使用後半において外添剤Bの機能が低下する
。Daは、このましくは15nm以上35nm以下である。外添剤Aの個数平均粒径Daは、製造条件を調整することで制御することができる。
一方、外添剤Bの個数平均粒径Dbは100nm以上である。Dbが100nmより小さい場合、マイクロキャリア効果、滑剤効果、研磨効果等の外添剤Bの機能が発現しにくい傾向がある。Dbは、好ましくは150nm以上である。上限は特に制限されないが、好ましくは1000nm以下であり、より好ましくは800nm以下である。Dbは、製造条件を調整することで制御することができる。
また、外添剤Aの含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.50質量部以上5.00質量部以下である。0.50質量部以下では、耐久使用後半までトナーの帯電性・流動性を維持することができず、規制不良が発生しやすくなる。一方、5.00質量部以上では、外添剤Aをすべてトナー粒子表面に均一かつ強固に固着させることが困難になり、耐久使用時の外添剤Bへの付着を抑制できないため、本発明の効果が得られない。
外添剤Aの含有量は、トナー粒子100質量部に対して、好ましくは0.70質量部以上4.00質量部以下である。
さらに、外添剤Bの含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.010質量部以上1.000質量部以下である。0.010質量部以下では、外添剤Bの機能が発現できない。1.000質量部以上では、外添剤Bをトナー粒子表面に均一に固着させることが困難になり、耐久使用後半での帯電不良、流動性低下等の要因となる。
外添剤Bの含有量は、トナー粒子100質量部に対して、好ましくは0.100質量部以上0.500質量部以下である。
以下に本発明のトナーの好ましい形態について説明する。
外添剤Bはチタン酸ストロンチウム、ハイドロタルサイト化合物、脂肪酸金属塩、アルミナ、及び酸化チタンからなる群から選択される少なくとも一であることが好ましい。より好ましくは、ハイドロタルサイト化合物、及び脂肪酸金属塩からなる群から選択される少なくとも一である。また、外添剤Bが、ハイドロタルサイト化合物であることが特に好ましく、外添剤Bが脂肪酸金属塩であることも特に好ましい。
外添剤Bがマイクロキャリア効果を発揮するハイドロタルサイト化合物である場合、及び滑剤効果を発揮する脂肪酸金属塩である場合、特に、外添剤表面の状態がその機能に影響を与える。そのため、これらの外添剤を外添剤Bとして用いる場合、本発明の効果が得られやすい。
ハイドロタルサイト化合物の個数平均粒径Dbは、100nm~1000nmであることが好ましく、200nm~800nmであることがより好ましい。
脂肪酸金属塩の個数平均粒径Dbは、100nm~1000nmであることが好ましく、200nm~500nmであることがより好ましい。
脂肪酸金属塩は、炭素数12~22(好ましくは16~20)の高級脂肪酸の、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、及びリチウムからなる群より選ばれる少なくとも一の金属の塩が好ましい。より好ましくは亜鉛又はカルシウムの塩であり、さらに好ましくは亜鉛の塩である。
脂肪酸金属塩は、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛などが挙げられる。
脂肪酸金属塩の製造方法は特に制限されず公知の方法を採用しうる。
ハイドロタルサイト化合物は、上記特性を満足すれば特に限定されることはないが、以下の構造式で表されたものを用いることができる。
2+ 3+ (OH)n- (x/n)・mH
(M2+は2価の金属イオンを表し、M3+は3価の金属イオンを表し、An-はn価の陰イオンを表し、0<x≦0.5、x+y=1であり、m≧0である。)
2価の金属イオン、3価の金属イオンは、異なる元素を複数含有する固溶体であっても構わず、これらの金属イオンの他に1価の金属イオンを微量含んでいても構わない。
2価の金属イオンを与える金属としては、Mg、Zn、Ca、Ba、Ni、Sr、Cu、Feが例示され、3価の金属イオンを与える金属としては、Al、B、Ga、Fe、Co、Inが例示される。2価の金属イオンとしては、Mg2+が好ましく、3価の金属イオンとしては、Al3+が好ましい。
n価の陰イオンとしては、CO 2-、OH、Cl、I、F、Br、SO 2-、HCO 2-、CHCOO、NO が挙げられ、これらは単独であっても複数存在しても構わない。
ハイドロタルサイト化合物は、例えば、例えば、MgAl(OH)16CO・4HOで表される。ハイドロタルサイト化合物の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができ、天然物であっても人工物であってもよい。
トナー粒子表面における外添剤Bの固着率Kbは、15%以上70%以下であることが好ましく、20%以上65%以下であることがより好ましい。15%以上であることで外添剤Aとの付着を抑制しやすくなるとともに、帯電性・流動性も良好となる。一方、70%以下であることで、マイクロキャリア効果、滑剤効果、研磨効果等の外添剤Bの機能を発現しやすい。外添剤Bの固着率Kbは外添剤Bの種類、個数平均径、添加量、外添強度で制御することができる。
また、トナー粒子表面における外添剤Aの固着率Kaは、60%以上95%以下であることが好ましく、70%以上95%以下であることがより好ましい。60%以上であることで、外添剤Aが、トナー粒子を離脱して外添剤Bへ付着することを抑制できる。外添剤Aの固着率Kaは外添剤Aの種類、個数平均径、添加量、外添強度で制御することができる。
外添剤Aの個数平均粒径Daに対する外添剤Bの個数平均粒径Dbの比Db/Daが7.5以上であることが好ましく、8.0以上であることがより好ましい。上限は特に制限されないが、50.0以下であることが好ましく、20.0以下であることがより好ましい。
Db/Daが7.5以上であることにより、本発明の効果がより得られやすい。これは、外添剤Aに対して外添剤Bが十分大きいことになり、外添剤Bに外添剤Aが少量付着した場合においても、外添剤Bの機能低下を引き起こしにくくなるためだと考えている。
さらに、トナーが下記式(1)を満たすことが好ましく、式(1’)を満たすことがより好ましい。
{Ga×(1-Ka/100)}/{Gb×(1-Kb/100)}≦6.0 (1)
0.1≦{Ga×(1-Ka/100)}/{Gb×(1-Kb/100)}≦5.0
(1’)
Ga:トナー粒子100質量部に対する外添剤Aの含有量
Gb:トナー粒子100質量部に対する外添剤Bの含有量
Ka:トナー粒子表面における外添剤Aの固着率(%)
Kb:トナー粒子表面における外添剤Bの固着率(%)
式(1)を満たす場合、トナー粒子表面への固着が弱い外添剤Bの量に対して、トナー粒子表面への固着が弱い外添剤Aの量が少なくなることを示している。そのため、固着の弱い外添剤Bに対する外添剤Aの付着を抑制でき、外添剤Bの機能低下を抑制できるとともに、外添剤AとBの凝集塊の生成による部材汚染を抑制することができる。
以下に、本発明に用いられるシリカ微粒子について説明する。
シリカ微粒子としては、ゾルゲルシリカ粒子、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフュームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子、爆燃シリカ粒子が挙げられる。その中でも、球形のゾルゲルシリカ微粒子がより好ましい。シリカ微粒子が球形であることにより、外添剤Bとの接触する場合、接触面積が下がるため、外添剤Bへの付着を抑制する点で好ましい。外添剤Aの真円度は、好ましくは0.80以上0.99以下であり、より好ましくは0.85以上0.98以下である。
シリカ微粒子の表面は、疎水化処理されていることが好ましい。
疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を有する公知の有機珪素化合物が挙げられる。
具体的には、例えば、シラザン化合物(例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン等のシラン化合物;ヘキサメチルジシラザン;テトラメチルジシラザン等)のシラン系カップリング剤が挙げられる。その中でも、ヘキサメチルジシラザンが好ましい。これら疎水化処理剤の処理量とシリカ微粒子の表面官能基量によってシリカ微粒子の仕事関数が調整できる。
トナー粒子の製造方法は、特に制限されず、公知の方法を採用できる。
以下、本発明に用いられるトナー粒子の製造方法の中で最も好適な乳化凝集法によるトナー粒子の製造方法を例示して詳細に説明する。
(分散液調製工程)
結着樹脂粒子分散液は、例えば、以下のようにして調製される。結着樹脂が、ビニル系単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂)である場合には、前記ビニル系単量体をイオン性界面活性剤中で乳化重合やシード重合等行うことにより、ビニル系樹脂の粒子をイオン性界面活性剤に分散させてなる分散液が調製される。
結着樹脂が、ポリエステル樹脂などのビニル系樹脂以外の樹脂の場合には、イオン性界面活性剤や高分子電解質を溶解した水系媒体に該樹脂を混合する。
その後、この溶液を樹脂の融点又は軟化点以上に加熱して溶解させ、ホモジナイザー等の剪断力の強力な分散機を用い、結着樹脂粒子をイオン性界面活性剤に分散させてなる分散液が調製される。
前記分散の手段としては、特に制限はないが、例えば、回転剪断型ホモジナイザーやメディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどのそれ自体公知の分散装置が挙げられる。
また、分散液を調製する方法として転相乳化法を用いてもよい。転相乳化法は、結着樹脂を有機溶媒に溶解し、必要に応じて中和剤や分散安定剤を添加して、撹拌下にて、水系溶媒を滴下して、乳化粒子を得た後、樹脂分散液中の有機溶媒を除去して、乳化液を得る方法である。このとき、中和剤や分散安定剤の投入順は変更してもよい。
結着樹脂粒子の個数平均粒径は、通常1μm以下であり、0.01μm~1.00μmであることが好ましい。個数平均粒径が1.00μm以下であると、最終的に得られるトナーの粒径分布が好適であり、遊離粒子の発生が抑制できる。また、個数平均粒径が前記範囲内にあると、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる。
乳化凝集法では、必要に応じて、着色剤粒子分散液を用いることができる。着色剤粒子分散液は、少なくとも着色剤粒子を分散剤中に分散させてなるものである。着色剤粒子の個数平均粒径は、0.5μm以下が好ましく、0.2μm以下がより好ましい。個数平均
粒径が0.5μm以下であると、可視光の乱反射を防ぐことができ、また、凝集工程において結着樹脂粒子と着色剤粒子とを凝集させやすい。個数平均粒径が前記範囲内にあると、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる。
乳化凝集法では、必要に応じて、ワックス粒子分散液を用いることができる。ワックス粒子分散液は、少なくともワックス粒子を分散剤中に分散させてなるものである。ワックス粒子の個数平均粒径は、2.0μm以下が好ましく、1.0μm以下がより好ましい。個数平均粒径が2.0μm以下であると、トナー粒子間でワックスの含有量にかたよりが少なく、長期にわたった画像の安定性が良好になる。個数平均粒径が前記範囲内にあると、トナー間の偏在が減少し、トナー中の分散が良好となり、性能や信頼性のバラツキが小さくなる。
着色剤粒子、結着樹脂粒子及びワックス粒子の組み合わせとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜自由に選択することができる。
上記分散液のほか、分散剤中に適宜選択した粒子を分散させてなるその他の粒子分散液をさらに混合してもよい。
該その他の粒子分散液に含まれる粒子としては、特に制限はなく目的に応じ適宜選択することができ、例えば、内添剤粒子、荷電制御剤粒子、無機粒子、研磨材粒子などが挙げられる。なお、これらの粒子は、結着樹脂粒子分散液中や着色剤粒子分散液中に分散させてもよい。
結着樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、ワックス微分散液、その他の粒子分散液等に含まれる分散剤としては、例えば、極性界面活性剤を含有する水系媒体などが挙げられる。水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。極性界面活性剤の含有量としては、一概に規定することはできず、目的に応じて適宜選択することができる。
極性界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤などが挙げられる。
アニオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。
カチオン界面活性剤の具体例としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの極性界面活性剤と、非極性界面活性剤とを併用することもできる。非極性界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。
着色剤粒子の含有量は、凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中の結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部~30質量部であることが好ましい。
ワックス粒子の含有量は、凝集粒子が形成された際の凝集粒子分散液中の結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部~25質量部が好ましく、5質量部~20質量部がより好ましい。
さらに、得られるトナーの帯電性をより詳細に制御するために、帯電制御粒子及び結着樹脂粒子を凝集粒子が形成された後に添加してもよい。
なお、結着樹脂粒子、及び着色剤粒子などの粒子の粒径測定は堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA-920を用いて行った。
(凝集工程)
凝集粒子を形成する凝集工程は、結着樹脂粒子、並びに必要に応じて着色剤粒子、及びワックス粒子等を少なくとも含む水系媒体中で、結着樹脂粒子、着色剤粒子、及びワックス粒子等を含む凝集粒子を形成する工程である。
凝集粒子は、例えばpH調整剤、凝集剤、安定剤を水系媒体中に添加し混合し、温度、機械的動力等を適宜加えることにより該水系媒体中に形成することができる。
pH調整剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム等のアルカリ、硝酸、クエン酸等の酸があげられる。凝集剤としては、ナトリウム、カリウム等の1価の金属塩;カルシウム、マグネシウム等の2価の金属塩;鉄、アルミニウム等の3価の金属塩等;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類があげられる。
安定剤としては、主に極性界面活性剤そのもの又はそれを含有する水系媒体などが挙げられる。例えば、各粒子分散液に含まれる極性界面活性剤がアニオン性の場合には、安定剤としてカチオン性のものを選択することができる。
凝集剤等の添加・混合は、水系媒体中に含まれる樹脂のガラス転移温度以下の温度で行うのが好ましい。この温度条件下で混合を行うと、凝集が安定した状態で進行する。混合は、例えばそれ自体公知の混合装置、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて行うことができる。
また、凝集工程において、凝集粒子の表面に、第2の結着樹脂粒子を含む結着樹脂粒子分散液を用いて、第2の結着樹脂粒子を付着させ、被覆層(シェル層)を形成することによりコア粒子表面にシェル層が形成されたコア/シェル構造を持つトナー粒子を得ることも可能である。
なお、この際用いる第2の結着樹脂粒子は、コア粒子を構成する結着樹脂粒子と同じであってもよく、異なったものであってもよい。なお、凝集工程は、段階的に複数回に分けて繰り返し実施してもよい。
(融合工程)
融合工程は、得られた凝集粒子を加熱して融着する工程である。融合工程に入る前に、トナー粒子間の融着を防ぐため、pH調整剤、極性界面活性剤、非極性界面活性剤等を適宜投入することができる。
加熱の温度としては、凝集粒子に含まれる樹脂のガラス転移温度(樹脂の種類が2種類以上の場合は最も高いガラス転移温度を有する樹脂のガラス転移温度)~樹脂の分解温度であればよい。したがって、前記加熱の温度は、前記結着樹脂粒子の樹脂の種類に応じて異なり、一概に規定することはできないが、一般的には凝集粒子に含まれる樹脂のガラス転移温度以上140℃以下である。なお、加熱は、それ自体公知の加熱装置・器具を用いて行うことができる。
融着の時間としては、加熱の温度が高ければ短い時間で足り、加熱の温度が低ければ長い時間が必要である。即ち、融合の時間は、加熱の温度に依存するので一概に規定することはできないが、一般的には30分以上10時間以下である。
上記の各工程を経ることにより得られたトナー粒子は、公知の方法に従って固液分離し、トナー粒子を回収し、次いで、適宜の条件で洗浄、乾燥等することができる。
(外添工程)
得られたトナー粒子に対し、外添剤Aと外添剤Bを添加することによってトナーを得ることができる。
トナーの製造方法は、結着樹脂を含有するトナー粒子に外添剤A及び外添剤Bを添加する工程を含むトナーの製造方法であって、
該外添剤Aは、個数平均粒径Daが10nm以上40nm以下のシリカ微粒子であり、
該外添剤Bは、個数平均粒径Dbが100nm以上であるシリカ以外の微粒子であり、
該外添剤Aと該外添剤Bの仕事関数の差の絶対値が、0.10eV以下であり、
該外添剤Aの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.50質量部以上5.00質量部以下であり、
該外添剤Bの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.010質量部以上1.000質量部以下であることが好ましい。
外添方法は特に制限されず公知の方法を採用しうる。
[結着樹脂]
結着樹脂としては、非晶性ポリエステルを含む下記の重合体又は樹脂を用いることが可能である。
例えば、ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン-インデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
非晶性ポリエステルは、「ポリエステル構造」を結着樹脂鎖中に有している樹脂であり、該ポリエステル構造を構成する成分としては、具体的には、2価以上のアルコールモノマー成分と、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分とが挙げられる。
例えば、2価以上のアルコールモノマー成分として、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)-ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセリン、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
これらの中で好ましく用いられるアルコールモノマー成分としては、芳香族ジオールであり、ポリエステル樹脂を構成するアルコールモノマー成分において、芳香族ジオールは、80モル%以上の割合で含有することが好ましい。
一方、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6~18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。
これらの中で好ましく用いられる酸モノマー成分としては、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸である。
また、ポリエステル樹脂の酸価は、1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であることが摩擦帯電量の安定性の観点で好ましい。
なお、酸価は、樹脂に用いるモノマーの種類や配合量を調整することにより、上記範囲とすることができる。具体的には、樹脂製造時のアルコールモノマー成分比/酸モノマー成分比、分子量を調整することにより制御できる。また、エステル縮重合後、末端アルコールを多価酸モノマー(例えば、トリメリット酸)で反応させることにより制御できる。
また、結着樹脂として、結晶性ポリエステルを用いることもできる。
[着色剤]
着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタ着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ着色染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアン着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1~5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン着色染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロー着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、1
20、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー着色染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
上記着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましい。
[ワックス]
トナーにはワックスを用いてもよい。ワックスとしては、特に限定されないが、以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスのような炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。
さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸のような飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸のような不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのような飽和アルコール類;ソルビトールのような多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸のような脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールのようなアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドのような飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドのような不飽和脂肪酸アミド類;m-キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドのような芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムのような脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、低温定着性、耐定着巻きつき性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックスが好ましい。
ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上25質量部以下が好ましい。
また、トナーの保存性と耐高温オフセット性の両立の観点から、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、温度30℃以上200℃以下の範囲に存在するワックスの最大吸熱ピークのピーク温度が50℃以上110℃以下であることが好ましい。
[荷電制御剤]
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
トナーは、長期にわたり安定した画像が得られるという点で、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いてもよい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、或いは、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
以下に、本発明に係る各物性値の測定方法について記載する。
<外添剤A、及び外添剤Bの個数平均粒径(Da及びDb)の測定>
FE-SEM S-4800(日立製作所製)により、10万倍の倍率で、トナー粒子表面の写真を撮影する。その拡大写真を用いて100個以上の外添剤A及び外添剤Bの粒径を測定し、算術平均から個数平均粒径(Da及びDb)を求める。なお、粒径は、形状が球状の場合はその絶対最大長を、長径と短径を有する場合は長径を、粒径としてカウントする。
また、トナー粒子表面に複数種の外添剤が含まれているトナーに対しても同様に行える。S―4800で反射電子像の観察を行った際に、EDAXなど元素分析を用いて、各微粒子の元素を特定することが可能である。また、形状の特徴等から同一種の微粒子を選び出すことが可能である。同一種の微粒子に対して上記測定を行うことで、微粒子の種類毎の個数平均粒径を算出することができる。
なお、外添前の外添剤A又は外添剤Bを入手可能な場合は、外添剤単独で上記方法により個数平均粒径を算出することもできる。
<外添剤A、外添剤Bの仕事関数の測定>
トナーの表面から分離した外添剤A及び外添剤Bを測定試料とする場合、外添剤A及び外添剤Bのトナーからの分離は以下の手順で行う。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させて、ショ糖濃厚液を調製する。遠心分離用チューブに該ショ糖濃厚液31gと、6mLのコンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を入れ、分散液を作製する。この分散液にトナー1gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
遠心分離用チューブを、いわき産業社製「KM Shaker」(model: V.SX)にセットし、1分当たり350往復の条件で20分間振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて、3500rpm、30分間の条件で遠心分離を行う。
遠心分離後のガラスチューブ内においては、最上層にはトナーが存在し、下層の水溶液側には外添剤が存在する。下層の水溶液を採取して、遠心分離を行い、ショ糖と、外添剤を分離する。必要に応じて、遠心分離を繰り返し行い、分離を十分に行った後、分散液を乾燥し、外添剤を採集する。
この採集された外添剤から、遠心分離法を利用して外添剤Aと外添剤Bを選別する。外添剤A及び外添剤B以外の外添剤が添加されている場合は、同様に遠心分離法によって選
別する。
なお、外添前の外添剤A又は外添剤Bを入手可能な場合は、それを用いて仕事関数を求めることもできる。
仕事関数は、表面分析装置(理研計器(株)製AC-2、低エネルギー電子計数方式)を使用する。該装置において重水素ランプを使用し、照射光量の設定値を500nW、分光器により単色光を選択し、スポットサイズ4mm角とする。エネルギー走査範囲は3.40~6.20eV、間隔は0.05eVに設定して測定時間10sec/1ポイントでサンプルに照射し、サンプル表面から放出される光電子を検出する。仕事関数に関しては、繰り返し精度(標準偏差)0.02eVで測定されるものである。
この測定においては、単色光の励起エネルギーを低い方から高い方にスキャンするとあるエネルギー値(eV)から光量子放出が始まり、このエネルギー値を仕事関数(eV)という。図2に、この測定で得られるチャートの一例を示す。
図2は励起エネルギー(eV)を横軸とし、規格化光量子収率(単位光量子当りの光電子収率のn乗)を縦軸とするものであり、一定の傾き(Y/eV)が得られる。図2の場合、仕事関数はその屈曲点(A)における励起エネルギー値(eV)で示される。具体的な屈曲点(A)の求め方は、以下のようになる。
回帰曲線:照射光の励起エネルギー3.40eV~6.20eVの間で、規格化光量子収率が連続して上昇する値が4点以上ある点の最初の1点目から4点目までを選択したものを回帰曲線とする。なお、最初の1点目を支点とする。
グランドライン:照射光の励起エネルギー3.40eVから支点を含まない点までを選択したものをグランドラインとする。グランドラインと回帰曲線の交点における励起エネルギー値を仕事関数とする。なお、データ再現性を確保するため、温度23℃/湿度60RH%の条件下で、24時間放置品を測定サンプルとする。
<外添剤Aの固着率の測定>
(水洗工程)
50mL容量のバイアルに「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の30質量%水溶液20gを秤量し、トナー1gと混合する。
いわき産業(株)製「KM Shaker」(model: V.SX)にセットし、speedを50に設定して120秒間振とうする。これにより、外添剤Aの固着状態に依っては、外添剤Aを含む外添剤がトナー粒子表面から、分散液側へ移行する。
その後、遠心分離機(H-9R;株式会社コクサン社製)(16.67S-1にて5分間)にて、トナーと上澄み液に移行した外添剤Aを含む外添剤を分離する。
沈殿しているトナーは、真空乾燥(40℃/24時間)することで乾固させて、水洗後トナーとする。
次に、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S-4800((株)日立ハイテクノロジーズ)を用いて、水洗前トナー及び上記水洗工程を経て得られたトナー(水洗後トナー)を撮影する。
そして、撮影されたトナー表面画像を、画像解析ソフトImage-Pro Plus
ver.5.0((株)日本ローパー)を用いて解析し、固着率を算出する。
S-4800の画像撮影条件は以下のとおりである。
(1)試料作製
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上にトナーを吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナーを試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
(2)S-4800観察条件設定
固着率の測定に際して、予め、上述したエネルギー分散型X線分析(EDS)による元素分析を行い、トナー粒子表面の外添剤Aを区別した上で測定を行う。
S-4800の筺体に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S-4800の「PC-SEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20~40μAであることを確認する。試料ホルダをS-4800筺体の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[1.1kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]および[+BSE]を選択し、[+BSE]の右の選択ボックスで[L.A.100]を選択し、反射電子像で観察するモードにする。同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[4.5mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
(3)トナーの個数平均粒径(D1)算出
コントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を5000(5k)倍に設定する。操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。この操作を更に2度繰り返し、ピントを合わせる。
その後、トナー300個について粒径を測定してトナーの個数平均粒径(D1)を求める。なお、個々の粒子の粒径は、トナーの粒子を観察した際の最大径とする。
(4)焦点調整
(3)で得た、トナーの個数平均粒径(D1)の±0.1μmの粒子について、最大径の中点を測定画面の中央に合わせた状態でコントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を10000(10k)倍に設定する。
操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。
次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止める又は最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。その後、倍率を50,000(50k)倍に設定し、上記と同様にフォーカスつまみ、STIGMA/ALIGNMENTつまみを使用して焦点調整を行い、再度オートフォーカスでピントを合わせる。この操作を再度繰り返し、ピントを合わせる。
ここで、観察面の傾斜角度が大きいと被覆率の測定精度が低くなりやすいので、ピント調整の際に観察面全体のピントが同時に合うものを選ぶことで、表面の傾斜が極力無いものを選択して解析する。
(5)画像保存
ABCモードで明るさ合わせを行い、サイズ640×480ピクセルで写真撮影して保存する。この画像ファイルを用いて下記の解析を行う。トナー一つに対して写真を1枚撮影し、トナー25粒子について画像を得る。
(6)画像解析
下記解析ソフトを用いて、上述した手法で得た画像を2値化処理することで固着率を算出する。このとき、上記一画面を正方形で12分割してそれぞれ解析する。
画像解析ソフトImage-Pro Plus ver.5.0の解析条件は以下のとおりである。ただし、添加されている外添剤の個数平均粒径が不明なときは、下記のように粒径により測定対象を除外する。分割区画内に、粒径が10nm未満、及び、40nmを超えるシリカ粒子が入る場合はその区画では固着率の算出を行わないこととする。
ツールバーの「測定」から「カウント/サイズ」、「オプション」の順に選択し、二値化条件を設定する。オブジェト抽出オプションの中で8連結を選択し、平滑化を0とする。その他、予め選別、穴を埋める、包括線は選択せず、「境界線を除外」は「なし」とする。ツールバーの「測定」から「測定項目」を選択し、面積の選別レンジに2~10と入力する。
固着率の計算は、正方形の領域を囲って行う。このとき、領域の面積(C)は24,000~26,000ピクセルになるようにする。「処理」-2値化で自動2値化し、外添剤Aの無い領域の面積の総和(D)を算出する。
正方形の領域の面積C、外添剤Aの無い領域の面積の総和Dから下記式で外添剤Aが存在する領域が求められる。
外添剤Aが存在する領域(%)=100-(D/C×100)
上記の解析を水洗前、及び水洗後のトナーで行うことにより、外添剤Aの固着率を下記式から求めることができる。
固着率(%)=水洗後のトナーにおける外添剤Aが存在する領域/水洗前のトナーにおける外添剤Aが存在する領域×100
得られた全データの算術平均値を固着率とする。
<外添剤Bの固着率の測定>
外添剤Bの固着率の測定は、<外添剤A、及び外添剤Bの個数平均粒径(Da及びDb)の測定>に記載のように外添剤Bの同定を行ったうえで測定する。
まず、サンプルの準備は以下の通りである。
水洗前トナー:測定対象のトナーをそのまま用いる。
水洗後トナー:イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。遠心分離用チューブに上記ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を6mL入れ分散液を作製する。この分散液にトナー1gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
遠心分離用チューブをいわき産業(株)製「KM Shaker」(model: V.SX)にセットし、speedを50に設定して120秒間振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機(H-9R;株式会社コクサン社製)(16.67S-1にて5分間)トナーと上澄み液に移行した外添剤を分離する。
トナーと水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、最上層に分離したトナーをスパチュラ等で採取する。採取したトナーを含む水溶液を減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥し、サンプルとする。
これらの水洗前後のサンプルについて、波長分散型蛍光X線分析(XRF)により、ターゲット元素の強度を使用することにより固着量を求める。
なお、測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリングの中に水洗後のトナーと初期のトナーを約1g入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE-32」(前川試験機
製作所社製)を用いて、20MPaで、60秒間加圧し、厚さ約2mmに成型したペレットを用いる。
測定装置としては、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。なお、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は10mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。上記条件で測定を行い、得られたX線のピーク位置をもとに元素を同定し、単位時間あたりのX線光子の数である計数率(単位:cps)からその濃度を算出する。
トナーからの固着率は、まず上記方法にて水洗前トナー、水洗後トナーの元素の強度を求める。その後、下記式に基づき固着率を算出する。
例として、ハイドロタルサイトにおいて、ターゲット元素として、Mgを用いた場合の式を示す。
[式]外添剤Bの固着率(Kb)=(水洗後トナーのMg元素の強度)/(水洗前トナーのMg元素の強度)×100
<外添剤A、外添剤Bの含有量の測定>
外添剤A及び外添剤Bの含有量は、蛍光X線分析装置(XRF)で測定されるトナー中の外添剤A及び外添剤B由来の金属元素の強度から計算で求める。例えば、検量線法を用いて、外添剤Aの含有量はSi元素強度から解析し、算出できる。また、外添剤B粒子がハイドロタルサイト粒子の場合の含有量はMg元素強度、外添剤Bがステアリン酸亜鉛粒子の場合はZn元素強度から解析し、算出できる。
<外添剤Aの真円度の測定方法>
外添剤Aの真円度の測定は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S-4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影したトナー表面観察画像を、画像解析ソフトImageJ(開発元 Wayne Rashand)を用いて解析することで算出する。測定手順を以下に示す。
(1)試料作製
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上にトナーを付着させる。ブロアーを用いて、余剰のトナーをエアブローした後、十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットする。
(2)S-4800観察条件
観察条件を以下に示す。
加速電圧:0.8kV
エミッション電流:20μA
検出器:[SE上(U)]、[+BSE(L.A.100)]
プローブ電流:[Normal]
焦点モード:[UHR]
WD:[3.0mm]
(3)画像保存
ABCモードで明るさ合わせを行い、サイズ640×480ピクセルで写真撮影して保存する。この画像ファイルを用いて下記の解析を行う。このときトナー表面の比較的平らな部分(観察面全体にピントが合う視野)を選び、画像を得る。観察倍率は、観察対象の微粒子の大きさによって適宜調整する。
(4)画像解析
得られたSEM観察像から、画像処理ソフトImageJ(開発元 Wayne Rashand)を用いて、真円度を算出する。算出の手順を以下に示す。
[1][Analyze]-[Set Scale]にて、スケールの設定を行う。
[2][Image]-[Adjust]-[Threshold]で閾値を設定する。(ノイズが残らず、測定対象である無機微粒子が残る値に設定)
[3][Image]-[Crop]で、測定した無機微粒子の画像部分を選択する。
[4]粒子が重なっているものは画像編集により消去する。
[5][Edit]-[Invert]で白黒の画像を反転させる。
[6][Analyze]-[Set Measurements]で[Area]、
[Shape Descriptors]をチェックする。また、
[Redirect to]を[None]、
[Decimal Place(0-9)]を3に設定する。
[7][Analyze]-[Analyze Particle]で、粒子の面積を0.0003μm以上に指定し、実行する。
[8]各粒子の真円度(circularity)の値を得る。
[9]観察した粒子100個以上について測定を行い、得られた真円度の相加平均値を算出し、真円度とする。
なお、この測定はトナー粒子表面に複数種の微粒子が含まれているトナーに対しても同様に行える。S―4800で反射電子像の観察を行った際に、EDAXなど元素分析を用いて、各微粒子の元素を特定することが可能である。また、形状の特徴等から同一種の微粒子を選び出すことが可能である。同一種の微粒子に対して上記測定を行うことで、微粒子の種類毎の真円度を算出することができる。
なお、外添前の外添剤Aを入手可能な場合は、それを用いて上記方法により真円度を算出することもできる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例などに制限されるものではない。なお、以下の処方における「部」は特に断りがない場合、全て質量基準である。なお、以下表中の仕事関数の単位はeVである。
<シリカ微粒子1の製造例>
撹拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器にメタノール500部、10質量%塩酸を用いてpHを5.4に調整した水70部を添加して混合し、触媒溶液を得た。この触媒溶液を30℃に調整した後、撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)100部と8.0質量%アンモニア水20部とを同時に60分かけ滴下して、親水性のシリカ微粒子分散液を得た。
その後、得られたシリカ微粒子分散液をロータリーフィルターR-ファイン(寿工業社製)で固形分濃度40質量%まで濃縮してシリカ微粒子分散液を得た。
シリカ微粒子分散液250部に、疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS)50部を添加し、130℃で2時間反応させ、冷却した後、噴霧乾燥により乾燥し、シリカ微粒子1を得た。物性を表1に示す。
<シリカ微粒子2の製造例>
撹拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器にメタノール500部、10質量%塩酸を用いてpHを5.4に調整した水70部を添加して混合し、触媒溶液を得た。この触媒溶液を30℃に調整した後、撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)100部と8.0質量%アンモニア水20部とを同時に30分かけ滴下して、親水性のシリカ微粒子分散液を得た。
その後、得られたシリカ微粒子分散液をロータリーフィルターR-ファイン(寿工業社製)で固形分濃度40質量%まで濃縮してシリカ微粒子分散液を得た。
シリカ微粒子分散液250部に、疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS)50部を添加し、130℃で2時間反応させ、冷却した後、噴霧乾燥により乾燥し、
シリカ微粒子2を得た。物性を表1に示す。
<シリカ微粒子3の製造例>
撹拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器にメタノール500部、10質量%塩酸を用いてpHを5.4に調整した水70部を添加して混合し、触媒溶液を得た。この触媒溶液を40℃に調整した後、撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)100部と8.0質量%アンモニア水20部とを同時に50分かけ滴下して、親水性のシリカ微粒子分散液を得た。
その後、得られたシリカ微粒子分散液をロータリーフィルターR-ファイン(寿工業社製)で固形分濃度40質量%まで濃縮してシリカ微粒子分散液を得た。
シリカ微粒子分散液250部に、疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS)50部を添加し、130℃で2時間反応させ、冷却した後、噴霧乾燥により乾燥し、シリカ微粒子3を得た。物性を表1に示す。
<シリカ微粒子4の製造例>
撹拌機、滴下ノズル、温度計を具備した1.5Lのガラス製反応容器にメタノール500部、10質量%塩酸を用いてpHを5.4に調整した水70部を添加して混合し、触媒溶液を得た。この触媒溶液を45℃に調整した後、撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)100部と8.0質量%アンモニア水20部とを同時に90分かけ滴下して、親水性のシリカ微粒子分散液を得た。
その後、得られたシリカ微粒子分散液をロータリーフィルターR-ファイン(寿工業社製)で固形分濃度40質量%まで濃縮してシリカ微粒子分散液を得た。
シリカ微粒子分散液250部に、疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザン(HMDS)50部を添加し、130℃で2時間反応させ、冷却した後、噴霧乾燥により乾燥し、シリカ微粒子4を得た。物性を表1に示す。
<シリカ微粒子5>
シリカ微粒子5として日本アエロジル社製の「NX-90G」を用いた。物性を表1に示す。
Figure 0007336219000001
<脂肪酸金属塩粒子1の製造例>
攪拌装置付きの受け容器を用意し、攪拌器を350rpmで回転させた。この受け容器に0.5質量%ステアリン酸ナトリウム水溶液500部を投入し、液温を85℃に調整した。次に、この受け容器に0.2質量%硫酸亜鉛水溶液525部を、15分かけて滴下した。全量仕込み終了後、反応時の温度状態で10分間熟成し、反応を終結した。
次に、このようにして得られた脂肪酸金属塩スラリーを濾過洗浄した。得られた洗浄後の脂肪酸金属塩ケーキを粗砕後、連続瞬間気流乾燥機を用いて105℃で乾燥した。その
後、ナノグラインディングミル〔NJ-300〕(サンレックス社製)にて風量10.0m/min、処理速度80kg/hの条件で3回粉砕した後、リスラリーして湿式遠心分級機を用いて微粒子、粗粒子の除去を行った。その後、連続瞬間気流乾燥機を用いて80℃で乾燥して脂肪酸金属塩微粒子1を得た。得られた脂肪酸金属塩微粒子1物性を表1に示す。
<脂肪酸金属塩粒子2の製造>
脂肪酸金属塩粒子1の製造において、粉砕の条件を風量12.0m/minに変更し、粉砕工程を5回行うこと以外は同様にして脂肪酸金属塩粒子2を得た。
<脂肪酸金属塩粒子3の製造>
脂肪酸金属塩粒子1の製造において、粉砕の条件を風量12.0m/minに変更すること以外は同様にして脂肪酸金属塩粒子3を得た。
<脂肪酸金属塩粒子4の製造>
脂肪酸金属塩粒子1の製造において、0.5質量%ステアリン酸ナトリウム水溶液を0.05質量%ステアリン酸ナトリウム水溶液に変更し、また0.2質量%硫酸亜鉛水溶液を0.02質量%硫酸亜鉛水溶液に変更した。その後、分級工程は行わず、メッシュを通過させることにより粗粒を除去し、脂肪酸金属塩粒子4を得た。
<脂肪酸金属塩粒子5の製造>
脂肪酸金属塩粒子1の製造において、0.5質量%ステアリン酸ナトリウム水溶液を0.05質量%ステアリン酸ナトリウム水溶液に変更し、また0.2質量%硫酸亜鉛水溶液を0.02質量%硫酸亜鉛水溶液に変更した。また、粉砕の条件を風量12.0m/minに変更し、5回粉砕工程を施した。その後、分級工程は行わず、メッシュを通過させることにより粗粒を除去し、脂肪酸金属塩粒子5を得た。
Figure 0007336219000002
<ハイドロタルサイト化合物1の製造例>
203.3gの塩化マグネシウム6水和物と、96.6gの塩化アルミニウム6水和物とを1Lの脱イオン水に溶解し、この溶液を25℃に保ちながら水酸化ナトリウム60gを1Lの脱イオン水に溶解した液でpH10.5に調整した。そして、98℃で24時間熟成した。冷却後沈殿物を脱イオン水でろ液の電導度が100μS/cm以下になるまで洗浄し、5質量%の濃度のスラリーとした。このスラリーを攪拌しながら、スプレードライヤー(DL-41、ヤマト科学(株)製)にて乾燥温度180℃、噴霧圧0.16MPa、噴霧速度約150mL/minで噴霧乾燥によりハイドロタルサイト化合物1を得た。物性を表3に示す。
熟成温度と時間を変更する以外は、ハイドロタルサイト類化合物1と同様の方法でハイドロタルサイト類化合物2~6を作製した。物性を表3に示す。
Figure 0007336219000003
<ポリエステル樹脂1の製造例>
撹拌器、温度計、流出用冷却機を備えた反応装置にプロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(2モル付加物)20部、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA(3モル付加物)80部、テレフタル酸20部、イソフタル酸20部及びテトラブトキシチタン0.50部を入れ、190℃でエステル化反応を行った。
その後、無水トリメリット酸(TMA)1部を加え、220℃に昇温すると共に系内を徐々に減圧し、150Paで重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂1を得た。ポリエステル樹脂1の酸価は12mg/KOH、軟化点は110℃であった。
(ポリエステル樹脂粒子分散液1の調製)
・ポリエステル樹脂1 200部
・イオン交換水 500部
上記材料をステンレス製の容器に入れ、温浴下95℃まで加熱溶融し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて7800rpmで十分撹拌しながら、0.1mol/L炭酸水素ナトリウムを加えpHを7.0よりも大きくする。その後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3部とイオン交換水297部の混合溶液を徐々に滴下し乳化分散することでポリエステル樹脂粒子分散液1を得た。
このポリエステル樹脂粒子分散液1の粒度分布を、粒度測定装置(堀場製作所製、LA-920)を用いて測定したところ、ポリエステル樹脂粒子の個数平均粒径は、0.25μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されなかった。
(ワックス粒子分散液の調製)
・イオン交換水 500部
・ワックス(炭化水素ワックス;吸熱ピークが最大となる温度77℃) 250部
上記材料をステンレス製の容器に入れ、温浴下95℃まで加熱溶融し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて7800rpmで十分撹拌しながら、0.1mol/L炭酸水素ナトリウムを加えpHを7.0よりも大きくした。
その後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部とイオン交換水245部の混合溶液を徐々に滴下し乳化分散を行った。このワックス粒子分散液に含まれるワックス粒子の粒度分布を、粒度測定装置(堀場製作所製、LA-920)を用いて測定したところ、含まれるワックス粒子の個数平均粒径は、0.35μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されなかった。
(着色剤粒子分散液1の調製)
・C.I.ピグメントブルー15:3 100部
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部
・イオン交換水 400部
以上を混合し、サンドグラインダーミルを用いて分散した。この着色剤粒子分散液に含まれる着色剤粒子の粒度分布を、粒度測定装置(堀場製作所製、LA-920)を用いて測定したところ、含まれる着色剤粒子の個数平均粒径は、0.2μmであり、また1μmを超える粗大粒子は観察されなかった。
<トナー1の製造例>
・ポリエステル樹脂粒子分散液1 500部
・着色剤粒子分散液1 50部
・ワックス粒子分散液 50部
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部
反応器(容積1リットルフラスコ、バッフル付きアンカー翼)にポリエステル樹脂粒子分散液1、ワックス粒子分散液及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを仕込み、均一に混合する。一方、500mLビーカーに着色剤粒子分散液1を均一に混合しておき、これを撹拌しながら反応器に徐々に添加し混合分散液を得た。得られた混合分散液を撹拌しながら硫酸アルミニウム水溶液を固形分として0.5部、滴下し凝集粒子を形成させた。
滴下終了後、窒素を用いて系内を置換し、50℃にて1時間、さらに55℃にて1時間保持した。
その後昇温して90℃にて30分保持した。その後、63℃まで降温したのち3時間保持させ、融合粒子を形成させた。このときの反応は窒素雰囲気下で行った。所定時間終了後、毎分0.5℃の降温速度にて室温になるまで冷却を行った。
冷却後、反応生成物を10L容量の加圧濾過器にて、0.4MPaの圧力下で固液分離を行い、トナーケーキを得た。その後、イオン交換水を加圧濾過器に満水になるまで加え、0.4Mpaの圧力で洗浄した。さらに同様に洗浄して、計3回洗浄し、0.4MPaの圧力下で固液分離をしたのち、45℃で流動層乾燥を行い、トナー粒子1を得た。
<トナー1の製造例>
得られたトナー粒子1(100部)に対して、外添剤Aとしてシリカ微粒子1(1.0部)、外添剤Bとして脂肪酸金属塩微粒子1(0.2部)をFM10C(日本コークス工業株式会社製)によって外添混合した。外添条件は、トナー粒子の仕込み量:2.0kg、回転数:66.6s-1、外添時間:10分、冷却水を温度22℃・流量11L/minで行った。
その後、目開き200μmのメッシュで篩い、トナー1を得た。得られたトナー1の物性を表4に示す。
<トナー2~38の製造例>
トナー1の製造例において、使用する外添剤Aと、外添剤Bの種類及び添加量を表4の記載に変更した以外は、同様にしてトナー2~38を得た。また、トナー粒子9、20に関しては、外添条件の回転数:66.6s-1、外添時間:10分を回転数:60s-1、外添時間:8分に変更した。得られたトナー2~38の物性を表4に示す。
Figure 0007336219000004

表中、外添剤B種に関し、Hはハイドロタルサイトを、Fは脂肪酸金属塩を示す。仕事関数の差は絶対値を表す。
<実施例1~13及び比較例1~7>
トナー1~13及びトナー25~31において以下の評価を実施した。評価結果を表5に示す。
<現像ローラのフィルミング及び規制不良の評価>
以下に現像ローラのフィルミング及び規制不良の評価方法及び評価基準を具体的に説明する。
画像形成装置としては、図1のような構成を有するタンデム方式のレーザービームプリンタHP Color Laser Jet Enterprise CP4525dn(Hewlett Packard社製)の改造機及び改造カートリッジを用いた。
このプリンターの内部のギアを変更することにより、プロセススピードが300mm/secとなるよう改造を行った。また、カートリッジ内部からは製品トナーを抜き取り、エアブローによって清掃した後、評価するトナーを250g充填した。そしてそのトナーカートリッジを温度15.0℃、湿度10.0%RHの環境下で24時間放置し、上記プリンターのシアンステーションに装着し、その他は、ダミーカートリッジを装着し、画像出力試験を実施した。
画像評価は印字率が1%の画像を2枚印刷するごとに1分休止する動作を繰り返し、30000枚の画像出力を行い、以下の方法で評価を行った。
(現像ローラのフィルミングの評価基準)
現像ローラのフィルミング評価は現像ローラ表面の目視及び画像で評価を行った。
15000枚印字後及び30000枚印字後にトナーの載り量が0.3mg/cmであるハーフトーン画像において、1%印字画像部と非印字画像部で濃淡ムラが発生していないか目視で評価した。その後、現像ローラ表面のトナーをエアーで吹き、現像ローラ表面の観察を行った。C以上を良好と判断した。
A:画像上に濃淡ムラの発生がなく、現像ローラ表面もフィルミングなし。
B:画像上に濃淡ムラの発生はないが、現像ローラ表面に若干のフィルミングが確認される。
C:画像上に軽度な濃淡ムラ発生。
D:画像上に醜い濃淡ムラ発生。
(規制不良の評価基準)
規制不良の評価は、現像ローラのフィルミング評価を行った画像を用い、ハーフトーン画像上に現れた斑点状スジ及びトナー塊の量で評価した。C以上を良好と判断した。
A:斑点状スジ及びトナー塊未発生。
B:斑点状のスジはないが、1~3個所の小さなトナー塊がある。
C:端部に斑点状スジが若干ある、又は4、5個所の小さなトナー塊がある。
D:全面に斑点状のスジがある、又は6個所以上小さなトナー塊又は明らかなトナー塊がある。
Figure 0007336219000005
<実施例14~24及び比較例8~14>
トナー14~24及びトナー32~38において以下の評価を実施した。評価結果を表6に示す。
(規制不良の評価)
規制不良の評価は、トナー1~13及びトナー25~31と同様の評価を行った。
<かぶりの評価>
かぶりの評価は、現像ローラのフィルミング及び規制不良の評価と同様の画像出力試験を30.0℃、湿度80.0%RHの環境下で行い、以下の方法で評価を行った。
(かぶりの評価基準)
15000枚、30000枚の画像出力の後、30℃/80%RHの環境において3日間放置した。放置後、白地部分を有する画像を出力し、「REFLECTMETER MODELTC-6DS」(東京電色社製)により測定した出力画像の白地部分の白色度と評価紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、以下の基準で画像カブリを評価し
た。フィルターはアンバーライトフィルターを用いた。C以上を良好と判断した。
A:0.5%以下
B:0.6%以上1.5%以下
C:1.6%以上2.5%以下
D:2.6%以上
Figure 0007336219000006
11 感光体、12 現像ローラ、13 トナー供給ローラ、14 トナー、15 規制ブレード、16 現像装置、17 レーザー光、18 帯電装置、19 クリーニング装置、20 クリーニング用帯電装置、21 撹拌羽根、22 駆動ローラ、23 転写ローラ、24 バイアス電源、25 テンションローラー、26 転写搬送ベルト、27 従動ローラ、28 紙、29 給紙ローラ、30 吸着ローラ、31 定着装置

Claims (12)

  1. 結着樹脂を含有するトナー粒子並びに外添剤A及び外添剤Bを含有するトナーであって、
    該外添剤Aは、個数平均粒径Daが10nm以上40nm以下のシリカ微粒子であり、
    該外添剤Bは、個数平均粒径Dbが100nm以上であるシリカ以外の微粒子であり、
    該外添剤Aと該外添剤Bの仕事関数の差の絶対値が、0.10eV以下であり、
    該外添剤Aの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.50質量部以上5.00質量部以下であり、
    該外添剤Bの含有量が、該トナー粒子100質量部に対して、0.010質量部以上1.000質量部以下であり、
    該外添剤Aの真円度が、0.80以上であることを特徴とするトナー。
  2. 前記外添剤Bが、チタン酸ストロンチウム、ハイドロタルサイト化合物、脂肪酸金属塩、アルミナ、及び酸化チタンからなる群から選択される少なくとも一である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記外添剤Bがハイドロタルサイト化合物である請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記ハイドロタルサイト化合物の個数平均粒径Dbが、100nm以上1000nm以下である請求項3に記載のトナー。
  5. 前記外添剤Bが脂肪酸金属塩である請求項1又は2に記載のトナー。
  6. 前記脂肪酸金属塩の個数平均粒径Dbが、100nm以上1000nm以下である請求項5に記載のトナー。
  7. 前記トナー粒子表面における前記外添剤Bの固着率Kbが、15%以上70%以下である請求項1~のいずれか一項に記載のトナー。
  8. 前記トナー粒子表面における前記外添剤Aの固着率Kaが、60%以上95%以下であ
    る請求項1~のいずれか一項に記載のトナー。
  9. 前記外添剤Aと前記外添剤Bの仕事関数の差の絶対値が、0.05eV以下である請求項1~のいずれか一項に記載のトナー。
  10. 前記外添剤Aの個数平均粒径Daに対する前記外添剤Bの個数平均粒径Dbの比Db/Daが7.5以上である請求項1~のいずれか一項に記載のトナー。
  11. 前記トナーが下記式(1)を満たす請求項1~10のいずれか一項に記載のトナー。
    {Ga×(1-Ka/100)}/{Gb×(1-Kb/100)}≦6.0 (1)Ga:前記トナー粒子100質量部に対する前記外添剤Aの含有量
    Gb:前記トナー粒子100質量部に対する前記外添剤Bの含有量
    Ka:前記トナー粒子表面における前記外添剤Aの固着率(%)
    Kb:前記トナー粒子表面における前記外添剤Bの固着率(%)
  12. 前記外添剤Aの個数平均粒径Daが、15nm以上35nm以下である請求項1~11のいずれか一項に記載のトナー。
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