JP7333552B2 - 硬組織インプラント - Google Patents

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Description

本発明は、新規な硬組織インプラントに関する。
近年、生体の機能を代替又は補強することを目的として、器具を体内に埋め込む手術が研究されている。例えば、骨折や手術による除去等で、骨や関節の再生が不可能又は困難となる場合に、人工骨や人工関節を体内に埋め込み、人工骨や人工関節によって骨や関節の機能を代替するという、外科的手術が行われている。このように体内に埋め込まれる器具が、一般的にインプラントと称される。
特に人工骨や人工関節等の硬組織を対象とするインプラントは、歩行等の動作の際に常に荷重の負荷や摩擦及び摩耗が生じることから高い機械的強度が要求されるのみならず、骨内に挿入されることから骨との高い固定力が要求される。
このような要求のもと、特許文献1では、表面に多角格子からなる層が2層以上積層した多孔質連通孔を設けることで、多孔質部に新生骨が侵入し骨と強固に固定されるインプラントが開示されている。しかしながら、多孔質部に新生骨が侵入するのに時間を要するため、より早く骨侵入が起こることが望まれていた。
特許文献2では、チタン、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム合金又はセラミックス等を基材として選択し、その表面に、アルミナ、アパタイト又はリン酸カルシウム等の生体適合材料の微粒子を、ガスデポジション法を用いて堆積・焼結して表面コーティングすることで、高い機械的強度を有し、且つ、生体適合性が高められた材料が開示されている。しかしながら、このインプラントでは骨との固定力が不十分な場合があり、より強固な固定力の獲得が望まれていた。また、この方法により生体適合材料の微粒子をコーティングすると、基材が複雑な形状の場合、表面形状を維持できないという問題があった。
特願2014-096116号公報 特開平11-299879号公報
本発明は上記課題を解決するものであり、基材の表面形状を維持しつつ、生体適合性を高めることで、より早期に骨との強固な固定力を獲得できるインプラントを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題のもと鋭意研究を行った結果、基材上にリンカーを介してセラミック粒子を担持させ、且つ、粒子の被覆率を特定の範囲とすることで上記課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は以下の通りである。
本発明(1)は、
基材と、
前記基材に担持されたセラミック粒子と、
を含む硬組織インプラントであって、
前記セラミック粒子が、リン酸カルシウム焼結体粒子であり、
前記セラミック粒子の平均粒子径が、10nm~700nmの範囲内であり、
前記セラミック粒子は、リンカーを介して前記基材に担持されており、
前記基材の表面の、少なくとも1cmの領域における前記セラミック粒子の被覆率が、10~100%である
ことを特徴とする、硬組織インプラントである。
本発明(2)は、
前記セラミック粒子が、球状である、前記発明(1)の硬組織インプラントである。
本発明(3)は、
前記セラミック粒子が、ハイドロキシアパタイト焼結体粒子である、前記発明(1)又は(2)の硬組織インプラントである。
本発明(4)は、
前記リンカーが、シランカップリング剤又は加水分解性ポリマーである、前記発明(1)~(3)のいずれかの硬組織インプラントである。
本発明(5)は、
前記セラミック粒子が、炭酸カルシウムを含有しない、前記発明(1)~(4)のいずれかの硬組織インプラントである。
本発明(6)は、
前記基材が、金属からなる、前記発明(1)~(5)のいずれかの硬組織インプラントである。
本発明(7)は、
前記金属が、チタン又はチタン合金である、前記発明(6)の硬組織インプラントである。
本発明(8)は、
人工関節又は人工骨である、前記発明(1)~(7)のいずれかの硬組織インプラントである。
本発明によれば、基材の表面形状を維持しつつ、生体適合性を高めることで、より早期に骨との強固な固定力を獲得できるインプラントを提供することが可能である。
図1は、osteocalcinの吸光試験における評価結果である。 図2は、アリザリンレッドの定量試験における評価結果である。 図3は、骨接触率測定および押抜き試験における検体の外観写真である。 図4は、骨接触率測定および押抜き試験における検体埋植時の写真である。 図5は、骨接触率測定における評価結果である。 図6は、骨接触率測定(2週間後)における検体及び周辺組織の写真である。 図7は、骨接触率測定(4週間後)における検体及び周辺組織の写真である。 図8は、押抜き試験における試験方法のイメージ図である。 図9は、押抜き試験における評価結果である。
以下、本発明に係る硬組織インプラントの構造、製造方法及び用途について具体的に説明するが、本発明は以下には何ら限定されない。
<<<構造>>>
本形態に係る硬組織インプラントは、基材と、基材に担持されたセラミック粒子と、基材とセラミック粒子とを結合させるリンカーと、を少なくとも含む。なお、本形態に係る硬組織インプラントは、発明の効果を阻害しない範囲内で、その他の材料を含んでいてもよい。以下、本形態に係る硬組織インプラントの、構成材料、形状及び粒子担持の形態について説明する。
<<構成材料>>
次に、本形態に係る硬組織インプラントを構成する、基材、セラミック粒子、リンカー、及びその他の材料について説明する。
<基材>
基材の材質としては、特に限定されないが、無機材料、例えば、金属(例えば、ステンレス、チタン、コバルト、クロム、白金、タングステン、その他の金属及びこれらの合金等)、セラミックス(例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニア、リン酸カルシウム等);有機材料、例えば、樹脂;有機無機複合材料、例えば、炭素繊維強化樹脂;等が挙げられる。また、基材は、これらの内の複数を組み合わせて形成されていてもよい。
基材の材質としては、金属であることが好ましく、チタン及びチタン合金であることがより好ましい。なお、チタン合金としては特に限定されないが、主成分である純チタンに、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、鉄、パラジウム、銅、亜鉛、アルミニウム、及び、錫等の金属元素、並びに、ケイ素等の半金属元素を、1種又は複数種添加して得られるものが挙げられる。なお、合金は、酸素、窒素、炭素等の非金属元素を含んでいてもよい。チタン合金は、その結晶構造により、α合金(例えば、Ti-5Al-2.5Sn、Ti-8Al-V-Mo)、α-β合金(例えば、Ti-3Al-2.5V、Ti-6Al-4V)、β合金(例えば、Ti-13V-11Cr-3Al、Ti-3Al-8V-6Cr-4Mo-4Zr)等の形態を採り得るが、そのいずれであってもよい。
基材が金属からなる場合、その表面が酸化被膜等で覆われていても覆われていなくともよい。リンカーの種類によっては、酸化被膜を有しない方が好ましい場合がある。
また、基材は、適宜表面処理されたものであってもよい。具体的な表面処理としては、酸洗、焼鈍、ブラスト加工、化学エッチング等が挙げられる。
基材は、中実状、中空状、発泡体状等であってもよい。また、中心側(芯部)と外側(鞘部)とで材質の異なる芯鞘構造としてもよい。
<セラミック粒子>
セラミック粒子としては、特に限定されず、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化チタン、窒化チタン、シリカ、グラファイト、マグネタイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム等が挙げられる。中でも、セラミック粒子がリン酸カルシウムであることが好ましい。
また、リン酸カルシウム(CaP)の具体例としては、ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH))、リン酸三カルシウム(Ca(PO)、メタリン酸カルシウム(Ca(PO)、Ca10(PO、Ca10(POCl等が挙げられる。中でも、リン酸カルシウムがハイドロキシアパタイトであることが好ましい。
ここで、リン酸カルシウムは、湿式法や、乾式法、加水分解法、水熱法等の公知の製造方法によって、人工的に製造されたものであってもよく、また、骨、歯等から得られる天然由来のものであってもよい。
また、セラミック粒子は、焼結体粒子であることが好ましく、ハイドロキシアパタイト焼結体粒子であることがより好ましい。セラミック粒子を焼結体粒子とすることで、生体内での安定性等を向上可能である。特に、骨前駆細胞である骨芽細胞の接着を促進することが可能である。
セラミック粒子が焼結体であるか否かについては、通常、粒子の結晶性の高さを観察すること、具体的には、X線回折法によって対応するピークの半値幅を測定することで把握可能である。ハイドロキシアパタイト粒子焼結体は、X線回折法により測定されたd=2.814での半値幅の上限値が、0.8、0.75、0.7、0.65、0.6のいずれかであることが好ましい。なお、半値幅の下限値としては特に限定されないが、0.2、0.25、0.3のいずれかであることが好ましい。例えば、半値幅が、0.2~0.8の範囲内であることが好ましく、0.3~0.7の範囲内であることがより好ましい。
セラミック粒子は、平均粒子径が10~700nmである。平均粒子径の下限値は、10nmの他、12nm、14nm、16nm、18nm、20nmのいずれかであってもよい。平均粒子径の上限値は、700nmの他、600nm、500nm、400nm、300nm、200nm、100nm、90nm、80nm、70nm、60nm、50nmのいずれかであってもよい。セラミック粒子の平均粒子径の範囲としては、これらの下限値と上限値を適宜組み合わせたものでもよい。これらの平均粒子径は、電子顕微鏡を用い、少なくとも100個以上の粒子の粒子径を測定して、その平均値から算出すればよい。
なお、セラミック粒子の変動係数は、30%以下、25%以下、20%以下、18%以下、15%以下のいずれかであることが好ましい。セラミック粒子の変動係数は、上記100個以上の粒子に関して、標準偏差÷平均粒子径×100(%)で計算することができる。
なお、セラミック粒子は球状であることが好ましい。球状とは、粒子のアスペクト比が、1.35以下(より好適には1.25以下、更に好適には、1.2以下)であることを示す。このような粒子を用いることにより、基材への粒子の担持をより確実なものとすることができる。
ここで、セラミック粒子は、短軸と長軸を有し、長軸が75nm~3μmであり、c軸方向に成長し、結晶のアスペクト比(c軸長/a軸長)が1.35超(好ましくは30以下)の粒子であってもよい。この場合、粒子の短軸が、上記平均粒子径に対応するものとしてよい。
本発明においては、後述する被覆率(基材に対する粒子の被覆率)が重要な要素となる。アスペクト比が高い粒子は、基材上に担持される際に、横倒しとなる確率が高くなる。従って、基材上においては、粒子の長軸の大きさが被覆率に寄与し易い。そのため、本発明においては、アスペクト比が相対的に低い粒子が担持された部材と、アスペクト比が相対的に高い粒子が担持された部材とを比較した際、粒子の短軸を同等とし、且つ、被覆率を同等とすれば、長軸の長さに依らずに、同様の生体親和性を有する部材とすることが可能になる、と考えられる。
このような粒子径及びアスペクト比は、以下の方法に従って測定されたものである。
粒子を撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)画像において、粒子上にその両端が粒子の外周上に位置する2本の線分を引く。このとき、一方の線分は、その長さが最大となるものとする。更に、当該線分の中点で、互いに直交するようにもう一方の線分を引く。このようにして引かれた2本の線分のうち、短い方の線分の長さを短径、長い方の線分の長さを長径とする。また、長径/短径の比を求め、アスペクト比とする。100個の粒子に対して、上述の作業を行い、その平均値を求め、本発明における粒子径及びアスペクト比とする。但し、輪郭がぼやけて見える粒子、別の粒子に接近し過ぎていて境界が曖昧な粒子、粒子の一部がその他の粒子の影に隠れている粒子等を測定対象から除外する。
また、セラミック粒子が、炭酸カルシウムを含有しないことが好ましい。セラミック粒子が炭酸カルシウムを含有しないとは、セラミック粒子中に炭酸カルシウムが実質的に存在しないことであり、X線回折の測定結果より炭酸カルシウムが検出限界以下{具体的には、炭酸カルシウム(式量:100.09)/ハイドロキシアパタイト(式量:1004.62)=0.1/99.9(式量換算比)以下}であることである。
このようなセラミック粒子は、再表2006/030782、特開2018-002542号公報、特開2018-002579号公報、特開2018-002580号公報等に従って製造することができる。
<リンカー>
リンカーは、基材上にセラミック粒子を担持可能な限りにおいて特に限定されず、基材上にどの程度の時間セラミック粒子を担持させたいか、等の設計等に応じて適宜変更可能である。リンカーは、シランカップリング剤又は加水分解性ポリマーであることが好ましく、シランカップリング剤であることがより好ましい。
加水分解性ポリマーとしては、ポリエステルが挙げられ、より具体的には、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、及びそれらの任意の組み合わせの共重合体等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、化学式(1)に示すような化学構造を有する化合物である。
Z-X-SiR・・・(1)
ここで、式(1)中、Zは、反応性官能基を有していればよく、具体的には、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基等が挙げられる。また、Rは、セラミック粒子と縮合反応することができるものであればよく、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1~4のアルコキシ基、ヒドロキシル基、塩素原子等が挙げられる。また、式(1)中のXは、高分子鎖で結合されていてもよく、低分子鎖(例えば、炭素数1~12のアルキレン鎖)で結合されていてもよく、直接結合されていてもよい。
上記のようなリンカーを使用することにより、基材表面における親水性と疎水性のバランスを適切なものとすることが可能となり、生体親和性を向上させることが可能である。
<その他の成分>
その他の成分(基材、リンカー、セラミック粒子以外の成分)としては、セラミック粒子以外の無機物の粒子や、有機物の粒子、抗菌剤、生理活性物質等が例示できる。なお、本発明に係る硬組織インプラントは、不可避的に含有される成分を除いて、これらその他の成分を含まずともよい。
<<形状>>
硬組織インプラントの形状は、主に基材の形状によって決定される。従って、硬組織インプラントの形状に応じて基材の形状を決定する必要があるが、基材の形状は特に限定されず、適用する箇所に応じた形状とすればよい。
硬組織インプラントは、複数の部品を組み合わせて一つの部材としてもよい。例えば、複数の部材を、溶接やはんだ付け等により接合したものとしたり、ある部品のねじ部と別の部品のめねじ部とを嵌合させる等により機械的に接合したものとする等、用途に応じて硬組織インプラントの形状を適宜設計可能である。また複数の部品を組み合わせて硬組織インプラントとする場合、これら複数の部品の材質を各々異なるものとしてもよい。また、本発明に係る硬組織インプラントは、硬組織インプラントを形成する複数の部品の一部であってもよい。また、本発明に係る硬組織インプラントは、基材を多孔質材料とすることもできる。
このようなインプラントの具体的な形状としては、例えば、特開2015-213530号公報等に開示されたものが挙げられる。
<<粒子担持の形態>>
セラミック粒子は、リンカーを介して基材に担持されている。なお、具体的な粒子担持の方法については、後述する。
<粒子の被覆率>
基材の表面におけるセラミック粒子の被覆率(少なくとも1cmの領域におけるセラミック粒子の被覆率)は、10~100%である。セラミック粒子の被覆率の下限値は、10%の他、15%、20%、30%、35%、40%であってもよい。セラミック粒子の被覆率の上限値は、100%の他、95%、90%、85%、80%、75%、70%であってもよい。セラミック粒子の被覆率の範囲としては、これらの下限値と上限値を適宜組み合わせたものでもよい。
セラミック粒子の被覆率は、電子顕微鏡観察によって測定された数値である。より具体的な測定方法は、走査型電子顕微鏡(SEM)日本電子製JSM-6301Fにて、30,000倍ならびに50,000倍にて表面を撮影する。得られた画像を画像解析ソフトImageJにて読み込み、SEM画像で計測した特定のセラミック粒子の直径と同一のセラミック粒子の二値画像で計測した直径が一致するようにしきい値を調整し、画像全体(7.85μm×12.89μm)に対し、二値画像での明示部分の面積比を被覆率として算出する。
更に、「1cmの領域におけるセラミック粒子の被覆率」は、上記電子顕微鏡観察によって測定された被覆率に基づき算出される。より具体的には、少なくともセラミック粒子が担持されている領域において、その領域内で面積が1cmとなる形状(好ましくは1cm×1cmの正方形であり、対象とする領域が曲面である場合には該曲面にあわせた略正方形状である。)を画定し、この画定された領域内の任意の5点において上記被覆率の算出(電子顕微鏡観察を用いた、7.85μm×12.89μmの画像における被覆率の算出)を適用し、その平均を算出した値(平均被覆率)である。なお、この「1cmの領域」を画定する際には、通常、セラミック粒子が担持されている領域の中心と「1cmの領域」の中心とが一致するように、又は、セラミック粒子の被覆率が最も高いと判断される領域と「1cmの領域」とが略一致するように設定される。
なお、セラミック粒子を担持させる必要がある領域は、硬組織インプラントの用途等に応じて異なる。例えば、硬組織インプラントを人工関節のステムとした場合等には、生体内に導入した際に、既存の骨と接触し得る領域(例えば、ステムの場合には棒状の部分等)が、セラミック粒子で被覆されることが好ましい一方で、その他の領域(骨と接触し難い領域)は、必ずしもセラミック粒子で被覆されなくともよい。硬組織インプラントの用途が同じであっても、導入対象の骨格等に応じて、セラミック粒子の被覆領域の大きさも異なる。このような観点から、「1cmの領域」とは、硬組織インプラントをどのような用途としても、実用上セラミック粒子で被覆されると考えられる最低限の領域の大きさを画定させたものである。従って、「1cmの領域」を、「1cm以上の領域であり、(硬組織インプラントの構造や用途に応じて)技術的にセラミック粒子を被覆することが求められる領域」とすること、「1cm以上の領域であり、硬組織インプラントが生体内に導入された際に生体内の骨と接触し得る領域」とすること、更に面積の大きな領域(例えば、「5cmの領域」や、「10cmの領域」等)とすること等も可能である。なお、この場合の被覆率も、画定された領域内の任意の5点における被覆率の平均値とすればよい。
このようなセラミック粒子の被覆率は、後述する硬組織インプラントの製造方法において、セラミック粒子分散液のpH、濃度、セラミック粒子分散液と基材との接触時間、セラミック粒子分散液と基材とを接触させる際の温度、セラミック粒子分散液接触後の洗浄条件、等を変更することにより調整可能である。
<<<製造方法>>>
次に、硬組織インプラントの製造方法として、基材の成形方法、及び、基材へのセラミック粒子担持方法について説明する。なお、セラミック粒子の製造方法については、上述の通りである。
<<基材の成形方法>>
基材の成形方法は特に限定されないが、公知の方法(例えば、塑性加工、切削加工、研削研磨加工、鋳造、鍛造、3Dプリンター立体造形、レーザー加工等)によって所望の形状に成形した基材にセラミック粒子を担持する方法が挙げられる。なお、予め基材に粒子を担持させた後に、基材を加工する等してもよい。
なお、このような基材は、表面改質工程を経て得られたもの(表面改質されたもの)であることが好ましい。表面改質の方法としては、熱処理が挙げられる。具体的な熱処理条件としては特に限定されないが、例えば、100~800℃(好ましくは、200~600℃)、5時間以下(好ましくは、2時間以下)の熱処理が挙げられる。なお、このような熱処理時間の下限値は、例えば、10秒、30秒、1分、5分、10分等から選択できる。なお、このような熱処理は、基材がチタン又はチタン合金である場合に、特に好ましく実施される。
<<基材へのセラミック粒子担持方法>>
リンカーを介して基材にセラミック粒子を担持させる方法は、基材及びリンカーの種類によっても異なるが、公知の方法を適用可能である。以下、基材へのセラミック粒子担持方法の一例を示す。
必要に応じて基材表面を洗浄(水洗や酸洗い等)した後、リンカーを付着させ、必要に応じて乾燥させる。次に、セラミック粒子を分散させた分散液をリンカー付着後の基材に接触させ、必要に応じて乾燥させる。最後に、必要に応じて、基材表面を水洗する等して、基材に担持されていないセラミック粒子等を除去する。
セラミック粒子と基材とを加水分解性ポリマーを介して結合させる場合、基材に加水分解性ポリマーを接触させ、加水分解性ポリマーの層を形成させた後に、加水分解性ポリマーの層に更にセラミック粒子を接触させる方法等が例示できる。
また、セラミック粒子と基材とをシランカップリング剤を介して結合させる場合、例えば、再表2010/125686号公報に記載の方法を適用可能である。
なお、複数の部品を組み合わせて硬組織インプラントを製造させる場合、各部品を組み合わせる前にセラミック粒子を担持させてもよいし、各部品を組み立てた後にセラミック粒子を担持させてもよい。
<<<用途>>>
本発明に係る硬組織インプラントは、硬組織の代用又は補強として使用可能である。なお、ここで示す硬組織とは、ある程度の硬度を有する生体内の組織であり、歯、骨、関節等を示す。また、硬組織インプラントとしては、人工歯冠、骨接合用部材、人工骨(人工椎体、人工椎間板等も含む。)、人工関節(人工股関節、人工膝関節、人工指関節等)等が挙げられるが、骨接合用部材、人工骨又は人工関節が好ましい。
本発明に係る硬組織インプラントは、人間及び人間以外の動物における硬組織インプラントとしても適用可能である。
以下、実施例及び比較例により、本発明の効果を詳細に説明するが、本発明はこれらには何ら限定されない。
<<<供試材の製造>>>
以下の手順で供試材を製造した。
(セラミック粒子準備工程)
特開2018-002579号公報の実施例1に示された方法に基づき、球状の焼結ハイドロキシアパタイト粒子(以下、SHApと称することがある。)を製造した。得られた微粒子は、d=2.814での半値幅が0.5であり、平均粒径が39nmであり、変動係数が18%であった。更に、この微粒子は、炭酸カルシウムを含有しないものであった。
<<前処理工程>>
市販の人工関節と同一素材であるチタン合金材(直径10mmのTi-6Al-4V材)に対して、アルコール処理(アルコール(エタノール、2―プロパノールなど)中5分間超音波照射)を実施した。
<<表面改質工程>>
前処理を施したチタン合金材を300℃で0.5時間加熱した。
<<リンカー調製工程>>
シランカップリング剤(γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、信越化学工業製、KBE503、以下単に「KBE」とする。)3.3mlとトルエン25mlからなる温度70℃の溶液に、AIBNを33mg溶解したトルエン5mlを追加して、窒素ガスにてバブリングしながら、温度70℃の当該溶液の中で60分間重合させた。
<<リンカー固定工程>>
リンカー調製工程にて得られたリンカー溶液を60℃に加温し、さらに基材を浸漬し60分加温状態を保持した。当該処理後、基材表面上に付着しているKBEのホモポリマーを除去するため、エタノール溶媒中、室温で2分間、超音波洗浄(50W)を実施し、その後、60分間、室温で減圧乾燥した。
<<セラミック粒子固定化処理工程>>
上記処理後、1%の焼結ハイドロキシアパタイト微粒子の分散液中(分散媒:エタノール)、60℃で60分間浸漬した。その後、減圧下で110℃にて120分間アニーリング(熱処理)を行った。更に当該処理基材をエタノール中、室温で2分間、超音波洗浄(50W)を行なって、基材表面上に物理的に吸着している焼結ハイドロキシアパタイト微粒子を除去した。その後、室温にて60分間減圧乾燥を行なった。これにより、本実施例に係る供試材を得た。
尚、X線光電子分光(XPS)分析の結果より、本供試材では、リンカーを介してチタン合金材とセラミック粒子(焼結ハイドロキシアパタイト微粒子)とが結合していることが確認できた。
尚、平均被覆率は43%であった。平均被覆率は、上述の方法に従って算出されたものである。
さらに、焼結ハイドロキシアパタイトの分散液の濃度を0.1%、2%、5%と変更すると平均被覆率は25%、51%、94%となった。
各試験には、前処理後のチタン合金材、表面改質工程後のチタン合金材、リンカー固定工程後のチタン合金材を比較対照材として用いた。
また、試験用供試材としては、1%の焼結ハイドロキシアパタイト微粒子の分散液を用いて得られた平均被覆率43%のものを用いた。
<<<osteocalcinの吸光試験>>>
上記供試材の製造で作製した供試材について、osteocalcinの吸光試験によって、石灰化促進効果を評価した。
<<評価方法>>
尚、試験に先立ち、供試材をエタノール洗浄し、培地(DMEM)で洗浄した後(3回)、培地に浸して、使用までインキュベート(37℃,5%CO)した。
まず、24穴プレートに培地(DMEMに10%FBS及び1%PSを添加)(200μL/穴)及び供試材を入れた。その後、マウス骨髄由来間葉系幹細胞株D1細胞の懸濁液を入れ(約8×10細胞/500μL/穴)、48時間培養した後、培地を分化誘導培地(DMEMに10%FBS及び1%PS及び50μMアスコルビン酸及び10μMβ-グリセロリン酸及び100nMデキサメタゾン)に交換した。分化誘導培地へ交換した後、5日目と7日目の培地を回収し、Mouse Gla-Osteocalcin High Sensitive EIA Kit(TAKARA MK127)を用いて、定められた手順によりオステオカルシンの産生量を測定した。
<<評価結果>>
osteocalcinの吸光試験の評価結果を図1に示す。この結果から、SHAp複合化64Tiは、ごく初期の段階で石灰化を促す可能性が示唆された。
<<<アリザリンレッドの定量試験>>>
<<評価方法>>
上記供試材の製造で作製した供試材について、アリザリンレッドの定量試験によって、石灰化促進効果を評価した。
尚、試験に先立ち、供試材をエタノール洗浄し、培地(DMEM)で洗浄した後(3回)、培地に浸して、使用までインキュベート(37℃,5%CO)した。
まず、24穴プレートに培地(DMEMに10%FBS及び1%PSを添加)(200μL/穴)及び供試材を入れた。その後、マウス骨髄由来間葉系幹細胞株D1細胞の懸濁液を入れ(約8×10細胞/500μL/穴)、48時間培養した後、培地を分化誘導培地(DMEMに10%FBS及び1%PS及び50μMアスコルビン酸及び10μMβ-グリセロリン酸及び100nMデキサメタゾン)に交換した。分化誘導培地へ交換した後、5日目、7日目及び10日目の基材を回収し、アリザリンレッドを用いて染色し、波長415nmにて吸光度を測定した。
<<評価結果>>
アリザリンレッドの定量試験の評価結果を図2に示す。アリザリンレッド染色による評価では、7日では、材料間の差異はほとんど認められないが、10日目では、SHAp複合体が最も高い値を示した。
<<<動物試験>>>
SHAp複合化処理が骨結合能に与える影響を明らかにするために、動物試験を行った。動物試験としては、骨接触率測定、及び、押抜き試験、の2つの試験を行った。
<<動物試験:骨接触率>>
<検体作製>
試験片形状及び焼結ハイドロキシアパタイトの分散液の濃度を変更した以外は供試材の製造と同様にして、検体を作製した。試験片の外観写真を図3に示す。
試験片材質:Ti-6Al-4V合金
試験片形状:円筒状試験片(φ4.5×13mm)バレル研磨仕上げ
検体の種類:SHAp無(未処理材)
SHAp有(SHAp複合化処理済、被覆率:約61.4%)
<評価方法>
下記の条件で骨接触率を測定した。なお、検体を埋植した際の写真を図4に示す。
使用動物 :ビーグル犬
埋入位置 :大腿骨骨幹部(左右3本ずつ)
埋植期間 :2週、4週
染色方法 :トルイジンブルー染色
N数 :4
<評価結果>
骨接触率の測定結果を図5に、検体及び周辺組織の断面拡大写真を図6(2週間後)及び図7(4週間後)に示す。図5に示されるように、SHAp複合化処理を行った検体は、SHAp複合化処理を行っていない検体に対して、有意に高い骨接触率を有することが判った。
<<動物試験:押抜き試験>>
<評価方法>
上述の骨接触率測定における検体が埋植された大腿骨骨幹部を摘出し、押抜き試験用サンプルとした。図8に示されるように、試験用サンプル(摘出された大腿骨骨幹部)の両端を歯科用セメントにより治具に固定した。検体部分に対して、骨からの押抜き方向となる負荷(5mm/min)をかけ、そのピーク加重を検体の骨固定力として評価した。
<評価結果>
押抜き試験の測定結果を図9に示す。尚、本結果は、SHAp無である検体を用いた場合の結果(2週間後)により標準化している。図9に示されるように、SHAp複合化処理を行った検体は、SHAp複合化処理を行っていない検体に対して、有意に高い骨固定力を有することが判った。

Claims (4)

  1. 基材と、
    前記基材に担持されたセラミック粒子と、
    を含む硬組織インプラントであって、
    前記セラミック粒子が、リン酸カルシウム焼結体粒子であり、
    前記セラミック粒子の平均粒子径が、10nm~700nmの範囲内であり、
    前記セラミック粒子は、リンカーを介して前記基材に担持されており、
    前記基材の表面の、少なくとも1cmの領域における前記セラミック粒子の被覆率が、20~80%であり、
    前記セラミック粒子が、炭酸カルシウムを含有せず、
    前記セラミック粒子が、ハイドロキシアパタイト焼結体粒子であり、
    前記基材が、チタン合金からなり、
    前記基材が、200~600℃、10分~2時間にて加熱処理されたものであり、
    前記リンカーが、シランカップリング剤である
    ことを特徴とする、硬組織インプラント。
  2. 前記セラミック粒子が、球状である、請求項1に記載の硬組織インプラント。
  3. 前記チタン合金が、α-β合金である、請求項1又は2に記載の硬組織インプラント。
  4. 人工関節又は人工骨である、請求項1~3のいずれか一項記載の硬組織インプラント。
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